説明

気・液体の循環処理装置

【目的】 多量の気・液体を効率よく改質処理できる装置を提供せんとする。
【構成】 主流通パイプに接続した循環流通パイプに、ポンプ・圧縮機、セラミックス充填容器を接続し、循環パイプに対向した磁石を配置したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、水や石油、ガス燃料等の改質を行う処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、セラミックスや磁界を通して処理された気・液体には改質効果があり、例えば改質された石油燃料を用いた場合の内燃機関やボイラーの性能に及ぼす影響については、一般に燃料消費率の低減、排気ガス中のCO濃度及び黒鉛濃度の低減等に効果があるとされている。
【0003】
このセラミックスや磁界を通して処理される改質作用は、たとえば石油燃料の場合では、微粒化が促進される為であると言われており、この理由については、油中の凝集不純物がセラミックス、磁界によって分解分散させられること、磁界による磁力線やセラミックスから出る遠赤外線によって炭素化合物が低分子化すること、燃料の分子間に働いている引力バランスを崩すこと等で微粒化すること、あるいは一種の触媒現象が関与している等の諸説が考えられている。
【0004】
そこで、従来の磁界を使用した装置では気・液体の流通パイプの途中に磁石のS極とN極を対向して設置しているのである。流れている気・液体が磁場内を通過することにより改質作用を受けるが、1度だけ通過するよりも、複数回通過する方が効果的であることが知られている。
【0005】
同様に、セラミックスを使用した装置では気・液体の流通パイプの途中にセラミックスを封入し、流れている気・液体がセラミックスを通過することにより改質作用を受けるが、1度だけ通過するよりも、複数回通過する方が効果的であることが知られている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、流通パイプに沿って磁石を配置したり、セラミックスを通過させて効率良く、かつ多量に処理を行おうとすれば、長い距離に磁石を定間隔で多数配置したり、セラミックス充填容器を長くしなければならず、流通パイプも必然的に長くなり、圧力損失、設置するスペースの問題も発生するのであった。
【0007】
そこで本発明は、多量の気・液体を小スペースで効率よく処理し、改質できる装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の循環処理装置において、請求項1の発明は循環流通パイプにセラミックス充填容器、ポンプまたは圧縮機を直列に接続し、さらに磁石のS極とN極をパイプに対して対面して設置し、これらを取付けた上記循環流通パイプの両端に主流通パイプを接続したことを特徴とするものである。
【0009】
このような回路を接続しても、主流通パイプの流通に全く影響を及ぼさないことが確認されている。
【作用】
【0010】
ポンプまたは圧縮機により、気・液体が循環流通パイプ内を循環し、対面した磁界、セラミックス充填容器内を気・液体が複数回通過することにより、改質処理を行うことになる。
【0011】
循環流通パイプが接続された主流通パイプの一方を通して、改質前の気・液体が流入し、他方を通して改質後の気・液体が流出することになる。
【0012】
循環流通パイプ内の流量を主流通パイプの流量の複数倍にしておけば、複数回改質された気・液体が主流通パイプから流出することになる。
【実施例】
【0013】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す平面図であり、1は循環ポンプ又はガス圧縮機であり、2はセラミックス充填容器であり、3はその両端に循環パイプを対面して挟み配置した磁石であり、4は主流通パイプに取付けた循環流通パイプである。又気・液体の流れ方向は矢印で示した。
【0014】
例えば主流通パイプを流れる流量を毎分1リットルとした場合、循環ポンプの吐出量を毎分10リットルにすれば、約9回循環することになる。
【発明の効果】
【0015】
N社製給湯ボイラ(TBS−43W)での実験結果では、1回のみ通過させたものに比べ約24.4%の燃料消費量の改善効果がみられる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本装置の平面図である。1は気・液体を循環させるためのポンプ、圧縮機である。2は気・液体改質用セラミックス充填容器である。ここでセラミックスは、花崗岩等の遠赤外線放出性のある岩石を使用し、磁鉄鉱も含むものが良い。3は磁石であり、循環流通パイプ4に対して、対面して取付けてある。4は主流通パイプに取付けた循環流通パイプである。5は主流通パイプである。循環ポンプ、圧縮機1の流量を、主流通パイプ5の流量より数倍多くすれば、複数回循環することになり、より改質効果のある気・液体が主流通パイプ5に供給されることになる。
【0017】
【図2】ボイラーによる改善結果を示す。ボイラーでのテスト結果では、循環回路を取り付けることにより、1回のみ通過させた場合に比べ約24.4%の改善効果が見られた。
【符号の説明】
【0018】
1 循環用ポンプ又は圧縮機
2 セラミックス充填容器
3 磁石
4 循環流通パイプ
5 主流通パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気・液体の主流通パイプに、気・液体を送る為のポンプ、圧縮機等の循環装置及びセラミックス、磁気等による燃料改質器を接続した循環流通パイプを、接続したことを特徴とする気・液体循環処理装置。
【請求項2】
気・液体の主流通パイプに、気・液体を送る為のポンプ、圧縮機等の循環装置を接続した循環流通パイプを、接続したことを特徴とする流通回路。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−232342(P2007−232342A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95697(P2006−95697)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(506107988)有限会社パワーライフ石川 (4)
【出願人】(506107999)
【Fターム(参考)】