説明

気密容器と該気密容器を収容した包装材

【課題】危険物等の輸送用容器に対するUN基準を満足することのできる気密容器50を得る。
【解決手段】上端側外周面に外ねじ12を形成した容器本体10と、容器本体10の上端側内周面に密接する周壁21と該周壁21の下縁に連続する底板22と周壁21の上縁から水平に延びるフランジ23とを備える中蓋20と、容器本体10に形成された外ねじ12に螺合する内ねじ41を内周面に備えた外蓋40とからなる、樹脂材料で作られた内蓋付き容器と、前記中蓋20の周壁21と底板22とで区画される領域Sに入り込むことができ入り込んだ状態でその上面31が中蓋20のフランジ23の上面よりも上位となる厚みを持つ板状の埋込材30とで、気密容器50を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は気密容器と該気密容器を収容した包装材に関し、限定されるものではないが、特に、感染性の物質や診断用の物質を輸送するのに好適な気密容器と該気密容器を収容した包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂材料で作られた気密容器は知られている。例えば、特許文献1には、上端側外周面に外ねじを形成した容器本体と、前記容器本体の上端側内周面に密接する周壁と該周壁下縁に連続する底板と前記周壁上縁から水平に延びるフランジとを備える中蓋と、前記容器本体に形成された外ねじに螺合する内ねじを内周面に備えた外蓋とからなる、樹脂材料で作られた内蓋付き容器が記載されている。また、特許文献2には、上記中蓋に相当するパッキンを備えた気密容器が記載されており、このパッキンは容器本体の周壁突端全域に面する板状基体と、これに固定されて蓋体裏面に接触する弾性シール部材とからなるものである。
【0003】
このような中蓋を有する気密容器は、容器本体と外蓋との間のねじ係合部等で形成される密接性に加えて、中蓋の周壁およびフランジ部と容器本体との間の密接性、および中蓋と外蓋との間の密接性が加わることから、高い気密性を維持することができる。
【0004】
【特許文献1】実開平5−86853号公報
【特許文献2】実開2006−273384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、航空や海上における危険物等の輸送用容器に対した高い安全性が求められるようになり、UN規格において、その種の輸送用容器に対する厳格な検査基準が設定されている。例えば、PI620にはカテゴリーAとして、感染性の物質を輸送する一、二次容器を含む組み合わせ容器についての検査基準が、PI650にはカテゴリーBとして、診断用の検体を輸送する一、二次容器を含む組み合わせ容器についての検査基準がそれぞれ定められている。ここで、一次容器とは、感染性の物質あるいは診断用の検体を直接収容する容器であり、二次容器とは、感染性の物質あるいは診断用の検体を収容した一次容器をさらに収容する容器をいう。輸送の途中で一次容器に不都合が生じたときに、一次容器に収容した物質や検体が外部に漏れ出るのを防止できるように、二次容器には、95kPa以上の内部圧力および−40℃から+55℃の範囲の温度で気密性を保つことが求められている。現在、上記の検査基準をクリアーする二次容器(気密容器)は日本国内では製造されてなく、外国のサプライヤーからの製品に依存しているのが実情である。
【0006】
また、前記基準は、二次容器を輸送するときの包装材に対しても、落下試験および破裂試験について厳格な検査基準を定めている。
【0007】
本発明は、前記した危険物等の輸送用容器に対するUN基準を満足することのできる気密容器とその気密容器を収容した包装材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による気密容器は、上端側外周面に外ねじを形成した容器本体と、前記容器本体の上端側内周面に密接する周壁と該周壁下縁に連続する底板と前記周壁上縁から水平に延びるフランジとを備える中蓋と、前記容器本体に形成された外ねじに螺合する内ねじを内周面に備えた外蓋とからなる、樹脂材料で作られた内蓋付き容器と、前記中蓋の周壁と底板とで区画される領域に入り込むことができ入り込んだ状態でその上面が前記中蓋の前記フランジの上面よりも上位となる厚みを持つ板状の埋込材とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明者らの実験では、従来知られた形体の中蓋付き容器は、容器の内圧が高くなったときに、中蓋の底板が上方に向けて湾曲した状態となり、その底板の変形が中蓋と容器本体との間の密接性および中蓋と外蓋との間の密接性に悪影響を与え、それにより気密性が低下し高い気密性を維持できないことを経験した。特に、−40℃程度という低温状態に気密容器をおいたときに、気密性の低下は顕著であった。低温時においては、容器を構成する材料に収縮が起き、特に中蓋を構成する材料の収縮による変形が気密性の低下を招く一因となっていると考えられる。
【0010】
本発明による気密容器では、前記中蓋の周壁と底板とで区画される領域に入り込むことができ、入り込んだ状態でその上面が前記中蓋の前記フランジの上面よりも上位となる厚みを持つ板状の埋込材を備えており、該埋込材を中蓋内に入れ込んだ状態で外蓋をねじ込み固定することにより、高い内圧によって中蓋の底板が外蓋側に向けて湾曲しようとするのを、中蓋と外蓋の間に入り込んでいる前記埋込材によって阻止できる。それにより、高い気密性が確保される。本発明者らは、95kPa以上の内部圧力および−40℃の温度で気密性を維持できることを実験的に確認した。そのために、本発明による気密容器は、上記した二次容器としての使用に好適なものとなる。
【0011】
前記埋込材の形状は平板状が望ましく、その外径寸法は内蓋の内径とほぼ等しいか僅かに小さい寸法であることが望ましい。埋込材の素材は、容器内の圧力に耐えるだけの機械的強度を備えることを条件に特に制限はないが、好ましくは発泡樹脂材料や発泡ゴム材料が挙げられる。軽量性や取り扱い性に優れること、および適宜の圧縮性を備えることから発泡樹脂材料は好ましく、中でも発泡倍率20〜70倍程度の発泡ポリスチレンは好ましい。
【0012】
埋込材の形状に関しては、上記する平板状であることに加えて、この平板状の上面から下面に通じる孔(貫通孔)が形成されており、この孔と該埋込材の外周面に通じる1本の切り欠きを備えた形態であることがより好ましい。例えば、中蓋の周壁が円筒状に形成されている場合には、この埋込材をこの周壁と略同径で平面視がドーナツ状を呈する形態とすることで気密性を高めることができる。このような埋込材によれば、その中央の孔と外周面に通じる所定幅の切り欠きが形成されていることで、埋込材の外径寸法と中蓋周壁の内径寸法が同程度であっても、該埋込材を人手による押圧力にて切り欠き幅分だけ小寸法に弾性変形させることができ、この姿勢で中蓋内へ入り込ませることで設置作業も容易となる。また、同様に中蓋外への取り外しも容易となる。さらに、上記のごとく気密容器が低温状態下にあって中蓋や外蓋が収縮変形した際には、埋込材が少なくとも切り欠き幅分だけ小寸法に弾性変形しながら中蓋等の収縮変形に追従することができる。
【0013】
さらに、前記埋込材の厚みは、前記中蓋の底板からフランジ上面までの距離よりも2〜5mm程度厚い厚みであることが好ましい。この厚みであれば、外蓋をすることにより、中蓋の底面を適当な圧力で容器内側に向けて押し付けることができ、容器内圧力により中蓋の底板が変形するのを確実に抑えることができる。埋込材の素材が弾性を有する材料であり、かつ上記のような厚みのものであることは最も好ましい。
【0014】
本発明は、上記した気密容器を備えた包装材として、被収容物を収容した前記いずれかの気密容器と、該気密容器を包囲する緩衝材と、該緩衝材で包囲された気密容器を収容した外箱容器とを備えることを特徴とする包装材をも開示する。この包装材は被収容物が常温品(例えば、細菌等)のときに好適であり、緩衝材として例えば片段ボール等を用いることにより、また、外箱容器として段ボール箱等を用いることにより、落下等に対して高い安全性を備えたものとなる。
【0015】
本発明は、上記した気密容器を備えた包装材の他の形態として、被収容物を収容した前記いずれかの気密容器と、該気密容器を収容した断熱容器と、該気密容器を収容した断熱容器をさらに収容した外箱容器とを備えることを特徴とする包装材をも開示する。この包装材は被収容物が冷凍品(例えば、ウィルス等)のときに好適であり、例えば発泡樹脂製である断熱容器内に、例えばドライアイスである冷媒とともに前記気密容器を収容し、それを例えば段ボール箱等である外箱容器内に収容することにより、落下等に対して高い安全性を備えた包装材となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、危険物の輸送用の容器に対するUN規格(PI620,PI650)おける気密試験をクリアーできる気密容器が得られる。また、落下試験等もクリアーできる気密容器を収容した包装体が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明による気密容器とそれを収容した包装材の実施の形態を説明する。図1は本発明による気密容器の一実施形態を分解して示す斜視図、図2は中蓋と埋込材との関係を説明するための図、図3は埋込材の他の形態を示す斜視図、図4は外蓋をする前の状態を断面で示す図、図5は外蓋を閉めて気密状態とした状態の断面図である。また、図6〜図8は本発明による包装材を説明する図である。
【0018】
図1に示す形態の本発明による気密容器50は、樹脂材料からなる有底円筒状の容器本体10を備える。容器本体10の上端縁11は水平面とされており、また上端側の外周面には外ねじ12が一体成形されている。この例において、容器本体10はHDPE(高密度ポリエチレン、線膨張率11〜13×10−5・K−1)の一体成形品である。
【0019】
容器本体10の上方開放部には、樹脂材料からなる中蓋20が取り付けられる。中蓋20は、前記容器本体10の上端側内周面に少なくとも一部が全周に亘って密接する周壁21と、該周壁21の下縁に連続する底板22と、前記した周壁21の上縁から水平に延びるフランジ23とを備える。この例において、中蓋20はLDPE(低密度ポリエチレン、線膨張率16〜18×10−5・K−1)の一体成形品である。図示の中蓋20は、取り出しを容易化するために、周壁21の内面側に内側フランジ24も有している。
【0020】
本発明による気密容器50は、前記中蓋20の周壁21と底板22とで区画される領域S内に入り込むことができ、入り込んだ状態でその上面31が前記中蓋20のフランジ23の上面よりも上位となる厚みbを持つ板状の埋込材30を備える。図2に示すように、中蓋20の底板22の内側面からフランジ23の上面までの距離をhとしたときに、前記埋込材30の厚みbは(h+a)であり、ここで、0<aであり、通常、aは2mm〜5mm程度であればよい。
【0021】
図示のように、上記の埋込材30は、平坦面でありかつ互いに平行な上面31と下面32と周面33を持つ円盤状であり、その直径は中蓋20の前記内側フランジ24の内径寸法にほぼ等しい。また、取り扱いを容易とするために中央に孔34が形成されているが、この孔34は省略してもよい。この例において、埋込材30は弾性材料で作られており、弾性材料としては発泡樹脂材料や発泡ゴム材料が挙げられる。
【0022】
また、図3に示すような埋込材30Aを使用することもできる。この埋込材30Aは、埋込材30と同様に発泡樹脂材料や発泡ゴム材料等の弾性材料から作られており、その形状も中央に孔34を有する平面視がドーナツ状であるが、この孔34と周面33に通じる切り欠き35が形成されたものである。本発明者等は、中蓋20の周壁21と同径の埋込材30Aを製作し、この埋込材30Aを中蓋20へ入り込ませたり、中蓋20から取り出したりしながらかかる作業時の作業性の良否を検証した。その結果、所定幅の切り欠き35が形成されていることで、人手で埋込材30Aをその周方向に押圧して小寸法に弾性変形させ、その姿勢で埋込材30Aを取り出した場合にその取り出し易さは埋込材30の場合に比して向上することを実証している。なお、この切り欠き35の幅は、例えば後述する外径110mm、厚み15mm程度の寸法の埋込材30Aにおいて2〜9mm程度が好ましい。幅が小さすぎてはその周方向の変形量も小さくなって作業性を向上させるに至らず、幅が大きすぎては人手による押圧力によって切り欠き35を挟む端面同士が当接するまでの変形量が過大になり過ぎ、埋込材30A自体を損傷させる危険があるからである。
【0023】
本発明による気密容器50は、容器本体10に形成された外ねじ12に螺合する内ねじ41を周壁42の内周面に備えた、樹脂材料からなる外蓋40をさらに備える。この例において、外蓋40はPP(ポリプロピレン、線膨張率6〜10×10−5・K−1)の一体成形品である。外蓋40の天板43の裏面はほぼ平坦面であり、後記するように、容器本体10とねじ係合したときに、天板43の裏面は、埋込材30の前記上面31と、中蓋20の前記フランジ23の上面に衝接する。
【0024】
気密容器50を使用するに当たっては、容器本体10内に収容物(例えば、検体を収容した一次容器)(不図示)を収容する。次に、容器本体10の上方開放部に中蓋20を取り付ける。図4に示すように、中蓋20のフランジ23の下面は容器本体10の上端縁11に密接し、かつ中蓋20の周壁21の一部は全周に亘って前記容器本体10の上端側内周面に密接した状態となる。次に、中蓋20の周壁21の内側と底板22とで区画される領域S内に、前記埋込材30を入れ込む。図4に示すように、埋込材30の底面32は、中蓋20の底板22にほぼ密接した状態となり、その状態で、中蓋20の上面31は中蓋20のフランジ23の上面よりも前記距離aだけ上位の位置となる。
【0025】
次に、外蓋40をその内ねじ41を前記容器本体10に形成した外ねじ12に螺合させた状態で、回転させながら締め付ける。締め付け後の状態が図5に示される。外蓋40のねじ嵌合による締め付けにより、埋込材30の上面31が外蓋40の天面43に押圧された状態で次第に圧縮され、中蓋20のフランジ23の上面と同じレベルまで圧縮される。その圧縮力は、中蓋20の底板22を下方に押し下げる力としても作用する。それにより、中蓋20と容器本体10との密接領域、中蓋20と外蓋40との密接領域、容器本体10と外蓋40との密接領域での密着力はさらに高くなる。
【0026】
その状態で、容器本体10の内部に高い圧力をかけたとする。前記のように中蓋20の底板22には埋込材30の働きにより、下向きの高い圧力がかかっており、容器本体10内の内圧によって中蓋20の底板22が変形するのを抑制できる。それにより、上記した密接領域での気密性が低下するのを阻止することができ、高い気密性はそのまま維持される。さらに、極低温環境においたときに、樹脂素材に収縮が起きがちとなるが、その収縮も埋込材30を介して中蓋20に作用する力によって抑制できるので、やはり気密性が低下するのを効果的に阻止することができる。
【0027】
この気密性の低下阻止機能は、気密容器50が高温環境におかれたときにも、当然に維持される。
【0028】
実際の気密容器50の物流に当たっては、上記のようにして収容物を収容して気密状態とされた気密容器50の外側に、例えば図6に示すように、片段ボールのような緩衝材60が巻き付けられ、その状態で段ボール箱のような輸送用容器70内に収容されて、図8に示すように梱包され、包装材80として物流に付される。また、収容物がウィルスのように冷凍を要するもののときは、図7に示すように、例えば発泡樹脂製である蓋71と容器72とからなる断熱容器73内に、例えばドライアイスである冷媒とともに気密容器50を収容し、それが段ボール箱のような輸送用容器70内に収容されて、図8に示すように梱包され、包装材80として物流に付される。
【0029】
この状態の包装材80は、緩衝材60の巻き込み条件、断熱容器73や輸送用容器70の強度等を適切に設定することにより、前記したUN規格が設定する落下試験、破裂試験をクリアーする包装材とすることができる。
【実施例】
【0030】
以下、実施例と比較例とにより本発明の気密容器を説明するが、本発明がこの実施例品に限らないことは明らかである。
【0031】
[実施例]
1.図1,2,4,5に示す形状の内蓋付き容器および埋込材を製造した。
容器本体10は、内径120mm、容器内高さ125mm、厚み2mmのものをHDPE(高密度ポリエチレン、線膨張率11〜13×10−5・K−1)で一体成形した。
内蓋20は、周壁部21の外径120mmおよびフランジ面から底板までの深さ12mm、フランジ幅4mm、厚み2mmのものをLDPE(低密度ポリエチレン、線膨張率16〜18×10−5・K−1)で一体成形した。
外蓋40は、外径125mm、高さ17mmであり、PP(ポリプロピレン、線膨張率6〜10×10−5・K−1)で一体成形した。
埋込材30は、外径110mm、厚み15mmであり、倍率40倍の発泡ポリスチレンで成形した。用いた発泡ポリスチレンの線膨張率6〜8×10−5・K−1である。
2.容器本体10に内蓋20を取り付け、内蓋20内に埋込材30を入れ込み、外蓋40をねじ嵌合により締め付けて、気密容器50とした。
3.容器本体10の底面に穴を空け、コンプレッサに接続するゲージ付きエアホースを容器本体10内に入れ、シールした。コンプレッサを作動して、気密容器50内に130kPaの内圧をかけた。その状態で−40℃の冷凍庫に30分放置した。30分放置後の気密容器50内の内圧は98kPaであった。外蓋40のねじ嵌合部に水をつけてエアー漏れを評価したところ、エアー漏れは見られなかった。
4.上記と同様にして気密容器50内に130kPaの内圧をかけたもの用意した。それを−40℃に冷やした不凍液(エチレングリコール液)につけて、外蓋40のねじ嵌合部からのエアー漏れを評価した。評価の間、内圧を95kPaに維持した。やはり、エアー漏れは見られなかった。
【0032】
[比較例1]
実施例1で用いた気密容器を用い、埋込材30を気密容器に取り付けないで、実施例1と同じエアー漏れ評価を行ったところ、いずれの場合も、エアー漏れが観察された。
【0033】
[考察]
埋込材30を使用した実施例のものは、−40℃の環境においてエアー漏れがなく、本発明による気密容器50の有効性が示される。−40℃の環境は、中蓋20の材質に収縮が起こる最も過酷な環境であり、その条件下でエアー漏れがないことは、内圧95kPaにおいて、常温(+25℃)および高温(+55℃)でもエアー漏れが生じない。従って、実施例の気密容器50は、前記したUN規格輸送容器でのPI620およびPI650に規定する二次容器に課せられる気密試験をクリアーできる容器であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による気密容器50の一実施形態を分解して示す斜視図。
【図2】中蓋20と埋込材30との関係を説明するための図。
【図3】埋込材の他の形態を示す斜視図。
【図4】外蓋40をする前の状態を断面で示す図。
【図5】外蓋40を閉めて気密状態としたときの断面図。
【図6】本発明による包装材80の一形態を説明する図。
【図7】本発明による包装材80の他の形態で用いる断熱容器73を説明するための図。
【図8】本発明による包装材80を示す図。
【符号の説明】
【0035】
50…気密容器、10…容器本体、11…容器本体の上端縁、12…容器本体の外ねじ、20…中蓋、21…中蓋の周壁、22…中蓋の底板、23…中蓋のフランジ、24…中蓋の内側フランジ、S…中蓋の周壁と底板とで区画される領域、30,30A…埋込材、31…埋込材の上面、32…埋込材の下面、34…埋込材の孔、35…切り欠き、40…外蓋、41…外蓋の内ねじ、42…外蓋の周壁、43…外蓋の天板、60…緩衝材、70…輸送用容器、73…断熱容器、80…包装材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端側外周面に外ねじを形成した容器本体と、前記容器本体の上端側内周面に密接する周壁と該周壁下縁に連続する底板と前記周壁上縁から水平に延びるフランジとを備える中蓋と、前記容器本体に形成された外ねじに螺合する内ねじを内周面に備えた外蓋とからなる、樹脂材料で作られた内蓋付き容器と、
前記中蓋の周壁と底板とで区画される領域に入り込むことができ入り込んだ状態でその上面が前記中蓋の前記フランジの上面よりも上位となる厚みを持つ板状の埋込材と、
を備えることを特徴とする気密容器。
【請求項2】
前記埋込材は発泡樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載の気密容器。
【請求項3】
前記埋込材は前記上面から下面に通じる孔を備えるとともに、該孔と該埋込材の外周面に通じる1本の切り欠きを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の気密容器。
【請求項4】
前記埋込材の厚みは、前記中蓋の底板からフランジ上面までの距離よりも2〜5mm厚い厚みであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の気密容器。
【請求項5】
被収容物を収容した請求項1〜4のいずれかに記載の気密容器と、該気密容器を包囲する緩衝材と、該緩衝材で包囲された気密容器を収容した外箱容器とを備えることを特徴とする包装材。
【請求項6】
被収容物を収容した請求項1〜4のいずれかに記載の気密容器と、該気密容器を収容した発泡樹脂製の断熱容器と、該気密容器を収容した断熱容器をさらに収容した外箱容器とを備えることを特徴とする包装材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−179409(P2008−179409A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−68993(P2007−68993)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】