説明

気相重合のための方法

開口端を有する外管と、外管開口端と連結している直径を有するノズルチップと、ノズルチップの内側に連結し、外管に連結しているオリフィスと、オリフィスの内部に連結し、外管に連結している内部混合ゾーンと、内部混合ゾーンに連結している開口端をさらに含んでいる外管内に在る内管と、を含む触媒噴射ノズルであって、霧化用ガスと少なくとも1つの液体触媒フィードとの間の定常状態の均一な2相の流動様式が、内部混合ゾーン内で、霧化用ガス対液体触媒フィードの約0.05から約10までの流量比では生じない触媒噴射ノズルが開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2008年1月24日に出願した米国特許仮出願第61/023,298号に対する米国特許法第119条(e)の下での優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、1つまたは複数の触媒成分を気相重合反応器中に導入して特定の粒径分布を獲得するためのノズルに関する。実施形態は、特有の粒径分布を有するポリマーを製造するための方法にも関する。実施形態は、開示されたその方法によって製造されたポリマーを含む組成物にも関する。
【背景技術】
【0003】
ポリマーを製造するには、粒径分布および流動性等の性質を制御するために液状の触媒が使用されてきた。液体触媒の例としては、以下に限定はされないが、メタロセン触媒およびチーグラー−ナッタ触媒が挙げられる。その他の液体触媒としては、少なくとも1つのπ結合配位子を有する遷移金属−IV、V、およびVI族金属−を組み込んでいる触媒が挙げられる。
【0004】
触媒は、反応に関するより良好な制御を得るため、反応の熱力学を最適化するため、およびポリマーの粒径分布(PSD)を制御するために、液体フィードとして重合反応中に注入される。PSDは、ポリマーの性質、例えば、ポリマー粒子の流動特性、ポリマーのカーボンブラック充てん、ポリマー粒子をパージする能力、ポリマーの包装における分離の度合い、発生するスクラップの量、およびポリマーの全般的な一貫性などに影響を及ぼす。さらに、製造の末端排出物、微粉および大き過ぎる粒子は、ポリマーの生産における廃棄物に相当する。
【0005】
粒径は、伝統的にふるい分け等の機械的方法によって制御されてきた。これらの方法は、ポリマーが重合反応器から取り除かれた後に一般に行われる。
【0006】
米国特許第5,317,036号(Brady,IIIら)は、液体触媒の使用によるオレフィンの気相重合について記載している。米国特許第5,693,727号(Goodeら)は、ポリマー粒子が希薄なゾーンの中に液状の触媒を吹付けることによってポリマーのPSDを制御することを開示している。これまでに記載されているプロセスは、液体触媒の液滴がポリマー流動床に接触する前にパージガスを用いてポリマー粒子を注入口の触媒流からそらすことにより気相中に短時間分散させることによって粒径を制御する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
開口端を有する外管と、外管開口端と連結している直径を有するノズルチップと、ノズルチップの内側に連結し、外管に連結しているオリフィスと、オリフィスの内部に連結し、外管に連結している内部混合ゾーンと、内部混合ゾーンに連結している開口端をさらに含んでいる外管内に在る内管と、を含む触媒噴射ノズルであって、霧化用ガスと少なくとも1つの液体触媒フィードとの間の定常状態の均一な2相の流動様式が、内部混合ゾーン内で、霧化用ガス対液体触媒フィードの約0.05から約10までの流量比では生じない触媒噴射ノズルが開示されている
【0008】
少なくとも1つのモノマーを気相重合反応器中に供給するステップと、少なくとも1つの液体触媒を霧化用ガスと共に少なくとも1つの触媒噴射ノズルにより重合反応器中に注入するステップとを含む少なくとも1つの触媒噴射ノズルを有する気相重合反応器中でポリマーを製造する方法であって、少なくとも1つの液体触媒を気相重合条件で注入するステップが、少なくとも1つのモノマーと重合反応を開始し、少なくとも1つの液体触媒が、液体触媒、スラリーベースの触媒、およびそれらの組合せを含む群から選択される方法が開示されている。
【0009】
前記方法によって製造された実質的に砕けやすいポリマー組成物であって、触媒担体がなく、約1.5から約3.5までの範囲のフィルターにかけられていない質量平均粒径分布を有する組成物が開示されている。
【0010】
先の概要ならびに以下の詳細な説明は、添付の図面とともに読む場合によりよく理解されよう。しかしながら、本発明は、示されている正確な配置および手段に限定されないことを理解すべきである。図面における構成要素は、必ずしも縮尺比に従ってはおらず、代わりに本発明の原理を明確に示すことに重点が置かれている。さらに、図面においては、同様の参照番号は、いくつかの図を通して対応する部分を指している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】液体触媒注入システムによる簡易化した重合を示す図である。
【図2】触媒噴射ノズルの実施形態のさまざまな要素を示す図である。
【図3】実施形態のノズルを含めたさまざまな触媒噴射ノズルにより得られたスプレーパターンを示す図である。
【図4】1つまたは複数のポリマーを製造するための実施形態の方法のフローチャートを示す図である。
【図5】得られたポリマーのD比に関するノズルタイプおよびプロセス条件の変化を示すグラフである。
【図6】得られたポリマーの平均粒径(APS)に関するノズルタイプおよびプロセス条件の変化の影響を示すグラフである。
【図7】得られたポリマーのD50に関するノズルタイプおよびプロセス条件の変化の影響を示すグラフである。
【図8】得られたポリマーにおける凝集物(Agglom)形成に関するノズルタイプおよびプロセス条件の変化の影響を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の論考は、当業者が開示されている組成物および方法を作製および使用することができるようにするために提示される。記載されている一般的原理は、開示されている組成物および方法の精神および範囲から離れることなく詳述した以外の実施形態および用途に応用することができる。開示された組成物および方法は、示されている実施形態に限定されるのではなく、開示されている原理および特徴と一致する最も広い範囲で認められることが意図されている。
【0013】
実施形態のノズルは、通常の気相プロセス条件下での気相重合反応器中で大幅に狭い粒径分布を有するポリマーを製造するために設計されている。気相重合反応器中で大幅に狭い粒径分布を有するポリマーを製造するため実施形態のノズルを使用する実施形態の方法。実施形態のポリマー組成物は、気相重合条件の気相重合反応器中で実施形態のノズルを使用して製造する。
【0014】
用語の「粒径分布」(PSD)とは、粒径の全範囲(粗大から微細まで)を指す。用語の「ノズル」とは、流体の流動特性を制御するために設計された機械装置を指す。用語の「流体の流動特性」とは、流動様式によって影響される流体の性質を指す。流動様式の一例は、気相が液相中に分配されていることを特徴とする多相流体の流動様式を指す分散流である。用語の「ポリマー」とは、化学的に結合した原子の長鎖を含むエラストマー巨大分子を指す。その長鎖中の原子は、炭素、水素、酸素またはケイ素である。用語の「オレフィン」とは、その構造中に少なくとも1つの二重結合を有することによって区別されるアルケンを指す。「α−オレフィン」または「1−オレフィン」とは、特に、その化合物の最初と2番目の炭素原子の間の二重結合を少なくとも1つ有するアルケン類を指す。
【0015】
該実施形態は記載されているように、従来技術に記載されている方法および手段と比較して気相重合反応の操作性および安定性を改善する。いくつかの実施形態は、液体触媒および霧化用ガスの流れの変わりやすさを減少し、触媒ノズルの圧力低下を安定させるノズルを提供する。噴射ノズルチップに対する支持管出口の位置は、触媒噴射ノズルに制御および安定性を提供することにおいて重要であり、これは従来技術においては認識されていない事実である。この安定性は、霧化用ガス:液体触媒フィードの比率のより大きな制御を可能にし、それによってより狭い生成物ポリマーのPSDをもたらすことが可能である。より狭い生成物ポリマーのPSDは、触媒が粒子の希薄なゾーンから現れる後、微粒子および大き過ぎる粒子の生成を制限することによって無駄をより少なくする。いくつかの実施形態は、従来技術によって製造することができるよりも狭い生成物ポリマーのPSDを有するポリマー生成物を製造するための方法を提供する。
【0016】
図1は、液体触媒注入システム100による簡易化した重合を示している。システム100は、連続式またはバッチ式の方法のいずれかにおいて1つまたは複数のポリマーを製造するために使用することができる。いくつかの実施形態において、システム100は、重合反応器102、触媒噴射ノズル104、霧化用ガス源106、液体触媒貯蔵タンク108、ピトーメーター110、および液体流量計112を含む。システム100内の要素は、フィードラインを用いて連結される。フィードラインの例は、技術的に周知であり、以下に限定はされないが、パイプ、チューブ、および耐圧性の導管が挙げられる。フィードラインは、さらに、1つまたは複数のバルブ、ガストラップ、ベント、およびその他の技術的に知られているパイプライン取り付け備品を含み得る。
【0017】
重合反応器102の例としては、以下に限定はされないが、連続撹拌槽型反応器(CSTR)、ピストン型反応器(PFR)、および管型反応装置が挙げられる。いくつかの実施形態において、重合反応器102は、気相重合反応器である。そのような実施形態において、重合反応器102は、気相流動床反応器であり得る。重合反応器102は、また、フィード成分を重合反応器102内の混合物中に均一に分散させる必要がある場合には、少なくとも1つのフィードミキサー、ディストリビュータ、またはノズル付属品を含むことができる。
【0018】
システム100を用いてポリマーを製造する該プロセスは、少なくとも1つのモノマーを重合反応器102中に加えるステップと、ポリマー生成物を該重合反応器102から取り出すステップとを含む。いくつかの実施形態において、さらなる成分を、その重合プロセスに作用するように、その重合反応器102に注入することができる。モノマーおよびさらなる成分は、重合反応器102に存在する1つまたは複数の注入口を用いて加える。ポリマー生成物は、重合反応器102に存在する1つまたは複数の取り出し口によって重合反応器102から取り出す。
【0019】
液体触媒フィードは、システム100においてポリマーを製造するプロセスの一部として使用する。その液体触媒フィードは、重合反応器102中に触媒噴射ノズル104を用いて注入する。いくつかの実施形態において、重合反応器102は、触媒噴射ノズル104と類似した複数のノズルを1つまたは複数の液体触媒フィードを注入するために有することができる。触媒噴射ノズル104は、316ステンレススチールまたはMONEL(商標)(Specialty Metals Corp.、New Hartford、NY)等のプロセスに不活性な材料から組み立てることができる。いくつかの実施形態において、触媒噴射ノズル104は、霧化用ガスにより援助されて注入される液体触媒フィードを操作するように構成されている。液体触媒フィードと霧化用ガスとの混合物は、「ガスアシスト液体触媒フィード」と称することができる。そのような実施形態において、触媒噴射ノズル104は、管中管(tube-in-tube)タイプのデザインを所有することができる。いくつかの実施形態において、触媒噴射ノズル104の長さは、重合反応器102の直径に対して約1:4の比率を有することができる。いくつかのその他の実施形態において、触媒噴射ノズル104の長さは、その出口のオリフィスの直径との所定の比を有することができる。
【0020】
霧化用ガスが含まれる実施形態において、その霧化用ガスは、霧化用ガス用の貯蔵設備である霧化用ガス源106から触媒噴射ノズル104に供給される。霧化用ガス源106の例としては、以下に限定はされないが、シリンダー、缶、貯蔵タンク、および低温容器が挙げられる。いくつかの実施形態において、ピトーメーター110は、霧化用ガスの触媒噴射ノズル104への流量を測定するために、霧化用ガスを霧化用ガス源106から触媒噴射ノズル104に運ぶフィードラインに取り付けられている。
【0021】
いくつかの実施形態において、該液体触媒フィードは、圧力下で液体を放出することができる容器である液体触媒貯蔵タンク108から触媒噴射ノズル104に供給される。いくつかの実施形態において、該液体触媒貯蔵タンク108は、瞬間的な供給量の変動を最小限にするために1つまたは複数の脈動防止装置を備えたポンプを含む。液体触媒貯蔵タンク108の例としては、以下に限定はされないが、加圧反応器、流動化タンク、貯蔵タンク、シリンダー、圧力ポット、およびホッパーが挙げられる。いくつかの実施形態において、液体流量計112は、液体触媒フィードを触媒噴射ノズル104に運ぶフィードラインに付属しており、流体フィードの流量を測定するために使用される。液体流量計112の例としては、以下に限定はされないが、ベンチュリ管、ピトー管、オリフィス板、渦流量計、電磁流量計およびコリオリ流量計が挙げられる。
【0022】
システム100を用いてポリマーを製造するプロセスは、少なくとも1つのモノマー成分を重合反応器102中に加えるステップを含む。モノマーは、重合反応器102に存在する1つまたは複数の注入口を用いて加える。モノマーの例としては、以下に限定はされないが、C〜C20α−オレフィン類、例えば、エチレンおよびプロピレンなど、ならびにC〜C20ジエン類、例えば、シクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、エチリデンノルボルナジエン、スチレン、およびブタジエンなどが挙げられる。
【0023】
システム100を用いてポリマーを製造するプロセスは、少なくとも1つの液体触媒フィードを重合反応器102中に注入するステップを含む。その液体触媒フィードの例としては、例えば、固体担持触媒、例えば、分散固体触媒、粒状固体触媒および担持されていない束縛構造の触媒が挙げられる。いくつかの実施形態においては、霧化用ガスを使用して該液体触媒フィードを運搬および吸引する。霧化用ガスの例としては、以下に限定はされないが、窒素、アルゴンおよびヘリウムなどの希ガス、プロピレン、ならびに超臨界COが挙げられる。
【0024】
いくつかの実施形態においては、少なくとも1つの添加剤も重合反応器102に添加することができる。そのような実施形態において、その添加剤は、「凝集助剤」であり得る。使用される用語の「凝集助剤」とは、ポリマー粒子がくっつきあうことを防止する任意の添加剤を指す。凝集助剤の例としては、以下に限定はされないが、シリカ、タルク、およびカーボンブラックが挙げられる。添加されるカーボンブラックの量は、100部のポリマー当り、約5ポンド(2.3キログラム)から約35ポンド(15.9キログラム)までのカーボンブラックの範囲であり得る。
【0025】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの溶媒も該重合反応器102に加えることができる。溶媒の例としては、以下に限定はされないが、メタノール、アセトン、およびn−ヘプタンを挙げることができる。
【0026】
液体触媒フィードを触媒噴射ノズル104により重合反応器102中に注入すると同時に、気相重合条件の少なくとも1つのモノマーは、その液体触媒と接触して重合し、結果としてのポリマーを生じる。いくつかの実施形態において、そのポリマーは、エチレンベースのポリマーまたはプロピレンベースのポリマーなどのホモポリマーを含み得る。その他の実施形態においては、そのポリマーは、1つまたは複数の異なるモノマー、例えばオレフィンおよびジエンなどのインターポリマーを含み得る。いくつかのそのような実施形態において、そのポリマーは、EPDMゴムであり得る。他の実施形態において、そのポリマーは、そのポリマーの全体重量を基準として、約4.5重量パーセントのエチリデンノルボルネンおよび約69重量パーセントのエチレンポリマーを含むことができる。そのような実施形態において、該ポリマーの粘度は、約85ムーニー単位であり得る。別の実施形態において、該ポリマー組成物は、そのポリマーの全体重量を基準として、約20〜約95重量パーセントのエチレンまたはプロピレンおよび最大で10重量パーセントまでのジエンモノマーを含むインターポリマーである。
【0027】
図2は、システム100で使用される触媒噴射ノズル104の実施形態を図解している。触媒噴射ノズル200は、外管202、内管204、環空間205、1つまたは複数のセンタリング突起206、内部混合チャンバー208、混合ゾーン210、オリフィス211、およびノズルチップ212を含む。
【0028】
既に説明されているように、触媒噴射ノズル104の実施形態は、液体触媒を重合反応器102中に注入するために使用することができる。さまざまな実施形態において、ガスアシスト液体触媒フィードは、少なくとも1つの液体触媒および霧化用ガスを含むことができる。液体触媒のタイプの例としては、以下に限定はされないが、液体触媒およびスラリーベースの触媒が挙げられる。液体触媒の例としては、メタロセン触媒およびチーグラー−ナッタタイプの触媒を挙げることができる。霧化用ガスの例としては、以下に限定はされないが、窒素、アルゴンおよびヘリウム等の希ガス、プロピレン、ならびに超臨界COを挙げることができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、該液体触媒は、触媒噴射ノズル200中に送り込まれ、特定の比率で霧化用ガスと混合される。いくつかの実施形態において、該霧化用ガス対該液体触媒フィードの比率、すなわち霧化用ガス:液体触媒比は、約0.05から約10まで、好ましくは約0.1から約2までである。
【0030】
いくつかの実施形態において、外管202は、霧化用ガスを運び、内管204は、液体触媒フィードを運ぶ。その霧化用ガスおよびその液体触媒フィードは、内部混合チャンバー208中で混合され、混合ゾーン210中でさらに一緒に混合されて圧縮された後に、オリフィス211を経由して重合反応器102中に吸引される。内管204中の液体の流れは、いくつかの実施形態において環状流を示し得る。いくつかの実施形態において、外管202または内管204のいずれかまたは両方共が、316ステンレススチール製であり得る。
【0031】
いくつかの実施形態において、外管202と内管204とは、同心であり得る。いくつかの実施形態において、外管202の直径は、内管204の直径と関連付けて、外管202と内管204の間に環空間205を形成することができる。そのような実施形態においては、霧化用ガスは、外管202と内管204の間に環空間205内を流れる。いくつかの実施形態において、該外管202は、約0.1インチ(2.5ミリメートル)〜約0.5インチ(12.7ミリメートル)の直径を有する。特定の実施形態においては、該外管202の直径は、約0.25インチ(6.4ミリメートル)である。いくつかの実施形態において、該内管204は、約0.05インチ(1.3ミリメートル)〜約0.25インチ(6.4ミリメートル)の直径を有する。特定の実施形態においては、該内管204の直径は、約0.125インチ(3.2ミリメートル)である。いくつかの実施形態において、各管の壁は、約0.028インチ(0.7ミリメートル)の厚さを有する。いくつかの実施形態において、外管202の直径に対する内管204の直径の比率は、約1.5〜約3、好ましくは約2である。
【0032】
触媒噴射ノズル200の実施形態は、少なくとも1つのセンタリング突起206によって支えられている内管204を含むことができる。センタリング突起206は、以下に限定はされないが、銅、鉄、銀、またはプラスチックから作製することができる。触媒噴射ノズル200と最も近い内管204の末端は、内部混合チャンバー208と連結している。
【0033】
内部混合チャンバー208は、霧化用ガスと液体触媒フィードとが、その2つの別々の流れが突然混ぜ合わさるときに、乱流混合することを可能にする。いくつかの実施形態において、内部混合チャンバー208の流路に沿った長さは、約0.25インチ(6.4ミリメートル)〜約1インチ(25.4ミリメートル)の範囲内であり、好ましくは約0.5インチ(12.7ミリメートル)である。
【0034】
内部混合チャンバー208は、混合点210に連結している。混合点210は、内部混合チャンバー208からの霧化用ガスと液体触媒フィードの混合物が、狭窄部分を通過し、圧縮され、一体化して、ガスアシスト液体触媒フィードとなる場所である。混合点210は、ノズルチップ212と最も接近している。
【0035】
実施形態の触媒噴射ノズルは、均一なガス/液体希薄2相流動様式が、該ガスアシスト液体触媒フィード内で生じることを防止する。均一なガス/液体希薄2相流動様式の形成は、重合反応器102中に注入される液体対ガスの比の変動の増加をもたらす。液体対ガス混合物における変動は、2相系、特に気体/液体系において起こる「脈動」効果のためである。脈動は、2相の流れからの液体が接触および凝縮により管の壁に付着することにより起こる。2相系においては、液層は管の壁に形成されるが、一方気相は、衰えないまま続く。結局十分な液体が蓄積されてガス流の影響を切り抜け、重力の影響によってまとまる。液体が堆積するとガス流は妨害されるようになる。そのガス流は、今や、それが管を越え続けることができるように働いて凝縮した液体の脇を移動しなければならない。そのガスが、凝縮した液体を押してエネルギーを失うと、そのガス圧は下がり、速度が低下する。ガスのエネルギーと速度が下がると、凝縮した液体は所定の位置に逆行する。その脈動効果は、液体をガス流から押しやるガスおよびガス流の通路中に逆行する液体に由来する。その上、キャリアガスがエネルギーを失い、圧力低下が増すと、ガスに取り込まれているより多くの流体が脱落して液相中にたまり、さらに問題を増幅する。
【0036】
実施形態の触媒噴射ノズルは、この条件が、液体触媒フィードが霧化用ガスから分離することによって生ずることを、その2つが一緒になってオリフィス211を通って重合反応器102中への吸引を達成することが必要な時まで防ぐ。2つのフィードを必要な混合の時点まで分離した状態に保つことによって、霧化用ガスが液体触媒フィードを行うことの進行を妨害する液相が外管202の壁に生じることが防がれる。実施形態のノズル中の霧化用ガスは、上記のとおり凝縮液に対してはそれほど作用しなくてよいので体系的な脈動効果は生じない。実施形態のノズル中では脈動が生じないので、霧化用ガスの定常流およびガス対液体のフィード比に関するよりよい制御の両方を維持することができる。さらに、実施形態のノズル中の霧化用ガスは、液体凝縮物に対して連続的に作用しなくてもよいので、従来技術のノズルにおける類似の条件下で必要とされるより少ないガスを用いて液体触媒の吸引を実施することができる。安定した流れとよりよい触媒フィードの制御とにより、より低いガス対液体の必要な比率がもたらされる。これらの特性が、重合反応器102中に導入されるガスアシスト液体触媒フィード内の液体触媒フィードの液滴径分布ならびに霧化用ガスの保護に影響を及ぼす。
【0037】
共に内部混合ゾーン220を形成する流路に沿った内部混合チャンバー208および混合ゾーン210の加成的長さは、触媒成分の重合反応器102中への注入前のパルス流動様式の進行を避けるために最適化する。体系的なパルス流動様式は、内管204の最も近い末端とオリフィス211の始まりの間の間隔が、液体触媒フィードと霧化用ガスの供給速度での定常状態の均一な2相(すなわち、ガスと液体)の流れ様式の形成可能にしないために、避けられる。先に述べたように霧化用ガス対液体触媒フィードの比率、すなわち霧化用ガス:液体触媒比は、約0.05から約10までである。触媒噴射ノズル200のこの構造によるこの供給比率は、体系的パルス流の形成を避ける。
【0038】
混合点210の内管204の最も近い末端から離れている間隔は、流れ防止装置として作用させることによって、霧化用ガスと液体触媒の混合物の流れの変動を減少させるように制御する。いくつかの実施形態において、流路に沿った内部混合ゾーン220の長さを示す内部混合チャンバー208の始まり(内管204の最も近い末端)と混合点210の末端(オリフィス211への入り口)の間の間隔は、約0.5インチ(12.7ミリメートル)から約1.5インチ(38.1ミリメートル)までであり、好ましくは約1.0インチ(25.4ミリメートル)である。
【0039】
オリフィス211とノズルチップ212は、触媒噴射ノズル200の末端で開口部を形成しており、そこからフィードが重合反応器102中に導入される。いくつかの実施形態において、ノズルチップ212の大きさは、直径が約0.065インチ(1.65ミリメートル)である。いくつかの実施形態において、オリフィス211の長さ対ノズルチップ212の直径は、約500:1から約0.1:1までの範囲である。
【0040】
いくつかの実施形態において、オリフィス211とノズルチップ212は、触媒フィードの霧化を可能にする。内管204中の液体触媒フィードの相対速度とノズルチップ212からの吐出の流量は、液体触媒フィードの目標の液滴径分布を達成するために制御される。霧化用ガスの速度は、ノズルチップ212のところで作られる粒子の希薄なゾーンの大きさに影響を及ぼす。いくつかの実施形態において、ノズルチップ212を通って流れる液体触媒フィードは、分散流を示すことができる。
【0041】
実施形態の触媒噴射ノズルは、液体触媒フィードの種類とは無関係である。触媒噴射ノズル200等の実施形態は、注入される液体触媒フィードにおける脈動を減少し、それによって、重合反応器102中へのフィード流の圧力に関してよりよい制御が提供される。
【0042】
実施形態の触媒噴射ノズルは、注入される液体触媒フィードの大幅に狭い液滴径分布を提供し、それは、同様に、得られるポリマーの粒径分布に反映される。液体触媒フィードの狭い液滴径分布は、凝集物および微粉の形成の減少をもたらす。
【0043】
いくつかの実施形態において、該触媒噴射ノズル200は、上流圧力対下流圧力の比(「圧力低下」としても知られる)を、約1.05:1から約2:1まで、好ましくは約1.2:1から約1.5:1までの範囲で有する。用語の「上流圧力」とは、混合点210における圧力を指し、用語の「下流圧力」とは、重合反応器102中の圧力を指す。
【0044】
ガスアシスト液体触媒フィード中の液体触媒フィードの制御された液滴径分布は、重合反応器102内で生成した砕けやすいオレフィンポリマーの十分に狭いD比をもたらす。用語の「D比」とは、オレフィンポリマー組成物のフィルターにかけられていない質量平均PSDを指す。D比が0に近づくほど、PSDのスパンはより狭い。そのD比は、下式のように定義される。
【0045】
【数1】


式中、使用されている「D50」は、重量で50%の粒子が通過することが可能な理論上の篩の穴の大きさを意味する。同様に「D90」は、重量で90%の粒子が通過することが可能な篩の穴の大きさを意味し、「D10」は、重量で10%の粒子が通過することが可能な篩の大きさである。いくつかの実施形態において、生成したオレフィンポリマー組成物のD比は、約1.5から約3.5までの範囲である。
【0046】
いくつかの実施形態において、得られたポリマーの結果としてのフィルターにかけられていない粒径分布は、約125ミクロンから約12,700ミクロンまでであり得る。
【0047】
図3は、実施形態のノズルを含めたさまざまな触媒噴射ノズルによって得られたガスアシスト液体触媒フィードのスプレーパターンを示している。図3aは、従来技術において知られている標準的なノズルによって得られたスプレーパターンの像である。図3bは、実施形態の触媒噴射ノズルの管中管のタイプのノズルの代表によって得られたスプレーパターンの像である。その管中管のノズルは、図2に示されており、上で説明した触媒噴射ノズル200と同様のものであり得る。図3cは、水を30ポンド/時間(13.6kg/時間)で運びながら「基準状態」下の管中管のタイプのノズルによって得られたスプレーパターンの像である。図3dは、霧化用ガスの基準状態から低下した流量の下および水を30ポンド/時間(13.6kg/時間)で運びながらの実施形態の管中管のタイプのノズルの代表によって得られたスプレーパターンの像である。図3dについては、その霧化用ガスの流量は、基準状態の約60%に等しい量まで低下している。
【0048】
図4は、1つまたは複数のポリマーを製造するための実施形態の方法400のフローチャートを示している。実施形態の方法400は、触媒噴射ノズル200等の少なくとも1つの実施形態のノズルにより、システム100等の実施形態のシステムを用いて行うことができる。該実施形態の方法のステップ402において、少なくとも1つのモノマー成分を重合反応器中に注入する。実施形態の方法において、そのモノマー成分としては、エチレン、プロピレン、シクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、エチリデンノルボルナジエン、スチレン、ブタジエン、およびそれらの混合物を挙げることができる。いくつかの実施形態の方法において、そのモノマー成分は、1つまたは複数の溶媒および凝集助剤等の添加剤をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、ステップ402は、また、重合反応を可能にするために重合反応器内部の温度および圧力等の反応条件を調節するステップを含むこともできる。一実施形態において、その重合反応器は、重合反応器102と同様のものである。
【0049】
図4に示されている実施形態の方法のステップ404において、少なくとも1つの霧化用ガスおよび少なくとも1つの液体触媒を含むガスアシスト液体触媒フィードは、重合反応器中に注入される。一実施形態において、そのガスアシスト液体触媒フィードは、実質的に一定で安定した流量で注入される。使用されている用語の「実質的に一定で安定した流量」とは、大きな脈動のない流量を意味する。大きな脈動のないガスアシスト液体触媒フィードの流れは、霧化用ガスと液体触媒フィードとの混合を可能にする時間を減少し、それによって発達した2相流の形成を防ぐことによって達成される。影響をさらに最低限にするために、1つまたは複数の脈動防止装置および一定流量のポンプ等の手段を実施形態の方法において使用し、一定の液体触媒流量を獲得することができる。
【0050】
図4に示されている実施形態の方法のステップ406において、最終ポリマーが得られる。その最終のポリマーは、触媒の担体がなくさらに狭い粒径分布を有する実質的に砕けやすいオレフィンポリマー組成物である。用語の「実質的に砕けやすい」とは、そのオレフィンポリマー組成物のすべてではないとしてもほとんどの固体粒子が、手による操作のような小さい圧力または力を加えることにより粉末状の形に容易に砕けるか潰れることを意味する。注入のステップ(ステップ402)は、十分に狭い触媒液滴径分布を提供する。その十分に狭い触媒液滴径分布は、オレフィンポリマーの十分に狭いフィルターにかけられていない粒径分布をもたらす。本発明の実施形態において、最終ポリマーのフィルターにかけられていない質量平均粒径分布またはD比は、約1.5から約3.5までである。
【0051】
いくつかの実施形態において、その最終オレフィンポリマー組成物は、1モル当り約100,000から約5,000,000グラムまで、好ましくは1モル当り約250,000から約5,000,000グラムまで、より好ましくは1モル当り約500,000から約4,000,000グラムまでの範囲の重量平均分子量を有する。得られたポリマーの粒径分布の範囲は、ふるい分けまたは濾過のステップの前に測定することに注意すべきである。
【0052】
いくつかの実施形態において、その最終ポリマーはオレフィンポリマーである。実施形態によっては、そのポリマーは、C〜C20α−オレフィン類、およびC〜C20ジエン類のインターポリマーであり得、実施形態によっては、1つまたは複数の架橋した鎖を含むこともできる。いくつかの実施形態において、該ポリマー組成物は、該ポリマーの全体重量を基準として、約20重量パーセントから約95重量パーセントのエチレンまたはプロピレンあるいはそれらの混合物を含むことができる。いくつかの実施形態において、該ポリマー組成物は、該ポリマーの全体重量を基準として、最大約10重量パーセントまでのジエンモノマーを含むことができる。
【0053】
得られるポリマーの例としては、以下に限定はされないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、EPDMゴム、およびそれらの混合物を挙げることができる。
【実施例】
【0054】
対応するプロセス条件において、実施形態のノズルと従来技術で知られている標準的なノズルとの性能間の比較を行う。その「標準的なノズル」は、図3に示されているノズルである。その実施形態のノズルは、既に説明した図2に示されている「TnTノズル」(管中管)のタイプである。
【0055】
【表1】

【0056】
表1は、実験を行うための試行条件を列挙している。用語の「SB」および「SA」は、「標準ベース」および「標準状態」をそれぞれ指し、従来技術のノズルを使用する条件を表す。「A」から「E」は、実施形態のノズルを使用する条件を指す。「G/L比」は、霧化用ガス対液体触媒フィードの比である。「CB(avg)」は、平均のカーボンブラックフィードの設定点である。
【0057】
それぞれの実験の実施に対して、定常状態の反応および供給条件を定着させる試みにおいて12時間の時間を用いる。各12時間の時間の終わりに得られたポリマーの試料を集め、バルク特性を分析し、プロセス条件を次の試験条件に変更する。一般的には使用される運転システムに対して定常状態の反応および供給条件は、最大で72時間までの連続運転を必要とし得ることに留意すべきである。
【0058】
図5は、得られたポリマーのD比に関するノズルタイプおよびプロセス条件の影響を示すグラフである。表1の7つの試行条件がD比の値に対して描かれている。図5により分かるように、得られたポリマーのD比は、実施形態のノズルが使用される場合は減少している。D比の減少は、より狭い粒滴径分布を示している。
【0059】
図6は、得られたポリマーの平均粒径(APS)に関するノズルタイプおよびプロセス条件の影響を示すグラフである。APSは、ポリマー生成物の重量に基づく粒径分布の大きさを表す。図6は、得られたポリマーのAPSが、表1に記されているすべてのプロセス条件に対して実施形態のノズルが使用されたときは減少することを示している。そのAPSは、篩分析に基づき、ポリマー粒子の大きさについては直線分布を仮定して計算した。
【0060】
図7は、得られたポリマーのD50に関するノズルタイプおよびプロセス条件の影響を示すグラフである。D50は、ミリメートルで計算し、対数計算を前提としている。図7が示しているように、D50は、実施形態のノズルを使用するすべての条件が、標準のノズルに対して減少している。
【0061】
図8は、得られたポリマーにおける凝集物(Agglom)形成に関するノズルタイプおよびプロセス条件の変化の影響を示すグラフである。そのグラフは、実施形態の管中管ノズルが、低下したガス流条件であってさえも、従来技術のノズルと比較して凝集物形成に著しく影響を及ぼすことを描いている。
【0062】
その結果は、低下したガス流条件であってさえも、実施形態のノズルは、標準ノズルに対して狭い粒径分布を有する結果としてのポリマーを生成することを示している。得られたポリマーのD比は、標準ノズルの名目の4.2から実施形態の管中管タイプのノズルを使用して3.8まで変化して、約10%低下した。D90は、実施形態の管中管タイプのノズルを使用して3.2mmから2.55mmまで変化し、20%を超える大きい粒子が減少した。直径が少なくとも0.25インチ(6.4ミリメートル)の粒子−凝集物−の頻度は減少する。
【0063】
すべての特許、試験方法、および優先権書類を含めたその他の文書は、そのような開示が本発明と矛盾しない程度まで、およびそのような組み込みが許容されるすべての権限に対して参照により完全に組み込まれる。
【0064】
本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、当然のことながら、さまざまなその他の修正が本発明の精神および範囲から離れることなく当業者には明らかであり容易に作り上げることができる。それ故、添付の特許請求の範囲は、説明されている実施例および記述に限定されることを意味するのではなく、それよりむしろ、特許請求の範囲は、本発明が関係する当業者によってそれらの同等物として扱われるすべての特徴を含めた本発明中に存在する特許性のある新規性の特徴のすべてを包含すると解釈される。
【0065】
数値の下限と数値の上限とが示されている場合は、ある下限からある上限までの範囲が考えられる。
【0066】
記述中で、開示されているすべての数は、「約(about)」または「おおよその(approximate)」の語が使用されていてもいなくても、おおよその値である。そのような値が記されている文脈によって、他に具体的に言及がない限り、そのような値は、1パーセント、2パーセント、5パーセント、または、時には、10〜20パーセントと変動し得る。下限値RL、および上限値RUを有する数値域が開示されている場合はいつも、その範囲内に入る任意の数字が具体的に開示される。特に、その範囲内の次の数字(R)は、R=RL+k(RU−RL)で具体的に開示され、ここでkは、0.01パーセントずつ増加する0.01から1.0まで変化する値であり、すなわち、kは、0.01または0.02または0.03〜0.99または1.0である。さらに、上で定義した2つのRの数によって定義される任意の数値域が、同様に具体的に開示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口端を有する外管と、
前記外管開口端と連結している直径を有するノズルチップと、
ノズルチップの内側に連結し、前記外管に連結しているオリフィスと、
前記オリフィスの内部に連結し、前記外管に連結している内部混合ゾーンと、
前記内部混合ゾーンに連結している開口端をさらに含んでいる前記外管内に在る内管と
を含む触媒噴射ノズルであって、
霧化用ガスと少なくとも1つの液体触媒フィードとの間の定常状態の均一な2相の流動様式が、前記内部混合ゾーン内で、霧化用ガス対液体触媒フィードの約0.05から約10までの流量比では生じない触媒噴射ノズル。
【請求項2】
該オリフィスの軸方向長さ対該ノズルチップの直径が、約500:1から約0.1:1までである、請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
圧力降下比が、約1.05:1から約2:1である、請求項1に記載のノズル。
【請求項4】
該少なくとも1つの液体触媒フィードが、液体触媒およびスラリーベースの触媒の少なくとも1つを含む、請求項1に記載のノズル。
【請求項5】
該霧化用ガスが、窒素、プロピレン、希ガス、超臨界流体、およびそれらの組合せを含む群から選択される、請求項1に記載のノズル。
【請求項6】
少なくとも1つのモノマーを気相重合反応器中に供給するステップと、
少なくとも1つの液体触媒を霧化用ガスと共に少なくとも1つの触媒噴射ノズルにより該重合反応器中に注入するステップと
を含む、請求項1に記載の少なくとも1つの触媒噴射ノズルを有する気相重合反応器中でポリマーを製造する方法であって、
該少なくとも1つの液体触媒を気相重合条件で注入するステップが、該少なくとも1つのモノマーと重合反応を開始し、
該少なくとも1つの液体触媒が、液体触媒、スラリーベースの触媒、およびそれらの組合せを含む群から選択される方法。
【請求項7】
該少なくとも1つの液体触媒が、チーグラー−ナッタ触媒およびメタロセン触媒を含む群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
該霧化用ガスが、窒素、プロピレン、希ガス、超臨界流体、およびそれらの組合せを含む群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
該霧化用ガスおよび少なくとも1つの液体触媒が、約0.05対約10の比率で注入される、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
該少なくとも1つのモノマーが、C〜C20α−オレフィンおよびC〜C20ジエンを含む群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
該ジエンが、シクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、エチリデンノルボルナジエン、スチレン、ブタジエン、およびそれらの組合せを含む群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数の凝集助剤を該重合反応器に添加するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
該1つまたは複数の凝集助剤がカーボンブラックである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
カーボンブラックの該ポリマーに対する割合が、100部のポリマー当り約5から約35ポンドまでのカーボンブラックの範囲である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項6に記載の方法によって製造された実質的に砕けやすいポリマー組成物であって、触媒担体がなく、約1.5から約3.5までの範囲のフィルターにかけられていない質量平均粒径分布を有する組成物。
【請求項16】
1モル当り約100,000から約5,000,000グラムまでの重量平均分子量を有する、請求項15に記載のポリマー組成物。
【請求項17】
該ポリマーの全体重量を基準として、約20から約95重量パーセントのエチレンもしくはプロピレン、またはそれらの組合せ、および0を超え、約10重量パーセントまでの量のジエンモノマーを含むインターポリマーを含む、請求項15に記載のポリマー組成物。
【請求項18】
エチレンベースのポリマーおよびプロピレンベースのポリマーの少なくとも1つを含む、請求項15に記載のポリマー組成物。
【請求項19】
EPDMゴムを含む、請求項15に記載のポリマー組成物。
【請求項20】
約125ミクロンから約12,700ミクロンまでのフィルターにかけられていない粒径分布を有する、請求項15に記載のポリマー組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−516241(P2011−516241A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544429(P2010−544429)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/031778
【国際公開番号】WO2009/094505
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ リミティド ライアビリティ カンパニー (1,383)
【Fターム(参考)】