説明

水処理システム

【課題】演算器が水質計器により測定された測定値等を基に附帯水処理装置を起動若しくは停止させる場合、演算器に設定する所定の設定値等を作業者の経験に頼ることなく設定することができ、しかも供給原水の水質が変わった場合にタイムリーに附帯水処理装置を起動若しくは停止させることができ、更に水質計器の測定値を用いないで本体水処理装置の運転状況を監視することができる水処理システムを提供する。
【解決手段】供給原水の一部を制御用水処理装置10で処理した処理水の測定値と事前に設定されている所定の設定値等を基に、演算器40で附帯水処理装置50を起動若しくは停止させ、または制御用水処理装置10に流入する流入圧力の測定値を基に、演算器40で附帯水処理装置50を起動若しくは停止させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体水処理装置単独では除去困難な除去対象が供給原水に含まれる場合、若しくは本体水処理装置への供給原水の水質負荷が大きい場合、本体水処理装置と共に附帯水処理装置を起動させる水処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
降雨等の水質変動等で、本体水処理装置単独では除去困難な除去対象が供給原水に含まれると判断された場合または供給原水に多量の除去対象が含まれるために本体水処理装置への水質負荷が大きいと判断された場合、処理水に除去対象が混入することになる。これを防止するため本体水処理装置を補助する附帯水処理装置を設置し、本体水処理装置と共に起動させるシステムが知られている(下記特許文献1参照)。
【0003】
従来1の水処理システムとして、図4に示すものが知られている。この水処理システム101は、供給原水全量を本体水処理装置111と附帯水処理装置112に連続通水するものである。
【0004】
この水処理システム101は、供給原水を本体水処理装置111と附帯水処理装置112へ連続通水するため常に安定した処理水の水質を得ることができる。しかし、附帯水処理装置112で処理が不要である本体水処理装置で処理された処理水までも通水するために、附帯水処理装置112について行う煩雑な洗浄の頻度が増加し、また附帯水処理装置112のろ材、充填材及び吸着剤について交換頻度が増加するとの不具合点があった。
【0005】
また、別の従来2の水処理システムとして、図5に示すものが知られている。この水処理システム201は、本体水処理装置111にて処理される前の供給原水を供給原水水質計器121にて測定し、その測定値を演算器122にて順次処理し得られた演算値が演算器122に設定されている所定の設定値を超えた場合、本体水処理装置111に後続して連結している処理水本管に設置されている附帯水処理装置112を起動させ、本体水処理装置111にて処理された処理水を更に処理するものである。
【0006】
この水処理システム201は、供給原水水質計器121にて供給原水を測定しているので、供給原水の水質が変動したのに対応して附帯水処理装置112を起動及び停止させる時の判断を容易に行うことができる。しかし、供給原水水質計器121で測定された供給原水の測定値を使用しているので、演算器122に設定する所定の設定値を水質が異なる浄水場毎若しくは処理場毎に行う必要があり、この作業は多くのデータの蓄積や経験に頼るところが大きく、作業者の確保が現在でも難しく、将来的には更に難しくなることが予想されるという不具合点があった。また、本体水処理装置111単独で除去することが可能な場合でも附帯水処理装置112も起動させてしまう場合、逆に本体水処理装置111単独では除去が困難であるにも拘らず本体水処理装置111単独での処理が可能と判断し附帯水処理装置112を起動させない場合等、演算器122を設定する作業者が異なることで処理水の水質のバラツキや悪化が生じるとの不具合点があった。更に、除去対象や汚濁物質により供給原水水質計器121が汚れることで測定精度が悪化し、附帯水処理装置112を起動させる時のズレが生じるとの不具合点があり、この不具合点を防止するために供給原水水質計器121のメンテナンスを頻繁に行う必要があり、経費や労力が掛かるとの不具合点もあった。
【0007】
また、別の従来3の水処理システムとして、図6に示すものが知られている。この水処理システム301は、本体水処理装置111にて処理された処理水を処理水水質計器131にて測定し、その測定値を演算器122にて順次処理し得られた演算値が演算器122に設定されている所定の設定値を超えた場合、本体水処理装置111に後続して連結されている処理水本管に設置されている附帯水処理装置112を起動させ、本体水処理装置111にて処理された処理水を更に附帯水処理装置112で処理するものである。
【0008】
この水処理システム301は、処理水水質計器131にて処理水を測定しているので、除去対象や汚濁物質の影響を受け難く、処理水水質計器131のメンテナンスが容易である。しかし、供給原水の水質が悪化し本体水処理装置111単独では除去対象を処理できないで附帯水処理装置112を起動させる場合、本体水処理装置111で処理した処理水の測定値を用いて附帯水処理装置112を起動させる時を判断しているので、タイムラグにより処理が不完全な処理水が処理水側に混入する不具合点があった。また、供給原水の水質が回復した後において、附帯水処理装置112を停止させる時の判断が困難という不具合点があった。
【0009】
また、別の従来4の水処理システムとして、図7に示すものが知られている。この水処理システム401は、供給原水を供給原水水質計器121にて測定すると共に処理水を処理水水質計器131にて測定し、その両測定値を演算器122にて順次処理し得られた演算値が演算器122に設定されている所定の設定値を超えた場合、本体水処理装置111に後続して連結している処理水本管に設置されている附帯水処理装置112を起動させ、本体水処理装置111にて処理された処理水を更に処理するものである。
【0010】
この水処理システム401は、原水の水質及び本体水処理装置111で処理された処理水の水質の両方で判断するので、附帯水処理装置112を起動させる時の判断は容易且つ正確に行える。しかし、本体水処理装置111で供給原水を処理し処理水とするには一定時間を要するので、供給原水水質計器121と処理水水質計器131とで同一対象を測定しようとするとタイムラグが生じ、この間に本体水処理装置111単独では除去ができない除去対象が供給原水に混入した場合、附帯水処理装置112の起動が遅れ処理が不完全な処理水が処理水側へ混入する不具合点があった。また、原水の水質より本体水処理装置111単独で処理される処理水の水質を予測し、附帯水処理装置112を停止させる時を判断するので誤差が生じやすく、処理が不完全な処理水の混入を防止するため過剰に附帯処理装置112に通水するとの不具合点があった。また、除去対象や汚濁物質により供給原水水質計器121が汚れることで測定精度が悪化し、附帯水処理装置112を起動させる時にズレが生じるとの不具合点があり、この不具合点を防止するためには供給原水水質計器121のメンテナンスを頻繁に行う必要があり、経費や労力が掛かるとの不具合点もあった。更に、水質計器は、供給原水側と処理水側の2箇所に設置する必要があるため、メンテナンスが煩雑となり経費と労力が掛かるとの不具合があった。また、供給原水側の水質計器は高価であることから初期投資費用が高くなるとの不具合点もあった。
【0011】
更に、上記水処理システム201乃至401はいずれも、供給原水または処理水の水質を水質計器にて測定した測定値を用いて本体水処理装置の運転状況を監視している。しかしながら水質計器にて測定された測定値は,本体水処理装置に掛かる負荷による運転状況の変化,例えば本体水処理装置における圧力損失上昇などを間接的に予測する代用特性値である。従って、水質計器にて測定された測定値を用いて本体水処理装置の運転状況を監視するためには、経験に頼る割合が高いという不具合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平10−085722
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は上述の不具合点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、演算器が、水質計器により測定された測定値及び演算器に設定されている所定の設定値等を基に、附帯水処理装置を起動・停止させる場合、演算器に設定する所定の設定値等を作業者の経験に頼ることなく設定することができ、演算器に設定値等を設定する作業者が異なっても処理水の水質のバラツキを無くすことができ、確実で良好な処理水質を得ることができる水処理システムを提供することである。
【0014】
また、別の目的は、供給原水の水質が回復した後において、附帯水処理装置を停止させるときの判断を容易に行うことができる水処理システムを提供することである。
【0015】
また、別の目的は、附帯水処理装置をタイムリーに起動させることができ、処理が不完全な処理水が処理水側に混入するのを防止することができる水処理システムを提供することである。
【0016】
また、別の目的は、水質計器の汚れによる測定精度の悪化を防止し、メンテナンス頻度が少なく、経費や労力を低減することができる水処理システムを提供することである。
【0017】
また、制御のための水質計器として高価な供給原水水質計器を省くことができ、初期の設備投資を抑制することができる水処理システムを提供することである。
【0018】
また、本体水処理装置の運転状況を監視するための代用特性として測定された水質計器の測定値を用いることなく本体水処理装置に掛かる水質負荷を制御することができる水処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る水処理システムは、供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結し、前記供給原水支管に流通している供給原水を処理し処理水とする制御用水処理装置と、前記制御用水処理装置で処理された処理水を測定する前記制御用水処理装置に後続して連結する処理水支管に設置された制御用水質計器と、前記供給原水本管に後続して連結し、前記供給原水本管に流通している供給原水を処理し処理水とする前記制御用水処理装置と同一の処理方式の本体水処理装置と、前記制御用水質計器で測定された測定値及び所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置が除去対象を設定値以下に処理できるか判断する演算器と、前記本体水処理装置に後続して連結する処理水本管または処理水本管から分岐した処理水支管に設置され、前記演算器が前記本体水処理装置では除去対象を設定値以下に処理できないと判断した場合に起動し、前記処理水本管または前記処理水支管に流通している処理水を処理する附帯水処理装置を備えることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の請求項2に係る水処理システムは、供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結し、前記供給原水支管に流通している供給原水を処理し処理水とする制御用水処理装置と、前記制御用水処理装置で処理された処理水を測定する前記制御用水処理装置に後続して連結する処理水支管に設置された制御用水質計器と、前記供給原水本管に後続して連結し、前記供給原水本管に流通している供給原水を処理し処理水とする前記制御用水処理装置と同一の処理方式の本体水処理装置と、前記制御用水質計器で測定された測定値及び所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置が除去対象を設定値以下に処理できるか判断する演算器と、前記供給原水本管または前記供給原水本管から分岐した供給原水支管に設置され、前記演算器が前記本体水処理装置では除去対象を設定値以下に処理できないと判断した場合に起動し、前記供給原水本管または前記供給原水支管に流通している供給原水を処理する附帯水処理装置を備えることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の請求項3に係る水処理システムは、請求項2に記載の水処理システムにおいて、前記制御用水処理装置が後続して連結する前記供給原水支管に設置され、前記供給原水支管を経由して前記制御用水処理装置に流入する供給原水の流入圧力を測定する制御用流入圧力計器を備え、前記演算器は、前記制御用水質計器及び前記制御用流入圧力計器で測定された測定値並びに所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置が除去対象を設定値以下に処理できるか及び前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であるか判断し、前記附帯水処理装置は、前記演算器が前記本体水処理装置では除去対象を設定値以下に処理できないと判断した場合または/及び前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であると判断した場合に起動し、前記供給原水本管または前記供給原水支管に流通している供給原水を処理することを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明の請求項4に係る水処理システムは、供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結し、前記供給原水支管に流通している供給原水を処理し処理水とする制御用水処理装置と、前記制御用水処理装置が後続して連結する前記供給原水支管に設置され、前記供給原水支管を経由して前記制御用水処理装置に流入する供給原水の流入圧力を測定する制御用流入圧力計器と、前記供給原水本管に後続して連結し、前記供給原水本管に流通している供給原水を処理し処理水とする前記制御用水処理装置と同一の処理方式の本体水処理装置と、前記制御用流入圧力計器で測定された測定値及び所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であるか判断する演算器と、前記供給原水本管または前記供給原水本管から分岐した供給原水支管に設置され、前記演算器が前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であると判断した場合に起動し、前記供給原水本管または前記供給原水支管に流通している供給原水を処理する附帯水処理装置を備えることを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明の請求項5に係る水処理システムは、請求項1乃至4のいずれかに記載の水処理システムにおいて、前記制御用水処理装置及び前記本体水処理装置は、膜ろ過装置・砂ろ過装置・繊維ろ過装置のいずれかであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
制御用水質計器を備えた本発明の水処理システムにおいては、演算器が、制御用水処理装置にて処理した処理水の測定値及び所定の設定値等を基に、附帯水処理装置を起動若しくは停止させるので、演算器に設定する所定の設定値等は処理水についての設定値等となり、作業者は経験に頼ることなく設定することができる。従って、設定値等を演算器に設定する作業者が異なっても本体水処理装置にて処理される処理水の水質のバラツキを無くすことができ、確実で良好な処理水質を得ることができる。
【0025】
更に、制御用水質計器を備えた本発明の水処理システムにおいては、供給原水支管に流通している供給原水を処理して処理水とする制御用水処理装置にて処理した処理水の測定値等を基に附帯水処理装置を起動若しくは停止させるので、供給原水の水質が回復した後において附帯水処理装置を停止させるときの判断を容易に行うことができる。
【0026】
更に、制御用水質計器を備えた本発明の水処理システムおいては、供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結する制御用水処理装置にて処理した処理水を測定した測定値等を基に附帯水処理装置を起動若しくは停止させるので、本体水処理装置で処理した処理水を使用するよりタイムラグを短くすることができ、供給原水の水質が悪化した場合にタイムリーに附帯水処理装置を起動させることができ、処理が不完全な処理水が処理水側に混入するのを防止することができる。
【0027】
更に、制御用水質計器を備えた本発明の水処理システムおいては、原水を直接測定する高価な制御用水質計器は不要で、供給原水を制御用水処理装置にて処理した処理水を測定する制御用水質計器だけである。従って、制御用水質計器の汚れによる測定精度の悪化を防止し、制御用水質計器について汚れ除去のみを目的としたメンテナンスを不要とし、労力及び維持管理費の低減を図ることができる。
【0028】
更に、制御用流入圧力計器を備えた本発明の水処理システムにおいては、制御用流入圧力計器にて測定された測定値を用いて本体水処理装置の水質負荷を監視し、附帯水処理装置の起動及び停止を制御できるので、本体水処理装置の運転状況の監視を容易に行うことができる。
【0029】
更に、制御用流入圧力計器を備えた本発明の水処理システムにおいては、制御用水質計器での測定を不要にできるので、水質測定に関わる水質計器が不要となり、初期の設備投資費用を低く抑えることができ,メンテナンス費用や手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明1に係る水処理システムの概略説明図
【図2】本発明2に係る水処理システムの概略説明図
【図3】本発明3に係る水処理システムの概略説明図
【図4】従来1の水処理システムの概略説明図
【図5】従来2の水処理システムの概略説明図
【図6】従来3の水処理システムの概略説明図
【図7】従来4の水処理システムの概略説明図
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に図面を参照して、この発明の実施形態に係る水処理システムについて、例示して説明する。
【0032】
実施例1:
図1は、本発明1に係る水処理システムの概略説明図である。本発明に係る水処理システム1は、制御用水処理装置10と、制御用水質計器20と、本体水処理装置30と、演算器40Aと、附帯水処理装置である後処理装置50Aとを備えている。
【0033】
制御用水処理装置10は、供給原水本管70から分岐点80で分岐している供給原水支管71に後続して連結され、供給原水支管71に流通している供給原水を処理して処理水とする。後述する本体水処理装置30と同一の処理方式で供給原水を処理することができる本体水処理装置30より小型の水処理装置である。従って、供給原水が同一であれば、制御用水処理装置10で処理された処理水の水質と、本体水処理装置30で処理された処理水の水質とは同一となる。本実施例では、本体水処理装置30がUF膜の膜ろ過装置であるので、制御用水処理装置10もUF膜の膜ろ過装置である。本体水処理装置30が砂ろ過装置であれば、制御用水処理装置10も砂ろ過装置となる。尚、供給原水とは、本発明の水処理システムに供給される原水の称呼である。水処理装置と本発明の水処理システムが連結した場合には、前段の水処理装置で処理された処理水でも、後段の水処理システムに導入されるときには供給原水と称呼が変わる。尚、処理水とは、制御用処理装置若しくは本体処理装置で処理された処理水を言う。
【0034】
制御用水質計器20は、制御用水処理装置10に後続して連結している処理水支管76に設置され、制御用水処理装置10で処理した処理水の水質を測定する水質計器である。供給原水に本体水処理装置30では処理することができない除去対象が含まれているかを監視するための監視測定項目は、微粒子数・濁度・色度・紫外線吸光度・電気伝導率・酸化還元電位・pH値・STR(Suction Time Ratioの略で、吸引時間比の意である。)等である。従って、制御用水質計器20は、上述の監視測定項目を測定することができるように任意の水質計器で構成されている。
【0035】
本体水処理装置30は、供給原水本管70に後続して連結し、供給原水本管70に流通している供給原水を処理し処理水とする。本実施例においては、UF膜の膜ろ過装置である。尚、本体水処理装置30にどのような処理方式の装置を用いるかは、供給原水や処理目標水質に対応して適宜選択する。従って、MF膜、NF膜、RO膜、大孔径膜の内のいずれかの膜を使用した膜ろ過装置であっても良い。また、膜ろ過装置ではなく清澄ろ過若しくは粗ろ過の砂ろ過装置、または繊維ろ過装置であっても良い。
【0036】
演算器40Aは、制御用水質計器20より送られてきた各測定値を順次処理して各演算値に変換し、演算器40Aに事前に設定されている所定の設定値等から外れているか否かを判断する。その結果、監視測定項目の演算値が起動設定値の範囲外である場合、または/及び監視測定項目の演算値の変化率が起動変化率より大きい場合、または/及び監視測定項目の演算値の変化率より前処理装置の通過する時間を考慮に入れると該演算値が起動設定値の範囲外になると予想される場合(以下、「設定外」という。)、後述する後処理装置50Aを起動させるようになっている。逆に、後処理装置50Aが起動されている場合であって、監視測定項目の演算値が停止設定値の範囲内にある場合、且つ監視測定項目の演算値が連続して起動設定値の範囲内にある場合(以下、「設定内」という。)、後述する後処理装置50Aを停止させるようになっている。また、後処理装置50Aが停止している場合であって、監視測定項目の演算値が設定内の場合、後処理装置50Aは、そのまま停止状態が維持されるようになっている。
【0037】
後処理装置50Aは、本体水処理装置30に後続して連結する処理水本管75から分岐点85で分岐した処理水支管77に設置され、演算器40Aにより起動若しくは停止し、本体水処理装置30にて処理された処理水を更に処理する本体水処理装置30を補助する装置である。後処理装置50Aに用いられる装置としては、粒状活性炭ろ過装置・粉末活性炭注入装置・イオン交換樹脂装置・酸化セリウム等吸着剤装置等があり、これらの装置の内のどの装置を用いるかは、供給原水や処理目標水質により適宜選択するものとする。
【0038】
次に、上記構成からなる水処理システム1において、後処理装置50Aを起動させ、若しくは停止させるフローについて説明する。
【0039】
供給原水は、一部が供給原水本管70から分岐点80で分岐している供給原水支管71に流入し、供給原水支管71に後続して連結している制御用水処理装置10を通過することで処理され処理水となる。処理水は、制御用水処理装置10に後続して連結している処理水支管76に設置されている制御用水質計器20を通過することで、処理水の監視測定項目が連続して測定される。制御用水質計器20に後続して連結している処理水支管76は、分岐点80より本体水処理装置側の合流点81で供給原水本管70に接続しているので、制御用水質計器20を通過した処理水は、合流点81で供給原水本管70に流入し供給原水の一部となる。尚、制御用水質計器20を通過した処理水は、図示されていない原水槽へ返送させるか、又は排水として処理しても良い。
【0040】
制御用水質計器20で連続して測定された監視測定項目の測定値は、任意に設定することができる一定の間隔で演算器40Aに送付される。演算器40Aでは、監視測定項目の測定値を定められた所定の方式に基づき処理して演算値に変換し、演算器40Aに事前に設定されている所定の設定値と対比し、設定値の範囲内であるか否か判断する。
【0041】
供給原水本管70を流通している供給原水は、供給原水本管70に設置されている本体水処理装置30を通過することで処理され処理水となり、本体水処理装置30に後続して連結する処理水本管75に流出する。
【0042】
演算器40Aにて、設定内と判断された場合、後処理装置50Aは停止されることになるので、処理水本管75に設置されているバルブ91Aが開となり、且つ処理水本管75から分岐点85で分岐している処理水支管77に設置されているバルブ92A及び後処理装置50Aに後続して連結している処理水支管78に設置されているバルブ93Aが閉となる。従って、本体水処理装置30にて処理された処理水は、後処理装置50Aを通過することなくそのまま処理水本管75を流通し、図示しない処理水タンク等に流出する。
【0043】
逆に、演算器40Aにて、設定外と判断された場合、後処理装置50Aは起動されることになるので、処理水本管75に設置されているバルブ91Aが閉となり、且つ処理水本管75から分岐点85で分岐している処理水支管77に設置されているバルブ92A及び後処理装置50Aに後続して連結している処理水支管78に設置されているバルブ93Aが開となる。従って、本体水処理装置30にて処理された処理水は、バルブ92Aを経由して処理水支管77から後処理装置50Aに流入し、後処理装置50Aを通過することで、本体処理装置30では範囲外の監視測定項目により処理されないと推定された除去対象が除去・負荷軽減される。後処理装置50Aで処理された処理水は、処理水支管78に流入し、途中に設置されているバルブ93Aを経由して合流点86にて処理水本管75に流入し、図示しない処理水タンク等に流出する。
【0044】
以上の通り、後処理装置50Aを起動させるか停止させるかの判断を制御用水処理装置10で処理された処理水を制御用水質計器20で測定した測定値で行うことができるので、供給原水で判断するのと異なり容易に行うことができ、作業者によるバラツキを無くすことが可能となる。更に、処理水は、本体水処理装置30で処理されたものではなく、本体水処理装置30より小型の制御用水処理装置10で処理されたものであるので処理時間が短く、供給原水の水質が変化した場合のタイムラグを短くすることが可能となる。
【0045】
実施例2:
図2は、本発明2に係る水処理システムの概略説明図である。本発明に係る水処理システム2は、制御用水処理装置10と、制御用水質計器20と、本体水処理装置30と、演算器40Bと、附帯水処理装置である前処理装置50Bと、制御用流入圧力計器60とを備えている。実施例1と同じ番号は同一の構成を示している。以下、実施例1と異なる点を主に説明する。
【0046】
60は、制御用流入圧力計器であり、分岐点80から分岐し制御用水処理装置10が後続して連結する供給原水支管71に設置され、供給原水支管71を流通し制御用水処理装置10に流入する供給原水の流入圧力を連続して測定し、制御用水処理装置10への水質負荷を監視するようになっていて、一定間隔で測定値を後述する演算器40Bに送るようになっている。
【0047】
演算器40Bは、制御用水質計器20及び制御用流入圧力計器60より送られてきた各測定値を順次処理して各演算値に変換し、演算器40Bに事前に設定されている所定の各設定値から外れているか否かを判断するようになっている。その結果、設定外と判断した場合、または/及び制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲外であると判断した場合、後述する前処理装置50Bを起動させるようになっている。逆に、前処理装置50Bが起動されている場合であって、設定内と判断した場合、且つ制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲内であると判断した場合、前処理装置50Bを停止させるようになっている。また、前処理装置50Bが停止されている場合であって、設定内と判断した場合、且つ制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲内であると判断した場合、前処理装置50Bは、そのまま停止状態を維持されるようになっている。
【0048】
前処理装置50Bは、本体水処理装置30が後続して連結している供給原水本管70から分岐点87で分岐した供給原水支管72に設置され、演算器40Bの指示により起動若しくは停止し、本体水処理装置30にて処理される前の供給原水を処理する本体水処理装置30を補助する装置である。前処理装置50Bに用いられる装置は、実施例1の後処理装置50Aと同一の装置のほか、沈殿池・粉末活性炭接触装置もある。これらの装置の内、どの装置を用いるかは、供給原水や処理目標水質により適宜選択するものとする。
【0049】
次に、上記構成からなる水処理システム2において、前処理装置50Bを起動させ、若しくは停止させるフローについて説明する。
【0050】
供給原水は、一部が供給原水本管70から分岐点80で分岐している供給原水支管71に流入し、供給原水支管71に設置されている制御用流入圧力計器60を通過することで、供給原水の流入圧力が連続して測定される。制御用流入圧力計器60を通過した供給原水は、供給原水支管71に後続して連結している制御用水処理装置10を通過することで処理され処理水となる。処理水は、制御用水処理装置10に後続して連結している処理水支管76に設置されている制御用水質計器20を通過することで、処理水の監視測定項目が連続して測定される。処理水支管76は、分岐点80より本体水処理装置側の合流点81で供給原水本管70に接続しているので、制御用水質計器20を通過した処理水は、合流点81で供給原水本管70に流入し供給原水の一部となる。尚、制御用水質計器20を通過した処理水は、図示されていない原水槽へ返送させるか、又は排水として処理しても良い。
【0051】
制御用流入圧力計器60で連続して測定された流入圧力の測定値及び制御用水質計器20で連続して測定された監視測定項目の測定値は、任意に設定することができる一定の間隔で演算器40Bに送付される。演算器40Bでは、流入圧力の測定値及び監視測定項目の測定値を定められた所定の方式に基づき処理して演算値に変換し、演算器40Bに事前に設定されている所定の各設定値と対比し、設定値の範囲内であるか否か判断する。
【0052】
演算器40Bにて、設定内で、且つ制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲内であると判断された場合、前処理装置50Bは停止されることになるので、供給原水本管70に設置されているバルブ91Bが開となり、且つ供給原水本管70から分岐点87で分岐している供給原水支管72に設置されているバルブ92B及び前処理装置50Bに後続して連結している供給原水支管73に設置されているバルブ93Bが閉となる。従って、供給原水本管70を流通している供給原水は、前処理装置50Bを通過することなく本体水処理装置30にて処理され処理水となり、処理水本管75を流通し、図示しない処理水タンク等に流出する。
【0053】
逆に、演算器40Bにて、設定外で、または/及び制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲外であると判断された場合、前処理装置50Bは起動されることになるので、供給原水本管70に設置されているバルブ91Bが閉となり、且つ供給原水本管70から分岐点87で分岐している供給原水支管72に設置されているバルブ92B及び前処理装置50Bに後続して連結している供給原水支管73に設置されているバルブ93Bが開となる。従って、供給原水本管70を流通している供給原水は、バルブ92Bを経由して供給原水支管72から前処理装置50Bに流入し、前処理装置50Bを通過することで、本体処理装置30では範囲外の監視測定項目により処理されないと推定された若しくは水質負荷が高すぎることで特定された除去対象、が除去・負荷軽減される。前処理装置50Bで処理された供給原水は、供給原水支管73に流入し、途中に設置されているバルブ93Bを経由して合流点88にて供給原水本管70に流入し、供給原水本管70に後続して連結している本体水処理装置30にて処理され処理水となり、処理水本管75を流通し、図示しない処理水タンク等に流出する。
【0054】
以上の通り、実施例2の水処理システム2は、実施例1の水処理システム1の作用の他に更に、制御用流入圧力計器60で測定された流入圧力の測定値を基に前処理装置50Bの起動及び停止を制御することができるので、本体水処理装置30の運転状況の監視を容易に行うことができる。
【0055】
実施例3:
図3は、本発明3に係る水処理システムの概略説明図である。本発明に係る水処理システム3は、制御用水処理装置10と、本体水処理装置30と、演算器40Cと、附帯水処理装置である前処理装置50Bと、制御用流入圧力計器60とを備えている。即ち、実施例2から制御用水質計器を除去したのが実施例3の水処理システムである。以下実施例2と異なる点を主に説明する。
【0056】
演算器40Cは、制御用流入圧力計器60より送られてきた測定値を順次処理して演算値に変換し、演算器40Cに事前に設定されている所定の各設定値から外れているか否かを判断するようになっている。その結果、制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲外であると判断された場合、前処理装置50Bを起動させるようになっている。逆に、前処理装置50Bが起動されている場合であって、制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲内であると判断された場合、前処理装置50Bを停止させるようになっている。また、前処理装置50Bが停止されている場合であって、制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲内であると判断された場合、前処理装置50Bは、そのまま停止状態を維持させるようになっている。
【0057】
次に、上記構成からなる水処理システム3において、前処理装置50Bを起動させ、若しくは停止させるフローについて説明する。
【0058】
供給原水は、一部が供給原水本管70から分岐点80で分岐している供給原水支管71に流入し、供給原水支管71に設置されている制御用流入圧力計器60を通過することで、供給原水の流入圧力が連続して測定される。制御用流入圧力計器60を通過した供給原水は、供給原水支管71に後続して連結している制御用水処理装置10を通過することで処理され処理水となる。処理水は、制御用水処理装置10に後続して連結している処理水支管76を通り、分岐点80より本体水処理装置側の合流点81で接続している供給原水本管70に流入し供給原水の一部となる。尚、制御用水処理装置10で処理された処理水は、図示されていない原水槽へ返送させるか、又は排水として処理しても良い。
【0059】
制御用流入圧力計器60で連続して測定された流入圧力の測定値は、任意に設定することができる一定の間隔で演算器40Cに送付される。演算器40Cでは、流入圧力の測定値を定められた所定の方式に基づき処理して演算値に変換し、演算器40Cに事前に設定されている所定の各設定値と対比し、設定値の範囲内であるか否か判断する。
【0060】
演算器40Cにて、制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲内であると判断された場合、前処理装置50Bは停止されることになるので、供給原水本管70に設置されているバルブ91Bが開となり、且つ供給原水本管70から分岐点87で分岐している供給原水支管72に設置されているバルブ92B及び前処理装置50Bに後続して連結している供給原水支管73に設置されているバルブ93Bが閉となる。従って、供給原水本管70を流通している供給原水は、前処理装置50Bを通過することなく本体水処理装置30にて処理され処理水となり、処理水本管75を流通し、図示しない処理水タンク等に流出する。
【0061】
逆に、演算器40Cにて、制御用流入圧力計器60の演算値が所定の設定値の範囲外であると判断された場合、前処理装置50Bは起動されることになるので、供給原水本管70に設置されているバルブ91Bが閉となり、且つ供給原水本管70から分岐点87で分岐している供給原水支管72に設置されているバルブ92B及び前処理装置50Bに後続して連結している供給原水支管73に設置されているバルブ93Bが開となる。従って、供給原水本管70を流通している供給原水は、バルブ92Bを経由して供給原水支管72から前処理装置50Bに流入し、前処理装置50Bを通過することで、本体処理装置30では水質負荷が高すぎることで特定された除去対象が除去・負荷低減される。前処理装置50Bで処理された供給原水は、供給原水支管73に流入し、途中に設置されているバルブ93Bを経由して合流点88にて供給原水本管70に流入し、供給原水本管70に後続して連結している本体水処理装置30にて処理され処理水となり、処理水本管75を流通し、図示しない処理水タンク等に流出する。
【0062】
以上の通り、実施例3の水処理システム3は、実施例2の水処理システム2と同様に、制御用流入圧力計器60で測定された流入圧力により前処理装置50Bの起動及び停止を制御することができるので、本体水処理装置30の運転状況の監視を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0063】
1,2,3 水処理システム
10 制御用水処理装置
20 制御用水質計器
30 本体水処理装置
40 演算器
50 附帯水処理装置(前処理装置,後処理装置)
60 制御用流入圧力計器
70 供給原水本管
71,72,73 供給原水支管
75 処理水本管
76,77,78 処理水支管
80,85,87 分岐点
81,86,88 合流点




【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結し、前記供給原水支管に流通している供給原水を処理し処理水とする制御用水処理装置と、
前記制御用水処理装置で処理された処理水を測定する前記制御用水処理装置に後続して連結する処理水支管に設置された制御用水質計器と、
前記供給原水本管に後続して連結し、前記供給原水本管に流通している供給原水を処理し処理水とする前記制御用水処理装置と同一の処理方式の本体水処理装置と、
前記制御用水質計器で測定された測定値及び所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置が除去対象を設定値以下に処理できるか判断する演算器と、
前記本体水処理装置に後続して連結する処理水本管または処理水本管から分岐した処理水支管に設置され、前記演算器が前記本体水処理装置では除去対象を設定値以下に処理できないと判断した場合に起動し、前記処理水本管または前記処理水支管に流通している処理水を処理する附帯水処理装置を備えることを特徴とする水処理システム。
【請求項2】
供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結し、前記供給原水支管に流通している供給原水を処理し処理水とする制御用水処理装置と、
前記制御用水処理装置で処理された処理水を測定する前記制御用水処理装置に後続して連結する処理水支管に設置された制御用水質計器と、
前記供給原水本管に後続して連結し、前記供給原水本管に流通している供給原水を処理し処理水とする前記制御用水処理装置と同一の処理方式の本体水処理装置と、
前記制御用水質計器で測定された測定値及び所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置が除去対象を設定値以下に処理できるか判断する演算器と、
前記供給原水本管または前記供給原水本管から分岐した供給原水支管に設置され、前記演算器が前記本体水処理装置では除去対象を設定値以下に処理できないと判断した場合に起動し、前記供給原水本管または前記供給原水支管に流通している供給原水を処理する附帯水処理装置を備えることを特徴とする水処理システム。
【請求項3】
前記制御用水処理装置が後続して連結する前記供給原水支管に設置され、前記供給原水支管を経由して前記制御用水処理装置に流入する供給原水の流入圧力を測定する制御用流入圧力計器を備え、
前記演算器は、前記制御用水質計器及び前記制御用流入圧力計器で測定された測定値並びに所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置が除去対象を設定値以下に処理できるか及び前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であるか判断し、
前記附帯水処理装置は、前記演算器が前記本体水処理装置では除去対象を設定値以下に処理できないと判断した場合または/及び前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であると判断した場合に起動し、前記供給原水本管または前記供給原水支管に流通している供給原水を処理することを特徴とする請求項2に記載の水処理システム。
【請求項4】
供給原水本管から分岐した供給原水支管に後続して連結し、前記供給原水支管に流通している供給原水を処理し処理水とする制御用水処理装置と、
前記制御用水処理装置が後続して連結する前記供給原水支管に設置され、前記供給原水支管を経由して前記制御用水処理装置に流入する供給原水の流入圧力を測定する制御用流入圧力計器と、
前記供給原水本管に後続して連結し、前記供給原水本管に流通している供給原水を処理し処理水とする前記制御用水処理装置と同一の処理方式の本体水処理装置と、
前記制御用流入圧力計器で測定された測定値及び所定の設定値等を基に、前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であるか判断する演算器と、
前記供給原水本管または前記供給原水本管から分岐した供給原水支管に設置され、前記演算器が前記本体水処理装置への流入圧力が設定値以上であると判断した場合に起動し、前記供給原水本管または前記供給原水支管に流通している供給原水を処理する附帯水処理装置を備えることを特徴とする水処理システム。
【請求項5】
前記制御用水処理装置及び前記本体水処理装置は、膜ろ過装置・砂ろ過装置・繊維ろ過装置のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水処理システム。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−10066(P2013−10066A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143502(P2011−143502)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000193508)水道機工株式会社 (50)
【Fターム(参考)】