説明

水処理装置

【目的】 貯水槽の水中の有機物を確実に分解でき、水の汚染による悪臭の発生を抑制でき、コケや藻の育成を抑制できる水処理装置を提供する。
【構成】 魚類飼育槽1等の貯水槽と、吸込パイプ3と帰還パイプ4を介して水が貯水槽との間を循環される補助槽2と、補助槽2内に配置された光触媒性粒子7と、光触媒性粒子7に励起光を照射する紫外線ランプ8等の励起光源を有する。吸込パイプ3を介して貯水槽から補助槽2に吸引された水を補助槽2で励起光が照射された光触媒性粒子7により浄化し、浄化された水を補助槽2から帰還パイプ4を介して貯水槽へ帰還させて貯水槽の水を浄化処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚類飼育槽やクーリングタワーの水槽等の貯水槽内の水を浄化処理する水処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、魚類飼育槽内の水は、魚類から排出される尿や糞で汚れ、また、魚類が食べ残した餌が腐敗することにより菌が繁殖して汚染されてしまう。このために、魚類を飼育するには、魚類飼育槽内の水を定期的に取り換えたり、魚類飼育槽の洗浄を行わなくてはならなかった。また、魚類が食べ残した餌を好物とするバクテリアが発生し、このバクテリアを除去する必要があった。これらの作業は手間がかかり労力を要した。
【0003】
また、従来のヒートポンプ式給湯器は、ヒートポンプの水熱交換器で温度を高められた温水がタンク内に送出され、このタンク内の熱交換部で熱交換された2次水である温水が室内に給湯される。更に、2次水がタンク内に帰還されてこのタンク内の熱交換部で熱交換される構造となっている。しかし、ヒートポンプの水熱交換器に循環されるタンク内の熱交換用の温水にカビや雑菌が発生する虞があって、このタンク内の温水を取り換えたり、タンク内を清掃する必要があり、これらの作業は難しかった。
【0004】
また、従来のクーリングタワーの水槽の水には、菌、カビや微生物が発生しやすく、ポンプや送出パイプの目づまりが生じる。更に、このクーリングタワーに設置された送風機によって、菌、カビや微生物を周囲にまき散らす虞があった。このために、クーリングタワーを定期的に清掃する必要があり、この作業が面倒であった。特に、クーリングタワーの水槽等にアメーバや藻類が増殖すると、これらのアメーバや藻類と共生してレジオネラ菌が増殖する虞があった。更に、クーリングタワーの運転休止期間は、水の汚染を増幅させないために、水槽や配管系等の水は全て抜いて残存しないようにする必要があった。
【0005】
上記したクーリングタワーの水を浄化処理するための従来技術として、例えば、特開平5−45090号公報(特許文献1)に記載されたクーリングタワーがある。図12は従来技術のクーリングタワーを示し、(12A)は縦断面図、(12B)は平面図である。(12A)(12B)に示すように、このクーリングタワー101では、抗菌・防錆兼用剤を貯水槽、配水管等に設置している。この抗菌・防錆兼用剤は、銀、銅、亜鉛等の金属イオンを抗菌剤として使用する。これらの金属イオンを吸着担持する炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、セラミック材料等の担持物を担持体とし、単結晶テトラポット状の三次元構造をもつ酸化亜鉛ウイスカを配合している。この抗菌・防錆兼用剤を上部水槽103から投入配置することにより、クーリングタワー101内の藻や微生物の発生・増殖を抑制し、同時に錆の発生を抑制している。尚、図中符号104は水供給穴である。
【0006】
また、水槽等の水処理剤として、例えば、特開平9−38668号公報(特許文献2)に記載されたものがある。この水処理剤は、水より比重が小さい粒状体の表面に、光触媒反応機能を有する二酸化チタンと、抗菌性を有するゼオライトとを組成の一部とする被膜を形成したものである。光触媒反応機能を有する二酸化チタンは水槽中の水に浮遊、或いは溶解している汚損成分(有機物)を分解して被処理水の水質を向上する。抗菌性を有するゼオライトは藻類等に抗菌効果を発揮する。
【特許文献1】特開平5−45090号公報
【特許文献2】特開平9−38668号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した従来のクーリングタワーにおいては、銀、銅、亜鉛等の金属イオンを用いるから高価になるという問題があった。更に、クーリングタワーは金属性のものであるから、金属イオンとの化学反応によって腐食したり、析出したりしてクーリングタワーの表面が荒れるという問題があった。また、抗菌・防錆兼用剤の配合構造が複雑であり、その製造が困難であるという問題があった。更に、クーリングタワー内の水中の有機物を吸着して分解する性能に乏しいという問題があった。
【0008】
また、上記した従来の水処理剤は水に浮遊するために、水槽の底側の水を浄化処理できないから、浄化処理作用が不十分であるという問題があった。しかも、水処理剤が水に浮遊するために、水との接触面積が小さくなって浄化効率が低いという問題があった。
【0009】
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、貯水槽の水中の有機物を確実に分解でき、水の汚染による悪臭の発生を抑制でき、コケや藻の生育を抑制する作用を十分に発揮できる水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、本発明の第1の形態は、水が貯留された貯水槽と、前記貯水槽の前記水を吸込パイプを介して吸引し帰還パイプを介して前記水を前記貯水槽へ帰還させる補助槽と、前記補助槽内の水中に配置された、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成された光触媒性粒子と、前記光触媒性粒子に励起光を照射する太陽光導入手段又は/及び励起光源とを少なくとも有し、前記吸込パイプを介して前記補助槽に吸引された水を前記補助槽で前記励起光が照射された前記光触媒性粒子により浄化し、この浄化された水を前記補助槽から前記帰還パイプを介して前記貯水槽へ帰還させて前記貯水槽の水を浄化処理する水処理装置である。
【0011】
本発明の第2の形態は、第1の形態において、前記貯水槽の水が送出パイプと送入パイプを介して外部系に循環される水処理装置である。
【0012】
本発明の第3の形態は、第1の形態において、前記貯水槽内に熱交換部が設けられ、この熱交換部から出口パイプを介して外部系に2次水が送出され、前記外部系から入口パイプを介して前記貯水槽内の熱交換部に前記2次水が送入される水処理装置である。
【0013】
本発明の第4の形態は、第1の形態において、前記貯水槽は魚類飼育槽であり、前記補助槽で浄化された水が前記帰還パイプを介して前記魚類飼育槽に帰還されて前記魚類飼育槽の水が浄化処理される水処理装置である。
【0014】
本発明の第5の形態は、第1の形態において、前記貯水槽は浴槽であり、前記補助槽で浄化された水が前記帰還パイプを介して前記浴槽に帰還されて前記浴槽の水が浄化処理される水処理装置である。
【0015】
本発明の第6の形態は、第2の形態において、前記貯水槽は、冷水を循環させるためのクーリングタワーの水槽であり、前記外部系は前記冷水の循環により冷却するための冷却手段である水処理装置である。
【0016】
本発明の第7の形態は、第3の形態において、前記貯水槽は、ヒートポンプの水熱交換器によって高温にされた温水が循環状態で貯留される温水タンクであり、前記外部系は前記温水タンク内の前記熱交換部により加温された前記2次水を供給するための温水供給手段である水処理装置である。
【0017】
本発明の第8の形態は、水が貯留された魚類飼育槽からなる貯水槽内の水中に、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成された光触媒性粒子が配置されている水処理装置である。
【0018】
本発明の第9の形態は、第8の形態において、循環ポンプを有する循環槽が前記貯水槽内に配置され、前記光触媒性粒子が前記循環槽内の水中に配置されており、前記光触媒性粒子に励起光を照射する太陽光導入手段又は/及び励起光源が配設され、前記励起光が照射された光触媒性粒子によって浄化処理された水が前記循環ポンプの駆動により前記循環槽から前記貯水槽内を循環するように構成された水処理装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の形態によれば、補助槽内の水中に配置された光触媒性粒子は、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成されており、貯水槽から吸込パイプを介して吸引された水が、この補助槽内で光触媒性粒子の光触媒層により浄化される。この補助槽内で浄化された水は、帰還パイプを介して補助槽から貯水層内に帰還されるから、貯水槽内の水が次第に浄化処理される。補助槽内の光触媒性粒子は、太陽光導入手段又は/及び励起光源からの励起光が照射されることにより、水中の有機物を光分解して水が浄化される。光触媒層としては、可視光応答型光触媒層、金属超微粒子を担持したルチル型二酸化チタン微粒子を分散したもの、アナターゼ型二酸化チタン等からなるものがある。また、多孔性粒子としては、多孔性セラミック、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、ポーラスガラス、ガラスビーズ、軽量骨材粒子、セラミックビーズ、モレキュラーシーブス等が上げられる。多孔性粒子の表面に光触媒層を形成した光触媒性粒子は、多孔性粒子の孔部及び光触媒層の表面に補助槽内の水中の有機物が吸着され、光触媒層が励起光を受光することによって、吸着された有機物を効果的に分解して浄化することができる。
【0020】
また、無孔性粒子としては、金属性、非金属性の粒子が上げられる。この無孔性粒子の表面の光触媒層は凹凸部分を多く形成することによって、凹部に効率良く水中の有機物を吸着し、この吸着された有機物を効果的に分解して補助槽内の水を浄化することができる。更に、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層をゾルゲル法でコーティングして形成することにより、光触媒層が割れて無数の孔が形成される。この無数の孔に補助槽内の水中の有機物が吸着され、この吸着された有機物を光触媒層により分解して補助槽内の水を効率的に浄化することができる。更に、前記多孔性粒子又は無孔性粒子は水中に没するように水より比重が大きな素材で形成される。そのため、光触媒性粒子は補助槽内の水中に水没されるから、水との接触面積が大きくなり、水中の有機物の分解効率を良くすることができる。しかも、補助槽内の水中で光触媒性粒子が攪拌されるから、水との接触効率がより一層良くなり、水中の有機物の分解効率をより一層良くすることができる。尚、太陽光導入手段としては、透明板や光ファイバー等の透光性部材があり、励起光源としては紫外線ランプや可視光を発する光源等がある。また、貯水槽から外部へ延設されて循環するパイプの途中に吸込パイプと帰還パイプを接続して、貯水槽と補助槽との間を水が循環するように構成することも可能である。更に、貯水槽から外部へ延設されて循環するパイプの途中に補助槽を配置して貯水槽から外部に延設されて補助槽に接続されるパイプを吸込パイプと兼用し、補助槽から貯水槽に延びるパイプを帰還パイプと兼用することも可能である。しかも、吸込パイプと帰還パイプをワンタッチで脱着自在に取り付けるように構成してもよい。
【0021】
本発明の第2の形態によれば、補助槽内で光触媒性粒子により浄化処理された貯水槽の水が送出パイプで外部系に送出されるから、この外部系の水は常に浄化処理された状態に保存できる。更に、送出パイプと送入パイプを介して貯水層の水が外部系に循環されるから、外部系の水を常に清浄に保存でき、外部系の配管系を長寿命化することができる。この外部系に送出される水としては、例えば、室内等を冷房する冷却水等がある。
【0022】
本発明の第3の形態によれば、貯水槽内の水が温水であれば、この温水を貯水槽から吸込パイプで補助槽内に吸引し、補助槽内で光触媒性粒子によって浄化すして、この浄化された温水が帰還パイプで貯水槽内に帰還されて浄化処理される。この浄化処理された温水により熱交換部内の2次水が熱交換されて2次温水となり、この熱交換を効率良く行うことができる。また、熱交換部から出口パイプを介して2次温水が外部系に送出されるが、この外部系には2次温水が循環する閉鎖系と2次温水が循環されずに放出される開放系のものがある。外部系が開放系のものとしては、例えば、シャワー水や洗い水、飲み水を放出するものなどがある。外部系が閉鎖系のものとしては、例えば、配管を通る2次温水で室内等を暖めるものがある。また、貯水槽内の温水と熱交換部から出口パイプを介して送出される2次温水とは混入しないので、常に新鮮な2次温水を外部系に供給できる利点がある。
【0023】
本発明の第4の形態によれば、魚類飼育槽からなる貯水槽内の水が、吸込パイプを介して補助槽に送出され、この補助槽内で水が光触媒性粒子により浄化されて帰還パイプを介して魚類飼育槽に帰還されて魚類飼育槽内の水を浄化処理する。
従って、魚類飼育層内の魚類の尿や糞、食べ残しの餌を好物とするバクテリア等で汚染された水を浄化処理することができる。また、魚類飼育槽内で発生する悪臭の発生を抑制すると共にコケや藻等の抑制効果も発揮される。また、魚類飼育槽内の水が浄化処理されるから、魚類飼育槽の清掃等が必要でなくなり、メンテナンスフリーとすることが可能である。
【0024】
本発明の第5の形態によれば、浴槽からなる貯水槽の水が、吸込パイプを介して補助槽に送出され、この補助槽内で水が光触媒性粒子により浄化されて帰還パイプを介して浴槽に帰還されて浴槽内の水を浄化処理することができる。従って、浴槽内の水は常に清浄に保存されるから、浴槽内の水の入れ替えの回数を少なくすることができる。また、浄化処理された水が常時浴槽内に存在するから、浴槽の内壁が汚れることを防ぐことができる。
【0025】
本発明の第6の形態によれば、クーリングタワーの水槽からなる貯水槽の水(冷却水)が、吸込パイプを介して補助槽に送出され、この補助槽内で水が光触媒性粒子により浄化される。更に、帰還パイプを介してクーリングタワーの水槽に帰還されてこの水槽内の水を浄化処理することができる。従って、クーリングタワーの水槽の水中に発生する菌、カビ、微生物の繁殖を防止して抑制・死滅化できる。また、水槽内の水(冷却水)を循環させるためのポンプ、送出パイプや送入パイプの目詰まりを防ぐことができ、スケールが堆積することを防ぐことができて、水(冷却水)の循環をスムーズに行うことができる。また、外部系としての冷却手段には冷却管やフィン等があり、冷却管の目づまりも防ぐことができる。更に、クーリングタワー内の送風機によって水が散水されても、水中に菌、カビ、微生物が発生することが抑制されるので、これらの菌、カビ、微生物が周囲にまき散らされる虞がない。しかも、クーリングタワーの水槽の水が浄化処理されるので、レジオネラ菌の増殖を抑制することができる。また、クーリングタワーの水槽内の水が浄化処理されることにより、クーリングタワーの設置場所が制限されず、所望の場所に設置することができる利点がある。
【0026】
本発明の第7の形態によれば、ヒートポンプは、大気の熱を炭酸ガス(CO)等の媒質ガスに伝え、圧縮することによって高温にし、水熱交換器を介して温水タンクから循環される水を熱交換して温水にする。更に、この温水タンク内で2次水を熱交換して2次温水として室内に供給するようにしている。温水タンク内の温水は送出パイプを介して循環される密封水であるから、カビや菌の発生を防止する必要がある。本実施形態により、温水タンクの温水が補助槽に吸込パイプを介して吸引され、この補助槽内で光触媒性粒子によって浄化され、帰還パイプを介して貯水槽である温水タンクに帰還されて温水タンク内の温水が浄化処理される。従って、貯水槽である温水タンク内にカビや菌が発生することを防ぐことができる。温水タンク内の熱交換部にもカビや菌が付着することがないから、熱交換部での2次水への熱交換をスムーズに行うことができ、熱交換された2次温水を温水供給手段に支障なく供給することができる。また、温水タンク内の温水が浄化処理されるから、温水タンク内の清掃も少なくすることができ、メンテナンスフリーを図れる利点がある。尚、温水供給手段としては、シャワーや蛇口等があり、洗い水や飲み水等としてこの温水が使用される。
【0027】
本発明の第8の形態によれば、魚類飼育槽からなる貯水槽の水中に、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成された光触媒性粒子が配置されているから、この光触媒性粒子に励起光を照射することによって魚類飼育槽の水が浄化処理される。即ち、光触媒性粒子によって、魚類飼育槽の水中の有機物が分解されて魚類飼育槽内の水が浄化される。魚類飼育槽の魚類から排出される尿や糞、食べ残しの餌の腐敗による菌が光触媒性粒子によって浄化処理される。その結果コケ、藻の発生を抑制することができる。更に、食べ残しの餌を好物とするバクテリアの繁殖も抑制することができる。従って、魚類飼育槽の水換えや水槽洗浄を少なくすることができ、メンテナンスフリーとすることも可能である。また、光触媒性粒子は水中に水没されるから、水との接触面積が大きく水との接触効率が良くなり、有機物の分解効率を高めることができる。
【0028】
本発明の第9の形態によれば、循環槽の循環ポンプの駆動により、魚類飼育槽内の水を循環することができ、魚類飼育槽内の水を循環槽内の光触媒性粒子によって余すことなく浄化処理することができる。太陽光導入手段又は/及び励起光源からの励起光が光触媒性粒子に照射されるから、光触媒性粒子で水中の有機物を効率良く分解することができる。尚、太陽光導入手段としては、透明板や光ファイバー等の透光性部材があり、また、励起光源としては、紫外線ランプや可視光を発生する光源等がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る水処理装置の実施の形態を、添付する図1〜図10に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態の水処理装置を魚類飼育槽に適用した外観図である。図1に示すように、第1実施形態の水処理装置は魚類飼育槽1と補助槽2を有しており、この補助槽2が魚類飼育槽1の側方に設置されており、補助槽2と魚類飼育槽1との間に吸込パイプ3と帰還パイプ4とが配設されている。吸込パイプ3の先端は魚類飼育槽2の底部近傍に配置され、帰還パイプ4の先端は魚類飼育槽1の水面近傍に配置されている。吸込パイプ3には循環ポンプ5と濾過用活性炭フィルター6が設けられている。補助槽2の底部には、略球状の光触媒性粒子7が多数配置されており、この光触媒性粒子7は多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成されたものである。また、補助槽2の上部には紫外線ランプ8が配置され、この紫外線ランプ8から光触媒性粒子7に励起光である紫外線が照射されるように構成されている。尚、図中符号9は汚水抜き用パイプであり、栓9aを回して開くことによって補助槽2内に沈殿したスラッジ汚水を抜くようにしている。また、符号10は魚類飼育槽1に配置されたエアーポンプであり、魚類飼育槽1の水中にエアーを供給する。
【0030】
循環ポンプ5を駆動すると、吸込パイプ3の先端から魚類飼育槽1内の水が吸引され、濾過用活性炭フィルター6で濾過された水が補助槽2内に送出される。紫外線ランプ8から照射された紫外線による補助槽2の底部の多数の光触媒性粒子7の光触媒作用によって水が浄化される。即ち、水中の有機物が光触媒性粒子7によって分解されて浄化される。この補助槽2内で浄化された水が帰還パイプ4を介して魚類飼育槽1に帰還され、この浄化された水の循環によって魚類飼育槽1内の水が浄化処理される。このように、魚類飼育槽1の水が浄化されることによって、魚類飼育槽1の水中の有機物が分解される。また、浄化処理できなかった魚類の糞、尿や餌の残留物は、補助槽2の底部から汚水抜き用パイプ9でスラッジ汚水として外部に抜かれて処理される。
【0031】
この水処理装置は、魚類飼育槽1内の魚類への影響を考慮して水を分解処理するための補助槽2を魚類飼育槽1の外部に設け、魚類飼育槽1内の汚水を吸込パイプ3で汲み上げて補助槽2内で浄化するように構成している。このような構成にすると、紫外線ランプ8として強力な紫外線を発するものを使用しても魚類に影響を与えない利点がある。尚、循環ポンプ5の駆動によって水を魚類飼育槽1から補助槽2に吸引して補助槽2内で浄化し、補助槽2から魚類飼育槽1に帰還させる構造であるから、補助槽2内は密封されていることが好ましい。また、紫外線ランプ8は強力な紫外線を発するから、この紫外線が目に入らないようにフードを設けることが好ましい。
【0032】
図2は第2実施形態の水処理装置を魚類飼育槽に適用した外観図である。図2に示すように、第2実施形態の水処理装置は、魚類飼育槽1の上部に補助槽2が設置され、魚類飼育槽1の水中の底部近傍に循環ポンプ5が配置されてこの循環ポンプ5から補助槽2まで吸込パイプ3が配設されている。吸込パイプ3には濾過用活性炭フィルター6が設けられ、魚類飼育槽1から吸引された水を濾過するようになっている。また、補助槽2から魚類飼育槽1まで帰還パイプ4が配設されている。補助槽2の底部には多数の光触媒性粒子7が配置され、補助槽2の奥側近傍に紫外線ランプ8が配置され、この紫外線ランプ8から発せられる紫外線で光触媒性粒子7によって補助槽2内の水が浄化される。この紫外線ランプ8は魚類飼育槽1の照明も兼ねている。また、補助槽2の底部には汚水抜き用パイプ9が設けられ、補助槽2内で浄化されなかったスラッジ汚水をこの汚水抜き用パイプ9で排出して処理するようになっている。
【0033】
循環ポンプ5を駆動すると、魚類飼育槽1内から水が吸引され、この水は吸込パイプ3を通過する途中で濾過用活性炭フィルター6で濾過されてから補助槽2内に送出される。補助槽2内に送出された水は、紫外線ランプ8からの紫外線が照射された多数の光触媒性粒子7による光分解作用で有機物が分解されて浄化される。補助槽2内で浄化された水は、帰還パイプ4を介して魚類飼育槽1内に帰還されて循環される。この循環される水によって、魚類飼育槽1内の水は次第に浄化処理される。
【0034】
図3は第3実施形態の水処理装置を浴槽に適用した断面図である。図3に示すように、第3実施形態の水処理装置は、浴槽11と補助槽2を有し、浴槽11の側方に補助槽2が配置されている。浴槽11の底部近傍から補助槽2まで吸込パイプ3が配置され、補助槽2から浴槽11まで帰還パイプ4が配置されており、吸込パイプ3には循環ポンプ5が設けられている。補助槽2内には板状に形成された光触媒性粒子12が配置され、補助槽2の上部には紫外線ランプ8が配置されている。循環ポンプ5の駆動によって、浴槽11内の水が吸込パイプ3に吸引されて補助槽2内に送出される。紫外線ランプ8から発せられる紫外線による光触媒粒子12の光分解作用によって補助槽2内の水中の有機物を分解して水が浄化される。この浄化された水は、補助槽2内から帰還パイプ4を介して浴槽11内に帰還され、更に浴槽11内の水が補助槽2との間を循環されることによって浴槽11内の水が浄化処理される。尚、板状の光触媒性粒子12に替えて略球状の光触媒性粒子7を補助槽2の底部に多数配置してもよい。
【0035】
図4は第4実施形態の水処理装置を浴槽に適用した断面図である。図4に示すように、第4実施形態の水処理装置は、円筒状の補助槽13を用いており、この円筒状の補助槽13を上下に貫通するように紫外線ランプ14が配置され、円筒状の補助槽13内には多数の光触媒性粒子(図示略)が充填されている。浴槽11の底部近傍から円筒状の補助槽13まで吸込パイプ3が配置され、円筒状の補助槽13から浴槽11まで帰還パイプ5が設置されており、吸込パイプ3には循環ポンプ5が設けられている。循環ポンプ5の駆動によって、浴槽11内の水が吸込パイプ3に吸引されて円筒状の補助槽13内に送出される。紫外線ランプ14から発せられる紫外線による光触媒性粒子(図示略)の光分解作用によって円筒状の補助槽13内の水中の有機物を分解して水が浄化される。この浄化された水は、円筒状の補助槽13から帰還パイプ4を介して浴槽11内に帰還され、更に浴槽11内の水が円筒状の補助槽13との間を循環されることによって浴槽11内の水が浄化処理される。尚、円筒状の補助槽13がガラスケース等の透明なケースで製作されているときは、この円筒状の補助槽13内の光触媒性粒子に太陽光を照射して水中の有機物を分解し、水を浄化するようにしてもよい。
【0036】
図5は第5実施形態の水処理装置をクーリングタワーに適用した模式図である。図5に示すように、この第5実施形態の水処理装置は、クーリングタワー15の水槽16と補助槽2とを有し、水槽16の側方に補助槽2が配置されている。クーリングタワー15の水槽16からビル17の室内に向けて送出パイプ18が設けられている。この送出パイプ18にはポンプ19と冷却管20とが設けられ、ポンプ19の駆動により水槽16内の冷水が送出パイプ18から冷却管20に送出され、この冷却管20でビル17内の壁等を通して室内を冷却するように構成されている。冷却管20から送入パイプ21を経てクーリングタワー15内に戻された水は、クーリングタワー15内で冷却され、冷水となって水槽16内に送入されるようになっている。更に、水槽16内に配置された循環ポンプ5から吸込パイプ3が補助槽2内まで配置されると共に、補助槽2から帰還パイプ4が水槽16内まで配置されている。補助槽2内には板状の光触媒性粒子12が配置され、更に、補助槽2の上端にガラス等の透明板22からなる太陽光導入手段が載置されている。
【0037】
水槽16内の冷水は、循環ポンプ5の駆動により水槽16から補助槽2内に吸引され、この補助槽2内の板状の光触媒性粒子12によって浄化される。即ち、太陽Tからの太陽光が透明板22を透過して板状の光触媒性粒子12に照射されて補助槽2内の水中の有機物が分解されて冷水が浄化される。補助槽2内で浄化された冷水は帰還パイプ4を介して水槽16内に帰還され、更に補助槽2との間を循環されることによって、水槽16内の冷水は浄化処理される。
【0038】
図6は第6実施形態の水処理装置をクーリングタワーに適用した模式図である。尚、第5実施形態と同一部材、同一箇所には同一符号を付してその説明を省略する。図6に示すように、補助槽2の上部には紫外線ランプ8が配置され、この紫外線ランプ8から補助槽2内の板状の光触媒性粒子12に紫外線が照射され、この板状の光触媒性粒子12の光分解作用で補助槽2内の冷水中の有機物が分解されて冷水が浄化されるように構成されている。浄化された冷水は水槽16内に帰還され、水槽16内の冷水が補助槽2との間を循環されることによって、水槽16内の冷水は浄化処理される。
【0039】
図7は第7実施形態の水処理装置をクーリングタワーに適用した模式図である。尚、第5実施形態と同一部材、同一箇所には同一符号を付してその説明を省略する。図7に示すように、第7実施形態の水処理装置は、円筒状の補助槽13を用いており、この円筒状の補助槽13を上下に貫通するように紫外線ランプ14が配置され、円筒状の補助槽13内には多数の光触媒性粒子(図示略)が充填されている。クーリングタワー15の水槽16から円筒状の補助槽13まで吸込パイプ3が配置され、円筒状の補助槽13から水槽16まで帰還パイプ5が設置されており、吸込パイプ3の基端の水槽16内に循環ポンプ5が設けられている。
【0040】
循環ポンプ5の駆動により、水槽16内の冷水が吸込パイプ3に吸引されて円筒状の補助槽13に送出される。紫外線ランプ14から発せられる紫外線による光触媒性粒子(図示略)の光分解作用によって円筒状の補助槽13内の水中の有機物を分解して冷水が浄化される。この浄化された冷水は、円筒状の補助槽13から帰還パイプ5を介して水槽16内に帰還され、更に水槽16内の冷水が円筒状の補助槽13との間を循環されることによって水槽16内の冷水が浄化処理される。尚、円筒状の補助槽13がガラスケース等の透明なケースで製作されているときは、この円筒状の補助槽13内の光触媒性粒子に太陽光を照射して水中の有機物を分解し、水を浄化するようにしてもよい。
【0041】
図8は第8実施形態の水処理装置をヒートポンプ式給湯機に適用した配管系統図である。図8に示すように、ヒートポンプ式給湯機23は、ヒートポンプユニット側の先端に空気熱交換器24が配置され、この空気熱交換器24から第1配管25を介して圧縮機26に接続されている。この圧縮機26から第2配管27を介して水熱交換器28に接続され、この水熱交換器28から第3配管29を介して膨張弁30に接続されている。この膨張弁30から第4配管31を介して空気熱交換器24に接続されている。ヒートポンプユニット側の水熱交換器28の側方に貯湯ユニット側の温水タンク32が設置され、この温水タンク32から水熱交換器28内に向けてポンプ33を介し入水管34が配設されている。入水管34は水熱交換器28内で出湯管35に連通されており、この出湯管35が温水タンク32に接続され、水熱交換器28内で熱交換された温水が出湯管35を介して温水タンク32内に導入されるように構成されている。温水タンク32内には温水によって熱交換されるための蛇行形パイプからなる熱交換部36が配置されており、この蛇行形パイプからなる熱交換部36は給水側の入口パイプ37と給湯側の出口パイプ38に接続されている。出口パイプ38はシャワーや蛇口等の温水供給手段(図示略)に接続されている。
【0042】
ヒートポンプユニット側では、炭酸ガス(CO)等の冷媒が循環されており、膨張弁30で膨張されて低温になった冷媒が空気熱交換器24で常温まで上昇される。更に、圧縮機26で冷媒が圧縮されて更に高温化される。高温の冷媒は、水熱交換器28内で入水管34から入水された水を熱交換で温水にする。この温水は出湯管35を介して温水タンク32内に送出され、この温水タンク32内で蛇行形パイプからなる熱交換部36を流れる2次水を2次温水とし、この2次温水が出口パイプ38を介して温水供給手段に送出される。
【0043】
この第8実施形態の水処理装置は、温水タンク32と補助槽2を有し、補助槽2は温水タンク32の直前の出湯管35に接続されている。即ち、出湯管35の前後に継手管39、40が接続され、この前後の継手管39、40に吸込パイプ3と帰還パイプ4が接続されている。また、出湯管35には流量調整弁41が設けられている。補助槽2内には板状の光触媒性粒子12が配置され、上部に赤外線ランプ14が配置されている。出湯管35から吸込パイプ3内に送出された温水は、補助槽2内で板状の光触媒性粒子12により水中の有機物が分解されて浄化される。補助槽2内で浄化された温水は、帰還パイプ4を介して温水タンク32に帰還され、温水タンク32と補助槽2との間を循環されて温水タンク32の温水が浄化処理される。
【0044】
図9は第9実施形態の水処理装置をヒートポンプ式給湯機に適用した配管系統図である。尚、第8実施形態と同一部材、同一箇所には同じ符号を付してその説明を省略する。図9に示すように、第9実施形態の水処理装置は、温水タンク32と円筒状の補助槽13とを有し、出湯管35の前部から継手管39を介して吸込パイプ3が円筒状の補助槽13の下部に接続されている。また、円筒状の補助槽13から帰還パイプ4と継手管40を介して出湯管35の後部に接続され、更に出湯管35の後部が温水タンク32に接続されている。円筒状の補助槽13には上下に貫通するように紫外線ランプ14が配置され、円筒状の補助槽13内には多数の光触媒性粒子(図示略)が充填されている。
【0045】
出湯管35から継手管39と吸込パイプ3を介して円筒状の補助槽13内に送出された温水は、補助槽13内の光触媒性粒子(図示略)が紫外線ランプ14から紫外線を照射されることによって、温水中の有機物が分解されて浄化される。浄化された温水は、帰還パイプ4と継手管40及び出湯管35の後部を介して温水タンク32に帰還され、温水タンク32内の温水が浄化処理される。
【0046】
図10は第10実施形態の水処理装置を有する魚類飼育槽の外観図である。図10に示すように、第10実施形態の水処理装置は、魚類飼育槽1内の水中の底部に多数の略球状の光触媒性粒子7が配置されている。この光触媒性粒子7は多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成されたものである。更に、魚類飼育槽1の側方に紫外線ランプ8が配置されており、この紫外線ランプ8から発せられる紫外線により、光触媒性粒子7の光分解作用によって魚類飼育槽1内の水中の有機物が分解されて魚類飼育槽1内の水が浄化処理される。
【0047】
図11は第11実施形態の水処理装置を有する魚類飼育槽の外観図である。図11に示すように、第11実施形態の水処理装置は、魚類飼育槽1内に循環ポンプ42を有する循環槽43が配置されている。この循環槽43内に光触媒性粒子7が配置され、魚類飼育槽1の外部近傍に光触媒性粒子7に励起光を照射する紫外線ランプ8が配置されている。循環槽43には水入口43aと水出口43bが形成されている。この構成により、紫外線ランプ8から紫外線が照射された光触媒性粒子7によって浄化処理された水を循環ポンプ42の駆動によって循環槽43から魚類飼育槽1内を循環させてこの魚類飼育槽1内の水を浄化処理する。
【0048】
尚、上記各実施形態の水処理装置では、励起光源として主に紫外線ランプを用いたものについて説明したが、これに限らず、可視光を発する光源を用いてこの可視光を光触媒性粒子に照射して水中の有機物を分解して浄化することも可能である。
【0049】
本発明は、上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含するものであることは云うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
この発明に係る水処理装置は、観賞魚などの魚類を飼育する魚類飼育槽やクーリングタワーの水槽、ヒートポンプ式給湯機のタンクなどの水や冷水又は温水を浄化処理するために用いられ、これらの水や冷水又は温水を半永久的に浄化処理することができて、メンテナンスフリーを図ることも可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1実施形態の水処理装置を魚類飼育槽に適用した外観図である。
【図2】第2実施形態の水処理装置を魚類飼育槽に適用した外観図である。
【図3】第3実施形態の水処理装置を浴槽に適用した断面図である。
【図4】第4実施形態の水処理装置を浴槽に適用した断面図である。
【図5】第5実施形態の水処理装置をクーリングタワーに適用した模式図である。
【図6】第6実施形態の水処理装置をクーリングタワーに適用した模式図である。
【図7】第7実施形態の水処理装置をクーリングタワーに適用した模式図である。
【図8】第8実施形態の水処理装置をヒートポンプ式給湯機に適用した配管系統図である。
【図9】第9実施形態の水処理装置をヒートポンプ式給湯機に適用した配管系統図である。
【図10】第10実施形態の水処理装置を有する魚類飼育槽の外観図である。
【図11】第11実施形態の水処理装置を有する魚類飼育槽の外観図である。
【図12】従来技術のクーリングタワーを示し、(12A)は縦断面図、(12B)は平面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 魚類飼育槽
2 補助槽
3 吸込パイプ
4 帰還パイプ
5 循環ポンプ
6 濾過用活性炭フィルター
7 略球状の光触媒性粒子
8 紫外線ランプ
9 汚水抜き用パイプ
9a 栓
10 エアーポンプ
11 浴槽
12 板状の光触媒性粒子
13 円筒状の補助槽
14 紫外線ランプ
15 クーリングタワー
16 水槽
17 ビル
18 送出パイプ
19 ポンプ
20 冷却管
21 送入パイプ
22 透明板
23 ヒートポンプ式給湯機
24 空気熱交換器
25 第1配管
26 圧縮機
27 第2配管
28 水熱交換器
29 第3配管
30 膨張弁
31 第4配管
32 温水タンク
33 ポンプ
34 入水管
35 出湯管
36 熱交換部
37 入口パイプ
38 出口パイプ
39 継手管
40 継手管
41 流量調整弁
42 循環ポンプ
43 循環槽
43a 水入口
43b 水出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水が貯留された貯水槽と、前記貯水槽の前記水を吸込パイプを介して吸引し帰還パイプを介して前記水を前記貯水槽へ帰還させる補助槽と、前記補助槽内の水中に配置された、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成された光触媒性粒子と、前記光触媒性粒子に励起光を照射する太陽光導入手段又は/及び励起光源とを少なくとも有し、前記吸込パイプを介して前記補助槽に吸引された水を前記補助槽で前記励起光が照射された前記光触媒性粒子により浄化し、この浄化された水を前記補助槽から前記帰還パイプを介して前記貯水槽へ帰還させて前記貯水槽の水を浄化処理することを特徴とする水処理装置。
【請求項2】
前記貯水槽の水が送出パイプと送入パイプを介して外部系に循環される請求項1に記載の水処理装置。
【請求項3】
前記貯水槽内に熱交換部が設けられ、この熱交換部から出口パイプを介して外部系に2次水が送出され、前記外部系から入口パイプを介して前記貯水槽内の熱交換部に前記2次水が送入される請求項1に記載の水処理装置。
【請求項4】
前記貯水槽は魚類飼育槽であり、前記補助槽で浄化された水が前記帰還パイプを介して前記魚類飼育槽に帰還されて前記魚類飼育槽の水が浄化処理される請求項1に記載の水処理装置。
【請求項5】
前記貯水槽は浴槽であり、前記補助槽で浄化された水が前記帰還パイプを介して前記浴槽に帰還されて前記浴槽の水が浄化処理される請求項1に記載の水処理装置。
【請求項6】
前記貯水槽は、冷水を循環させるためのクーリングタワーの水槽であり、前記外部系は前記冷水の循環により冷却するための冷却手段である請求項2に記載の水処理装置。
【請求項7】
前記貯水槽は、ヒートポンプの水熱交換器によって高温にされた温水が循環状態で貯留される温水タンクであり、前記外部系は前記温水タンク内の前記熱交換部により加温された前記2次水を供給するための温水供給手段である請求項3に記載の水処理装置。
【請求項8】
水が貯留された魚類飼育槽からなる貯水槽内の水中に、多孔性粒子又は無孔性粒子の表面に光触媒層が形成された光触媒性粒子が配置されていることを特徴とする水処理装置。
【請求項9】
循環ポンプを有する循環槽が前記貯水槽内に配置され、前記光触媒性粒子が前記循環槽内の水中に配置されており、前記光触媒性粒子に励起光を照射する太陽光導入手段又は/及び励起光源が配設され、前記励起光が照射された光触媒性粒子によって浄化処理された水が前記循環ポンプの駆動により前記循環槽から前記貯水槽内を循環するように構成された請求項8に記載の水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−69124(P2007−69124A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−259055(P2005−259055)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【出願人】(591040292)大研化学工業株式会社 (59)
【Fターム(参考)】