説明

水性消臭性組成物、消臭性基材の製造方法、消臭性基材、消臭性積層体

【課題】主要なVOCである芳香族化合物とアルデヒド化合物を同時に除去できる水性消臭性組成物、これを使用した消臭性基材の製造方法、消臭性基材および消臭性積層体を提供すること。
【解決手段】アルデヒド消臭剤と、粉末状活性炭とを含み、さらに、樹脂バインダを含む組成物を、水に溶解または分散させ、粘度を15000〜35000mPa・sとしたので、不織布や木材などの基材に塗布することが容易であり、塗布後は、環境中のVOCを効果的に除去することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族化合物やホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機物質)を除去することができる水性消臭性組成物、消臭性基材の製造方法、消臭性基材、消臭性積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、室内空気汚染物質が原因で起こるシックハウス症候群が問題となり、建築、建材分野はもとより、家具、自動車などの各産業においてVOC(揮発性有機物質)の低減が求められている。主なVOCとしては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンモノマーなどの芳香族化合物や、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド化合物が挙げられる。
【0003】
特にホルムアルデヒドはシックハウス症候群の主要な原因物質である。ホルムアルデヒド系樹脂は、防腐剤や接着剤などに配合され、木材加工に使用されるが、このような木材からホルムアルデヒドが発生する。このため、ホルムアルデヒド発生量による建築用合板のランク付けがなされるとともに、その使用面積が建築基準法で規制されている。
また、建築以外の分野においても、ホルムアルデヒドを含むVOCへの対策が求められている。特に、家具や自動車などの分野では、VOCの環境濃度に対する自主規制も行われている。
【0004】
そこで、ホルムアルデヒドを屋内空気中から除去する方法が多数提案されている。たとえば、ポリビニルアルコールとNH結合を有するホルムアルデヒド吸収剤とを含む消臭性フィルムや消臭性接着剤が提案されている(特許文献1、2)。
【特許文献1】特開平10−237256
【特許文献2】特開平10−237403
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1および特許文献2においては、ホルムアルデヒド除去効果は認められるものの、アルデヒド化合物以外のVOCである芳香族化合物を除去することができなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、主要なVOCである芳香族化合物とアルデヒド化合物を同時に除去できる水性消臭性組成物、これを使用した消臭性基材の製造方法、消臭性基材および消臭性積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の水性消臭性組成物は、アルデヒド消臭剤と、粉末状活性炭と、樹脂バインダとを含み、これらを水に溶解または分散させた組成物の粘度が15000〜35000mPa・sであることを特徴とする。
アルデヒド消臭剤は、水性消臭性組成物にアルデヒド除去機能を付与し、粉末状活性炭は、水性消臭性組成物に芳香族化合物吸収機能を付与する。
【0008】
本発明の水性消臭性組成物によれば、アルデヒド消臭剤と、粉末状活性炭とを含み、さらに、樹脂バインダを含む組成物を、水に溶解または分散させ、粘度を15000〜35000mPa・sとしたので、薄物の繊維基材、たとえば、不織布や紙などに塗布することが容易であり、塗布後は、環境中のVOCを効果的に除去することができる。
【0009】
本発明の水性消臭性組成物において、前記アルデヒド消臭剤は、尿素および/またはアンモニウム化合物を含むことが好ましい。
このような構成によれば、尿素および/またはアンモニウム化合物を含むので、アルデヒド系化合物を効果的に除去することができる。
【0010】
本発明の水性消臭性組成物において、前記アンモニウム化合物は、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムおよび硫酸アンモニウムから選ばれる1種以上であることが好ましい。
このような構成によれば、水性消臭性組成物は、これらのアンモニウム化合物を含むので、アルデヒド吸収機能を示すとともに、熱安定性にも優れている。
【0011】
本発明の水性消臭性組成物は、水を除き乾燥重量で前記アルデヒド消臭剤を2〜25質量部、前記粉末状活性炭を7〜20質量部、前記樹脂バインダを2〜15質量部、水を40〜110質量部含むことが好ましい。
このような構成によれば、各成分の配合量が所定の範囲に含まれるので、活性炭の芳香族化合物吸収機能と、アルデヒド消臭剤のアルデヒド除去機能とが同時に発揮され、環境中のVOCを効果的に除去することができるともに、水性消臭性組成物の基材への塗布が容易である。
【0012】
本発明の消臭性基材の製造方法は、上述の水性消臭性組成物を基材に塗布する塗布工程と、水分を除去する乾燥工程とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、水性消臭性組成物の基材への塗布が容易なので、様々な基材に容易にVOC消臭除去機能を付与することができる。
【0013】
本発明の消臭性基材の製造方法において、前記基材は、不織布であることが好ましい。
このような構成によれば、基材として不織布を用いているので、上述の水性消臭性組成物が不織布に吸収されやすく、他の基材よりも多く塗布することができ、得られるVOC消臭除去効果が大きい。
【0014】
本発明の消臭性基材またはこの消臭性基材を積層した消臭性積層体は、基材と、この基材に塗布された上述の水性消臭性組成物とを有することを特徴とする。
このような構成によれば、様々な場所に設置することができ、簡易に環境中のVOCを除去することができる。
【0015】
本発明の消臭性基材またはこの消臭性基材を積層した消臭性積層体において、前記基材は、不織布であることが好ましい。
このような構成によれば、基材として不織布を用いているので、上述の水性消臭性組成物が不織布に吸収されやすく、他の基材よりも多く塗布することができ、得られるVOC消臭除去効果が大きいとともに、様々な場所に設置することができ、簡易に環境中のVOCを除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳述する。
本発明の水性消臭性組成物は、アルデヒド消臭剤と、粉末状活性炭と、樹脂バインダとを含んでいる。
ここで、本発明の水性消臭性組成物にアルデヒド吸収機能を付与するアルデヒド消臭剤として、アルデヒド吸収効率の点で尿素および/またはアンモニウム化合物を利用することが好ましい。
【0017】
たとえば、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムまたは硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどの無機系アンモニウム化合物もしくは酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム、安息香酸アンモニウムなどの有機系アンモニウム化合物が、有効に使用される。また、ヒドラジド化合物、ポリエチレンアミン化合物、ポリアクリルアミン、トリアゾール化合物などのアミン化合物も有効に使用される。
【0018】
安全性の点から、リン系無機酸のアンモニウム塩が好ましい。特に、リン酸アンモニウム(リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム等)、ポリリン酸アンモニウムまたは硫酸アンモニウムが、熱的安定性にも優れるため好ましい。
アンモニウム塩を使用する場合には、尿素を併用することが好ましい。尿素の併用によって、アセトアルデヒド消臭性をより向上することができる。
【0019】
本発明の水性消臭性組成物に芳香族化合物吸収機能を付与する粉末状活性炭として、たとえば、植物性炭素質、木炭、合成樹脂炭素質などが使用できる。
粉末状活性炭の平均粒径は、3〜15μmであることが好ましい。平均粒径が3μm未満では、組成物を水に溶解または分散させたときに、水性組成物が凝集しやすく、加工が困難となる。平均粒径が15μmを超えると、加工製品表面の凹凸が大きくなり、基材に塗布乾燥させた水性消臭性組成物が、基材表面から脱離しやすくなる。
【0020】
本発明の水性消臭性組成物を構成する樹脂バインダは、水エマルジョンとして使用可能なものであることが好ましく、たとえば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、これらの共重合体などが使用できる。特にメチロール基を有するアクリル樹脂またはその重合体が好適に使用できる。
【0021】
また、水性消臭性組成物の粘度は、15000〜35000mPa・s(23℃、JIS7117−1)の範囲に調整することが好ましく、25000〜30000mPa・sであることがより好ましい。
15000mPa・s未満では、不織布に塗布した際に、染み出しが発生するおそれがある。35000mPa・sを超えると、基材への塗布が困難になるおそれがある。粘度は、変性セルロースゲルなどの増粘剤を配合することで調整すればよい。
【0022】
本発明の水性消臭性組成物によれば、アルデヒド消臭剤と、粉末状活性炭とを含み、さらに、樹脂バインダを含む組成物を、水に溶解または分散させ、粘度を15000〜35000mPa・sとしたので、不織布や繊維製品などの基材に塗布することが容易であり、塗布後は、環境中のVOCを効果的に除去することができる。
【0023】
本発明の水性消臭性組成物には、臭気成分を吸着させるために、多孔性シリカ、ゼオライト、活性白土、シリカゲルを添加することも好ましい。また、光触媒として消臭機能を有する酸化チタンを添加することもできる。さらに、反応型の消臭機能を持った酸化亜鉛、酸化鉄などの無機物質を添加してもよい。
【0024】
本発明の水性消臭性組成物を構成するアルデヒド消臭剤は、水40〜110質量部に対して、2〜25質量部の範囲で配合されることが好ましい。配合量が2質量部未満では、アルデヒド消臭効果が低くなる。配合量が25質量部を超えると、活性炭の芳香族化合物吸収効果を阻害する。
アンモニウム塩を使用する場合には、尿素を併用することが好ましく、尿素の配合量は5〜15質量部が適切である。
【0025】
粉末状活性炭は、前記した水性消臭性組成物に対し、7〜20質量部の範囲で配合されることが好ましい。7質量部未満では、芳香族化合物吸収効果が低くなる。20質量部を超えると、基材への塗工性、付着性が低下する。
【0026】
樹脂バインダは、前記した水性消臭性組成物に対し、乾燥重量で2〜15質量部の範囲で配合されることが好ましい。配合量が2質量部未満では、基材に塗布乾燥させた水性消臭性組成物が、基材表面から脱離しやすくなる。15質量部を超えると、VOC消臭効果が低くなる。樹脂バインダの配合量は、より好ましくは、3〜10質量部である。
【0027】
本発明の消臭性基材を製造する場合は、基材に水性消臭性組成物を塗布すればよく、スクリーン印刷法、ナイフコート法など各種の方法が採用できる。
水性消臭性組成物の基材への塗布量は、70〜130g/mであることが好ましい。70g/m未満ではVOC消臭効果が低くなる。130g/mを超えると、加工が困難になる。また、基材が布などであった場合、乾燥後の柔軟性が失われる。
【0028】
本発明の消臭性基材の製造方法によれば、水性消臭性組成物の基材への塗布が容易なので、布、不織布、紙などの様々な基材に容易にVOC消臭除去機能を付与することができる。
【0029】
本発明の消臭性基材を製造する場合は、消臭性基材としては、トリコットなどの薄物の基布、不織布基材、紙が、主に好適に用いられる。特に、基材として不織布を用いることが好ましい。
基材として不織布を用いているので、上述の水性消臭性組成物が不織布に吸収されやすく、他の基材よりも多く塗布することができ、得られるVOC消臭除去効果が大きい。
基材とする不織布の目付は、40〜70g/mであることが好ましい。40g/m未満では、水性消臭性組成物の染み出しが発生するおそれがある。70g/mを超えると、消臭性不織布の柔軟性が失われる。
【0030】
不織布としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、レーヨンなど各種の不織布が使用可能である。また、メルトブロー法、スパンレース法、スパンボンド法、カードニードルパンチ法、フラッシュ法など各種の製法で製造されたものが使用可能である。
不織布は難燃性ポリエステル製であることが好ましい。これにより、消臭性不織布に強度と難燃性を付与することができる。
【0031】
上述の製造方法により得られた本発明の不織布は、様々な場所に設置することができ、簡易に環境中のVOCを除去することができる。たとえば、家具の材料として使用すれば、VOCを除去することができる。また、難燃性ポリエステル製の不織布を用いた場合、難燃性が求められる自動車の内装材料としても使用することができ、車内のVOCを除去することができる。
【0032】
不織布の構成としては、片面に水性消臭性組成物を塗布したものでもよいが、家具などの材料として用いる場合、水性消臭性組成物を二枚の不織布で挟む構成の積層体とすることが好ましい。このような消臭性積層体によれば、水性消臭性組成物が二枚の不織布で挟まれているので、水性消臭性組成物が表出しておらず、外観に優れ、幅広い用途に使用可能である。
【実施例】
【0033】
次に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記載内容に何ら制限されるものではない。
[実施例1]
粉末状活性炭(日本エンバイロケミカルズ製、C W50、水50wt%)300g、水600gをフラスコに入れ、撹拌しながら尿素50gおよびリン酸2アンモニウム50gを加えた。さらに、アクリル酸アルキル共重合体水性エマルジョン(ガンツ化成製、50wt%水エマルジョン ウルトラゾールB06)100gを加え撹拌混合した。最後に、変成セルロースゲル5%水溶液を120g加え、溶液の粘度を調整して水性消臭性組成物を得た。BM粘度計(23℃、4号ロータ、12rpm)での溶液粘度は26000mPa・sであった。
【0034】
この水性消臭性組成物を、A4寸法の難燃ポリエステル製不織布(旭化成製E1050、50g/m)に実験用バーコーターにて7.5g(すなわち120g/m)塗布し、120℃にて3分間乾燥して消臭性不織布を得た。
得られた消臭性不織布を10cm角の略正方形に切断して試験片を作成し、その一片を所定のガス濃度(トルエン30質量ppm、ホルムアルデヒド45質量ppm、アセトアルデヒド20質量ppm)に調整された容積3lの三角フラスコに入れた。ガス濃度は、以下の化合物を溶解した溶液を所定量だけ三角フラスコ内にマイクロシリンジで注入して、1時間放置することにより調節した。
トルエン :8質量%トルエンのエタノール溶液 5μl
ホルムアルデヒド:5質量%のホルムアルデヒド水溶液 5μl
アセトアルデヒド:5質量%のアセトアルデヒド水溶液 5μl
【0035】
上述のガス濃度に設定された三角フラスコ内に試験片を入れて、1時間後に、北川式検知管にて、内部のトルエン、ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドのガス濃度を測定した。
実施例1および以下に示す実施例2〜5、比較例1〜4について、水性消臭性組成物の配合条件およびガス濃度測定結果を表1に示す。
【0036】
[実施例2]
尿素を配合せず、水の総配合量を85質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0037】
[実施例3]
リン酸2アンモニウムを配合せず、水の総配合量を85質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0038】
[実施例4]
粉末状活性炭の配合量を10質量部に減らし、水の総配合量を75質量部に減らした以外は、実施例1と同様に行った。
【0039】
[実施例5]
粉末状活性炭を10質量部、水の総配合量を72質量部に減らし、尿素およびリン酸2アンモニウムの配合量を各10質量部、樹脂バインダを8質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0040】
[実施例6]
難燃性ポリエステル製不織布(東洋紡製H3301A、30g/m)を使用した以外は、実施例1と同様に行った。)
【0041】
[比較例1]
粉末状活性炭を配合せず、尿素、リン酸2アンモニウムの配合量を各10質量部に、水の総配合量を85質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0042】
[比較例2]
尿素およびリン酸2アンモニウムを配合せず、粉末状活性炭の配合量を10質量部に減らし、水の総配合量を95質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0043】
[比較例3]
粉末状活性炭およびリン酸2アンモニウムを配合せず、尿素を10質量部、水の総配合量を95質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0044】
[比較例4]
粉末状活性炭および尿素を配合せず、リン酸2アンモニウムを10質量部に、水の総配合量を95質量部に増やした以外は、実施例1と同様に行った。
【0045】
[比較例5]
変成セルロースゲル水溶液の配合量を60gに減らした以外は、実施例1と同様に行った。
【0046】
【表1】

【0047】
[評価結果]
表1から明らかなように、本発明の消臭性不織布は、芳香族化合物であるトルエン、アルデヒド系化合物であるホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドを吸収して、環境中のガス濃度を顕著に下げていることがわかる。
実施例6では、不織布の目付が小さいため不織布裏面の一部に水性消臭性組成物の染み出しが発生したが、実施例1とほぼ同等のVOC消臭効果が得られた。
一方、比較例1および比較例3〜比較例4では、本発明で必須の粉末状活性炭を含んでいないためトルエンの吸着効果がほとんど得られない。
また、比較例2では、本発明で必須のアルデヒド消臭剤を含んでいないためホルムアルデヒド吸収効果が十分でない。さらに、アセトアルデヒドを全く吸収していない。
比較例5では、増粘剤である変成セルロースゲル水溶液の配合量を減らしたため、粘度が9500mPa・sに低下した。これにより、不織布裏面に水性消臭性組成物の染み出しが発生したため、使用不能であった。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の水性消臭性組成物、消臭性基材の製造方法、消臭性基材および消臭性積層体は建材、家具材料、自動車材料などに幅広く利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルデヒド消臭剤と、粉末状活性炭と、樹脂バインダとを含み、これらを水に溶解または分散させた組成物の粘度が15000〜35000mPa・sであることを特徴とする水性消臭性組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の水性消臭性組成物において、
前記アルデヒド消臭剤が、尿素および/またはアンモニウム化合物を含むことを特徴とする水性消臭性組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の水性消臭性組成物において、
前記アンモニウム化合物が、リン酸1アンモニウム、リン酸2アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムおよび硫酸アンモニウムから選ばれる1種以上であることを特徴とする水性消臭性組成物。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の水性消臭性組成物において、
前記アルデヒド消臭剤を2〜25質量部、前記粉末状活性炭を7〜20質量部、前記樹脂バインダを2〜15質量部、水を40〜110質量部含むことを特徴とする水性消臭性組成物。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の水性消臭性組成物を基材に塗布する塗布工程と、水分を除去する乾燥工程とを備えることを特徴とする消臭性基材の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の消臭性基材の製造方法において
前記基材が、不織布であることを特徴とする消臭性基材の製造方法。
【請求項7】
基材と、この基材に塗布された請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の水性消臭性組成物とを有する消臭性基材またはこの消臭性基材を積層した消臭性積層体。
【請求項8】
請求項7に記載の消臭性基材またはこの消臭性基材を積層した消臭性積層体において、
前記基材が、不織布であることを特徴とする消臭性基材またはこの消臭性基材を積層した消臭性積層体。

【公開番号】特開2007−321089(P2007−321089A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154799(P2006−154799)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(500242384)出光テクノファイン株式会社 (55)
【Fターム(参考)】