説明

水溶液中の懸濁物質の結合状態、集合状態(模様)の光学顕微鏡観察方法と、その観察方法を使用した懸濁物質の模様の撮影方法

【課題】 懸濁物質の結合状態や集合状態を観察する方法がなかったため、懸濁物質の結合状態や集合状態が水溶液に対してどのような影響を与えているのかを判断する事が難しく、水溶液を的確に浄化処理できなかった。
【解決手段】 観測用プレートに水溶液を滴下させ、それを乾燥させて肉眼で水分が視認できなくなったら乾燥を止め、観測用プレート上に析出顕在化した懸濁物質の結合状態、集合状態を光学顕微鏡により観察するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察及び撮影方法に関し、各種廃水処理場、上水処理場等の水浄化処理管理の解析に利用できるものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、溶液の機能・性格等(性状)に大きく影響を与えているのは溶液中の懸濁物質を構成している各種元素及び各種分子レベルの物質と考えられていた。そのため、従来は、水溶液の水質分析、含有物質、微生物観察、発生ガス分析を行う場合、水溶液中の分子や原子の含有率や含有量を観察したり、計測したりする方法が一般的であった。これは、溶液中の懸濁物質の模様が、その溶液の機能・性格に大きく影響を与えていることが一般的に認識されていなかったことによる。そのため、当然ながら、従来は、溶液内の懸濁物質の模様を観察し、その影響を確認することは全く行われていなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
物体およびエネルギーは、物体と物体、エネルギーとエネルギー、あるいは、物体とエネルギー相互間において、相手に影響を与えるのは、分子や原子が単独で働き掛けているのではなく、集合体としての合成力で作用しているものと判断されている。川田薫理学博士は論文「シリケート4面体の生体に及ぼす影響」の中で、ミネラル(鉱石)はシリケートを母体とした結合・集合体であり、その集合体の大きさが10〜50Å程度のものが触媒機能に最も力を発揮していると発表している。また、同論文で、コロイドミネラル作用が水の結合状態や離散集合活動に大きく影響を与えているとも発表している。それ以来、その発表に注目が集まっている。また、このことは最近のナノテクノロジー研究でコロイド粒子の影響力の大きさが顕著に明らかにされつつある。しかしながら、現在においても溶液内の懸濁物質の結合・集合状態を観察し、その影響を確認しようという研究は行われていない。このため、当然のことながら、懸濁物質の模様を観察する方法も未だ開発されていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本件発明者は、目的別に溶液内の懸濁物質の模様を観察し続ける中で、例えば、排水浄化の場合は懸濁物質、特に化学物質は方向性と秩序を維持し(図1(a)、図2(a))、低分子化が進行し(図1(b)、図2(b))、分解拡散した状態(図1(c)、図2(c))で微生物処理が可能となることを解明した。また、温泉源泉の懸濁物質の結合・集合状態は非常に綺麗な模様で自立状態が均一に分布・分散しており(図3(a)から図3(b)の状態を呈し)、塩素殺菌や循環利用による温泉効果の無くなったといわれる温泉水は不規則で結晶統合され、杉の木のような槍状をバラバラに組み合わせた状態(図3(c))を呈していることが解明した。これらより、本件発明者は溶液中の懸濁物質の結合状態や集合状態(模様)がその溶液の性状に大きな影響を及ぼしていること、水をはじめとする各種溶液の性状の把握には含有されている懸濁物質の結合状態、集合状態(模様)を観察することが有効であることを見出した。更に、水処理運転管理で化学的酸素要求量(COD:chemical oxygen demand)要素分の多いところや、通常、原因不明と言われている難処理現場では、一般に懸濁物質が多く含まれている。特にナトリウムを主体にした結晶体は微生物活性に大いに悪影響を及ぼしている。これら結晶物を微生物処理可能な大きさにする事が難処理廃水処理の大前提となるという事を、発明者は20年間の研究で知得した。
【0005】
懸濁物質の模様を把握するためには、できる限り、模様を現状のまま顕在化させなければならない。本件発明者は20年以上も鋭意研究を重ねた結果、溶液に含有されている懸濁物質の模様を観察して溶液の性状を把握するためには、懸濁物質の模様は光学顕微鏡で観察する方法が簡便で、手早く、安定した結果が得られ、撮影もできることを知得した。本件発明はこの知得に基づいて開発されたものである。
【0006】
本発明の請求項1の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法は、観察用プレートの上に懸濁物質水溶液をおき、その懸濁物質水溶液を加熱して微弱乾燥させて当該水溶液中の懸濁物質を析出顕在化させ、析出顕在化した懸濁物質が湿気を吸収して元の状態に戻らないうちに、前記析出顕在化した懸濁物質の模様を光学顕微鏡のステージ上で光学顕微鏡により観察する方法である。
【0007】
本発明の請求項2の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法は、請求項1記載の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法において、観察用プレートに光学顕微鏡観察用スライドガラスを使用し、微弱乾燥を観察用プレートの下より火炎にて加熱する強制乾燥とし、この強制乾燥は観察用プレートが破損しないように火炎先端より数cm〜10数cm上方で行い、析出顕在化した懸濁物質にカバーガラスをかけないまま懸濁物質の模様を光学顕微鏡により観察する方法である。
【0008】
本発明の請求項3の光学顕微鏡観察方法を使用した水溶液中の懸濁物質の模様の撮影方法は、請求項1又は請求項2記載の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法により観察された水溶液中の懸濁物質の模様を、光学顕微鏡を通して、撮影機器で静止画又は動画として撮影する方法である。
【発明の効果】
【0009】
本件発明は次のような効果がある。
1.水溶液中の懸濁物質の模様を手軽に、簡易に、効率良く、経済的に観察し、撮影することができる。
2.これまで観察できなかった懸濁物質の模様を観察、撮影が可能になるため、各種廃水処理場、上水処理場等の水浄化処理管理の解析に有効利用できる。
3.ミネラルウォーターや温泉水などのミネラル(鉱石)等による効能の目に見えない部分を、懸濁物質の模様として現場にて簡便に観察し、撮影して顕在化することができる。
4.観察結果や撮影された静止画や動画の撮影資料を、研究開発の側面支援、科学的根拠による観察用或いは説明用に使用でき、水溶液のより深い化学的根拠追求が可能となる道を開く事ができ、水そのものの研究分野、並びに、幅広い産業分野で利用が可能である。
5.温泉効能変化も本発明の光学顕微鏡観察方法により明確に読み取る事が可能となり、殺菌システム、循環システムの影響を明確に判断でき、温泉の初期効能の維持状態を判断する検証試料として活用できる。また、安定した効能維持運転を可能にし、温泉の健全経営に役立てることもできる。
6.最近市場が急発展しているミネラルウォーターの機能や効能の持続性、さらには殺菌剤の影響、加熱の影響の有無を、視認できる検証物件としての光学顕微鏡観察や撮影が可能となるため、飲料水や薬の効能検証、品質検証、経時変化検証の物的証拠品として社会的活用範囲が計り知れないほど広がる。ちなみに、図4(a)のミネラル原液(1重量%)に図4(c)の点滴用生理食塩水(99重量%)を加えると図4(b)のように集合状態が変化した状態になる。
7.ミネラルウォーターや温泉水などのミネラル(鉱石)等による効能の目に見えない部分を現場にて簡便に顕在化できる事によって、研究開発の側面支援、科学的根拠による説明資料等、水溶液のより深い化学的根拠追求の道を開く事ができ、水そのものの研究分野、並びに、幅広い産業分野で利用が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法及び撮影方法の実施形態を以下に説明する。溶液中の懸濁物質をできる限り現状の模様のまま析出顕在化させるには、素早くスムーズに水分を除去する方法が望ましい。そのためこの実施形態では次のようにした。
【0011】
湿度60%以下の湿気の少ない部屋にて光学顕微鏡観察作業を行う。光学顕微鏡観察用ガラスの上に試料(懸濁物質水溶液)を1〜2滴滴下し、前記観察用ガラスの下より火炎を当てて試料を加熱乾燥する。このとき、懸濁物質が乾燥し過ぎて物質変化を起さない様に注意し、肉眼で水分が視認できなくなった直後に乾燥を止め、懸濁物質を析出顕在化させる。析出顕在化した懸濁物質のカバーガラスをかけないでプレパラートとする。その後、10〜30秒程度でプレパラートが素手でつかめる温度になったらプレパラートを光学顕微鏡にセットして析出顕在化した懸濁物質の結晶を観察する。結晶物は周りの湿気分を素早く吸収するため、手早く観察・撮影をする。観察環境雰囲気中の湿度が60%程度では数十秒以内、湿度50%程度では1〜2分以内、湿度40%程度でも3〜4分以内で観察を終えるようにする必要がある。湿度50%以上となると、懸濁物質が湿気を吸収して懸濁物質が析出顕在化しにくくなるので、できるだけ湿度の少ない部屋で光学顕微鏡観察を行うのが望ましい。グラム染色顕微鏡試料作成時の乾燥よりもシビアな乾燥を要する。グラム染色した被検体は長期間の保存が可能であるが、本発明の方法における被検体は長期保存が困難である。
【0012】
光学顕微鏡観察用ガラスの上に滴下する試料(懸濁物質水溶液)の量が多過ぎると、水分の乾燥に時間かかかり、懸濁物質が顕在化しにくくなるため、懸濁物質が顕在化しやすい量、即ち1〜2滴、或いは数滴とするのがよい。前記観察用プレートに光学顕微鏡観察用スライドガラスを使用し、乾燥を観察用スライドガラスの下より火炎にて加熱する強制乾燥とし、乾燥はスライドガラスが破損しないよう火炎先端より5〜10cm上方にて行い、プレパラートは乾燥停止後カバーガラスをかけないまま仕上がりとするのが好ましい。
【0013】
現場において、溶液内の懸濁物質の模様を簡単に顕在化し、万人に見えるようにするには、光学顕微鏡観察が最適且つ確実である。本発明では被検体をできるだけ変質・変化させずに顕在化させることができるようにするため、微弱乾燥を手際よく実施し、光学顕微鏡観察を行う事が必要である。微弱乾燥とは、水溶液中の懸濁被検体をできるだけ変質・変化させず顕在化させ、その状態維持が周囲の湿度で簡単に元の状態に戻ってしまう程度の乾燥状態の乾燥方法である。
【0014】
前記した乾燥は直接強制乾燥であるが、本発明の乾燥は間接強制乾燥とすることもできる。自然乾燥の場合は乾燥に長時間を要し、結晶析出は困難である。
【0015】
強制乾燥の場合の加熱機器にはアルコールランプとかバーナー、温風乾燥、その他の方法や器具を使用して行うことができる。加熱温度は摂氏100℃〜500℃とすることができるが摂氏100℃〜200数十℃程度が望ましい。それよりも高過ぎると観測用プレートのガラス板に亀裂が入ったり、割れたりする恐れがあり、それよりも低過ぎると乾燥に時間が掛かり過ぎて懸濁物質の結合状態や集合状態が崩れたり、変化したりして、現状のまま析出顕在化しにくくなることがある。
【0016】
光学顕微鏡を通して撮影する撮影機器には、通常の銀塩フィルム用カメラ、デジタルカメラ、動画撮影用のビデオカメラ等を使用することができる。観察や撮影の条件は所望に合わせて設定することができる。撮影された静止画や動画はDPEしたり、プリントアウトしたりして紙データとして保存し、資料とすることができるが、電子的記憶媒体に記憶させ、それを再生して資料として使用することもできる。
【0017】
懸濁物質の適切な処理方法、処理程度、処理時間の設定は、目に見える光学顕微鏡写真との比較検証の積み重ねにおいて経験的に設定して、適切な装置設計及び運転管理を行うことができる。
【0018】
水溶液の評価は、観察、撮影されたデータを、その観察、撮影と同様にして予め得ておいたデータと比較して行う。データの蓄積と統計的分析、データに基づく水溶液の現状把握等は他の物性分析や現状変化と照合して総合的に判断して行うことにより、定性性と定量性を持たせることができる。
【0019】
本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)の一例を以下に説明する。図1(a)〜(c)は浄化処理中の一般住宅生活排水中の懸濁物質の模様の変化を、本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図1(a)は一般住宅生活排水浄化場の汚水原水の200倍光学顕微鏡写真であり、結晶物の初期刺々しさを窺がうことができる。図1(b)は図1(a)の一般住宅生活排水の調整槽出口での400倍光学顕微鏡写真であり、結晶物の加水分解が始まっていることが窺がうことができる。図1(c)は図1(a)の一般住宅生活排水の曝気槽での400倍光学顕微鏡写真であり、微生物処理進行ナトリウム系結晶物が分解、微生物処理への悪影響が抑制されていることを窺がうことができる。
【0020】
図2(a)〜(c)は浄化処理中の生活排水中の懸濁物質の模様の変化を、本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図2(a)は生活排水浄化場の原水の400倍光学顕微鏡写真でありナトリウム系の結晶体が寄り集まっていることがわかる。図2(b)は図2(a)の生活排水の調整槽出口での400倍光学顕微鏡写真であり、前処理効果で結晶物が分解過程となっていることがわかる。図2(c)は図2(a)の生活排水の曝気槽での400倍光学顕微鏡写真であり、結晶物が分解分散し、微生物処理可能となっていることがわかる。
【0021】
図3(a)〜(c)は温泉水中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図3(a)は塩化物温泉源泉の200倍光学顕微鏡写真、(b)は(a)の温泉水の4日間放置後の100倍光学顕微鏡写真、(c)は(a)の温泉水の1ヶ月放置後の100倍光学顕微鏡写真であり、放置日数が経過するにつれてミネラルの凝集コントロール力が低下するのかナトリウム主体の懸濁物質が結合し、集合して効能が低下していることを窺がい知ることができる。
【0022】
図4(a)〜(c)はミネラル液中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図4(a)はK研究所のミネラル液の400倍光学顕微鏡写真、図4(c)は点滴用生理食塩水の200倍光学顕微鏡写真であり、図4(b)は図4(a)のミネラルと図4(c)の点滴用生理食塩水を混合した混合液の200倍光学顕微鏡写真である。図4(c)は塩化ナトリウム0.9%の溶液であり、集合体の固まりと、そこから杉の木のように成長している塩化ナトリウム独特の集合体が見受けられ、これに図4(a)のミネラルを添加すると図4(b)の如き集合体に変化する。ミネラルが塩化ナトリウムの集合体を制御し、集合体として独特の合成固有振動を発振している集合体の状態を窺がい知ることができる。
【0023】
図5(a)〜(d)は温泉浴における発汗質の変化を示す光学顕微鏡写真であり、発汗中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図5(a)はN氏第1回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真、図5(b)はN氏第4回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真、図5(c)はH氏第1回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真、図5(d)はH氏第4回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真である。図5(a)、(c)は人間の汗は最初は不純物が多く、ミネラルコントロール力が低下し、塩化ナトリウム主体の集合体が見受けられる。図5(b)、(d)は人間の汗は発汗が進むにつれて、体内不純物が少ない汗、つまり、ミネラルコントロール力が機能していることの集合体の状態を窺がい知ることができる。
【0024】
図6(a)〜(d)は液肥変化を示す光学顕微鏡写真であり、液肥中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図6(a)はM牧場の液肥原液の400倍光学顕微鏡写真、図6(b)は図6(a)の液肥原液を3つの槽で3段階に浄化処理した場合に、3つ目の槽に2ヶ月滞留させて遠赤外線放射材(東洋化学株式会社製の商品名「エンプロ」)とかソフトセラミックスを使用して浄化処理した液肥の400倍光学顕微鏡写真、図6(c)はO牧場尿溜槽の液肥の400倍光学顕微鏡写真、図6(d)は図6(c)の液肥をO牧場の1つの尿溜槽で1ヶ月間、遠赤外線放射材とソフトセラミックスで並行して浄化処理した液肥の400倍光学顕微鏡写真である。ちなみに、この遠赤外線放射材は特許第1904014号として登録されている。前記ソフトセラミックスは液体質浄化作用を有するものである。
【0025】
図7(a)〜(c)は点滴用リンゲル液中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)である。図7(a)はソルデム3A、ブドウ糖電解質の400倍光学顕微鏡写真であり、点滴用リンゲル液が粘っこい状態を知ることができる。図7(b)はアルカリック、アミノ酸加総合電解質液の400倍光学顕微鏡写真である。図7(c)はテルフィス、肝性脳症改善アミノ酸注射液の200倍光学顕微鏡写真であり、酪農液肥を濃縮した状態を呈している。これらと同様に本発明によれば、他の液中の懸濁物質の模様をも観察でき、撮影できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(a)〜(c)は浄化処理中の一般住宅生活排水中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)であり、(a)は一般住宅生活排水浄化場の汚水原水の200倍光学顕微鏡写真、(b)は(a)の一般住宅生活排水の調整槽出口での400倍光学顕微鏡写真、(c)は(a)の一般住宅生活排水の曝気槽での400倍光学顕微鏡写真である。
【図2】(a)〜(c)は浄化処理中の生活排水中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)であり、(a)は生活排水浄化場の原水の400倍光学顕微鏡写真、(b)は(a)の生活排水の調整槽出口での400倍光学顕微鏡写真、(c)は(a)の生活排水の曝気槽での400倍光学顕微鏡写真である。
【図3】(a)〜(c)は温泉水中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)であり、(a)は塩化物温泉源泉の200倍光学顕微鏡写真、(b)は(a)の温泉水の4日間放置後の100倍光学顕微鏡写真、(c)は(a)の温泉水の1ヶ月放置後の100倍光学顕微鏡写真である。
【図4】(a)〜(c)はミネラル液中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)であり、(a)はK研究所のミネラル液の400倍光学顕微鏡写真、(c)は点滴用生理食塩水の200倍光学顕微鏡写真、(b)は(a)のミネラルと(c)の点滴用生理食塩水を混合した混合液の200倍光学顕微鏡写真である。
【図5】(a)〜(d)は温泉浴の発汗質の変化を示す光学顕微鏡写真であり、発汗中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)であって、(a)はN氏第1回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真、(b)はN氏第4回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真、(c)はH氏第1回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真、(d)はH氏第4回目入浴時の発汗中の400倍光学顕微鏡写真である。
【図6】(a)〜(d)は液肥変化を示す光学顕微鏡写真であり、液肥中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)あって、(a)はM牧場の液肥原液の400倍光学顕微鏡写真、(b)は(a)の液肥原液を3つの槽で3段階に浄化処理した場合に、3つ目の槽に2ヶ月滞留させてABM処理した液肥の400倍光学顕微鏡写真、(c)はO牧場尿溜槽の液肥の400倍光学顕微鏡写真、(d)は(c)の液肥をO牧場の1つの尿溜槽で1ヶ月間簡易式ABM器並行処理した液肥の400倍光学顕微鏡写真である。
【図7】(a)〜(c)は点滴用リンゲル液中の懸濁物質の模様を本願発明の光学顕微鏡観察方法で観察し、撮影した光学顕微鏡写真(資料)あり、(a)はソルデム3A、ブドウ糖電解質の400倍光学顕微鏡写真、(b)はアルカリック、アミノ酸加総合電解質液の400倍光学顕微鏡写真、(c)はテルフィス、肝性脳症改善アミノ酸注射液の200倍光学顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察用プレートの上に懸濁物質水溶液をおき、その懸濁物質水溶液を加熱して微弱乾燥させて当該水溶液中の懸濁物質を析出顕在化させ、析出顕在化した懸濁物質が湿気を吸収して元の状態に戻らないうちに、前記析出顕在化した懸濁物質の模様を光学顕微鏡のステージ上で光学顕微鏡により観察することを特徴とする水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法。
【請求項2】
請求項1記載の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法において、観察用プレートに光学顕微鏡観察用スライドガラスを使用し、微弱乾燥を観察用プレートの下より火炎にて加熱する強制乾燥とし、この強制乾燥は観察用プレートが破損しないように火炎先端より数cm〜10数cm上方で行い、析出顕在化した懸濁物質にカバーガラスをかけないまま懸濁物質の模様を光学顕微鏡により観察することを特徴とする水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の水溶液中の懸濁物質の模様の光学顕微鏡観察方法により観察された水溶液中の懸濁物質の模様を、光学顕微鏡を通して、撮影機器で静止画又は動画として撮影することを特徴とする光学顕微鏡観察方法を使用した水溶液中の懸濁物質の模様の撮影方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−23317(P2006−23317A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−239491(P2005−239491)
【出願日】平成17年8月22日(2005.8.22)
【分割の表示】特願2003−387586(P2003−387586)の分割
【原出願日】平成15年11月18日(2003.11.18)
【出願人】(397072097)株式会社埼玉種畜牧場 (1)
【Fターム(参考)】