説明

汚染物質の加熱処理装置

【課題】前段加熱器と後段加熱器間の温度低下を抑制し、以て、後段加熱器における電熱ヒータの容量や灯油バーナの増加の抑制、装置のコンパクト化などを図る。
【解決手段】ダイオキシン等の有機塩素化合物に汚染された土壌等の汚染物質を加熱処理する汚染物質の加熱処理装置。第1回転加熱筒11の後端部を、第1回転加熱筒11よりも大径の第2回転加熱筒12の前端部に挿入して横置きの複合回転加熱体13を形成。第1、第2回転加熱筒11,12の重合部分の外側に第2回転加熱筒12の前端開口部の外周を囲むガス抜き用中間フード16を設ける。更に、第1回転加熱筒11の前端部に汚染土供給用スクリューフィーダ17を設けると共にスクリューフィーダー17に並行流発生用の1次空気供給部19を設ける。更に、第2回転加熱筒12の後端部に出口フード20を設けると共に出口フード12に対向流発生用の2次空気供給部21を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイオキシン(DXNs)やPCBなどの有機塩素化合物に汚染された土壌やヘドロ(以下、底質という。)などの汚染物質を加熱処理する汚染物質の加熱処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図3に示すように、2基の加熱装置51,52を上下2段に設置すると共に、上段加熱装置51の出口53と下段加熱装置52の入口54とを連結ダクト55で連結した加熱処理装置50を用いてダイオキシン(DXNs)やPCBなどの有機塩素化合物に汚染された汚染物質mを加熱処理する汚染物質の加熱処理方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この加熱処理方法では、上段加熱装置51で加熱した汚染物質mを連結ダクト55を経て下段加熱装置52に供給し、この下段加熱装置52によって更に汚染物質mを加熱するようにしているが、連結ダクト55を通過する間に汚染物質mの温度が大幅(例えば、150〜200℃程度)に低下することが分かった(図4(b)参照。)。この汚染物質の温度低下を補うには、下段加熱装置の長さを長くしたり、或いは、下段加熱装置の電熱ヒーターの容量や灯油バーナを増加することが必要であるが、その場合、下段加熱装置が長大になると共に、電熱ヒーターの消費電力や灯油の消費量が増加する問題がある。
【0004】
他方、下段加熱装置52に供給した2次空気jは、上記連結ダクト55を経て連結ダクト55の上部に設置した高温分離装置56に流入するようになっているため、連結ダクト55内を落下する汚染物質mに付随する粉塵を大量に噴き上げることになる。このため、連結ダクト55の上部に設置した高温分離装置56に内蔵されている高温バグフィルタやセラミックフィルタなどのフィルタの圧損が上昇し易いばかりでなく、フィルタが目詰まりし易いなどの問題があった。なお、符号iは、1次空気を示している。
【特許文献1】特開2005−152882号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題を改善するためになされたものであり、その目的は、前段加熱器と後段加熱器間の温度低下を抑制し、以て、後段加熱器における電熱ヒーターの容量や灯油バーナの増加の抑制、及び消費電力や灯油の消費量の増加の抑制、並びに、装置のコンパクト化やメンテナンスの軽減などを図ることができる汚染物質の加熱処理装置を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、連結ダクトの上部に設置した高温分離装置内の高温バグフィルタやセラミックフィルタなどのフィルタの目詰まりやメンテナンスなどを軽減することができる汚染物質の加熱処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
係る目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る汚染物質の加熱処理装置は、ダイオキシンやPCBなどの有機塩素化合物に汚染された土壌や底質などの汚染物質を加熱処理する汚染物質の加熱処理装置において、第1回転加熱筒の後端部を、該第1回転加熱筒よりも大径の第2回転加熱筒の前端部に挿入して横置きの複合回転加熱体を形成すると共に、第1、第2回転加熱筒の重合部分の外側に第2回転加熱筒の前端開口部の外周を囲むガス抜き用の中間フードを設け、更に、前記第1回転加熱筒の前端部に汚染土供給用のスクリューフィーダーを設けると共に、該スクリューフィーダーに並行流発生用の1次空気供給部を設け、かつ、前記第2回転加熱筒の後端部に出口フードを設けると共に、該出口フードに対向流発生用の2次空気供給部を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明に係る汚染物質の加熱処理装置は、請求項1記載の汚染物質の加熱処理装置において、前記第1回転加熱筒と前記第2回転加熱筒とを、個別に回転駆動することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明に係る汚染物質の加熱処理装置は、請求項1記載の汚染物質の加熱処理装置において、前記第1回転加熱筒と前記第2回転加熱筒との重合部分の間隙に接続リブを設けて前記第1回転加熱筒と前記第2回転加熱筒とを一体化することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記のように、請求項1に記載の発明は、汚染物質の加熱処理装置において、第1回転加熱筒の後端部を、該第1回転加熱筒よりも大径の第2回転加熱筒の前端部に挿入して横置きの複合回転加熱体を形成すると共に、第1、第2回転加熱筒の重合部分の外側に第2回転加熱筒の前端開口部の外周を囲むガス抜き用の中間フードを設け、更に、前記第1回転加熱筒の前端部に汚染土供給用のスクリューフィーダーを設けると共に、該スクリューフィーダーに並行流発生用の1次空気供給部を設け、かつ、前記第2回転加熱筒の後端部に出口フードを設けると共に、該出口フードに対向流発生用の2次空気供給部を設けたので、第1回転加熱筒と第2回転加熱筒間の汚染物質の温度低下を大幅に縮小することができた(図4(a)参照。)。このため、第2回転加熱筒における電熱ヒーターの容量や灯油バーナの増加、及び消費電力や灯油の消費量の増加を抑制することが可能になった。
【0011】
また、試算結果では、加熱処理装置の長さが、若干、大きくなったものの、従来のように、2段にしないで済むことから、高さを半分以下にすることが可能となり、コンパクトとなる。また、上下に加熱装置を配置した従来の2段加熱方式では、2段目の加熱装置のメンテナンスのため、2段目の加熱装置の上方にメンテナンススペースを設ける必要があるが、この発明のように、1段方式の加熱装置は、装置のレイアウト上、上方には機器が設置されないため、メンテナンススペースを確保する必要がない。従って、建設コストを低減することができる。
【0012】
また、従来の2段加熱方式の場合、上から1段目加熱機、2段目加熱機、冷却器の3段階で機器を配置する必要があり、全システムを合わせると、高所に1段目加熱機を設置することになり、メンテナンスコストは、高所になるほど高くなる。一方、この発明は、加熱機が1段のため、高所作業が減り、メンテナンスコストの低減が可能となる。
【0013】
他方、この発明では、1段目加熱機と2段目加熱機を連結する連結ダクトがないため、従来のように、汚染物質に付随する粉塵が上方の高温分離装置に噴き上げられるようなことがなくなった。このため、高温分離装置内に設けた高温バグフィルタやセラミックフィルタなどのフィルタの圧損上昇や目詰まり、或いはメンテナンスなどを軽減することが可能になった。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、第1回転加熱筒と第2回転加熱筒とを、個別に回転駆動するので、汚染物質の滞留時間を第1回転加熱筒と第2回転加熱筒で自由に変更可能になり、運転の最適化を図り、加熱処理装置の寸法を最小にすることが可能になる。例えば、一例として、間接加熱において、被処理物を速やかに昇温させるためには、被処理物の占拠率(回転加熱筒体積に占める被処理物体積の割合)を15%以下、より好ましくは10%以下に保持することが好ましい。しかし、ダイオキシンやPCBなどの有機塩素化合物の加熱分解には滞留時間をなるべく長く取ることが好ましい。そこで、第1回転加熱筒は、占拠率を15%以下に保持する回転数とし、被処理物を速やかに昇温させる。他方、被処理物が十分に昇温した第2回転加熱筒は、第1回転加熱筒に比べて占拠率を大きくすることが可能である。即ち、回転数を小さくすることにより占拠率は大きくなるものの滞留時間を長く取ることが可能になり、ダイオキシンやPCBなどの有機塩素化合物は十分に加熱分解される。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、第1回転加熱筒と第2回転加熱筒との重合部分の間隙に接続リブを設けて第1回転加熱筒と第2回転加熱筒とを一体化するので、第1回転加熱筒及び第2回転加熱筒の支持装置や駆動装置などの部品点数を軽減することができ、請求項2に記載の発明の如く、独立駆動方式のものに比べて安価なものにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る汚染物質の加熱処理装置の全体構成図であり、ダイオキシン(DXNs)やPCBなどの有機塩素化合物に汚染された土壌やヘドロ(以下、底質という。)などの汚染物質を加熱処理するようになっている。
【0017】
例えば、ダイオキシンで汚染された底質などの汚染物質aは、乾燥手段1によって乾燥された後、その下方のホッパ2に一時的に蓄えられる。ホッパ2に貯蔵された乾燥汚染物質bは、後述する加熱処理装置3によって加熱処理される。加熱処理装置3によって浄化又は無害化された物質cは、その下方に設置した冷却器4によって急冷される(例えば、80〜100℃程度。)。
【0018】
他方、加熱処理装置3より排出された排ガスdは、高温集塵機5に導入され、当該高温集塵機5内の高温バグフィルタ、セラミックフィルタなどのフィルタ6によって濾過される。フィルタ6によって濾過された粉塵eは、前記ホッパ2に戻される。フィルタ6を通過した排ガスdは、排ガス加熱処理装置7によって加熱され、CO(一酸化炭素)、タール分、ダイオキシン(DXNs)が熱分解される。この排ガス加熱処理装置7には、燃料f及び燃焼用空気gが供給される。排ガス加熱処理装置7で処理された排ガスdは、更に、排ガス処理系活性炭素吸着法や湿式洗煙法などを適用した後処理装置8によって後処理した後、大気中に放出される。
【0019】
上記加熱処理装置3は、図2に示すように、第1回転加熱筒11の後端部を、この第1回転加熱筒11よりも大径の第2回転加熱筒12の前端部に挿入して一直線状の横置きの複合回転加熱体13を形成している。その上、第1回転加熱筒11と第2回転加熱筒12の重合部分の間隙をガス排出部14としている。更に、第1回転加熱筒11と第2回転加熱筒12の重合部分に、第2回転加熱筒12の前端開口部15の外周を取り囲むガス抜き用の中間フード16を設けている。更に、第1回転加熱筒11の前端部に被処理物供給用のスクリューフィーダー17を設けると共に、このスクリューフィーダー17のケーシング18に1次空気供給部19を設けている。更に、第2回転加熱筒12の後端部に出口フード20を設けると共に、出口フード20に2次空気供給部21を設けている。この出口フード21は、その下部に処理された被処理物を排出する排出部22を有している。
【0020】
第1回転加熱筒11と第2回転加熱筒12により形成された複合回転加熱体13は、被処理物供給側から被処理物排出側に向って、若干、下り勾配となっている。また、第1回転加熱筒11及び第2回転加熱筒12は、それぞれ、独立して回転するようになっており、第1回転加熱筒11は、当該回転加熱筒11に設けた前後二ヶ所のタイヤ23aを各駆動ローラ24aによって支持している。また、第2回転加熱筒12は、当該回転加熱筒12に設けた前後二ヶ所のタイヤ23bを各駆動ローラ24bによって支持している。また、第1回転加熱筒11は、その外側に設けた電熱ヒーター25によって第1回転加熱筒11内を所定の温度(例えば、400〜650℃)に加熱するようになっている。他方、第2回転加熱筒12は、その外側に設けた電熱ヒーター26によって第2回転加熱筒12内を所定の温度(例えば、450〜650℃)に加熱するようになっている。
【0021】
更に、上記スクリューフィーダー17は、当該スクリューフィーダー17に設けたガスケット状のシール27によって第1回転加熱筒11のガス洩れを防止し、上記中間フード16は、当該中間フード16に設けた環状のシール28及び29によって複合回転加熱筒13のガス洩れを防止し、出口フード20は、当該出口フード20に設けた環状のシール30によって第2回転加熱筒12のガス洩れを防止するようになっている。
【0022】
更に、上記第1回転加熱筒11及び第2回転加熱筒12は、電熱ヒーター25,26から外れた個所に螺旋状の送り板(図示せず)を設けて被処理物の移動を促進するようになっている。また、上記第1回転加熱筒11及び第2回転加熱筒12は、電熱ヒーター25,26に対応する個所に攪拌手段としてのリフター(図示せず)を設けている。なお、所望により、第1回転加熱筒11及び第2回転加熱筒12の外側にハンマリング装置などの付着防止装置(図示せず)を設けてもよい。また、第1回転加熱筒11は、単筒管方式の代わりに多筒管方式を採用してもよい。
【0023】
次に、上記加熱処理装置の作用について説明する。
図2に示すように、スクリューフィーダー17によって第1回転加熱筒11に供給された上記汚染物質bは、第1回転加熱筒11の入り口付近に設けた螺旋状の送り板(図示せず)によって電熱ヒーター25に対峙している加熱領域に移送される。この加熱領域に移送された汚染物質bは、第1回転加熱筒11の内面に設けたリフター(図示せず)によってすくい上げられた後、上昇過程の途中から自然落下する。このような攪拌運動を繰り返しながら汚染物質bは、電熱ヒーター25によって所定の温度(例えば、400〜650℃)に加熱される。
【0024】
一方、スクリューフィーダー17のケーシング18に設けた1次空気供給部19から供給された新鮮な1次空気iは、並行流となって汚染物質bの移動する方向に並行に流れるので、汚染物質bに含まれている可燃分が燃焼すると共に、ダイオキシン(DXNs)やPCBなどの有機塩素化合物の一部が1次空気i中の酸素によって酸化分解される。その際、可燃分の燃焼熱は、水分の蒸発、汚染物質bの昇温、ダイオキシン(DXNs)やPCBなどの有機塩素化合物の熱分解などに供される。第1回転加熱筒11内で発生した燃焼ガスや蒸気などの排ガスdは、中間フード16を通って高温集塵機5に供給される。従って、第1回転加熱筒11内で生じた排ガスdは、第2回転加熱筒12に流入することがなく、第2回転加熱筒12における被処理物の加熱処理に悪影響を及ぼすことがない。
【0025】
第1回転加熱筒11から第2回転加熱筒12に移送された汚染物質bは、出口フード20の方向に移動するが、その間、第2回転加熱筒12の内面に設けたリフター(図示せず)によってすくい上げられた後、上昇過程の途中から自然落下する攪拌運動を繰り返す。このような攪拌運動を繰り返しながら汚染物質bは、電熱ヒーター26によって所定の温度(例えば、450〜650℃)に加熱される。
【0026】
一方、出口フード20に設けた2次空気供給部21から供給された新鮮な2次空気jは、対向流として2次空気供給部21から中間フード16に向って流動するので、汚染物質bに含まれているダイオキシン(DXNs)やPCBなどの有機塩素化合物が新鮮な2次空気j中の酸素によって酸化分解されると共に、加熱分解される。酸化分解や加熱分解によって浄化された物質cは、出口フード20の排出部22より、既に、説明した冷却器4に供給されて急冷される。 第2回転加熱筒12内で生じた排ガスd’は、第1回転加熱筒11の排ガスdと合流して中間フード16から排出される。
【0027】
なお、本発明によれば、第1回転加熱筒11と第2回転加熱筒12との接続部にある中間フード16における温度低下を約50℃程度に抑制することができるので(図4(a)参照。)、第2回転加熱筒12の電熱ヒータ26の容量を低減することが可能である。
【0028】
以上の説明では、第1回転加熱筒11と第2回転加熱筒12とがそれぞれ独立に回転駆動されるが、第1回転加熱筒11と第2回転加熱筒12との重合部分を接続リブで接続することにより、両者を一体化させても良い。この場合、タイヤや駆動ローラの数を減少させることができる。また、加熱手段として、電熱ヒーターを用いた場合について説明したが、電熱ヒーターの代わりに灯油バーナを使用しても支障がない。
【実施例】
【0029】
(実施例)
電熱ヒータの容量、レトルト(複合回転加熱体)の寸法、加熱処理装置の組立外径の寸法などを試算した結果を「表1」に示す。なお、試算条件は、次の通りである。
1)被処理物:DXNs汚染底質
2)含水率:3%
3)処理速度:2,000kg/h
4)加熱温度:500℃
【0030】
【表1】

【0031】
この「表1」より、加熱機後半(第2回転加熱筒)のヒーター加熱長を半分(4000mm→2000mm)にすることができたことが分かる。また、ヒーター容量を350kWから200kWに削減でき、消費電力は、200kWhから100kWhに半減できたことが分かる。
【0032】
また、加熱処理装置全体(第1+第2回転加熱筒)では、ヒーター容量の約21%、ヒーター消費電力の約22%の削減が可能となる。また、加熱処理装置全体の組立外径も長さが7000mmから8000mmに若干長くなり、幅が500mm広くなるものの、高さが7000mmから3000mmに半分以下に削減でき、コンパクトになることが分かった。また、メンテナンス費や架台の建設コストの削減のも効果があると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る汚染物質の加熱処理装置の全体構成図である。
【図2】本発明に係る汚染物質の加熱処理装置の断面図である。
【図3】従来の汚染物質の加熱処理装置の全体構成図である。
【図4】(a)本発明の加熱処理装置を適用した場合の底質の温度履歴を示す図、(b)従来の加熱処理装置を適用した場合の底質の温度履歴を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
11 第1回転加熱筒
12 第2回転加熱筒
13 複合回転加熱体
15 第2回転加熱筒の前端開口部
16 中間フード
17 スクリューフィーダー
19 1次空気供給部
20 出口フード
21 2次空気供給部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイオキシンやPCBなどの有機塩素化合物に汚染された土壌や底質などの汚染物質を加熱処理する汚染物質の加熱処理装置において、第1回転加熱筒の後端部を、該第1回転加熱筒よりも大径の第2回転加熱筒の前端部に挿入して横置きの複合回転加熱体を形成すると共に、第1、第2回転加熱筒の重合部分の外側に第2回転加熱筒の前端開口部の外周を囲むガス抜き用の中間フードを設け、更に、前記第1回転加熱筒の前端部に汚染土供給用のスクリューフィーダーを設けると共に、該スクリューフィーダーに並行流発生用の1次空気供給部を設け、かつ、前記第2回転加熱筒の後端部に出口フードを設けると共に、該出口フードに対向流発生用の2次空気供給部を設けたことを特徴とする汚染物質の加熱処理装置。
【請求項2】
前記第1回転加熱筒と前記第2回転加熱筒とを、個別に回転駆動することを特徴とする請求項1記載の汚染物質の加熱処理装置。
【請求項3】
前記第1回転加熱筒と前記第2回転加熱筒との重合部分の間隙に接続リブを設けて前記第1回転加熱筒と前記第2回転加熱筒とを一体化することを特徴とする請求項1記載の汚染物質の加熱処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−263503(P2007−263503A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−90998(P2006−90998)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】