説明

治療モニタ機能を有する治療電極組立体

【課題】治療モニタ機能を有する治療電極組立体を提供する。
【解決手段】治療電極組立体は患部組織に接触可能で間隔をおいて配置された少なくとも3個の電極と、それぞれこれら電極の対応するものに電気的に接続された少なくとも3本のリード線とを含む。これらのリード線は医療無線周波数(RF)発生器に電気的に接続できる。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は医療システム、特に治療モニタ機能を有する治療電極組立体に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
ふたつの電極を有するチューブを患者の食道に挿入し、それらの電極を医療無線周波数(RF)発生器に電気的に接続し、そして胃食道逆流病を治療するためにそれらの電極を食道組織に接触させる治療電極組立体が知られている。或る手法では治療モニタリングは電極の電流に対するインピーダンスをモニタすることを含んでいる。
【0003】
今なお科学者やエンジニア達は改良された治療電極組立体を求めつづけている。
【0004】
〔発明の概要〕
本発明の治療電極組立体の第1実施態様の第1実施例は間隔をおいて配置した第1、第2および第3治療電極と、第1、第2および第3リード線とを含む。前記第1、第2および第3治療電極はそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する。前記第2治療電極は前記第1および第3治療電極の間に配され、その位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極の方に近い。前記第2治療電極の接触領域は前記第1治療電極の接触領域よりも狭い。前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され、そして医療用無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続することができる。前記第2リード線は前記第2治療電極に電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数発生器の第1端子に電気的に接続することができる。前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続することができる。
【0005】
本発明の治療電極装置の第2実施態様の第1実施例は第1治療電極、複数の第2治療電極および第3治療電極と、第1リード線、複数の第2リード線および第3リード線を含む。前記第1治療電極、複数の第2治療電極および第3治療電極は互いに間隔をおいて配置され、これら電極はそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する。前記複数の第2電極は前記第1および第3治療電極の間に配され、それらの位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極の方に近い。前記複数の第2治療電極のそれぞれの接触領域は前記第3治療電極の接触領域よりも狭い。前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され、そして医療用無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続することができる。前記複数の第2リード線はそれぞれ前記複数の第2治療電極の対応するものに電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数発生器の前記第1端子に電気的に接続することができる。前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続することができる。
【0006】
本発明の治療電極組立体の第3実施態様の第1実施例は第1治療電極、複数の第2治療電極、第3治療電極および複数の第4治療電極と、第1リード線、複数の第2リード線、第3リード線および複数の第4リード線を含む。前記第1治療電極、複数の第2治療電極、第3治療電極および複数の第4治療電極は互いに間隔をおいて配置され、これら電極はそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する。前記複数の第2治療電極は前記第1治療電極および前記複数の第4治療電極の間に配され、それらの位置は前記複数の第4治療電極に対するよりも前記第1治療電極の方に近い。前記複数の第4治療電極は前記第3治療電極および前記複数の第2治療電極の間に配され、それらの位置は前記複数の第2治療電極に対するよりも前記第3治療電極の方に近い。前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され、そして医療用無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続することができる。前記複数の第2リード線はそれぞれ前記複数の第2治療電極の対応するものに電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数発生器の前記第1端子に電気的に接続することができる。前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続することができる。前記複数の第4リード線はそれぞれ前記複数の第4治療電極の対応するものに電気的に接続され、そして前記医療用無線周波数(RF)発生器の第2端子に接続することができる。
【0007】
本発明の実施態様のひとつ或いは複数の実施例からいくつかの利点利益が得られる。第1実施態様の第1実施例の一応用例では、前記第2治療電極にのみ通じている前記第2リード線の一部での電流を測定することにより当業者が評価するように組織治療のモニタ−機能を向上することができる。第2および/あるいは第3実施態様の第1実施例の一応用例では、前記複数の第2治療電極のそれぞれでの電流を測定することにより当業者が評価するように組織治療のモニタ−機能を向上することができる。
【0008】
〔詳細な説明〕
本発明の幾つかの実施例を詳細に説明する前に、各実施例はその用途または用法については添付の図面および以下の記述に示された部品および工程の構成配置に限定されるものでないことに留意すべきである。本発明の例示する実施例は他の実施例、変更変形例において実施あるいはそれに組み入れ可能であり、様々な方式で実施あるいは実行可能である。更に、ここで用いる用語および表現は、特にことわらない限り、本発明を例示する実施例を読む者の便宜を図って選んだものであり、本発明を限定するためのものではない。
【0009】
更に、以下に述べる実施態様、それらの実施例などのいずれかひとつ又は複数のものは以下に述べる他の実施態様、それらの実施例などのいずれかひとつ又は複数のものと組み合わせ可能であることを理解すべきである。
【0010】
本発明の治療電極組立体10の第1実施態様を図1に示す。第1図実施態様の第1実施例は、間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織18に接触可能な接触領域を有する第1、第2および第3治療電極12、14および16を具備する治療電極組立体10である。第2治療電極14は第1と第3治療電極12および16の間に配され、その位置は第3治療電極16に対するよりも第1治療電極12の方に近い。第2治療電極14の接触領域は第1治療電極12の接触領域よりも狭い。治療電極組立体10はまた第1、第2および第3リード線20、22および24を有する。第1リード線20は第1治療電極12に電気的に接続され、医療無線周波数(RF)発生器28の第1端子26に電気的に接続可能である。第2リード線22は第2治療電極14に電気的に接続され、前記第1端子26に電気的に接続可能である。第3リード線24は第3治療電極16に電気的に接続され、医療無線周波数(RF)発生器28の第2端子30に電気的に接続可能である。医療無線周波数(RF)発生器28が稼動中は第1および第2端子26と30の間に差電圧が生じることに留意すること。
【0011】
第1図実施態様の第1実施例の或る構成では、第1および第2治療電極12と14との間に電極を配置しない。
【0012】
第1図実施態様の第1実施例の或る構成では、治療電極組立体10はまた電流計32を具備する。電流計32は、電流が患部組織18中を第2および第3治療電極14と16の間さらに第1および第3治療電極12と16の間に流れている時に第2治療電極14にのみ接続されている第2リード線の一部で電流を測定するように作動的に接続されている。
【0013】
第1図実施態様の第1実施例の或る構成では、第1、第2および第3治療電極12、14と16はそれぞれある長さとある幅を持った略長方形の形をしている。図1において接触領域は第1、第2および第3治療電極12、14と16のそれぞれ裏側の面である。或る変形例では第1、第2および第3治療電極12、14と16はほぼ平行で幅方向両端が揃っている。「幅方向両端が揃っている」の意味するところは、図1に示す前記3個の電極で言えば、それら電極はほぼ同じ長さであり、いずれか1個の電極の左側の端縁は他の2個の電極それぞれの左側端縁と一直線上にあり、またいずれか1個の電極の右側の端縁は他の2個の電極それぞれの右側端縁と一直線上にあることである。
【0014】
この構成の1例では、第1治療電極12の幅と第1および第3治療電極12と16の間に配されたすべての治療電極(例えば図1における電極14)の幅との合計は第3治療電極16の幅とほぼ等しい。このことは、この例においては第1および第2治療電極12と14との間隔が第3治療電極16の幅に比べて非常に狭いことを意味している。
【0015】
上記と同じあるいは他の例においては、第1治療電極12の幅は第2治療電極14の幅より少なくとも25倍広い。またある変更例では第2および第3治療電極14と16との間隔(例えば間隙38)は第2治療電極14の幅の少なくとも25倍である。
【0016】
第1図実施態様の第1実施例のひとつの具体例では、第1、第2および第3治療電極12、14と16は患者の食道(図1に示す患部組織18の一部のみ)に挿入可能である。ひとつの例では、第3電極16はほぼ20ミリメートルの長さとほぼ5ミリメートルの幅を有し、第2治療電極14および第3治療電極16との間隔(即ち間隙38)はほぼ2ミリメートルである。この例では、第1治療電極12はほぼ20ミリメートルの長さとほぼ5ミリメートルの幅を有し、第2治療電極14はほぼ20ミリメートルの長さとほぼ1/2ミリメートルの幅を有し、第1および第2治療電極12と14との間隔はほぼ1/2ミリメートルである。治療電極12、14および16それぞれの厚さはほぼ2ミリメートルである。
【0017】
第1図実施態様の第1実施例の或る構成では、治療電極12、14および16は患者の身体に挿入可能な透明なチューブ(図示せず)の外側に取り付けられている。或る変形例では、治療電極12、14および16が透明なチューブの外表面に取り付けた透明基板(図示せず)に固着されている。透明なチューブに挿入された内視鏡(図示せず)のビデオカメラによって第2および第3治療電極14と16間の間隙38における患部組織を治療中ずっと視覚的にモニタできる。
【0018】
治療電極組立体10を使用して患部組織18を治療する第1の方法はステップa)からd)を含む。ステップa)は患部組織18を第1、第2および第3治療電極12、14と16に接触させることを含む。ステップb)は第1および第3治療電極12と16の間と第2および第3治療電極14と16の間に医療無線周波数(RF)発生器を使用して同じ差電圧を印加することを含む。ステップc)は第2治療電極14にのみ通じている第2リード線22の一部で電流を(電流計32を使って、ただしこれに限定されない)モニタすることを含む。ステップd)は少なくともステップc)でのモニタリングの結果に基づいて差電圧の印加を止めることを含む。
【0019】
第1図実施態様の第1実施例の変更例では、第1、第2および第3治療電極12、14と16が患部組織18に接触しているときは、第2および第3治療電極14と16の間の身体組織18が直接及び/或いは間接的に目視観察できる。
【0020】
第2および第3治療電極14と16との間で目視観察するようにした治療電極組立体10の使用による患部組織18を治療する第2の方法はステップa)からe)を含む。ステップa)は患部組織18を第1、第2および第3治療電極12、14と16に接触させることを含む。ステップb)は第1および第3治療電極12と16の間と第2および第3治療電極14と16の間に医療無線周波数(RF)発生器28を使用して同じ差電圧を印加することを含む。ステップc)は第2および第3治療電極14と16間の患部組織18を視覚的に観察することを含む。ステップd)は第2治療電極14にのみ通じている第2リード線22の一部で電流をモニタすることを含む。ステップe)は少なくともステップc)およびd)でのモニタリングの結果に基づいて差電圧の印加を止めることを含む。
【0021】
第1図実施態様の第2実施例は、間隔をおいて配置された第1、第2および第3治療電極12、14と16更に第1、第2および第3リード線20、22と24を具備する治療電極組立体10である。第1、第2および第3治療電極12、14と16はそれぞれ患部組織18と接触可能な接触領域を有する。第2治療電極14は第1と第3治療電極12および16の間に配され、その位置は第3治療電極16に対するよりも第1治療電極12の方に近い。第2治療電極14の接触領域は第1治療電極12の接触領域よりも狭い。第1リード線20は第1治療電極12と医療無線周波数(RF)発生器28の第1端子26とに電気的に接続される。第2リード線22は第2治療電極14と前記第1端子とに電気的に接続される。第3リード線は第3治療電極16と前記医療無線周波数(RF)発生器28の第2端子30とに電気的に接続される。第1および第2リード線20と22はそれらが第3リード線24に対して同じ電位であれば同じ端子に電気的に接続されるものであることに留意のこと。第1、第2および第3治療電極12、14と16の接触領域はそれぞれある長さとある幅を有するほぼ長方形で、また第1、第2および第3治療電極12、14と16はほぼ平行で幅方向両端が揃っている。
【0022】
第1図実施態様の第1実施例の様々な構成例はいずれも同じ様に第1図実施態様の第2実施例に適用可能であることに留意すること。
【0023】
本発明の治療電極組立体110の第2実施態様を図2に示す。第2図実施態様の第1実施例は、互いに間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織118と接触可能な接触領域を有する第1治療電極112、複数113第2治療電極114および第3治療電極116を具備する治療電極組立体110である。複数113第2治療電極114は第1および第3治療電極112と116との間に配置され、その位置は第3治療電極116に対するよりも第1治療電極112の方に近い。複数113第2治療電極114それぞれの接触領域は第3治療電極116の接触領域よりも狭い。治療電極組立体110はまた第1リード線120、複数121第2リード線122および第3リード線124を有する。第1リード線120は第1治療電極112に電気的に接続され、医療無線周波数(RF)発生器128の第1端子126に電気的に接続可能である。複数121第2リード線122それぞれは複数113第2治療電極114の対応するものに電気的に接続され、前記第1端子126に電気的に接続可能である。第3リード線124は第3治療電極116に電気的に接続され、医療無線周波数(RF)発生器128の第2端子130に電気的に接続可能である。第1治療電極112、複数113第2治療電極114および第3治療電極116それぞれの接触領域はある長さとある幅を有するほぼ長方形である。第1治療電極112、複数113第2治療電極114および第3治療電極116はほぼ平行で幅方向両端が揃っている。医療無線周波数(RF)発生器128が稼動中は第1および第2端子126と130との間に差電圧が生じることに留意のこと。
【0024】
複数113第2治療電極114の位置が第3治療電極116に対するよりも第1治療電極112の方に近いと述べたことは、第2電極114のうちで最も第1電極に近いものと該第1電極との間隔は第2電極のうちで最も第3電極116に近いものと該第3電極との間隔よりも小さいことを意味するものであることに留意すること。
【0025】
第2図実施態様の第1実施例の一例では、第1治療電極112と複数113第2治療電極114との間に電極は配置されない。
【0026】
第2図実施態様の第1実施例の他の例では、治療電極組立体110はまた電流計132を具備する。電流計132は、電流が患部組織118中を複数113第2治療電極114と第3治療電極116の間と第1治療電極112および第3治療電極116との間に流れているとき複数113第2治療電極114のそれぞれ一部で電流を測定するように作動的に接続されている。
【0027】
第2図実施態様の第2実施例の更に他の例では、第1治療電極112と複数113第2治療電極114の幅の合計は第3治療電極116の幅とほぼ等しい。
【0028】
上記と同じあるいは他の例においては、第1治療電極112の幅は複数113第2治療電極12のいずれのものの幅より少なくとも25倍広い。或る変更例では複数113第2治療電極114および第3治療電極116との間隔は複数113第2治療電極114のいずれのものの幅より少なくとも25倍広い。
【0029】
本発明の治療電極組立体210の第3実施態様を図3に示す。第3図実施態様の第1実施例は、互いに間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織218と接触可能な接触領域を有する第1治療電極212、複数213第2治療電極214、第3治療電極216および複数233第4治療電極234を具備する治療電極組立体210である。複数213第2治療電極214は第1治療電極212と複数233第4治療電極234との間に配置され、その位置は複数233第4治療電極234に対するよりも第1治療電極212の方に近い。複数233第4治療電極234は第3治療電極216と複数213第2治療電極214との間に配置され、その位置は複数213第2治療電極214に対するよりも第3治療電極216の方に近い。治療電極組立体210はまた第1リード線220、複数221第2リード線222、第3リード線224および複数235第4リード線236を有する。第1リード線220は第1治療電極212に電気的に接続され、医療無線周波数(RF)発生器228の第1端子226に電気的に接続可能である。複数221第2リード線222それぞれは複数213第2治療電極214の対応するものに電気的に接続され、前記第1端子226に電気的に接続可能である。第3リード線224は第3治療電極216に電気的に接続され、医療無線周波数(RF)発生器228の第2端子230に電気的に接続可能である。複数235第4リード線236それぞれは複数233第4治療電極234の対応するものに電気的に接続され、前記第2端子230に電気的に接続可能である。医療無線周波数(RF)発生器228が稼動中は第1および第2端子226と230との間に差電圧が生じることに留意されたい。
【0030】
第3図実施態様の第1実施例の一例では、第1治療電極212と複数213第2治療電極214との間に電極は配置されない。さらに第3治療電極216と複数233第4治療電極234との間にも電極は配置されない。
【0031】
第3図実施態様の第1実施例の他の例では、治療電極組立体210はまた電流計232を具備する。電流計232は、電流が患部組織218中を複数213第2治療電極214と複数233第4治療電極234のすくなくともひとつとの間に流れているとき複数213第2治療電極214のそれぞれで電流を測定するように作動的に接続されている。
【0032】
第3図実施態様の第1実施例の更に他の例では、複数213第2治療電極214と複数233第4治療電極234との間隔は複数213第2治療電極214の隣接するものの間隔よりも少なくとも25倍広く、さらに複数233第4治療電極234の隣接するものの間隔より少なくとも25倍広い。
【0033】
前述の治療電極組立体10、110および210の第1、第2および第3実施態様のいずれか1つ或いは複数またはすべての実施例の具体例を以下に述べる。
【0034】
臨床的には組織表面を調整しながら薄く融除できれば便利である。特にこの融除は食道の内側層にできるバレット病(Barrett's disease)の治療に適用できる。
【0035】
治療電極組立体10、110および210は間隙38、138および238で始まる融除領域を形成する。電極とそれらの間の間隙の形状寸法は、間隙で見える組織の表面が凝固したとき融除領域が所望の範囲内の長さ、幅および深さとなるように選ばれる。
【0036】
電極の末端での領域を除いて、電極幅、間隙および組織の深さを考慮するだけで治療を十分説明できる。電極装置により組織の表面の凝固が間隙の外側縁から始まり間隙の中央へ伝播して目に見える組織表面全体が凝固する。この時、ある電極パラメータとして、間隙領域内の組織で臨床的に望ましい深さ(0.5〜1ミリメートル)となるほぼ半円形の融除部断面が現れる。融除部が組織表面直下で間隙領域外に延びる部分は1ミリメートル以下である。このような視覚認識は所望の深さの融除がきっちりと間隙領域内で行われたとものとしてフィードバックされる。
【0037】
組織が加熱されるとその電気および温度特性が変化する。特に、温度が体温を超えてそれ以上になると急激に下がる70℃から80℃の範囲内のブレークポイントまで上昇すると導電性が著しく増加する。100℃近傍で相遷移現象が始まる。従って組織全体が加熱されると、電流を伝導する性能が温度に応じて位置によって異なる。この結果、融除が進むにつれて電流密度の分布が非直線的に進展する。事実、もし温度が十分に高くなると電極間の領域の組織は電流を伝導しなくなる。もし電極と接触している組織領域全域が高インピーダンスに変化したならば電流の流れはまったく止まりシステムはそれ以上組織を加熱しない。
【0038】
もしある電極パラメータを有する治療電極組立体10、110および210を間隙領域の組織が丁度凝固するまで動作させても、電極に接触している表面組織は実質的に凝固しない。従って、もしRF電力を維持し組織が十分厚ければ、電流通路がより深くなり間隙領域の表面近傍の組織がコンダクタンス零点の深さまで融除される。実際、電極を介して測定した組織全体のインピーダンスはプロセスのずっと後で(もしそのプロセスが続行できるとすれば)電極の幅の可成りの部分が融徐された組織と接触するときまで殆ど変化しない。この場合には融除部の深さが増すことになる。
【0039】
融除の深さは間隙領域での組織表面の凝固の視覚および/あるいは非視覚的観察結果に基づいて制御できる。ひとつの非視覚的観察は加熱時に変化する組織の特性を融徐深さと対応させるように直接測定することである。ひとつの選択は組織のインピーダンスの測定である。ひとつあるいは複数の第2治療電極が無くても、全インピーダンスの測定だけは可能である。全インピーダンスは特に初期段階では殆ど変化しない。
【0040】
ひとつあるいは複数の第2電極があると、間隙領域での組織の変化に、より敏感なインピーダンスを単に測定しながら間隙領域における組織の視覚的観察(もし所望ならば)が可能である。間隙領域に隣接するひとつあるいは複数の第2電極の幅は非常に狭く、互いに離間されまた動作中は同じ電位に保持される。ひとつあるいは複数の第2電極のそれぞれのリード線を流れる電流は個別に測定できる。
【0041】
ひとつあるいは複数の第2電極のうち間隙領域に近い方の電極への電流通路は、組織のインピーダンスが間隙領域で変化するにつれて間隙領域から離れている電極への電流通路よりも急激に変化する。ひとつあるいは複数の第2電極により得られるインピーダンスの測定をそれらの電極を通って流れる電流の測定によりおこなうことで、特に間隙領域での組織の変化をより忠実に評定できる。実際、もし融徐が幅の狭いひとつあるいは複数の第2電極のうち間隙領域に近い電極の下側の組織表面の凝固点まで進むと、そのひとつあるいは複数の第2電極のうち間隙領域に近い電極への電流がほぼ完全に停止し、これは融除処理の進行の非視覚的モニタリング方法となる。
【0042】
組織のインピーダンス変化を高感度で検出する方法があれば、測定インピーダンスと融除深さとの有用な相関を得ることができる。もし電極を複数のセグメント(即ち複数の第2および/あるいは第4治療電極)とすると(即ち単数の第1および第3電極と複数の第2および/あるいは第4電極となる)、融除が深くなるにつれ各セグメント毎の測定インピーダンス変化は徐々に間隙138と238から外側に伝播する。
【0043】
出願人は図1の治療電極組立体10のモデルについて有限要素分析をおこなった。このシステムの有限要素モデルは組織のインピーダンス変化に対して高感度を示した。モデルは30ワットで動作するICC350に対応するシミュレートしたRF発生器入力で運転した。シミュレーション時間は1.35秒であった。第2治療電極14にのみ通じる第2リード線22の一部を使って測定したインピーダンスは、第1治療電極12にのみ通じる第1リード線20の一部を使って測定したインピーダンスあるいは第1および第2リード線20と22に分岐するリード線40の共通部分を使って測定したインピーダンスにくらべて著しく変化した。
【0044】
本発明の実施態様のひとつ或いは複数の実施例からいくつかの利点利益が得られる。第1実施態様の第1実施例の一応用例では、第2治療電極にのみ通じている第2リード線の一部での電流を測定することにより当業者が評価するように組織治療のモニタリングを向上することができる。第2および/あるいは第3実施態様の第1実施例の一応用例では、複数の第2治療電極のそれぞれでの電流を測定することにより当業者が評価するように組織治療のモニタリングを向上することができる。
【0045】
本発明をその幾つかの実施態様や実施例などにより説明してきたが、それらについて詳細に説明したことに添付の請求項の精神および範囲を限定するのは出願人の本意ではない。本発明の範囲を逸脱することなくさらに多くの変形、変更と置き換えなどをおこなうことを当業者は思いつくであろう。上記説明は発明を例示したものでありまた添付請求項の範囲と精神を逸脱することなく他の変更を為すことを当業者は思いつくこともあるのを理解されるであろう。
【0046】
〔実施の態様〕
(1)治療電極組立体であって、
a)間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1、第2および第3治療電極であって、前記第2治療電極は前記第1と第3治療電極との間に配されその位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記第2治療電極の接触領域は前記第1治療電極の接触領域よりも狭い、第1、第2および第3治療電極と、
b)第1、第2および第3リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続可能であり、前記第2リード線は前記第2治療電極に電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続可能であり、また前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続可能である、第1、第2および第3リード線と、
を具備する組立体。
(2)実施の態様1に記載の治療電極組立体であって、
電流が前記患部組織中を前記第2治療電極と第3治療電極との間、および前記第1治療電極と第3治療電極との間に流れている時に、前記第2治療電極にのみ接続されている前記第2リード線の一部で電流を測定するように作動的に接続されている電流計をさらに含む、組立体。
(3)実施の態様1に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極の前記接触領域はそれぞれ長さと幅を有する実質的な長方形である、組立体。
(4)実施の態様3に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極はほぼ平行で幅方向両端が揃っており、前記第1治療電極の幅と前記第1および第3治療電極間に配置されたすべての治療電極の幅の合計が前記第3治療電極の幅とほぼ等しい、組立体。
(5)実施の態様4に記載の治療電極組立体であって、
前記第1治療電極の幅は前記第2治療電極の幅よりも少なくとも25倍広い、組立体。
【0047】
(6)実施の態様5に記載の治療電極組立体であって、
前記第2および第3治療電極の間隔は前記第2治療電極の幅の少なくとも25倍である、組立体。
(7)実施の態様6に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極は患者の食道に挿入可能である、組立体。
(8)実施の態様7に記載の治療電極組立体であって、
前記第3治療電極はほぼ20ミリメートルの長さとほぼ5ミリメートルの幅を有し、前記第2治療電極と前記第3治療電極との間隔はほぼ2ミリメートルである、組立体。
(9)実施の態様1に記載の治療電極組立体を使って患部を治療する方法であって、
a)前記患部組織を前記第1、第2および第3治療電極に接触させるステップと、
b)前記第1および第3治療電極間と前記第2および第3治療電極間とに前記医療無線周波数(RF)発生器を使って同じ電圧差を与えるステップと、
c)前記第2治療電極にのみ通じている前記第2リード線の一部で電流をモニタリングするステップと、
d)少なくとも前記ステップc)に基づいて前記電圧差を与えることを止めるステップと、
を含む方法。
(10)実施の態様1に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極が前記患部組織に接触している時は前記第2および第3治療電極間の患部組織が直接および/あるいは間接的に視覚観察できる、組立体。
【0048】
(11)実施の態様10に記載の治療電極組立体を使って患部組織を治療する方法であって、
a)前記患部組織を前記第1、第2および第3治療電極に接触させるステップと、
b)前記第1および第3治療電極間と前記第2および第3治療電極間とに前記医療無線周波数(RF)発生器を使って同じ電圧差を与えるステップと、
c)前記第2および第3治療電極の間にある患部組織を視覚観察するステップと、
d)前記第2治療電極にのみ通じている前記第2リード線の一部で電流をモニタするステップと、
e)少なくとも前記ステップc)およびd)に基づいて前記電圧差を与えることを止めるステップと、
を含む方法。
(12)治療電極組立体であって、
a)間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1、第2および第3治療電極であって、前記第2治療電極は前記第1と第3治療電極との間に配されその位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記第2治療電極の接触領域は前記第1治療電極の接触領域よりも狭い、第1、第2および第3治療電極と、
b)第1、第2および第3リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続されており、前記第2リード線は前記第2治療電極に電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続されており、また前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続されている、第1、第2および第3リード線と、
を具備し、
前記前記第1、第2および第3治療電極の前記接触領域はそれぞれ長さと幅を有する実質的な長方形であり、また前記第1、第2および第3治療電極はほぼ平行で幅方向両端が揃っている、組立体。
(13)治療電極組立体であって、
a)互いに間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1治療電極、複数の第2治療電極および第3治療電極であって、前記複数の第2治療電極は前記第1と第3治療電極との間に配されその位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極の方に近く、また前記複数の第2治療電極の接触領域は前記第3治療電極の接触領域よりも狭い、第1治療電極、複数の第2治療電極および第3治療電極と、
b)第1リード線、複数の第2リード線および第3リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続可能であり、前記複数の第2リード線はそれぞれ前記複数の第2治療電極の対応するものに電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続可能であり、また前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続可能である、第1リード線、複数の第2リード線および第3リード線と、
を具備し、
前記前記第1治療電極、前記複数の第2治療電極および第3治療電極の前記接触領域はそれぞれ長さと幅を有する実質的な長方形であり、また前記第1治療電極、前記複数の第2治療電極および第3治療電極はほぼ平行で幅方向両端が揃っている、組立体。
(14)実施の態様13に記載の治療電極組立体であって、
電流が前記患部組織中を前記複数の第2治療電極と前記第3治療電極との間、および前記第1治療電極と第3治療電極との間に流れている時に、前記複数の第2治療電極それぞれで別々の電流を測定するように作動的に接続されている電流計をさらに含む、組立体。
(15)実施の態様13に記載の治療電極組立体であって、
前記第1治療電極の幅と前記複数の第2治療電極の幅の合計が前記第3治療電極の幅とほぼ等しい、組立体。
【0049】
(16)実施の態様15に記載の治療電極組立体であって、
前記第1治療電極の幅は前記複数の第2治療電極のいずれの幅よりも少なくとも25倍広い、組立体。
(17)実施の態様16に記載の治療電極組立体であって、
前記複数の第2治療電極と前記第3治療電極との間隔は前記複数の第2治療電極いずれの幅の少なくとも25倍である、組立体。
(18)治療電極組立体であって、
a)互いに間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1治療電極、複数の第2治療電極、第3治療電極および複数の第4治療電極であって、前記複数の第2治療電極は前記第1治療電極と前記複数の第4治療電極との間に配されその位置は前記複数の第4治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記複数の第4治療電極は前記第3治療電極と前記複数の第2治療電極との間に配されその位置は前記第2治療電極に対するよりも前記第3治療電極の方に近い、第1治療電極、複数の第2治療電極、第3治療電極および複数の第4治療電極と、
b)第1リード線、複数の第2リード線、第3リード線および複数の第4リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続可能であり、前記複数の第2リード線はそれぞれ前記複数の第2治療電極の対応するものに電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続可能であり、前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続可能であり、また前記複数の第4リード線はそれぞれ前記複数の第4治療電極の対応するものに電気的に接続され前記第2端子に接続可能である、第1リード線、複数の第2リード線、第3リード線および複数の第4リード線と、
を具備する、組立体。
(19)実施の態様18に記載の治療電極組立体であって、
電流が前記患部組織中を前記複数の第2治療電極と前記複数の第4治療電極の少なくともひとつとの間に流れている時に、前記複数の第2治療電極それぞれで別々の電流を測定するように作動的に接続されている電流計をさらに含む、組立体。
(20)実施の態様18に記載の治療電極組立体であって、
前記複数の第2治療電極と前記複数の第4治療電極との間隔は前記複数の第2治療電極の隣接する2つの電極の間隔よりも少なくとも25倍広く、前記複数の第4治療電極の隣接する2つの電極の間隔よりも少なくとも25倍広い、組立体。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の治療電極組立体の第1実施例の略線的斜視図。
【図2】本発明の治療電極組立体の第2実施例の略線的端面図。
【図3】本発明の治療電極組立体の第3実施例の略線的端面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療電極組立体であって、
a)間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1、第2および第3治療電極であって、前記第2治療電極は前記第1と第3治療電極との間に配されその位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記第2治療電極の接触領域は前記第1治療電極の接触領域よりも狭い、第1、第2および第3治療電極と、
b)第1、第2および第3リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続可能であり、前記第2リード線は前記第2治療電極に電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続可能であり、また前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続可能である、第1、第2および第3リード線と、
を具備する組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の治療電極組立体であって、
電流が前記患部組織中を前記第2治療電極と第3治療電極との間、および前記第1治療電極と第3治療電極との間に流れている時に、前記第2治療電極にのみ接続されている前記第2リード線の一部で電流を測定するように作動的に接続されている電流計をさらに含む、組立体。
【請求項3】
請求項1に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極の前記接触領域はそれぞれ長さと幅を有する実質的な長方形である、組立体。
【請求項4】
請求項3に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極はほぼ平行で幅方向両端が揃っており、前記第1治療電極の幅と前記第1および第3治療電極間に配置されたすべての治療電極の幅の合計が前記第3治療電極の幅とほぼ等しい、組立体。
【請求項5】
請求項4に記載の治療電極組立体であって、
前記第1治療電極の幅は前記第2治療電極の幅よりも少なくとも25倍広い、組立体。
【請求項6】
請求項5に記載の治療電極組立体であって、
前記第2および第3治療電極の間隔は前記第2治療電極の幅の少なくとも25倍である、組立体。
【請求項7】
請求項6に記載の治療電極組立体であって、
前記第1、第2および第3治療電極は患者の食道に挿入可能である、組立体。
【請求項8】
請求項7に記載の治療電極組立体であって、
前記第3治療電極はほぼ20ミリメートルの長さとほぼ5ミリメートルの幅を有し、前記第2治療電極と前記第3治療電極との間隔はほぼ2ミリメートルである、組立体。
【請求項9】
治療電極組立体であって、
a)間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1、第2および第3治療電極であって、前記第2治療電極は前記第1と第3治療電極との間に配されその位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記第2治療電極の接触領域は前記第1治療電極の接触領域よりも狭い、第1、第2および第3治療電極と、
b)第1、第2および第3リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続されており、前記第2リード線は前記第2治療電極に電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続されており、また前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続されている、第1、第2および第3リード線と、
を具備し、
前記前記第1、第2および第3治療電極の前記接触領域はそれぞれ長さと幅を有する実質的な長方形であり、また前記第1、第2および第3治療電極はほぼ平行で幅方向両端が揃っている、組立体。
【請求項10】
治療電極組立体であって、
a)互いに間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1治療電極、複数の第2治療電極および第3治療電極であって、前記複数の第2治療電極は前記第1と第3治療電極との間に配されその位置は前記第3治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記複数の第2治療電極の接触領域は前記第3治療電極の接触領域よりも狭い、第1治療電極、複数の第2治療電極および第3治療電極と、
b)第1リード線、複数の第2リード線および第3リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続可能であり、前記複数の第2リード線はそれぞれ前記複数の第2治療電極の対応するものに電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続可能であり、また前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続可能である、第1リード線、複数の第2リード線および第3リード線と、
を具備し、
前記前記第1治療電極、前記複数の第2治療電極および第3治療電極の前記接触領域はそれぞれ長さと幅を有する実質的な長方形であり、また前記第1治療電極、前記複数の第2治療電極および第3治療電極はほぼ平行で幅方向両端が揃っている、組立体。
【請求項11】
治療電極組立体であって、
a)互いに間隔をおいて配置されそれぞれ患部組織と接触可能な接触領域を有する第1治療電極、複数の第2治療電極、第3治療電極および複数の第4治療電極であって、前記複数の第2治療電極は前記第1治療電極と前記複数の第4治療電極との間に配されその位置は前記複数の第4治療電極に対するよりも前記第1治療電極のほうに近く、また前記複数の第4治療電極は前記第3治療電極と前記複数の第2治療電極との間に配されその位置は前記第2治療電極に対するよりも前記第3治療電極の方に近い、第1治療電極、複数の第2治療電極、第3治療電極および複数の第4治療電極と、
b)第1リード線、複数の第2リード線、第3リード線および複数の第4リード線であって、前記第1リード線は前記第1治療電極に電気的に接続され医療無線周波数(RF)発生器の第1端子に電気的に接続可能であり、前記複数の第2リード線はそれぞれ前記複数の第2治療電極の対応するものに電気的に接続され前記第1端子に電気的に接続可能であり、前記第3リード線は前記第3治療電極に電気的に接続され前記医療無線周波数(RF)発生器の第2端子に電気的に接続可能であり、また前記複数の第4リード線はそれぞれ前記複数の第4治療電極の対応するものに電気的に接続され前記第2端子に接続可能である、第1リード線、複数の第2リード線、第3リード線および複数の第4リード線と、
を具備する、組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−175233(P2006−175233A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−366826(P2005−366826)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(595057890)エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド (743)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【Fターム(参考)】