説明

治療上の設定に用いられる短縮された光経路のマイクロ分光計を持つガス測定モジュール

ベンチレーション回路12内のガスは、呼吸回路に挿入されるガス測定モジュール16に含まれる分光計により分析される。ガス測定モジュールは、赤外線ソースと、少なくとも2つのフィルタ要素を有する可動フィルタ部材とを含む。分光計の光経路長が、減らされる。これは、分光計内で電磁波を平行にするか又は合焦させる光部品を削除することを含む。しかしながら、分光計の経路長は、経路長低減と関連した他の増強が、分光計のビーム拡大により生じる精度及び/又は正確さの損失を上回るポイントまで低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸回路に挿入可能で、呼吸回路内のガス組成を検出するように構成されたマイクロ分光計を担持するガス測定モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
ガス分析器は、医療用途に広く使われていて、患者の呼吸ガスの主要経路(主流分析器)、又は通常主要経路と平行している補助的経路(副流分析器)に位置されて特徴づけられる。主流分析器は、主流分析器が配置される気道アダプタを被験者の吸気及び呼気の呼吸ガスが通過するように位置される。副流ガス分析器は、測定のため主呼吸回路からの空気を吐き出すための気道アダプタに結合される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ガス組成を測定するための治療上の設定において呼吸回路に結合できるガス測定モジュールを含む主流デザイン及び副流デザインは、患者に比較的近い位置での患者と連絡する呼吸回路、又は患者の気道でのガス測定モジュールの取付けを容易にするようにデザインされていなければならない。結果として、治療上の設定に受け入れられるために、ガス分析器は、ガス分析器を収納しているガス測定モジュールが便利且つ快適な形式要因及び/又は重みを持つようにデザインされなければならない。更に、ガス分析器は、治療上の設定での使用と関連した典型的な機械的誤用及び温度変化により実質的に影響を受けない程に十分強くなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一つの態様は、被験者の気道と流体連通する呼吸回路に挿入されるガス測定モジュールに関係する。ガス測定モジュールは、チャンバ、赤外線ソース、可動フィルタ部材、感光性検出器、及びアクチュエータを有する。前記チャンバは、第1の開口部及び第2の開口部を持つ。前記チャンバは、ガス測定モジュールが前記呼吸回路に挿入される場合、被験者の気道からのガスが流路を通って送られるように、第1の開口部と第2の開口部との間に前記流路を形成するように構成される。前記赤外線ソースは、前記チャンバにより形成された前記流路を通る光経路に沿って赤外線の電磁波を放射するように構成される。前記可動フィルタ部材は、第1の波長帯域の電磁波をフィルタリングする第1のフィルタ要素及び第2の波長帯域の電磁波をフィルタリングする第2のフィルタ要素を含む。前記感光性検出器は、前記フィルタ部材によりフィルタリングされ、前記チャンバにより形成された前記流路を通った赤外線の電磁波を受信するため、前記光経路に沿った定位置に保持される。前記感光性検出器は、受信した赤外線の電磁波の一つ以上のパラメータに関係のある情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。前記アクチュエータは、第1の位置で、第1のフィルタ要素が前記光経路に置かれ、第2の位置で、第2のフィルタ要素が光経路に置かれる、第1の位置と第2の位置との間で前記フィルタ部材を動かすように構成される。
【0005】
本発明の他の態様は、被験者の気道と流体連通する呼吸回路に挿入されるガス測定モジュール内のガスを分析する方法に関係する。ある実施例では、当該方法は、被験者の気道からのガスが流れる前記ガス測定モジュールにより形成される流路を通る光経路に沿って、赤外線の電磁波を放射するステップと、第1の位置で、フィルタ部材の第1のフィルタ要素が前記光経路に置かれ、第2の位置で、前記フィルタ部材の第2のフィルタ要素が光経路に置かれ、第1のフィルタ要素が第1の波長範囲の電磁波をフィルタリングし、第2のフィルタ要素が第2の波長範囲の電磁波をフィルタリングする、第1の位置と第2の位置との間で前記フィルタ部材を動かすステップと、前記光経路に沿って前記フィルタ部材によりフィルタリングされた電磁波を受信するステップと、受信した赤外線の電磁波の一つ以上のパラメータに関係のある情報を伝達する出力信号を生成するステップとを有する。
【0006】
本発明の更に他の態様は、被験者の気道と流体連通する呼吸回路に挿入される、ガスを分析するシステムに関係する。ある実施例では、当該システムは、被験者の気道からのガスが流れる流路を通る光経路に沿って赤外線の電磁波を放射するための手段と、第1の波長範囲の電磁波をフィルタリングする第1の手段、及び第2の波長範囲の電磁波をフィルタリングする第2の手段を有する、前記光経路に沿って配置された電磁波をフィルタリングするための手段と、第1の位置で、フィルタリングする第1の手段が前記光経路に沿って進む電磁波をフィルタリングし、第2の位置で、フィルタリングする第2の手段が前記光経路に沿って進む電磁波をフィルタリングする、第1の位置と第2の位置との間でフィルタリングするための前記手段を動かすための手段と、前記フィルタ部材によりフィルタリングされた電磁波を前記光経路に沿って受信し、受信した赤外線の電磁波の一つ以上のパラメータに関係のある情報を伝達する出力信号を生成するための手段とを有する。
【0007】
構成に関係のある要素の機能及び動作の方法、製造の経済性及び部品の組み合わせだけでなく、本発明のこれら及び他の目的、特徴及び特性は、添付の図面を参照して、以下の説明及び添付の特許請求の範囲を考慮して、より明らかになるだろう。これら全ては、この明細書の一部を形成し、類似の参照符号は様々な図における対応する部品を示す。本発明のある実施例では、本願明細書で例示される構成部品は、比例して描かれている。しかしながら、図面は例示目的であって、本発明の限定ではないことは、明確に理解されるべきである。加えて、本願明細書の任意の実施例に示され又は説明される構成特徴は、同様に他の実施例でも使用できることは、理解されるべきである。しかしながら、図面は例示及び説明目的であって、本発明の限界を規定するものとして意図していないことは、明確に理解されるべきである。明細書及び請求項で用いられる「a」、「an」及び「the」の単数形形式は、文中で明確に例外を示さない限り、複数のものを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の一つ以上の実施例による呼吸回路内のガスの組成を分析するためのシステムを例示する。
【図2】図2は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図3】図3は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図4】図4は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図5】図5は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図6】図6は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図7】図7は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図8】図8は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図9】図9は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図10】図10は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図11】図11は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【図12】図12は、本発明の一つ以上の実施例によるガス測定モジュールを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、被験者14がベンチレーション治療を受ける呼吸回路12内のガスの組成を分析するように構成されたシステム10を例示する。一つの実施例では、呼吸回路12は、呼吸回路12を通って被験者14の気道への送出のための通気性ガスの加圧流れを生成するように構成される圧力生成器と一端で接続されている。しかしながら、これは、限定的意図はない。一つの実施例では、システム10は、ガス測定モジュール16を含む。
【0010】
呼吸回路12は、回路導管18及び被験者インタフェース機器20を含む。多くの異なる治療上のシナリオにおいて、被験者14の気道は、被験者14の気道と流体連通する呼吸回路12を配置するように係合される。被験者14の気道は、係合され、被験者インタフェース機器20により、呼吸回路12と流体連通して置かれる。被験者インタフェース機器20は、密封又は密封されていない態様で、被験者14の気道の一つ以上の開口部と係合する。被験者インタフェース機器20の幾つかの例は、例えば、気管内チューブ、鼻カニューレ、気管切開管、鼻マスク、鼻/口のマスク、フルフェースマスク、総フェースマスク、部分的な再呼吸マスク、又は被験者の気道とガスの流れを連通させる他のインタフェース機器を含む。本発明は、これらの例に限られず、任意の被験者インタフェースの実行を考察している。
【0011】
回路導管18は、被験者インタフェース機器20の方へ向かう、又は離れるガスを運ぶように構成される。非限定的な例として、回路導管18は、可撓性の導管を含む。この開示のために、回路導管18は、被験者インタフェース機器20へ及び/又は被験者インタフェース機器20から加圧ガス流を運ぶ管状部材に必ずしも限定されるというわけではない。回路導管18は、被験者インタフェース機器20により被験者14の気道と流体連通して置かれる任意の中空のボディ、容器又はチャンバを含む。例えば、ここで参照される回路導管18は、実際の被験者インタフェース機器20上に位置されるチャンバとして形成される。このチャンバは、ガス供給源及び/又は周囲大気と流体連通する。
【0012】
ガス測定モジュール16は、呼吸回路12内のガスの組成を分析するように構成される。このように、ガス測定モジュール16は、回路導管18と連通して配置されるように構成される。これは、ガス測定モジュール16の回路導管18への挿入を含む。この挿入は、選択的に着脱可能及び/又は実質的に固定である。一つの実施例では、呼吸回路12は、回路導管18に、ガス測定モジュール16を着脱可能に受けるように構成されるドックを含む。ガス測定モジュール16は、ガス測定モジュール16が回路導管18に挿入される場合、ガスがチャンバにより形成される第1の開口部22と第2の開口部24との間の流路を通る被験者14の気道へ、及び/又は気道から送られるように、ガス測定モジュール16に配置されている第1の開口部22及び第2の開口部24を持つチャンバを当該モジュール内に形成する。幾つかの実行において、チャンバは、(主流チャンバよりはむしろ)副流チャンバとして形成される。これらの実行において、第1の開口部と第2の開口部24との間のガス測定モジュール16を通過するガスは、分析のため副流チャンバへ吐き出される。
【0013】
ガス測定モジュール16は、ガス測定モジュール16により形成されるチャンバ内のガスの組成の分析を容易にする光学部品及び/又は電子部品を担持する。これらの部品は、例えば、走査式分光計を形成する。治療上の設定でのガス測定モジュール16の使用を容易にするために、組成分析を容易にするガス測定モジュール16の光学部品及び/又は電子部品は、ガス測定モジュール16の形成因子を最小化するように構成される。例えば、ガス測定モジュール16があまりに大きくて及び/又は扱いにくい場合、実行は困難で(例えば、不注意な切断又は破損を受けやすい)、被験者14にとって不快で、及び/又は他の欠点を持つ。測定モジュール16に対する他のデザイン要件は、電力使用/効率、動作中に生じる熱、材料費及び/又は製造コスト、ガス組成測定の精度/正確さ及び/又は他の要件を含む。
【0014】
図2は、ガス測定モジュール16の一つの実施例を例示する。図2に示されるガス測定モジュール16の実施例では、ガス測定モジュール16は、ソース26、第1の光学サブシステム28、気道アダプタ30、第2の光学サブシステム32、一つ以上の感光性検出器34及び/又は他の部品を含む。
【0015】
ソース26は、赤外スペクトルの電磁波を放射するように構成されている。ソース26は、エミッタ及びレンズを含む。エミッタは電磁波を放射するボディであり、レンズは一般にエミッタと一体的に供給される。例えば、レンズは、エミッタのための機械的保護を提供し、エミッタを外気から分離し、及び/又は、さもなければエミッタと一体的に供給されてもよい。一つの実施例では、電磁波は、電磁波を二酸化炭素又は亜酸化窒素(例えば、それぞれ約4.25又は約4.55ミクロン)に関係する第1の波長帯域、3.7ミクロンの基準を供給する第2の波長帯域及び/又は他の波長帯域を含む。第2の波長帯域は、ガス測定モジュール16内のガスによる吸収がほとんどない波長を供給する。
【0016】
第1の光学サブシステム28は、ソース26により放射された電磁波を処理するように構成される。一般に、ソース26及び/又はソース26と関連したレンズのサイズ及び/又は形状は、ソース26により生成される電磁波をソース26から離れて広がるように拡大させる。第1の光学サブシステム28は、ビーム拡大を低減するように構成される一つ以上の光要素(例えば、電磁波を平行にする一つ以上の要素)を含む。
【0017】
気道アダプタ30は、呼吸回路(例えば、図1の呼吸回路12)と結合されるように構成される。気道アダプタ30は、更に、第1の開口部22と第2の開口部24との間にチャンバ36を形成し、チャンバ36内でガスは、ガス測定モジュール16による測定のため呼吸回路から受け取られる。図2で分かるように、チャンバ36により気道アダプタ30を通って形成される流路の両側に、窓38が形成される。窓38の各々は、赤外線の電磁波に対して光学的に透明である(又は、少なくとも半透明の)材料から形成される。例えば、窓38は、シリコン、ゲルマニウム、サファイヤ及び/又は他の材料から形成される。ソース26により放射され、第1の光学サブシステム28により処理される電磁波は、窓38を介してチャンバ36に向けられる。
【0018】
第2の光学サブシステム32は、チャンバ36により形成される流路を通過した電磁波を処理するように構成されている。例えば、一つの実施例では、第2の光学サブシステム32は、感光性検出器34上へチャンバ36を通って受け取られる電磁波を焦点合せさせるように構成される一つ以上の光要素を含む。
【0019】
感光性検出器34は、入射する電磁波の一つ以上のパラメータに関係する情報を伝達する出力信号を生成するように構成される。一つ以上のパラメータは、例えば、波長の関数としての強度、及び/又は他のパラメータを含む。
【0020】
一つの実施例では、第1の光学サブシステム28及び/又は第2の光学サブシステム32の一方又は両方は、ソース26により放射される電磁波を波長により空間的に分離するように構成される一つ以上の光学部品を含む。この分離は、感光性検出器34により、波長の関数として強度に関係のある情報を伝達している出力信号を生成可能にする。
【0021】
従来のガス測定システムでは、全体のフォームファクター、電力使用/効率、オペレーションを通じて生成される熱、材料費及び/又は製造費、及び/又はガス組成測定の精度/正確さに注意が払われる。斯様なシステムでは、電磁波を平行にし、及び/又は合焦させる第1の光学サブシステム28及び/又は第2の光学サブシステム32と同様の光学サブシステムが供給される。斯様な光要素は従来のシステムの大きさ及びコストを増大すると認識されると共に、これらの光要素により供給される増大された精度/正確さは、これらが加える大きさ及び/又はコストを上回ると一般に考えられてきた。
【0022】
これ以降示され説明されるガス測定モジュール16の実施例では、電磁波は、電磁波を平行にし、又は合焦させる光要素を用いることなく、チャンバ36内のガスの組成に関する情報を提供するように処理される。電磁波を平行にし、及び/又は合焦させるように放射線を処理する代わりに、ソース26と感光性検出器34との間の光経路を短縮することに、これらの実施例では注意が払われる。非限定的な例として、光経路長は、(エミッタから)約19mm未満に保たれる。更に、後述する実施例で、単一の感光性検出器34が、電磁波を検出するために用いられる。単一の感光性検出器34は自己参照できるので、これは2つ以上の検出器を実行する実施例よりも機能を強化している。
【0023】
ソース26と感光性検出器34との間の光経路を短縮することは、ソース26から放射される電磁波のビーム拡大により生じる精度/正確さの幾らかの劣化を克服する。更に、チャンバ36内のガスの組成を測定する際のガス測定モジュール16の精度/正確さを劣化させる傾向がある他の要因が、「周囲経路長」であると決定された。本願で使用されているように、用語「周囲経路長」は、電磁波が外気(例えば、チャンバ36内ではない)にさらされるソース26と感光性検出器34との間の光経路の長さを指す。後述される実施例の全体の経路長を短縮するために、周囲経路長は短縮される。周囲経路長のこの短縮化により得られる精度/正確さは、ガス測定モジュール16内で電磁波を平行せず、及び/又は合焦させないことにより失われる精度/正確さを少なくとも補償する。非限定的な例として、「周囲経路長」は、約4.5mm未満に保たれる。
【0024】
チャンバ36外の外気への電磁波の露出を低減するための利用可能な他の技術があることは理解されるだろう。例えば、ガス測定モジュール16の内部は、真空下に保持されたり、対象の波長の電磁波を吸収しないガスで満たされたり、及び/又は光経路外に外気を保つ光学的に透過物質から形成されてもよい(例えば、シリコン又はサファイヤ物質で満たされる)。しかしながら、これらの代替の解決策は、材料費及び/又はガス測定モジュール16の製造費用を大幅に増大させる。
【0025】
図3は、ソース26、気道アダプタ30、感光性検出器34、フィルタ部材40、アクチュエータ42及び/又は他の部品を含むガス測定モジュール16の実施例を例示する。ソース26は、窓38に比較的近い気道アダプタ30の側に配置される。ある実施例では、ソース26内のエミッタは、窓38から約2.74mm未満離れている。ソース26のレンズと窓38との間の空気距離は、約1.2mm未満である。気道アダプタ30の反対側に、感光性検出器34、フィルタ部材40及びアクチュエータ42が配置される。
【0026】
フィルタ部材40は、複数のフィルタ要素を含む。特に、図3に示される実施例では、フィルタ部材40は、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46を含む。第1のフィルタ要素44は、第1の波長帯域の範囲内の電磁波をフィルタリングするように構成され、第2のフィルタ要素46は、第2の波長帯域の範囲内の電磁波をフィルタリングするように構成される。これは、第1のフィルタ要素44が、第1の波長帯域にない電磁波を選択的に阻止するか、又は光経路から離れるように導き、第2のフィルタ要素46が、第2の波長帯域にない電磁波を選択的に阻止するか、又は光経路から離れるように導くことを意味する。ある実施例では、第1の波長帯域は二酸化炭素又は亜酸化窒素に関し(例えば、それぞれ約4.25又は約4.55ミクロン)、第2の波長帯域は基準である。図3に示される実施例では、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46は、反射フィルタ要素である。
【0027】
第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46だけを含むフィルタ部材40のこの例示及び説明は、限定することを意図されていない。ある実施例では、フィルタ部材40は、一つ以上の追加フィルタ要素を含む。例えば、フィルタ部材40は、第3の波長帯域の電磁波をフィルタリングするように構成される第3のフィルタ要素を含む。
【0028】
フィルタ部材40は、レール壁38に向かい合うフィルタ部材40の側上の第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46を担持するように構成される。フィルタ部材40は、複数の異なる位置の間に移動可能であるように構成される。位置の各々で、フィルタ部材40に含まれるフィルタ要素の1つ(例えば、第1のフィルタ要素44又は第2のフィルタ要素46)は、ソース26からの電磁波が感光性検出器34上に入射する前に、光経路内のフィルタ要素によりフィルタリングされるように光経路に配置されている。図3に示される実施例では、フィルタ部材40は、第1のフィルタ要素44が光経路に配置されている第1の位置(示されるように)と、第2のフィルタ要素46が光経路に配置されている第2の位置との間で回転軸の周りを回転可能である。第1の位置と第2の位置との間でフィルタ部材40を前後に振ることにより、ガス測定モジュール16は、第1の波長帯域及び第2の波長帯域両方の電磁波を感光性検出器34に供給する。ある実施例では、この振りは、所定の期間又は周波数に従って周期的である。
【0029】
第1の位置と第2の位置との間の回転の量は、とりわけ、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46のサイズ、第1のフィルタ要素44と第2のフィルタ要素46との間の空間距離、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46の半径位置、及び/又は第1のフィルタ要素44の表面と第2のフィルタ要素46の表面との間の角度の関数である。
【0030】
アクチュエータ42は、フィルタ部材40により坦持されるフィルタ要素に対応する位置間でフィルタ部材40を動かすように構成される。例えば、アクチュエータ42は、第1の位置と第2の位置との間でフィルタ部材40を動かす。ある実施例では、アクチュエータ42は、トートバンドスキャナを含む。トートバンドスキャナは、永久磁石48、トートバンド(張りつり線)50及び固定子52を含む。トートバンドスキャナがフィルタ部材40を動かすために動く態様は、例えば、2009年10月20日に発行された「MICROSPECTROMETER GAS ANALYZER」というタイトルの米国特許第7,605,370号に説明されていて、この文献は本願に完全に組み込まれる。
【0031】
アクチュエータ42が坦持するフィルタ要素に対応する位置の間を移動させるため、アクチュエータ42がフィルタ部材40を動かすので、感光性検出器34は、そこに入射する電磁波の強度についての情報を伝達する出力信号を生成する。フィルタ部材40及び/又はアクチュエータ42の位置が既知であるゆえに、この出力信号は、波長の関数として、電磁波の強度に関する情報を提供する。これは、気道アダプタ30内のガスの組成に関する情報を決定するために使用できる。
【0032】
ある実施例では、フィルタ部材40及び感光性検出器34は、窓38と感光性検出器34との間の周囲の経路長を減らすために、ガス測定モジュール16内で構成される。例えば、窓38と感光性検出器34との間の周囲の経路長は、約3.1mm未満に維持される。
【0033】
検出のため感光性検出器34に電磁波の波長帯域を選択的に供給するフィルタの使用は、複数の感光性検出器34が実行される実施例に関してガス測定モジュール16のパワー効率を低下させることは理解されるだろう。しかしながら、システムの経路長さを短縮することにより、感光性検出器34に電磁波の一部だけを供給することに関連したパワーの損失は緩和される。
【0034】
図4は、ガス測定モジュール16の他の実施例を例示する。図4の具体例では、部品は、対応する機能を供給し、以前に例示された部品と同じようにラベル付けられた。図4で分かるように、この実施例は、ソース26、気道アダプタ30、感光性検出器34、フィルタ部材40、アクチュエータ42、及び/又は他の部品を含む。図4は、フィルタ部材40の回転軸とフィルタ要素(例えば、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46)との間の半径方向距離が、フィルタ部材40がフィルタ要素に対応する位置間で回転しなければならない量に影響を与える態様の実例をとりわけ提供する。この半径方向距離が図3の示された実施例より図4の示された実施例において短いので、フィルタ部材40は第1の位置と第2の位置との間のより大きい角度にわたって回転しなければならない。よって、半径方向距離を減らすことがよりコンパクトなフォームファクタを提供すると共に、必要な位置の間でフィルタ部材40を効果的に動かすために必要とされる増大された回転は、増大された負担をガス測定モジュール16の他の部品(例えば、アクチュエータ42に)に課すことになる。
【0035】
図5は、ガス測定モジュール16の更に他の実施例を例示する。図5の具体例では、部品は、対応する機能を供給し、以前に例示された部品と同じようにラベル付けられた。図5に示される実施例では、感光性検出器34は、フィルタ部材40とは反対側の気道アダプタ30の側に置かれる。このように、ソース26からの電磁波は、フィルタ部材40までチャンバ36を通過し、またチャンバ36を通って感光性検出器34へ反射される。これは、(電磁波がチャンバ36を通って行ったり来たり両方向に進むので)チャンバ36を通る光経路の経路長を減らすことなくチャンバ36の幅を低減可能にする。周囲の経路長を減らすために、ソース26のエミッタは窓38から約2.74mm未満に配置され、及び/又は、ソース26のレンズは約1.2mm未満であり、フィルタ部材40は、これらが光経路内に配置されているとき、窓38から約2.45mm未満であるように、フィルタ部材40は配置されるか、及び/又は、感光性検出器34は、窓38と感光性検出器34との間の周囲の経路長が約0.4mm未満であるように配置される。
【0036】
図6は、ガス測定モジュール16の更に他の実施例を例示する。図6の具体例では、部品は、対応する機能を供給し、以前に例示された部品と同じようにラベル付けられている。図6に示される実施例では、フィルタ部材40の回転軸とフィルタ部材40により坦持されるフィルタ要素との間の図5に示された実施例より大きい半径方向距離を持つフィルタ部材40が示される。前述されたように、これは、フィルタ部材40がフィルタ要素に対応する位置の間で移動するために回転しなければならない角度を低減させる。図6は、更に、第3のフィルタ要素54を含むフィルタ部材40を示す。第3のフィルタ要素は、第3の波長帯域の電磁波をフィルタリングするように構成される。図6に示される実施例では、フィルタ部材40により坦持されるフィルタ要素に対応する位置間でフィルタ部材40を動かすことは、第1の位置、第2の位置と第3の位置との間でフィルタ部材を動かすことを含み、第3のフィルタ要素54は、電磁波が感光性検出器34に入射する前に、ソース26により放射される電磁波をフィルタリングするために光経路内の第3の位置に配置されている。
【0037】
図7及び図8は、ガス測定モジュール16の更に別の実施例を例示する。図7及び図8の具体例では、部品は、対応する機能を供給し、以前に例示された部品と同じようにラベル付けられた。図7及び図8に示される実施例では、フィルタ要素(例えば、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46)がディスクに備えられている、略ディスク形状を持つフィルタ部材40が形成されている。鏡56は、感光性検出器34の方へ光経路を曲げるように構成されている。フィルタ部材40は、光経路がフィルタ部材40を横切るように、ガス測定モジュール16内に配置されている。フィルタ部材40は、アクチュエータ42により(例えば、トートバンド50に位置される)回転軸の周りに回転可能である。アクチュエータ42は、フィルタ部材40により坦持されるフィルタ要素が電磁波をフィルタリングするために光経路に配置されている位置まで回転軸に対してフィルタ部材40を回転させるように構成される。窓38と感光性検出器34との間の周囲の経路長は、約2.5mmに維持される。
【0038】
図9及び図10は、ガス測定モジュール16の更に他の実施例を例示する。図9及び図10の具体例では、部品は、対応する機能を供給し、以前に例示された部品と同じようにラベル付けられた。図9及び図10に示される実施例では、ガス測定モジュール16は、フィルタ要素がディスクの平面に坦持され、フィルタ部材40及び感光性検出器34の方へ光経路を曲げる鏡なしに、略ディスク形状を持つフィルタ部材40と協働するように変更されている。この実施例では、フィルタ部材40を形成しているディスクの平面は、フィルタ部材40に最も近い窓38の表面(又は接線方向)と略平行である。窓38と感光性検出器34との間の周囲の経路長は、約1.0mm未満に維持される。
【0039】
フィルタ要素に対応する位置の間でのフィルタ部材40の回転を容易にするために、アクチュエータ42は、中空管58、板ばね60、カウンターバランス62、及び/又は他の部品を含む。中空管58は、中空管58の断面がフィルタ部材40の回転軸を囲むように、フィルタ部材40の第1の端部でフィルタ部材40に取付けられている。トートバンド50は、中空管58を通り抜けて、板ばね60に各端部で取付けられている。板ばね60は、U字形状を持ち、張力によりトートバンド50を保持するために役に立つ。永久磁石48は、中空管58に取付けられ、第1の端部から中空管58に沿って離れている。永久磁石48に対して中空管58の第1端部の反対側に、カウンターバランス62が、中空管58に取付けられている。カウンターバランス62は、永久磁石48周りのフィルタ部材40/中空管58のバランスをとるのに役に立つ。
【0040】
図11及び図12は、ガス測定モジュール16の更に他の実施例を例示する。図11及び図12の具体例では、部品は、対応する機能を供給し、以前に例示された部品と同じようにラベル付けられた。図11及び図12に示される実施例では、フィルタ部材40は、ディスク形部材として形成されるが、フィルタ要素(例えば、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46)は、図7乃至図10に示されたようにディスクの平面にない。その代わりに、フィルタ要素は、フィルタ部材40の平面から延在して配置される。ディスク形フィルタ部材40は、フィルタ部材40の中心を通り抜けるトートバンド50により形成される回転軸の周りを回転する。この実施例では、窓38と感光性検出器34との間の周囲の経路長は、約1.0mm未満に維持される。
【0041】
図3乃至図12に図示されるガス測定モジュール16の実施例では、フィルタ部材40は、フィルタ要素に対応する位置の間に幾らかの空間的分離があるように構成されている。例えば、第1の位置及び第2の位置に関して、第1のフィルタ要素44及び第2のフィルタ要素46は、第1の位置と第2の位置との間でフィルタ部材40を回転移動させることが、第1のフィルタ要素44も第2のフィルタ要素46も感光性検出器34に電磁波を向けるために配置されない角度を越えてフィルタ部材40を動かすことを必要とするように、フィルタ部材40に配置されている。フィルタ要素に対応する位置間の「中間の」位置を持つフィルタ部材40のこの構成は、(例えば、第1のフィルタ要素44によりフィルタリングされた幾つかの電磁波と、第2のフィルタ要素46によりフィルタリングされた幾つかの電磁波とを受信する感光性検出器34により生じる)光干渉を低減する。しかしながら、この構成は、フィルタ部材40/アクチュエータ42のシステムにより必要とされる動きの範囲を増大し、及び/又は(位置の間にフィルタ部材40に入射する電磁波により生じる)ガス測定モジュール16内の熱の生成に結果としてなる。動きのより大きい範囲にわたってフィルタ部材40を動かすようにアクチュエータ42に要求することは、アクチュエータ42に対する負荷を増大し、アクチュエータ42により消費されるエネルギー量を増大し、及び/又は他の欠点を提示する。
【0042】
ある実施例では、フィルタ部材40により担持されるフィルタ要素に対応するフィルタ部材40の位置の間に必要とされる空間的分離の量を減らすために、フィルタ部材40が位置の中間にあるとき、電磁波がフィルタ部材40に入射することを回避するようにしてもよい。例えば、フィルタ部材40が第1の位置と第2の位置との間で作動しているとき、ソース26により放射される電磁波は、フィルタ部材40に入射することを阻止されてもよい。この阻止は、光経路を選択的に阻止するゲートにより達成される。ゲートは、例えば、ソース26と窓38との間、又は、窓38とフィルタ部材40との間に位置される。
【0043】
ある実施例では、電磁波を阻止するよりはむしろ(又は組み合わせて)、フィルタ部材40が第1の位置と第2の位置との間にある間、感光性検出器34の出力信号は、選択的に阻止されるか又は捨てられる。感光性検出器34の出力信号のこのゲート制御は、感光性検出器34をプロセッサに選択的に結合させるスイッチを使用してなされる。
【0044】
ある実施例では、感光性検出器の出力信号のゲート制御及び/又は電磁波を阻止することの代わりに(又は連動して)、ソース26は、フィルタ部材40がフィルタ要素に対応する位置に置かれて調整されるパルスの電磁波を放射するように制御される。例えば、フィルタ部材40が第1の位置に置かれるとき、電磁波のパルスはソース26により放射される。フィルタ部材40が第1の位置から第2の位置へ動かされていると、ソース26は電磁波を放射しない。フィルタ部材40が第2の位置に到達するとき、ソース26は、他のパルスの電磁波を放射し、以下同様である。フィルタ部材40とソース26との間の調整は、ソース26及び/又はアクチュエータ42を制御する一つ以上のコントローラにより達成される。フィルタ部材40の作動と一致するパルス化された電磁波の使用は、ガス測定モジュール16内の熱発生を減らし、電磁波を生成する際のガス測定モジュール16の効率を強化し、及び/又は他の増強を提供する。
【0045】
フィルタ部材40がソース26から反対側の気道アダプタ30の側に置かれる実施例のここでの図例及び説明は、制限することを目的としないことは理解されるだろう。本開示の範囲は、電磁波が気道アダプタ30を通じて方向づけられる前に、フィルタ部材40が、ソース26により放射される電磁波をフィルタリングするために配置されるガス測定モジュール16のアレンジメントを含む。
【0046】
本発明は、最も実際的で好ましい実施例であると現在考えられていることに基づいて、例示のために詳述されたが、斯様な詳細は、単にその目的のためであって、本発明が開示された実施例に限定されず、これに反して、添付の特許請求の範囲及び要旨内である変更及び等価なアレンジメントをカバーする意図があることは理解されるべきである。例えば、可能な限り、任意の実施例の一つ以上の特徴が他の任意の実施例の一つ以上の特徴と組み合わせられることも、本発明が意図していることは理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の気道と流体連通する呼吸回路に挿入されるガス測定モジュールであって、前記ガス測定モジュールが前記呼吸回路に挿入される場合、被験者の気道からのガスが流路を通って送られるように、第1の開口部と第2の開口部との間に前記流路を形成する、第1の開口部及び第2の開口部を持つチャンバと、前記チャンバにより形成された前記流路を通る光経路に沿って赤外線の電磁波を放射する赤外線ソースと、第1の波長帯域の電磁波をフィルタリングする第1のフィルタ要素及び第2の波長帯域の電磁波をフィルタリングする第2のフィルタ要素を含む可動フィルタ部材と、前記フィルタ部材によりフィルタリングされ、前記チャンバにより形成された前記流路を通った赤外線の電磁波を受信し、受信した赤外線の電磁波の一つ以上のパラメータに関係のある情報を伝達する出力信号を生成するために、前記光経路に沿った定位置に保持された感光性検出器と、第1の位置で、第1のフィルタ要素が前記光経路に置かれ、第2の位置で、第2のフィルタ要素が前記光経路に置かれる、第1の位置と第2の位置との間で前記フィルタ部材を動かすアクチュエータとを有する、ガス測定モジュール。
【請求項2】
前記フィルタ部材が、第3の波長帯域の電磁波をフィルタリングする第3のフィルタ要素を更に含み、前記アクチュエータが、第1の位置、第2の位置及び第3の位置へ前記フィルタ部材を動かし、第3の位置で、第3のフィルタ要素が前記光経路に置かれる、請求項1に記載のガス測定モジュール。
【請求項3】
前記赤外線ソースから前記感光性検出器の前記定位置までの前記光経路の長さが約19mm未満である、請求項1に記載のガス測定モジュール。
【請求項4】
前記フィルタ部材が前記チャンバから下流の前記光経路に沿って配置される、請求項1に記載のガス測定モジュール。
【請求項5】
前記フィルタ部材が回転軸の周りを回転可能であり、第1の位置は前記フィルタ部材の第1の回転方向の位置であり、第2の位置は前記フィルタ部材の第2の回転方向の位置である、請求項1に記載のガス測定モジュール。
【請求項6】
前記感光性検出器をプロセッサと選択的に接続するためのスイッチを更に有し、前記スイッチは、前記フィルタ部材が第1の位置と第2の位置との中間にある場合、前記感光性検出器を前記プロセッサから選択的に分離し、前記フィルタ部材が第1の位置又は第2の位置にある場合、前記感光性検出器を前記プロセッサと接続する、請求項1に記載のガス測定モジュール。
【請求項7】
被験者の気道と流体連通する呼吸回路に挿入されるガス測定モジュール内のガスを分析する方法であって、被験者の気道からのガスが流れる前記ガス測定モジュールにより形成される流路を通る光経路に沿って、赤外線の電磁波を放射するステップと、第1の位置で、フィルタ部材の第1のフィルタ要素が前記光経路に置かれ、第2の位置で、前記フィルタ部材の第2のフィルタ要素が前記光経路に置かれ、第1のフィルタ要素が第1の波長範囲の電磁波をフィルタリングし、第2のフィルタ要素が第2の波長範囲の電磁波をフィルタリングする、第1の位置と第2の位置との間で前記フィルタ部材を動かすステップと、前記光経路に沿って前記フィルタ部材によりフィルタリングされた電磁波を受信するステップと、受信した赤外線の電磁波の一つ以上のパラメータに関係のある情報を伝達する出力信号を生成するステップとを有する、方法。
【請求項8】
前記フィルタ部材を動かすステップは、前記フィルタ部材の第3のフィルタ要素が第3の位置で前記光経路に配置され、第3のフィルタ要素が第3の波長範囲の電磁波をフィルタリングする、第3の位置に前記フィルタ部材を動かすステップを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記光経路の長さが約19mm未満である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記フィルタ部材が前記流路から下流に前記光経路に沿って配置される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
第1の位置と第2の位置との間に前記フィルタ部材を動かすステップは、第1の位置に対応する前記フィルタ部材の第1の回転方向と第2の位置に対応する前記フィルタ部材の第2の回転方向との間で前記フィルタ部材を回転させるステップを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
第1の位置と第2の位置との間に位置される前記フィルタ部材に応じて前記出力信号をプロセッサに供給するステップを更に有する、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
被験者の気道と流体連通する呼吸回路に挿入される、ガスを分析するシステムであって、被験者の気道からのガスが流れる流路を通る光経路に沿って赤外線の電磁波を放射するための手段と、第1の波長範囲の電磁波をフィルタリングする第1の手段、及び第2の波長範囲の電磁波をフィルタリングする第2の手段を有する、前記光経路に沿って配置された電磁波をフィルタリングするための手段と、第1の位置で、フィルタリングする第1の手段が前記光経路に沿って進む電磁波をフィルタリングし、第2の位置で、フィルタリングする第2の手段が前記光経路に沿って進む電磁波をフィルタリングする、第1の位置と第2の位置との間でフィルタリングするための前記手段を動かすための手段と、前記フィルタ部材によりフィルタリングされた電磁波を前記光経路に沿って受信し、受信した赤外線の電磁波の一つ以上のパラメータに関係のある情報を伝達する出力信号を生成するための手段とを有する、システム。
【請求項14】
フィルタリングするための前記手段が、更に、第3の波長範囲の電磁波をフィルタリングする第3の手段を有し、フィルタリングするための前記手段を動かすための前記手段は、更に、フィルタリングする第3の手段が第3の位置で前記光経路に沿って進む電磁波をフィルタリングする、第3の位置へフィルタリングするための前記手段を動かす、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記光経路の長さが約19mm未満である、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
フィルタリングするための前記手段が前記流路から下流の前記光経路に沿って配置される、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
第1の位置と第2の位置との間でフィルタリングするための前記手段を動かすための前記手段が、第1の位置に対応する第1の回転方向と、第2の位置に対応する第2の回転方向との間でフィルタリングするための前記手段を回転させる、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
第1の位置と第2の位置との間に位置される前記フィルタ部材に応じて前記出力信号をプロセッサへ供給するための手段を更に有する、請求項13に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2013−515963(P2013−515963A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546543(P2012−546543)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【国際出願番号】PCT/IB2010/056085
【国際公開番号】WO2011/080694
【国際公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】