説明

泥水式改築推進装置および泥水式排土方法

【課題】カッターヘッドを大トルクで駆動できるように駆動装置の大出力化が容易であり、しかも、更新管を継ぎ足すときには、送泥管と排泥管を泥水循環系統から切り離し、再連結といった作業やバイパス装置を不要にする。
【解決手段】先導管14の先端部に形成された後方止水壁26と、カッターヘッド20の前方に配置され既設管50内に挿入される前方止水壁28と、により、切羽の土圧および地下水圧に均衡する圧力の泥水が送り込まれる泥水圧力チャンバ27を形成し、到達立坑12側から既設管50を通って延びる送泥管31および排泥管32を泥水圧力チャンバに27接続し、泥水プラント44と泥水圧力チャンバ27との間で泥水を循環させ、掘削した土砂を泥水圧力チャンバ27から排泥管32を通して地表に排土する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、老朽化した下水道管を新しい下水管に入れ替える工事で使用される泥水式改築推進装置および泥水式排土方法に関する。
【背景技術】
【0002】
耐用年数が過ぎて老朽化した下水道管や、地盤が悪く道路を通過する車両の荷重のために使用に問題がある下水道管を新しい下水道管に入れ替える工事では、既設管を改築推進機で破砕しながら、更新管を推進していく改築推進工法が従来から行われている。
【0003】
地下水が流れていたり、地下水を多量に含む地盤では、地下水によって切羽が崩壊して推進が困難になることがある。このような地盤では、泥水式の改築推進工法が採用されている(特許文献1)。
【0004】
従来の泥水式改築推進工法では、カッターヘッドと隔壁とで泥水圧力チャンバを先導管の前部に区画し、この泥水圧力チャンバに泥水を満たして、切羽の土圧および地下水圧に見合う圧力に保持することによって切羽を安定させている。
【0005】
また、カッターヘッドの回転により掘削した土砂は、泥水と混合して坑外に移送される。発進抗内には、更新管を推進する元押しジャッキが配置されており、泥水を排出しながらこの元押しジャッキで更新管を圧入布設している。坑外には、排泥水から土砂を分離する泥水処理装置が設けられており、土砂を分離した後の泥水は、再び泥水圧力チャンバに送られるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07−98077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の泥水式改築推進工法では、泥水圧力チャンバと泥水処理装置との間で泥水を循環させる泥水循環系統は、送泥管と排泥管の2本のパイプを先導管の後部から更新管の内部、発進立坑まで延ばし、さらに、発進立坑から地上の泥水処理装置まで配管している。
このように従来は、泥水循環系統を先導管から更新管を通して後方の発進立坑側に配管していたため、次のような問題があった。
【0008】
まず、先導管の内部には、カッターヘッドを回転駆動するカッター駆動装置が配置されているが、送泥管と排泥管を通さなければならないことが制約となって、大型カッター駆動装置を設置することができず、大出力化することができないという問題があった。
【0009】
また、送泥管や排泥管を更新管に通しているため、更新管を継ぎ足す毎に、送泥管および排泥管を切り離し、新しい管を継ぎ足す必要がある。その場合には、泥水圧力チャンバ内の泥水圧力を保持するために、バイパス装置を先導管内および発進立坑に設置して泥水を循環させなければならない。そして、推進を再開する場合には、泥水循環系統からバイパス装置を切り離し、送泥管と排泥管を連結し直す作業が必要になり、作業効率が悪いという問題がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、前記従来技術が有する問題点を解消し、カッターヘッドを大トルクで駆動できるように駆動装置の大出力化が容易であり、しかも、更新管を継ぎ足すときには、送泥管と排泥管を泥水循環系統から切り離し、再連結といった作業やバイパス装置が不要になる泥水式改築推進装置および泥水式排土方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の目的を達成するために、本発明は、地中に埋設された既設管を先行させる先導管の先端に設けたカッターヘッドで破砕しながら、発進立抗と到達立坑の間で前記先導管とともに新しい更新管を推進する改築推進装置であって、先導管の先端部に形成された後方止水壁と、カッターヘッドの前方に配置され前記既設管内に挿入される前方止水壁と、により、泥水圧力チャンバを形成する当該先導管と、前記前方止水壁と前記カッターヘッドの面板を連結し、前記泥水圧力チャンバ内への送泥を可能にするスイベル装置と、泥水プラントと、泥水ポンプおよび排泥ポンプと、前記到達立坑側から前記既設管を通って延び、前記スイベル装置に接続される送泥管および前記前方止水壁に接続される排泥管と、を有し、前記前記圧力チャンバと前記泥水プラントとの間で泥水を循環させる泥水循環系統と、前記カッターヘッドを回転駆動し、前記後方止水壁の背面に取り付けられるとともに、泥水通路となる中空の出力軸を有する駆動装置と、前記発進立坑に設置され、前記先導管および更新管を推進する推力を発生する推進装置と、を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明は、地中に埋設された既設管を先行させる先導管の先端に設けたカッターヘッドで破砕しながら、発進立抗と到達立坑の間で前記先導管とともに新しい更新管を推進する改築推進工法において、泥水の循環により掘削された土砂を排土する方法であって、先導管の先端部に形成された後方止水壁と、前記カッターヘッドの前方に配置され前記既設管内に挿入される前方止水壁と、により、切羽の土圧および地下水圧に均衡する圧力の泥水が送り込まれる泥水圧力チャンバを形成し、前記到達立坑側から前記既設管を通って延びる送泥管および排泥管を前記泥水圧力チャンバに接続し、前記泥水プラントと前記泥水圧力チャンバとの間で泥水を循環させ、掘削した土砂を前記泥水圧力チャンバから排泥管を通して地表に排土することを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明による泥水式改築推進装置の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】同泥水式改築推進装置の先導管の縦断面図である。
【図3】図2の先導管の変形例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明による泥水式改築推進装置の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による泥水式改築推進装置の全体構成を示す図である。図1において、参照番号50は、老朽化した下水管である既設管を示し、参照番号60は既設管50と入れ替えることになる更新管を示している。参照番号10は、既設管50の改築開始位置で地表から掘削された発進立坑を示し、参照番号12は、到達立坑として利用するマンホールを示している。なお、発進立坑10については、本発明では、発進立坑に設置する機器が少ないため、既設のマンホールで代用可能となる場合もある。
【0015】
本発明が適用される泥水式改築推進装置は、先導管14と、発進立坑10に設置される推進装置16とを備えている。推進装置16と先導管14の間には更新管60が連結されている。更新管60の後端は、推進装置16の押出台15に連結されている。この押出台15は、ベースとなるガイドフレーム17の上で推進方向に移動自在に設置されている。そして、押出台15には、先導管14を推進させるための推力を発生する油圧シリンダ18が取り付けられており、この油圧シリンダ18のピストンロッド18aの先端部は反力受け19に連結されている。
【0016】
次に、先導管14は更新管60の先端に連結されており、先導管14には次のような構成のカッターヘッド20が設けられている。このカッターヘッド20は、複数個のカッター21が取り付けられている面板22を含む。
【0017】
図2に示されるように、先導管14の内部には、カッターヘッド20を回転させる駆動機構として、モータ23と減速機24が先導管14と同軸に設置されている。減速機24の出力軸25は、面板22と連結されている。
【0018】
先導管14には、後方止水壁26が形成されており、先導管14の内部は、この後方止水壁26によって、モータ23および減速機24が配置される空間と泥水圧力チャンバ27とが区画されているとともに、減速機24は後方止水壁26に取り付けられている。カッターヘッド20の前方には、既設管50に挿入されるようにして前方止水壁28が設けられている。泥水圧力チャンバ27は、先導管14の先端部と既設管50の後端の掘削部分をまたがるようにして形成され、切羽の土圧と地下水圧に均衡する圧力で泥水が循環するようになっている。
【0019】
前方止水壁28は、既設管50の内径よりも小さな径の円板であり、後述するスイベル装置30によって支持されている。この前方止水壁28の外周縁部には、泥水圧力チャンバ27からの泥水の漏洩をシールする円環状のゴムパッキン29が取り付けられている。このゴムパッキン29は、既設管50の内面に折れ曲がって圧接するようになっており、先導管14の前進とともに既設管50の内面を摺動しながらシール状態を保持するようになっている。
【0020】
減速機24の出力軸25は、中空軸として構成されており、この出力軸25には、同じく中空のスイベル軸30aが連結されている。スイベル装置30には、泥水圧力チャンバ26に泥水を送排泥する泥水循環系統の送泥管31が管継手33を介して接続されている。スイベル軸30aは、本体部34において軸受35によって回転自在に支持されている。スイベル軸30aおよび減速機24の出力軸25には、軸方向に連続する泥水通路37が形成されている。出力軸25の側面には、泥水通路36の出口になる開口部37aが開口している。他方、前方止水壁28には、排泥口38が形成されており、この排泥口38には管継手40を介して排泥管32が接続されている。
【0021】
図2の実施形態では、送泥管31から送り込まれた泥水は、スイベル軸30aおよび出力軸25に形成された泥水通路37を通って開口部37aから吐出される。面板22には、複数の泥水穴41が開口しており、開口部37aから吐出された泥水は泥水穴41を通って面板22の前方に送られ、排泥口38から排泥管32を通って排出されることになる。なお、面板22の背面には、泥水と土砂を撹拌するための複数の撹拌板42が取り付けられている。
【0022】
次に、図1を参照して、泥水循環系統について説明する。図1において、参照番号43は送泥ポンプを示す。参照番号44は、泥水プラントを示しており、泥水を溜めているタンクを備えるほか、泥水を調整したり、還ってきた泥水から土砂、破砕物を分離する泥水プラントである。この送泥ポンプ43と泥水プラント44は、地上に配置されている。泥水ポンプ43の吐出口に接続された送泥管31は、到達立坑12に引き込まれて、既設管50を通してスイベル装置30に接続されている。
【0023】
到達立坑12の底には、排泥ポンプ45が設置されている。前方止水壁28に一端が接続されている排泥管32は、排泥ポンプ45の吸込み口に接続されている。そして排泥ポンプ45の吐出口には排泥管46が接続されており、この排泥管46は、到達立坑12から引き出されて泥水プラント44に接続されている。
【0024】
この実施形態では、図1に示されるように、送泥管31と排泥管32は、いっしょにワイヤ47で束ねるととともに、ワイヤ47を到達立坑12の壁面に設置したプーリ48に巻き掛けている。ワイヤ47にはウェイト49が取り付けられている。送泥管31と排泥管32は、ウェイト49の重量によって先導管14の推進方向に常に引っ張られるようにテンションがかかるようになっている。
【0025】
本実施形態による泥水式改築推進装置は、以上のように構成されるものであり、次に、この泥水式改築推進装置を用いて実施する泥水式改築推進工法について説明する。
【0026】
図1並びに図2において、カッターヘッド20の面板22をモータ23によって回転駆動しながら、油圧シリンダ18で先導管14を押し込んでいくと、カッター21は既設管50を破砕し地盤を掘削していく。この間、送泥ポンプ43から送泥管31を流れてくる泥水は、スイベル装置30を通り出力軸25の開口部37aから泥水圧力チャンバ27に送り込まれる。
【0027】
そして、泥水圧力チャンバ27内で土砂および既設管50の破砕物と混じって撹拌板42により撹拌された泥水は、排泥口38から排泥ポンプ45によって排泥管32に吸い込まれ、さらに、排泥ポンプ45から排泥管46を通って泥水プラント44に送られることになる。この泥水プラント44では、泥水から土砂、破砕物が分離される。
【0028】
このように循環している泥水によって、泥水圧力チャンバ27内は、土圧と地下水圧に均衡する圧力に保持されるので、地下水を多量に含む地盤であっても、切羽が崩壊することなくカッターヘッド20による安定した切削が可能である。
【0029】
また、泥水圧力チャンバ27内の泥水圧力は、前方止水壁28の外周縁部に取り付けたゴムパッキン29によるシールが効いて保持されている。このゴムパッキン29のように、既設管50の内周面に円環状のゴムを押し付けるようにしているので、先導管14の推進とともに既設管50の内周面を摺動していく間も、たとえ既設管50に変形が生じていて歪んでいたとしても、シール機能を維持し、泥水圧力チャンバ27内の泥水圧力を維持することができる。
【0030】
ここで、図3は、ゴムパッキン29の替わりに、リング状にしたエアチューブ52をシール部材として前方止水壁28に取り付けるようにした実施の形態である。この場合、エアチューブ52の中には所定の圧力のエアが密封されており、エアチューブ52は潰れた状態で既設管50の内周面に押し付けられている。
【0031】
このようなエアチューブ52を用いても、ゴムパッキン29と同等のシール性能を得ることができる。
【0032】
送泥管31は、先導管14の前方止水壁28を支持するスイベル装置30に接続され、排泥管32は前方止水壁28に接続されているので、泥水圧力チャンバ27と泥水プラント44の間で泥水を循環させる泥水循環系統の送・排泥用の配管を先導管14の内部を通さずに、既設管50を通して前方の到達立坑12の方に引き出すことができる。言い換えれば、泥水循環系統の送・排泥用配管を従来のように、後方側、すなわち先導管14から更新管60を通して発進立坑10に配管する必要がなくなる。
【0033】
このことにより、先導管14の後方止水壁26から後方に配置されているモータ23および減速機24の設置スペースには、泥水循環系統の送・排泥管による制約がなくなるので、先導管14の断面積全体を設置スペースに有効利用することができ、特にモータ23に大型モータを採用し、大トルクを出力する駆動装置を設置することができる。
【0034】
こうして、既設管50を破砕しながら、更新管60を1本分推進するごとに、モータ23を停止する。発進立坑10側では、推進装置16の押出台15から更新管60を外した後、油圧シリンダ18により押出台15を後退させて、次の更新管60を継ぎ足す作業を行うことになる。このとき、従来のような泥水循環系統の送・排泥用配管の切り離し作業は全く不要である。カッターヘッド20の回転が停止しても、泥水の循環はそのまま継続される。
【0035】
発進立坑10側で更新管60を継ぎ足している間、泥水圧力チャンバ27と泥水プラント44の間では、上述した泥水循環系統を通じて泥水の循環は停止することなく継続されている。これにより、泥水圧力チャンバ27内の泥水圧力は、更新管60の継ぎ足し作業が行われている間も保持されているので、切羽が崩壊するような事態を未然に防止することができる。
更新管60の継ぎ足しが終わり、推進を再開するときには、従来のような泥水循環系統の送・排泥用配管の連結作業は全く不要である。
【0036】
このように、更新管60の継ぎ足し作業の前後において、泥水循環系統の送・排泥用配管の切り離し、再連結作業は不要であり、したがって、従来のような泥水循環を維持するためのバイパス装置を先導管14の内部や発進立坑10に設置する必要もなくなる。
【0037】
次に、推進を再開して、油圧シリンダ18で更新管60を押し込んでいくと、カッターヘッド20は既設管50を破砕すると同時に地盤を掘削していく。
この間、先導管14が徐々に前進していくと、スイベル装置30、前方止水壁28にそれぞれ接続されている送泥管31と排泥管32は、次のようにして先導管14の前進とともに到達立坑12側に引っ張られていく。
【0038】
この実施形態では、送泥管31と排泥管32は、プーリ48に巻き掛けられたワイヤ47により吊られており、先導管14の前進に伴って、送泥管32と排泥管31は到達立坑12側に押し出されつつも、同時にウェィト49の重量によって到達立坑12側に引っ張られているので、送泥管32と排泥管31とは絡まりあうことなく、円滑に更新管60内から引き出すことができる。
【0039】
また、送泥管32と排泥管31には、長さ数十メートルの可撓性のある強化ビニールホースを用いることができる。このようなビニールホースを送排泥管に用いることで、連続した作業が可能である。
【符号の説明】
【0040】
10…発進立坑、12…到達立坑、14…先導管、15…押出台、16…推進装置、18…油圧シリンダ、20…カッターヘッド、21…カッター、22…面板、23…モータ、24…減速機、25…出力軸、26…後方止水壁、27…泥水圧力チャンバ、28…前方止水壁、29…ゴムパッキン、30…スイベル装置、30a…スイベル軸、31…送泥管、32…排泥管、42…撹拌板、43…送泥ポンプ、44…泥水プラント、46…排泥管、50…既設管、60…更新管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設された既設管を先行させる先導管の先端に設けたカッターヘッドで破砕しながら、発進立抗と到達立坑の間で前記先導管とともに新しい更新管を推進する改築推進装置であって、
先導管の先端部に形成された後方止水壁と、カッターヘッドの前方に配置され前記既設管内に挿入される前方止水壁と、により、泥水圧力チャンバを形成する当該先導管と、
前記前方止水壁と前記カッターヘッドの面板を連結し、前記泥水圧力チャンバ内への送泥を可能にするスイベル装置と、
泥水プラントと、泥水ポンプおよび排泥ポンプと、前記到達立坑側から前記既設管を通って延び、前記スイベル装置に接続される送泥管および前記前方止水壁に接続される排泥管と、を有し、前記前記圧力チャンバと前記泥水プラントとの間で泥水を循環させる泥水循環系統と、
前記カッターヘッドを回転駆動し、前記後方止水壁の背面に取り付けられるとともに、泥水通路となる中空の出力軸を有する駆動装置と、
前記発進立坑に設置され、前記先導管および更新管を推進する推力を発生する推進装置と、
を備えたことを特徴とする泥水式改築推進装置。
【請求項2】
前記スイベル装置は、前記送泥管に連通する泥水通路を有するスイベル軸を有し、前記駆動装置の出力軸は前記スイベルと軸と接続され、前記出力軸には泥水の送泥口が開口していることを特徴とする請求項1に記載の泥水式改築推進装置。
【請求項3】
前記カッターヘッドの面板の背面には、泥水を撹拌する撹拌板が取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載の泥水式改築推進装置。
【請求項4】
前記前方止水壁の外縁部には、前記既設管の内周面を摺動可能な止水用の円環状のゴムパッキンが装着されたことを特徴とする請求項1に記載の泥水式改築推進装置。
【請求項5】
前記前方止水壁の外縁部には、前記既設管の内周面を摺動可能なリング状でエアの封入された止水用のエアチューブが装着されたことを特徴とする請求項1に記載の泥水式改築推進装置。
【請求項6】
前記泥水循環系統の送泥管、排泥管は、可撓性のある樹脂製ホースからなることを特徴とする請求項2に記載の泥水式改築推進装置。
【請求項7】
前記泥水循環系統の送泥管および排泥管を前記到達立坑側に常時引張する引き込み手段を有することを特徴とする請求項6に記載の泥水式改築推進装置。
【請求項8】
地中に埋設された既設管を先行させる先導管の先端に設けたカッターヘッドで破砕しながら、発進立抗と到達立坑の間で前記先導管とともに新しい更新管を推進する改築推進工法において、泥水の循環により掘削された土砂を排土する方法であって、
先導管の先端部に形成された後方止水壁と、前記カッターヘッドの前方に配置され前記既設管内に挿入される前方止水壁と、により、切羽の土圧および地下水圧に均衡する圧力の泥水が送り込まれる泥水圧力チャンバを形成し、
前記到達立坑側から前記既設管を通って延びる送泥管および排泥管を前記泥水圧力チャンバに接続し、前記泥水プラントと前記泥水圧力チャンバとの間で泥水を循環させ、掘削した土砂を前記泥水圧力チャンバから排泥管を通して地表に排土することを特徴とする改築推進工法における泥水式排土方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−246732(P2012−246732A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121895(P2011−121895)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000177416)三和機材株式会社 (144)
【Fターム(参考)】