注目画像表示装置および注目画像表示方法
【課題】 多数の監視画像の中から、人間の視覚特性に基づく注目度の高い画像情報を抽出して表示させる注目画像表示装置および注目画像表示方法を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、注目画像表示装置は、パラメータ設定部と、画像情報取得部と、注目度算出部と、表示画面情報生成部と、表示部とを備える。パラメータ設定部は、人間の視覚特性により注目度の高い画像情報の特徴を示す項目をパラメータとして設定する。画像情報取得部は、監視対象の複数の画像情報を取得する。注目度算出部は、パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部で取得された各画像情報の注目度を算出する。表示画面情報生成部は、注目度算出部で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する。表示部は、表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する。
【解決手段】 実施形態によれば、注目画像表示装置は、パラメータ設定部と、画像情報取得部と、注目度算出部と、表示画面情報生成部と、表示部とを備える。パラメータ設定部は、人間の視覚特性により注目度の高い画像情報の特徴を示す項目をパラメータとして設定する。画像情報取得部は、監視対象の複数の画像情報を取得する。注目度算出部は、パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部で取得された各画像情報の注目度を算出する。表示画面情報生成部は、注目度算出部で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する。表示部は、表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、注目画像表示装置および注目画像表示方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、プラントに設置されたＩＴＶ（industrial television）カメラや、ビルに設置された監視カメラ等を利用した監視システムにおいては、多数のカメラ装置で撮影された画像が表示され、これらが監視員により監視される。
【０００３】
このようなシステムでは、多数のカメラ装置で撮影された画像を限られた表示スペースに表示させる必要があるため、所定時間間隔で順次画像を切り替えて表示することで複数箇所の監視画像を監視員に提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開平７−２３３７１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしこのような監視システムでは、利用されるカメラ装置の台数が多い場合で数百〜数千にも及ぶため、これらをすべて目視で監視することは監視員にとって相当な負担となっていた。
【０００６】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、多数の監視画像の中から、人間の視覚特性に基づく注目度の高い画像情報を抽出して表示させる注目画像表示装置および注目画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するための実施形態によれば、注目画像表示装置は、パラメータ設定部と、画像情報取得部と、注目度算出部と、表示画面情報生成部と、表示部とを備える。パラメータ設定部は、画像情報の特徴を示す項目をパラメータとして設定する。画像情報取得部は、監視対象の複数の画像情報を取得する。注目度算出部は、パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部で取得された各画像情報の注目度を算出する。表示画面情報生成部は、注目度算出部で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する。表示部は、表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの構成を示すブロック図である。
【図２】一実施形態による注目画像表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図３】一実施形態による注目画像表示装置に表示された監視画面情報の一例を示す画面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
本発明の一実施形態として、監視員により選択された監視画像情報が表示展開されるメイン画面と、このメイン画面に表示させる監視画像情報を監視員に選択させる候補として注目画像情報が表示される複数のサブ画面とから構成される監視画面を表示する注目画像表示装置について説明する。
【００１０】
〈一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの構成〉
本発明の一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの構成について、図１を参照して説明する。
【００１１】
本実施形態による監視画像表示システム１は、プラント等の監視対象のエリアを撮影するｎ台のＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎと、注目画像表示装置２０とから構成される。
【００１２】
注目画像表示装置２０は、パラメータ設定部２１と、画像情報取得部２２と、注目度算出部２３と、表示画面情報生成部２４と、表示部２５とを有する。
【００１３】
パラメータ設定部２１は、人間の視覚特性により注目度の高い画像情報を抽出するための、画像情報の特徴を示す項目をパラメータとして設定する。
【００１４】
画像情報取得部２２は、ＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎで撮影された画像情報を取得する。
【００１５】
注目度算出部２３は、パラメータ設定部２１に設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部２２で取得された各画像情報の注目度を算出する。
【００１６】
表示画面情報生成部２４は、注目度算出部２３で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を監視画面中のサブ画面に表示させるための表示画面情報を生成する。
【００１７】
表示部２５は、表示画面情報生成部２４で生成された表示画面情報を表示する。
【００１８】
〈一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの動作〉
次に、本実施形態による監視画像表示システム１の動作について説明する。
【００１９】
本実施形態において、監視画像表示システム１において監視画像の表示処理の実行にあたり、注目画像表示装置２０には、人間の視覚特性により注目度の高い画像情報を抽出するための、画像情報の特徴を示す項目がパラメータとしてパラメータ設定部２１に設定されている。
【００２０】
この注目度とは、人間の視覚特性に応じた、複数の画像情報の中における各画像情報に対する人間の注目のしやすさを示す値である。通常人間の視覚は、一段階目として形状や色に基づく純粋視覚により注目対象を絞り、次に二段階目として過去に視認したか否かによる経験則によりさらに注目対象を絞り込むため、これらの特徴を示すパラメータを設定しておくことで、高い精度で注目度を算出することができる。
【００２１】
そこで、本実施形態においては、純粋視覚に基づいた視覚特性を示すパラメータとして（ａ）画像情報内から検出される物体のうち最大領域のものの領域ピクセル値、（ｂ）予め設定された注目色が画像情報に含まれる割合（％）、（ｃ）画像情報内から検出される物体の円形度（％）、（ｄ）画像情報の明度（％）を設定する。これらの値は、（ａ）画面上の大きな物体に注目する、（ｂ）特定の色、例えば赤色の物体に注目する、（ｃ）複雑な形状の物体に注目する、（ｄ）明るい物体に注目するという純粋視覚に基づいた視覚特性により設定されるものである。
【００２２】
また、経験則に基づいた視覚特性を示すパラメータとして（ｅ）撮影されたＩＴＶカメラごとの、監視員の操作によりメイン画像として展開された展開頻度、（ｆ）空調、熱源、受変電等の監視区分ごとの、監視員により指定された優先度を設定するものとする。これらの値は、純粋視覚の次の段階として、監視するにあたっては経験則に基づいて注目画像と判断されることから設定されるものである。
【００２３】
これらのパラメータがパラメータ設定部２１に設定された状態で監視画像の表示処理が開始されると、まず複数のＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎでそれぞれプラント内の監視対象のエリアが撮影され、撮影により生成された画像情報が注目画像表示装置２０に送信される。
【００２４】
注目画像表示装置２０において、ＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎから画像情報が受信されたときの注目画像表示装置２０の動作を、図２のフローチャートを参照して説明する。
【００２５】
各ＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎから送信された画像情報が受信されると、注目画像表示装置２０の画像情報取得部２２においてこれらの画像情報が取得される（Ｓ１）。
【００２６】
画像情報取得部２２において画像情報が取得されると、注目度算出部２３において、パラメータ設定部２１に設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部２２で取得された各画像情報の注目度が算出される（Ｓ２）。
【００２７】
具体的には、まず各画像情報の特徴を示す値として（ａ）画像情報内から検出される物体のうち最大領域のものの領域ピクセル値と、（ｂ）予め設定された注目色が画像情報に含まれる割合（％）と、（ｃ）画像情報内から検出される物体を、真円を０としたときの割合で示す円形度（％）と、（ｄ）画像情報を、黒を０とし白を１００としたときの割合で示す明度（％）と、（ｅ）撮影されたＩＴＶカメラごとの、監視員の操作によりメイン画像として展開された展開頻度（回）と、（ｆ）空調、熱源、受変電等の監視区分ごとの、監視員により指定された優先度（１〜３：優先度が高い程高値）とが算出され、これらの値が下記式（１）に示すように掛け合わせられることで、各画像情報の注目度が算出される。
【００２８】
〔数１〕
注目度＝（ａ）［pixel］×（ｂ）［％］×（ｃ）［％］×（ｄ）［％］×（ｅ）×（ｆ）
・・・式（１）
上記式（１）により、大きさが大きい物体が含まれる（ａ）、注目色が多く含まれる（ｂ）、円形度が高く複雑な形状をした物体が含まれる（ｃ）、明度が高い（ｄ）、展開頻度が高い（ｅ）、監視区分の優先度が高い（ｆ）、に多く該当する画像情報が、注目度が高く算出される。
【００２９】
そして表示画面情報生成部２４において、注目度算出部２３で算出された注目度の高い画像情報が所定数抽出され、この抽出された画像情報を監視画面中のサブ画面に表示させるための表示画面情報が生成される（Ｓ３）。
【００３０】
ここで、本実施形態においては注目度の高い順に４個の画像情報が抽出され、表示画像情報が生成されるものとする。
【００３１】
生成された表示画像情報は、表示部２５に表示される（Ｓ４）。表示部２５に表示画像情報が表示された監視画面情報１００の一例を、図３に示す。
【００３２】
図３の監視画面情報１００には、表示領域の大きいメイン画面１１０と、このメイン画面１１０よりも表示領域の小さいサブ画面１２０−１〜１２０−４とが表示され、このサブ画面１２０−１〜１２０−４に、ステップＳ３において抽出された４個の画像情報が表示されている。
【００３３】
そして、監視員は、このサブ画面１２０−１〜１２０−４の中から注目画像を選択操作することで、画像情報を、メイン画面１１０に展開して表示させることができる。
【００３４】
以上の本実施形態によれば、多数の監視画像の中から、人間の純粋視覚に基づく視覚特性及び経験則に基づき注目度の高い画像情報を抽出し、監視画面のサブ画面に表示させることができる。これにより、監視員がメイン画面に表示させる画像情報を選択する際の、選択操作を支援することができる。
【００３５】
上述した実施形態においては、ＩＴＶカメラ装置で撮影された画像情報を監視する場合について説明したがこれには限定されず、例えばプラントの稼働状況がグラフィカルに表示された多数のモニタ画面を監視する場合に、パラメータとなる注目色を「赤」に設定しておくことで、プラント内の機器に異常が発生したことを示す赤色のランプが点灯したモニタ画面を抽出し、表示させることができる。
【００３６】
上述した実施形態において設定したパラメータは、監視対象に応じて監視員により取捨選択することができ、注目度算出部２３の処理を簡易にすることも可能である。
【００３７】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【００３８】
１…監視画像表示システム
１０−１〜１０−ｎ…ＩＴＶカメラ装置
２０…注目画像表示装置
２１…パラメータ設定部
２２…画像情報取得部
２３…注目度算出部
２４…表示画面情報生成部
２５…表示部
１００…監視画面情報
１１０…メイン画面
１２０−１〜１２０−４…サブ画面
【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、注目画像表示装置および注目画像表示方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、プラントに設置されたＩＴＶ（industrial television）カメラや、ビルに設置された監視カメラ等を利用した監視システムにおいては、多数のカメラ装置で撮影された画像が表示され、これらが監視員により監視される。
【０００３】
このようなシステムでは、多数のカメラ装置で撮影された画像を限られた表示スペースに表示させる必要があるため、所定時間間隔で順次画像を切り替えて表示することで複数箇所の監視画像を監視員に提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開平７−２３３７１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしこのような監視システムでは、利用されるカメラ装置の台数が多い場合で数百〜数千にも及ぶため、これらをすべて目視で監視することは監視員にとって相当な負担となっていた。
【０００６】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、多数の監視画像の中から、人間の視覚特性に基づく注目度の高い画像情報を抽出して表示させる注目画像表示装置および注目画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するための実施形態によれば、注目画像表示装置は、パラメータ設定部と、画像情報取得部と、注目度算出部と、表示画面情報生成部と、表示部とを備える。パラメータ設定部は、画像情報の特徴を示す項目をパラメータとして設定する。画像情報取得部は、監視対象の複数の画像情報を取得する。注目度算出部は、パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部で取得された各画像情報の注目度を算出する。表示画面情報生成部は、注目度算出部で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する。表示部は、表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの構成を示すブロック図である。
【図２】一実施形態による注目画像表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図３】一実施形態による注目画像表示装置に表示された監視画面情報の一例を示す画面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
本発明の一実施形態として、監視員により選択された監視画像情報が表示展開されるメイン画面と、このメイン画面に表示させる監視画像情報を監視員に選択させる候補として注目画像情報が表示される複数のサブ画面とから構成される監視画面を表示する注目画像表示装置について説明する。
【００１０】
〈一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの構成〉
本発明の一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの構成について、図１を参照して説明する。
【００１１】
本実施形態による監視画像表示システム１は、プラント等の監視対象のエリアを撮影するｎ台のＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎと、注目画像表示装置２０とから構成される。
【００１２】
注目画像表示装置２０は、パラメータ設定部２１と、画像情報取得部２２と、注目度算出部２３と、表示画面情報生成部２４と、表示部２５とを有する。
【００１３】
パラメータ設定部２１は、人間の視覚特性により注目度の高い画像情報を抽出するための、画像情報の特徴を示す項目をパラメータとして設定する。
【００１４】
画像情報取得部２２は、ＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎで撮影された画像情報を取得する。
【００１５】
注目度算出部２３は、パラメータ設定部２１に設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部２２で取得された各画像情報の注目度を算出する。
【００１６】
表示画面情報生成部２４は、注目度算出部２３で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を監視画面中のサブ画面に表示させるための表示画面情報を生成する。
【００１７】
表示部２５は、表示画面情報生成部２４で生成された表示画面情報を表示する。
【００１８】
〈一実施形態による注目画像表示装置を利用した監視画像表示システムの動作〉
次に、本実施形態による監視画像表示システム１の動作について説明する。
【００１９】
本実施形態において、監視画像表示システム１において監視画像の表示処理の実行にあたり、注目画像表示装置２０には、人間の視覚特性により注目度の高い画像情報を抽出するための、画像情報の特徴を示す項目がパラメータとしてパラメータ設定部２１に設定されている。
【００２０】
この注目度とは、人間の視覚特性に応じた、複数の画像情報の中における各画像情報に対する人間の注目のしやすさを示す値である。通常人間の視覚は、一段階目として形状や色に基づく純粋視覚により注目対象を絞り、次に二段階目として過去に視認したか否かによる経験則によりさらに注目対象を絞り込むため、これらの特徴を示すパラメータを設定しておくことで、高い精度で注目度を算出することができる。
【００２１】
そこで、本実施形態においては、純粋視覚に基づいた視覚特性を示すパラメータとして（ａ）画像情報内から検出される物体のうち最大領域のものの領域ピクセル値、（ｂ）予め設定された注目色が画像情報に含まれる割合（％）、（ｃ）画像情報内から検出される物体の円形度（％）、（ｄ）画像情報の明度（％）を設定する。これらの値は、（ａ）画面上の大きな物体に注目する、（ｂ）特定の色、例えば赤色の物体に注目する、（ｃ）複雑な形状の物体に注目する、（ｄ）明るい物体に注目するという純粋視覚に基づいた視覚特性により設定されるものである。
【００２２】
また、経験則に基づいた視覚特性を示すパラメータとして（ｅ）撮影されたＩＴＶカメラごとの、監視員の操作によりメイン画像として展開された展開頻度、（ｆ）空調、熱源、受変電等の監視区分ごとの、監視員により指定された優先度を設定するものとする。これらの値は、純粋視覚の次の段階として、監視するにあたっては経験則に基づいて注目画像と判断されることから設定されるものである。
【００２３】
これらのパラメータがパラメータ設定部２１に設定された状態で監視画像の表示処理が開始されると、まず複数のＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎでそれぞれプラント内の監視対象のエリアが撮影され、撮影により生成された画像情報が注目画像表示装置２０に送信される。
【００２４】
注目画像表示装置２０において、ＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎから画像情報が受信されたときの注目画像表示装置２０の動作を、図２のフローチャートを参照して説明する。
【００２５】
各ＩＴＶカメラ装置１０−１〜１０−ｎから送信された画像情報が受信されると、注目画像表示装置２０の画像情報取得部２２においてこれらの画像情報が取得される（Ｓ１）。
【００２６】
画像情報取得部２２において画像情報が取得されると、注目度算出部２３において、パラメータ設定部２１に設定されたパラメータに基づいて、画像情報取得部２２で取得された各画像情報の注目度が算出される（Ｓ２）。
【００２７】
具体的には、まず各画像情報の特徴を示す値として（ａ）画像情報内から検出される物体のうち最大領域のものの領域ピクセル値と、（ｂ）予め設定された注目色が画像情報に含まれる割合（％）と、（ｃ）画像情報内から検出される物体を、真円を０としたときの割合で示す円形度（％）と、（ｄ）画像情報を、黒を０とし白を１００としたときの割合で示す明度（％）と、（ｅ）撮影されたＩＴＶカメラごとの、監視員の操作によりメイン画像として展開された展開頻度（回）と、（ｆ）空調、熱源、受変電等の監視区分ごとの、監視員により指定された優先度（１〜３：優先度が高い程高値）とが算出され、これらの値が下記式（１）に示すように掛け合わせられることで、各画像情報の注目度が算出される。
【００２８】
〔数１〕
注目度＝（ａ）［pixel］×（ｂ）［％］×（ｃ）［％］×（ｄ）［％］×（ｅ）×（ｆ）
・・・式（１）
上記式（１）により、大きさが大きい物体が含まれる（ａ）、注目色が多く含まれる（ｂ）、円形度が高く複雑な形状をした物体が含まれる（ｃ）、明度が高い（ｄ）、展開頻度が高い（ｅ）、監視区分の優先度が高い（ｆ）、に多く該当する画像情報が、注目度が高く算出される。
【００２９】
そして表示画面情報生成部２４において、注目度算出部２３で算出された注目度の高い画像情報が所定数抽出され、この抽出された画像情報を監視画面中のサブ画面に表示させるための表示画面情報が生成される（Ｓ３）。
【００３０】
ここで、本実施形態においては注目度の高い順に４個の画像情報が抽出され、表示画像情報が生成されるものとする。
【００３１】
生成された表示画像情報は、表示部２５に表示される（Ｓ４）。表示部２５に表示画像情報が表示された監視画面情報１００の一例を、図３に示す。
【００３２】
図３の監視画面情報１００には、表示領域の大きいメイン画面１１０と、このメイン画面１１０よりも表示領域の小さいサブ画面１２０−１〜１２０−４とが表示され、このサブ画面１２０−１〜１２０−４に、ステップＳ３において抽出された４個の画像情報が表示されている。
【００３３】
そして、監視員は、このサブ画面１２０−１〜１２０−４の中から注目画像を選択操作することで、画像情報を、メイン画面１１０に展開して表示させることができる。
【００３４】
以上の本実施形態によれば、多数の監視画像の中から、人間の純粋視覚に基づく視覚特性及び経験則に基づき注目度の高い画像情報を抽出し、監視画面のサブ画面に表示させることができる。これにより、監視員がメイン画面に表示させる画像情報を選択する際の、選択操作を支援することができる。
【００３５】
上述した実施形態においては、ＩＴＶカメラ装置で撮影された画像情報を監視する場合について説明したがこれには限定されず、例えばプラントの稼働状況がグラフィカルに表示された多数のモニタ画面を監視する場合に、パラメータとなる注目色を「赤」に設定しておくことで、プラント内の機器に異常が発生したことを示す赤色のランプが点灯したモニタ画面を抽出し、表示させることができる。
【００３６】
上述した実施形態において設定したパラメータは、監視対象に応じて監視員により取捨選択することができ、注目度算出部２３の処理を簡易にすることも可能である。
【００３７】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【００３８】
１…監視画像表示システム
１０−１〜１０−ｎ…ＩＴＶカメラ装置
２０…注目画像表示装置
２１…パラメータ設定部
２２…画像情報取得部
２３…注目度算出部
２４…表示画面情報生成部
２５…表示部
１００…監視画面情報
１１０…メイン画面
１２０−１〜１２０−４…サブ画面
【特許請求の範囲】
【請求項１】
人間の視覚特性により注目度の高い画像情報の特徴を示す項目を、パラメータとして設定するパラメータ設定部と、
監視対象の複数の画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて、前記画像情報取得部で取得された各画像情報の注目度を算出する注目度算出部と、
前記注目度算出部で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する表示画面情報生成部と、
表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする注目画像表示装置。
【請求項２】
前記表示画面情報生成部で生成される表示画面情報は、前記抽出した画像情報をサブ画面として表示し、このサブ画面から選択された画像情報をメイン画面として展開して表示するように構成される
ことを特徴とする請求項１に記載の注目画像表示装置。
【請求項３】
前記パラメータ設定部に設定されるパラメータは、当該画像情報内から検出される物体のうち最大領域のものの領域ピクセル値、予め設定された注目色が当該画像情報に含まれる割合、画像情報内から検出される物体の円形度、および、画像情報の明度のうち少なくとも１つを含む
ことを特徴とする請求項１または２に記載の注目画像表示装置。
【請求項４】
前記パラメータ設定部に設定されるパラメータは、前記メイン画像として展開された展開頻度、および、監視区分ごとの優先度のうち少なくとも１つを含む
ことを特徴とする請求項２または３に記載の注目画像表示装置。
【請求項５】
前記画像情報取得部で取得される画像情報は、ＩＴＶカメラで撮影された画像情報、またはプラントの稼働状況をグラフィカルに示した監視画面情報である
ことを特徴とする請求項１〜４いずれか１項に記載の注目画像表示装置。
【請求項６】
前記注目度算出部は、前記パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて算出された各項目に関する特徴を示す値を掛け合わせることにより、前記注目度を算出する
ことを特徴とする請求項１〜５いずれか１項に記載の注目画像表示装置。
【請求項７】
注目画像表示装置が、
人間の視覚特性により注目度の高い画像情報の特徴を示す項目を、パラメータとして設定するパラメータ設定ステップと、
監視対象の複数の画像情報を取得する画像情報取得ステップと、
前記パラメータ設定ステップで設定されたパラメータに基づいて、前記映像情報取得ステップで取得された各画像情報の注目度を算出する注目度算出ステップと、
前記注目度算出ステップで算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する表示画面情報生成ステップと、
表示画面情報生成ステップで生成された表示画面情報を表示する表示ステップと
を有することを特徴とする注目画像表示方法。
【請求項１】
人間の視覚特性により注目度の高い画像情報の特徴を示す項目を、パラメータとして設定するパラメータ設定部と、
監視対象の複数の画像情報を取得する画像情報取得部と、
前記パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて、前記画像情報取得部で取得された各画像情報の注目度を算出する注目度算出部と、
前記注目度算出部で算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する表示画面情報生成部と、
表示画面情報生成部で生成された表示画面情報を表示する表示部と
を備えることを特徴とする注目画像表示装置。
【請求項２】
前記表示画面情報生成部で生成される表示画面情報は、前記抽出した画像情報をサブ画面として表示し、このサブ画面から選択された画像情報をメイン画面として展開して表示するように構成される
ことを特徴とする請求項１に記載の注目画像表示装置。
【請求項３】
前記パラメータ設定部に設定されるパラメータは、当該画像情報内から検出される物体のうち最大領域のものの領域ピクセル値、予め設定された注目色が当該画像情報に含まれる割合、画像情報内から検出される物体の円形度、および、画像情報の明度のうち少なくとも１つを含む
ことを特徴とする請求項１または２に記載の注目画像表示装置。
【請求項４】
前記パラメータ設定部に設定されるパラメータは、前記メイン画像として展開された展開頻度、および、監視区分ごとの優先度のうち少なくとも１つを含む
ことを特徴とする請求項２または３に記載の注目画像表示装置。
【請求項５】
前記画像情報取得部で取得される画像情報は、ＩＴＶカメラで撮影された画像情報、またはプラントの稼働状況をグラフィカルに示した監視画面情報である
ことを特徴とする請求項１〜４いずれか１項に記載の注目画像表示装置。
【請求項６】
前記注目度算出部は、前記パラメータ設定部で設定されたパラメータに基づいて算出された各項目に関する特徴を示す値を掛け合わせることにより、前記注目度を算出する
ことを特徴とする請求項１〜５いずれか１項に記載の注目画像表示装置。
【請求項７】
注目画像表示装置が、
人間の視覚特性により注目度の高い画像情報の特徴を示す項目を、パラメータとして設定するパラメータ設定ステップと、
監視対象の複数の画像情報を取得する画像情報取得ステップと、
前記パラメータ設定ステップで設定されたパラメータに基づいて、前記映像情報取得ステップで取得された各画像情報の注目度を算出する注目度算出ステップと、
前記注目度算出ステップで算出された注目度の高い画像情報を所定数抽出し、この抽出した画像情報を表示させるための表示画面情報を生成する表示画面情報生成ステップと、
表示画面情報生成ステップで生成された表示画面情報を表示する表示ステップと
を有することを特徴とする注目画像表示方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−６３３９５（Ｐ２０１２−６３３９５Ａ）
【公開日】平成２４年３月２９日（２０１２．３．２９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２０５２９２（Ｐ２０１０−２０５２９２）
【出願日】平成２２年９月１４日（２０１０．９．１４）
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年３月２９日（２０１２．３．２９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年９月１４日（２０１０．９．１４）
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
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