説明

洋風便器装置

【課題】便蓋を閉じた状態で便器内部を自動洗浄する機能を制御し、便器の不使用の時間帯に洗浄させる洋風便器装置を提供する。
【解決手段】便蓋13を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段20と、便器洗浄手段20による洗浄モードを所定のアルゴリズムに基づいて実行する自動便器洗浄制御手段11とを備えた洋風便器装置10であって、前記所定のアルゴリズムは、便器の不使用の時間帯を判別する構成としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋風便器装置に関し、詳しくは、便蓋を閉じた状態で便器内部を自動洗浄する機能を備えた洋風便器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、洋風便器装置では、便器内部のボウル部に排泄された排泄物を水洗レバーの操作、あるいは自動水洗システムによる水洗動作によりボウル部の下方に位置する排水口より流し出す構成となっている。
ボウル部への給水には、通常、便器本体の上端に周設されるリム部よりボウル部に向けて水洗用水を放出する構成が多用されており、前記リム部の形状は、便器本体の外壁上端付近(スカート部上端付近)から水平方向に上辺と底辺を突設させ、該上辺と該底辺とに連結される内辺とで、断面視略矩形状に形成され、前記水洗用水を該底辺の所定の箇所に設けられた複数のリム孔から放出する構成となっている。
【0003】
前記構成のようなリム部の場合、前記内辺及び前記底辺に、便器内部から飛散する尿などの汚れが付着しやすく、また、それらには水洗用水が放出されない、すなわち、水洗用水が触れないため、前記のような水洗動作では、このような箇所に付着した汚れを除去することは困難であった。
【0004】
前記のような問題を解決するものとして、特許文献1では、図10に示すように、便蓋3と便座4を閉じた状態で、便器内部5を洗浄する洗浄ノズル2を備え、使用者が便蓋3を閉めて、操作部(不図示)のスイッチを入にすると、洗浄ノズル2から洗浄水を吐出し、便器内部を清掃できる大便器1が提案されている。
【特許文献1】特開2003−275144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1で提案されている大便器1では、洗浄ノズル2による洗浄動作を操作部のスイッチ操作により作動する構成、あるいはタイマーなどと連動し定期的に清掃する構成とされており、使用者にとって、そのスイッチ操作が煩わしく使い勝手の悪いものであり、また定期的に清掃する構成のものでは、使用者が、その時間帯に便器を使用したい場合には使用できない、すなわち、洗浄動作中の間及び乾燥中の間は使用できないという問題があった。
【0006】
本発明は、前記問題を解決するために提案されたもので、その目的は、便蓋を閉じた状態で便器内部を自動洗浄する機能を制御し、便器の不使用の時間帯に洗浄させる洋風便器装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の洋風便器装置は、便蓋を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段と、該便器洗浄手段による洗浄モードを所定のアルゴリズムに基づいて実行する自動便器洗浄制御手段とを備えた洋風便器装置であって、前記所定のアルゴリズムは、便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする。
ここに、便器内部とは、便蓋が閉じられた状態で形成される空間の便器洗浄手段により洗浄される部分を指し、ボウル部のみを指すものではなく、少なくともリム部の一部も含まれるものである。
【0008】
請求項2では、請求項1において、人体の局部を洗浄する温水を加熱する温水加熱手段と、該温水加熱手段への通電を停止または通電率を下げる節電スイッチとを有する人体局部の温水洗浄手段を更に備えており、前記所定のアルゴリズムは、前記節電スイッチの操作に基づいて、前記便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする。
【0009】
請求項3では、請求項1において、前記自動便器洗浄制御手段は、家屋内に配設された人体検知センサからの人体の在、不在信号を送信する人体検知システムと接続されており、前記所定のアルゴリズムは、前記人体検知システムからの在、不在信号に基づいて、前記便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする。
【0010】
請求項4では、請求項1において、前記便器の使用を検知する検知手段を更に備えており、前記所定のアルゴリズムは、前記検知手段からの検知信号に基づいて、該便器の不使用の時間帯情報を蓄積し、該不使用の時間帯情報と予め定められた基準不使用時間とを所定の期間毎に比較することにより、便器の不使用の時間帯を順次更新し、判別することを特徴とする。
【0011】
請求項5では、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記所定のアルゴリズムは、便器状態情報を、所定のタイミングで所定の便器状態基準情報と比較判別し、該比較判別の結果が所定の便器状態基準情報を超えているときには自動洗浄要と判断して、その後に前記便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1乃至5に記載の洋風便器装置によれば、便器洗浄手段による洗浄モードを制御することができ、使用毎に洗浄ボタンなどの操作が不要となり、また、使用者の使用する時間帯を避けて、便器の不使用の時間帯を判別し、洗浄させる構成とできるので、使い勝手の良いものとなる。
また、使用毎に洗浄を行うものと比べて、節電、節水が可能となる。
【0013】
請求項2では、便器をしばらく使用しないことを意味する温水洗浄手段の節電スイッチの操作に基づいて、便器の不使用の時間帯を判別できるので、不使用の時間帯を特定して、洗浄させることができる。
【0014】
請求項3では、人体検知システムからの在、不在信号に基づいて、便器の不使用の時間帯を判別できるので、不使用の時間帯を特定して、洗浄させることができる。
【0015】
請求項4では、所定の期間毎に便器の不使用の時間帯を判別して、便器の不使用の時間帯に洗浄させることができるので、使用者の生活パターンに応じて自動洗浄が行われ、便利なものとなる。
【0016】
請求項5では、便器の状態を種々の情報から判別し、その情報が所定の基準を超えているときに自動洗浄要と判断し、便器の不使用の時間帯に自動洗浄を行う構成としているので、便器の状態に応じて、自動洗浄をすることが可能となり、更なる節電が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1乃至図4は、第1実施形態に係る洋風便器装置を示し、図1は、本実施形態の洋風便器装置を示す概略斜視図、図2は、本実施形態に係る洋風便器装置の内部構成を示すブロック図、図3は、本実施形態に用いる使用時間帯情報蓄積テーブルの一例、図4は、本実施形態に係る洋風便器装置で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【0018】
図1に示す洋風便器装置10では、便器本体19の後部に水洗タンクを備えていない、水道配管直結方式、いわゆるタンクレスタイプのものを図示しているが、水洗タンクを備えたものにも適用可能である。
図例の便器本体19は、ボウル部15と、ボウル部15の上端に周設されたリム部12と、ボウル部15の外周に形設されたスカート部16と、便器本体19の後方に位置する便蓋・便座設置部17に開閉自在に枢着された便座14及び便蓋13と、スカート部16の後方位置に各種装置やボウル部15への水洗用水を供給する吐出口などを内包するサイドカバー18を備えている。
【0019】
本実施形態では、人体検知センサ21が人体の在を検知すると、便蓋・便座設置部17に内蔵されている便蓋・便座自動開閉機構(不図示)を作動させ、便蓋13を起立状態(図1に示す状態)とし、その後、所定の時間、着座センサ22からの着座検知の信号がないと、便座14も起立状態とする。所定時間経過後、あるいは、人体検知センサ21が人体の不在を検知すると、再度、便蓋・便座自動開閉機構を作動させて便蓋13、便座14を倒伏させて、更に、自動水洗システム(不図示)を作動させて、汚物を排出する構成としている。
【0020】
また、本実施形態に係る洋風便器装置10は、便蓋13を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段と、人体局部を洗浄する温水洗浄手段とを構成する洗浄ノズルを備えている。
洗浄ノズルは、ボウル部15の後方から便器内部の空間の略中央に、その便器内部用の噴出口20aが位置するように、便蓋・便座設置部17内の洗浄ノズル駆動機構(不図示)により伸長駆動され、洗浄水を便器内部に向けて噴出する構成となっている。
本実施形態では、洗浄ノズルは、人体局部に向けて洗浄水を噴出する人体局部用の噴出口24aと、便器内部に向けて洗浄水を噴出する便器内部用の噴出口20aを有し、図示のような二段構成とし、人体局部用の噴出口24aを先端とする局部洗浄ノズル24と、それに回転及び伸縮自在に内装され、便器内部用の噴出口20aを先端とする便器洗浄ノズル20から構成されている。
【0021】
すなわち、本実施形態では、便器洗浄ノズル20が便器洗浄手段を構成し、局部洗浄ノズル24が温水洗浄手段を構成する。
このように構成された洗浄ノズルは、人体局部を洗浄する際には、局部洗浄ノズル24のみが、便器後方から伸長され、人体局部用の噴出口24aのみより洗浄水を噴出し、また、便器内部を洗浄する際には、局部洗浄ノズル24とともに便器洗浄ノズル20も伸長され、便器内部用の噴出口20aより洗浄水を噴出する構成となっている。
更に、便器洗浄ノズル20は、洗浄水の噴出中には、回転作動、伸縮作動するように構成されており、これにより、便器内部の全体に洗浄水が噴出されるようになっている。
【0022】
尚、便器洗浄手段としては前記した便器洗浄ノズル20に限られず、局部用ノズル24とは別体として便器洗浄ノズル20を設けてもよく、また、便器洗浄ノズルではなく、例えば、洗浄水を微粒子状にしたミストを発生させるミスト発生器をサイドカバー18内などに設け、ファンにより便器内部全体をミストにより洗浄する構成としてもよい。このような構成によれば、便器内部の隅々にまでミストが行き渡り十分な洗浄をすることができる。
【0023】
また、便器洗浄手段による便器内部の洗浄中は、ボウル部からの汚物や水洗用水を排出する際に作動させるトラップ部(不図示)、例えばターントラップ方式のトラップ部を、水洗動作時同様に作動させてもよい。これにより、ボウル部に洗浄水が貯水されることなく排出されるため、ボウル部下方まで十分に洗浄を行え、また、洗浄水がボウル部に満水となることなく便器外部へも溢水することがない。
【0024】
更に、本実施形態では、便器洗浄ノズル20による洗浄モードを所定のアルゴリズムに基づいて実行する自動便器洗浄制御手段を構成するCPU11を備えており、便器の不使用の時間帯を判別することにより、その洗浄モードが実行される。
本実施形態では、便器の不使用の時間帯の判別例として、以下の(1)、(2)及び(3)の3種の態様を適用している。
【0025】
以下、それぞれの便器の不使用の時間帯の判別例を図2及び図3を参照し説明する。
便器不使用時間帯判別(1)
(1)では、洋風便器装置10には、局部洗浄ノズル24から噴出される洗浄水を加熱する温水加熱手段24bと、温水加熱手段24bへの通電を停止または通電率を下げる温水加熱手段節電スイッチ24cを更に設けている。
温水加熱手段24bとしては、どのようなものでもよく、局部洗浄ノズル24に温水を供給する温水タンク(不図示)の内部などに設けられる温水ヒーターなど公知のものが適用できる。
【0026】
温水加熱手段節電スイッチ24cは、その押下操作により、温水加熱手段24bへの通電が停止、または通電率が下げられるスイッチとして機能し、すなわち、温水加熱手段節電スイッチ24cの押下操作により節電が可能となる。
この温水加熱手段節電スイッチ24cの押下操作は、通常、使用者が就寝前や外出前などの便器をしばらく使用しない場合になされ、この押下操作は便器をしばらく使用しないことを意味する。
すなわち、(1)では、温水加熱手段節電スイッチ24cの押下操作がなされることにより、便器の不使用の時間帯であると判別をする。
尚、温水加熱手段節電スイッチ24cに代えて、便座13を暖める暖房便座装置を備えたものでは、その暖房手段への通電の停止または通電率を下げる節電スイッチ等を適用してもよい。
【0027】
便器不使用時間帯判別(2)
(2)では、CPU11は、家屋内に配設された人体検知センサ25a乃至25dからの人体の在、不在信号を送信する人体検知システム25と接続されている。
人体検知システム25としては、家屋内の複数箇所、例えば、居間や寝室、玄関、トイレなどに人体検知センサ25a乃至25dを配設し、定期的に所定のアドレスに対して人体の在、不在信号を送信するもの、すなわち、家屋内に家人が居るか否かを検知し、その信号を送信できるものであればどのようなものでも適用できる。
【0028】
(2)においては、例えば、居間、トイレ、寝室などの生活スペースに配設された人体検知センサ25a乃至25dのいずれかで人体の在を検知した後に、玄関に配設された人体検知センサ25a乃至25dで人体の在を検知し、その後、いずれの人体検知センサ25a乃至25dにおいても人体の在を検知しないときは、家屋内に家人が不在となったことが分かる。
すなわち、家人の外出を意味し、これにより、(2)では、便器の不使用の時間帯であると判別する。
尚、人体検知システム25からの不在信号の受信に代えて、例えば、留守番電話機能付きの電話機などとCPU11を接続し、留守設定の信号の受信により便器の不使用の時間帯を判別してもよい。
また、CPU11を家屋内の配電盤などと接続し、家屋内の留守時の使用電気量などを予め記憶させ、使用電気量が一定量以下となった時に信号を受信し、便器の不使用の時間帯を判別する構成としてもよい。
【0029】
便器不使用時間帯判別(3)
(3)では、前述の便器本体19に備えられた検知手段を構成する人体検知センサ21または着座センサ22からの検知信号に基づいて、便器の不使用の時間帯情報を蓄積し、その不使用の時間帯情報と予め定められた基準不使用時間とを所定の期間毎に比較することにより、便器の不使用の時間帯を順次更新する。
【0030】
例えば、本実施形態では、図3の便器の不使用の時間帯情報が蓄積される不使用時間帯情報蓄積テーブル23で示すように、24時間(1日)を30分毎に区切り、区間0〜47に分ける。人体検知センサ21の検知信号により、便器の使用を検知すると、その使用時間が属する区間に使用回数を計上していく。例えば、3日の0:00〜0:30の間(区間0)には、便器の使用回数が1回あったことを意味する。
予め定められた基準不使用時間としては、便器の使用がない区間が、例えば6区間(3時間)以上連続である場合を基準不使用時間として、CPU11の記憶手段等に記憶させておく。その基準不使用時間と、前日の不使用時間帯情報を比較し、不使用の時間帯とする。
例えば、9日の区間5〜10では便器の使用がなく、6区間連続で不使用であり、この時間、すなわち区間5〜10を便器の不使用の時間帯であると判別する。更に、CPU11では、日毎に前日の不使用の時間帯情報に基づいて、順次、便器の不使用の時間帯を更新する。
【0031】
あるいは、前日のみの不使用の時間帯情報に基づくのではなく、前7日間の不使用の時間帯情報に基づいて、便器の不使用の時間帯を判別する構成としてもよい。
例えば、基準不使用時間として、便器の使用回数がない区間が4区間(2時間)以上連続かつ、同区間で前7日間、便器の使用がない場合を基準不使用時間としてもよい。
例えば、3日から9日の7日間の何れの日も区間5〜8では便器の使用がなく、4区間連続で不使用であり、この期間、すなわち、区間5〜8を便器の不使用の時間帯であると判別してもよい。この場合も、日毎に前7日間の情報に基づいて、便器の不使用の時間帯を順次更新する。
【0032】
また、例えば、使用者の生活パターンに応じて、土日と平日を異なる蓄積テーブルとする、あるいは曜日毎に異なる蓄積テーブルとして、それぞれに便器の不使用時間帯情報を蓄積、比較、更新、判別を行ってもよい。
すなわち、(3)では、前記したように、不使用の時間帯を、使用者の便器の不使用実績に基づいて、順次更新し、判別を行う。
尚、本実施形態で図示した不使用時間帯情報蓄積テーブル23は、一例に過ぎず、便器の不使用の時間帯を蓄積するものであればどのようなものでもよく、30分毎に区切った区間を1時間毎や15分毎などに区切るなどとどのようにしてもよく、また基準不使用時間も前記した例に限られず、どのようなものとしてもよい。
さらに、不使用の時間帯の判別は、前記(1)乃至(3)のいずれか1つにより行う構成としてもよく、あるいは2種以上の態様を組み合わせて行う構成としてもよい。
【0033】
次に、前記のように構成された、洋風便器装置10で実行される洗浄モードの基本動作を図4に基づいて説明する。
前記(1)乃至(3)の便器不使用時間帯判別に基づいて、便器の不使用時間帯であれば、便器洗浄ノズル20を駆動して、便器内部の洗浄を開始し、その後、便器内部を乾燥装置(不図示)を駆動して乾燥を行う(ステップ100〜102)。一方、便器の不使用時間帯でなければ、便器の不使用時間帯まで待機する(ステップ100)。
尚、不使用の時間帯を判別し、その直後に洗浄モードを実行させる構成に代えて、不使用の時間帯から一定時間経過後に、洗浄モードを実行する構成としてもよい。
【0034】
前記のように構成された洋風便器装置10によれば、便器洗浄手段による洗浄モードを、使用者や家人が便器を使用する時間帯を避けて、不使用の時間帯に実行できるので、使い勝手の良いものとなり、また、使用毎に洗浄を行うものと比べて節電、節水が可能となる。
また、前記(1)や(2)を便器不使用時間帯判別として適用すれば、既存の設備を兼用でき、簡易な構成により、便器の不使用の時間帯を判別することができる。
更に、前記(3)を便器不使用時間帯判別として適用すれば、便器の不使用の時間帯を所定の期間毎に順次更新できるので、使用者の生活パターンに応じて自動洗浄が行われ、便利なものとなる。
【0035】
尚、便器不使用時間帯判別(3)において、例えば24時間(1日)便器の使用が全くない場合(長期不使用と略す)は、次の便器の使用を検知するまでは、不使用の時間帯となっても自動洗浄を行わない構成としてもよい。すなわち、長期に渡り、便器を使用しない場合には、自動洗浄を行わず、次の便器の使用を検知し、かつその後に、直近(長期不使用以前)の不使用の時間帯に自動洗浄を行う構成とすれば、更なる節電、節水が図れる。
【0036】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5及び図6は、第2実施形態に係る洋風便器装置を示し、図5は、本実施形態に係る洋風便器装置の内部構成を示すブロック図、図6は、本実施形態に係る洋風便器装置で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【0037】
第1実施形態との相違点は、CPU11で実行される洗浄モードの動作、及び手洗浄済ボタンを備えた点であり、他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
【0038】
本実施形態では、CPU11で実行される所定のアルゴリズムは、便器状態情報を、所定のタイミングで所定の便器状態基準情報と比較判別し、その比較判別の結果が所定の便器状態基準情報を超えているときには自動洗浄要と判断して、その後に前記した便器の不使用の時間帯を判別し、洗浄モードを実行する構成としている。
【0039】
詳しくは、図5に示すように、本実施形態に係る洋風便器装置10Aは、各種センサを備えている。図5では、前述の人体検知センサ21及び着座センサ22以外のものも例示しており、便蓋開閉センサ26及び便座開閉センサ27は、それぞれ便蓋13及び便座14の開閉を検知することにより、便器の使用の有無を検知する。これらは、前述のような自動開閉機構を備えていない便器装置においては、それらの回転軸部分に、例えば、回転角を検知するセンサを設けることにより便器の使用の有無を検知し、また、前述のような自動開閉機構を備えた便器装置では、自動開閉機構への通電を検知することにより、便器の使用の有無を検知することができる。
【0040】
水洗レバーセンサ28は、前述のような自動水洗システムを備えていない場合に、特に有効で、水洗レバー(不図示)の操作の有無を検知することにより、便器の使用の有無を検知する。
水洗音検知センサ29は、例えば、音波センサなどからなり、水洗音に固有の周波数を検知することにより、便器の使用の有無を検知する。
【0041】
前記のように便器の使用の有無を検知し、各種センサからの便器の使用検知の信号をCPU11が受信し、CPU11の計数カウンタにより使用回数を計数し、便器状態情報として、使用回数が記憶手段(不図示)に記憶される。
尚、便器の使用の有無を検知する手段としては、例示したものに限られず、便器の使用の有無を検知して、CPU11の計数カウンタにより計数が可能なものであれば、どのようなものであってもよい。
また、前述の各種センサの全てを備える必要はなく、それらのうち、少なくともいずれか一つを備える構成とすればよい。
さらに、便器状態情報として、使用回数ではなく、CPU11にクロックタイマを設けて、経過時間を便器状態情報としてもよい。
【0042】
前記した所定のタイミングとは、前記のように便器状態情報を使用回数とした場合は、予め設定した使用回数以上となったとき、あるいは、便器状態情報を経過時間とした場合は、予め設定した経過時間となったときとしてもよく、また、両者を組み合わせる構成としてもよい。
また、所定の便器状態基準情報とは、前記所定のタイミングと同様に、便器状態情報を使用回数とした場合は、予め設定した使用回数、あるいは、便器状態情報を経過時間とした場合は、予め設定した経過時間としてもよく、両者を組み合わせる構成としてもよい。
前記のように設定された所定の便器状態基準情報と、記憶された便器状態情報とを比較判別し、便器状態基準情報を超えているときには、自動洗浄要と判断する。
【0043】
更に、本実施形態では、手洗浄済ボタン30(図7も参照)を備えており、その押下により便器状態情報をリセットする構成としている。
【0044】
尚、便器状態情報が、使用回数である場合において、複数のセンサにより便器の使用の有無を検知し、便器の使用回数を計数する場合、例えば、便蓋開閉センサ26と便座開閉センサ27により検知する場合は、それぞれの検知の回数を、それぞれ計数し、所定の便器状態基準情報を、それぞれ設定してもよい。
例えば、所定の便器状態基準情報を便蓋26の開閉回数が50回、便座27の開閉回数が20回などとして、いずれかを超えたときに、自動洗浄要と判断する構成としてもよい。
これにより、便器装置の設置場所、例えば、男性用、女性用、個人宅、公共スペースなどに応じて、柔軟に所定の便器状態基準情報を設定し、自動洗浄の要、不要を判断することができる。
【0045】
次に図6に基づいて、前記のように構成された、洋風便器装置10Aで実行される洗浄モードの基本動作を説明する。
【0046】
まず、便器の使用を検知すると、便器の使用回数に1を加算し、便器の使用回数と予め設定された所定の便器状態基準情報とを比較し、所定の便器状態基準情報以上であれば自動洗浄要と判断し、その後、便器の不使用の時間帯であれば、便器洗浄ノズル20を駆動して便器内部の洗浄を開始し、乾燥装置を駆動して便器内部の乾燥を行う(ステップ200、202〜206)。
乾燥が終了すると便器の使用回数をリセットし、便器の使用がなされるまで待機する(ステップ207)。
【0047】
また、便器の使用を検知し、既に自動洗浄要の信号を出力済みであれば、便器の使用回数を計数せず、便器の不使用の時間帯か否かを判別する(ステップ200、201、204)。すなわち、既に便器の使用回数が所定の便器状態基準情報以上である場合には、便器の不使用の時間帯となるまで、自動洗浄が開始されない構成としている。
【0048】
また、便器の使用を検知せず、手洗浄済みボタン30の押下がなされた場合は、便器の使用回数をリセットし、便器の使用がなされるまで待機する(ステップ207、208)。
ここでは、手洗浄済ボタン30の押下がなされることにより、便器の使用回数、すなわち、便器状態情報のリセットがなされ、使用者が清掃をすること、あるいは、清掃をしたことを前提としている。すなわち、使用者が清掃をした際に、手洗浄済ボタン30の押下を行うことにより、便器の使用回数がリセットされて、再度、便器の使用回数の計数がなされる構成としている。
これにより、使用者が自発的に清掃を行った際にも柔軟に対応できるものとなる。
【0049】
前記のように構成された洋風便器装置10Aによれば、便器状態情報、すなわち便器の使用回数の計数や経過時間に基づいて、自動洗浄要と判断し、更に、その後、便器の不使用の時間帯に洗浄モードを実行するので、自動洗浄が必要な場合に洗浄が行われ、更なる節電、節水が可能となる。また、第1実施形態と同様、便器の不使用の時間帯に洗浄を行うので、非常に便利なものとなる。
【0050】
次に、本発明に係る更に他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図7乃至図9は、第3実施形態に係る洋風便器装置を示し、図7は、本実施形態の洋風便器装置を示す概略斜視図、図8は、本実施形態に係る洋風便器装置の内部構成を示すブロック図、図9は、本実施形態に係る洋風便器装置で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【0051】
第2実施形態との相違点は、便器状態情報を便器の使用回数や経過時間ではなく、便器内部の画像を便器状態情報とし、所定の便器状態基準情報と比較判別する構成としている点であり、他の構成は第2実施形態と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
【0052】
詳しくは、図7及び図8に示すように、本実施形態に係る洋風便器装置10Bは、便蓋13の裏面に、便器内部を撮影するCCDカメラ31と、CCDカメラ31の駆動に対応して便器内部を照射するLED32が配設されている。
尚、便器内部を撮影する手段として本実施形態では、CCD型のカメラを適用しているが、これに限られず、公知のものが適用でき、例えば、MOS型、CMOS型など、どのようなものでも適用可能である。
また、本実施形態では、CCDカメラ31を、便蓋13の裏面に配設しているが、便座14の裏面、あるいは便蓋13の裏面と便座14の裏面の両方に、CCDカメラ31を配設する構成としてもよい。
さらに、LED32としては、CCDカメラ31の駆動に対応して便器内部を照射するものであれば、どのようなものでもよく、LEDに限らず、ハロゲンランプ、蛍光灯など公知のものが適用可能である。
さらにまた、CCDカメラ31、LED32及びその配線には、便器洗浄手段からの洗浄水に対する防水措置を施すことが好ましい。
【0053】
CCDカメラ31は、所定のタイミングで便器内部を撮影する。撮影された画像は、CCDカメラ31に内蔵されているバッファメモリ(不図示)に蓄積され、A/D変換器(不図示)によりアナログ信号からデジタル信号に変換されて、記憶手段33に現画像データ33aとして記憶される。
【0054】
ここで、CCDカメラ31が便器内部を撮影する所定のタイミングは、便器を使用する毎に、例えば、人体検知センサ21により人体の在を検知した後の不在を検知した使用後のタイミングや、使用後に手動・自動による便蓋13や便座14が閉じられた後のタイミング、手動・自動による水洗動作の後のタイミングなど、使用を検知する毎に撮影してもよい。
これらのタイミングの検知には、第2実施形態にて説明した各種センサなどによる便器の使用の検知により行う構成としてもよい。
【0055】
また、CPU11のクロックタイマにより、一定の時間経過毎に、例えば、24時間毎に撮影するなどとしてもよく、あるいは、CPU11の計数カウンタにより、前記各種センサの検知により便器の使用回数を計数して、所定値に達する毎に、例えば、50回使用される毎に撮影するなどとしてもよい。
これにより、使用の度に撮影する場合と比べて、省電力化を図ることができる。
【0056】
尚、CCDカメラ31による便器内部の撮影は、便蓋13が開いた状態でなされるようにしてもよいが、前記のように便蓋13の閉じられるタイミングを検知して、便蓋13が閉じた状態でなされるようにすることが好ましい。
これにより、外光の変化などによる影響を受けずに便器内部の撮影をすることができ、外光の変化などによる明暗補正などを行う必要がないものとできる。
また、便器内部の全体が撮影できるようにCCDカメラ31の視野角を設定することが好ましい。この場合、便蓋13が開いた状態、閉じた状態のいずれかで便器内部の撮影をする場合は、それぞれに応じた視野角として設定する、あるいは、CCDカメラ31に駆動手段を設けて、便蓋13の状態(開いた状態、閉じた状態)に併せて、自動的に位置調整を行う構成としてもよい。
尚、便蓋13が閉じた状態で撮影がなされる場合は、CCDカメラ31の駆動に対応させて、LED32により便器内部を照射することが好ましい。
さらに、CCDカメラ31に駆動手段を設けて、便器内部全体を一度に撮影するのではなく、例えば、2度に分けて撮影し、便器内部の画像を2分割としてもよい。
【0057】
記憶手段33には、予め準備された基準画像データ33bが記憶されており、その基準画像データ33bに基づいて設定される便器状態基準情報と、現画像データ33aとを比較し、所定の便器状態基準情報を超えていると自動洗浄要と判断する。
ここで、現画像データ33aを所定の便器状態基準情報と比較判別する所定のタイミングは、前記したCCDカメラ31の撮影のタイミングに併せて、その都度、行うようにしてもよく、また、撮影は便器の使用毎に行い、CPU11のクロックタイマにより、一定の時間経過毎に、例えば、24時間毎に比較判別するなどとしてもよく、あるいは、CPU11の計数カウンタにより、前述のような各種センサの検知により便器の使用回数を計数して、所定値に達する毎に、例えば、50回使用される毎に比較判別するなどとしてもよい。
また、基準画像データ33bは、CCDカメラ31で撮影されたものに限られず、例えば、製造時に他の撮像手段で便器内部を撮影し、記憶手段33に予め記憶させる構成としてもよい。
【0058】
また、現画像データ33aと基準画像データ33bとの比較は、公知の画像認識技術を適用でき、例えば、濃淡処理によりデジタル信号に変換され、画素毎に白から黒までの濃淡が256階調の輝度値で現されている場合、基準画像データ33bの輝度値と、現画像データ33aの輝度値を比較することにより行う構成としてもよい。
【0059】
その場合、詳述は省略するが、各画像データにおける輝度値の平均値、標準偏差、最大値や最小値を計算し、濃淡の比較を行う。
例えば、256階調の輝度値を黒が0として、数字が増えるにつれて、灰色から最終的に白となり、白を255とすると、画素毎に処理された各画像データの輝度値の平均値をそれぞれ計算し、基準画像データ33bの輝度値の平均値と、現画像データ33aの輝度値の平均値を比較する。
この際、便器内部の画像データを分割し、特に汚れやすい部分を特徴箇所として抽出し、その部分のみの比較を行う構成としても良い。
【0060】
前記のように輝度値の平均値を比較し、基準画像データ33bの平均値よりも現画像データ33aの平均値が低い、すなわち、濃いと判断された場合は、汚れの発生があると判断し、自動洗浄要と判断する。
ここで、所定の便器状態基準情報は、基準画像データ33bの輝度値の平均値と同じとして設定してもよいが、ある程度の幅を持たせて、基準画像データ33bの輝度値の平均値に、一定の値を加えたものを所定の便器状態基準情報としてもよい。
尚、前記したように基準画像データ33bと現画像データ33aとの比較は、これに限られず、公知の画像認識技術が適用でき、また、撮像手段の種類、解像度などに応じて適用するのが好ましい。
【0061】
また、更に、操作部などに、基準画像データ33bを更新する基準画像データリセット操作スイッチを設けて、CPU11の制御により、リセット操作される毎に、便器内部の画像を撮影して、その画像を基準画像データ33bとして更新する構成としてもよい。
この場合、前記した所定の便器状態基準情報、すなわち、前記のように各画像データの輝度値の平均値を比較することにより、便器状態情報として記憶する場合は、更新された基準画像データ33bから輝度値の平均値を再計算し、一定の値を加えたものを所定の便器状態基準情報として、同様に更新される構成とすることが好ましい。
これにより、便器内部に、例えば経年変化等による除去できない汚れが発生した場合でも、便器内部の自動洗浄後、あるいは手洗浄後などにリセット操作をすると、基準画像データ33bが更新されるので、柔軟に対応できるものとなる。
【0062】
さらに、便器洗浄手段による便器内部の自動洗浄後に、便器内部を撮影し、その画像を基準画像データとして自動的に更新する構成としてもよい。
【0063】
次に図9に基づいて、前記のように構成された、洋風便器装置10Bで実行される洗浄モードの基本動作を説明する。
【0064】
まず、便器の使用を検知すると、便器の使用回数に1を加算し、便器の使用回数が予め設定された所定値以上であれば、CCDカメラ31を駆動して、便器内部を撮影し、その画像を現画像データ33aとして記憶し、前記したように現画像データ33aと便器状態基準情報を比較して、汚れが所定基準以上、すなわち、便器状態基準情報以上であれば、自動洗浄要と判断し、その後、便器の不使用の時間帯であれば、便器洗浄ノズル20を駆動して便器内部の洗浄を開始し、乾燥装置を駆動して便器内部の乾燥を行う(ステップ300、302〜309)。
【0065】
乾燥が終了すると便器の使用回数をリセットし、便器の使用がなされるまで待機する(ステップ310)。
ステップ303において、便器の使用回数が所定値以上でなければ、CCDカメラを駆動せず、便器の使用回数が所定値に達するまで待機する。
また、ステップ306において、汚れが所定基準以上でない場合は、便器の使用回数をリセットし、再度、便器の使用回数が所定値に達するまで待機する(ステップ306、310)。
すなわち、本実施形態では、便器の使用回数を計数して所定値に達する毎に、便器内部の撮影、便器状態情報と所定の便器状態基準情報との比較判別をする構成としている。
【0066】
尚、本実施形態では、便器内部の撮影を、便器の使用回数が所定値に達する毎に行い、所定の便器状態基準情報と比較判別する構成としているが、前記したように、便器の使用がなされる毎に行う構成としてもよく、また、一定の時間経過毎に行う構成としてもよい。
さらに、便蓋13が閉じたことを検知して、前記したように、便蓋13が閉じた状態で、CCDカメラ31を駆動して便器内部を撮影する構成としてもよい。
【0067】
前記のように構成された洋風便器装置10Bによれば、便器の使用回数や経過時間などにより便器の状態を定量的に判断し、自動洗浄要と判断するのではなく、各画像データの比較により汚れの発生を客観的に判断できるので、便器の汚れ具合に応じて洗浄モードを実行することができ、非常に便利なものとなる。
【0068】
尚、第2実施形態にて例示した便器の使用回数や経過時間を便器状態情報とする構成と、本実施形態で例示した便器の画像情報を便器状態情報とする構成とを組み合わせて、それぞれに設定された所定の便器状態基準情報と比較判別し、自動洗浄要と判断する構成としてもよい。
【0069】
また、便器状態情報と所定の便器状態基準情報の比較判別、自動洗浄要の判断は、前記したものに限られず、例えば、便器状態情報として、前回の自動洗浄時間、あるいは手洗浄済ボタン30の押下がなされた時間を記憶し、その時間から所定の時間経過後を便器状態基準情報として予め設定し、その所定の時間を経過した場合に、自動洗浄要と判断する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る洋風便器装置の実施形態の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の洋風便器装置の同実施形態における内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る洋風便器装置の同実施形態に用いる使用時間帯情報蓄積テーブルの一例を示す図である。
【図4】本発明の同実施形態で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る洋風便器装置の実施形態の他例における内部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の同実施形態で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る洋風便器装置の実施形態の更に他例を示す概略斜視図である。
【図8】本発明に係る洋風便器装置の同実施形態における内部構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の同実施形態で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【図10】従来例を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
10、10A、10B 洋風便器装置
11 CPU(自動便器洗浄制御手段)
13 便蓋
20 便器洗浄ノズル(便器洗浄手段)
21 人体検知センサ(検知手段)
22 着座センサ(検知手段)
23 不使用時間帯情報蓄積テーブル
24 局部洗浄ノズル(温水洗浄手段)
24b 温水加熱手段
24c 温水加熱手段節電スイッチ
25 人体検知システム
25a、25b、25c、25d 人体検知センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便蓋を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段と、該便器洗浄手段による洗浄モードを所定のアルゴリズムに基づいて実行する自動便器洗浄制御手段とを備えた洋風便器装置であって、
前記所定のアルゴリズムは、便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする洋風便器装置。
【請求項2】
請求項1において、
人体の局部を洗浄する温水を加熱する温水加熱手段と、該温水加熱手段への通電を停止または通電率を下げる節電スイッチとを有する人体局部の温水洗浄手段を更に備えており、
前記所定のアルゴリズムは、前記節電スイッチの操作に基づいて、前記便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする洋風便器装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記自動便器洗浄制御手段は、家屋内に配設された人体検知センサからの人体の在、不在信号を送信する人体検知システムと接続されており、前記所定のアルゴリズムは、前記人体検知システムからの在、不在信号に基づいて、前記便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする洋風便器装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記便器の使用を検知する検知手段を更に備えており、
前記所定のアルゴリズムは、前記検知手段からの検知信号に基づいて、該便器の不使用の時間帯情報を蓄積し、該不使用の時間帯情報と予め定められた基準不使用時間とを所定の期間毎に比較することにより、便器の不使用の時間帯を順次更新し、判別することを特徴とする洋風便器装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記所定のアルゴリズムは、便器状態情報を、所定のタイミングで所定の便器状態基準情報と比較判別し、該比較判別の結果が所定の便器状態基準情報を超えているときには自動洗浄要と判断して、その後に前記便器の不使用の時間帯を判別することを特徴とする洋風便器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−25288(P2008−25288A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−201438(P2006−201438)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】