説明

洗浄剤用消臭性配合剤及び洗浄剤組成物

【課題】 水に難溶性の亜鉛化合物を消臭成分としても水性溶媒に均一に溶解し、洗浄剤中に添加剤として含まれる臭気成分を除去する作用があり、低価格でかつ人体に安全な洗浄剤用消臭性配合剤及び洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の洗浄剤用消臭性配合剤は、炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩及びサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸との混合物からなる。炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛とアミノ酸との併用割合は重量比で1:2〜1:50の範囲にある。消臭性配合剤は、水性溶液の形態にあることが好ましい。また、本発明の洗浄剤組成物は、上記消臭性配合剤を洗浄剤に配合した組成物からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜鉛化合物及びアミノ酸を含有し、抗菌・防黴作用を有する洗浄剤用消臭性配合剤及び洗浄剤組成物に関する。より詳細には、本発明は、皮膚に対する刺激が低く、身体・毛髪に付着する臭気成分を有効に除去することが可能な洗浄剤用消臭性配合剤及び洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプー,リンス,ボディシャンプー,ハンドソープ,トリートメント等の皮膚に直接接触する香粧品では、近年低刺激性の素材が使用される傾向にある。シャンプー等の洗浄成分として低刺激性で安全性の高い界面活性剤が、洗浄基剤、補助洗浄基剤等に使用されており、数多く提案されている。例えば、シャンプーの一成分であるコンディショニング剤には、通常、カチオン性ポリマー,高級アルコール,シリコーン誘導体,ポリペプチド等がある。また、ヘアリンスに用いられるカチオン活性剤としては、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム,塩化ジステアリルジメチルアンモニウム,塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。一方、シャンプーに用いられるコンディショニング剤,フケ防止剤,殺菌剤,抗菌剤等に関する提案は意外と少ない。
例えば、身体からの分泌物の分解による不快な臭気成分の生成やフケの発生には、バクテリア等の微生物が関与するので、殺菌剤や抗菌剤がシャンプーに配合されている。
微生物の繁殖を防ぐ有機系抗菌防黴剤としては、第四級アンモニウム塩,安息香酸塩,パラベン等が知られている。しかし、これらの有機系抗菌防黴剤は、人体への安全性に問題があり、経時安定性にも問題がある。また、無機系抗菌剤として実際に使用され、抗菌効果を有する金属には、銀(Ag),銅(Cu),亜鉛(Zn)がある。このうち、銀は、抗菌効果及び安全性が高いことから、無機系抗菌剤において高い使用割合を占めている。しかし、銀の欠点として、光,塩素,熱に弱く、変色したり抗菌活性の低下がみられる。銅は有害性の問題があり、亜鉛は、人体に対して無毒であるものの、水等の溶媒に溶解させることが難しいという問題がある。
【0003】
人体に安全な亜鉛化合物の中でも炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛を有効成分とする抗菌剤及び/又は消臭剤が数多く提案されており、例えば次の特許文献1〜3が挙げられる。
特許文献1には、酸化亜鉛を主成分としてアルカリ金属塩を含有する抗菌防黴剤が開示されている。この抗菌防黴剤は、固体ないしは粉末状であり、シャンプー,リンス,化粧水に添加した場合には懸濁状となり、使用形態に一定の制限がある。
特許文献2には、粒状炭酸亜鉛を脱臭活性物質とする水性懸濁液からなり、汗の分泌を抑制することなく液窩の臭気を減少させる脱臭剤組成物が開示されている。この脱臭剤組成物は、炭酸亜鉛が水性媒体に溶解していないため、特許文献1と同様に、使用形態に制限を受ける。
特許文献3は、塩基性炭酸亜鉛又は酸化亜鉛の溶解性の向上を目的とし、抗菌・消臭剤成分が塩基性炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛とオキシカルボン酸とからなり、pH調整剤によってpHを4〜9に調整した溶液型の抗菌・消臭剤組成物が開示されている。この組成物は、オキシカルボン酸が比較的酸性の強い有機酸であり、水溶液のpHを中性領域に調整するためにpH調整剤の使用量が多いという欠点がある。また、上記組成物は主として家庭内において発生する悪臭を除去するものである。
【0004】
アンモニア,アミン類,硫化水素,メルカプタン類,イソ吉草酸等の中級脂肪酸,高級脂肪酸,高級アルデヒド等の体臭や毛髪上に付着又は発生した悪臭成分を除去するために、消臭剤をシャンプーやボディシャンプーに配合することがある。洗浄剤関連の分野に適用される亜鉛化合物としては、例えば次の特許文献4〜6が挙げられる。
【0005】
特許文献4には、銀,銅,亜鉛の金属から選択される抗菌性金属担持セラミックスと、p−オキシ安息香酸エステル類,フェノキシエタノール,プラトニン,ピオニン,ルミネキス,ヒノキチオール,N−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩,酸化亜鉛の群から選択される1種又は2種以上とを含有する抗菌性低刺激化粧料が開示されている。特許文献4の化粧料は、水を多く含有する系やO/W型乳化系に有用であり、クレンジングローション,クレンジングジェル,液体石鹸等の洗浄化粧料,シャンプー,ヘアリンス等の毛髪用化粧料として用いられ、皮膚に対して一次刺激性や感作性を示さず、使用時のヒリヒリ感、チクチク感を与えないというものである。
特許文献5には、水に難溶性もしくは不溶性で炭素数17以上のヒドロキシ不飽和高級脂肪酸塩、特にその亜鉛塩、あるいは、この脂肪酸塩とポリヒドロキシ高級脂肪酸塩もしくはそのエステル、又はジテルペンカルボン酸塩との混合物を含有する消臭防臭剤が開示されている。特許文献5の消臭防臭剤は、駆かび作用を有し、皮膚に対して刺激作用がなく長時間定着するというものであって、石鹸,クリーム,乳液,足保護剤,頭髪保護剤等の皮膚保護剤に使用される。
特許文献6には、有機酸亜鉛塩からなり、施術時に用いられるパーマネントウェーブ薬液(チオグリコール酸等の還元性水溶液をpH調整した1剤と、臭素酸ナトリウム等の酸化剤水溶液の2剤)の不快臭を軽減するためのパーマネントウェーブ用毛髪消臭処理剤が開示されている。特許文献6では、グリコール酸,乳酸,リンゴ酸等のオキシカルボン酸の亜鉛塩が好ましいとしている。
【特許文献1】特開2001−199822号公報
【特許文献2】特開昭56−39011号公報
【特許文献3】特開平10−328280号公報
【特許文献4】特開平10−45563号公報
【特許文献5】特公昭48−26226号公報
【特許文献6】特開平6−298626号公報
【0006】
しかしながら、特許文献4の化粧料において、N−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩と酸化亜鉛とを組み合わせた場合、得られる混合物を水等の人体に安全な溶剤に溶解させることが困難であるばりでなく、セラミックス自体も溶剤に不溶の固形物である。そのため、無色透明の溶液を得ることはできず、化粧料の使用形態に制限を受ける。しかも、特許文献4には、消臭・脱臭効果については何ら記載がない。
特許文献5の消臭防臭剤も、固形状であって水に難溶性であり、同様に、利便性に劣るという問題がある。また、特許文献4に記載のように、高級有機酸亜鉛塩を製造するためには幾つかの工程が必要であり、亜鉛塩が高価である。
特許文献6の毛髪消臭処理剤では、パーマネントウェーブ薬液の不快臭は軽減されるものの、薬液と共に毛髪消臭処理剤を頭髪に塗布し、施術後に頭髪を洗っても、硫黄系化合物等の薬液に由来する不快臭が依然として残存するという問題がある。
他方、従来の洗浄剤を用いて身体及び毛髪を洗浄すると、洗浄剤の構成成分が使用後に身体表面や毛髪上に残留することがある。例えば、エタノールアミンを配合したシャンプーでは、これを使用後に完全に除去することは困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、酸化亜鉛や高級脂肪酸亜鉛塩は水に不溶であるので、これらの亜鉛化合物を含有する従来の洗浄剤の使用形態が制限されていた。そして、高級脂肪酸亜鉛塩は高価である。また、従来の洗浄剤組成物では、組成物に含まれる臭気成分をほぼ完全に除去できるものは知られていない。
そこで、本発明の目的は、上述の従来技術の問題点を解消することにあり、水に難溶性の亜鉛化合物を消臭成分としても水性溶媒に均一に溶解し、洗浄剤中に添加剤としてに含まれる臭気成分を除去する作用があり、低価格でかつ人体に安全な洗浄剤用消臭性配合剤及び同配合剤含有の洗浄剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述の従来技術の問題点を解決すべく、洗浄剤用消臭性配合剤が、i)人体に対して安全であり、ii)使用形態について特に制限を受けることがなく、iii)頭髪又は皮膚上に存在する各種臭気成分を同時に除去することが可能であり、iv)廉価であることを主眼において、鋭意研究・検討を重ねてきたところ、抗菌性消臭剤として従来公知の炭酸亜鉛又は酸化亜鉛をアミノ酸と併用させることにより、上述の問題点が解消されることを見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0009】
即ち、本発明の洗浄剤用消臭性配合剤は、炭酸亜鉛及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩及びサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸との混合物からなり、上記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:2〜1:50の範囲にあることを特徴とする。
また、本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤と上記消臭性配合剤とからなる。
本発明においては、上記混合物が水性溶液の状態にあることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の洗浄剤用消臭性配合剤は、炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛とアミノ酸との混合物からなり、水に難溶性の上記亜鉛化合物を水性溶媒に溶解させることが可能であるので、溶液など種々の形態で使用することが可能である。また、アンモニア及びアミン類と一緒に、硫化水素及びメルカプタン類、イソ吉草酸等の中級脂肪酸及び高級脂肪酸や高級アルデヒド等の臭気成分を同時に除去することが可能である。しかも、上記配合剤を含有する洗浄剤組成物の使用後には、組成物に添加された臭気成分がほぼ完全に除去される。更に、消臭性配合剤の各構成成分が、安価であって、化粧品グレード及び食品添加物グレードのものが使用可能であるので人体に対して安全である。
本発明の洗浄剤用消臭性配合剤を配合した洗浄剤組成物においては、消臭・抗菌作用の他に、次のような効果がある。例えば、シャンプーの場合は、アミノ酸によるリンス効果が期待できる。ボディシャンプーの場合は、アミノ酸の配合により、肌に潤いを持たせることが可能である。ハンドソープの場合は、亜鉛化合物による消炎効果やアミノ酸による手荒れ防止効果がある。リンスやトリートメントの場合は、アミノ酸の配合により、毛髪を形成するケラチンと馴染みが良くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の洗浄剤用消臭性配合剤は、炭酸亜鉛及び酸化亜鉛の少なくとも1種(以下、亜鉛化合物ということがある)と特定のアミノ酸とを構成成分とする。消臭性配合剤は、主として、頭髪又は皮膚上に存在又は発生する臭気成分であるアンモニア,アミン類等の塩基性窒素化合物、硫化水素,メルカプタン類等の硫黄系化合物、中級脂肪酸,高級脂肪酸等の脂肪酸、高級アルデヒド類の同時除去に有効である。勿論、これらの臭気成分と一緒に捕捉される他の臭気物質の除去を排除するものではない。
アミノ酸は、アンモニア,アミン類,イソ吉草酸等の中級脂肪酸,高級脂肪酸,高級アルデヒド類の臭気成分に対して有効な消臭成分である。中級脂肪酸,高級脂肪酸等の脂肪酸は、炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛によっても捕捉される。そして、亜鉛化合物をアミノ酸と併用することにより、硫化水素,メルカプタン類を除去することができる。
【0012】
一方の消臭成分の亜鉛化合物としては、酸化亜鉛及び通常の炭酸亜鉛の他に塩基性炭酸亜鉛を包含する。塩基性炭酸亜鉛及び酸化亜鉛は、化粧品原料,医薬品原料として使用されており、人体に触れても無害である。これらの亜鉛化合物は、抗菌・防黴効果があり、皮膚に対して消炎効果も期待できる。
他方の消臭成分のアミノ酸は、D−体,L−体又はラセミ体のいずれの異性体でも使用可能であり、グリシン,アラニン,フェニルアラニン,グルタミン酸塩及びサルコシンの1種又は2種以上が用いられる。中でも、グリシン,アラニン,サルコシンが好ましい。グルタミン酸塩としては、入手の容易さからL−グルタミン酸モノナトリウム塩が好適である。アミノ酸は、食品添加剤,化粧品原料,医薬品原料等に使用されており、安価でかつ人体に無害である。これらのアミノ酸は、手荒れ防止効果、毛髪に対するリンス効果及びコンディショニング効果がある。
【0013】
本発明において、洗浄剤用消臭性配合剤を粉末の状態で使用することも可能であるが、配合剤の媒体として水性溶媒を用いことが好ましい。水性溶媒の中でも、安全性及び経済性の観点から、イオン交換水,水道水等の水が特に好ましい。アミノ酸は水溶性であるが、炭酸亜鉛及び酸化亜鉛自体は、例えば前記特許文献2等に記載されているように、それぞれ水に難溶性である。しかし、炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛は、重量比でアミノ酸を2倍以上共存させることによって、中性領域において水に可溶化するようになる。上記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が、重量比で3倍以上の場合は、無色で均一透明な水溶液が容易に得られる。このような亜鉛化合物及びアミノ酸の混合物の水溶液を用いると、塩基性窒素化合物及び硫黄系化合物と共に脂肪酸及び高級アルデヒド類の臭気成分が、同時に効率良く捕捉される。
亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合は50倍を上限とする。アミノ酸の割合が50倍より高くなると、硫化水素,メルカプタン等の硫黄系化合物の捕捉効率が低下し、アミノ酸の使用量が相対的に増加するので経済的でない。上記併用割合は、重量比で1:3〜1:40の範囲、更に1:5〜1:40の範囲にあることが好ましい。この範囲内では、頭髪又は身体上に存在又は発生する臭気成分がバランス良く捕捉される。一般に、消臭性配合剤中のアミノ酸の割合が高いほど(例えば1:6〜1:20)、塩基性窒素化合物及び高級アルデヒド類の除去効率に優れ、亜鉛化合物の割合が高いほど(例えば1:3〜1:9)、硫黄系化合物の除去効率に優れる。
【0014】
水以外の水性溶媒としては、水−アルコール系溶媒,水−グリコール系溶媒,水−グリコールモノエーテル系溶媒等の水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を挙げることができる。中でも、水−アルコール系溶媒が好ましい。水−アルコール系溶媒は、ある種の洗浄剤用添加剤(例えば香料)の溶解性に優れているという利点がある。
アルコールとしては、エタノール,イソプロパノール,ブタノール等が用いられる。また、グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール等が用いられる。グリコールモノエーテルとしては、これらグリコールの低級アルキルエーテルが用いられる。混合溶媒における有機溶媒の混合割合は、1〜50重量%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは5〜10重量%である。
【0015】
本発明の洗浄剤用消臭性配合剤は、濃度4〜10重量%の水溶液では、通常pHが微酸性の5.8〜6.9の範囲にある。そして、一般に酸性側で塩基性窒素化合物の除去効率が向上し、塩基性側で硫黄系化合物及び脂肪酸の除去効率が向上する傾向にある。従って、必要に応じて、pH調整剤を添加して水性溶液をpH4〜9、更にpH6〜9の範囲内に調整することが好ましい。消臭性配合剤水性溶液は、より中性領域にあることが好ましく、臭気成分全体の除去効率を考慮に入れると、pHが7.0〜8.5の範囲にあることがより好ましい。
【0016】
pH調整剤は、消臭性配合剤の水性溶液に添加した際、溶液の透明性を維持する水溶性のものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、炭酸ナトリウム,水酸化ナトリウム,第一リン酸ナトリウム,第二リン酸ナトリウム,亜硫酸ナトリウム,亜硫酸水素(酸性亜硫酸)ナトリウム等の無機酸塩、クエン酸ナトリウム,酒石酸ナトリウム等の有機酸塩、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン等のアミン類が挙げられる。安全性を考慮すれば、水酸化ナトリウム,亜硫酸ナトリウム,クエン酸ナトリウム,酒石酸ナトリウム等の食品添加物として使用されているものが好ましい。
中でも、亜硫酸又は酸性亜硫酸のナトリウム塩,カリウム塩,アンモニウム塩を選択することが好ましい。これらの塩は、アルデヒド類の消臭効果が高いので、配合剤水性溶液のpH調整を離れて使用することができる。しかも、亜硫酸又は酸性亜硫酸の塩は、アミノ酸と併用すると、アルデヒド類以外の臭気成分も同時に除去する作用がある。亜硫酸及び/又は酸性亜硫酸の塩を消臭成分として使用する場合、これらの塩とアミノ酸の併用割合が重量比で1:20〜10:1の範囲にあれば、臭気成分の消臭効果を充分に発揮することができる。
【0017】
本発明の消臭性配合剤は、保存安定性が良好であり、化粧石鹸,シャンプー,リンス,ボディシャンプー,ハンドソープ,トリートメント,台所用洗剤等の洗浄剤に配合して使用される。この配合剤は、専ら乳液,クリーム,ローション等の各種液状形態で使用される。
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄基剤と前記消臭性配合剤を必須成分とし、フケ防止剤,防黴剤・殺菌剤,香料等の添加剤とからなる。洗浄剤に本発明の消臭性配合剤を配合しても、肌や毛髪に対して刺激性が低く、手荒れがなく使用感も良好である。
洗浄基剤は、身体に付着した汚れを落とすために組成物に配合される。また、補助洗浄基剤は、洗浄基剤単独の場合、皮脂汚れが少ない時は良く泡立つが、汚れが多いと泡立ち難くなるので、洗浄基剤の汚れ落としと泡立ちを補完するために組成物に配合される。きめ細かい泡立ちは良好なシャンプーの欠かせない条件であり、特にシャンプーは洗浄基剤と補助洗浄基剤を主成分とする。
【0018】
主成分の洗浄基剤には界面活性剤が用いられる。界面活性剤は、アニオン,カチオン,両性,ノニオン系のいずれでもよい。アニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテル硫酸塩,アルキル硫酸塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム,塩化ジアルキルジメチルアンモニウム,塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミドアミノ酸,アシルメチルタウリン等のアミノ酸(アミノスルホン酸)系,ベタイン系,レシチンなどが挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド,ポリオキシアルキレンアミン,ソルビタンエステル等が挙げられる。
例えば、シャンプーには、アニオン性界面活性剤,両性界面活性剤,ノニオン性界面活性剤が用いられる。リンス及びトリートメントには、カチオン性界面活性剤,ノニオン性界面活性剤が用いられる。ボディシャンプーには、アニオン性界面活性剤,ノニオン性界面活性剤が用いられる。ハンドソープには、アニオン性界面活性剤,両性界面活性剤,ノニオン性界面活性剤が用いられる。台所用洗剤には、アニオン性界面活性剤が用いられる。これらの界面活性剤は、一般に1〜40重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲で洗浄剤組成物に配合される。
【0019】
添加剤としては、例えば、ジンクピリチオン,オクトピロックス等のフケ防止剤、塩化ベンザルコニウム,オイゲノール,オクタノール,デヒドロ酢酸ナトリウム,ソルビン酸カリウム等の防黴剤・殺菌剤、アニスシード,コリアンダー等の精油、アスコルビン酸ナトリウム,BHT(ジ-t-ブチルヒドロキシトルエン),オイゲノール,イソオイゲノール,チモール等の酸化防止剤、タンニン,サポニン,桂皮酸エステル,サルチル酸エステル等の紫外線吸収剤、香料などが挙げられる。香料としては、エステル類,アルコール類,アルデヒド類,ケトン類等の合成香料又は天然香料を挙げることができる。合成香料としては、安息香酸エステル,桂皮酸エステル等のエステル類、ロジノール,リナノール等のアルコール類、シトラール,シトロネラール等のテルペンアルデヒド、芳香族ケトンなどが例示される。天然香料としては、アニス,サンタルウッド,ローズ,レモン,ライム,ペパーミント,バジル,ラベンダー,ジャスミンなどが例示される。
これらの添加剤は、用途に応じて選択され、洗浄作用及び消臭作用を阻害しない範囲内で適宜の量配合することができる。
【0020】
洗浄剤組成物中の炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛とアミノ酸の和に相当する消臭成分の濃度は、0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の範囲にある。消臭成分の濃度が0.1重量%未満では消臭効果が貧弱である。一方、濃度が20重量%を超えると、消臭効果の更なる向上が望めず、経済的に不利である。また、アミノ酸の種類によっては、上記亜鉛化合物が組成物中に析出するようになる。
消臭成分の炭酸亜鉛及び/又は酸化亜鉛は、消臭作用の他に抗菌・防黴作用を有しており、必要に応じて亜鉛化合物の含量を高めて抗菌・防黴活性を強化することができる。また、防黴剤や抗菌剤を添加剤として使用する場合、亜鉛化合物含量に応じて、添加剤の量をより低減することも可能である。なお、保存安定性を向上させるために、洗浄剤組成物の用途に応じて選択される界面活性剤を前述の消臭性配合剤に0.01〜40重量%程度添加してもよい。その場合、洗浄剤組成物中の界面活性剤の割合をその分低減することができる。
【0021】
本発明における臭気成分の除去メカニズムについては、その詳細が必ずしも明らかでない部分もあるが、次のように考えられる。
塩基性窒素化合物については、アミノ酸のカルボキシル基とイオン性のアンモニウム塩を形成するものと推測される。硫黄系化合物については、亜鉛化合物とアミノ酸が反応してアミノ酸の亜鉛錯体が一部生成し、亜鉛イオンに硫黄系化合物が反応するものと推測される。脂肪酸については、アミノ酸のアミノ基との反応により消臭されるものと推測される。また、アルデヒド類については、アルデヒド基がアミノ酸のアミノ基に付加し、N−メチロール基(-NH-CH(R)OH, R:アルデヒド残基)に変換されて除去されるものと推測される。
【実施例】
【0022】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により限定的に解釈されるべきではない。
なお、下記の洗浄剤用消臭性配合剤水溶液の調製において、実施例及び比較例で使用する酸化亜鉛及び塩基性炭酸亜鉛はいずれも化粧品グレードであり、アミノ酸はいずれも食品添加物グレードである。
【0023】
実施例1
(酸化亜鉛−グリシン水溶液の調製)
酸化亜鉛5gとグリシン15gを300cc三口フラスコに入れ、イオン交換水200mlを添加した。この水性混合物を攪拌下に70℃の温浴で30分間加温して、無色透明な水溶液を調製した。水溶液のpHは6.7であった。
(シャンプー)
シャンプー原液(カネボウ製:海のうるおい藻)90mlに濃度約9.1重量%の上記酸化亜鉛−グリシン水溶液10mlを添加した。
得られた酸化亜鉛−グリシン添加シャンプー5mlを水道水95mlで希釈して、後記の消臭試験に供する供試用液とした。
【0024】
実施例2
(炭酸亜鉛−グリシン水溶液の調製)
塩基性炭酸亜鉛5gとグリシン15gを300cc三口フラスコに入れ、イオン交換水200mlを添加した。この水性混合物を攪拌下に70℃の温浴で加温して、無色透明な水溶液を調製した。水溶液のpHは6.6であった。
(ハンドソープ)
ハンドソープ原液(エフティ資生堂製:薬用ハンドソープ)90mlに濃度約9.1重量%の上記炭酸亜鉛−グリシン水溶液10mlを添加した。
得られた炭酸亜鉛−グリシン添加ハンドソープ5mlを水道水95mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
【0025】
実施例3
(酸化亜鉛−グリシン水溶液の調製)
酸化亜鉛1gとグリシン6gを200ccビーカーに入れ、イオン交換水93gを添加した。水性混合物を室温で攪拌して無色透明の水溶液を調製した。水溶液のpHは6.6であった。
(ボディシャンプー)
ボディシャンプー原液(ロゼット製:無添加石鹸ボディソープアロエ)95mlに濃度7重量%の上記酸化亜鉛−グリシン水溶液5mlを添加した。
得られた酸化亜鉛−グリシン添加ボディシャンプー5mlを水道水95mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
【0026】
実施例4
(炭酸亜鉛−アラニン水溶液の調製)
塩基性炭酸亜鉛1gとL−アラニン9gを200ccビーカーに入れ、イオン交換水90gを添加した。水性混合物を室温で攪拌して無色透明の水溶液を調製した。水溶液のpHは6.5であった。
(台所用合成洗剤)
台所用合成洗剤原液(カネヨ石鹸製:ソープンフレッシュ)98mlに濃度10重量%の上記炭酸亜鉛−アラニン水溶液2mlを添加した。
得られた炭酸亜鉛−アラニン添加台所用合成洗剤5mlをイオン交換水95mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
【0027】
実施例5
(シャンプーの処方)
ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム 20重量%
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 5重量%
炭酸亜鉛−グリシン水溶液(実施例2) 10重量%
グリセリン 4重量%
水 残部
上記処方で得られたシャンプー5mlをイオン交換水95mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
【0028】
実施例6
(酸化亜鉛−グリシン水溶液の調製)
酸化亜鉛1gとグリシン9gを200ccビーカーに入れ、イオン交換水90gを添加した。水性混合物を室温で攪拌して無色透明の水溶液を調製した。
(リンスの処方)
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2重量%
プロピレングリコール 5重量%
濃度10重量%の上記炭酸亜鉛−グリシン水溶液 5重量%
水 残部
上記処方で得られたリンスを実施例5と同様にイオン交換水で希釈して、消臭試験に供する供試用液を調製した。
【0029】
実施例7
(酸化亜鉛−サルコシン水溶液の調製)
酸化亜鉛0.25gとサルコシン10.0gを200ccビーカーに入れ、イオン交換水90gを添加した。水性混合物を室温で攪拌して無色透明の水溶液を調製した。水溶液のpHは6.6であった。
(リンスの処方)
炭酸亜鉛−グリシン水溶液に代えて、濃度約10重量%の上記酸化亜鉛−サルコシン水溶液を用いた以外は、実施例6と同様にしてリンスを調製した。
上記処方で得られたリンスを実施例5と同様にイオン交換水で希釈して、消臭試験に供する供試用液を調製した。
【0030】
実施例8
酸化亜鉛0.5g、グリシン6.0g 及びL−グルタミン酸ソーダ2.0gを混合して、イオン交換水91gに溶解させた。得られた水溶液のpHは6.9であった。
(台所用洗剤の処方)
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20重量%
上記酸化亜鉛−グリシン−グルタミン酸ソーダ水溶液 10重量%
水 残部
上記処方で得られた台所用洗剤5mlを水道水95mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
【0031】
実施例9
酸化亜鉛2gとL−フェニルアラニン8gを200ccビーカーに入れ、イオン交換水90gを添加した。水性混合物を室温で15分間攪拌して、無色透明の水溶液を調製した。水溶液のpHは6.7であった。
(シャンプーの処方)
ラウリル硫酸トリエタノールアミン 15重量%
ラウリン酸ジエタノールアミド 5重量%
上記亜鉛−フェニルアラニン水溶液 15重量%
水 残部
上記処方で得られたシャンプー5mlを水道水95mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
【0032】
比較例1〜4
実施例1〜4で用いた市販の各洗浄剤原液(消臭性配合剤の水溶液を添加しない)5mlをイオン交換水100mlで希釈して、後記の消臭試験に供する供試用液とした。
比較例5
実施例5のシャンプーの処方のうち、炭酸亜鉛−グリシン水溶液10重量%に代えてメチルパラベン0.2重量%を添加した。このシャンプー5mlをイオン交換水100mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
比較例6
実施例6のリンスの処方のうち、酸化亜鉛−グリシン水溶液を添加しなかった。このリンス5mlをイオン交換水100mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
比較例7
実施例7のリンスの処方のうち、酸化亜鉛−サルコシン水溶液を添加しなかった。このリンス5mlをイオン交換水100mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
比較例8
実施例8の台所用洗剤の処方のうち、酸化亜鉛−グリシン−グルタミン酸ソーダ水溶液を添加しなかった。この台所用洗剤5mlをイオン交換水100mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
比較例9
実施例9のシャンプーの処方のうち、酸化亜鉛−フェニルアラニン水溶液を添加しなかった。このシャンプー5mlをイオン交換水100mlで希釈して、消臭試験に供する供試用液とした。
対照例
イオン交換水のみで消臭試験を実施した。
【0033】
<消臭試験>
除去対象物注入口、圧力調整口、検知管測定口及び予備口を備えた容量3リッターのガラス製セパラブルフラスコを3個用意し、それぞれの注入口から注射器を用いてアンモニア,硫化水素及び酢酸の3種の臭気物質を所定の初期濃度になるように個別に注入し、30秒間攪拌した。その後、10分間静置して各臭気物質の初期濃度をガステック検知管から測定した。
臭気物質の初期濃度
アンモニア 80 ppm
硫化水素 40 ppm
酢酸 50 ppm
次いで、予備口から注射器を用いて各実施例で調製した供試用液3mlを各フラスコ内に注入した。そして、3種の除去対象物について、静置後から30分経過した時のそれぞれのフラスコ内に残存する濃度をガステック検知管から測定して、30分経過後の消臭率を算出した。
【0034】
以上の消臭率の測定結果を下記の表1に示す。なお、各実施例で調製した水溶液の消臭成分、亜鉛化合物とアミノ酸の重量比、及び洗浄剤中の消臭性配合剤水溶液の添加量(wt%)を併せて表1に示す。
【表1】

【0035】
以上の簡易消臭試験の結果から明らかなように、本発明の消臭性配合剤は、市販の洗浄剤と比較して、アンモニア,硫化水素及び酢酸の除去効果がいずれも高いことが分かる。この試験の結果から、上記除去対象物と化学的特性が類似するアミン類等の塩基性窒素化合物、メルカプタン類等の硫黄系化合物、中級脂肪酸等の脂肪酸に対しても、有効に除去されることは容易に理解できるであろう。また、高級アルデヒド類については、アミノ基を有するアミノ酸へのアルデヒド基の付加反応によるものと推測されるので、有効に除去されることが理解できるであろう。
また、上記体臭以外に、洗浄剤の使用後に人体表面に残留する添加剤(例えば、エタノールアミン)も、同様の理由から有効に除去できるものと考えられる。
【0036】
<評価試験>
(1)手荒れ試験
各実施例の消臭性配合剤を濃度5重量%に調整した供試用液を40℃に加温し、この供試用液中に10名のパネラーの手を2分間浸した。これを1日2回行い、かつ連続3日間実施した。表1に示すように、全てのパネラーに手荒れは認められなかった。
(2)使用感
実施例1〜4で調製した洗浄剤組成物と、比較例1〜4の市販品との使用を10名のパネラーに依頼し、肌に対する使用時の不快感、即ち皮膚刺激性があるかヒリヒリ感が感じられるか否かを評価してもらった。表1に示すように、実施例1〜4の洗浄剤組成物は、対応する各市販品と遜色がないとの評価を得た。また、泡立ち性も市販品と遜色ないことが判明した。
更に、実施例5〜9で調製した洗浄剤組成物についても、同様の評価が得られた。
【0037】
実施例10
(洗浄剤組成物)
ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム 10重量%
酸化亜鉛−グリシン水溶液(実施例1) 40重量%
水 残部
<パーマネントウェーブ用毛髪消臭処理剤の消臭試験>
長さ20cmで重量10gの人毛2束を用い、下記のパーマネントウェーブ第1剤100ml中に15分間浸透してパーマネント処理を施した。次いで、毛束を取り出して軽く絞り、上記洗浄剤組成物50ml中に10分間浸漬した後水洗した。洗浄剤組成物の消臭結果を5名のパネラーに官能評価してもらった。
(パーマネントウェーブ第1剤)
チオグリコール酸アンモニウム 7.0重量%
EDTA−二ナトリウム塩 0.5重量%
28%アンモニア水 (pH9に調整)
モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0重量%
水 残部
官能評価の結果、実施例10の洗浄剤組成物で処理を施した毛髪は、パネラー全員がチオグリコール酸臭及びアンモニア臭とも感じなかった。一方、コントロールとして、洗浄剤組成物を使用せずに流水で10秒間洗浄した毛髪については、パネラー全員がチオグリコール酸臭及びアンモニア臭を強く感じた。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の洗浄剤組成物は、頭髪,足,腋等に存在する体臭や洗浄剤使用後の残臭を除去する脱臭用洗浄剤として有用であり、例えば、化粧石鹸、洗顔クリーム、拭き取り用化粧品(ローション)、シェービングクリーム、パーマネントウェーブ用毛髪処理剤,台所用洗剤などに使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸亜鉛及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩及びサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸との混合物からなり、上記亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:2〜1:50の範囲にあることを特徴とする洗浄剤用消臭性配合剤。
【請求項2】
前記混合物が水性溶液の状態にあることを特徴とする請求項1記載の洗浄剤用消臭性配合剤。
【請求項3】
洗浄剤と消臭性配合剤とからなり、該消臭性配合剤が、炭酸亜鉛及び酸化亜鉛から選ばれる少なくとも1種の亜鉛化合物と、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、グルタミン酸塩及びサルコシンの群から選ばれる少なくとも1種のアミノ酸とを含有すると共に、亜鉛化合物とアミノ酸の併用割合が重量比で1:2〜1:50の範囲にあることを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項4】
シャンプー、リンス、ボディシャンプー、ハンドソープ又はトリートメントとして使用される請求項3記載の洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2006−176675(P2006−176675A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371961(P2004−371961)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(390015853)理研香料工業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】