説明

洗浄剤

【課題】 粉状又は顆粒状のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩を脂肪酸アルカリ塩によって固形状に粘結したN−アシル−アミノ酸アルカリ塩洗浄剤を提供する。
【解決手段】 粉状又は顆粒状のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩の粘結剤として今日まで使用されている高級アルコール類は洗浄力がないので当然に製品の洗浄性は減少する。 高級アルコール類の代わりに炭素数10から炭素数22の飽和,不飽和の脂肪酸アルカリ塩、石けん素地を単独或いは複数の組み合わせで粘結剤として使用し、洗浄力の優れた固形のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩洗浄剤を製造することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野1】
【0001】
この発明は、粉状又は顆粒状のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩を脂肪酸アルカリ塩を用いて固形状に粘結する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、固形状のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩洗浄剤においては高級アルコール(例えばセタノール)が粉状又は顆粒状のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩の粘結剤として用いられて来た。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これには、次のような欠点があった。 高級アルコール類は基本的に洗浄力を持っていないので、粘結剤の配合率に比例してN−アシル−アミノ酸アルカリ塩の洗浄効果を減ずるのみであった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
高級アルコール類の代わりに炭素数10から炭素数22の飽和、不飽和脂肪酸アルカリ塩及び石けん素地を粘結剤として使用する。
【発明の効果】
【0005】
炭素数10から炭素数22の飽和、不飽和脂肪酸アルカリ塩は洗浄作用があり、 なかんずく石けん素地は優秀な洗浄剤であるから、N−アシル−アミノ酸アルカリ塩の粘結剤として用いても洗浄作用を増すことはあっても損なうことはなく、優れた固形洗浄剤を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
粉状又は顆粒状のN−アシル−アミノ酸アルカリ塩と脂肪酸アルカリ塩、石けん素地を混練した後、押出し機から圧出すると可塑性のある棒状になる。これを成形すると固形状洗浄剤が得られる。
配合比率は、N−アシル−アミノ酸アルカリ塩の100部に対して炭素数10から炭素数22の飽和、不飽和脂肪酸アルカリ塩類及び石けん素地を単独又は複数組み合わせたものを3部以上使用するが水溶液のPHを低く抑えるためには20部以内に止めると良い。
炭素数10から炭素数22の飽和、不飽和脂肪酸アルカリ塩及び石けん素地のアルカリは製品の硬度から見てナトリウムが最適で、カリウム及び有機アミン類はやや軟質な製品となる。
市販の石けんに広く利用されている保湿剤、過脂肪剤、香料、色素、多価アルコール類なども本製品の性能を損なわない範囲で添加することができる。
【実施例】
【0007】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)N−アシル−アミノ酸アルカリ塩を、脂肪酸アルカリ塩を用いて粘結した固形洗浄剤。
(2)アシル基が炭素数12から18の飽和、不飽和の脂肪酸基、ヤシ油脂肪酸基、パーム核油脂肪酸基、パーム脂肪酸基、牛脂脂肪酸基の中から選ばれた単独或いは複数の組み合わせからなる特許請求範囲(1)記載の固形洗浄剤。
(3アミノ酸が、グルタミン酸、グリシン,アラニンの中からから選ばれた単独或いは複数の組み合わせからなる特許請求範囲(1)記載の固形洗浄剤。
(4)脂肪酸アルカリ塩が、炭素数10から22の飽和脂肪酸アルカリ塩、不飽和脂肪酸アルカリ塩、天然油脂由来の脂肪酸アルカリ塩(以下石けん素地と言う)の中から選ばれた単独或いは複数の組み合わせからなる特許請求範囲(1)記載の固形洗浄剤。
(5)N−アシル−アミノ酸アルカリ塩と脂肪酸アルカリ塩のアルカリが、カリウム、ナトリウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミンの中から選ばれた単独或いは複数の組み合わせからなる特許請求範囲(1)記載の固形洗浄剤。

【公開番号】特開2009−114420(P2009−114420A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312844(P2007−312844)
【出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(507396714)
【Fターム(参考)】