説明

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、コーティング剤

【課題】 プラスチック基材への密着性に優れるとともに、上塗り塗膜との付着性に優れ、また、上塗りとして金属蒸着層を設ける場合に、金属蒸着膜との密着性に優れ、金属蒸着膜の光沢低下を起こさない下塗り用途に有用な活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物、及び、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する下塗り用コーティング剤を提供すること。
【解決手段】 単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であるウレタン(メタ)アクリレート(B)、光開始剤(C)とを必須成分とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該組成物を含有する下塗り用コーティング剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック基材上に複層塗膜を形成する際の下塗り層に好適なコーティング層を形成することができる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、及び、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する下塗り用コーティング剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン樹脂等から製造された合成樹脂成形品は、軽量で耐衝撃性に優れているばかりでなく、透明性も良好で、例えば、携帯電話、家電製品の部品、ヘッドランプ、サンルーフ、グレージング等に多く用いられるようになってきている。
【0003】
これらの合成樹脂成形品はその表面の耐擦傷性が充分ではないので、他の硬い物との接触や摩擦、引っかき等によって表面に損傷を受けやすい欠点があった。そこで、合成樹脂成形品に耐擦傷性を付与する手段として、通常、その表面に塗料を塗装して耐擦傷性を向上させうる塗膜を形成することが行われている。
【0004】
耐擦傷性を向上させるべく、(メタ)アクリロイル基を多く導入して架橋密度を高める工夫をしているが(例えば、特許文献1参照。)、一般に、(メタ)アクリロイル基が多いと硬化時に急激な体積収縮が起こりやすく、塗膜にチジミやクラックが生じたり、基材との密着性が悪化する傾向がある。その課題解決のため、活性エネルギー線により下塗り塗膜と耐擦傷性クリヤー塗膜の2層を形成する方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。
【0005】
また最近、携帯電話、ランプ反射板、グリル、エンブレム等の自動車部品や、化粧品容器、家電製品の部品に、表面外観が金属様の部品が多く使用されている。これらは種々のプラスチックを用いて成形体の形成がなされ、その表面にスズやアルミニウム等の金属を真空蒸着することによって作られる。このような方法を行なう場合、その表面を平滑にし、プラスチック基材と金属蒸着膜との密着性を高めるために、活性エネルギ−線硬化型下塗り塗料を使用する。
【0006】
このような用途の塗料として、種々のアクリル樹脂と紫外線硬化性樹脂組成物とを配合した塗料(例えば、特許文献3参照。)や変性アルギッド樹脂と紫外線硬化性樹脂組成物とを配合した塗料(例えば、特許文献4参照。)などが提案されている。
【0007】
しかし、これらの方法では、基材との密着性、上塗りとなる耐擦傷性クリアー塗膜や金属蒸着膜との密着性、金属蒸着膜の光沢について満足できないレベルであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−286809号公報
【特許文献2】特開2006−263616号公報
【特許文献3】特開2002−348498号公報
【特許文献4】特開2003−221408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の活性エネルギ−線硬化型樹脂では、プラスチック基材や上塗り塗膜との密着性が不足することや、上塗りとして金属蒸着層を設ける場合に、金属蒸着膜表面の光沢性が不足する場合があった。本発明の目的は、プラスチック基材への密着性に優れるとともに、上塗り塗膜との付着性に優れ、また、上塗りとして金属蒸着層を設ける場合に、金属蒸着膜との密着性に優れ、金属蒸着膜の光沢低下を起こさない下塗り用途に有用な活性エネルギ−線硬化型樹脂組成物、及び、該活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する下塗り用コーティング剤を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討の結果、(メタ)アクリロイル基濃度が異なるアクリレート類を必須成分とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が、前記の課題を解決することを見出し発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明は、単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であるウレタン(メタ)アクリレート(B)、光開始剤(C)とを必須成分とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、該組成物を含有する下塗り用コーティング剤を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を使用することにより、基材はもちろんのこと、上塗り塗膜や金属層との密着性、塗膜外観に優れた塗膜の形成が可能となった。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であるウレタン(メタ)アクリレートB)、光開始剤(C)とを必須成分とし、必要に応じて、有機溶剤、前記(A)、(B)以外のラジカル重合性化合物を含有する。
【0014】
単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であるウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、得られるウレタン(メタ)アクリレートが単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であれば、特に限定されないが、上塗りに金属蒸着膜を形成した際に光沢低下を防止できる点で、(メタ)アクリロイル基を分子中に5個以上有することが望ましい。
【0015】
当該ウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、例えば、水酸基を含有する多官能(メタ)アクリレートとポリイソシアネート類を反応して得ることができるが、3個以上の(メタ)アクリル基を有する水酸基含有化合物とジイソシアネートを反応して得ることがより好ましい。
【0016】
3個以上の(メタ)アクリル基を有する水酸基含有化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0017】
また、更に2官能を超える多官能のポリイソシアネートと水酸基を含有する(メタ)アクリレートを反応させてもよい。また、前述のアクリレート類とポリイソシアネートを併用してもよい。
【0018】
前記ポリイソシアネート類としては、1分子中にイソシアネート基を2個以上含んでなる化合物であり、例えば、脂肪族系ジイソシアネ−ト化合物、芳香族系ジイソシアネ−ト化合物、これらの3量体等が挙げられる。ここで言う脂肪族系ジイソシアネート化合物とは、イソシアネート基が鎖状炭素原子に結合したジイソシアネート化合物と、イソシアネート基が環状飽和炭化水素の炭素原子に結合したジイソシアネート化合物とを意味し、芳香族系ジイソシアネート化合物とは、イソシアネート基が芳香環の炭素原子に結合したイソシアネート化合物を意味する。
【0019】
例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート;1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(2,4−および/または2,6−TDI)、4, 4’−および/または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4, 4’−および/または2,4’−MDI)、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニ ル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート等が挙げられる。
【0020】
これらのうち、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートおよび、該脂肪族系ジイソシアネート化合物の3量体が、塗膜の耐候性を良好とするため好ましい。脂肪族系ジイソシアネート化合物の3量体としては、例えば、上記脂肪族系イソシアネ−ト系のイソシアヌレート型ポリイソシアネート等が挙げられ、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。これらは各々単独あるいは混合物で用いても差し支えない。
【0021】
これらの中でも、(メタ)アクリル基を有する水酸基含有化合物とポリイソシアネートの組み合わせは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及び/または、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(H6XDI)及び/またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)とペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートの組み合わせが好ましい。
【0022】
また、前述のアクリレート類とポリイソシアネートの反応比率は、アクリレート類中の水酸基とポリイソシアネート中のイソシアネートとの当量比(〔−OH〕/〔−NCO〕)が100/100〜100/50の範囲、より好ましくは、100/100〜100/90の範囲であることが好ましい。水酸基の合計モル数をイソシアネート基のモル数よりも多くすることにより、未反応のイソシアネート基の残存を減らし、貯蔵安定性を良好にすることができる。
【0023】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の重量平均分子量が1000〜5000であることが好ましい。
【0024】
本願発明で用いる単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であるウレタン(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、得られるウレタン(メタ)アクリレートが単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であれば特に限定されないが、上塗り塗膜との付着性を考慮すると、1分子中に(メタ)アクリロイル基が3個未満で含有することが好ましい。
【0025】
当該ウレタン(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、ポリオールとポリイソシアネートを、分子末端にイソシアネート基が残る比率で反応したのち、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応して得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0026】
ポリイソシアネート(b1)としては、前記のポリイソシアネートが挙げられる。
【0027】
前記ポリオール(b2)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、2,4−ジエチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、水添ビスフェノールA、スピログリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール等の単量体またはこれらの単量体から選ばれる少なくとも1種から構成されるポリエーテルポリオール、前記単量体に多価カルボン酸を反応させて得られるポリエステルポリオール、前記単量体にε−カプロラクトン等のラクトン類を付加したポリカプロラクトンジオール、前記単量体と、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート及びジフェニルカーボネート等の炭酸エステルのエステル交換反応により得られるポリカーボネートジオール等が使用可能である。
これらの中でもポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、カーボネートジオール等が好ましく、または二種以上を併用して用いることができる。
【0028】
前記水酸基含有(メタ)アクリレート(b3)としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(以下「(b3)成分」という)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、及びそのカプロラクトン変性品やアルキルオキサイド変性品等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート変性品;ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のモノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物等が挙げられる。
これらの中で2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びそのカプロラクトン変性品が好ましい。
【0029】
前記成分(b1)、(b2)、(b3)の反応条件は、従来知られる各種の方法に従って行なうことができる。例えば、30〜90℃に加温した(b1)成分とジブチル錫ジラウレート等の触媒との混合物中に、(b2)成分を2〜6時間かけて投入し、さらに1〜3時間反応させ、(b3)成分を1〜3時間かけて投入し、さらに1〜3時間反応させることにより、(B)成分を合成できる。(B)成分の合成に用いる(b1)成分、(b2)及び(b3)成分の使用割合は、0.5≦((b1)成分のイソシアネート基総数)/((b2)成分及び(b3)成分のヒドロキシル基総数)≦1.0となるようにするのが好ましい。前記使用割合が0.5以上にすることによって、硬化物に基材への密着性を付与することができる。一方、前記使用割合が1.0以下にすることによって、イソシアネート基の反応率が高くなり、樹脂組成物の貯蔵安定性を向上させることができる。特に好ましい(b1)成分、(b2)及び(b3)成分の使用割合は、0.9≦(b1)成分のイソシアネート基総数/(b2)成分及び(b3)成分のヒドロキシル基総数≦1.0である
【0030】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)の重量平均分子量は、1000〜10000であることが好ましい。重量平均分子量が1000より小さいと上塗り塗膜が付着しにくくなり、重量平均分子量が10000より大きいと上塗り塗膜が付着しにくく、また、上塗りに金属蒸着膜を形成した際に光沢低下を起こしやすくなる。
【0031】
さらに、前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)は、種々上塗り塗膜との付着性を考慮するとポリエステル構造を有することが好ましく、1分子中のエステル基濃度が3〜7mmol/gであることがより好ましい。
【0032】
本発明に用いる光開始剤(C)とは、紫外線、電子線、放射線等でラジカルを発生することが可能な化合物であり、具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p − メトキシベゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物;2−エチルアントラキノン等のアントラキノン類;ベンゾイルパーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシド等のパーオキシド化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物を挙げることができる。
【0033】
これらの中でも、ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が好ましく、これらを単独で使用、または、2 種以上併用してもよい。
【0034】
前記単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と前記単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であるウレタン(メタ)アクリレート(B)との配合割合(〔A〕/〔B〕)は、1/9〜6/4(重量比)であることが好ましく、2/8〜5/5が特に好ましい。〔A〕/〔B〕が1/9より小さいと上塗りに金属蒸着膜を形成した際に光沢低下を起こし易く、〔A〕/〔B〕が6/4より大きいと上塗り塗膜が付着しにくくなる。
【0035】
光開始剤(C)の添加量は、(A)と(B)との合計100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは1〜10重量部であり、更に好ましくは1〜8重量部である。
【0036】
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶媒を用いることができる。該有機溶媒としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メタノール、エタノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはエチレンカーボネート等が挙げられる。
【0037】
本発明のコーティング剤を基材に塗布する方法に限定はなく、ハケ塗り、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、カーテンコートなどの常法によって行われる。十分な硬度と被膜にクラックを発生させず良好な密着性を発現させるためには、塗布量として、硬化被膜の膜厚が3〜30μmであることが好ましい。基材に塗布された被膜を硬化させる手段としては、紫外線、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射する種々の方法を用いることができ、紫外線発生源としては実用的、経済性の面から紫外線ランプが一般に用いられている。具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光等の紫外線などが挙げられる。照射雰囲気は空気でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性ガスでもよい。金属蒸着は、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、メッキなどの方法を用いて行われるが、真空蒸着が生産性の点からより好ましい。蒸着される金属としては、Al、Zn、Cu、Ag、Au、Sn、Ni、あるいはこれらの合金などである。
【0038】
基材となるプラスチックとしては、各種の合成樹脂成型品が挙げられる。合成樹脂成型
品の具体例は、アクリロニトリル− ブタジエン− スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、繊維強化複合材料(FRP)、ポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリメタクリルイミド樹脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂などが挙げられる。また合成樹脂成型品とは、これらの樹脂からなるシート状成型品、フィルム状成型品、各種射出成型品などである。
本発明の光硬化性樹脂組成物よって得られた塗膜は、種々のプラスチック成型体上に金属
蒸着された面に優れた密着性を発現し、かつ硬度、耐擦傷性に優れたものとなるため、自
動車部品、電化製品部品、容器、建築材料などの用途で好適に使用できるものである。
【実施例】
【0039】
次に、本発明を参考例、実施例及び比較例により、一層具体的に説明するが、本発明はこれらの例示例にのみ限定されるものではないのはいうまでもない。以下において、特に断りのない限りは、「部」は、すべて「重量部」を意味するものとする。
【0040】
重量平均分子量の測定
なお、本発明における重量平均分子量はGPCによるポリスチレン換算で測定したものであり、具体的には、東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。
カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。
流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。
試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計
【0041】
合成例1[ポリウレタン(メタ)アクリレート(A−1)の合成]
撹拌機、ガス導入管、コンデンサーおよび温度計を備えた2リットルのフラスコに、酢酸ブチル302部、ヘキサメチレンジイソシアネート168部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品株式会社製酸化防止剤〕2.4部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、アロニックスM−305〔東亜合成(株)製ペンタエリスリトールトリアクリレート〕1040部を加え、80℃でさらに反応を継続、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(A−1)〔不揮発分;80.2%、ガードナー粘度;H−I(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量9.1mmol/g、重量平均分子量Mw=1,500〕を得た。
【0042】
合成例2[ポリウレタン(メタ)アクリレート(A−2)の合成]
合成例1と同様の反応装置に、酢酸ブチル280部、バーノックDN−980S〔DIC(株)製脂肪族イソシアヌレート型ポリイソシアネート、イソシアネート基含有率;21.0%〕312部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品(株)酸化防止剤〕2.2部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、アロニックスM−305〔東亜合成(株)製ペンタエリスリトールトリアクリレート〕810部を加え、80℃でさらに反応を継続、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(A−2)〔不揮発分;80.0%、ガードナー粘度;Z3(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量7.8mmol/g、重量平均分子量Mw=4,400〕を得た。
【0043】
合成例3[ポリウレタン(メタ)アクリレート(A−3)の合成]
合成例1と同様の反応装置に、酢酸ブチル310部、バーノックDN−980S〔DIC(株)製脂肪族イソシアヌレート型ポリイソシアネート、イソシアネート基含有率;21.0%〕780部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品(株)酸化防止剤〕2.5部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、2−ヒドロキシエチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕462部を加え、80℃でさらに反応を継続、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(A−3)〔不揮発分;80.5%、ガードナー粘度;W−X(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量4.1mmol/g、重量平均分子量Mw=1,800〕を得た。
【0044】
合成例4[ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−1)の合成]
合成例1と同様の反応装置に、酢酸ブチル206部、イソホロンジイソシアネート222部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品(株)製酸化防止剤〕1.7部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、プラクセル210N〔ダイセル化学工業(株)製ポリカプロラクトンジオール、水酸基価;114mgKOH/g、数平均分子量1000〕493部を加えた後、80℃で5時間反応させた。このときのイソシアネート価は4.5%であった。60℃に降温した後に、2−ヒドロキシエチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕118部を加え80℃でさらに反応を継続し、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−1)〔不揮発分;80.0%、ガードナー粘度;Y−Z(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量1.2mmol/g、エステル結合濃度5.2mmol/g、重量平均分子量Mw=3,600〕を得た。
【0045】
合成例5[ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−2)の合成]
合成例1と同様の反応装置に、酢酸ブチル322部、イソホロンジイソシアネート400部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品(株)製酸化防止剤〕2部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、エクセノール420〔旭硝子(株)製ポリエーテルポリオール、水酸基価;280mgKOH/g、分子量400〕361部を加えた後、80℃で5時間反応させた。このときのイソシアネート価は7.0%であった。60℃に降温した後に、2−ヒドロキシエチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕213部を加え80℃でさらに反応を継続し、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−2)〔不揮発分;75.0%、ガードナー粘度;V−W(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量1.8mmol/g、重量平均分子量Mw=2,000〕を得た。
【0046】
合成例6[ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−3)の合成]
合成例1と同様の反応装置に、酢酸ブチル250部、イソホロンジイソシアネート488部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品(株)製酸化防止剤〕2部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、2−ヒドロキシエチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕521部を加え80℃でさらに反応を継続し、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−3)〔不揮発分;80.3%、ガードナー粘度;V−W(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量4.4mmol/g、重量平均分子量Mw=520〕を得た。
【0047】
合成例7[ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−4)の合成]
合成例1と同様の反応装置に、酢酸ブチル308部、イソホロンジイソシアネート111部、ネオスタンU−830〔日東化成(株)製ジオクチル錫バーサテート〕0.2部、K−NOX-BHT〔共同薬品(株)製酸化防止剤〕2部およびメトキノン〔精工化学工業(株)製重合禁止剤〕0.2部を加え、均一に混合しながら徐々に昇温して、60℃に達したところで、プラクセル230N〔ダイセル化学工業(株)製ポリカプロラクトンジオール、水酸基価;37mgKOH/g、数平均分子量3000〕760部を加えた後、80℃で5時間反応させた。このときのイソシアネート価は1.8%であった。60℃に降温した後に、2−ヒドロキシエチルアクリレート〔大阪有機化学工業(株)製〕59部を加え80℃でさらに反応を継続し、イソシアネート価が0.2%以下になるまで反応させ、ポリウレタン(メタ)アクリレート(B−4)〔不揮発分;75.4%、ガードナー粘度;Z2(25℃)、ガードナーカラー;1以下、(メタ)アクリロイル基含有量0.5mmol/g、重量平均分子量Mw=7,000〕を得た。
【0048】
実施例1〜4および比較例1〜5
合成例1〜7で得られたポリウレタン(メタ)アクリレート(A−1)〜(A−3)及び、(B−1)〜(B−4)を用いて第1表に示す配合により本発明の活性エネルギー線硬化型塗装剤用樹脂組成物を含有してなる塗装剤(X−1)〜(X−4)、比較対照用の塗装剤(RX−1)〜(RX−5)を調製した。実施例及び比較例において得られた複層塗膜は、以下の方法により評価した。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
<複層塗膜の形成方法>
ポリカーボネート基材〔(TP技研株式会社製;2×50×150mm〕上に、本発明の塗装剤(X−1)〜(X−4)または比較対照用の塗装剤(RX−1)〜(RX−5)を、乾燥膜厚が10μmになるようにエアスプレー塗装した後、熱風乾燥器を用いて60℃で10分間乾燥を行い、有機溶剤を揮発除去した。次いで、紫外線照射装置を用いて80W/cmの高圧水銀灯下を通過させて積算照度が800mJ/cmになるまで紫外線を照射してポリカーボネート基材上に下塗り塗膜を作成した。
【0052】
上塗り塗膜として、1)クリア塗料を直接塗装する、2)金属蒸着層を形成し、さらにその上からクリア塗料を塗装する、2通りの複層塗膜を作製、評価を行った。
【0053】
1)クリア塗料を直接塗装
ユニディックV−4025〔DIC(株)製UV硬化型樹脂〕40部、イルガキュア#184〔BASFジャパン(株)製光開始剤〕1部、トルエン26部、酢酸イソブチル26部、ブチルセロソルブ18部、n−ブタノール18部の組成のクリヤー塗料を、乾燥膜厚が10μmになるようにエアスプレー塗装した後、熱風乾燥器を用いて60℃で10分間乾燥を行い、有機溶剤を揮発除去した。次いで、紫外線照射装置を用いて80W/cmの高圧水銀灯下を通過させて積算照度が800mJ/cmになるまで紫外線を照射してポリカーボネート基材上に複層塗膜を作成した。以下の方法で評価を行った。評価結果を第2表に示す。
【0054】
<評価方法>
(1)外観:塗装剤を基材に塗布、硬化後の複層塗膜外観を目視評価した。表面が平滑でかつ透明であるものを○、クモリや白化のあるものを×で評価した。
(2)付着性:硬化塗膜にカッターナイフで1mm×1mmの100個の碁盤目を作成し、ニチバン(株)製セロハンテープを貼り付けた後、剥離を行った。この時に塗膜が剥離せずに基材に密着している碁盤目の数を数えて評価した。
(3)鉛筆硬度:三菱鉛筆ユニを用いて1kg荷重で引っ掻き試験し、キズが付く最低の硬さの1ランク下の硬さで表示した。
【0055】
【表3】

【0056】
【表4】

【0057】
2)金属蒸着層を形成し、さらにその上からクリア塗料を塗装
下塗り塗膜の表面にアルミニウムを真空蒸着した後、ユニディックC7−164(DIC株式会社製)40部、イルガキュア#184〔BASFジャパン(株)製光開始剤〕0.6部、トルエン12部、酢酸イソブチル12部、ブチルセロソルブ8部、n−ブタノール8部の組成のクリヤー塗料を、乾燥膜厚が10μmになるようにエアスプレー塗装した後、熱風乾燥器を用いて60℃で10分間乾燥を行い、有機溶剤を揮発除去した。次いで、紫外線照射装置を用いて80W/cmの高圧水銀灯下を通過させて積算照度が800mJ/cmになるまで紫外線を照射してポリカーボネート基材上に複層塗膜を作成した。
以下の方法で評価を行った。評価結果を第3表に示す。
【0058】
<評価方法>
(1)外観:白化、クラック等の欠陥の有無を目視観察した。
○・・・・・欠陥のないもの
△・・・・・わずかに欠陥があるもの
×・・・・・欠陥があるもの
(2)付着性:硬化塗膜にカッターナイフで1mm×1mmの100個の碁盤目を作成し、ニチバン(株)製セロハンテープを貼り付けた後、剥離を行った。この時に塗膜が剥離せずに基材に密着している碁盤目の数を数えて評価した。
(3)鉛筆硬度:三菱鉛筆ユニを用いて1kg荷重で引っ掻き試験し、キズが付く最低の硬さの1ランク下の硬さで表示した。
【0059】
【表5】

【0060】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が7mmol/g以上であるウレタン(メタ)アクリレート(A)と単位質量当たりの(メタ)アクリロイル基濃度が3mmol/g以下であるウレタン(メタ)アクリレート(B)と光開始剤(C)とを必須成分とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項2】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の重量平均分子量が1000〜5000である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項3】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、脂肪族ポリイソシアネートと、1分子中に(メタ)アクリロイル基3個以上と水酸基を有する化合物との反応物である請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項4】
脂肪族ポリイソシアネートがジイソシアネートである請求項1〜3の何れか1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項5】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)の重量平均分子量が1000〜10000である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項6】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)の1分子中に(メタ)アクリロイル基が3個未満で含有するウレタン(メタ)アクリレートである請求項5記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項7】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が、エステル構造、エーテル構造、及びカーボネート構造からなる群から選ばれる1つ以上の構造を有するウレタン(メタ)アクリレートである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項8】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、及びカーボネートジオールからなる群から選ばれる1つ以上のポリオールと水酸基含有エチレン性不飽和単量体を含有するアルコール成分と脂肪族ジイソシアネートとを反応して得られるウレタン(メタ)アクリレートである請求項7記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項9】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が、ポリエステル構造を含有し、且つ、1分子中のエステル基濃度3〜7mmol/gのウレタン(メタ)アクリレートである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項10】
前記ウレタン(メタ)アクリレート(B)が、更にラクトン構造を有するウレタン(メタ)アクリレートである請求項9記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する下塗りコーティング剤
【請求項12】
請求項1〜10の何れか1項記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する被蒸着面用下塗りコーティング剤

【公開番号】特開2012−57031(P2012−57031A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200860(P2010−200860)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】