説明

流体材料梱包器材および流体材料梱包方法

【課題】従来よりも使いやすく、構造を簡略化した安価な流体材料梱包器材およびこれを用いた流体材料梱包方法の提供。
【解決手段】
袋状体内の流体材料を注出する注出筒体とを有する軟質袋状容器A、該軟質袋状容器Aの外周に取り付けることができる筒状の支持枠B、および、直方体状をなし、流体材料を充填した上記軟質袋状容器Aを、上記支持枠Bを取り付けた状態で収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器Aの注出筒体を係合させて支持しかつその注出筒体の頭部を該上蓋に開口させた取出孔27内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱Cとからなる流体材料梱包器材。
また、この流体材料梱包器材を用い、上記軟質袋状容器Aに流体材料を充填し、上記支持枠Bを取り付け、これを上記外箱Cに収納する流体材料梱包方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料,シーリング材,接着剤等の建築工事や内外装工事に供される材料あるいは食品材料等、液体状,粘性体状,粉体状または粒体状の各種流体材料を充填する柔軟な軟質袋状容器と、これを支持する支持枠と、これらを収納する外箱との組み合わせからなる流体材料梱包器材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、上記流体材料を充填する直方体状の金属板製18リットル缶(いわゆる一斗缶)や硬質合成樹脂製の容器等に代わる流体材料梱包器材として、合成樹脂製で柔軟な軟質袋状容器とこれを支持する段ボール等製で筒状の支持枠とこれらを収納する直方体状の段ボール等製の外箱との組み合わせからなる、本出願人の発明または考案に係るものが知られている(特許文献1〜4)。
【特許文献1】実用新案登録第3084128号公報
【特許文献2】特開2002-166969号公報
【特許文献3】特開2002-249169号公報
【特許文献4】特開2006-76579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この流体材料梱包器材は、リサイクルや焼却処分に適しているというメリットがあるものの、さらに開封および流体材料の取出しを容易にして使いやすいものにする必要があった。
たとえば、上記特許文献1の包装容器の外箱は、上面に左右蓋板(内蓋)と前後蓋板(外蓋)とを備え、その開封の際には、上記外蓋を開き、軟質袋状容器の注出筒体を上記内蓋に形成された凹処に噛合させることにより、外箱に収納したままの状態で、軟質袋状容器の流体材料を注ぎ出すことができるようにしたものである。
しかし、これは、一旦外蓋を開く手間がかかること、注出筒体を内蓋の凹処に噛合させるには重量のある軟質袋状容器を外箱内で回転させるのが容易でない場合があること、外蓋を起立させた状態での流体材料の注ぎ出しの作業は、その外蓋が邪魔になって行いづらい場合があること、また、外箱内に軟質袋状容器の注出筒体が沈み込んでいる場合には一旦内蓋を開き注出筒体を引き上げなければならないこと、などの問題を改善する必要があった。
【0004】
また、上記特許文献2および3の包装容器の場合も、流体材料を取り出すには、軟質袋状容器を一旦外箱から取り出すか、4枚の蓋を開いた状態で行わざるを得ない。
【0005】
上記特許文献4の包装容器は、外箱の上蓋の注出筒体取り出し部を一旦切り開くとともに小蓋を切り離して注出筒体係合孔を開口させ、注出筒体を引き出してその注出筒体係合孔に係合させることで、流体材料を取り出すので、手間がかかる。また、外箱が平面8角形の筒体であるので、製造コストが上がってしまう、という問題もある。
【0006】
したがって、製造コストを抑えつつ大量生産できるよう、構造を簡略化してより安価なものとする必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、従来よりも使いやすく、構造を簡略化した安価な流体材料梱包器材およびこれを用いた流体材料梱包方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の本発明は、軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器A(またはA’)、該軟質袋状容器A(またはA’)の外周に取り付けて内部に上記軟質袋状容器A(またはA’)を嵌合させた状態とすることができる筒状の支持枠B、および、4枚の側板14〜17と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなし、流体材料を充填した上記軟質袋状容器A(またはA’)を、該軟質袋状容器A(またはA’)の外周に上記支持枠Bを取り付けた状態で収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器A(またはA’)の注出筒体を係合させて支持しかつその注出筒体の頭部を該上蓋に開口させた取出孔27内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱Cとからなる流体材料梱包器材である。
【0009】
請求項2記載の本発明は、上記外箱Cの上蓋が、対向する一対の側板14,16の上縁にそれぞれ連設された、主板18a,19aとその主板18a,19aに折り線18b,19bを介して連設された折り畳み板18c,19cからなる一対の内蓋板18,19、および、他の一対の側板の上縁に連設された外蓋板20,21とからなり、一方の上記主板18aには、上記折り線18bに連続させて、上記軟質袋状容器Aの注出筒体の注出筒3の外面に形成したツバ7,8の外径より大径の半円形をなす挿通孔22が形成され、この主板に連設した上記折り畳み板18cには、上記折り線18bで折り畳んだときに上記挿通孔22に一致するように、上記折り線18bおよび上記挿通孔22に連続させて、上記ツバ7,8よりも小径でかつ上記主筒4よりも大径の半円形の嵌合孔23が形成され、他方の上記主板19aには、上記折り線19bに連続させて、軟質袋状容器Aの注出筒3の上記ツバ7,8の外径よりやや幅広の挿通溝24が形成され、この主板に連設された折り畳み板19cには、上記折り線19bで折り畳んだときに上記挿通溝24に一致するように、上記折り線19bおよび上記挿通溝24に連続させて、上記ツバ7,8の外径よりも狭くかつ主筒4の外径よりも広いスライド溝25とその奥部に連なる上記ツバ7,8の外径より大きい円形の挿通孔26が形成され、一方の上記外蓋板20の中央の、閉蓋時に上記内蓋板18,19の挿通孔22,嵌合孔23,挿通溝24に対応することとなる位置には、注出筒3の上記ツバ7よりも大径の取出孔27が開設されている、請求項1記載の流体材料梱包器材である。
【0010】
請求項3記載の本発明は、軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器A(またはA’)、および、4枚の側板42〜45と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなすとともにその内部に円筒状の支持枠68を有し、流体材料を充填した上記軟質袋状容器A(またはA’)を、上記支持枠68内に嵌合させて収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器A(またはA’)の注出筒体を係合させて支持しかつその頭部を該上蓋に開口させた取出孔64内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱C’とからなる流体材料梱包器材である。
【0011】
請求項4記載の本発明は、上記外箱C’が、方形の底板41の4辺に上記側板42〜45を連設し、対向する一対の側板44,45の遊端縁に内蓋板46,47を、同じく対向する他の一対の側板42,43の遊端縁に外蓋板48,49を連設し、上記外蓋板48,49を連設している上記側板42,43それぞれの側辺には、内壁板50,51、52,53を介して支持枠板54,55、56,57を連設し、一の上記内壁板53の上端縁に、挿通孔58’を開設した注出筒支持板58を連設し、一方の内蓋板46の外縁に半円形の係合部62を形成し、他方の内蓋板47の外縁に半円形の係合部63を形成し、一方の外蓋板48の上記係合部に一致することとなる位置に取出孔64を開設してなる台紙を組み立ててなる請求項3記載の流体材料梱包器材である。
【0012】
請求項5記載の本発明は、軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する2つの軟質袋状容器A(またはA’)、および、4枚の側板42〜45と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなすとともにその内部を2つの収納部に区画する仕切板54’を有し、流体材料を充填した上記軟質袋状容器A(またはA’)を、上記各収納部内に収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器A(またはA’)の注出筒体を係合支持しかつその頭部を該上蓋に開口させた取出孔64,75内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱C”とからなる流体材料梱包器材である。
【0013】
請求項6記載の本発明は、上記外箱C”が、方形の底板41の4辺に上記側板42〜45を連設し、対向する一対の側板44,45の遊端縁に内蓋板46,47を、同じく対向する他の一対の側板42,43の遊端縁に外蓋板48,49を連設し、外蓋板48,49を連設した上記側板42,43それぞれの側辺には、内壁板50,51、52,53を介して支持枠板54,55、56,57を連設し、一の上記内壁板53の上縁に、挿通孔58’を開設した注出筒支持板58を連設し、他の上記内壁板50の上縁に、挿通孔69’を開設した注出筒支持板69を連設し、各内蓋板46,47の外縁に半円形の係合部70,71、72,73を2つずつ形成し、各外蓋板48,49の上記係合部と一致することとなる位置に取出孔64,75を1つずつ開設してなる台紙を組み立ててなる請求項5記載の流体材料梱包器材である。
【0014】
請求項7記載の本発明は、軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器A(またはA’)、および、4枚の側板85〜88と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなすとともにその内部に円筒状の支持枠101を有し、流体材料を充填した上記軟質袋状容器A(またはA’)を、上記支持枠101内に嵌合させて収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器A(またはA’)の注出筒体を係合させて支持しかつその頭部を該上蓋に開口させた取出孔92内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱C2とからなる流体材料梱包器材である。
【0015】
請求項8記載の本発明は、上記外箱C2が、方形の底板81の一辺に長方形の第1の側板85を連設し、上記第1の側板85の側辺には第2〜第4の3枚の側板86,87,88を順に連設し、第1の側板85の上辺に外蓋板91を、また、第3の側板87の上辺に、取出孔92を開口した外蓋板93をそれぞれ連設し、また、第2の側板86の上辺に、軟質袋状容器Aの抽出筒体のツバ7,8よりも大径の半円形をなす挿通孔94を有する主板95を連設し、その主板95にはさらに、上記挿通孔94に連続し上記ツバ7,8より小径で主筒4よりも大径の係合孔96を有する折り畳み板97を連設し、同様に、第4の側板88の上辺に、軟質袋状容器Aの抽出筒体のツバ7,8よりも大径の半円形をなす挿通孔98を有する主板99を連設し、その主板99にはさらに上記挿通孔98に連続し上記ツバ7,8より小径で主筒4よりも大径の係合孔99を有する折り畳み板100を連設し、上記第3の側板87の下縁中央に、幅細の連結部102を介して支持枠板101を連結し、その支持枠板の反対側縁部に、幅細の連結部104を介して、遊端縁に挿通溝105を形成した支持板103を連結した、請求項7記載の流体材料梱包器材である。
【0016】
請求項9記載の本発明は、上記外箱C,C’,C”,C2が、その側板の切断線30,61,106に沿って切断することによりその上蓋を取り払い上部を開口させて開封することができ、また、上記軟質袋状容器A(またはA’)が、その上部に被覆部11を有し、開封線10に沿って切断して開封したときに、その被覆部11を上記外箱C,C’,C”,C2および/または支持枠Bの開口縁に被覆できるようにしてなる、請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の流体材料梱包器材である。
【0017】
請求項10記載の本発明は、請求項1,2記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、上記軟質袋状容器A(またはA’)に流体材料を充填し、その軟質袋状容器A(またはA’)に上記支持枠Bを取り付け、その支持枠Bを取り付けた上記軟質袋状容器A(またはA’)を上記外箱Cに収納する、流体材料梱包方法である。
【0018】
請求項11記載の本発明は、請求項1,2記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、上記支持枠Bを取り付けた上記軟質袋状容器A(またはA’)に流体材料を充填し、その軟質袋状容器A(またはA’)を上記支持枠Bを取り付けたままの状態で上記外箱Cに収納する、流体材料梱包方法である。
【0019】
請求項12記載の本発明は、請求項3,4記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、上記外箱C’の台紙に上記軟質袋状容器A(またはA’)を乗載し、その台紙から上記外箱C’を組み立て、上記軟質袋状容器A(またはA’)を支持枠68内に位置させて収納する、流体材料梱包方法である。
【0020】
請求項13記載の本発明は、請求項5,6記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、上記外箱C”の台紙に上記軟質袋状容器A(またはA’)を乗載し、その台紙から上記外箱C’を組み立てるとともに上記仕切板によりその内部を2つの収納部に区画し、2つの上記軟質袋状容器A(またはA’)を各収納部内に収納する、流体材料梱包方法である。
【0021】
請求項14記載の本発明は、請求項7,8記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、上記外箱C2の台紙に上記軟質袋状容器A(またはA’)を乗載し、その台紙から上記外箱C2を組み立てるとともに上記支持枠101を形成し、上記軟質袋状容器A(またはA’)を上記支持枠101内に位置させた状態に収納する、流体材料梱包方法である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1〜9記載の本発明流体材料梱包器材は、軟質袋状容器および外箱の構造が簡略なもので、製造コストを抑えることができる。
また、軟質袋状容器の注出口体を外箱の上蓋に係合支持させておけば、現場での開封、注出の作業が行い易い。
【0023】
請求項9記載の本発明流体材料梱包器材は、収納している流体材料の全量を一度に注出する場合や他の容器に移し替える際の作業が容易に行えるものであり、その作業の際の、流体材料の外箱への付着を防止でき、該外箱がリサイクル処理ができなくなってしまうことを防止できる。
【0024】
請求項10〜14記載の本発明流体材料梱包方法は、その工程が簡略であるから、自動組立てライン・自動充填ラインでの自動組立て・自動充填に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器A(またはA’)、該軟質袋状容器A(またはA’)の外周に取り付けて内部に上記軟質袋状容器A(またはA’)を嵌合させた状態とすることができる筒状の支持枠B、および、4枚の側板14〜17と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなし、流体材料を充填した上記軟質袋状容器A(またはA’)を、該軟質袋状容器A(またはA’)の外周に上記支持枠Bを取り付けた状態で収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器A(またはA’)の注出筒体を係合させて支持しかつその注出筒体の頭部を該上蓋に開口させた取出孔27内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱Cとからなる流体材料梱包器材。
【0026】
上記流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、上記軟質袋状容器A(またはA’)に流体材料を充填し、その軟質袋状容器A(またはA’)に上記支持枠Bを取り付け、その支持枠Bを取り付けた上記軟質袋状容器A(またはA’)を上記外箱Cに収納する、流体材料梱包方法。
【実施例1】
【0027】
本実施例の流体材料梱包器材を図1〜14を用いて説明する。
【0028】
本実施例の流体材料梱包器材は、流体材料を収納する軟質袋状容器Aと、その軟質袋状容器Aを嵌合させた状態にして該軟質袋状容器Aの外周に取り付けられる筒状の支持枠Bと、それらを収納する外箱Cとを組み合わせてなる。
【0029】
軟質袋状容器Aは、縦長方形の2枚の軟質合成樹脂製シートを重合し、その周縁を溶着してなり、流体材料を収納する袋状体で、その左右肩部を斜めに溶着しその角部を把持部1,2とし、底部左右を、同様に斜めに溶着してある。なお、底部左右の角部を切り落とし斜切状態にしてもよい。また、底部を曲線状にするなど、適宜形状を変更することができる。
3は袋状体内の流体材料を抽出するためのもので、表側の上記シートの表面上部中央に取り付けられた硬質合成樹脂製の注出筒である。
この注出筒3は、円筒状の主筒4の上端開口の外周縁に、キャップ係合用突縁6を形成し、また、上記キャップ係合用突縁6の下方外周側面に、外箱Cの段ボールの厚さと同程度の間隔を空けて、2つの環状のツバ7,8を突出形成している。
9は、注出筒3とともに注出筒体をなすキャップで、これは、注出筒3の上記係合用突縁6に下面周縁の係合爪を係合させて該注出筒3の上端開口を封止するものである。これは、従来より石油缶等のキャップとして用いられているもので、開口を封止する場合には上方から押圧することでワンタッチで装着でき、また、開封する場合には、上記ツバ7に指を掛けて上面中央を下方に押圧することで下面周縁の上記係合爪を外方に変位させ、簡易に取り外すことができる。
10は、表面側のシートの注出筒3の上側の位置に、溶着部分に沿って印刷した開封線であり、該軟質袋状容器Aは、表面側シートをこの開封線10に沿ってカッター等で切断することにより開封することができる。また、この位置にカットテープを設け、これを引っ張ることでシートを切断し開封できるようにしてもよい。
この開封線10の位置や長さは適宜変更することができる。
11は、該軟質袋状容器Aの上部に設けた被覆部である。この被覆部11の高さは適宜変更することができる。
【0030】
この軟質袋状容器Aは、左右底部を斜設状態にし、また、左右肩部を斜めに溶着しているので、流体材料を充填したときには全体がほぼ円筒状をなすようになっている。
【0031】
上記被覆部11は、上記切断線10より開封したときに、上記支持枠Bおよにまたは外箱Cの上縁に被覆することによって、該軟質袋状容器Aを固定するもので、充填している流体材料の注出作業を行い易くし、また、段ボール製の外箱Cに流体材料が付着するのを防ぎ、該外箱Cが流体材料の付着によりリサイクルできなくなることを防止する。
【0032】
該軟質袋状容器Aの形状・寸法は図示したものに限られず、充填する流体材料の種類やこれを収納する外箱Cの寸法等に応じて、適宜変更できる。また、上記のものは表裏2枚の軟質合成樹脂製シートを重合して溶着してなるが、たとえば、表面のシートと裏面のシートをそれぞれ2枚のシートを重合したものとし、より強度を向上させることもできる。
【0033】
上記注出筒3は、2枚のツバ7,8を、たとえば図10,11に示すように支持枠Bの上端開口縁等所要の箇所に挟むことによって該支持枠Bに、あるいは外箱Cの外蓋の遊端縁等に挟むことによって該外箱Cに対して固定することができるようになっている。
上記注出筒体は、出筒4の上端外周側面とキャップの内周面とにネジ溝を形成し、キャップの螺合により主筒4の開口を封止するものとしてもよい。
この場合、ネジ式のキャップ9’の下縁外周にはツバ9”を形成し、キャップ9’を螺合したときの該キャップ9’のツバ9”と注出筒側のツバとの間の間隔を上記支持枠B又は外箱Cの段ボールの厚さと同程度あるいはそれ以下にし、キャップの螺合により、支持枠B又は外箱Cの所要の箇所を挟み込むことにより、注出筒を固定できる(図11(b))。
【0034】
この軟質袋状容器Aは、袋状体を形成する軟質合成樹脂製シートと注出筒体とのみによって安価に簡易に製作でき、後記の支持枠B内に嵌合させることで、流体材料を充填したときにも胴膨れすることなく自立状態に保持させることができるものである。
【0035】
上記のような軟質袋状容器に代えて図14に示した軟質袋状容器を使用することもできる。
【0036】
図14に示した他の形態の軟質袋状容器A’は、硬質合成樹脂で円形の天板12aと、この外周の水平外方に突出する突出部12bを備えた円環枠12とを一体に成形し、その天板12aの外周に2枚の軟質合成樹脂シートを重合して周縁を溶着してなる袋状体12cを溶着したものである。
上記天板12aに取り付けた注出筒3は、上記軟質袋状容器Aの注出筒3と同構造であるが、その基端は、天板12aの上下に出没自在にした蛇腹12dの先端に取り付けられている。
なお、この注出筒3に代え、キャップを螺合するためのネジ溝を外周側面に形成したものを採用し、これをネジ式のキャップで封止できるようにすることも可能である(図11(b)参照)。
この軟質袋状容器A’は、円環枠12の突出部12bを支持枠Bの上面開口縁に乗載することで、安定的に自立させることができるようになっている。
なお、上記円環枠12の天板12aの部分は、軟質の合成樹脂により成形することも可能である。
【0037】
上記軟質袋状容器A,A’に代えて、注出筒体を備えた各種の材質および形状の容器を使用することができる。
たとえば、円筒袋状体のものを、底面、上面、および側壁を構成する3枚の軟質合成樹脂シートの接合部分を溶着して形成したり、あるいは、直方体の袋状体を、上下、左右、前後の6面の軟質合成樹脂シートにより形成したものを使用できる。その他の多角筒状とすることも可能である。
【0038】
上記支持枠Bは、段ボール板または厚紙板製の筒状のものである。この支持枠Bは、横長の段ボール板または厚紙板に縦に多数の折目線を入れ、適宜折曲して筒状に形成されている。
この支持枠Bは、段ボール板の長手方向両端の重ね合わせ部分を、両面テープまたは接着剤により接着して製作してもよいし、あるいは、その重ね合わせた両端にそれぞれ入れた所要の形状の切込みを互いに係合させて筒状を保持させるようにしてもよい。
【0039】
これは、上記軟質袋状容器Aの外周面に、その周方向に線状に貼着した両面テープにより、該軟質袋状容器Aを囲繞する状態に、すなわちその内部に上記軟質袋状容器Aを嵌合させた状態にして取り付けることができる。
支持枠Bを取り付けた軟質袋状容器Aは、流体材料を充填していない状態では、2つ折りされ、薄くコンパクトな状態で輸送・保管等に際し嵩張らないものであるが、該軟質袋状容器Aに流体材料を充填した際には、その軟質袋状容器Aが膨らむのにあわせて円筒状となり、軟質袋状容器Aが自立状態を保つように支持する働きをする。
また、比重の重い流体材料を収納した場合に、軟質袋状容器Aが過度に胴膨れするのを抑える働きをもする。
【0040】
なお、軟質袋状容器Aに支持枠Bを取り付ける上記両面テープは、軟質袋状容器Aの外周面に線状にして1本又は複数本貼着することとしてもよいし、複数箇所に適宜点状に貼着してもよい。また、接着剤で貼着することとしてもよい。
その取付けは、接着することなく、軟質袋状容器Aを支持枠B内に嵌合させるだけとしてもよい。
【0041】
13は、所要位置に切り込みを入れて形成された手掛け溝である。この手掛け溝13の位置・大きさ・形状は図示した箇所以外に適宜変更することができる。また、所要形状の孔を開口させてもよい。
【0042】
該支持枠Bの上端開口縁には、細かい凹凸を設け、上記軟質袋状容器Aを切り開いてその被覆部11を上端開口縁に被覆したときに、その被覆部11がずれないよう係合するものとするのが好ましい。
【0043】
また、この支持枠Bには、所要の高さの位置に、水平方向にハーフカット線等の切込み線を入れておくのも好ましい。軟質袋状容器A内の流体材料を一部使用した際には、その切込み線に沿って切断して上部を取り外し、支持枠Bの高さを低くすることで、軟質袋状容器Aを安定して起立状態に保持でき、また、再度の注出作業も行いやすい。
【0044】
そのほか、必要に応じ、上端開口縁に、ハーフカット線等の切込み線により半円形の切り抜き板13’を囲繞形成することができる(図1)。
この切り抜き板13’を取り去ると、軟質袋状容器Aの注出筒体を係合支持させる切欠き部が開口する。
また、基端の折り曲げ線において折り曲げることが可能な折り曲げ片を設け、そこに、同様に切込み線により切り抜き板13”を囲繞形成した場合には(図1)、折曲片を折り曲げ、切り抜き板13”を取り去ることで、その折曲片の開口に注出筒体を係合支持させることができる。
【0045】
この支持枠Bの下面開口は、たとえば同じく段ボール板または厚紙板製の円板を配置することにより閉鎖してもよい。これにより、内部に配置した軟質袋状容器Aの裾部が外部に飛び出す状態となることを防げる。
また、支持枠Bの上面開口内(軟質袋状容器A上)に円板を配置しあるいは上端開口縁に円板を乗載配置し、その円板に溝や孔を形成しておき、上記軟質袋状容器Aの注出筒3を係合させ支持させるようにすることもできる。
【0046】
上記支持枠Bの軟質袋状容器Aへの取付けは、流体材料の充填作業の際に行ってもよいが、上記支持枠Bを、上記軟質袋状容器Aに予め取り付けて、折り畳んだ状態としておくことで、充填の作業を手軽に行える。
【0047】
なお、軽量な流体材料を収納する場合、少量の流体材料を収納する場合など、胴膨れのおそれ等がなく軟質袋状容器Aを支持する必要がない場合には、この支持枠Bを使用しないこととしてもよい。
その場合、軟質袋状容器が外箱C内で回転するのを防ぐため、軟質袋状容器Aの外面と外箱Cの内面とを直接接着するのも好ましい。
【0048】
外箱Cは、流体材料を充填した上記軟質袋状容器Aの外周に上記支持枠Bを取り付けた状態で収納できる寸法にした直方体状の、3〜7mmの厚さの段ボール製のものである。
【0049】
これは、4枚の側板14〜17と、一対の内底板および一対の外底板(これらを「底蓋」という。)と、一対の内蓋板18,19および一対の外蓋板20,21(これらを「上蓋」という。)とにより直方体状に構成されている。
上記内蓋板18,19は、対向する側板14,16の上縁にそれぞれ連設された主板18a,19aとその主板18a,19aの遊端側辺縁に折り線18b,19bを介して連設された折り畳み板18c,19cからなる。
主板18a,19aの長さは、側板15,17の幅のちょうど半分で、閉蓋時にはその遊端側縁部が対向一致する。
また、折り畳み板18c,19cは、その主板18a,19aより短いもので、閉蓋時には、主板18a,19aの下面側に折り畳まれる。
【0050】
上記主板18aには、上記外蓋板20に重合することとなる位置に、上記折り線18bに連続させて、軟質袋状容器Aの注出筒3の上記ツバ7,8の外径よりやや大径の半円形をなす挿通孔22が形成されている。
折り畳み板18cには、折り線18bで折り畳んだときに上記挿通孔22に一致するように、上記折り線18bおよび上記挿通孔22に連続させて、上記ツバ7,8よりも小径でかつ主筒4よりも大径の半円形の嵌合孔23が形成されている。
【0051】
上記主板19aには、上記外蓋板20に重合することとなる位置に、上記折り線19bに連続させて、それぞれ軟質袋状容器Aの注出筒3の上記ツバ7,8の外径よりやや幅広の挿通溝24が形成されている。
折り畳み板19cには、折り線19bで折り畳んだときに上記挿通溝24に一致するように、上記折り線19bおよび上記挿通溝24に連続させて、上記ツバ7,8の外径よりも狭くかつ主筒4の外径よりも広いスライド溝25とその奥部に連なる上記ツバ7,8の外径より大きい円形の挿通孔26が形成されている。
【0052】
外蓋板20の中央の、閉蓋時に上記内蓋板18,19の挿通孔22,嵌合孔23,挿通溝24に対応することとなる位置には、注出筒3のツバ7よりも大径の取出孔27が開設されている。
【0053】
28は、外蓋20の上記取出孔27の一側に連続させて、切込み線により囲繞形成された扉板である。これは、切込み線において切断することにより取り外すことができ、また、切込み線の一辺を残して切断した場合には、開閉自在とすることができる。
29は、側板15に開設された手掛け孔である。同様の手掛け孔は対向する側板14にも開設してある(図示しない。)。
30は、側板14〜17の所定の高さに入れた、ハーフカット線等の切断線である。
この外箱Cは、この切断線に沿って切断し、上蓋を含む上部を取り払い上部を開口させて開封することが可能になっている。
これを設ける高さは、図示した位置に限られず側板14〜17の上縁から下縁までの間適宜の高さに変更できる。なお、ハーフカット線を2本入れ、その間に形成される帯状体の切断帯を引いて、より簡単に切断できるようにしてもよい。
【0054】
この外箱Cは、4枚の側板14〜17と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなし、流体材料を充填した上記軟質袋状容器A(またはA’)を、その外周に上記支持枠Bを取り付けた状態で収納できるもので、上記上蓋が、上記軟質袋状容器A(またはA’)の注出筒体を、その頭部を該上蓋に開口させた取出孔27内に位置させて係合支持し閉蓋することができるようにした点に特徴を有する。
支持枠Bを取り付けた軟質袋状容器Aの収納は、たとえば以下のように行うことができる。
【0055】
まず上記折り畳み板18c,19cを内方に折り畳み主板18a,19aと重合させることにより、内蓋板18の挿通孔22と嵌合孔23を一致させ、また、内蓋板19の挿通溝24とスライド溝25および挿通孔26を一致させる(図7)。
【0056】
続いて、この内蓋板18,19を閉じる(図6)。
【0057】
上記挿通孔22および挿通溝24内には、上記注出筒体を挿通させることが可能な挿通孔26と、その注出筒体の主筒4を挿通させることができる嵌合孔23とスライド溝25が開口しており、その嵌合孔23とスライド溝25の縁部が、軟質袋状容器Aの注出筒3のツバ8を支持する注出筒支持部31となる。
そして、外蓋板20,21を閉じ、ガムテープ等で固定する(図3,2)。このとき、外蓋板20の取出孔27内に、上記嵌合孔23と、これに続くスライド溝25の一部が位置することとなる。
【0058】
このように閉蓋すると、主板18a,19aと折り畳み板18c,19cが折り畳まれ重合した状態の上記内蓋板18,19、および、これに乗載状態となる外蓋板20,21は、上記支持枠Bの上縁に乗載して下方に落ち込まないよう支持されるので、該外箱Cは縦荷重に非常に強い。
なお、外箱C内で軟質袋状容器Aが回転してしまわないよう、支持枠Bを外箱Cの内面に接着固定することも好ましい。
【0059】
たとえば、8〜15mm程度の厚い段ボール板を使用する場合、上記折り畳み板18c,19cを省略した状態のものとすることができ、その場合には、18a,19aの側に、上記挿通孔26やスライド溝25等に相当し、注出筒体を嵌合支持する孔や溝を適宜設ける。
【0060】
軟質袋状容器Aは、図4に示すように、その注出筒体を、支持枠Bの折曲片に支持させた状態で外箱Cに収納することもできる。これにより、取出がより行いやすくなる。
【0061】
外箱C内の軟質袋状容器Aに流体材料を充填する際、あるいはその流体材料を取り出す際には、扉板28を開いて、挿通孔26を通じて取り出した注出筒体を注出筒支持部31に乗載して支持させる(図5)。
したがって、上蓋を開くことなく容易に作業が簡易に行え、また、注出筒体が外箱C内に落ち込んで、開封時の注出作業が行いづらくなるというようなことがない。
あるいは、注出筒体の取出は、扉板28でなく、一旦外蓋板20を開いて行ってもよい。
そして、取り出した注出筒体の開口を封止しているキャップ8を、取り外して、流体材料を充填あるいは注出することができる。
【0062】
なお、上記注出筒3からの流体材料の注出の作業を円滑にし、また、外箱Cの外蓋周辺を流体材料で汚してリサイクル処理等に支障が生じることのないようようするため、注ぎ出される流体材料を案内する樋形等の流体材料取出枠を、注出筒3に取り付けると便利である。
【0063】
また、注出筒体は、出荷時から上記注出筒支持部31に乗載した状態としておくのも好ましい。
すなわち、上記上蓋を、収納した上記軟質袋状容器Aの注出筒体を係合させて支持しかつその注出筒体の頭部を該上蓋に開口させた上記取出孔27内に位置させた状態で閉蓋する。
その場合、外箱Cの段ボール板の厚みによっては、注出筒体は外箱Cの外蓋の上面から若干突出するが、内蓋は弾性を有するから、輸送、保管の際に複数の外箱C’を縦積みする場合にも内蓋が撓み注出筒体が沈むので、支障がない。
【0064】
内蓋板19には上記の通り挿通孔26,スライド溝25,挿通溝24を設けてあるが、出荷時から注出筒体を内蓋に支持させておくこととする場合には、内蓋板19側にも、内蓋板18と線対称にした、挿通孔と嵌合孔だけを設けることとして、スライド溝25等を設けないこととしてもよい。
【0065】
この流体材料梱包器材は、外箱Cを従来の一斗缶と同サイズとすれば、従来の自動充填ラインによる流体材料の充填にも適したものとなる。
また、塗料を充填した場合、調色剤を添加して攪拌する場合、その攪拌も、従来の、一斗缶を上下左右に回転させて攪拌する自動攪拌機を使用することができる。
【0066】
上記では、内蓋板18,19の折り畳み板18c,19cを、主板18a,19aの下面側に折り畳むものとしたが、その上面側に折り畳むものとすることもできる。この場合、主板18a,19a側に、注出筒3のツバ7より小径でその縁部にこのツバ7を乗載する孔を、また、折り畳み板18c,19c側にそのツバ7よりも大径な孔を形成すればよい。
【0067】
また、注出筒体を取り出す取出孔およびこれに対応する内蓋の各孔および溝の位置も適宜変更することができる。
たとえば、外箱C’の上面の角部に取出孔を位置させることができる。その場合、取出孔の位置に合わせて内蓋に孔や溝を形成すればよい。
孔の径や溝の幅は、軟質袋状容器Aの注出筒体の径に応じて変更することができる。
また、孔や溝の部分は予め開口させておいても良いし、ハーフカット線を入れるだけとし、使用者がこれに沿って切断することで適宜開口させるようにしてもよい。
【0068】
なお、外箱は、上記のような直方体状のものに限らず、円筒形のもの、断面多角形の筒状のものなど、任意の形状のものとすることができる。これにより、強度を増したもの、持ち運びに便利なもの、また、多段積みの作業が行いやすいものとすることができる。
【0069】
上記外箱Cは、流体材料を一度に使い切る場合や、別容器に移し替える場合には、切断線30から切断してその上側の部分を取り去ることによって開封するのが好ましい(図8)。
切断線30で切断することにより上蓋を含む上部を取り払って外箱を開封した場合、収納されている軟質袋状容器Aは、開封線10を切断して開封するのが好ましい(図9)。
開封線10を開封した後、図10に示すように、被覆部11を支持枠B(必要に応じて、該支持枠Bと外箱C)の上縁開口に被覆する。
このとき、図10,11(a)に示すように、軟質袋状容器Aの注出筒体を、そのツバ7,8を支持枠Bの上縁に係合させて固定するのがよい。
【0070】
ちなみに、外箱C内で軟質袋状容器Aが回転してしまわないよう、支持枠Bを外箱Cの内面に接着固定することも可能である。
【0071】
上記のようにしてなる本発明包装容器は、産業廃棄物として埋め立て処理されているいわゆる一斗缶等の金属缶と異なり、原料リサイクルが可能で、環境性に優れているものである。
【0072】
また、軟質袋状容器は、その構造が単純であるから製作コストを削減できる。
外箱Cの寸法を従来公知の一斗缶と同一とすれば、一斗缶への流体材料の自動充填ラインを使用した充填作業にも対応できる。
また、自動攪拌機による攪拌にも対応できる。
【0073】
より具体的には、上記流体材料梱包器材は、以下のように使用される。
【0074】
<流体材料の充填・梱包>
軟質袋状容器Aには、所望の流体材料を充填し、これに支持枠Bを巻き付け、必要に応じ接着固定する。
そして、流体材料を充填し、支持枠Bを取り付けた状態の軟質袋状容器Aを外箱Cに収納して閉蓋する。
【0075】
閉蓋時には、軟質袋状容器Aの注出筒体を内部に落とし込んだ状態のままとしてもよいし、支持枠Bの折曲片に支持させた状態としてもよい。
あるいは、注出筒体を内蓋(上蓋)に係合支持させてもよい。
あるいは、予め軟質袋状容器Aに支持枠Bを巻き付けて接着した状態、さらには、外箱Cに収納し注出筒体を内蓋に係合させた状態で流体材料を充填することも可能である。
【0076】
注出筒体をあらかじめ内蓋の注出筒支持部31に乗載しておけば、キャップ9を取り外すだけで流体材料を注出できるので、使用時の使い勝手がよい。外箱Cの段ボール素材の厚さによっては、注出筒体のキャップ9は外蓋の取出孔27から若干突出するが、複数の流体材料梱包器材を縦積みする場合等には、段ボール素材の弾性により注出筒体を支持している内蓋が撓むので支障は生じない。
【0077】
なお、自動組立てライン・自動充填ラインでの組立て・充填を行うことも可能である。
【0078】
<開封・注出>
(a)流体材料を少量ずつ小出しする場合
注出筒体が内蓋の注出筒支持部31に乗載されることなく外箱3内に落とし込まれている場合、開封の際に注出筒支持部31に乗載する。
注出筒体を注出筒支持部31に乗載した状態で出荷されたものは、キャップ9を外すだけで流体材料を注出することができる。
遣いの枯死がある場合には、再度キャップ9を閉じて保管することができる。
このように、本流体材料梱包器材によれば、使用時の注出作業が簡単に行える。
【0079】
出荷時当初から、注出筒体を外箱Cの内蓋に支持させておくことにより、軟質袋状容器Aの注出筒体の落ち込みを防ぎ、蓋板を開くことなく、単にキャップ9を外すだけで注出の作業が簡易に行えるものである。
(b)流体材料を一度に使い切る場合や別容器に移し替える場合
外箱Aの切断線をカットして軟質袋状容器Aを開封し、被覆部11を支持枠Bの開口縁に、あるいは、必要に応じ支持枠Bと外箱Cの開口縁に被覆する。
このとき、注出筒体を、支持枠Bの上縁に係合固定し被覆部がずれないようにするのが好ましい(図10,11(a))。注出筒体は、支持枠Bあるいは必要に応じ外箱Cの外側に折り返して引っ掛けることとしてもよい。
これにより、外箱Cを汚さずに流体材料を抽出でき、その外箱Cが汚れてリサイクルできなくなるようなことがない。
【0080】
<攪拌>
軟質袋状容器A内の流体材料を攪拌する場合には、外箱Cおよび軟質袋状容器Aを開封することなく、この流体材料梱包器材を、上下左右に回転させることができる専用の電動攪拌機にセットし攪拌することができる。
また、外箱Aを切断線でカットし、軟質袋状容器Aを切断線でカットして開封した場合、スクリュー付き電動攪拌機や攪拌棒を該容器A内に差し込んで攪拌することができる。
【0081】
上記流体材料梱包器材は、以下の効果を奏する。
(1)開封が容易で、現場での流体材料の注出作業が簡単である。
(2)使用後の洗浄・乾燥が容易かつ迅速に行える。
(3)攪拌作業が行いやすい。すなわち、軟質袋状容器Aを開封線10で開封した場合には、スクリュー付きの電動攪拌機や攪拌棒を軟質袋状容器Aに差し込んで攪拌ができ、また、開封する前に、セットした一斗缶を上下左右に回転させて内の流体材料を攪拌する従来の電動攪拌機に、上記外箱をセットして攪拌することもできる。軟質袋状容器Aは、その側面が支持枠Bに支持されており、上下面が開放されており、上下面が柔らかく側面が固いので電動攪拌機による攪拌効率が高い。
(4)保温性に優れている。軟質袋状容器Aは空気層を含む段ボール製支持枠B内に周面を保護されるので、塗料の場合、寒冷地でもマイナス5度まで凍らない。これに対し、従来の一斗缶入り塗料はマイナス1度で凍ってしまう。
(5)軟質袋状容器Aを圧縮して、同容器内の空気を抜くことにより、流体材料を真空状態で運搬、保管できる。
(6)流体材料を一部を取り出した場合にも、軟体袋状容器Aを圧縮し空気を抜き、真空状態とすることができるので、塗料のカワハリ(塗料表面の乾燥)ができない。また、使いかけの軟体袋状容器Aを圧縮し真空状態にして保管でき、その際、保管スペースを節約することができる。
(7)軟質袋状容器Aに収納された塗料は、輸送運搬中の振動で攪拌され、塗料の粒子が混ざり合うため、使用に際し、従来に比し、水を必要としないので、塗料の耐久性が向上する。
(8)軟体袋状容器Aを支持枠Bから取り出して、同容器Aを手で揉んで、開封前に簡単に混練することもできる。
【実施例2】
【0082】
本実施例の流体材料梱包器材を図15〜23を用いて説明する。
【0083】
本実施例の流体材料梱包器材は、上記軟質袋状容器A(またはA’)と、支持枠を一体に有する外箱C’とからなるもので、自動組立てライン・自動充填ラインでの組立て・充填に適しているものである。
上記軟質袋状容器Aは実施例1と同一のものであるから、以下、外箱C’について説明する。
【0084】
図15にその外箱C’の台紙の平面図を、図16にその斜視図を示す。
この台紙は、方形の底板41の4辺に側板42〜45を連設し、対向する側板44,45の遊端縁に内蓋板46,47を、同じく対向する側板42,43の遊端縁に外蓋板48,49を連設している。
また、側板42,43それぞれの両側辺には、内壁板50,51、52,53を介して支持枠板54,55、56,57を連設している。
58は、上記内壁板53の上縁(図15では下側)に連設された注出筒支持板で、注出筒体のツバ7,8よりも大径の挿通孔58’を開設してある。
59,60は、側板42,43に開設した手掛け孔である。
61は、内壁板50,側板42,内壁板51、内壁板52,側板43,内壁板53、側板44,45に入れたハーフカット線からなる切断線である。この外箱C’は、この切断製61に沿って切断し、上蓋を含む上部を取り払い上部を開口させて開封することが可能になっている。
これを設ける高さは、図示した位置に限られず側板42〜45の上縁から下縁まで適宜の位置に変更できる。なお、ハーフカット線を2本入れ、その間に形成される帯状体の切断帯を引いて、より簡単に切断できるようにしてもよい。
【0085】
62は内蓋板46の外縁に切欠き形成された、注出筒体のツバ7,8よりも小径でその主筒4よりも大径の半円形の係合部、63は内蓋板47の外縁に切欠き形成された、注出筒体のツバ7,8よりも小径でその主筒4よりも大径の半円形の係合部、64は外蓋板48の、上記係合部62,63に一致することとなる位置に開設された、上記ツバ7,8よりも大径の取出孔である。
65は支持枠板56の上縁にハーフカット線で半円形に囲繞形成された切り抜き板である。この切り抜き板65をハーフカット線で切断して取り去ると、軟質袋状容器の注出筒体を係合支持させる切欠き部が開口する。
66は、支持枠板54の上縁にハーフカット線と折り曲げ線で囲繞形成した折曲片67に、ハーフカット線で囲繞形成した切り抜き板で、折曲片67を折り曲げ、切り抜き板66を取り去ると、その開口部に注出筒体を係合支持させることができる。
【0086】
外箱C’は、次の手順により台紙より組み立てられ、軟質袋状容器Aを収納して閉蓋される。
【0087】
まず、内壁板50〜53を起立させ、支持枠板54〜57を湾曲させ、その支持枠板54〜57の遊端を側板42,43に重合する(図17,18)。
続いて側板42,43を上記内壁板50〜53および支持枠板54〜57とともに起立させ、また、側板44,45を起立させる(図19)。
このとき、側板42〜45内に、支持枠板54〜57により円筒形の支持枠68が形成される。
その支持枠68内の底板41上に、軟質袋状容器Aを配置し(図20)、注出筒支持板58を折り曲げて上記支持枠68の上縁に乗載する(図21)。
そして、軟質袋状容器Aの注出筒体を、注出筒支持板58の挿通孔58’を通じて上方に取り出し、内蓋板46,47の係合部62,63に係合させて該内蓋板46,47を閉じ(図22)、さらに、外蓋板48,49を閉じる(図23)。
【0088】
なお、上記軟質袋状容器Aの底板41上への配置は、上記組立てに先立って行い、まず底板41に乗載してから上記の組立てを行うことも可能である。
【0089】
上記注出筒支持板58の挿通孔58’の位置は、適宜変更でき、たとえば、図15中に仮想線で示し符号58”を付した位置とすることもできる。その場合、内蓋板46,47の係合部62,63の位置も変更する。
【0090】
本実施例の流体材料梱包器材は自動組立て、自動充填をするのに適したもので、自動化により製造コストを抑えることができる。
【0091】
なお、上記内蓋板46,47は、実施例1の外箱Cの内蓋のように主板と折り畳み板とを連設したものとし、実施例1と同様に挿通孔、嵌合孔等を設けることとしても良い。その場合、注出筒支持板58は省略することが可能である。
【実施例3】
【0092】
本実施例の流体材料梱包器材を図24,25を用いて説明する。
これは、容器A’を2つ収納することができるようにしたもので、たとえば使用時に2液を混合する必要のある2液型の塗料等の材料を一緒に収納するのに便利なものである。
【0093】
その外箱C”は実施例2の外箱C’とは、内壁板50の上縁に挿通孔69’を開設した注出筒支持板69を備えている点、内蓋板46,47にそれぞれ2つの半円形に切り欠いた係合部70,71、72,73を設けている点、および、外蓋49に取出孔75を開設している点において違いがある。なお、図24,25中、同一の箇所には同一の符号を付してある。
【0094】
この外箱C”の組立てにおいては、折り曲げた上記支持枠板54〜57を重合させて仕切板とし、これによって該外箱C”内に2つの収納部を区画形成する(図24)。2つの軟質袋状容器を収納した後、注出筒支持板69を折り曲げて、軟質袋状容器Aの注出筒体を挿通孔69’に挿通させ、内蓋板46,47を、その係合部70〜73の縁部に軟質袋状容器Aの注出筒3のツバ8を乗載して閉じ、さらに、外蓋48,49を閉じる。
これにより、2つの軟質袋状容器Aの注出筒体を外蓋48,49の取出孔64,69’内に位置させた状態となる。
【実施例4】
【0095】
本実施例の流体材料梱包器材は軟質袋状容器A(またはA’)と、図26に展開図を示した外箱C2からなる。
この外箱C2は、実施例2、3の外箱C’と同じく、実施例1の支持枠Bと外箱Cとを一体にしたものに相当し、自動組立てライン、自動充填ラインでの組立て・充填に適しているものである。
【0096】
この外箱C2は、方形の底板81の三辺に固着板82〜84を連設し、残る辺に長方形の側板85を連設している。その側板85の側辺には側板86,87,88、固着板89を順に連設している。側板85,87の上辺には外蓋板91と取出孔92を開口した外蓋板93がそれぞれ連設されている。
また、側板86の上辺には軟質袋状容器Aの抽出筒体のツバ7,8よりも大径の半円形をなす挿通孔94を有する主板95が連設され、その内蓋板95にはさらに上記挿通孔94に連続し上記ツバ7,8より小径で主筒4よりも大径の係合孔96を有する折り畳み板97が連設されている(上記主板95および折り畳み板97を合わせて「主板」という。)。
同様に、側板88の上辺には軟質袋状容器Aの抽出筒体のツバ7,8よりも大径の半円形をなす挿通孔98を有する主板99が連設され、その内蓋板99にはさらに上記挿通孔98に連続し上記ツバ7,8より小径で主筒4よりも大径の係合孔99を有する折り畳み板100が連設されている(上記主板99および折り畳み板100を合わせて「主板」という。)。
なお、上記折り畳み板97,100は省略してもよい。
【0097】
101は、上記側板87の下縁中央の連結部102において連結された支持枠板で、これは、上記側板85〜88内に湾曲させて筒状の支持枠を形成するものである。
103は、その支持枠板の反対側縁部の連結部104において連結された支持板で、その遊端縁には、挿通溝105が形成されている。
【0098】
106は、側板85〜88および固着板89に入れたハーフカットライン等の切断線で、この外箱C2は、これに沿って切断し、上蓋を含む上部を取り払い上部を開口させて開封することが可能になっている。
【0099】
この外箱C2は、軟質袋状容器Aを、その注出筒体を、支持板103の挿通溝105および内蓋板の上記挿通孔94,98に挿通し、上記係合孔96,99の縁部に乗載し、また、その内蓋板を上記支持板103に乗載して収納するものである。その支持板103は、円筒状に形成される支持枠の乗載された状態になり、縦荷重に耐えるようになっている。注出筒体の頭部は、外蓋93の取出孔92内に露出した状態となる。
【0100】
この外箱C2への軟質袋状容器Aの収納も、自動組立てライン等における組立ての工程において、底板81上に該軟質袋状容器Aを載置し、また、適宜の時点でその軟質袋状容器Aに流体材料を充填することで、簡易に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の実施例1に係る流体材料梱包器材の分解斜視図で、支持枠に嵌合させた軟質袋状容器を外箱から取り出した状態を示したものである。
【図2】上記流体材料梱包器材の、軟質袋状容器の注出筒体を内部に落とし込んだ梱包状態の斜視図である。
【図3】上記流体材料梱包器材の外箱の一方の外蓋を開いた状態の斜視図である。
【図4】上記支持枠の折曲片に注出筒体を固定した状態の要部拡大断面図である。
【図5】上記軟質袋状容器の注出筒体を、上蓋に係合支持させた状態の縦断面図である。
【図6】上記外箱の外蓋を開いた状態の斜視図である。
【図7】上記外蓋および内蓋を開いた状態の斜視図である。
【図8】上記外箱の上部をその側面の切断線で切断して開封した状態の斜視図である。
【図9】開封した上記外箱内の軟質袋状容器を、その開封線に沿ってカッターで開封している状態の斜視図である。
【図10】開封した上記軟質袋状容器の被覆部を支持枠に被覆した状態の斜視図である。
【図11】(a)は、図10において、支持枠に固定した注出筒体の要部拡大断面図、(b)は、他の注出筒体を採用した場合の要部拡大断面図である。
【図12】上記外箱の斜視図である。
【図13】上記軟質袋状容器の斜視図である。
【図14】他の軟質袋状容器の斜視図である。
【図15】本発明の実施例2に係る流体材料梱包器材の外箱の展開平面である。
【図16】その斜視図である。
【図17】その組立ておよび軟質袋状容器の収納・梱包の手順の一例を示す斜視図である。
【図18】同上。
【図19】同上。
【図20】同上。
【図21】同上。
【図22】同上。
【図23】同上。
【図24】本発明の実施例3に係る流体材料梱包器材の外箱の開蓋状態を示す斜視図である。
【図25】その閉蓋状態を示す斜視図である。
【図26】本発明の実施例4に係る流体材料梱包器材の、外箱の台紙の平面図である。
【符号の説明】
【0102】
A,A’ 軟質袋状容器
B 支持枠
C,C’,C”,C2 外箱
3 注出筒
7,8 ツバ
14〜17 側板
18,19 内蓋板
18a,19a 主板
18b,19b 折り線
18c,19c 折り畳み板
20,21 外蓋板
22 挿通孔
23 嵌合孔
24 挿通溝
25 スライド溝
26 挿通孔
27 取出孔
41 底板
42〜45 側板
46,47 内蓋板
48,49 外蓋板
50〜53 内壁板
54〜57 支持枠板
58 注出筒支持板
58’ 挿通孔
64 取出孔
68 支持枠
69 注出筒支持板
69’ 挿通孔
70〜73 係合部
75 取出孔
81 底板
85〜88 側板
91 外蓋板
92 取出孔
93 外蓋板
94 挿通孔
95 主板
96 係合孔
97 折り畳み板
98 挿通孔
99 主板
100 折り畳み板
101 支持枠板
102 連結部
103 支持板
104 連結部
105 挿通溝
106 切断線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器、
該軟質袋状容器の外周に取り付けて内部に上記軟質袋状容器を嵌合させた状態とすることができる筒状の支持枠、および、
4枚の側板と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなし、流体材料を充填した上記軟質袋状容器を、該軟質袋状容器の外周に上記支持枠を取り付けた状態で収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器の注出筒体を係合させて支持しかつその注出筒体の頭部を該上蓋に開口させた取出孔内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱とからなることを特徴とする流体材料梱包器材。
【請求項2】
上記外箱の上蓋が、
対向する一対の側板の上縁にそれぞれ連設された、主板とその主板に折り線を介して連設された折り畳み板からなる一対の内蓋板、および、他の一対の側板の上縁に連設された外蓋板とからなり、
一方の上記主板には、上記折り線に連続させて、上記軟質袋状容器の注出筒体の主筒の外面に形成したツバの外径より大径の半円形をなす挿通孔が形成され、
この主板に連設された上記折り畳み板には、上記折り線で折り畳んだときに上記挿通孔に一致するように、上記折り線および上記挿通孔に連続させて、上記ツバよりも小径でかつ上記主筒よりも大径の半円形の嵌合孔が形成され、
また、他方の上記主板には、上記折り線に連続させて、軟質袋状容器の注出筒の上記ツバの外径よりやや幅広の挿通溝が形成され、
この主板に連設された折り畳み板には、上記折り線で折り畳んだときに上記挿通溝に一致するように、上記折り線および上記挿通溝に連続させて、上記ツバの外径よりも狭くかつ主筒の外径よりも広いスライド溝とその奥部に連なる上記ツバの外径より大きい円形の挿通孔が形成され、
一方の上記外蓋板の中央の、閉蓋時に上記内蓋板の挿通孔,嵌合孔,挿通溝に対応することとなる位置には、注出筒の上記ツバよりも大径の取出孔が開設されていることを特徴とする請求項1記載の流体材料梱包器材。
【請求項3】
軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器、および、
4枚の側板と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなすとともにその内部に円筒状の支持枠を有し、流体材料を充填した上記軟質袋状容器を、上記支持枠内に嵌合させて収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器の注出筒体を係合させて支持しかつその頭部を該上蓋に開口させた取出孔内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱とからなることを特徴とする流体材料梱包器材。
【請求項4】
上記外箱が、
方形の底板の4辺に上記側板を連設し、対向する一対の側板の遊端縁に内蓋板を、同じく対向する他の一対の側板の遊端縁に外蓋板を連設し、
上記外蓋板を連設している上記側板それぞれの側辺には、内壁板を介して支持枠板を連設し、
一の上記内壁板の上端縁に、挿通孔を開設した注出筒支持板を連設し、
一方の内蓋板の外縁に半円形の係合部を形成し、他方の内蓋板の外縁に半円形の係合部を形成し、一方の外蓋板の上記係合部に一致することとなる位置に取出孔を開設してなる台紙を組み立ててなることを特徴とする請求項3記載の流体材料梱包器材。
【請求項5】
軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する2つの軟質袋状容器、および、
4枚の側板と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなすとともにその内部を2つの収納部に区画する仕切板を有し、流体材料を充填した上記軟質袋状容器を、上記各収納部内に収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器の注出筒体を係合支持しかつその頭部を該上蓋に開口させた取出孔内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱とからなることを特徴とする流体材料梱包器材。
【請求項6】
上記外箱が、
方形の底板の4辺に上記側板を連設し、対向する一対の側板の遊端縁に内蓋板を、同じく対向する他の一対の側板の遊端縁に外蓋板を連設し、
外蓋板を連設した上記側板それぞれの側辺には、内壁板を介して支持枠板を連設し、
一の上記内壁板の上縁に、挿通孔を開設した注出筒支持板を連設し、
他の上記内壁板の上縁に、挿通孔を開設した注出筒支持板を連設し、
各内蓋板の外縁に半円形の係合部を2つずつ形成し、各外蓋板の上記係合部と一致することとなる位置に取出孔を開設してなる台紙を組み立ててなることを特徴とする請求項5記載の流体材料梱包器材。
【請求項7】
軟質合成樹脂シートからなり流体材料を収納する袋状体と、その袋状体内の流体材料を注出するための注出筒体とを有する軟質袋状容器、および
4枚の側板と、底蓋と、上蓋とにより直方体状をなすとともにその内部に円筒状の支持枠を有し、流体材料を充填した上記軟質袋状容器を、上記支持枠内に嵌合させて収納でき、上記上蓋が、収納した上記軟質袋状容器の注出筒体を係合させて支持しかつその頭部を該上蓋に開口させた取出孔内に位置させた状態で閉蓋することができるようにしてなる外箱とからなることを特徴とする流体材料梱包器材。
【請求項8】
上記外箱が、
方形の底板の一辺に第1の側板を連設し、
上記第1側板の側辺には第2〜第4の3枚の側板を順に連設し、
第1の側板の上辺に外蓋板を、また、第3の側板の上辺に取出孔を開口した外蓋板をそれぞれ連設し、
また、第2の側板の上辺に、軟質袋状容器の抽出筒体のツバよりも大径の半円形をなす挿通孔を有する主板を連設し、
その主板にはさらに、上記挿通孔に連続し上記ツバより小径で主筒よりも大径の係合孔を有する折り畳み板を連設し、
同様に、第4の側板の上辺に、軟質袋状容器の抽出筒体のツバよりも大径の半円形をなす挿通孔を有する主板を連設し、
その主板にはさらに上記挿通孔に連続し上記ツバより小径で主筒よりも大径の係合孔を有する折り畳み板を連設し、
上記第3の側板の下縁中央に、幅細の連結部を介して支持枠板を連結し、
その支持枠板の反対側縁部に、幅細の連結部を介して、遊端縁に挿通溝を形成した支持板を連結したことを特徴とする請求項7記載の流体材料梱包器材。
【請求項9】
上記外箱が、その側板の切断線に沿って切断することによりその上蓋を取り払い上部を開口させて開封することができ、また、
上記軟質袋状容器が、その上部に被覆部を有し、開封線に沿って切断して開封したときに、その被覆部を上記外箱および/または支持枠の開口縁に被覆できるようにしてなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の流体材料梱包器材。
【請求項10】
請求項1,2記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、
上記軟質袋状容器に流体材料を充填し、
その軟質袋状容器に上記支持枠を取り付け、
その支持枠を取り付けた上記軟質袋状容器を上記外箱に収納することを特徴とする流体材料梱包方法。
【請求項11】
請求項1,2記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、
上記支持枠を取り付けた上記軟質袋状容器に流体材料を充填し、その軟質袋状容器を上記支持枠を取り付けたままの状態で上記外箱に収納することを特徴とする流体材料梱包方法。
【請求項12】
請求項3,4記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、
上記外箱の台紙に上記軟質袋状容器を乗載し、
その台紙から上記外箱を組み立て、
上記軟質袋状容器を上記支持枠内に位置させて収納することを特徴とする流体材料梱包方法。
【請求項13】
請求項5,6記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、
上記外箱の台紙に上記軟質袋状容器を乗載し、
その台紙から上記外箱を組み立てるとともに上記仕切板によりその内部を2つの収納部に区画し、
2つの上記軟質袋状容器を各収納部内に収納することを特徴とする流体材料梱包方法。
【請求項14】
請求項7,8記載の流体材料梱包器材を用いた流体材料梱包方法であって、
上記外箱の台紙に上記軟質袋状容器を乗載し、
その台紙から上記外箱を組み立てるとともに上記支持枠を形成し、
上記軟質袋状容器を上記支持枠内に位置させて収納することを特徴とする流体材料梱包方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−166885(P2009−166885A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9685(P2008−9685)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(394001559)
【出願人】(506191909)
【Fターム(参考)】