説明

流体潅流および陰圧創傷閉鎖療法のための創傷連結パッドおよびシステムと方法

流体潅流および陰圧閉鎖創傷療法(NPWT)用装置を創傷被覆材に連結する接続パッドと、創傷被覆材を流体潅流装置および/またはNPWT装置に連結した後にドレープに穴をあける方法および創傷被覆材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2010年1月20日に出願された米国仮特許出願第61/296,806号の優先権を主張し、同出願の全文を本願に援用する。
【0002】
本発明は一般に、創傷の治癒および創傷治療法に関する。より詳しくは、ただしこれに限定されないが、本発明は創傷被覆材と陰圧閉鎖創傷療法(NPWT)用装置との間の接続を改善するためのシステムと方法および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
臨床研究と実際の治療から、組織部位周辺に減圧圧力を供給することによって、その組織部位における新組織の成長が助長され、加速されることがわかっている。この現象を応用したものは数多くあるが、減圧圧力の印加は、特に創傷の治療において成功を収めている。この治療(医療界においては、「陰圧閉鎖創傷療法」、「減圧療法」または「真空療法」と呼ばれることが多い)からは、さまざまな利益を得ることができ、たとえば、より急速な治癒および肉芽組織形成の促進等がある。一般に、減圧圧力は創傷挿入材(たとえば、多孔質パッドまたはその他のマニホールド器材)を通じて組織に印加される。創傷挿入材は一般にセルや孔を含み、これらは減圧圧力を組織へと拡散させ、組織から吸引される流体のための経路となることができる。創傷挿入材は、治療を促進する他の構成要素、たとえばドレープ(たとえば、接着サージカルドレープ)等を有する創傷被覆材の中に組み込むことができる。流体(たとえば、灌注用流体および/または薬剤)の潅流を陰圧閉鎖創傷療法と併用して、治癒を促進し、および/または有効性を高めてもよい。
【0004】
NPWTは創傷閉鎖の促進において非常に成功しており、過去においてはほとんど治療不能と思われていた多くの創傷を治癒に至らせているが、ある問題も残っている。NPWTシステムの1つの一般的な構成要素は、真空(または印圧)源(たとえば、真空ポンプ)および/または流体源を創傷被覆材またはその構成要素(たとえば、創傷被覆材内のフォーム状創傷挿入材)に接続する器材または構造(たとえば、接続パッド)である。
【0005】
減圧圧力源が供給している減圧圧力レベルを、圧力源または圧力源を創傷被覆材に接続する導管ラインのいずれかにおいて測定するだけでは、組織部位の圧力レベルを正確に特徴付けることは困難であり得る。NPWTシステムに関連付けられるチューブの主要管腔内の流体流によって、装置(たとえば、真空源)での圧力レベル測定結果が創傷そのものにおける圧力レベルまたはその安定性を正確に示すことができなくなり得る。
【0006】
NPWTはしばらくの間使用されてきたが、NPWT創傷被覆材および、これらとNPWT装置との接続部は使いにくく、適用するのに時間がかかる可能性がある(たとえば、少なくともその理由の1つは、創傷被覆材と接続パッド間および接続パッドとNPWT装置への導管間で行わなければならない接続の数の多さである)。
【発明の概要】
【0007】
本開示は創傷被覆材と接続パッドの実施形態を含む。
【0008】
本発明の真空接続パッドおよび/または流体供給接続パッドのいくつかの実施形態は、被覆材側と接続側を有する本体を備え、被覆材側は、上部と底部を持つ空洞と、空洞の底部を取り囲むフランジを含み、接続側は、真空源および圧力センサに連結されるように構成され、空洞の上部で終わる真空用管腔と、空洞の底部まで延びる第一の圧力センサ管腔を有する多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部を含み、第一の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。
【0009】
いくつかの実施形態において、本体は、空洞の底部へと延び、第一の圧力センサ用管腔と流体連通する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、第二の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放する。いくつかの実施形態において、多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部は、真空用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を有し、環状の圧力センサ用管腔は、第一の圧力センサ用管腔および/または第二の圧力センサ用管腔と連通する。
【0010】
いくつかの実施形態は、流体源に連結されるように構成され、空洞の中へと延びる流体供給用管腔を有する単腔型の流体供給接続部をさらに備える。いくつかの実施形態において、流体供給用管腔は、空洞の少なくとも一部の周囲に配置され、流体が空洞周辺へと供給されるように構成された流体供給用リングへと延びる。いくつかの実施形態において、空洞を画定する表面の少なくとも一部は、空洞の上部から空洞の底部へと延びる複数の溝を有する。
【0011】
いくつかの実施形態において、フランジの下側縁辺は、空洞の底部から半径方向に外側に延び、フランジ内で終わる複数の半径方向の案内路を有する。いくつかの実施形態において、半径方向の案内路は各々、半径方向に対して垂直な鋸歯状になっている。いくつかの実施形態において、フランジの下側縁辺は、空洞と同心円状の複数の弓形回収路を有し、各弓形回収路は空洞の一部に沿って延びる。いくつかの実施形態において、弓形回収路は、複数の弓形周囲回収路と、弓形周囲回収路と空洞間に配置された複数の弓形中間回収路を有する。いくつかの実施形態において、複数の半径方向の案内路は、空洞の底部から外側に延び、各々、弓形周囲回収路の1つにおいて終わる。いくつかの実施形態において、半径方向の案内路の各々は、半径方向に対して垂直な鋸歯状になっており、異なる深さの鋸歯を有する。いくつかの実施形態において、半径方向の案内路は各々、ある深さの中央鋸歯と、中央鋸歯に隣接する複数の周辺鋸歯を有し、各周辺鋸歯の深さは中央鋸歯の深さより浅い。
【0012】
いくつかの実施形態において、空洞を画定する表面の少なくとも一部は、空洞の底部に隣接するフランジに対して実質的に平行な棚状部を画定する。いくつかの実施形態において、圧力センサ用管腔は、本体を通る流体供給用管腔と流体連通していない。
【0013】
本発明の真空接続パッドおよび流体供給接続パッドのいくつかの実施形態は、被覆材側と接続側を有する本体を備え、被覆材側は、上部と底部を有する空洞と、空洞の底部を取り囲むフランジを含み、接続側は、流体源に連結されるように構成され、空洞の中へと延びる流体供給用管腔を有する単腔型の流体供給接続部と、真空源と圧力センサに連結されるように構成され、空洞の上部で終わる真空用管腔と、空洞の中へと延びる第一の圧力センサ用管腔を有する多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部を含み、第一の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。いくつかの実施形態において、本体は、空洞の中へと延び、第一の圧力センサ用管腔と流体連通する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、第二の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。いくつかの実施形態において、多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部は、真空用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を有し、環状の圧力センサ用管腔は、第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通している。
【0014】
いくつかの実施形態は、フランジに連結されるリング状の接着剤をさらに備える。いくつかの実施形態において、接着剤はヒドロゲルからなる。いくつかの実施形態において、接着剤は感圧接着剤からなる。いくつかの実施形態において、フランジは、パッドを創傷被覆材に連結した時に創傷被覆材に面するように構成された下面を有し、接着剤がフランジのこの下面に連結される。いくつかの実施形態において、フランジは、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結されるように構成される。いくつかの実施形態において、フランジは創傷被覆材のドレープに連結される。いくつかの実施形態において、フランジは、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結される。
【0015】
本発明の真空接続パッドのいくつかの実施形態は、被覆材側と接続側を有する本体を備え、被覆材側は、上部と底部を有する空洞と、空洞の底部を取り囲むフランジを含み、接続側は、真空源に連結されるように構成され、空洞と連通する真空用管腔を有する単腔型の真空接続部と、圧力センサに連結されるように構成され、空洞の中に延びる第一の圧力センサ用管腔を有する圧力センサ接続部を含み、第一の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。いくつかの実施形態において、本体は、空洞の中へと延び、第一の圧力センサ用管腔と流体連通する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、第二の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。いくつかの実施形態において、本体は、真空接続部と圧力センサ接続部を含む多腔型の接続部を有し、圧力センサ接続部は真空用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を有し、環状の圧力センサ用管腔は第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通している。
【0016】
本発明の流体供給接続パッドのいくつかの実施形態は、被覆材側と接続側を有する本体を備え、被覆材側は、上部と底部を有する空洞を画定する表面と、空洞の底部を取り囲むフランジを含み、接続側は、空洞の上部と流体連通する流体供給用管腔を有し、流体源と連結されるように構成された流体供給接続部を含む。いくつかの実施形態において、空洞を画定する表面は、空洞の上部から空洞の底部へと延びる複数の溝を有する。いくつかの実施形態において、溝は底部の下側周辺縁辺と交差して、下側周辺縁辺が鋸歯状の形状を有する。いくつかの実施形態において、フランジは実質的に平滑であり、実質的に平坦な下表面を有する。いくつかの実施形態において、フランジの下側縁辺は、空洞の底部から半径方向に外側に延び、フランジの外周内で終わる複数の半径方向の案内路を有する。いくつかの実施形態において、半径方向の案内路は各々、鋸歯状である。いくつかの実施形態において、フランジの下側縁辺は、空洞と同心円状の複数の弓形回収路を有し、各弓形回収路は空洞の一部に沿って延びる。いくつかの実施形態において、弓形回収路は、複数の弓形周囲回収路と、弓形周囲回収路と空洞間に配置された複数の弓形中間回収路を含む。いくつかの実施形態において、複数の半径方向の案内路は、空洞の底部から外側に延び、各々、弓形周囲回収路の1つで終わる。いくつかの実施形態において、複数の半径方向の溝はフランジの周囲において等角間隔で離間されている。いくつかの実施形態において、半径方向の案内路の各々は鋸歯状であり、深さの異なる鋸歯を有する。いくつかの実施形態において、半径方向の案内路の各々は、ある深さの中央鋸歯と、中央鋸歯に隣接する複数の周辺鋸歯を有し、各周辺鋸歯の深さは中央鋸歯の深さより浅い。いくつかの実施形態において、流体供給用管腔は、空洞の上部と底部間へと横方向に延びる。いくつかの実施形態において、流体供給用管腔は、空洞の側面に面する開放端を有する。いくつかの実施形態において、流体供給用管腔の側面部分は、空洞の底部に向かって下方に開放する。いくつかの実施形態において、流体供給用管腔の端は閉鎖されて、流体供給用管腔は流体供給用管腔から下向きの開口部を通じてのみ空洞と流体連通している。
【0017】
いくつかの実施形態は、フランジに連結されたリング状の接着剤をさらに備える。いくつかの実施形態において、接着剤はヒドロゲルからなる。いくつかの実施形態において、接着剤は感圧接着剤からなる。いくつかの実施形態において、フランジは、パッドを創傷被覆材に連結した時に創傷被覆材に面するように構成された下面を有し、接着剤がフランジのこの下面に連結される。いくつかの実施形態において、フランジは、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結されるように構成される。いくつかの実施形態において、フランジは創傷被覆材のドレープに連結される。いくつかの実施形態において、フランジは、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結される。
【0018】
本発明の流体供給接続パッドのいくつかの実施形態は、被覆材側と接続側を有する本体を備え、被覆材側は、上部と底部を有する空洞と、空洞の底部を取り囲むフランジと、空洞の少なくとも一部の周囲に配置され、流体が空洞の周囲へと供給されるように構成された流体供給用リングを含み、接続側は、流体源に連結されるように構成され、流体供給用リングと連通する流体供給用管腔を有する単腔型の流体供給接続部と、真空源と圧力センサに連結されるように構成され、空洞の中へと延びる第一の圧力センサ用管腔を有する圧力センサ接続部を含み、第一の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。
【0019】
いくつかの実施形態において、本体は、空洞の中へと延び、第一の圧力センサ用管腔と流体連通する下端を有する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、第二の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。いくつかの実施形態において、本体は、流体供給接続部と圧力センサ接続部を含む多腔型の接続部を有し、圧力センサ接続部は、流体供給用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を有し、環状の圧力センサ用管腔は第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通している。
【0020】
本発明の流体供給接続パッドのいくつかの実施形態は、被覆材側と接続側を有する本体を備え、被覆材側は、上部と底部を有する空洞を画定する表面と、空洞の底部を取り囲むフランジを含み、接続側は、空洞の上部と流体連通し、流体源と連結されるように構成された流体供給用管腔と、空洞の中へと延び、圧力センサに連結されるように構成された第一の圧力センサ用管腔を有する流体供給接続部を含み、第一の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放し、空洞を画定する表面は、空洞の上部に開放経路を有し、開放経路は流体供給用管腔に連結される。いくつかの実施形態において、本体は、空洞の中へと延び、第一の圧力センサ用管腔と流体連通する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、第二の圧力センサ用管腔の側面部分は空洞へと開放している。いくつかの実施形態において、本体は、流体供給接続部と圧力センサ接続部を含む多腔型の接続部を有し、圧力センサ接続部は流体供給用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を含み、環状の圧力センサ用管腔は第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通している。いくつかの実施形態において、開放経路の第一の側の表面の第一の部分は、開放経路から空洞の底部へと延びる複数の複数の溝を有する。いくつかの実施形態において、開放経路の第二の側の表面の第二の部分は、空洞の底部に隣接するフランジに実質的に平行な棚状部を画定する。いくつかの実施形態において、圧力センサ用管腔は、本体を通る流体供給用管腔と流体連通していない。いくつかの実施形態において、本体は、棚状部と実質的に平坦な第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔の各々の下端を画定し、本体は、第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔の各々の下端において、圧力センサ用管腔の側面部分と空洞間に延びる1つまたはそれ以上の切り込みをさらに画定する。いくつかの実施形態において、第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔は、開放経路に実質的に垂直な角度で、空洞の中へと延びる。
【0021】
いくつかの実施形態は、フランジに連結されたリング状の接着剤をさらに備える。いくつかの実施形態において、接着剤はヒドロゲルからなる。いくつかの実施形態において、接着剤は感圧接着剤からなる。いくつかの実施形態において、フランジは、パッドを創傷被覆材に連結した時に創傷被覆材に面するように構成された下面を有し、接着剤がフランジのこの下面に連結される。いくつかの実施形態において、フランジは、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結されるように構成される。いくつかの実施形態において、フランジは創傷被覆材のドレープに連結される。いくつかの実施形態において、フランジは、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結される。
【0022】
本発明による、創傷被覆材を患者に連結する方法のいくつかの実施形態は、患者の創傷に隣接して創傷挿入材を置くステップと、ドレープを患者の創傷に隣接する皮膚に連結して、ドレープが創傷挿入材と創傷を覆い、創傷とドレープ間に空間が画定されるようにするステップと、接続パッドをドレープに連結するステップであって、接続パッドが流体源に連結されて、流体源を、流体を接続パッドに供給するように作動できるように構成されているようなステップと、接続パッドをドレープに連結した後にドレープに穴をあけて、空間と接続パッドとの間の流体連通を可能にするステップと、を含む。いくつかの実施形態において、ドレープに穴をあけるステップは、流体供給パッドを通じて溶剤をドレープに供給するステップを含み、溶剤は、ドレープの一部を溶解させて、空間と接続パッドとの間の流体連通を可能にするように構成されている。いくつかの実施形態は、第一の溶剤の容器を流体供給接続パッドとドレープ間に配置するステップをさらに含み、第一の溶剤はドレープの一部を溶解させるように構成され、容器は、第二の溶剤が存在すると溶解するように構成されている。いくつかの実施形態において、ドレープに穴をあけるステップは、接続パッドを通じて第二の溶剤を容器に供給し、容器が溶解して第一の溶剤を放出するようにするステップを含み、第一の溶剤はドレープの一部を溶解させる。
【0023】
本発明のシステムおよび/または方法の何れかの実施形態は何れも、本願に記載されたステップ、要素および/または特徴を、備え/含み/包含し/有するというより、これらから構成される、または基本的にこれらから構成される、とすることができる。それゆえ、特許請求の範囲の各請求項において、「〜から構成される」または「基本的に〜から構成される」という用語を上記のような無制限の連結動詞の何れかと置き換え、その請求項の範囲を、その無制限の連結動詞を使用して、置き換えなかった場合の範囲から変更できる。
【0024】
上記の実施形態およびその他に関わる詳細を以下に説明する。
【0025】
下記の図面は、限定ではなく例として描かれている。たとえば、簡潔さと明瞭さのために、所与の構造の個々の特徴は、必ずしもその構造が示されているすべての図面において明示されているとはかぎらない。同一の参照番号が必ずしも同一の構造を示すとはかぎらない。むしろ、同じ参照番号は、同様の特徴または同様の機能を有する特徴を示すために使用されてもよく、同一でない参照番号も使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明の接続パッドの1つの実施形態を含む、陰圧閉鎖創傷治療(NPWT)システムの構成要素の一般的配置の一部概略的な斜視図を示す。
【図2】図2は、本発明の創傷被覆材と接続パッドとともに使用するドレープの上面図を示す。
【図3】図3は、本発明の接続パッドの1つの実施形態の側面図を示す。
【図4】図4は、図3の接続パッドの底面図を示す。
【図5】図5は、図4の接続パッドの一部の底面斜視図を示す。
【図6】図6は、図3における接続部の別の実施形態の底面斜視図を示す。
【図7A】図7Aは、本発明の接続パッドの1つの実施形態の上側斜視図を示す。
【図7B】図7Bは、図7Aの接続パッドの別の構成の上側斜視図を示す。
【図8A】図8Aは、図7Aの接続パッドの下側斜視図を示す。
【図8B】図8Bは、図8Aの接続パッドの別の構成の下側斜視図を示す。
【図9】図9は、本発明の接続パッドの他の実施形態の斜視図を示す。
【図10】図10は、図9の接続パッドの下側斜視図を示す。
【図11】図11は、本発明の接続パッドの他の実施形態の上側斜視図を示す。
【図12A】図12Aは、図11の接続パッドの下側斜視図を示す。
【図12B】図12Bは、図11と図12Aの接続パッドの特定の特徴の別の構成を示す。
【図12C】図12Cは、図11の接続パッドの別の実施形態の下側斜視図を示す。
【図13】図13は、本発明の創傷被覆材のある実施形態に連結された本発明の接続パッドのうちの1つの部分断面図を示す。
【図14】図14は、本発明の創傷被覆材の他の実施形態に接続された本発明の接続パッドのうちの1つの、創傷被覆材のドレープに穴をあける前の部分断面図を示す。
【図15】図15は、図14の本発明の創傷被覆材に連結された接続パッドの、創傷被覆材のドレープに穴をあけた後の部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
「連結される」という用語は、必ずしも直接ではなく、また必ずしも機械的にではないが、「連結される」2つの品目が、互いと一体となってもよいことと定義される。不定冠詞(a、an)は、本明細書において明確に別段の記載がないかぎり、1つまたはそれ以上であると定義される。「実質的に」、「概ね」および「約」という用語は、当業者にとって当然のことながら、大体その特定されたものであると定義され、必ずしも完全にその特定されたものである必要はない。
【0028】
「〜を備える(comprise)」(およびそのすべての変化形(たとえば、comprises、comprising))、「〜を有する(have)」(およびそのすべての変化形(たとえば、has、having))、「〜を含む(include)」(およびそのすべての変化形(たとえば、includes、including))および「〜を包含する(contain)」(およびそのすべての変化形(たとえば、contains、containing))という用語は、無制限の連結動詞である。その結果、1つまたはそれ以上のステップを「備え」、「有し」、「含み」、または「包含する」方法は、これら1つまたはそれ以上のステップを持つが、これら1つまたはそれ以上のステップだけを持つことに限定されない。同様に、1つまたはそれ以上の要素を「備え」、「有し」、「含み」または「包含する」接続パッドは、これら1つまたはそれ以上の要素を持つが、これらの要素だけを持つことに限定されない。たとえば、流体供給接続部と圧力センサ接続部を備える接続パッドにおいて、この接続パッドは明示された要素を含むが、これらの要素だけを有することに限定されない。たとえば、このような接続パッドは真空接続部も含んでいることがありうる。
【0029】
さらに、特定の方法で構成された機器または構造は、少なくともその方法で構成されるが、これはまた、具体的に記載されたもの以外の方法でも構成できる。
【0030】
ここで、図面、より詳しくは図1を参照すると、一例としての陰圧閉鎖創傷治療(NPWT)システム10が示されており、これには本発明の接続パッドの実施形態を組み込み、および/または備えるようにすることができる。図の実施形態において、システム10は、創傷被覆材12と、導管14と、導管14に連結されることによって創傷被覆材12に連結された真空装置16と、を備える。図の実施形態において、創傷被覆材12は、フォーム状創傷挿入材24(たとえば、拡散用マニホールド24)とドレープ26とを備える。ドレープ26は、患者の、創傷に隣接する皮膚に連結され、ドレープ26が創傷挿入材24と創傷を覆い、創傷の創傷面とドレープ26間に空間を形成するように構成されている。創傷挿入材24はどのような好適なフォームを含んでいてもよく、たとえば連続発泡フォーム(これはまた網状であってもよい)および/またはこれに類するものであり得る。創傷被覆材12は、図のように、接続パッド22を含むことができ、および/または接続パッド22によって導管14に連結することができる。接続パッド22は一般に、接着剤またはこれに類するものによってドレープ26に連結される。たとえば、いくつかの実施形態において、ドレープ26は、その中心を通る穴または開口部を有し、それによってドレープ26が接続パッド22の周囲(たとえば、接続パッド22のフランジの周囲)に適合し、ドレープ26の下側接着面を接続パッド22および患者の、創傷に隣接する皮膚に接着できる。他の実施形態において、ドレープ26には、その中心に穴が設けられ(たとえば、ドレープ26が患者の皮膚に連結されて、創傷と創傷挿入材24を覆う前または後に)、第二のドレープが接続パッド22の一部(たとえば、接続パッド22のフランジ)の上に連結されて、接続パッドをドレープ26に連結する。
【0031】
図の実施形態において、導管14は、1つまたはそれ以上の配管部28を含む多腔型のチューブを含み、配管部28は、組立済みの構造として、接続パッド22と、流体容器18に設置された容器コネクタ34との間の連続的導管となる。当業界で一般に知られているように、NPWTシステム10によって吸引された流体およびその他の滲出液は、容器コネクタ34において導管14から除去され、容器18の中に貯められ、その中に保持される。図の実施形態において、計測用チューブ36aと36bは容器コネクタ34から計装構成要素20へと延びる。図の実施形態において、計装構成要素20は、真空源38と圧力モニタ計器構成要素40aと40b(たとえば、圧力測定用の圧力センサ)を備え、これらは米国特許出願第11/722,802号においてより詳細に説明されている。計器構成要素20の各々は、減圧圧力アダプタ22から真空装置16の中へと延びる3つの独立した導管(チューブまたは管腔)の1つと個々に関連付けられる。
【0032】
図の実施形態において、システム10は、導管54とT字形連結具58によって創傷被覆材12に連結される流体源50をさらに備える。図の実施形態において、真空装置16と流体源50は別に示されているが、いくつかの実施形態において、流体源50と真空装置16は、共通に格納されていてもよい。いくつかの実施形態において、連結具58は、多腔型の導管54と多腔型の導管28間を連通させることができる。しかしながら、他の実施形態において、連結具58は、導管28の主管腔と導管54の管腔の1つとの間を流体連通させ、その一方で、連結具58の両側の導管28の周辺管腔間を連通させるように構成される。いくつかの実施形態において、連結具58は、スイッチバルブまたはこれに類するものを備え、創傷被覆材12と流体源50との間および創傷被覆材12と真空装置16との間を選択的に連通させるようにすることができる。他の実施形態において、流体源50は、たとえば接続パッド22の別の管腔によって、または別の接続パッド22によって、創傷挿入材12に別々に連結される。流体源50が創傷挿入材12に別々に連結される実施形態では、T字形連結具58を省いてもよい。
【0033】
創傷挿入材12の各種の実施形態において(たとえば、創傷挿入材12が大型創傷用のような大型または長型の場合)、1つの創傷被覆材12に複数の接続パッド22を使用または利用してもよい。たとえば、いくつかのこのような実施形態において、第一の接続パッド22を流体源50に連結でき、第二の接続パッド22を真空装置16に連結でき、それによって、流体は第一の接続パッドを通じて創傷挿入材に供給でき、真空または減圧圧力(大気圧に関して)を真空装置16に連結された接続パッドを通じて創傷挿入材に供給できる(たとえば、流体が創傷挿入材24のより大きな部分を通じて移動でき、および/または創傷のより大きな部分と接触してから、第二の接続パッドを通じて抽出される)。
【0034】
次に、図2を参照すると、ドレープ26の一例が示されている。図の実施形態において、ドレープ26はフィルム44(たとえば、ポリウレタンフィルム)を備え、これは片面が感圧接着剤(たとえば、感圧アクリル樹脂接着剤)でコーティングされ、フィルム44を通って延びる穴48を有する。穴48は一般に、接続パッド22の下面の、対応する1つまたはそれ以上の開口部に対応する大きであり、ドレープを患者に連結した(たとえば、接着した)後にカットし、またはその他の方法で形成してもよい。ドレープ26(たとえば、フィルム44)は、ドレープ26が、創傷被覆材12を当てる創傷の境界より外側まで及ぶのに十分に大きく、またドレープ26の接着剤が患者の皮膚の創傷に隣接する十分な部分に接着して、ドレープ26と創傷間に実質的に密閉された環境ができるような大きさとすることができる。他の実施形態において、ドレープ26は、2つの部分または小片を備えることができる。たとえば、図2のドレープ26は、線52に沿って切断することができ、また境界を有することができ、2つの小片を線52の上に設置したサージカルテープおよび/またはこれに類するもので密閉できる。
【0035】
次に、図3〜図5を参照すると、本発明の接続パッドの第一の実施形態22aの拡大図が示されている。図の実施形態において、接続パッド22aは、被覆材側104と接続側108を有する本体100を備える。被覆材側104は、上部120と底部124を有する空洞116(たとえば、ドーム型空洞)を画定する表面112を含む。図の実施形態において、接続パッド22aはまた、空洞116の底部124を取り囲むフランジ128(たとえば、実質的に平坦なフランジ)を含む。図の実施形態において、接続側108は、空洞116の上部120と流体連通し、流体源(たとえば、流体源50であり、連結はたとえば導管54等による)および/または真空源に連結されるように構成される管腔132(たとえば、流体供給用管腔および/または真空用管腔132)を含む。より詳しくは、管腔132は、図のように、空洞116の上部120に隣接して示されている主ポート136と開放経路140によって空洞116の上部120と流体連通する。図の実施形態において、接続側108は、空洞116と連通し、真空装置16の1つまたはそれ以上の圧力センサ(たとえば、チューブ36と圧力モニタ計器構成要素40aと40b)に連結されるように構成された環状の圧力センサ用管腔144をさらに含む。特に、図の実施形態において、環状の圧力センサ用管腔144は、それぞれ圧力センサ用管腔156と160と連通し、それによってそれぞれが空洞116と連通する補助管腔界面148、152によって空洞116と連通する。他の実施形態において、本体100は、環状の圧力センサ用管腔144を含まなくてもよい(たとえば、第一の圧力センサ用管腔156を接続側まで延ばして、圧力センサと連結させることができる)。さらに、他の実施形態において、第二の圧力センサ用管腔160を省いてもよい。図の実施形態において、環状の圧力センサ用管腔144は、管腔132の周囲に配置される(たとえば、環状の圧力センサ用管腔144は管腔132と同心円状である)。図の実施形態において、空洞116を画定する表面112は、空洞116の上部120の中へと延びる開放経路140を含み、開放経路140はポート136を介して管腔132に連結され、これと連通する。より詳しくは、図の実施形態において、開放経路140は、空洞116の頂点に配置される。
【0036】
図の実施形態において、図のように、開放経路140の第一の側の表面112の第一の部分164は、開放経路140から空洞116の底部124へと延びる複数の溝168を含む。溝168は、流体を開放経路140、ポート136および流体用管腔132から、および/またはこれらへと方向付けるように構成される。図の実施形態において、開放経路140の第二の側の第二の部分172は、平坦フランジ128に対して実質的に平行(および/または同一平面)の棚状部172を画定する。図のように、棚状部172はまた、複数の鋸歯または溝176を有する。溝176はまた、流体を開放経路140へ、またはこれから、および/または管腔156と160から反対に方向付けるように構成され、それによって流体が空洞116および/または創傷被覆材12から供給および/または除去されると、流体は一般に管腔156と160を通過するように方向付けられ、管腔156と160が実質的に障害物のない状態のままとなり、真空装置16が空洞116および/または創傷被覆材12内の圧力または陰圧を感知できる。
【0037】
図の実施形態において、流体管腔132は本体100を通る管腔156、160と流体連通しない。特に、管腔156、160は空洞116の内部およびこれを通じる管腔132(たとえば、ポート136)と流体連通し得るが、本体100の一体部分の中で、管腔156、160は流体用管腔132とポート136から分離され、区別される。このようにして、真空装置16は、開放空洞116および/または創傷被覆材12内の圧力または陰圧を管腔132内の流体および/または陰圧とは別に(たとえば、これらに完全に依存せずに)感知することが可能である。これに加えて、図の実施形態において、各圧力センサ用管腔156、160の側面部分は空洞116へと開放している。より詳しくは、図の実施形態において、本体100は、管腔156の側面部分から空洞116へと延びる切り込み180と182を画定し、本体100は管腔160の側面部分から空洞116へと延びる切り込み184と186を画定する。切り込み180、182、184および186は、管腔156、160と空洞116との間の連通を改善し、特に、たとえば、ドレープ26の開口部48が小さい、粗くカットされている、十分に作られていない、中心からずれている、および/またはその他の理由で最適に形成されておらず、本来はドレープ26が管腔156、160の障害となり、および/または部分的に閉塞させる得るような場合に、真空装置16が創傷における(たとえば、空洞116内および/または創傷被覆材12内)の圧力または陰圧を感知する能力を改善するように構成されている。
【0038】
図の実施形態において、本体100はまた、各圧力センサ用管腔156と160の、棚状部172と実質的に平坦な下端を画定する。図の実施形態において、各管腔156と160の下端において、各管腔156と160は、開放経路140(たとえば、開放経路140の縦軸に対して実質的に垂直の角度で空洞116の中へと延びる。いくつかの実施形態において、各圧力センサ用管腔156、160の下端は、フランジ128からたとえば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1mmと等しい、これより大きい、これより小さい、またはこれらの何れかの間の距離だけずれている)(たとえば、フランジ128の下表面に至らない距離で終了する)。各管腔156、160の下端がフランジ128の下表面と平坦である実施形態において、本体100は、接続パッド22aを創傷被覆材12(たとえば、創傷挿入材24)に連結した時に、各管腔156、160の下端が創傷挿入材24に隣接するように、および/またはそこに当接するように構成される。このようにして、本体100は、空洞116へと供給される、および/または空洞116の中に吸引される流体がほとんど管腔156、160を通過するように方向付けられて、流体が管腔156と160の圧力感知機能の障害とならず、切り込み180、182、184、186によって依然として管腔156、160が空洞116および/または創傷被覆材12と連通して、空洞116および/または創傷被覆材12内の圧力または陰圧を感知できるように構成される。
【0039】
これに加えて、図4と図5では省略されているが、図3に示されるように、接続パッド22aのいくつかの実施形態は、本体100のフランジ128に連結されたリング状の接着剤190(その部分が断面で示される)をさらに備える。特に、図の実施形態において、本体100のフランジ部128は、接続パッド22aを創傷被覆材12に連結した時に、創傷被覆材12と面するように構成された下面194を備える。リング状の接着剤190は、どのような好適な接着剤であってもよく、たとば、ヒドロゲル、親水コロイド、感圧接着剤および/またはその他のあらゆる好適な接着剤がある。この実施形態において、リング状の接着剤190は、接続パッド22aを創傷被覆材12に連結した時に、創傷挿入材24に接着させることができるように構成される。他の実施形態において、リング状の接着剤190(または第二のリング状の接着剤)は、フランジ部128の上面(たとえば、下面194と反対の面)に連結して、創傷挿入材24の上に設置されたドレープ26に接着させることができる。いくつかの実施形態において、接着剤は取り除くことが可能および/または再び取り付けることが可能で、当初、被覆材の一部に接着させた後でも、創傷被覆材12に関する接続パッド22aの位置を必要または希望に応じて調整できるようにすることができる。他の実施形態において、接続パッド22aは、あらゆる好適な手段、たとえば高周波(RF)溶接、超音波溶接および/またはこれに類するものによってドレープ26に永久的に連結してから(たとえば、製造中に)、使用者に提供することができる。
【0040】
次に、図6を参照すると、接続パッド22aと実質的に同じ、別の実施形態22bが示されており、主な違いとして、接続パッド22bは(たとえば、ポート136と開放経路140に加えて)空洞216の周囲(たとえば、底部224および/または空洞216の周囲)に配置された流体供給用管腔232と流体供給用リング234を備え、流体供給用管腔232は流体供給用リング234と連通する。この実施形態において、流体供給用リング234は、流体が空洞216の周囲に供給されるように(たとえば、流体が流体用管腔232を介して流体源50から供給できるように)構成され、流体供給用リング234の少なくとも一部(たとえば、最大その全部)を通じて流体を拡散させ、それによって流体が創傷挿入材24の周囲に拡散する。
【0041】
次に、図7A〜図8Bを参照すると、他の実施形態の接続パッド22cが示されている。図7Aと図8Aは、接続パッド22の上側および下側斜視図を示す。以下により詳しく説明するように、図7Bと図8Bは、接続パッド22cの各種の特徴のための別の構成を示す。接続パッド22cは接続パッド22aと22bといくつかの点で同様であり、これは本明細書中でより詳しく説明されている。図の実施形態において、接続パッド22cは、本体300と被覆材側304と接続側308を備える。被覆材側304は、上部320と底部324を有する空洞316(たとえば、ドーム型空洞)を画定する表面312を含む。図の実施形態において、本体300はまた、空洞316の底部324を取り囲むフランジ328(たとえば、実質的に平坦なフランジ)を含む。図の実施形態において、接続側308は、流体源(たとえば、流体源50)に連結されるように構成され、空洞316の中へと延びる管腔334を有する単腔型の流体供給接続部332を含む。図の実施形態において、接続側308はまた、真空装置16に連結されるように構成された多腔型の真空接続部および圧力センサ用接続部336を含む)。接続部336は、空洞316の上部320で終わる真空用管腔340と、真空用管腔340の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔344を有する。接続パッド22aの管腔156、160および管腔132について前述したものと同様の方法で、環状の圧力センサ用管腔344は、本体300を通る真空用管腔340と流体連通しない。
【0042】
図7Bは、接続パッド22cの別の構成22c−1を描いている。特に、接続部332は、より大きな管腔334aを含み(および/または本体300は、管腔334aを画定する側壁が接続パッド22cの場合より薄くなるように構成され)、接続部336はより大きな管腔344aを含み(および/または本体300は、管腔344aを画定する側壁が接続パッド22cの場合より小さくなるように形成され)、接続部336は、管腔340aが管腔344aの中で終わるように(たとえば、図のように、管腔340aの端が管腔344aの端の中、またはそれ以前に終わるように)構成され、本体300aは、管腔334aと管腔344a間に複数の切欠き346を含む(たとえば、射出またはその他の成形または鋳造等により、製造しやすさを改善するため)。
【0043】
図の実施形態において、本体300は、2つの圧力センサ用管腔348、350を画定し、各々、図のように、空洞316の中へと延びる下端を有し、各々、環状の圧力センサ用管腔344と流体連通する。これに加えて、図の実施形態において、各圧力センサ用管腔348、350の側面部は、空洞316へと開放している。より詳しくは、図の実施形態において、本体300は、それぞれ管腔348と350の側面部分間に延びる切り込み352、354を画定する。図の実施形態において、切り込み352、354は、実質的に長方形である。他の実施形態において、切り込み352、354は、どのような好適な形状(たとえば、図8Bに示されるように、斜めの弓形の切り込み352a、354a)であってもよい。接続パッド22aの切り込み180、182、184および186に関して上述したように、切り込み352、354は、管腔348、350と空洞316との間の連通を改善するように構成され、それによって、真空装置16が特に、たとえば、ドレープ26の開口部48が小さく、粗くカットされ、十分に形成されず、中心からずれ、および/またはその他、最適に形成されず、ドレープ26がそうでなければ(切り込み352、354がなければ)管腔348と350の障害となり、および/または部分的にこれを閉塞するような場合に、創傷における(たとえば、空洞316および/または創傷被覆材12内の)圧力または陰圧を感知および/またはモニタする能力が改善される。他の実施形態において、本体300は、3つ以上の中心圧力管腔を画定してもよく、および/または切り込み352、354には、どのような好適な形状(たとえば、接続パッド22aの正方形または長方形の切り込み180、182)が与えられてもよい。他の実施形態において、本体300は、管腔348と350の下端の周囲に円周方向のカステレーションを画定してもよい。
【0044】
図の実施形態において、接続パッド22cは、真空接続パッドおよび流体供給接続パッドとして構成され、流体源と真空装置と比較的単純に接続されて、流体の供給、陰圧の印加、および/または圧力または陰圧の感知を同じ接続パッド22cで行ってもよいようになっている。図の実施形態において、流体供給用管腔334の下端は、実質的に正方形の端となるように構成される(たとえば、空洞316へと開放した側面部分を持たない)。このようにして、流体供給管腔334の下端は、接続パッド22cを創傷挿入材12に連結した時に、創傷挿入材24と実質的に当接するように構成され、それによって、流体が流体供給用管腔334を通じて供給されると、この流体は主として、空洞316よりも創傷挿入材24の中に直接供給される。このようにして、流体供給用管腔334によって供給された流体は創傷挿入材24の中へと拡散し、それによって流体または流体の少なくとも一部が創傷(たとえば、創傷の表面)に到達して、創傷を洗浄し、または創傷に薬剤を送達し、その後、創傷挿入材24を通じて再び吸引され、空洞316を通って真空用空間344へと案内される。
【0045】
接続パッド22aと同様に、接続パッド22cの本体300(たとえば、表面312)は、空洞316の頂点から空洞316の底部324へと、半径方向に外側に延びる複数の溝356を画定する。この実施形態において、溝356は、空洞316に入る流体を、流体供給用管腔334と圧力センサ用管腔348を通過して、真空用管腔344へと案内するように構成される。このようにして、溝356は、流体および/または滲出液が圧力センサ用管腔348、350および/または流体供給用管腔334の障害とならず、またこれらを閉塞するのを防止すること、および/またはそれを減少させることを支援する。本体300は、棚状部(接続パッド22aの棚状部172と同様)を持たないが、他の実施形態において、本体300は棚状部を含んでいてもよい。
【0046】
図の実施形態において、フランジ部328の下面360は、流体をフランジ320の半径方向に外側の部分から空洞316へと案内するように(たとえば、真空用管腔344を通じて真空が加えられる時等)構成された複数の特徴部を有する。たとえば、図の実施形態において、下面360は、複数の半径方向の溝と、弓形の溝の2つの円形経路を含み、各経路は空洞と同心円状の、複数の弓形の溝を(たとえば、各々、空洞の周囲に同心円状に配置された2つの円形経路のうちの一方の上に位置する複数の個別の弓形の溝)を含む。より詳しくは、図の実施形態において、フランジ328の下面360は、複数の半径方向に鋸歯状の案内路364、弓形の周囲回収路368、および複数の弓形中間回収路372を含む。図の実施形態において、各鋸歯状案内路364は、空洞316から半径方向に外側に、対応する弓形周囲回収路368の、フランジ部328の外周より内側の地点へと延びる。図の実施形態において、各鋸歯状案内路364は、その中央において最も深く、その側面縁辺においてはそれより浅い。より詳しくは、各鋸歯状案内路364は、ある深さを有する中央溝または鋸歯と、中央溝または鋸歯に隣接する複数の周辺溝または鋸歯を備え、各周辺溝または鋸歯の深さは、中央溝の深さより浅い(たとえば、その深さは周辺溝と中央溝との間の距離が大きくなると、減少する)。
【0047】
図の実施形態において、各弓形周囲回収路368は、図のように、対応する鋸歯状案内路364の遠位(空洞316に関して)端から、その対応する鋸歯状案内路368の時計回り方向に延び、次の隣接する鋸歯状案内路364に到達する前に終わる。図の実施形態において、弓形周囲回収路368は空洞316と同心円状である。各弓形中間回収路372は、図のように、対応する鋸歯状案内路368の中央から、その対応する鋸歯状案内路368の反時計回り方向に延び、次の隣接する鋸歯状案内路368に到達する前に終わる。図の実施形態において、弓状中間回収路372は空洞316と同心円状であり、弓形周囲回収路368と同心円状である。鋸歯状案内路364、弓形中間回収路372および弓形周囲回収路368は、協働して、矢印376と378によって示される方法で、フランジ328の周辺から空洞316へと流体を案内するように構成される。他の実施形態において、弓形周囲回収路368および/または弓形中間回収路372は、どのような好適な数および/または方向でも設けることができる。
【0048】
図の実施形態において、接続パッド22cは、フランジ部328の下面が、接続パッド22cを創傷被覆材12に連結した時に、創傷被覆材12(たとえば、創傷挿入材24)と対面するように構成されるように構成される。いくかの実施形態において、接続パッド22cは、接続パッド22aについて上述したようなリング状の接着剤(図示せず)を備え、および/またはこれが設けられている(たとえば、フランジ部328の上面に連結され、および/またはフランジ部328の下面の周辺部に連結される)。
【0049】
次に、図9と図10を参照すると、本発明の接続パッドの1つの他の実施形態22dが示されている。接続パッド22dは、本明細書に記載するように、いくつかの点において接続パッド22a、22bおよび22cと同様である。図の実施形態において、接続パッド22dは、被覆材側404と接続側408を有する本体400を備える。被覆材側404は、上部420と底部424を有する空洞416(たとえば、ドーム型空洞)を画定する表面412を含む。図の実施形態において、本体400はまた、空洞416の底部424を取り囲むフランジ428(たとえば、実質的に平坦なフランジ)を含む。接続側408は、空洞416の上部420と流体連通する流体供給用管腔436を有し、流体源(たとえば、流体源50)に連結されるように構成された流体供給接続部432を含む。これに加えて、図の実施形態において、空洞416を画定する表面412は、空洞416の上部420から空洞416の底部424へと延びる複数の溝440を含む。
【0050】
図の実施形態において、空洞416は棚状部(たとえば、接続パッド22aの棚状部172)を含まず、これによって空洞416の全体が弓形で円形の形状のドーム状(たとえば、半球の形状)となる。そのため、図の実施形態において、流体供給用管腔436は空洞416の上部420へと延び、溝440は流体供給用管腔436から表面412に沿って半径方向に外側に、空洞416の底部424へと延びる。図の実施形態において、フランジ428の下面444は、鋸歯状案内路448、弓形周囲回収路452、弓形中間回収路456を含み、これらは前述の接続パッド22cの鋸歯状案内路364、弓形周囲回収路368および弓形中間回収路372と実質的に同様である。
【0051】
図の実施形態において、接続パッド22dは、流体供給のために、接続パッド22dを流体源(たとえば、流体源50)と創傷被覆材12に連結することができるように構成され、それによって別の接続パッドもまた別に、創傷被覆材12と真空源(たとえば、真空装置16)に連結して、創傷被覆材12に真空を別に掛けることができる。このようにして、真空接続部における流体供給用の接続パッド22dの間の距離を最大限にすることができ、それによって接続パッド22dを通じて供給される流体が、真空用の接続パッドを通じて抽出される前に、創傷挿入材24を通って、創傷面へと流れやすくなる。このように、接続パッド22dはまた、流体潅流用接続パッド22dとして特徴付け、またはそのように説明してもよい。
【0052】
次に、図11と図12Aを参照すると、本発明の接続パッドの他の実施形態22eが示されている。接続パッド22eは、いくつかの点において、本明細書で説明した接続パッド22a、22b、22cおよび22dと同様である。図の実施形態において、接続パッド22eは、被覆材側504と接続側508を有する本体500を備える。被覆材側504は、上部520と底部524を有する空洞516(たとえば、ドーム型空洞)を画定する表面512を含む。図の実施形態において、本体500はまた、空洞516の底部524を取り囲むフランジ528(たとえば、実質的に平坦なフランジ)を含む。接続側508は、空洞516の上部520と流体連通する流体供給用管腔536を有し、流体源(たとえば、流体源50)に連結されるように構成された流体供給接続部532を含む。図の実施形態において、本体500は、供給接続部532がドーム538の周囲より外に延びないように構成される。このように、ドレープ(たとえば、26)は、ドーム538の周囲と実質的に同じ、またはこれより若干大きい直径を有する開口部(たとえば、48)を有するように構成でき、それによって、創傷挿入材24を患者の創傷の上または中に置くことができ、接続パッド22eを創傷挿入材24と接触するように置くことができ、適当な大きさの穴を有するドレープを接続パッド22e(たとえば、本体500)の上に置いて、ドーム538がドレープ内の開口部を通って延びるようにすることができ、ドレープを、比較的容易に、および/またはしわや変形が比較的少ない状態でフランジ部528に接着させることができる。特定の実施形態において、他の接続パッド22a、22b、22c、22dの何れも、これと同様に構成して、それぞれの接続側の各種の接続が、それぞれの上面のドーム型部分(たとえば、それぞれのドーム型空洞に対応する)の周囲より外に延びないようにすることができる。
【0053】
図の実施形態において、空洞516を画定する表面512は、空洞516の上部520から空洞516の底部524へと延びる複数の溝540を含む。これに加えて、図の実施形態において、空洞516の底部524は、図のように、鋸歯形状を持つ下側周辺縁辺544を有する。図12の実施形態において、縁辺544の鋸歯形状は、溝544間の面取り部とフランジ528の下表面548との間の交差によって形成される。図12Bの上側挿入図に示される構成では、面取り部が省かれて、鋸歯形状は、溝540とフランジ528の下表面548の交差によって提供される。図の実施形態において、下表面548は、図のように、実質的に平滑で実質的に平坦である。このようにして、また流体供給用の接続パッドに特に適したものとして、実質的に平滑で平坦な下表面548を接着剤でコーティングし、および/または接着剤に連結するこができ、それによって、下表面548の実質的に全体を創傷挿入材12(たとえば、創傷挿入材24)に連結して、下表面548と創傷被覆材12(たとえば、創傷挿入材24および/またはドレープ26)間が接着されるようにし、流体が存在しても耐久できる(たとえば、水またはこれに類するもの等の流体が存在する場合の劣化に対抗できる)接続が提供される。これも図に示されているように、流体供給用管腔536は横方向に、空洞516の中の上部520と底部524間に延びる。これに加えて、図の実施形態において、流体供給用管腔536は、空洞516の側面に面する(たとえば、これに向かう)開放端552を含む。
【0054】
他の実施形態において、図12Bの下側挿入図に示されているように、流体供給用管腔536の側面部分は、空洞516の底部524に向かって下方に開放する。より詳しくは、図の実施形態において、本体500は、空洞516の中の底部524に向かって下方に開放する開口部556を画定する。これに加えて、図の実施形態において、図12Bの下側の挿入図に示されているように、流体供給用管腔536の端560は閉じられ、それによって流体供給用管腔536は、流体供給用管腔536からの下方の開口部または穴556を通じてのみ空洞516と流体連通する。接続パッド22a、22b、22cおよび22dと同様に、接続パッド22eには、フランジ528の上面または下面の何れかまたは両方に、リング状の接着剤(図示せず)を設けることができ、それによって、フランジ528は、創傷被覆材12(たとえば、創傷挿入材24)に連結されるように構成することができる。図の実施形態において、本体500のフランジ部528は、下表面または下面548が創傷被覆材12(たとえば、創傷挿入材24)と面するように構成され、それによって接着剤がフランジ528の下表面548に連結される。
【0055】
図12Cは、図12Aの実施形態と実質的に同様であるが、空洞516が溝を含まず、その代わりに、実質的に平滑な内面556を有する、他の実施形態を示している。
【0056】
次に、図13を参照すると、本発明の接続パッド22の1つが、創傷被覆材12aに連結されている様子が示されている。明瞭さのために、創傷被覆材12aは、断面で示されている。より詳しくは、図の実施形態において、創傷被覆材12aは、創傷挿入材24(たとえば、患者の創傷または創傷面に隣接する)と、ドレープ26a(たとえば、創傷に隣接する皮膚に連結される)を備え、それによってドレープ26aが創傷および創傷挿入材24を覆い、創傷とドレープ26a間に空間を形成する。これに加えと、図の実施形態において、創傷被覆材12aは、接続パッド22をドレープ26に連結する第二のドレープ28をさらに備える。図の実施形態において、ドレープ26aは図2のドレープ26と実質的に同様であるが、使用者が開ける穴48aを含む。すなわち、看護師または医師等の使用者が使用に際してドレープ26aを(たとえば、パッケージから)開けた時に、使用者はドレープ26aをカットして、穴48aを開ける必要がある。このような実施形態において、穴48aは、望ましい大きさより小さく、最適に有効な大きさより小さい場合もあり、および/またはぎざぎざ、または不規則で、ドレープ26aの余分な部分が、周知の接続パッドの圧力センサ用管腔の障害となる場合もある。そのため、本発明の接続パッドの実施形態(たとえば、22a、22c)は、このような接続パッドが図13に示されるような構成で創傷被覆材に連結された時に、その機能が改善されているように構成される。たとえば、前述のように、接続パッド22aの本体100の圧力センサ用管腔156と160の側面部分は(たとえば、切り込み180、182、184、186によって)、空洞116の中へと開放し、またはこれと連通しており、接続パッド22aが図13に示されるような構成で創傷被覆材に連結された時(たとえば、第一のドレープと第二のドレープ間に連結して、接続パッドが創傷挿入材と直接接触しないようにする)に、圧力センサ機能が改善される。
【0057】
本発明の創傷治療方法のいくつかの実施形態は、患者に創傷被覆材(たとえば、創傷被覆材12)を連結するステップと、本発明の接続パッドの何れかを1つまたはそれ以上、創傷被覆材に連結するステップと、流体を創傷被覆材に(たとえば、創傷被覆材によって覆われた創傷に)供給するステップと、真空を創傷被覆材に(たとえば、創傷被覆材によって覆われた創傷に)掛けるステップ、および/または、たとえば、流体を創傷被覆材に供給している間、および/または真空を創傷被覆材に掛けている間に、創傷被覆材内(たとえば、創傷被覆材によって覆われた創傷における)圧力または陰圧を感知するステップと、バックスペースと、を含む。本発明の創傷治療方法の実施形態のいずかにおいて、創傷被覆材を患者に連結するステップは、創傷挿入材を患者の創傷に隣接して(たとえば、創傷の創傷面上に)置くステップ、および/またはドレープを患者の創傷に隣接する皮膚に連結して、ドレープが創傷の中の創傷挿入材を覆い、創傷とドレープ間に空間を形成するようにするステップと、を含む。本発明の創傷治療方法の実施形態の何れかにおいて、本発明の接続パッドの何れかを1つまたはそれ以上、創傷被覆材に連結するステップには、接続パッドを創傷挿入材に連結するステップ(たとえば、ドレープを患者の皮膚に連結する前または後)、および/またはドレープを接続パッドに連結するステップ(たとえば、ドレープを患者の皮膚に連結する前または後)を含めることができる。本発明の創傷治療方法の何れかの実施形態において、流体を創傷被覆材に供給するステップには、流体源(たとえば、流体源50)を作動させて、流体が創傷被覆材に供給されるようにするステップを含めることができる。本発明の創傷治療方法の実施形態のいずかにおいて、真空を創傷被覆材に掛けるステップには、真空源(たとえば、真空装置16)を作動させて、真空または陰圧が創傷被覆材に掛けられるようにするステップを含めることができる。本発明の創傷治療方法の実施形態の何れかにおいて、創傷被覆材内の圧力または陰圧を所有するステップには、1つまたはそれ以上の圧力センサまたは圧力センサ要素(たとえば、圧力センサ要素40a、40b)を作動させて、創傷被覆材12内(たとえば、ドレープ内の創傷間に形成された空間内)の圧力または陰圧が感知されるようにするステップを含めることができる。
【0058】
次に、図14と図15を参照すると、創傷被覆材12bのまた別の実施形態が示されている。図の実施形態において、創傷被覆材12bは、ドレープ26bと創傷挿入材24を備える。より詳しくは、図の実施形態において、創傷挿入材12bは、創傷挿入材24が患者の創傷に隣接し(たとえば、創傷の創傷面に隣接し)、ドレープ26bが創傷に隣接する皮膚(図示せず)に連結された、連結後の構成で示されている。図のように、ドレープ26bには穴があけられていない(たとえば、ドレープ26の穴48のような穴がない)。このようにして、創傷挿入材24を創傷に隣接して置くことができ、ドレープ26bを創傷に隣接する皮膚に連結して、創傷と創傷挿入材24を覆うようにすることができ、これによって創傷挿入材と創傷は、図14に示されるように、ドレープ26bによって実質的に密閉される。図の実施形態において、接続パッド22は、接続パッド22のフランジ部の下面とドレープ26bの接着によってドレープ26bに連結され、図15に示されるように、接続パッド22がドレープ26bに連結され、ドレープ26bに穴があけられて、穴48bが形成された後。いくつかの実施形態において、創傷挿入材12bは、接続パッド22を創傷被覆材12bに連結する第二のドレープ28(たとえば、図13の第二のドレープ28と同様)を備えることができる。
【0059】
図14と図15に示される構成によれば、本発明による創傷被覆材を患者に連結する方法の実施形態は、創傷挿入材(たとえば、創傷挿入材24)を患者の創傷に隣接して(たとえば、創傷の表面に隣接して、および/またはこれと接触して)置くステップと、ドレープ(たとえば、ドレープ26b)を患者の創傷に隣接する皮膚に連結して、ドレープが創傷挿入材と創傷を覆い、空間(たとえば、少なくとも部分的および/または完全に開放している空間)を画定するようにするステップと、接続パッド(たとえば、接続パッド22、22a、22b、22c、22d、22e)をドレープに連結するステップと、を含み、流体供給用パッドは、流体源(たとえば、流体源50)に連結されて、流体源が接続パッドに流体を供給できるように構成される。いくつかの実施形態において、ドレープは、実質的に一体のシート(たとえば、穴48のような穴がないシート)からなるように構成される。本発明による創傷被覆材を患者に連結する方法のいくつかの実施形態において、セクションパッドを創傷被覆材間(たとえば、創傷面とドレープとの間の空間)で流体連通するドレープに連結した後に、ドレープに穴をあけるステップを含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、ドレープに穴をあけるステップは、(たとえば、流体源、たとえば、流体ポンプまたはシリンジから、接続パッドに連結された導管を通じて)接続パッドを通じて溶剤をドレープに供給するステップを含み、溶剤は、ドレープの一部を溶解させて(たとえば、ドレープの、穴48bを作るのに十分な部分を溶解させる)、空間と接続パッド間(たとえば、接続パッドに連結された流体源と、ドレープと創傷面との間の空間との間を流体連通させるように構成される。たとえば、現在入手可能なドレープはしばしば、ポリウレタンからなり、これは一般に、ケトンを含む溶剤の中、またはこれによって溶解可能である。そのため、好適な溶剤はケトン(たとえば、プロパノン)および/または水溶性の(または、他の実施形態においては、水に溶けない)その他の溶剤または成分を含んでいてもよい。このような実施形態において、溶剤が接続パッドの流体供給用導管(たとえば、54)の端を溶解させないようにするために、導管と接続パッドは、使用される溶剤が存在しても溶解しない材料からなるようにすることができる。たとえば、溶剤がケトンを含む実施形態において、流体供給用導管と接続パッドは適当に不溶性のポリマ(たとえば、使用される溶剤が存在すると溶解可能である)、たとえば、熱可塑性エラストマからなるようにすることができる。他の例として、流体供給用導管は、導管の内部に共押出し、または一体成形されるライナを有していてもよく、このライナは使用される溶剤が存在しても溶解せず、それによって導管を保護する。同様に、創傷挿入材24は、少なくとも実質的に溶剤の存在下に不溶性の材料を含むべきであり、それによって、溶剤がドレープに導入され、溶剤によってドレープに穴があけられても、創傷挿入材24の気泡を実質的に劣化させない。
【0061】
あるいは、ドレープは、より強度の低い溶剤中で溶解するポリマまたはその他の材料からなるようにすることができ、これによって一般的に入手可能な接続パッドと導管を使用してもよい。たとえば、ドレープは、各種のアルコール、たとえばエタノールおよびこれに類するものの中で溶解可能であるように構成されたビニルアセテートコポリマからなるようにすることができる。他の例によれば、ドレープは、pHの高い水の中で溶融するように構成された、遊離酸基(たとえば、アクリル酸およびこれに類するもの)の添加されたポリマを含むことができ、これによって、たとえば、溶剤が、塩(たとえば、炭酸塩)、アミン(たえば、尿素またはエタノールアミン)、およびまたはこれに類するものを含み、その水が高いpH(たとえば、7、8、9、10、11、12、13、14と等しい、これより高い、これより低い、またはその何れかの間)となるように構成された水からなるようにすることができる。
【0062】
図14と図15に示される実施形態において、接続パッド22は、本発明の接続パッドの各種実施形態に関して上述したように、空洞を持つ被覆材側を有する。本発明の方法のいくつかの実施形態は、第一の溶剤の容器(たとえば、バルーン、エンベロープまたはこれに類するもの)を接続パッドとドレープ間(たとえば、接続パッドの空洞内)に設置するステップを含み、第一の溶剤は、ドレープの一部を溶解させるように構成され、容器は、第二の溶剤が存在すると溶解するように構成される。本発明の方法のこのような実施形態において、ドレープに穴をあけるステップには、第二の溶剤を(たとえば、接続パッドを通じて、および/または流体源、たとえば流体源50から)容器に供給して、容器が溶解して第一の溶剤が放出され、第一の溶剤がドレープの一部を溶解させる(たとえば、ドレープの、穴48bを形成するのに十分な部分を溶解させる)ようにするステップを含めることができる。
【0063】
本発明の方法のいくつかの実施形態は、流体を、接続パッドを通じて創傷被覆材に供給し、および/または真空を創傷被覆材に掛け(たとえば、流体を、たとえば流体が供給される際に通る接続パッド、および/または他の接続パッドを通じて、創傷被覆材に供給するステップの後)、穴48bからデブリ(たとえば、溶解したドレープ材料)を洗い流し、および/または残りの溶剤を洗い流して、所定の時間が経過したら、または穴48bが所望の、または所定の大きさに到達したら、ドレープの溶解が中止または停止されるようにするステップを含む。たとえば、このような流体は、不活性流体、たとえば、水、食塩水および/またこれに類するものとすることができる。
【0064】
接続パッドがドレープに連結された後にドレープに穴があけられる本発明の方法の実施形態は、使用者がドレープに穴を開けなければならないことに伴う使用者のエラーや困難を防止および/または発生させるように構成される。たとえば、本発明の方法の中で説明されたようにドレープに穴をあけるステップにより、ドレープ内の穴と、接続パッドの適当な管腔に対応する位置(たとえば、接続パッドの空洞に対応)が自動的に形成され、それによって、本発明の創傷被覆材および接続パッドを含む、各種の創傷治療方法の性能、信頼性および再現性を改善することができる。
【0065】
本発明のドレープ、接続パッドおよびこれに類するものの実施形態は、本明細書で説明した特徴(たとえば、本発明の方法に関するもの)を有するように構成される。
【0066】
本明細書で説明する器材、システムおよび方法の各種の例示的実施形態は、開示された特定の形態に限定されると意図されていない。むしろ、これらは特許請求の範囲の範囲内に含まれるすべての改良および変更を含む。
【0067】
特許請求の範囲は、ある請求項の中でmeans−plus−function(機能+手段)またはstep−plus−function(機能+ステップ)の限定がそれぞれ、「〜の手段」または「〜のステップ」という語句を使用して明記されていないかぎり、これらの限定を含むものとは意図されず、これを含むと解釈するべきではない。当然のことながら、上記の利益と利点は、1つの実施形態に関係していてもよく、またいくつかの実施形態に関係していてもよい。さらに、これも当然のことながら、「1つの(an)」品目は、特に断りがないかぎり、1つまたはそれ以上のその品目を指す。
【0068】
本明細書に記載される方法のステップは、どのような好適な順番で実行してもよく、または適当であれば同時に実行してもよい。
【0069】
適当であれば、上記の例の何れかの態様は、上記の他の例の何れの態様と組み合わせて、同等の、または異なる特性を有し、同じまたは異なる問題に対応する別の例を形成してもよい。
【0070】
当然のことながら、好ましい実施形態に関する上記の説明は、例として挙げられたにすぎず、当業者は各種の改良を加えることができる。上記の仕様、例およびデータは、例示的実施形態の構造と使用を十分に説明するものである。各種の実施形態についてある程度の詳細さで、または1つまたはそれ以上の個々の実施形態に関して説明したが、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、開示された実施形態にさまざまな変更を加えることができるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空接続パッドおよび/または流体供給接続パッドにおいて、
被覆材側と接続側とを有する本体を備え、前記被覆材側が、上部と底部を持つ空洞と、前記空洞の前記底部を取り囲むフランジと、を含み、前記接続側が、
真空源および圧力センサに連結されるように構成され、前記空洞の前記上部で終わる真空用管腔と、前記空洞の前記底部まで延びる第一の圧力センサ用管腔を有する多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部を含み、前記第一の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放していることを特徴とする真空接続パッドおよび/または流体供給接続パッド。
【請求項2】
請求項1に記載の接続パッドにおいて、
前記本体が、前記空洞の前記底部へと延び、前記第一の圧力センサ用管腔と流体連通する、少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、前記第二の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放していることを特徴とする接続パッド。
【請求項3】
請求項1または2に記載の接続パッドにおいて、
前記多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部が、前記真空用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を含み、前記環状の圧力センサ用管腔が、前記第一の圧力センサ用管腔および/または第二の圧力センサ用管腔と流体連通していることを特徴とする接続パッド。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
流体源に連結されるように構成され、前記空洞の中へと延びる流体供給用管腔を有する、単腔型の流体供給接続部をさらに備えることを特徴とする接続パッド。
【請求項5】
請求項4に記載の接続パッドにおいて、
前記流体供給用管腔が、前記空洞の少なくとも一部の周囲に配置され、流体を前記空洞の周囲に供給することができるように構成された流体供給用リングへと延びることを特徴とする接続パッド。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記空洞を画定する表面の少なくとも一部が、前記空洞の前記上部から前記空洞の前記底部へと延びる複数の溝を含むことを特徴とする接続パッド。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記フランジの下側縁辺が、前記空洞の前記底部から半径方向に外側に延び、前記フランジの中で終わる複数の半径方向の案内路を含むことを特徴とする接続パッド。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記半径方向の案内路が各々、前記半径方向に対して垂直な鋸歯状であることを特徴とする接続パッド。
【請求項9】
請求項7または8に記載の接続パッドにおいて、
前記フランジの前記下側縁辺が、前記空洞と同心円状の複数の弓形回収路を含み、各弓形回収路が前記空洞の一部の周囲に延びることを特徴とする接続パッド。
【請求項10】
請求項9に記載の接続パッドにおいて、
前記弓形回収路が、複数の弓形周囲回収路と、前記弓形周囲回収路と前記空洞との間に配置された複数の弓形中間回収路を含むことを特徴とする接続パッド。
【請求項11】
請求項7乃至10の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記複数の半径方向の案内路が、前記空洞の前記底部から外側に延び、各々、前記弓形周囲回収路の1つで終わることを特徴とする接続パッド。
【請求項12】
請求項7乃至11の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記半径方向の案内路の各々が、前記半径方向に対して垂直な鋸歯状であり、異なる深さの鋸歯を有することを特徴とする接続パッド。
【請求項13】
請求項12に記載の接続パッドにおいて、
各半径方向の案内路が、ある深さを有する中央鋸歯と、前記中央鋸歯に隣接する複数の周辺小切り場を有し、各周辺鋸歯の深さが前記中央鋸歯の前記深さより浅いことを特徴とする接続パッド。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記空洞を画定する前記表面の少なくとも一部が、前記空洞の前記底部に隣接する前記フランジに実質的に平行な棚状部を画定することを特徴とする接続パッド。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れか1項に記載の接続パッドにおいて、
前記圧力センサ用管腔が、前記本体を通る前記流体供給用管腔と流体連通していないことを特徴とする接続パッド。
【請求項16】
真空接続パッドおよび流体供給接続パッドにおいて、
被覆材側と接続側を有する本体を備え、前記被覆材側が、上部と底部を有する空洞と、前記空洞の前記底部を取り囲むフランジを含み、前記接続側が、
流体源に連結されるように構成され、前記空洞の中へと延びる流体供給用管腔を有する単腔型の流体供給接続部と、
真空源と圧力センサに連結されるように構成され、前記空洞の前記上部で終わる真空用管腔と、前記空洞の中へと延びる第一の圧力センサ用管腔を有する多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部を含み、前記第一の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放していることを特徴とする接続パッド。
【請求項17】
請求項16に記載の接続パッドにおいて、
前記本体が、前記空洞の中へと延び、前記第一の圧力センサ用管腔と流体連通する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、前記第二の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放していることを特徴とする接続パッド。
【請求項18】
請求項17に記載の接続パッドにおいて、
前記多腔型の真空接続部および圧力センサ接続部が、前記真空用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を含み、前記環状の圧力センサ用管腔が前記第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通していることを特徴とする接続パッド。
【請求項19】
請求項16乃至18の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジに連結されているリング状の接着剤をさらに含むことを特徴とするパッド。
【請求項20】
請求項19に記載のパッドにおいて、
前記接着剤がヒドロゲルを含むことを特徴とするパッド。
【請求項21】
請求項19に記載のパッドにおいて、
前記接着剤が感圧接着剤を含むことを特徴とするパッド。
【請求項22】
請求項17乃至21の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、前記パッドを創傷被覆材に連結した時に、創傷被覆材に面するように構成された下面を含み、前記接着剤が前記フランジの前記下面に連結されることを特徴とするパッド。
【請求項23】
請求項16に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結されるように構成されていることを特徴とするパッド。
【請求項24】
請求項23に記載のパッドにおいて、
前記フランジが創傷被覆材のドレープに連結されることを特徴とするパッド。
【請求項25】
請求項24に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによって前記ドレープに連結されることを特徴とするパッド。
【請求項26】
真空接続パッドにおいて、
被覆材側と接続側を有する本体を備え、前記被覆材側が、上部と底部を有する空洞と、前記空洞の前記底部を取り囲むフランジを含み、前記接続側が、
真空源に連結されるように構成され、前記空洞と連通する真空用管腔を有する単腔型の真空接続部と、
圧力センサに連結されるように構成され、前記空洞の中へと延びる第一の圧力センサ用管腔を有する圧力センサ接続部とを含み、前記第一の圧力センサ用管腔の側面部分が空洞へと開放していることを特徴とする真空接続パッド。
【請求項27】
請求項26に記載の真空接続パッドにおいて、
前記本体が、前記空洞の中へと延び、前記第一の圧力センサ用管腔と流体連通している少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、前記第二の圧力センサ用管腔の側面部分が空洞へと開放していることを特徴とする真空接続くパッド。
【請求項28】
請求項27に記載の真空接続パッドにおいて、
前記本体が、前記真空接続部と前記圧力センサ接続部とを含む多腔型の接続部を有し、前記圧力センサ接続部が、前記真空用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を有し、前記環状の圧力センサ用管腔が前記第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通していることを特徴とする真空接続パッド。
【請求項29】
流体供給接続パッドにおいて、
被覆材側と接続側を有する本体を備え、前記被覆材側が、上部と底部を有する空洞を画定する表面と、前記空洞の前記底部を取り囲むフランジを含み、前記接続側が、前記空洞の前記上部と流体連通する流体供給用管腔を有し、流体源と連結されるように構成された流体供給接続部を有することを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項30】
請求項29に記載のパッドにおいて、
前記空洞を画定する前記表面が、前記空洞の前記上部から前記空洞の前記底部へと延びる複数の溝を含むことを特徴とするパッド。
【請求項31】
請求項29に記載のパッドにおいて、
前記溝が前記底部の下側周辺縁辺と交差して、前記下側周辺縁辺が鋸歯状の形状を有することを特徴とするパッド。
【請求項32】
請求項29に記載のパッドにおいて、
前記フランジが実質的に平滑で実質的に平坦な下表面を有することを特徴とするパッド。
【請求項33】
請求項29に記載のパッドにおいて、
前記フランジの下側縁辺が、前記空洞の前記底部から半径方向に外側に延び、前記フランジの外周の中で終わる複数の半径方向の案内路を有することを特徴とするパッド。
【請求項34】
請求項33に記載のパッドにおいて、
前記半径方向の案内路が各々、鋸歯状であることを特徴とするパッド。
【請求項35】
請求項33に記載のパッドにおいて、
前記フランジの前記下側縁辺が、前記空洞と同心円状の複数の弓形回収路を有し、各弓形回収路が前記空洞の一部に沿って延びることを特徴とするパッド。
【請求項36】
請求項35に記載のパッドにおいて、
前記弓形回収路が、複数の弓形周囲回収路と、前記弓形周囲回収路と前記空洞との間に配置された複数の弓形中間回収路を含むことを特徴とするパッド。
【請求項37】
請求項33に記載のパッドにおいて、
前記複数の半径方向の案内路が、前記空洞の前記底部から外側に延び、各々、前記弓形周囲回収路の1つで終わることを特徴とするパッド。
【請求項38】
請求項37に記載のパッドにおいて、
前記複数の半径方向の溝が、前記フランジの周囲に等角間隔で離間されていることを特徴とするパッド。
【請求項39】
請求項37に記載のパッドにおいて、
前記半径方向の案内路の各々が鋸歯状であり、異なる深さの鋸歯を有することを特徴とするパッド。
【請求項40】
請求項39に記載のパッドにおいて、
各半径方向の案内路が、ある深さを有する中央鋸歯と、前記中央鋸歯に隣接する複数の周辺鋸刃を含み、各周辺鋸歯の深さが前記中央鋸歯の深さより浅いことを特徴とするパッド。
【請求項41】
請求項29に記載のパッドにおいて、
前記流体供給用管腔が、前記空洞の中の前記上部と底部との間へと横方向に延びることを特徴とするパッド。
【請求項42】
請求項41に記載のパッドにおいて、
前記流体供給用管腔が、前記空洞の側面に面する開放端を有することを特徴とするパッド。
【請求項43】
請求項41に記載のパッドにおいて、
前記流体供給用管腔の側面部分が、前記空洞の前記底部に向かって下方に開放していることを特徴とするパッド。
【請求項44】
請求項43に記載のパッドにおいて、
前記流体供給用管腔の端が閉鎖して、前記流体供給用管腔が、前記流体供給用管腔からの前記下方への開口部を通じてのみ前記空洞と流体連通していることを特徴とするパッド。
【請求項45】
請求項29乃至44の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジに連結されたリング状の接着剤をさらに備えることを特徴とするパッド。
【請求項46】
請求項45に記載のパッドにおいて、
前記接着剤がヒドロゲルを含むことを特徴とするパッド。
【請求項47】
請求項45に記載のパッドにおいて、
前記接着剤が感圧接着剤を含むことを特徴とするパッド。
【請求項48】
請求項45乃至47の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、前記パッドを創傷被覆材に連結した時に、創傷被覆材に面するように構成された下面を含み、前記接着剤が前記フランジの前記下面に連結されることを特徴とするパッド。
【請求項49】
請求項29乃至44の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結されるように構成されていることを特徴とするパッド。
【請求項50】
請求項49に記載のパッドにおいて、
前記フランジが創傷被覆材のドレープに連結されることを特徴とするパッド。
【請求項51】
請求項50に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによって前記ドレープに連結されることを特徴とするパッド。
【請求項52】
流体供給接続パッドにおいて、
被覆材側と接続側を有する本体を備え、前記被覆材側が、上部と底部を有する空洞と、前記空洞の前記底部を取り囲むフランジと、前記空洞の少なくとも一部の周囲に配置され、流体を前記空洞の周囲へと供給することができるように構成された流体供給用リングを含み、前記接続側が、
流体源に連結されるように構成され、前記流体供給用リングと連通する流体供給用管腔を有する単腔型の流体供給接続部と、
真空源と圧力センサに連結されるように構成され、前記空洞の中へと延びる第一の圧力センサ用管腔を有する圧力センサ接続部を含み、前記第一の圧力センサ用管腔の側面部分が空洞へと開放していることを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項53】
請求項52に記載の流体供給接続パッドにおいて、
前記本体が、前記空洞の中へと延び、前記第一の圧力センサ用管腔と流体連通する下端を有する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、前記第二の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放していることを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項54】
請求項53に記載の流体供給接続パッドにおいて、
前記本体が、前記流体供給接続部と前記圧力センサ接続部を含む多腔型の接続部を有し、前記圧力センサ接続部が、前記流体供給用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を有し、前記環状の圧力センサ用管腔が第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通していることを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項55】
流体供給接続パッドにおいて、
被覆材側と接続側を有する本体を備え、前記被覆材側が、上部と底部を有する空洞を画定する表面と、空洞の底部を取り囲むフランジを含み、前記接続側が、
前記空洞の上部と流体連通し、流体源と連結されるように構成された流体供給用管腔を有する流体供給接続部と、
前記空洞の中へと延び、圧力センサに連結されるように構成された第一の圧力センサ用管腔とを含み、前記第一の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放し、
前記空洞を画定する前記表面が、前記空洞の前記上部に開放経路を有し、前記開放経路が前記流体供給用管腔に連結されることを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項56】
請求項55に記載の流体供給接続パッドにおいて、
前記本体が、前記空洞の中へと延び、前記第一の圧力センサ用管腔と流体連通する少なくとも1つの第二の圧力センサ用管腔を画定し、前記第二の圧力センサ用管腔の側面部分が前記空洞へと開放していることを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項57】
請求項56に記載の流体供給接続パッドにおいて、
前記本体が、前記流体供給接続部と前記圧力センサ接続部を含む多腔型の接続部を有し、前記圧力センサ接続部が前記流体供給用管腔の周囲に配置された環状の圧力センサ用管腔を含み、前記環状の圧力センサ用管腔が前記第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔と連通していることを特徴とする流体供給接続パッド。
【請求項58】
請求項55乃至57の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記開放経路の第一の側の前記表面の第一の部分が、前記開放経路から前記空洞の前記底部へと延びる複数の複数の溝を有することを特徴とするパッド。
【請求項59】
請求項55乃至58の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記開放経路の第二の側の前記表面の第二の部分が、前記空洞の前記底部に隣接する前記フランジに実質的に平行な棚状部を画定することを特徴とするパッド。
【請求項60】
請求項55乃至58の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記圧力センサ用管腔が、前記本体を通る前記流体供給用管腔と流体連通していないことを特徴とするパッド。
【請求項61】
請求項55乃至58の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記本体が、前記棚状部と実質的に平坦な前記第第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔の各々の下端を画定し、前記本体が、前記第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔の各々の前記下端において、前記圧力センサ用管腔の側面部分と前記空洞との間に延びる1つまたはそれ以上の切り込みをさらに画定することを特徴とするパッド
【請求項62】
請求項61に記載のパッドにおいて、
前記第一の圧力センサ用管腔および第二の圧力センサ用管腔が、前記開放経路に実質的に垂直な角度で、前記空洞の中へと延びることを特徴とするパッド。
【請求項63】
請求項55乃至62の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジに連結されたリング状の接着剤をさらに備えることを特徴とするパッド。
【請求項64】
請求項63に記載のパッドにおいて、
前記接着剤はヒドロゲルを含むことを特徴とするパッド。
【請求項65】
請求項63に記載のパッドにおいて、
前記接着剤は感圧接着剤を含むことを特徴とするパッド。
【請求項66】
請求項63乃至65の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、前記パッドを創傷被覆材に連結した時に創傷被覆材に面するように構成された下面を有し、前記接着剤が前記フランジの前記下面に連結されることを特徴とするパッド。
【請求項67】
請求項55乃至62の何れか1項に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによってドレープに連結されるように構成されることを特徴とするパッド。
【請求項68】
請求項67に記載のパッドにおいて、
前記フランジが創傷被覆材のドレープに連結されることを特徴とするパッド。
【請求項69】
請求項68に記載のパッドにおいて、
前記フランジが、高周波(RF)溶接、超音波溶接または接着剤のうちの少なくとも1つによって前記ドレープに連結されることを特徴とするパッド。
【請求項70】
創傷被覆材を患者に連結する方法において、
患者の創傷に隣接して創傷挿入材を置くステップと、
ドレープを前記患者の前記創傷に隣接する皮膚に連結するステップであって、前記ドレープが前記創傷挿入材と前記創傷を覆い、前記創傷と前記ドレープとの間に空間を画定するステップと、
接続パッドを前記ドレープに連結するステップであって、前記接続パッドが流体源に連結されて、前記流体源を、流体を前記接続パッドに供給するよう作動できるよう構成されているステップと、
前記接続パッドを前記ドレープに連結した後に前記ドレープに穴をあけて、前記空間と前記接続パッドとの間の流体連通を可能にするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項71】
請求項70に記載の方法において、
前記ドレープに穴をあけるステップは、前記流体供給パッドを通じて溶剤を前記ドレープに供給することを含み、前記溶剤が、前記ドレープの一部を溶解させて、前記空間と前記接続パッドとの間の流体連通を可能にするように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項72】
請求項70に記載の方法において、
第一の溶剤の容器を前記流体供給接続パッドと前記ドレープとの間に配置するステップをさらに含み、前記第一の溶剤が前記ドレープの一部を溶解させるように構成され、前記容器が、前記第二の溶剤の存在下で溶解するように構成されていることを特徴とする方法。
【請求項73】
請求項72に記載の方法において、
前記ドレープに穴をあけるステップは、前記接続パッドを通じて前記第二の溶剤前記を容器に供給し、前記容器が溶解して前記第一の溶剤を放出するようにすることを含み、前記第一の溶剤は前記ドレープの一部を溶解させることを特徴とする方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7A】
image rotate

【図7B】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図12C】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公表番号】特表2013−517096(P2013−517096A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550073(P2012−550073)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2011/021652
【国際公開番号】WO2011/090986
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(505167473)ケーシーアイ ライセンシング インク (19)
【Fターム(参考)】