説明

浄水器付き電気温水器

【課題】浄水器と貯湯タンクとを同じ筐体内に収容したコンパクトな構成としつつ、浄水器の温度上昇を抑制した電気温水器を提供すること。
【解決手段】浄水器と、浄水器へ原水を導入する第1の流路と、流体入口部と流体出口部とを有する貯湯タンクと、浄水器で浄化した浄水を貯湯タンクの流体入口部へ導入する第2の流路と、流体入口部から貯湯タンク内に流入した浄水を加熱する第1の加熱装置と、流体出口部に接続され貯湯タンク内の加熱された浄水を吐水する吐水手段と、浄水器と貯湯タンクとを収容する筐体と、貯湯タンクにおいて少なくとも浄水器に対向する部分に設けられた断熱材と、筐体内における浄水器のまわりの気体及び浄水器の少なくともいずれかを冷却する冷却手段と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浄水器付き電気温水器に関し、詳しくは浄水器の温度上昇を抑制する浄水器付き電気温水器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、浄水器は、活性炭などの吸着剤と、中空糸膜やセラミック膜などの濾過膜とを具備し、吸着剤によって水道水中の分子レベルの異臭味物質や有害物質を吸着除去し、濾過膜で鉄サビ、コロイド成分、細菌などを捕捉し、除去する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、一般に、電気温水器は、水道水をタンクに直接給水し、この給水された水を、タンクに内蔵のヒータで加熱すると共にタンク内に保温した状態で貯湯し、使用者が温水を使用する場合は、タンク内の温水を吐水する(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
さらに、例えば、飲料用、料理用に使用する温水を供給するために、水道水を一旦浄水器で浄化してからタンクに給水し、加熱、吐水する電気温水器も考えられる。この場合、コンパクトな装置とし、設置スペースの省スペース化を図るには、浄水器と電気温水器とを一つの筐体内に備えることが必要となる。しかし、湯を加熱、貯湯し高温にされる貯湯タンクと同じ筐体内に浄水器を収容すると、貯湯タンクから放熱される熱の影響で、浄水器の温度が上昇してしまう。
【0005】
浄水器における活性炭などの吸着剤の吸着性能は温度の影響を受けやすく、低温ほど吸着力が強く、温度が高くなるにつれて吸着力が弱くなる傾向がある。したがって、活性炭などの吸着剤を利用した浄水器では、低温での使用ほど浄水性能が高く、高温になるほど浄水性能が低下する傾向がある。また、吸着剤の温度が、低温から高温に急激に変化すると、吸着されていた物質が吸着剤から脱離し、清浄度の低下した水が浄水器から貯湯タンクに給水されてしまう可能性もある。
【0006】
また、特許文献3には、湯沸かし容器を収容した湯沸かしユニットの外であって、且つ湯沸かしユニットとの間に空間を隔てて浄水手段を設置することで、湯沸かし容器の熱影響による浄水手段内の浄水の温度上昇を抑えんとする給湯装置が開示されている。しかし、特許文献3のように浄水手段を湯沸かし容器から単に隔離するだけの構成では、デッドスペースを生じさせ装置全体の小型化の妨げになるばかりか、必ずしも十分な冷却作用が得られない点で改善の余地がある。
【特許文献1】特開平6−339676号公報
【特許文献2】特開平8−94177号公報
【特許文献3】特開2005−106320号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、浄水器と貯湯タンクとを同じ筐体内に収容したコンパクトな構成としつつ、浄水器の温度上昇を抑制した電気温水器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、容器内に吸着剤を収容し、原水を浄水に浄化する浄水器と、前記浄水器へ原水を導入する第1の流路と、流体入口部と流体出口部とを有する貯湯タンクと、前記浄水器で浄化した浄水を前記貯湯タンクの流体入口部へ導入する第2の流路と、前記流体入口部から前記貯湯タンク内に流入した浄水を加熱する第1の加熱装置と、前記流体出口部に接続され前記貯湯タンク内の加熱された浄水を吐水する吐水手段と、前記浄水器と前記貯湯タンクとを収容する筐体と、前記貯湯タンクにおいて少なくとも前記浄水器に対向する部分に設けられた断熱材と、前記筐体内における前記浄水器のまわりの気体及び前記浄水器の少なくともいずれかを冷却する冷却手段と、を備えたことを特徴とする浄水器付き電気温水器が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の浄水器付き電気温水器によれば、浄水器と貯湯タンクとを同じ筐体内に収容したコンパクトな構成としつつ、浄水器の温度上昇を抑制して、吸着剤における吸着性能の低下を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の構成を例示する模式図である。
【0012】
浄水器2と貯湯タンク7とが、同じ筐体3の中に収容されている。筐体3内には、筐体3内の空間を仕切る仕切部材は設けられておらず、浄水器2と貯湯タンク7とは、筐体3内の同じ1つの空間に配設されている。図1に表される具体例では、浄水器2と貯湯タンク7とを左右に並べて配設しているが、上下に並べて配設してもよい。
【0013】
図2は、浄水器2の構造を例示する模式図である。
【0014】
浄水器2は、活性炭などの吸着剤(以下、活性炭を用いた場合を例に挙げて説明する)36と、中空糸膜フィルタ37と、を有する。これら活性炭36と中空糸膜フィルタ37は、容器35内に収容されている。活性炭36は、例えば、トリハロメタン、カルキ臭などを吸着、除去する。中空糸膜フィルタ37は、例えば、鉄サビ、雑菌などを捕捉する。本具体例では、前段(上流側)に活性炭36が、後段(下流側)に中空糸膜フィルタ37が配設されているが、それら両者の配置関係は逆であってもよい。また、活性炭と中空糸膜は、それぞれ別の容器に収容してもよい。なお、浄水器2に、例えばアルカリイオン水の生成機能やミネラル添加機構などを付加してもよい。
【0015】
貯湯タンク7は、例えばステンレスからなり、その外表面を覆うように断熱材19が設けられている。なお、断熱材19は、貯湯タンク7において少なくとも浄水器2に向き合う部分(図1においては右側面部)のみを覆えばよいが、すべての外表面を覆ったほうが、貯湯タンク7の保温性を高められる。
【0016】
貯湯タンク7は、流体入口部21aと流体出口部21bとを有する。具体的には、例えば、流体入口部21aは貯湯タンク7の底部の中央に設けられ、流体出口部21bは貯湯タンク7の上面部の中央に設けられている。
【0017】
貯湯タンク7の内部には、貯湯タンク7内に給水された浄水を加熱するヒータh(第1の加熱装置)が設けられている。ヒータhは、貯湯タンク7の底部近傍に設けられている。
【0018】
浄水器2の入口側は、コネクタ11aを介して、給水流路(第1の流路)5に接続されている。給水流路5には、バルブ(電磁弁)9が設けられている。
浄水器2の出口側は、コネクタ11bを介して、流路(第2の流路)15に接続されている。流路15によって、浄水器2の出口側と、貯湯タンク7の流体入口部21aとが接続されている。また、流路15において、コネクタ11b近傍には、浄水器2から貯湯タンク7に向かう方向の流れのみを許容する逆止弁13が設けられている。
【0019】
浄水器2は、コネクタ11a、11bに対して着脱自在であり、交換することができる。コネクタ11aに浄水器2が接続されていない状態では、コネクタ11aに一体に設けられた開閉弁(図示せず)が閉じられ、コネクタ11aを介しての原水の流出が防止される。コネクタ11aに浄水器2が接続されると、前述の開閉弁が開となり、給水流路5と浄水器2とが連通する。また、コネクタ11bから浄水器2を取り外しても、逆止弁13によって、流路15内の浄水はコネクタ11bから流出しない。なお、浄水器2への通水量や使用時間を検知する手段を設けて、浄水器2の交換時期を知らせるようにしてもよい。
【0020】
貯湯タンク7の流体出口部21bには、吐水流路23が接続されている。吐水流路23は、吐水温度調整装置(または流量調整装置)27を介して、吐水流路25に接続されている。
【0021】
浄水器2で浄化された浄水が通る前述した流路15からは、流路17が分岐しており、この流路17は、吐水温度調整装置27に接続されている。吐水温度調整装置27は、吐水流路23からの温水の温度と、貯湯タンク7を経ない流路17からの冷水の温度を検知し、使用者が選択した吐水温度に応じて、吐水流路23からの温水と、流路17からの冷水との混合量を制御する。また、吐水温度調整装置27は、サーモスタットのような構造を有するものでもよい。
【0022】
浄水器2には、浄水器2の温度を測定する温度測定手段29aが設けられている。また、筐体3内の上部には、温度測定手段29bが設けられている。温度測定手段29a、29bは、例えばサーミスタや熱電対を用いた温度測定手段である。
温度測定手段29bは、筐体3内空間の上部の空気の温度を測定することで、間接的に浄水器2の温度を検知する。したがって、温度測定手段29a、29bは、いずれも浄水器2の温度を検知するために用いられ、温度測定手段29aと温度測定手段29bの両方を設ける必要は必ずしもなく、いずれか一方のみを設ければよい。
【0023】
また、貯湯タンク7にも、貯湯タンク7内の浄水の温度を測定する温度測定手段(図示せず)が設けられている。この温度測定手段は、例えば、貯湯タンク7のタンク高さ方向の中央または中央付近に設けられている。さらに、貯湯タンク7には、貯湯タンク7内の浄水の水位を検知する水位センサ(図示せず)が設けられている。
【0024】
筐体3の底部における例えば中央には吸気口3bが形成され、その底部に対向する筐体3の上壁部における例えば中央には排気口3aが形成されている。吸気口3b及び排気口3aには、筐体3内部への異物やほこりの侵入を防ぐために、通気性を有するカバー(図示せず)を装着するのが望ましい。
【0025】
排気口3aまたはその近傍には、ファン31が設けられている。ファン31は、筐体3内の空気を排気口3aから排気する排気ファンである。ファン31を駆動させることで、筐体3の外部の空気が吸気口3bから吸い込まれ、その吸い込まれた空気が排気口3aに向けて筐体3内を流れて、排気口3aから筐体3の外に排気される、という空気の流れが形成される。
【0026】
貯湯タンク7と浄水器2との間の空間の下方に吸気口3bが、その空間の上方に排気口3aが位置しているため、筐体3内において、特に貯湯タンク7と浄水器2との間の空間に、より多くの空気を流すことができる。
【0027】
ファン31を常時駆動させた場合には、貯湯タンク7からの熱の影響により筐体3内に高温空気がこもることを防ぐ。これにより、浄水器2のまわり、特に貯湯タンク7と浄水器2との間の空間に高温空気が滞留することを防いで、浄水器2の温度上昇を抑制する。
【0028】
温度測定手段29a、29bの測定温度が所定値以上になったときだけ、ファン31を駆動させる場合には、浄水器2のまわり、特に貯湯タンク7と浄水器2との間の空間に存在する高温空気を、排気口3aから筐体3外に排気することができ、浄水器2を間接的に空冷する。この場合、ファン31を常時駆動させる場合に比べて、省電力化を図れ、またファン31の駆動に伴う騒音を、必要最小限に抑えられる。
【0029】
なお、吸気口3bから吸い込んだ比較的温度の低い筐体3外の空気を、浄水器2に直接吹き付けるファンを設けて、浄水器2を直接空冷してもよい。
【0030】
制御装置33は、貯湯タンク7内の浄水の温度を測定する温度測定手段、水位センサ、温度測定手段29a、29bの検知信号、使用者の操作信号などを受け、バルブ9、ヒータh、吐水温度調整装置27、ファン31(のモータ)などの動作を制御する。制御装置33は、筐体3の中に設けてもよいし、筐体3の外部に設けてもよい。
【0031】
なお、温度測定手段29bは、筐体3内における浄水器2のまわりの空気の温度を測定可能な位置に設けられるが、筐体3内空気の温度分布にむらがある場合に、高温部分をより速やかに検知してより速やかに浄水器2を冷却するためには、気体の上昇対流により高温になりやすい上部空間の温度を測定できる位置に設けるのが望ましい。
【0032】
次に、第1の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の動作について説明する。
なお、以下の説明において、バルブ9は、使用者による操作部材の操作を受けて、制御装置33からの信号により自動的に開閉制御される。あるいは、バルブ9は、使用者によって手動で開閉されるとしてもよい。
【0033】
図3は、本実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7への浄水の給水動作、および給水された浄水の加熱動作のフローチャートである。
【0034】
まず、ステップS1として、水位センサが貯湯タンク7内の浄水の水位を検知する。次に、ステップS2として、貯湯タンク7内の浄水の水位が所定レベルに達しているか否かを判定し、ここで、貯湯タンク7内の浄水の水位が所定レベルに達していない場合は、ステップS3にて、バルブ9を開く。これにより、給水流路5を介して、原水(水道水)が浄水器2に給水されて浄化され、この浄化された浄水が、流路15及び流体入口部21aを介して、貯湯タンク7に給水される。なお、このとき、ヒータhはオフにされる(通電されない)。
【0035】
貯湯タンク7内への浄水の給水により水位が上昇し所定レベルに達したら、ステップS4に進み、制御装置33の制御により、バルブ9を閉じる。あるいは、貯湯タンク7内が満水になると吐水流路25から吐水されるので、これを見て使用者が手動でバルブ9を閉じるようにしてもよい。
【0036】
貯湯タンク7内に、浄水が上記所定レベルにまで達して貯留されている場合、その浄水の水温を、貯湯タンク用の温度センサで検知し、ステップS5にて、その水温が所定温度にあるか否かを判定する。ここで、その水温が所定温度に達していない場合には、ステップS6にて、ヒータhをオンにし(通電し)、貯湯タンク7内の浄水を加温する。そして、その浄水の水温が所定温度に達したら、ステップS7にて、ヒータhをオフにする。なお、ヒータhの制御は、単なるオン・オフ制御でもよいが、比例(P)制御あるいは比例・積分・微分(PID)などの制御手法を用いてもよい。
【0037】
以上のステップが繰り返され、待機状態では、貯湯タンク7内に、例えば100℃近い温度の浄水が満水状態で保持される。そして、待機状態では閉じていたバルブ9が開かれると、流体入口部21aを介して、貯湯タンク7底部から浄水が給水され、これにより、上面部に設けられた流体出口部21bから貯湯タンク7内の温浄水が押し出され、吐水流路23、25を介して吐水される。
【0038】
使用者は、図示しない操作部材の操作により吐水温度を選択することができ、この選択された水温に応じて、貯湯タンク7を経由した流路23からの温浄水と、貯湯タンク7を経由しない流路17からの冷浄水との、吐水温度調整装置27における混合量が調整される。使用者が選択する水温によっては、流路17を流れてきた加温されていない冷浄水のみを吐水することも可能である。
【0039】
また、本実施形態においては、浄水の吐水/止水を切り替えるバルブ9を、浄水器2の上流側に設けることにより、浄水を使用しない状態においては、水道などからの一次圧が浄水器2に負荷されない。従って、浄水器2の耐水圧が低くてもよく、構造を簡略化できる。
【0040】
また、ヒータhは、貯湯タンク7の底部近傍に設けられているため、膨張して軽くなった高温流体が上方に向かう対流を形成する特性を利用して、貯湯タンク7内の浄水全体をむらなく効率的に加温でき、特に温度が低下しがちなタンク7下部の浄水の温度低下を抑制できる。
【0041】
なお、例えば貯湯タンク7内の浄水を吐水するときにのみオンにされ、吐水直前のタンク上部の浄水を補助的に(瞬間的に)加熱するヒータを貯湯タンク7の上部に設けてもよい。
【0042】
また、温度センサの検知温度に基づいて貯湯タンク7内の浄水の温度が必要以上に上昇しないように、また、水位センサの検知に基づいて貯湯タンク7内が空の場合にはヒータhがオンにならないように、制御装置33がヒータhの通電を制御しており、貯湯タンク7及びこの中の浄水の過熱を防止している。
【0043】
次に、図4は、本実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、冷却手段(ファン31)の動作フローチャートである。
【0044】
浄水器2が、コネクタ11a、11bに接続されていない場合には、ステップS101にて、”No”となり、ステップS102にてバルブ9を閉じる。浄水器2が、コネクタ11a、11bに接続されている場合には、ステップS103に進み、バルブ9を通水状態にする。これにより、浄水器2に原水が通水される。
【0045】
次に、ステップS104における温度測定の結果(少なくとも温度測定手段29a、29bのいずれかの測定値のみでよい)を受け、ステップS105にて、その温度測定値と、設計時にあらかじめ設定された所定値との比較が行われる。ここで、「所定値」は、例えば30〜40℃であり、より好ましくは35℃である。
【0046】
温度測定値が所定値以上であり、活性炭の吸着性能の低下の可能性を示す場合には、ステップS106にて、ファン31を駆動させる。これにより、前述したように、筐体3の外の空気が吸気口3bから吸い込まれ、その吸い込まれた空気が排気口3aに向けて筐体3内を流れて、排気口3aから筐体3の外に排気される、という空気の流れが形成され、筐体3内及び浄水器2の空冷が開始される。排気口3aは、筐体3の上壁部に形成されているため、高温空気の上昇対流を利用して、効率よく筐体3内の高温空気を筐体3外に排気することができる。
【0047】
そして、ステップS107にて、使用者が浄水の吐水を要求しているかどうかを判定し、使用者が吐水を要求しない場合には、バルブ9が閉とされ、ステップS109にて吐水しない(貯湯タンク7に浄水が給水されない)。
【0048】
使用者が吐水を要求し、バルブ9が開かれた場合には、活性炭の吸着性能が低下する温度以上にあった浄水器2において前述した空冷が開始され始めたばかりであるということを、音や光などで使用者に警告しながら、浄水器2を通過した水が貯湯タンク7に給水され、この給水により流体出口部23近傍の温水が押し出されるようにして、吐水流路23、25を介して吐水される(ステップS108)。この警告を受け、使用者はバルブ9を閉じて浄水器2への通水を止めるなどの対応をとれる。
【0049】
ステップS105にて、温度測定値が所定値より小さい場合には、ステップS110にて、ファン31の駆動を停止させる。これにより、筐体3内及び浄水器2の空冷が停止される。
【0050】
そして、ステップS111にて、使用者が浄水の吐水を要求しているかどうかを判定し、使用者が吐水を要求しない場合、すなわちバルブ9が開かれない場合には吐水しない(ステップS113)。
【0051】
使用者が吐水を要求し、バルブ9が開かれた場合には、警告などをせずに、浄水器2を通過した水が貯湯タンク7に給水され、この給水により流体出口部23近傍の温水が押し出されるようにして、吐水流路23、25を介して吐水される(ステップS112)。先のステップS105にて”Yes”となることで、活性炭が、吸着性能の低下を起こす温度より低いということになるので、使用者に警告をする必要はない。
【0052】
なお、ステップS106にて、ファン31を駆動させると共に、バルブ9を閉じるようにしてもよく、この場合、使用者の吐水要求があっても、浄水器2には通水されない。すなわち、活性炭の吸着性能が低下した状態での、浄水器2への通水が禁止される。
【0053】
また、温度測定値が所定値以上にならず、ファン31を駆動させていない状態でも、所定時間ごとにファン31を駆動させて、筐体3内及び浄水器2の空冷を行うようにしてもよい。
【0054】
以上述べたように、本実施形態によれば、浄水器2と貯湯タンク7とを同じ筐体3内に収めて、装置全体の小型化及び省スペース設置を実現しつつ、浄水器2が、貯湯タンク7からの熱の影響により、活性炭の吸着性能が低下する所定温度以上になった場合でも、前述したようにファン31の駆動により冷却され、この結果、活性炭の性能低下を防いで、いつでも清浄度の高い浄水を提供できる。
【0055】
また、浄水器2及び貯湯タンク7は共に筐体3内に収容されているので、それらが外部から視認されずに、電気温水器の見栄えを損ねない。
【0056】
表1及び図5は、クロロホルムの平衡濃度が30(ppb)のときの、活性炭への、クロロホルム吸着の温度依存性を表す。
この測定に用いた活性炭は、比表面積が1500(m/g)のピッチ系繊維状活性炭である。
【0057】
【表1】

【0058】
これら結果から、温度が高くなるにつれ、活性炭へのクロロホルムの吸着量は低下していることがわかる。また、本実施形態の浄水器は水道水を浄化するものであるから、水道水の温度を上回らないようにすればよい。つまり、実用上は、活性炭を、例えば30〜40℃より低い温度にすれば十分であるといえる。
【0059】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前出したものと同様の要素については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0060】
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の構成を例示する模式図である。
【0061】
貯湯タンク39の内部であって底部近傍には、ヒータhが設けられている。
また、貯湯タンク39の内部には、タンク底部から上方に延在する例えば筒状の吐水流路49が設けられている。吐水流路49の上端部及び下端部はそれぞれ開口され、下端部の開口は流体出口部41bとして機能する。貯湯タンク39の上面部の中央には、流体入口部41aが設けられている。なお、流体入口部41aは、貯湯タンク39の側面あるいは底面に設けてもよい。
【0062】
さらに、貯湯タンク39の内部には、ヒータhからの加熱によってタンク内の膨張した水や空気をタンク外に逃がすための逃がし流路51が設けられている。逃がし流路51は、吐水流路49と同様に、その上端部及び下端部はそれぞれ開口され、タンク底部から筒状に上方に延在している。逃がし流路51の下端部の開口には、逃がし流路51を筐体3の外部に連通させる流路47が接続されている。逃がし流路51の上端部の開口は、吐水流路49の上端部の開口よりも上方に位置している。なお、逃がし流路51は、必ずしもタンク底部から延在する必要はなく、タンクの内側面に取り付けてもよい。
【0063】
浄水器2の出口側は、コネクタ11bを介して、流路43に接続されている。流路43は、貯湯タンク39の流体入口部41aに接続され、浄水器2で浄化した浄水は、流路43を介して、貯湯タンク39に給水される。
【0064】
貯湯タンク39の流体出口部41bには、貯湯タンク39内の加温浄水を吐水する吐水流路45が接続されている。吐水流路53には、バルブ53が設けられている。
【0065】
筐体3の底部において、浄水器2の下方には吸気口3bが形成されている。筐体3の上壁部において、貯湯タンク39の上方には排気口3aが形成されている。排気口3aまたはその近傍には、排気ファン31が設けられている。
【0066】
制御装置33は、貯湯タンク39内の浄水の温度を測定する温度測定手段、水位センサ、温度測定手段29a、29bの検知信号、使用者の操作信号などを受け、バルブ9、53、ヒータh、ファン31(のモータ)などの動作を制御する。
【0067】
浄水器2で浄化された浄水は、流路43、流体入口部41aを介して、貯湯タンク39内に給水され、吐水流路49の上端部開口より上の水位レベルに維持される。そして、貯湯タンク39内(吐水流路49内を含む)の浄水は、ヒータhにより、例えば100℃近い温度に加熱され、その所望の温度に達するとヒータhはオフにされる。
【0068】
使用者が加温浄水を使用する場合には、手動でバルブ53を開く。あるいは、使用者の操作部材の操作により制御装置33から信号が送られバルブ53が開く。バルブ53が開かれると、吐水流路49内の温浄水は、重力の作用により、下端部の流体出口部41bから押し出されるようにして吐水流路45に流出し、その吐水流路45を介して使用者の元へ吐水される。
【0069】
この吐水により、貯湯タンク39及び吐水流路49内の水位が下がると、水位センサの検知に基づきバルブ9が開かれ、流路43及び流体入口部41aより、浄水器2で浄化された浄水が給水される。貯湯タンク39内の水位レベルが所定レベルに達すると、バルブ9が閉じられ、貯湯タンク39内への浄水の給水が停止される。
【0070】
本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様、温度測定手段29a、29bの少なくともいずれかの測定値が所定値以上になると、ファン31が駆動され、筐体3の外の空気が吸気口3bから吸い込まれ、その吸い込まれた空気が排気口3aに向けて筐体3内を流れて、排気口3aから筐体3の外に排気される、という空気の流れが形成され、筐体3内及び浄水器2が空冷される。
【0071】
これにより、浄水器2と貯湯タンク39とを同じ筐体3内に収めて、装置全体の小型化及び省スペース設置を実現しつつ、浄水器2が、貯湯タンク39からの熱の影響により、活性炭の吸着性能が低下する所定温度以上になった場合でも、前述したようにファン31の駆動により冷却され、この結果、活性炭の性能低下を防いで、いつでも清浄度の高い浄水を提供できる。また、浄水器2及び貯湯タンク39は共に筐体3内に収容されているので、それらが外部から視認されずに、電気温水器の見栄えを損ねない。
【0072】
[第3の実施形態]
図7は、本発明の第3の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0073】
本実施形態では、筐体3底部に形成した吸気口3bまたはその近傍に、吸気ファン31を設けて、吸気口3bから吸い込んだ筐体3外の空気を、筐体3内に押し込む圧送方式を採用している。ただし、この場合には、筐体3内における風速分布は不均一になりやすく、吹きだまりやよどみができやすい。
【0074】
これに対して、上記第1、第2の実施形態のように、ファン31を排気口3a側に設けると、ファン31近くの圧力が下がることによる圧力差で空気を引っ張ることになり、空気を均一に引くことができ、高温空気を効率的に筐体3外から排気することができる。
【0075】
[第4の実施形態]
図8は、本発明の第4の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0076】
本実施形態では、筐体3の底部において浄水器2の下方に吸気口3bを設け、筐体3の上壁部において貯湯タンク7の上方には排気口3aを設けている。ファン31は、排気口3aまたはその近傍に設けている。
【0077】
貯湯タンク7の上方に排気口3aを設けることで、上昇対流を利用して貯湯タンク7のまわりの高温空気を効率よく排気できる。吸気口3bを貯湯タンク7に対向する位置に設けないことで、吸気口3bから吸い込まれた比較的低温な筐体3外の空気が直接貯湯タンク7に吹き付けられて貯湯タンク7及びこの中の加温浄水が冷やされないようにすることができる。その吸気口3bを、浄水器2の下方に設けることで、吸気口3bから吸い込まれた比較的低温な筐体3外の空気を直接浄水器2に吹き付けて効率良く浄水器2の冷却を行える。
【0078】
[第5の実施形態]
図9は、本発明の第5の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0079】
本実施形態では、筐体3内において、上方に貯湯タンク7を、この下方に浄水器2を配設している。貯湯タンク7の下方に浄水器2を配設することで、高温空気の上昇対流を利用して、貯湯タンク7のまわりの高温空気が浄水器2側に流れにくいようにしている。
【0080】
吸気口3b及び排気口3aは、筐体3における相対向する側壁部にそれぞれ設け、主に、貯湯タンク7と浄水器2との間の空間に空気の流れが形成されるようにしているが、筐体3の上壁部にもさらに排気口を設けて、貯湯タンク7のまわりの高温空気の排気効率を上げてもよい。
【0081】
[第6の実施形態]
図10は、本発明の第6の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0082】
本実施形態では、筐体3内において、上方に貯湯タンク7を、この下方に浄水器2を配設している。貯湯タンク7の下方に浄水器2を配設することで、高温空気の上昇対流を利用して、貯湯タンク7のまわりの高温空気が浄水器2側に流れにくいようにしている。
【0083】
さらに、貯湯タンク7の側方に排気口3aを設けて、貯湯タンク7のまわりの高温空気の排気効率の向上を図り、吸気口3bを貯湯タンク7に対向する位置に設けないことで、吸気口3bから吸い込まれた比較的低温な筐体3外の空気が直接貯湯タンク7に吹き付けられて貯湯タンク7及びこの中の加温浄水が冷やされないようにすることができる。その吸気口3bを、浄水器2の側方に設けることで、吸気口3bから吸い込まれた比較的低温な筐体3外の空気を直接浄水器2に吹き付けて効率良く浄水器2の冷却を行える。
【0084】
[第7の実施形態]
図11は、本発明の第7の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0085】
本実施形態では、筐体3の中において浄水器2と貯湯タンク7とが横方向に配置されている。そして、筐体3の側壁部において浄水器2に対向する部分に吸気口3bを設け、その側壁部に相対向する側壁部において貯湯タンク7に対向する部分に排気口3aを設けている。さらに、排気口3aまたはその近傍に、排気ファン31を設けている。排気ファン31が動作すると、吸気口3bから外気が吸引されて浄水器2が冷却される。
【0086】
[第8の実施形態]
図12は、本発明の第8の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0087】
本実施形態では、筐体3内において、上方に貯湯タンク7を、この下方に浄水器2を配設している。筐体3の底部において浄水器2の下方に吸気口3bを設け、筐体3の上壁部において貯湯タンク7の上方には排気口3aを設けている。吸気口3bまたはその近傍に吸気ファン31を設けている。浄水器2には、筐体3外部の比較的低温な空気が吹き付けられ冷却される。貯湯タンク7の周辺の高温空気は、上昇対流の作用も加算され、貯湯タンク7の上方に設けられた排気口3aから排気される。なお、吸気口3bに吸気ファン31を設ける代わりに、排気口3aに排気ファンを設けてもよい。
【0088】
[第9の実施形態]
図13は、本発明の第9の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0089】
本実施形態では、冷却手段として、ファン31に加えて、ペルチェ素子55を設けている。ペルチェ素子55は、一方の面側が吸熱部55aとして機能し、この吸熱部55aの反対面側が放熱部55bとして機能する。吸熱部55aは、浄水器2の上部に密着されている。
【0090】
筐体3の底部における浄水器2の下方に吸気口3bが設けられ、筐体3の上壁部における浄水器2の上方に排気口3aが設けられている。ペルチェ素子55の放熱部55bは、排気口3a側に向いている。ペルチェ素子55の放熱部55bと、排気口3aとの間であって、例えば放熱部55bの近傍には、ファン31が設けられている。なお、ファン31は、排気口3aまたは排気口3aの近傍に設けてもよい。また、ペルチェ素子55は、浄水器2の上部以外の部分に設けてもよい。
【0091】
ペルチェ素子55に、図示しない電力供給源から電力が供給されると、吸熱部55aで吸熱が、放熱部55bで発熱が起こる。吸熱部55aでの吸熱により浄水器2は冷却され、放熱部55bで生じた熱はまわりの空間に放熱され、この放熱により温度が上昇した空気はファン31の駆動により排気口3aから排気される。
【0092】
[第10の実施形態]
図14は、本発明の第10の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0093】
本実施形態では、上記第9の実施形態の構成に加えて、さらに冷却手段として、ペルチェ素子55の放熱部55bの上に、ヒートシンク57を設けている。放熱部55bの上に、ヒートシンク57を設けることで、放熱部55bで生じた熱の放熱効果を高め、放熱部55bで生じた熱が、吸熱部55a側に逆流するのを抑制する。
【0094】
[第11の実施形態]
図15は、本発明の第11の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0095】
本実施形態は、図10に表される上記第6の実施形態の構成において、貯湯タンク7に対向する浄水器2の上部に、ペルチェ素子55を設けている。ペルチェ素子55の放熱部55bは、貯湯タンク7に向けられている。このため、放熱部55bからの放熱で温度が上昇した空気の上昇対流により、貯湯タンク7に向けて温度が高い空気が流れやすく、貯湯タンク7の保温効果を高める。
【0096】
[第12の実施形態]
図16は、本発明の第12の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク7、浄水器2、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【0097】
本実施形態は、図8に表される上記第4の実施形態の構成において、貯湯タンク7に対向する浄水器2の側部に、ペルチェ素子55を設けている。ペルチェ素子55の放熱部55bは、貯湯タンク7に向けられている。さらに、ペルチェ素子55の放熱部55bと貯湯タンク7との間であって放熱部55b近傍にファン32を設けている。
【0098】
ペルチェ素子55及びファン32を駆動させると、放熱部55bからの放熱で温度が上昇した空気を、貯湯タンク7に向けてファン32で吹き付けることになり、貯湯タンク7の保温効果を高める。
【0099】
なお、冷却手段としてペルチェ素子55を用いた実施形態においては、吸気口、排気口、ファンは必ずしも設けなくてもよい。
【0100】
[第13の実施形態]
図17は、本発明の第13の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の構成を例示する模式図である。
【0101】
浄水器2の入口部は、コネクタ11aを介して、給水流路61に接続されている。給水流路61からは、分岐流路65が分岐している。給水流路61において、分岐流路65の分岐点より下流側にはバルブ67が設けられている。分岐流路65には、バルブ69が設けられている。浄水器2の出口部は、コネクタ11bを介して、貯湯タンク7へと続く前述した流路15に接続されている。本実施形態に係る浄水器付き電気温水器は、いわゆる「先止め式」の浄水器付き電気温水器であり、使用者は、浄水器2で浄化され貯湯タンク7にて加温された温浄水を使用する際には、バルブ67を開く。ここで、バルブ67は、手動式のバルブでもよく、電気信号により開閉する電磁弁でもよい。
【0102】
本実施形態では、浄水器2の冷却手段として、熱交換手段71を設けている。熱交換手段71は、具体的には、原水が流れる流路(空間)71aを有するウォータージャケットである。流路71aは、浄水器2の上面及び側面を囲んでいる。熱交換手段71は、流路71aに連通する入口部73a及び出口部73bを有し、入口部73aは分岐流路65に接続され、出口部73bは排水流路63に接続されている。
【0103】
分岐流路65を流れてきた原水は、入口部73aを介して、流路71a内に流入し、この流入した原水は、浄水器2の外面2aに直接接触して、浄水器2との間で熱交換が行われる。
あるいは、熱交換手段71を、浄水器2の外面2aに接する内壁部と、外部の空気に接する外壁部との間に流路(空間)71aを形成した二重壁構造としてもよく、この場合には、その流路71a内の原水は、浄水器2の外面2aに接する内壁部を介して、浄水器2と熱交換する。
【0104】
熱交換手段71において、流路71aと、外部の空気とを隔てる外壁部は、断熱性の高い材料(例えば樹脂など)から構成することが望ましい。また、前述した二重壁構造とした場合において、浄水器2の外面2aに接する内壁部は、熱伝導性の高い材料(例えば銅、ステンレスなど)から構成することが望ましい。このようにすれば、流路71a内の原水と浄水器2との熱交換効率を高めることができる。
【0105】
また、浄水器2の温度を間接的に検知する温度測定手段として、熱交換手段71の流路71a内の原水温度を測定する温度測定手段を設けてもよい。
【0106】
次に、図18は、本実施形態に係る浄水器付き電気温水器の動作フローチャートである。なお、以下の説明において、バルブ67は、使用者の吐水/止水要求に応じて、手動または制御装置33からの電気信号により開閉される。バルブ69は、制御装置33からの電気信号により開閉される。
【0107】
浄水器2が、コネクタ11a、11bに接続されていない場合には、ステップS201にて、”No”となり、ステップS202にてバルブ67、69を閉じる。浄水器2が、コネクタ11a、11bに接続されている場合には、ステップS203に進み、バルブ67を通水状態にする。これにより、浄水器2に原水が給水される。
【0108】
次に、ステップS204における温度測定の結果(温度測定手段29a、29b、または熱交換手段71に設けた温度測定手段のいずれか一方の測定値のみでよい)を受け、ステップS205にて、その温度測定値と、あらかじめ設定された所定値との比較が行われる。ここで、「所定値」は、例えば30〜40℃である。
【0109】
温度測定値が所定値以上であり、活性炭の吸着性能の低下の可能性を示す場合には、ステップS206にて、バルブ69を開く。これにより、原水は、分岐流路65を介して、熱交換手段71の流路71aに流入し、この流入した原水は、浄水器2と熱交換しながら、流路71a内を流れて排水流路63から排水される。すなわち、原水を利用した、浄水器2の水冷が開始される。
【0110】
そして、次のステップS207にて、使用者が浄水の吐水を要求しているかどうかを判定し、使用者が吐水を要求しない場合には、バルブ67が閉とされ、吐水しない(貯湯タンク7に浄水が給水されない)(ステップS209)。
【0111】
使用者が吐水を要求し、バルブ67が開かれた場合には、活性炭の吸着性能が低下する温度以上にあった浄水器2において前述した水冷が開始され始めたばかりであるということを、音や光などで使用者に警告しながら、浄水器2を通過した水が貯湯タンク7に給水され、この給水により流体出口部23近傍の温水が押し出されるようにして、吐水流路23、25を介して吐水される(ステップS208)。この警告を受け、使用者はバルブ67を閉じて浄水器2への通水を止めるなどの対応をとれる。
【0112】
ステップS205にて、温度測定値が所定値より小さい場合には、ステップS210にて、温度測定値が所定値より小さくなってから所定時間経過したかどうかの判定が、制御装置33にてなされる。温度測定値が所定値より小さくなってから所定時間経過していない場合には、ステップS206に進みバルブ69を開いて、前述したような浄水器2の水冷を行う。
【0113】
温度測定値が所定値より小さくなってから所定時間経過した場合には、ステップS211にて、バルブ69を閉じる。これにより、熱交換手段71の流路71aへの原水の流入が停止され、浄水器2の水冷が停止される。すなわち、温度測定値が所定値より小さくなっても、ただちにバルブ69を閉じるのではなく、しばらく流路71aに通水が行われるようにし、浄水器2の内部に収容された活性炭が確実に所定温度(吸着性能が低下する温度)より低くなるようにする。もちろん、ステップS210を設定せず、ステップS205にて温度測定値が所定値より小さくなったら、ただちにバルブ69を閉じるようにしてもよい。
【0114】
そして、ステップS212にて、使用者が浄水の吐水を要求しているかどうかを判定し、使用者が吐水を要求しない場合には、バルブ67が閉とされ、吐水しない(貯湯タンク7に浄水が給水されない)(ステップS214)。
【0115】
使用者が吐水を要求し、バルブ67が開かれた場合には、警告などをせずに、浄水器2を通過した水が貯湯タンク7に給水され、この給水により流体出口部23近傍の温水が押し出されるようにして、吐水流路23、25を介して吐水される(ステップS213)。先のステップS205及びS210にて”Yes”となることで、活性炭が、吸着性能の低下を起こす温度より低いということになるので、使用者に警告をする必要はない。
【0116】
なお、ステップS206にて、バルブ69を開き、かつバルブ67を閉じるようにすると、使用者の吐水要求があっても、浄水器2からは吐水されない。すなわち、活性炭の吸着性能が低下した状態での吐水が禁止される。
【0117】
また、温度測定値が所定値以上にならず、熱交換手段71の流路71aに通水をしていない状態でも、一定期間ごとにバルブ69を開き、流路71aへの通水を行うようにしてもよい。
【0118】
以上述べたように、本実施形態によれば、浄水器2と貯湯タンク7とを同じ筐体3内に収めて、装置全体の小型化及び省スペース設置を実現しつつ、浄水器2が、貯湯タンク7からの熱の影響により、活性炭の吸着性能が低下する所定温度以上になった場合でも、前述したように熱交換手段71を流れる原水との熱交換により冷却され、この結果、活性炭の性能低下を防いで、いつでも清浄度の高い浄水を提供できる。
【0119】
また、熱交換手段71の流路71aに原水が供給されない状態では、その流路71aは、浄水器2と、外部とを断熱する断熱部材として機能し、筐体3内の温度が上昇しても浄水器2の温度上昇を抑えることができる。この断熱効果を高める観点からは、流路71aの外壁部を、例えば樹脂などの断熱性の高い材料から構成することが望ましい。流路71aの外壁部を断熱性の高い材料から構成することは、原水が流路71a内に供給された際に、原水の温度が筐体3内温度の影響で上昇することも抑制する。
【0120】
また、温度測定手段からの測定温度に基づいて、所定温度以上のときだけ流路71aに原水が流れるようにして浄水器2の水冷を行うので、水の使用量も節約できる。
【0121】
[第14の実施形態]
図19は、本発明の第14の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、冷却手段の構成を例示する模式図である。
【0122】
本実施形態においては、熱交換手段71は、「先止め式」の構成としている。すなわち、排水流路63にバルブ79を設けている。分岐流路65には、熱交換手段71から給水流路61への逆流を防ぐ逆止弁75を設けている。また、浄水器2の出口側に接続され、貯湯タンク7に続く流路15に、バルブ77を設けている。使用者は浄水を使用する際には、バルブ77を手動または制御装置33からの電気信号により開く。
【0123】
前述した測定温度が所定温度より小さい場合には、制御装置33の制御により、バルブ67は開かれ、バルブ79は閉じられる。測定温度が所定温度以上である場合には、バルブ79が開かれ、熱交換手段71の流路71aを水冷用の原水が流れる。このとき、バルブ67を閉じて、浄水器2からの吐水が禁止される状態にしてもよいし、バルブ67を開いて、浄水器2を水冷しながらの吐水が可能な状態にしてもよい。また、測定温度が所定温度以上である場合に、バルブ77を「閉状態」にロックする、すなわち使用者からの指示があっても開かないように制御すれば、バルブ67を設けなくても高温時の吐水を禁止することが可能である。なお、高温でも浄水器2に通水する場合は、バルブ67は設けなくてもよい。
【0124】
[第15の実施形態]
図20は、本発明の第15の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の要部構成を例示する模式図である。
【0125】
本実施形態では、浄水器2の、例えば底部にヒータH(第2の加熱装置)が設けられている。浄水器2の出口部と貯湯タンク7とを接続する流路15から排出流路81が分岐され、この分岐点には三方弁87が設けられている。排出流路81は、筐体3の外部に導出されている。三方弁87は、制御装置33からの電気信号により制御、あるいは感温性の弁(温度に応じて流出口を変える弁)で制御される。
【0126】
図21は、本実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、浄水器2の加熱再生モードのフローチャートである。
【0127】
浄水器2から貯湯タンク7に浄水の給水が可能(冷却中も含む)な浄水モード(ステップS301)において、加熱再生条件を満たすかどうかが、制御装置33により、ステップS302で判定される。加熱再生条件は、浄水器2の加熱再生が必要な条件であり、例えば、以下のような条件が挙げられる。
・所定時刻になった。
・前回の加熱再生時から所定時間が経過した。
・加熱再生モードを実行するために使用者によって操作されるスイッチ等の操作部材が操作された。
・上記スイッチ等のオンから所定時間が経過した。
・加熱再生条件のリセットから所定時間が経過した。
・浄水器の使用時間が所定時間に達した。
・浄水器への通水量が所定量に達した。
【0128】
加熱再生条件を満たさない場合は、浄水モードが続けられる。浄水モードにおいては、三方弁87は、浄水器2と貯湯タンク7との間を連通させ、浄水器2と排出流路81との間を遮断する。
【0129】
加熱再生条件を満たす場合は、ステップS303にて、浄水器2の使用開始、または前回の加熱再生時から、浄水器2への通水があったかどうかが判定される。この通水がない場合は、ステップS304にて加熱再生条件がリセットされ、浄水モードが続けられる。
【0130】
浄水器2の使用開始または前回の加熱再生時から、浄水器2への通水があった場合は、ステップS305に進み、浄水の吐水中(貯湯タンク7への給水中)かどうかが判定される。浄水が吐水(給水)中でない場合には、加熱再生モード(ステップS306)に移行する。浄水の吐水(給水)中である場合には、加熱再生モードに移行せず、浄水の吐水(給水)の停止を待ってから加熱再生モード(ステップS306)に移行する。
【0131】
加熱再生モードでは、制御装置33の制御により、ヒータHが通電され、浄水器2を加熱する。このとき、三方弁87は、浄水器2と貯湯タンク7との間を遮断し、浄水器2と排出流路81との間を連通させる。バルブ69は閉じられ、浄水器2の水冷は停止される。また、バルブ67も閉じられ、浄水器2への原水の給水も停止される。
【0132】
ヒータHによって浄水器2が加熱されると、浄水器2内に残留していた水が蒸気になると共に、活性炭に吸着していた有害物質や異臭味物質が脱離して、蒸気と共に排出流路81から排出される。これにより、浄水器2の活性炭は清浄化され、使用寿命が延びる。また、三方弁87は、浄水器2と貯湯タンク7との間を遮断しているので、活性炭から脱離した有害物質等が濃縮された水や蒸気が、貯湯タンク7に流出されるのを防ぐことができる。
【0133】
次に、ステップS307にて、温度測定手段29aの温度測定値に基づいて、浄水器2が所定温度(例えば120〜150℃)にまで加熱されたかどうかを判定する。浄水器2がその所定温度に達している場合には、ステップS309にて、ヒータHがオフにされ、加熱再生モードが終了され、さらにステップS310にて、加熱再生モード開始から所定時間経過していると判定された場合には、浄水モードに戻る。
【0134】
加熱再生モードの終了から所定時間経過していない場合には、まだ浄水器2は高温である可能性があり、その状態で浄水モードに移行してしまうと、活性炭による有害物質等の吸着作用が十分に得られない可能性があるので、加熱再生モードが終了した後、浄水器2が冷えるのを待ってから浄水モードに戻すようにする。あるいは、加熱再生モード終了直後に自動的にバルブ69を開いて、浄水器2を冷却してもよい。
【0135】
加熱再生モード終了前のステップS307にて、浄水器2が所定温度に達していない場合には、ステップS308にて加熱再生モード開始から所定時間経過したかどうかが判定され、加熱再生モード開始から所定時間経過した場合には、加熱再生モードを終了する(ステップS309)。これは、浄水器2の過剰な加熱を防ぐためである。
【0136】
[第16の実施形態]
図22は、本発明の第16の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の要部構成を例示する模式図である。
【0137】
本実施形態では、上記第13の実施形態における排出流路81に対応する排出流路91を、コネクタ11bと、浄水器2の出口部との間から分岐させて設けている。その排出流路91にはバルブ93を設けている。また、流路15にバルブ89を設けている。バルブ89、93は、制御装置33により制御される。
【0138】
浄水モード時には、制御装置33の制御により、バルブ89は開けられ、バルブ93は閉じられる。加熱再生モード時には、制御装置33の制御により、バルブ89は閉じられ、バルブ93は開けられて、ヒータHによる加熱により活性炭から脱離した有害物質等が濃縮された水や蒸気は、排出流路91から排出される。
【0139】
なお、上記第13、14の実施形態においては、熱交換手段71への給水/止水を切り替える手段は、熱交換手段71の上流側に設けた、いわゆる「元止め式」の構造であり、排水流路63には開閉弁が設けられていないので、加熱再生モード時の加熱により膨張した流路71a内の原水や蒸気を排水流路63から逃がすことができる。
【0140】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0141】
第1の実施形態において、浄水器2の上流側に設けたバルブ9に代えて、流路15にバルブを設けて、このバルブの開閉により、貯湯タンク7への給水/止水を制御するようにしてもよい。
【0142】
また、熱交換手段71として、浄水器2を収容する水槽を用いてもよい。この場合、水槽内に原水が給水されると、その原水に接する浄水器2の外面を通じて、浄水器2と、水槽内原水との間で熱交換が行われる。
【0143】
また、温度測定手段の温度によって、冷却手段の能力を調整しても良い。例えば、夏場などの徐々に温度が上昇していき所定温度を若干越えた場合に比べて、貯湯タンクの浄水を加熱した場合は、急激に温度が上昇することが予想されるため、そういった場合は、熱交換手段に流入する原水の水量を増加させたり、ファンの風量を増やしたりすることで有害物質の吐水を抑制できると共に、浄水が吐水されない状態を瞬時に解消することができる。
【0144】
また、上述したように貯湯タンクの浄水を加熱している際は、急激に筐体内の温度が上昇してしまうことが想定される。したがって、温度測定手段で測定した温度の単位時間あたりの温度変化量を検知して、その温度変化量が所定値以上の場合には、温度測定手段の測定値が所定温度以下の場合であっても、未然にその所定温度になることを予想して冷却手段を作動させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の構成を例示する模式図である。
【図2】浄水器の構造を例示する模式図である。
【図3】第1の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンクへの浄水の給水及び給水された浄水の加熱動作のフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、冷却手段(ファン)の動作フローチャートである。
【図5】活性炭へのクロロホルム吸着の温度依存特性図である
【図6】本発明の第2の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の構成を例示する模式図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図10】本発明の第6の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図11】本発明の第7の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図12】本発明の第8の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図13】本発明の第9の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図14】本発明の第10の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図15】本発明の第11の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図16】本発明の第12の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、貯湯タンク、浄水器、および冷却手段の配置関係を例示する模式図である。
【図17】本発明の第13の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の構成を例示する模式図である。
【図18】第13の実施形態に係る浄水器付き電気温水器の動作フローチャートである。
【図19】本発明の第14の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、要部の構成を例示する模式図である。
【図20】本発明の第15の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、要部の構成を例示する模式図である。
【図21】第15の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、浄水器2の加熱再生モードのフローチャートである。
【図22】本発明の第16の実施形態に係る浄水器付き電気温水器において、要部の構成を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0146】
2…浄水器、3…筐体、3a…排気口、3b…吸気口、7…貯湯タンク、19…断熱材、29a,29b…温度測定手段、31…ファン、33…制御装置、36…活性炭、37…中空糸膜フィルタ、39…貯湯タンク、55…ペルチェ素子、57…ヒートシンク、71…熱交換手段、71a…流体通路、h…第1の加熱装置、H…第2の加熱装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内に吸着剤を収容し、原水を浄水に浄化する浄水器と、
前記浄水器へ原水を導入する第1の流路と、
流体入口部と流体出口部とを有する貯湯タンクと、
前記浄水器で浄化した浄水を前記貯湯タンクの流体入口部へ導入する第2の流路と、
前記流体入口部から前記貯湯タンク内に流入した浄水を加熱する第1の加熱装置と、
前記流体出口部に接続され前記貯湯タンク内の加熱された浄水を吐水する吐水手段と、
前記浄水器と前記貯湯タンクとを収容する筐体と、
前記貯湯タンクにおいて少なくとも前記浄水器に対向する部分に設けられた断熱材と、
前記筐体内における前記浄水器のまわりの気体及び前記浄水器の少なくともいずれかを冷却する冷却手段と、
を備えたことを特徴とする浄水器付き電気温水器。
【請求項2】
前記筐体内の気体及び前記浄水器の少なくともいずれかの温度を測定する温度測定手段と、
前記温度測定手段の測定値が所定値より小さい場合には、前記冷却手段を停止し、前記温度測定手段の測定値が所定値以上の場合には、前記冷却手段を動作させる制御を行う制御装置と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項3】
前記冷却手段は、前記浄水器に気体を吹き付ける、または前記筐体内における前記浄水器と前記貯湯タンクとの間の空間に気体の流れを形成するファンであることを特徴とする請求項1または2に記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項4】
前記筐体内において、前記浄水器と前記貯湯タンクとの間の空間よりも前記浄水器側に吸気口を設け、前記浄水器と前記貯湯タンクとの間の空間よりも前記貯湯タンク側に排気口を設けたことを特徴とする請求項3記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項5】
前記冷却手段は、
前記第1の流路の途上で分岐される分岐流路と、
前記分岐流路内を流れる原水が前記浄水器との間で熱交換するように前記分岐流路に接続して設けられた熱交換手段と、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項6】
前記冷却手段は、吸熱部を前記浄水器に向けて設けられたペルチェ素子であることを特徴とする請求項1または2に記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項7】
前記ペルチェ素子は、放熱部を前記貯湯タンクに向けていることを特徴とする請求項6記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項8】
前記浄水器を加熱する第2の加熱装置と、
前記第2の加熱装置による加熱により前記浄水器において生ずる排水及び蒸気の少なくともいずれかを排出する排出流路と、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記第2の加熱装置により前記浄水器が加熱されている間は、前記温度測定手段の測定値が所定値以上になっても、前記冷却手段を動作させないことを特徴とする請求項2記載の浄水器付き電気温水器。
【請求項9】
前記筐体内の気体の温度を測定する温度測定手段を、前記筐体内の空間の上部に設けたことを特徴とする請求項2記載の浄水器付き電気温水器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2007−225251(P2007−225251A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−49769(P2006−49769)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】