説明

海苔付きおむすび用の包装体

本発明は、多角柱状に形成された飯塊(R)の外側を覆う内シート(10)と、一側が前記内シート(10)の一面に、この内シート(10)を垂直に横断して固定付着され、他側が内シート切開部(15)を貫通して、前記内シート(10)の他面の下まで再度折り曲げて下された切取帯(20)と、前記切取帯(20)の貫通した内シート切開部(15)を塞ぐ防湿テープ(P)と、乾いた海苔(K)と、前記内シート(10)よりもやや大き目の外シート(30)と、前記外シート(30)の一側面に固定付着され、一端が外シート(30)の下端外側に突出して形成された切取テープ(40)とから構成され、乾いた海苔(K)を挟んで、切取帯(20)が折り曲げて下された内シート(10)の他面の先端と、外シート(30)面に固定付着された切取テープ(40)の先端とを、相互に連続して接着させることで、乾いた海苔(K)が挟まれた状態となるようにシールした海苔付きおむすび用の包装体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海苔付きおむすび用の包装体に関し、特に、三角形を初めとする多角形状に形成された海苔付きおむすびを、湿気が内部に入り込まないようにする構成で包装する海苔付きおむすび用の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の三角形海苔付きおむすびは、乾いた海苔の内外をビニルで包んで、飯から湿気が伝わることを防止している。その作り方は、ビニルの中央垂直に切取テープを固定付着させ、切取テープの上端の両側に切開ガイド線を切り込んでおくことと;その後、乾いた海苔をビニルの上に載せることと;次いで、左右にあるビニルを持ち上げて、乾いた海苔に被せりことと;続けて、そのビニルが乾いた海苔の中央垂直方向で重なるようにすることと;それから、切取テープのある部分を除いた、包装体の上端にあるビニルを接着させ、下端にあるビニルを同様に接着させて、海苔が挟まれた状態となるようにすることから成る。これが、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体であった。
【0003】
従来の三角形海苔付きおむすびの包装体で飯塊を包装すると、飯塊が乾いた海苔に直接触れることが防止され、乾いた海苔が湿っぽくなることを防止してくれる。また、従来の三角形海苔付きおむすびは、中央の切取テープを引っ張って、外側にあるビニルを切離した後、両縁を順次引っ張って、乾いた海苔の内側にあるビニルも一緒に取り除くことができるようにされている。これは、通常の海苔付きおむすびとは異なって、飯塊から湿気が伝わらず、乾いた海苔のパリパリとした状態が保たれるので、広く用いられている。
【発明の開示】
【0004】
しかしながら、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体で包装された三角形海苔付きおむすびは、その構造上、飯塊を完全にシールすることができず、一般の海苔付きおむすびと同様に賞味期限(流通期限)が極めて短いという問題点があった。これは、内シートが中央を境にして分離されたまま重なっているためである。
【0005】
三角形海苔付きおむすびの賞味期限を長くする目的から、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体で飯塊をシールすると、飯塊の湿気が、重なった内シートの隙間に入り込んで、海苔が湿っぽくなってしまう。そのため、三角形海苔付きおむすびに固有なパリパリとした味(パリパリ感)を生かすことができない。従って、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体は、食品を長期間にわたって保持する包装体としての役目を果たすことができなくなってしまう。
【0006】
従って、本発明は、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体の長所を維持しながら、前記のような問題点を解消するために考え出されたものである。本発明は、乾いた海苔を外シートと内シートでシールし、この内シートと外シートで飯塊をシールすることにより、外気と湿気とを完全に遮断して、乾いた海苔のパリパリ感をそのまま維持しながら、賞味期限を増やすことができる海苔付きおむすび用の包装体を提供することを目的としている。
【0007】
そのために、内シートに切取帯を付着した海苔付きおむすび用の包装体を提供することになり、その結果として、海苔付きおむすびの包装に際しては、内シートが一体型であるため、飯塊をシールしても、海苔が湿っぽくならず、海苔付きおむすびを長期間保管しても、飯塊が変質し難い。さらに、包装体を取り除く時は、切取帯を引っ張って内シートを分離することができるようにすることで、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体と同様に、包装体を容易に切り離すことができ、海苔そのものがシールとなるため、包装体を保持するに当たっても、一般の三角形海苔付きおむすび用の包装体に比べ遥かに長期間にわたって保持することができる。
【0008】
前述の目的を達成するために、本発明による海苔付きおむすび用の包装体は、多角柱状に形成された飯塊の外側を覆う内シートと、一側が前記内シートの一面に、この内シートを垂直に横断して固定付着され、他側が前記内シート切開部を貫通して、内シートの他面の下まで再度折り曲げて下された切取帯と、前記切取帯の貫通した内シート切開部の部位を塞ぐ防湿テープと、乾いた海苔と、内シートよりもやや大き目の外シートと、前記外シートの一側面に固定付着され、一端が外シートの下端外側に突出して形成された切取テープと、乾いた海苔を挟んで、切取帯が折り曲げて下された内シートの他面の先端と、外シート面に固定付着された切取テープの先端とを、相互に連続して接着させることで、乾いた海苔(K)が挟まれた状態となるようにシールした海苔付きおむすび用の包装体を提供することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。添付の図面は、縮尺によっては示されず、各図中の同じ参照符号は同じ構成要素を表わす。
【0010】
本発明において、‘上部、下部'もしくは‘上端部、下端部'、‘上方向、下方向'とは、各構成要素を正面からみたときに、上、下の部位、または上、下の方向を意味しており、‘前面、後面'もしくは‘一面、 他面'、 ‘前方向、後方向'、‘内側、外側'とは、各構成要素を側面からみたとき、上、下の部位または上、下の方向を意味するものと定義される。また、‘一端'、‘先端'とは、端部(end)を意味する。
【0011】
図1は、外シート(30)と切取テープ(40)との結合関係を示す図である。
【0012】
外シート(30)は、従来の三角形海苔付きおむすび用の包装体と同様に、破断しやすい材質であるビニルで構成される。外シート(30)の下端には、切取テープ(40)の幅と同じ間隔て、予め垂直に3−5mm程度を切り込んだ、切開ガイド線(35)を設けたり(図1のa)、都合(必要)によって、切取テープ(40)を付着した後、切取テープ(40)の境に沿って3−5mm程度を切り込んだ、切開ガイド線(35)を設けたりしても良い。
【0013】
切取テープ(40)は、外シート(30)の垂直中心線を含んで垂直に固定接着させるものであり、その固定接着の際に、切開ガイド線(35)の間を通過するようにしたり(図1のc)、都合によって、切開ガイド線(35)を設けたりする(図1のc)。外シート(30)の下端の下にまで延設された切取テープ(40)は、外シート(30)の切り離しのためのつまみ(以下、‘第1のつまみ’と称する)となる。切取テープ(40)の幅は、後述する切取帯(20)の幅よりも2−3倍程度大きくなっていることが望ましい。
【0014】
図2は、内シート(10)と切取帯(20)と防湿テープ(P)との結合関係を示す図である。
【0015】
前記内シート(10)は、銀箔で形成され、外部の熱を遮断するようになっているのが望ましい。前記切取帯(20)は、前記内シート(10)の垂直中心線の長さの約2倍の長さ(望ましくは、2倍よりも短い長さ)になっている。ここで、切取帯(20)の半分の長さを、内シート(10)の一面の下端に至らない部分から、内シート切開部(15)にまで、垂直に固定接着させる。固定接着された切取帯(20)の連続する残りの長さの切取帯(20)を、内シート切開部(15)を貫通して、内シート(10)の他面に突出するようにして、固定接着させないまま、再度下端に向かってやや引っ張って、折り曲げて下された状態とする(図2の d、 e)。そして、このように構成された切取帯(20)の端部の一部を、内シート(10)に緩やかに付着させ、切取帯(20)が左右に揺れないようにし、切取帯(20)の端部を、内シート(10)の切り離しのためのつまみ(以下、第2のつまみと言う)とする。
【0016】
この時、内シート切開部(15)は、添付の図面を参照すれば、逆U字状を有しており、このことは、この逆U字状の縦部、つまり、‘l l'部分が、切開ガイド線(35)としての役目を果たすようにするためである。
【0017】
また、逆U字状の内シート切開部(15)は、内シート(10)の一面で、切取帯(20)と固定接着されており、この内シート(10)の他面にある切取帯(20)を、下端にやや引っ張って、折り曲げて下しておくと、逆U字状の内シート切開部(15)は、内シート(10)の他側で、切取帯(20)と共に折り曲げられるようになる。その後、切取帯(20)の貫通する内シート切開部(15)に、略逆U字状分だけの矩形状の空間が形成される。
【0018】
この空間を塞ぐために、切取帯(20)が固定接着された内シート(10)の一面の、切取帯(20)が貫通する内シート切開部(15)には、内シート切開部(15)よりもやや大き目の面積を有する、矩形状の防湿テープ(P)が設けられている(図2のd、e)。このことは、その部分を通じて、飯塊(R)の湿気が、乾いた海苔(K)に滲みこむことを防止するためである。
【0019】
前述の空間を設ける意味合いは、海苔付きおむすび用の包装体を取り除こうとして、内シート(10)の他面にある切取帯(20)を引っ張るに際して、この切取帯(20)が防湿テープ(P)から容易に剥がれるようにすることを目的に、防湿テープ(P)と接着される切取帯(20)の面積を最小化するためである。逆U字状が大面積であれば、逆U字状の態様よりもやや大き目にして、逆U字状に沿って外郭を防湿テープ(P)で接着して、湿気を遮断すればよい。しかしながら、実製作する包装体の大きさを基準とした時、逆U字状の内シート切開部(15)の逆U字状の大きさは小さすぎて、精度的に外郭のみをその態様通りには付着し難い。そのため、逆U字状の大きさよりもやや大き目の矩形状の防湿テープ(P)を、使用するのである。
【0020】
また、海苔付きおむすびの包装を解くに際して、第2のつまみを引っ張る時、切取帯(20)が防湿テープ(P)から最初に剥離されながら、固定接着された切取帯(20)に沿って、連続して内シート(10)が切り離されるので、防湿テープ(P)は、接着力があまり強すぎてはならず、衛生上安全な澱粉接着テープを使用することが望ましい。
【0021】
図3は、各構成要素の大きさ及び幅を、比較例示した図である。
【0022】
乾いた海苔(K)の左右幅は、乾いた海苔(K)の上面に載置される多角形状の飯塊(R)の最長辺(例えば、飯塊が台形状の時、最長辺は底辺)に相応する幅で形成されており、乾いた海苔(K)の垂直方向長さは、防湿テープ(P)から、内シート(10)に固定接着された切取帯(20)よりやや上部までである。
【0023】
外シート(30)に内シート(10)を載せた時、外シート(30)面に固定付着された切取テープ(40)と、内シート(10)面に結合された切取帯(20)とは、共に、包装体の垂直中心線上に位置するようになり、切取テープ(40)は、切取帯(20)よりも2−3倍程度、大きい幅に形成される。これは、第1のつまみを引っ張って、切取テープ(40)の形成された外シート(30)を取り除いた後、内シート(10)の上端部に露出した切取帯(20)の第2のつまみが、切開された切取テープ(40)の直下面に位置するように、つまり、容易に外部に露出して識別され得るようにするためである。
【0024】
図4は、切取帯(20)と防湿テープ(P)とが結合された内シート(10)と、乾いた海苔(K)と、切取テープ(40)の結合された外シート(30)とを、順次接着させる過程を示す図である。
【0025】
第1のつまみが付着されている外シート(30)の部位は、海苔付きおむすび用の包装体を解く際に、ユーザの取り除き過程を通じて最初に切り離されるべき部位である。従って、外シート(30)と内シート(10)とを封止/結合する時に、第1のつまみが付着されている外シート(30)の部位のうち、切取テープ(40)の形成されている下端部位は、内部の内シート(10)と接着される面積を最小化しなければならない(図4のb、b1参照)。
【0026】
換言すれば、外シート(30)の切開ガイド線(35)の形成された部位が、内シート(10)面と封止されると、切開ガイド線(35)に沿って切取テープ(40)が切り離される際に問題が生じるので、内シート(10)の下端部位と封止される外シート(30)の下端部位は、切開ガイド線(35)の形成されている部位の上方向部位でなければならない。
【0027】
加えて、切開ガイド線(35)の存在する切取テープ(40)は、外シート(30) の下端よりも上方向で、内シート(10)と封止されなければ、切開ガイド線が役目を果さなくなる。
【0028】
このような構成に基づいて、ユーザが第1のつまみを引っ張ると、外シート(30)に形成されている切開ガイド線(35)に沿って、外シートが切開され始め、切取テープ(40)の移動に伴って、外シート(30)が二つの部分に切り分けられるようになる。
【0029】
また、完成した海苔付きおむすび用の包装体で飯塊(R)を包むと、切取テープ(40)は、乾いた海苔(K)の存在する方向である、外シート(30)の内面に位置するようになる。そのため、第1のつまみを引っ張ると、切取テープ(40)が外シート(30)の外方へ引かれるので、切取テープ(40)と接着された外シート(30)は、さらに容易に切り離されるようになる。
【0030】
乾いた海苔(K)は、乾燥された状態で、内シート(10)と外シート(30)との間に位置することになり、さらに内シート(10)と外シート(30)との間で、どこにも付着しない状態を保持するために、胡麻油のような味付け材料を表面に一定量塗布して、つやを持たせるようにすることが望ましいだけではなく、それにより、外シート(30)と内シート(10)とに付着しないようにする緩衝材の役目を果たすこともできる。
【0031】
図5は、海苔付きおむすび用の包装体で飯塊(R)を包装する過程を示す手順図である。
【0032】
前述した外シート(30)と、内シート(10)などで構成された包装体を、二分して折り曲げ、その間に飯塊(R)が包まれるような方式から成り、包装体を折り曲げた状態において、内シート(10)に配置された防湿テープ(P)は、飯塊(R)の上端に及ばないところに位置し(図5のb1)、前述した構成に基づいて、切取帯(20)の第2のつまみは、飯塊の上面にまで延設される(図5のc1)。
【0033】
海苔付きおむすびの包装時、飯塊(R)の上面は、包装体の上端と下端とが対向(相対)するようになり、内シート(10)と外シート(30)との先端が同じ長さとなっているので、内シート(10)と内シート(10)とが対向されて、飯塊(R)を封止するようになる(図5のc、c1)。そして、飯塊(R)の両側面を封止し(図5のd、e)、両側の封止された包装体を、飯塊(R)の裏面に折り返しておくと(図5のf、g)、海苔付きおむすびの包装が完了する。
【0034】
図6は、本発明による海苔付きおむすび用の包装体の取り除き過程を示す図である。
【0035】
ユーザが切取テープ(40)の先端部位である第1のつまみを引っ張ると、切開ガイド線(35)を初めとして、切取テープ(40)が内シート(10)から切り離され、切取テープ(40)の下方移動に伴って、切取テープ(40)に固定接着された外シート(30)が二分され、外シート(30)は切り離される。
【0036】
言い換えれば、包装体によって包まれた海苔付きおむすびの一側を、手で掴んで、切取テープ(40)の先端部位である第1のつまみを、他の手で引っ張ると、前記外シート(30)は、切開ガイド線(35)を初めとして、切取テープ(40)との境目に沿って切開され始める(図6のb、b1、b2、b3参照)。切取テープ(40)を、飯塊(R)の外周面に沿って完全に引っ張りきると、外シート(30)は二つの部分に分離され、切取テープ(40)は外シート(30)から完全に除去される(図6のc、c1)。
【0037】
すなわち、前記切取テープ(40)は、一端が外シート(30)の外側に露出して形成されることで、つまみの役目を果たすようになり、その露出先端を除いた外シート(30)と重なる部分は、互いに接着されており、外シート(30)が破れやすいビニルで形成されることで、一手で外シート(30)を支持した状態で、切取テープ(40)の露出先端を、他の一手で引っ張ると、切開ガイド線(35)を初めとして、内シート(10)から切り離されながら、切取テープ(40)と外シート(30)との境目が、連続して切開されて、2つの部分に分離される。
【0038】
この場合、 下面に位置した乾いた海苔(K)及び内シート(10)が露出されると共に、乾いた海苔(K)の最上端に突出している、つまり、内シート(10)に構成された切取帯(20)の先端部位である第2のつまみが、ユーザの目に入ってくる。
【0039】
切取帯(20)が左右に揺れないようにするために、内シート(10)の他面に緩やかに付着されている第2のつまみを、内シート(10)の他面から切り離した後、海苔付きおむすびの上方向、つまり、海苔付きおむすびを基準としたときの上側外方向に引っ張ると(図6のd、d1)、乾いた海苔(K)は、その位置に保持される状態で、切取帯(20)が移動するようになり、このような切取帯(20)の移動作用により、内シート(10)が分離され始める。
【0040】
切取帯(20)が移動され、内シート(10)がその移動方向を中心にして二つの部分に切開される過程において、防湿テープ(P)が、まず初めに切取帯(20)から分離され、そのとき、乾いた海苔(K)に当接している切取帯(20)は、内シート(10)の他面(つまり、防湿テープが付着されていない面)に固定接着されない部分であるから、引っ張り力をまず初めに受ける。飯塊(R)の下部を包んでいる包装体の部分は、飯塊(R)の下部の形状に沿って、直角に2度折り曲げられているので、力をまず初めに受ける切取帯(20)も、同様に2度折り曲げられることになる。そのため、切取帯(20)をあまり早く引っ張ると、その力の作用が防湿テープ(P)にまで及ばず、直角に2度折り曲げられた飯塊(R)面に先に伝達されて、切取帯(20)が防湿テープ(P)から切り離されないようになるため、切取帯(20)は徐々に引っ張るのが望ましい。
【0041】
また、切取帯(20)を引っ張る力の方向は、上側外方向(図6のd1を参照すれば、↑方向)であり、前述したように、切取帯(20)は、飯塊(R)の下部で直角に2度折り曲げられているので、その力は、下方向(図6のd1を参照すれば、↓方向)に作用することになる。その時、この力を受けるようになる切取帯(20)の部分は、内シート(10)の一面に固定接着された部分(防湿テープが付着されている面部位)の内シート切開部(15)の周辺であって、防湿テープ(P)がそれに垂直方向に接着/配置されているので、この切取帯(20)には、防湿テープの接着方向(図6のd2を参照すれば、→方向)と垂直下方向を成す方向(図6のd2を参照すれば、↓方向)に、力が作用するようになる。そのため、防湿テープの接着力に特別な抵抗無しに、容易に防湿テープ(P)は、内シート(10)に残っている状態に保持される一方、防湿テープ(P)から切取帯(20)が分離されて、ユーザが切取帯(20)の先端である第2のつまみを引っ張る力によって、切取帯(20)だけが移動可能になる。
【0042】
このような方式で、切取帯(20)は防湿テープ(P)から切り離され、連続して、切取帯(20)が固定付着された内シート(10)部分は、切取帯(20)と共に破断されて分離され始め(図6のd2)、切取帯(20)を完全に引っ張りきると、切取帯(20)の固定付着された内シート(10)は、2つの部分に分離される(図6のd3)。
【0043】
前記内シート(10)が2つの部分に分離された状態で、包装体の半分を引っ張ると、切り離された外シート(30)の半分と、乾いた海苔(K)の底面に位置していた内シート(10)の半分とが、一緒に飯塊(R)から容易に取り除かれる(図6のe)。そのとき、飯塊(R)の側面に封止された包装体の部分を引っ張ると、乾いた海苔(K)を残したまま、容易に取り除くことができる。このように乾いた海苔(K)が維持された状態で、飯塊(R)の側面に対して露出された乾いた海苔(K)で、飯塊(R)の側面を包む。前記包装体の半分が取り除かれた状態で、外部に対して露出された乾いた海苔(K)を、手で掴んで、それぞれ半分づつ残っている内シート(10)と外シート(30)とを、同時に引っ張ると、乾いた海苔(K)のみを、飯塊(R)の外側面に残したまま、内シート(10)と外シート(30)とを完全に取り除くことができるようになる(図6のf)。
【0044】
以上で説明したように、本発明による海苔付きおむすび用の包装体によれば、外シートと内シートとで、乾いた海苔を適切な方式によってシールすることができるようになり、外部の湿気を完全に遮断して、乾いた海苔が湿っぽくなることを防止でき、それにより、海苔付きおむすび用の包装体を極めて長期間にわたって保持することができる。
【0045】
また、この包装体で飯塊(R)を完全にシールすると、外部の空気と湿気が遮断され、更に銀箔を用いて外部の熱が伝達され難くすることで、従来の三角形海苔付きおむすびよりも遥かに長く賞味期限を延ばすことができるという效果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明による海苔付きおむすび用の包装体の外シートを示す図であって、(a)は切開ガイド線を切り込んだ外シートを示す正面図であり、(b)は外シート切り離しのための切取テープの正面図であり、(c)は外シートと切取テープとが固定接着された立体正面図である。
【図2】本発明による海苔付きおむすび用の包装体の内シート構造を示す図であって、(a)は内シート切開部の構成された内シートを示す正面図であり、(b)は切取帯を示す立体斜視図であり、(c)は防湿テープを示す立体正面図であり、(d)は切取帯と防湿テープとが結合された内シートの立体正面図であり、(e)は(d)における線A−Aに沿って切開した側断面図である。
【図3】乾いた海苔の大きさを示す図であって、(a)は外シートと乾いた海苔との比較例示正面図であり、(b)は内シートと乾いた海苔との比較例示正面図であり、(c)は外シートと内シートとの比較例示正面図である。
【図4】内シートと乾いた海苔と外シートとを接着させる過程を示す手順図である。
【図5】海苔付きおむすび用の包装体で飯塊を包む過程を示す手順図である。
【図6】海苔付きおむすび用の包装体の切り離し過程を示す手順図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多角柱状に成形された飯塊(R)に海苔を付けて作られる海苔付きおむすび用の包装体であって、
前記飯塊(R)の外側を覆う内シート(10)と;
一側が、前記内シート(10)の一面に、この内シート(10)を垂直に横断して固定付着され、他側が、内シート切開部(15)を貫通して、前記内シート(10)の他面の下まで再度折り曲げて下された切取帯(20)と;
前記切取帯(20)が貫通した状態の前記内シート切開部(15)の部位を、塞ぐ防湿テープ(P)と;
乾いた海苔(K)と;
前記内シート(10)よりもやや大き目の外シート(30)と;
前記外シート(30)の一側面に固定付着され、一端が外シート(30)の下端外側に突出して形成された切取テープ(40)と;
を具備するものにおいて、
乾いた海苔(K)を挟んで、切取帯(20)が折り曲げて下された内シート(10)の他面の先端と、外シート(30)面に固定付着された切取テープ(40)の先端とを、相互に連続して接着させることで、乾いた海苔(K)が挟まれた状態となるようにシールしたことを特徴とする、
海苔付きおむすび用の包装体。
【請求項2】
前記内シート(10)は、銀箔で形成されることを特徴とする、請求項1に記載の海苔付きおむすび用の包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−537956(P2007−537956A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−526981(P2007−526981)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【国際出願番号】PCT/KR2005/001443
【国際公開番号】WO2005/110887
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(506384154)
【Fターム(参考)】