説明

液体レンズを備えた口腔内カメラ

液体レンズをともなう自動焦点口腔内カメラは、被写体のデジタル画像をキャプチャするデジタル画像センサ(304)と、被写体に光を当てるための光源と、光路に沿って被写体からの光を、デジタル画像センサに導く結像レンズアセンブリ(302)と、結像レンズアセンブリとデジタル画像センサとの間の光路に配置されており、調節可能な焦点距離を有する液体レンズ(100)と、可変電圧を液体レンズに印加して、液体レンズの焦点距離を制御するドライバ(306)と、デジタル画像センサによりキャプチャされたデジタル画像を処理するためのプロセッサ(308)とを備えている。一方、口腔内カメラの連続自動焦点方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して口腔内撮像カメラシステムに関するものである。より具体的には、本発明は、連続および単一の自動焦点のための液体レンズをともなう口腔内カメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯科医などの歯科専門家は、歯科治療を行う前に患者の歯の画像をキャプチャすることを所望する場合がある。処置の前に、患者の歯の画像を取得し、データとして保存することができ、キャプチャした画像に基づいて処置プランを練ることができる。さらに、処置の経過中にも、口腔内部の画像を取得し、データとして保存してもよい。これにより、歯科医および患者の両者が処置の進行を再検討でき、学会での発表材料として用いることができる。画像をキャプチャするためには口腔内カメラを用いることができる。口腔の画像は診断、処置、患者の教育などを目的として表示することができる。
【0003】
一般的に、口腔内カメラは、照明モジュール、レンズモジュール、および電気部品を備える。一部の口腔内カメラは、例えば、デジタルセンサを用いて、デジタル的に画像をキャプチャする手段を有する。
【0004】
一部の口腔内カメラでは、レンズとセンサとの間の距離を手動で調節することにより焦点を合わせる。しかしながら、この方法は処置中の歯科医には不便である。口腔内カメラのいくつかでは、ピント調整と置き換えるために、DOF(被写界深度)が大きい、NA(開口数)の小さいものが用いられるであろう。しかしながら、NAが小さい光学系は、高い解像度を供給することができず、光束も増大することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、連続的かつ単一の自動焦点口腔内カメラが要求される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、連続的かつ単一の自動焦点口腔内カメラを提供することである。
【0007】
口腔内カメラは、(1)被写体のデジタル画像をキャプチャするためのデジタル画像センサと、(2)被写体に光を当てる光源と、(3)光路に沿って被写体からの光を、デジタル画像センサに導く結像レンズアセンブリと、(4)結像レンズアセンブリとデジタル画像センサとの間の光路に配置されており、調節可能な焦点距離を有する液体レンズと、(5)可変電圧を液体レンズに印加して、液体レンズの焦点距離を制御するドライバと、(6)デジタル画像センサによりキャプチャされたデジタル画像を処理するプロセッサとを備えている。
【0008】
別の配設では、(1)被写体のデジタル画像をキャプチャするデジタル画像センサと、(2)被写体に光を当てる光源と、(3)光路に沿って被写体からの光を、中間面に導き、中間像を形成する第1の結像レンズアセンブリと、(4)第1の結像レンズアセンブリとデジタル画像センサとの間の光路に配置されており、中間像をデジタル画像センサに中継する、調節可能な焦点距離を有する液体レンズを含む第2の結像レンズアセンブリと、(5)可変電圧を液体レンズに印加して、液体レンズの焦点距離を制御するドライバと、(6)デジタル画像センサによりキャプチャされたデジタル画像を処理するプロセッサと、を備えている口腔内カメラが提供される。
【0009】
この対象物は説明に役立つ実例としてのみ提供され、このような対象物は本発明の1つ以上の実施形態の例示であってもよい。本開示の発明により本質的に達成される他の望ましい目的および利点は、当業者にもたらされる、または明らかとなる。本発明は添付の請求項により定義される。
【0010】
本願に従う小型の口腔内カメラは、自動焦点のための液体レンズをともなう小さいサイズおよび簡単な構造を提供する。
【0011】
本発明の前述および他の目的、特徴、および利点は、添付図面に示すような本発明の実施形態の以下のより具体的な説明から当業者に明らかとなるであろう。図面の要素は、互いに相対的に必ずしも原寸に比例しない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】液体レンズをともなう口腔内カメラのシステム構成を示す図である。
【図2】液体レンズをともなう口腔内カメラの例を示す図である。
【図3A】液体レンズの構成を示す図である。
【図3B】液体レンズの構成を示す図である。
【図4】液体レンズの作動原理を示す図である。
【図5】図3に従う、口腔内カメラの設計フローチャートを示す図である。
【図6】本発明の口腔内カメラの電気的構成を図式的に示す図である。
【図7】連続自動焦点のための図6のDSP(画像処理プロセッサ)内のファームウェア作業の流れを示す図である。
【図8】口腔内カメラの連続自動焦点機能に関する焦点領域を示す図である。
【図9】連続自動焦点方式を説明するフローチャートである。
【図10】焦点スキャン処理を説明するフローチャートである。
【図11】単一の自動焦点の焦点領域を示す図である。
【図12】例示の焦点値計算を説明する図である。
【図13】単一の自動焦点方式を説明するフローチャートである。
【図14】図15の単一の自動焦点方式におけるピーク検出を示す図である。
【図15】図13の単一の自動焦点方式に関する近端または遠端における焦点検出を示す図である。
【図16】図15の単一の自動焦点方式に関する近端または遠端における焦点検出を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の好ましい実施形態の詳細な説明を、いくつかの図面の各々において同一の参照番号が同一の構成の要素を特定する図面を参照して説明する。
【0014】
図1は液体レンズ100を有する例示の口腔内カメラシステムを示す。カメラは結像レンズアセンブリ302、液体レンズ100、デジタル撮像要素/センサ304、液体レンズドライバ306、画像プロセッサ308、およびセンサ304と画像プロセッサ602との間の通信手段310を含む。この配設では、印加する電圧を変化させることにより、液体レンズの焦点距離を調節できる。このようにして、口腔内カメラは異なる作動距離において被写体に焦点を合わせることができる。
【0015】
ドライバ306は液体レンズ100に可変電圧を供給する。画像のキャプチャにはセンサ304が用いられ、撮像要素/センサ304によりキャプチャされた画像を処理するように画像プロセッサ308は適応する。液体レンズ100は自動焦点調節のために用いられる。他の実施形態では、レンズアセンブリ302は液体レンズを含んでもよい。
【0016】
図2は液体レンズを備えた口腔内カメラの実施形態を示す。大視野および自動焦点を提供するために、光学設計は図2に示す配設を用いる。示すように、光学系は結像レンズアセンブリ302および液体レンズ100からなる。液体レンズドライバ306が、液体レンズ100に可変電圧を印加する。撮像要素/センサ304が画像をキャプチャする。画像プロセッサ308は、センサ304がキャプチャした画像を処理する。焦点調節のために液体レンズ100が用いられ、撮像のためにレンズアセンブリ600が用いられる。
【0017】
結像レンズアセンブリ302および液体レンズ100は、画像化される被写体(例えば、歯)とセンサ304との中間に配置される。結像レンズアセンブリ302は、3つのレンズの群、すなわち第1のレンズ、第2のレンズ、および第3のレンズからなる。第1のレンズは大きいFOV(視野)を小さいFOVに圧縮し、被写体の中間像を生成する。第2および第3のレンズは、関連する液体レンズ100と共にセンサ304上に最終像を生成する。換言すれば、この順序は、被写体、結像レンズアセンブリ302、液体レンズ100、センサ304である。これらの部品は、このようにして、結像レンズアセンブリ302がセンサ304上に画像を形成する助けになるように、液体レンズ100が異なる作動距離に対して調節できるように配置される。
【0018】
図3Aおよび図3Bを参照すると、液体レンズ100は、通常、等密度の2種類の液体を含む。これらは、2つの透明窓107の間に挟まれた円錐容器に入っている。この実施形態では、液体の1つは伝導性を有する水103であり、もう1つはその蓋として作用する油101である。この油により、技術者が一定の水量を使用して、光軸105に対する安定性の方策を提供することができる。油101から隔離されているが、水103とは電気接触する電極であって、可変電圧を選択的に印加することができる電極109および113をレンズ100はさらに含む。電極109と電極113との間には、それらを分離する絶縁体111が配置される。油101と水103との間の界面は、円錐構造の両側にわたって印加される電圧に応じてその形状が変化するであろう。図1Aに示すように、電圧が印加されていない状態では表面は平坦である。電圧が40ボルトに増大すると、図1Bに示すように、油101の表面は高い凸面になる。この方法では、電極に印加する電圧を変化させる手段により、液体レンズは所望の屈折力を達成することができる。
【0019】
図4は図1に従う液体レンズ100の作動原理を示す図である。液体レンズ100は、以下に記載するような、電気湿潤現象に基づいて作動する。すなわち、薄い絶縁層により覆われた、金属製の基質上に水滴103が付着する。静電圧を生成する基質に印加された電圧は、液体の形状を強制的に変化させて、液滴の接触角を修正する。液体レンズには、1つは絶縁体101、もう1つは伝導体103である2種類の等密度の液体を用いる。電圧の変化により、液液界面の曲率の変化を導き、さらには、レンズの焦点距離の変化を導く。
【0020】
図5は口腔内カメラの光学設計のフローチャートを提供する。液体レンズの位置は口腔内カメラ内において決定され、次に、口腔内カメラの異なる作動距離に対応して液体レンズの屈折力が計算され、屈折力が液体レンズの能力の範囲内であるか否かを判定する。屈折力が範囲外である場合には、液体レンズの位置は再移動され、その後判定のために、屈折力を再計算するべきである。屈折力が範囲内である場合は、位置が適切であることを意味し、本設計は終了に進む。
【0021】
前述のように、歯科医などの歯科専門家は、歯科治療の前に患者の1本以上の歯の画像または画像の群をキャプチャすることを所望する場合がある。または、連続的な一連の画像をキャプチャすることが望ましい場合がある。処置を簡単にするために、口腔内カメラは連続および単一の自動焦点機能を提供する。
【0022】
このようなことから、(1)被写体のデジタル画像をキャプチャするデジタル画像センサと、(2)被写体に光を当てる光源と、(3)光路に沿って被写体からの光を、デジタル画像センサに導く結像レンズアセンブリと、(4)結像レンズアセンブリとデジタル画像センサとの間の光路に配置されており、調節可能な焦点距離を有する液体レンズと、(5)可変電圧を液体レンズに印加して、液体レンズの焦点距離を制御するドライバと、(6)デジタル画像センサがキャプチャしたデジタル画像を処理するプロセッサと、を備えた口腔内カメラが提供される。
【0023】
記載したように、(1)被写体のデジタル画像をキャプチャするデジタル画像センサと、(2)被写体に光を当てる光源と、(3)光路に沿って被写体からの光を、中間面に導き、中間像を形成する第1の結像レンズアセンブリと、(4)第1の結像レンズアセンブリとデジタル画像センサとの間の光路に配置されており、中間像をデジタル画像センサに中継する、調節可能な焦点距離を有する液体レンズを含む第2の結像レンズアセンブリと、(5)可変電圧を液体レンズに印加して、液体レンズの焦点距離を制御するドライバと、(6)デジタル画像センサがキャプチャしたデジタル画像を処理するプロセッサと、を備えている口腔内カメラが提供される。
【0024】
図6は口腔内カメラの連続および単一の自動焦点機能に対する本発明の口腔内カメラの電気的構成を図式的に示す図である。システム構成は、レンズアセンブリ302、センサ304、画像処理プロセッサ(DSPとして示す)308、液体レンズドライバ306、起動デバイス(ボタン入力などのような)、および伝送/通信手段(例えば、USBおよびWifi)を含む。光学系は、1つ以上の光学レンズおよび液体レンズからなる。液体レンズの焦点距離は、液体レンズにかけられる電圧信号により制御することができる。
【0025】
DSP(画像プロセッサ)308に関しては、機能構造を図7および図8に説明する。図7は、連続自動焦点のための図6のDSP(画像プロセッサ)におけるファームウェア作業の流れを示す。連続自動焦点では、画像全体の中でこれらの3つの焦点領域は分割される(図8に要素A、BおよびCとして示す)。焦点調節の程度を評価するために、画像センサから取得された各焦点領域に対して焦点値が決定される。一連の焦点値(フレームごとに記録された)は、対応する電圧と共に得られる。これらの値は焦点値配列PA[n]、および対応する電圧配列Vol[n]に保存される。配列のいずれかまたは両方は、例えば、DRAMまたは他のメモリに保存することができる。場面変化検出または焦点探索は、焦点状態に従い処理される。場面変化検出は焦点領域ごとに実行され、焦点探索は、場面変化が検出された焦点領域で実行される。
【0026】
図9は連続自動焦点方式を説明するフローチャートである。
【0027】
口腔内カメラへの電力が起動すると、開始/キャプチャボタンなどの起動デバイスを通じて連続自動焦点を起動することができる。焦点値の計算機およびメモリなどのいくつかのパラメータ/設定が初期化される。焦点位置が検出されるまで、液体レンズの電圧を繰り返し変化させて、焦点スキャンが実行される(これは図10に関連して以下により詳細に記載する)。焦点位置が得られると、場面変化処理が起動する。場面変化が検出されると、繰り返し焦点スキャンが起動する。場面変化が検出されない場合には、繰り返し焦点スキャンは起動しない。所望に応じて、所定の時間間隔における場面変化を監視するように口腔内カメラを構成することができる。自動焦点は、ストップボタンなどの停止デバイスを通じて動作を停止することができる。
【0028】
図10は図9に示す焦点スキャン処理を説明するフローチャートであり、焦点位置が検出されるまで液体レンズの電圧は繰り返し変化する。
【0029】
ここで、図11および図12を参照して単一の自動焦点を説明する。図11は単一の自動焦点の焦点領域を示す。様々な数の区分を用いることができるが、図11は画像全体において分割された5つの焦点領域(すなわち、C、LC、RC、L、R)を示す。焦点値は、例えば、未加工のベイヤ(Bayer)データに基づいて計算される。この計算は当業者に既知の方法、例えば、図12に示す4次IIRフィルタを用いて処理すること、を用いて行うことができる。
【0030】
図13は単一の自動焦点方式を説明するフローチャートである。ここで、図13〜図17を参照して単一の自動焦点方式を説明する。
【0031】
口腔内カメラへの電力が起動されると、開始/キャプチャボタンなどの起動デバイスを通じて単一の自動焦点を起動することができる。
【0032】
ステップ400において、焦点値の計算機およびメモリなどのいくつかのパラメータ/設定を初期化する。
【0033】
ステップ410において、焦点開始位置および方向を決定する。現在位置が近端に最接近している場合には、近端において焦点探索を開始する。これ以外の場合では、焦点探索は遠端で開始する。
【0034】
近端は、結像レンズアセンブリに最も近い位置であり、一方で、遠端はレンズアセンブリが撮像できる最も遠い位置である。液体レンズの電圧に関しては、近端は最大電圧VOLNに対応し、一方で、遠端は最小電圧VOLFに対応する。
【0035】
ステップ402において、液体レンズの電圧を、映像フレームと同時のステップ/時間において増大または減少する。
【0036】
ステップ403において、高域通過フィルタを用いてビデオ画像から焦点値を計算し、以前の焦点値と平均し、iが配列順序であるPA[i]を生成する。この新しい焦点値PA[i]を焦点値配列に追加する。最大値および最小値は、焦点値配列の中で以前の最大値および最小値と比較することにより、更新される。
【0037】
ステップ404において、図14で説明するように、5つの連続配置の焦点値配列からピークを検出する。例えば、以下の条件、すなわちPA[n−5]<PA[n−4]、PA[n−4]<PA[n−3]、PA[n−3]>PA[n−2]、およびPA[n−2]>PA[n−1]という条件を満たす場合には、PA[n−3]をピークとして決定する。
【0038】
以下の条件、すなわちPA[n−5]<PA[n−4]、PA[n−5]<PA[n−4]、PA[n−4]<PA[n−3]、PA[n−3]>PA[n−2]、PA[n−2]>PA[n−1]、およびPA[n−1]>PA[n]という条件を満たす場合には、PA[n−3]を完全なピークとして決定する。
【0039】
途中停止のフラッグを設定する。途中停止のフラッグは、妥当な焦点位置が検出されて、焦点スキャンを停止した状態を意味する。
【0040】
ステップ405において、この方法は図15および図16に示すように、妥当な焦点位置が近端または遠端のいずれに近接して配置されるかを決定する。最大焦点値が開始点に位置する場合には、近端または遠端における焦点検出を第10の位置で実行する。第10の位置の選択は、最大焦点値の信頼性を保証する。最大焦点値がPA[m]であり、Vol[m]が近端のVOLNまたは遠端のVOLFとほぼ等しく、同時に、PA[m]>PA[m+1]およびPA[m+1]>PA[m+2]が成り立つ場合には、妥当な焦点位置は開始点、すなわちVol[m]とみなされる。途中停止のフラッグを設定する。
【0041】
ステップ406において、焦点調節が成功したか否かを決定するために、途中停止のフラッグの有無を確認する。途中停止のフラッグが設定されている場合には、ステップ402〜ステップ405の繰り返しを終了し、方法はステップ408に進む。
【0042】
途中停止のフラッグが設定されていない場合には、方法はステップ407に進む。ステップ407において、方法は焦点スキャンが完了したか否かを決定する。焦点スキャンが完了していない場合には、ステップ402〜ステップ406を繰り返す。液体レンズの電圧が近端または遠端に到達すると、ステップ402〜ステップ406の繰り返しは終了し、方法はステップ408に進む。
【0043】
ステップ408において、ピークに近接する5つの点の焦点値を用いた以下の方程式に基づいて、焦点の概算位置が計算される。
y=ax+ba+c(a<0)
【0044】
ステップ409において、この方法は5つ全ての焦点領域のピークが検出されたか否かを判定する。
【0045】
5つ全ての焦点領域のピークが検出されていない場合には、次に、ステップ410において、端点において近端または遠端における焦点検出が実行される。
【0046】
この方法は、図16に示す規則に応じて焦点値が変化するか否かを決定する。最大焦点値が焦点値配列PA[m]の終端近辺に位置し、Vol[m]が近端のVOLNまたは遠端のVOLFに近く、同時に、PA[m−2]<PA[m−11]およびPA[m−11]<PA[m]が成り立つ場合には、妥当な焦点位置は終端点とみなされる。つまり、Vol[m]、妥当な焦点位置は終端点であるとみなされる。
【0047】
ステップ411において、焦点領域は焦点の概算位置に従って選択され、近端の焦点領域に最も近い位置を焦点領域として選択する。
【0048】
ステップ412において、液体レンズを、選択された焦点領域の目標電圧に設定する。
【0049】
本発明を、現在好ましい実施形態を特に参照して詳細に記載してきたが、本発明の精神および範囲内で変更および修正できることが理解されよう。したがって、現在開示されている実施形態は、全ての点において例示的であり、限定的でないとみなされる。本発明の範囲は、添付の請求項の範囲により示され、その均等物の意味および範囲内の全ての変更はそこに包含されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体のデジタル画像をキャプチャするデジタル画像センサと、
前記被写体に光を当てる光源と、
光路に沿って前記被写体からの前記光を、前記デジタル画像センサに導く結像レンズアセンブリと、
前記結像レンズアセンブリと前記デジタル画像センサとの間の前記光路に配置されており、調節可能な焦点距離を有する液体レンズと、
可変電圧を前記液体レンズに印加して、前記液体レンズの前記焦点距離を制御するドライバと、
前記デジタル画像センサによりキャプチャされた前記デジタル画像を処理するプロセッサと、を備える、口腔内カメラ。
【請求項2】
被写体のデジタル画像をキャプチャするデジタル画像センサと、
前記被写体に光を当てる光源と、
光路に沿って前記被写体からの前記光を、中間面に導き、中間像を形成する第1の結像レンズアセンブリと、
前記第1の結像レンズアセンブリと前記デジタル画像センサとの間の前記光路に配置されており、前記中間像を前記デジタル画像センサに中継する、調節可能な焦点距離を有する液体レンズを含む第2の結像レンズアセンブリと、
可変電圧を前記液体レンズに印加して、前記液体レンズの前記焦点距離を制御するドライバと、
前記デジタル画像センサによりキャプチャされた前記デジタル画像を処理するプロセッサと、を備える、口腔内カメラ。
【請求項3】
口腔内カメラの連続自動焦点のための方法であって、
前記口腔内カメラを起動することと、
前記口腔内カメラを用いて、被写体の連続自動焦点を得るためのパラメータを初期化することと、
結像レンズアセンブリとデジタル画像センサとの間の光路に配置されており、調節可能な焦点距離を有する液体レンズに所定の電圧を印加することと、
焦点位置が検出されるまで、前記液体レンズに印加する電圧を繰り返し変化させることと、
前記焦点位置を取得することと、を含む、方法。
【請求項4】
前記焦点位置の取得後、場面変化を観測することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
場面変化が検出された場合に、場面変化処理を起動することをさらに含む、請求項4に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2013−509208(P2013−509208A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535571(P2012−535571)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【国際出願番号】PCT/CN2009/001208
【国際公開番号】WO2011/050496
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(507224587)ケアストリーム ヘルス インク (76)
【Fターム(参考)】