説明

液晶表示装置制御回路及び液晶表示システム

【課題】液晶表示装置の消費電力を削減し、かつ表示される画像の輝度の低下を抑制できる液晶表示装置制御回路及び液晶表示システムを提供する。
【解決手段】入力画像信号D1に含まれる画素のオリジナル階調を分析し、オリジナル階調の高さ分布に応じて電流削減率を設定する電流削減率設定回路11と、電流削減率に応じて発光素子211の駆動電流の大きさを調整する発光素子制御回路12と、電流削減率に応じてオリジナル階調を変更して表示階調を設定し、入力画像信号D1のオリジナル階調を表示階調に変更した表示画像信号D2を生成する階調変更回路13と、表示画像信号D2に含まれる画素の表示階調に応じて液晶パネルの透過率を設定する液晶パネル制御回路14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置の制御技術に係り、特に液晶パネルとバックライトを有する液晶表示装置での表示を制御する液晶表示装置制御回路及び液晶表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やビデオカメラ等に液晶パネルを用いた液晶表示装置が使用されている。液晶パネルは、バックライトからの出射光を液晶パネルに入射しながら、電圧印加により画素単位で液晶の透過率を変化させることで、画像を表示する。
【0003】
液晶パネルを有する液晶表示装置の消費電力は、バックライトの駆動電流による消費電力に大きく依存する。このため、バッテリ残量に応じてバックライトの輝度を調整して、バックライトの消費電力を削減する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平11−187290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、駆動電流の削減等によりバックライトの輝度を低下させることによって液晶表示装置の消費電力を削減できる一方で、液晶パネルに表示される画像の輝度が低下し、液晶パネルの画面が暗くなるという問題があった。
【0005】
上記問題点を鑑み、本発明は、液晶表示装置の消費電力を削減し、かつ表示される画像の輝度の低下を抑制できる液晶表示装置制御回路及び液晶表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、液晶パネルとその液晶パネルに光を出射する発光素子とを有する液晶表示装置を制御する液晶表示装置制御回路であって、(イ)入力画像信号に含まれる画素のオリジナル階調を分析し、オリジナル階調の高さ分布に応じて電流削減率を設定する電流削減率設定回路と、(ロ)電流削減率に応じて発光素子の駆動電流の大きさを調整する発光素子制御回路と、(ハ)電流削減率に応じてオリジナル階調を変更して表示階調を設定し、入力画像信号のオリジナル階調を表示階調に変更した表示画像信号を生成する階調変更回路と、(ニ)表示画像信号に含まれる画素の表示階調に応じて液晶パネルの透過率を設定する液晶パネル制御回路とを備える液晶表示装置制御回路が提供される。
【0007】
本発明の他の態様によれば、(イ)液晶パネル、及び液晶パネルに光を出射する発光素子を有する液晶表示装置と、(ロ)入力画像信号に含まれる画素のオリジナル階調を分析してオリジナル階調の高さ分布に応じて電流削減率を設定する電流削減率設定回路、電流削減率に応じて発光素子の駆動電流の大きさを調整する発光素子制御回路、電流削減率に応じてオリジナル階調を変更して表示階調を設定し、入力画像信号のオリジナル階調を表示階調に変更した表示画像信号を生成する階調変更回路、及び表示画像信号に含まれる画素の表示階調に応じて液晶パネルの透過率を設定する液晶パネル制御回路を有する液晶表示装置制御回路とを備える液晶表示システムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、液晶表示装置の消費電力を削減し、かつ表示される画像の輝度の低下を抑制できる液晶表示装置制御回路及び液晶表示システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の構造、回路、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0010】
本発明の実施形態に係る液晶表示装置制御回路は、図1に示すように、液晶パネル22と液晶パネル22に光を出射する発光素子211とを有する液晶表示装置2を制御する液晶表示装置制御回路1である。液晶表示装置制御回路1は、入力画像信号D1で入力される画像データを液晶表示装置2に表示するために、入力画像信号D1に対する画像処理を行いながら、液晶表示装置2を制御する。
【0011】
液晶パネル22は、表示部221と表示部221を制御する液晶表示ドライバ222を有する。一般的に、液晶パネル22は、2枚のガラス板の間に特殊な液体を封入した構造を有し、電圧をかけることによって液晶分子の向きを変えて光の透過率を増減させることで画像を表示する。液晶表示ドライバ222は、液晶表示装置制御回路1から液晶パネル22に入力される画像表示制御信号SAに応じて表示画素単位で表示部221の液晶の透過率を制御し、表示部221に画像を表示させる。
【0012】
液晶パネル22は、それ自体は発光しないため、発光素子211を含むバックライト21を光源とする。バックライト21は、発光素子211の駆動電流量を調整する発光素子ドライバ212を更に含む。発光素子211は、例えば発光ダイオード(LED)等が採用可能である。発光素子ドライバ212は、液晶表示装置制御回路1からバックライト21に入力される駆動電流制御信号SBに応じて発光素子211の駆動電流量を調整する。その結果、バックライト21から液晶パネル22に出射される出射光の輝度が制御される。
【0013】
液晶表示装置制御回路1によって処理される前の画像(以下において「オリジナル画像」という。)の画像データが、入力画像信号D1で液晶表示装置制御回路1に入力する。図1に示すように、入力画像信号D1は、電流削減率設定回路11と階調変更回路13に入力する。
【0014】
液晶表示装置制御回路1は、入力画像信号D1に含まれる画素のオリジナル階調を分析し、入力画像信号D1のオリジナル階調の高さ分布に応じて電流削減率を設定する電流削減率設定回路11と、電流削減率に応じて、発光素子211の駆動電流の大きさを調整する駆動電流制御信号SBを液晶表示装置2に出力する発光素子制御回路12と、電流削減率に応じてオリジナル階調を変更して表示階調を設定し、入力画像信号D1のオリジナル階調を表示階調に変更した表示画像信号D2を生成する階調変更回路13と、表示画像信号D2に含まれる画素の表示階調に応じて液晶パネル22の透過率を設定する液晶パネル制御回路14とを備える。ここで「オリジナル階調」とは入力画像信号D1に含まれる各画素の階調であり、オリジナル画像の画素の階調である。
【0015】
以下に、液晶表示装置制御回路1の機能を説明する。ここでは入力画像信号D1がRGB信号である場合を説明する。また、液晶パネル22が、表示される画像(以下において、「表示画像」という。)の階調が高いほど透過率が高く設定されるノーマリブラックパネルであるとする。つまり、液晶パネル22の表示画像の画素が白色に近いほど、その画素の透過率は高く設定される。
【0016】
電流削減率設定回路11は、抽出回路111、ヒストグラム作成回路112及び設定回路113を備える。抽出回路111は、入力画像信号D1に含まれる各画素のオリジナル階調をそれぞれ抽出する。ヒストグラム作成回路112は、入力画像信号D1についてオリジナル階調の度数を算出してオリジナル階調のヒストグラムを作成する。設定回路113は、オリジナル階調のヒストグラムの分布に応じて、入力画像信号D1に対する電流削減率を設定する。
【0017】
具体的には、抽出回路111は、入力画像信号D1で入力されるオリジナル画像の1フレーム分の画像データに含まれる各画素のオリジナル階調を抽出し、ヒストグラム作成用の階調データを生成する。例えば、入力画像信号D1に含まれる各画素のデータが、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれについて階調を設定されている場合、各色の階調のうち最も高い階調をその画素の階調として、各画素の階調からなる階調データが作成される。
【0018】
なお、各色の階調のうち最も高い階調をその画素の階調にする方法以外にも、各画素の階調を規定する方法を採用できる。例えば、各画素のR、G、Bそれぞれの階調に重み付けをして、画素の階調を規定してもよい。具体的には、青色は目立つ色であるため緑色や赤色より重み付けを少なくし、R:G:Bの各階調に3:3:2で重み付けする方法等が採用可能である。或いは、R、G、Bそれぞれの輝度成分を考慮して、各画素のR、G、Bそれぞれの階調に重み付けしてもよい。
【0019】
ヒストグラム作成回路112は、抽出回路111が作成した階調データを用いてオリジナル階調の度数を算出し、1フレーム分のオリジナル階調のヒストグラムを作成する。なお、例えば入力画像信号D1に含まれる各画素の階調がR、G、Bのそれぞれについて0階調から255階調までに設定されている場合、オリジナル階調を256階級に分類してヒストグラムを生成すると回路規模が増大する。このため、例えば図2に示すように、オリジナル階調を0〜15までの16階級に分類して、オリジナル階調のヒストグラムを作成してもよい。図2は、入力画像信号D1のR、G、Bそれぞれについて高階調の上位4ビットを用いてオリジナル階調のヒストグラムを作成した例である。なお、オリジナル階調の分類は16階級に限られるわけではなく、階級数を適宜設定できることはもちろんである。
【0020】
通常、入力画像信号D1が低い階調の画素を多く含む視覚的に暗い画像のデータ信号である場合には、低いオリジナル階調の多い分布のヒストグラムが作成される。逆に、入力画像信号D1が高い階調の画素を多く含む視覚的に明るい画像のデータ信号である場合には、高いオリジナル階調の多い分布のヒストグラムが作成される。
【0021】
設定回路113は、ヒストグラム作成回路112が作成したオリジナル階調のヒストグラムの分布に基づいて発光素子211の電流削減率を設定する。具体的には、例えば図3に示すような電流削減率テーブルを用いて、発光素子211の電流削減率は設定される。電流削減率テーブルは、オリジナル階調のヒストグラムに基づいて発光素子211の電流削減率Pdを規定する表である。図3に例示した電流削減率テーブルは、図2に示したオリジナル階調のヒストグラムに対応させて電流削減率Pdを設定した表である。
【0022】
電流削減率テーブルの電流削減率Pdは、オリジナル画像と表示画像との視覚的な差に基づいて設定される。具体的には、発光素子211の駆動電流を種々の電流削減率Pdで削減したそれぞれの場合について表示画像とオリジナル画像とを比較して、オリジナル画像と表示画像との見た目の違い、即ち視覚的な差が少ない電流削減率Pdが選択される。オリジナル画像と表示画像との視覚による差がどの程度許容されるかによって、電流削減率テーブルの電流削減率Pdは設定される。つまり、許容される視覚による差が大きいほど、電流削減率Pdを大きく設定できる。
【0023】
図3の電流削減率テーブルにおいて、「電流削減率Pd」の(i)、(ii)、(iii)、(iv)の各項は、オリジナル階調のヒストグラムにおける上位の8階級分、6階級分、4階級分、2階級分それぞれについての度数の和xに対する電流削減率Pdである(図2参照)。図3に示すように、高階調の画素が多いほど電流削減率Pdは小さい。
【0024】
発光素子211の電流削減率Pdとしては、例えば、(i)、(ii)、(iii)、(iv)の各項の電流削減率Pd1〜Pd4のうち、最も低い値を採用する。度数の和xが32768≦x<65536の場合を例にすれば(図3の項「6」)、(i)項の電流削減率Pd1は50%、(ii)項の電流削減率Pd2は45%、(iii)項の電流削減率Pd3は40%、(iv)項の電流削減率Pd4は30%である。この場合には、電流削減率Pd1〜Pd4のうち最も小さいPd4=30%が、発光素子211の電流削減率Pdとして採用される。なお、発光素子211の駆動電流削減に起因するバックライト21の輝度低下の表示画像への影響は階調が高い領域ほど大きいため、電流削減率Pd1〜Pd4を比較せずに、(iv)項の電流削減率Pd4を発光素子211の電流削減率Pdとして採用してもよい。
【0025】
以上に説明したように、設定回路113は、オリジナル階調のヒストグラムの分布に基づき電流削減率Pdを設定する。つまり、入力画像信号D1が高い階調の画素を多く含む場合には、発光素子211の輝度を高く維持するために、電流削減率Pdを低く設定する。これは、画素の階調が高い画面において、バックライト21からの出射光の輝度の削減により生じるオリジナル画像と液晶表示装置2の表示画像との視覚による差が大きいためである。一方、入力画像信号D1が低い階調の信号を多く含む場合には、バックライト21からの出射光の輝度を下げてもオリジナル画像と表示画像との視覚による差が目立たない。このため、オリジナル階調のヒストグラムが低い階調の多い分布の場合には、電流削減率Pdが高く設定される。
【0026】
電流削減率設定回路11は、設定された電流削減率Pdを電流削減率信号SPで発光素子制御回路12と階調変更回路13に伝達する。
【0027】
ところで、発光素子211の輝度が急激に変化した場合、液晶パネル22に表示される画面にちらつきが発生する。このちらつきの発生を抑制するために、設定回路113は、表示画像の切り替わりに同期させて発光素子211の輝度を徐々に変化させるディミング機能を有する。ディミング機能は、フレーム切り替え時でのフレーム間の輝度の差に起因する表示画面のちらつきが発生しないように、フレーム毎の発光素子211の電流削減率Pdを設定する機能である。例えば、連続するフレーム間での発光素子211の電流削減率Pdの差が0.5〜1%程度になるように各フレームの電流削減率Pdが設定される。
【0028】
具体的には、設定回路113は、フレーム間の電流削減率Pdが異なる場合において急激に発光素子211の駆動電流が変化しないように、例えば図4に示すように、輝度の差が少ないフレームが連続する間に駆動電流が徐々に変化するように各フレームの電流削減率Pdを徐々に変化させる。そして、この設定された電流削減率Pdが発光素子制御回路12と階調変更回路13に伝達される。つまり、入力階調の差が少ない複数のフレームが連続して液晶パネル22に表示される間に、発光素子211の輝度は徐々に変化する。
【0029】
発光素子制御回路12は、入力された電流削減率信号SPに応じて、電流削減率Pdで発光素子211の駆動電流の大きさを調整する駆動電流制御信号SBを液晶表示装置2の発光素子ドライバ212に出力する。例えば、発光素子制御回路12は、発光素子211の駆動電流の電流削減率Pdに応じてデューティ量が設定されたパルス信号の駆動電流制御信号SBにより、発光素子ドライバ212をパルス幅変調(PWM)制御する。ディミング機能により駆動電量の電流削減率Pdを徐々に変化させるようにデューティ量が設定されたPWM制御を行うことにより、表示画像のちらつきの発生が抑制される。
【0030】
発光素子ドライバ212は、駆動電流制御信号SBに従い、発光素子211の駆動電流の大きさを電流削減率Pdを用いて調整する。その結果、発光素子211の駆動電流は減少し、バックライト21から液晶パネル22への出射光の輝度は低下する。その結果、液晶表示装置2の消費電力が減少する。
【0031】
階調変更回路13は、発光素子211の駆動電流の減少に起因するバックライト21の出射光の輝度の低下を補償するように、電流削減率Pdに応じて各オリジナル階調の階調を上げて表示階調を設定する。このとき、階調変更回路13は、液晶表示装置2の表示画像とオリジナル画像との差に基づいて設定された補正値を用いてオリジナル階調を補正し、表示階調を設定してもよい。この補正値は、液晶パネル22の表示特性を修正する場合や、オリジナル画像と異なる所望の色調の画像を液晶パネル22に表示する場合等に、予め設定される。表示階調を設定する例を以下に示す。
【0032】
表示部221の液晶の透過率をTλ 、バックライト21の出射光の輝度をIO とすると、液晶パネル22から出力される透過光の輝度Iは、一般的に以下の式(1)で表される:

I=Tλ ×IO ・・・(1)

透過率Tλ は液晶表示ドライバ222で制御され、出射光の輝度IO は発光素子ドライバ212により制御される。ここで、オリジナル階調LIN、表示階調LOUT及び電流削減率Pdを用いて透過光の輝度Iを表すと、式(2)のようになる:

I=LIN ×IO=LOUT×Pd×IO ・・・(2)

したがって、以下の式(3)のように表示階調LOUTを設定できる:

OUT=1/Pd×LIN ・・・(3)

なお、式(3)を用いて表示階調LOUTを算出した場合、高い領域のオリジナル階調LINについて算出された表示階調LOUTが設定可能な最大階調FFより大きくなる可能性がある。この場合に、算出値が最大階調FFより大きな表示階調LOUTを最大階調FFに設定すると、一定値以上のオリジナル階調LINの表示階調LOUTがすべて最大階調FFになってしまい、表示画像の輝度の高い領域が一様な白色で表示されるという問題が生じる。この問題を回避するため、階調変更回路13は、図5に示すように、変更点Hの前後でオリジナル階調LINに対する表示階調LOUTの増加率を変える増加率変調機能を有する。
【0033】
具体的には、オリジナル階調LINが変更点Hでの階調FHより低い場合には、式(3)で得られるオリジナル階調LINと表示階調LOUTとの関係を規定する変更特性C1によって、表示階調LOUTが設定される。そして、階調FH以上では、オリジナル階調LINに対する表示階調LOUTの増加率を変更特性C1よりも小さく設定された変更特性C2に従って、表示階調LOUTが設定される。変更特性C2は、式(3)で算出される表示階調LOUTの値にかかわらず一定の増加率を有し、オリジナル階調LINが最大階調FFのときに表示階調LOUTが最大階調FFになるように設定される。変更特性C2の増加率は、例えばオリジナル階調LINの増加数2に対して表示階調LOUTの増加数を1に設定する。或いは、オリジナル階調LINの増加数4若しくは8に対して表示階調LOUTの増加数を1として変更特性C2の増加率を設定してもよい。
【0034】
上記のように、階調変更回路13は、オリジナル階調LINが階調FHより低い場合には変更特性C1に従って表示階調LOUTを設定し、オリジナル階調LINが階調FH以上では変更特性C2に従って表示階調LOUTを設定する。その結果、階調変更回路13によれば、表示画像の輝度の高い領域が一様に白色になるという問題を回避できる。
【0035】
変更点Hは、変更特性C1の増加率と変更特性C2の増加率に応じて設定される。階調FHを低い階調にするほどオリジナル画像での階調差を再現できる領域が減少するが、表示画像の明るい領域が平坦になる問題が回避できる。一方、階調FHを高い階調にするほど、高階調域での階調差が小さくなり表示画像の明るい領域が平坦に見えやすくなるが、広いオリジナル階調LINにわたってオリジナル画像での階調差を再現できる。このため、所望の表示画像の画質に応じて、階調FHを設定することが好ましい。
【0036】
以上に説明したように、階調変更回路13は、電流削減率Pdに応じてオリジナル階調LIN毎に表示階調LOUTを設定する。そして、階調変更回路13は、オリジナル階調LINを設定された表示階調LOUTに置き換えて、入力画像信号D1からRGB信号の表示画像信号D2を生成する。
【0037】
ところで、入力画像信号D1から算出された電流削減率Pdに応じて変更したガンマ特性を用いて、入力画像信号D1から表示画像信号D2を生成する方法がある。例えば、図6に示すようなガンマ特性Gaを電流削減率Pdに応じて表示階調LOUTを設定するように変更したガンマ特性Gbを用いて、オリジナル階調LINを変更して表示階調LOUTを設定する方法である。ここでガンマ特性Gaは、発光素子211の駆動電流を削減しないでオリジナル画像を液晶パネル22に表示させる場合のガンマ特性である。
【0038】
ガンマ特性Gbを用いて表示画像信号D2を生成する方法では、図6に示すように、オリジナル階調LINと表示階調LOUTとの階調差が低階調域において大きくなる場合がある。この場合、黒色とグレー色との表示階調LOUTの差等がオリジナル階調LINでの差より大きくなる。その結果、オリジナル画像に比べて、液晶表示装置2に表示される黒色の領域とグレー色の領域との色彩の差が大きく表示される所謂「黒浮き」現象が発生するという問題が生じる。
【0039】
しかし、階調変更回路13は、電流削減率Pdとガンマ特性値等の補正値とを考慮して規定される図5に示すような線形の変更特性C1又は変更特性C2を用いて表示階調LOUTを設定する。このため、低階調域においてオリジナル階調LINと表示階調LOUTとの階調差が小さい。つまり、図1に示した液晶表示装置制御回路1では「黒浮き」現象は生じない。
【0040】
また、階調変更回路13は、液晶表示装置2の表示画像を視覚的にオリジナル画像により近づけるために、設定された表示階調LOUTを補正する機能を有する。このために、階調変更回路13は、図1に示すシャープネス処理回路131、カラーバランス処理回路132、ディザ処理回路133を備える。
【0041】
シャープネス処理回路131は、表示画像信号D2に含まれる各画素を対象画素として、対象画素に隣接する隣接画素との表示階調LOUTの差を算出する。そして、算出された表示階調LOUTの差が予め設定されたシャープネス判定値以上の場合に、その対象画素をシャープネス補正対象画素としてシャープネス処理を行う。具体的には、シャープネス補正対象の画素とその画素に隣接する隣接画素との表示階調LOUTの差が更に大きくなるようにシャープネス補正対象画素の表示階調を変更する。
【0042】
例えば、オリジナル画像の大部分の領域が暗くて一部の領域が明るい場合には、オリジナル階調LINのヒストグラムは低い階調が多い分布となる。この場合、電流削減率Pdは大きく設定されるため、高階調領域の表示階調LOUTが例えば図5に示した変更特性C2に従って設定されることにより、オリジナル画像の明るい領域における表示階調LOUT差が小さくなる。その結果、電流削減率Pdに基づいて設定される表示階調LOUTをそのまま用いて液晶表示装置2に画像を表示させると、白色の領域が平坦に見える所謂「白飛び」現象が表示画像に生じる。
【0043】
上記のように、特に高階調領域で隣接する画素間の階調差が小さいことに起因するオリジナル画像と表示画像との視覚による差が大きい場合には、表示画像の細かい輪郭の陰影を強調するシャープネス処理を行うことにより、オリジナル画像と表示画像との視覚による差を減少させることができる。シャープネス処理回路131は、表示画像信号D2に含まれる画素のうち、隣接する画素との表示階調LOUTの差がシャープネス判定値以上であるシャープネス補正対象画素について、シャープネス処理を行う。シャープネス判定値は任意に設定可能であるが、オリジナル画像と液晶表示装置2の表示画像の視覚による差が小さくなるように設定される。上記のようなシャープネス処理により、隣接する画素間の表示階調LOUTの差が一定値以上の場合に表示階調LOUTの差がより大きくなり、輪郭の陰影を強調できる。
【0044】
各画素についてシャープネス処理を行うか否かを判定する場合、その判定対象画素に隣接する画素は、例えば判定対象画素の直前に表示される画素にすればよい。或いは、液晶表示装置制御回路1が表示画素データをラッチする1ラインランダムアクセスメモリ(1ラインRAM)等を備える場合には、判定対象画素の直前に表示される画素列に含まれる判定対象画素に隣接する画素も含めて、シャープネス処理を行うか否かを判定してもよい。隣接する画素が複数ある場合には、例えば判定対象画素と判定対象画素に隣接する画素の表示階調LOUTの平均値を算出する。そして、その平均値と判定対象画素の表示階調LOUTとの差がシャープネス判定値以上である場合に、その判定対象画素をシャープネス補正対象画素とする。以下において、隣接する画素の表示階調LOUT、或いは隣接する画素の表示階調LOUTの平均値を「比較階調」という。
【0045】
シャープネス処理は、例えば以下のように実行される。シャープネス補正対象画素の表示階調LOUTが比較階調より高い場合には、一定の階調変更量dLをシャープネス補正対象画素の表示階調LOUTに加える。一方、シャープネス補正対象画素の表示階調LOUTが比較階調より低い場合には、階調変更量dLをシャープネス補正対象画素の表示階調LOUTから引く。階調変更量dLは任意に設定可能であるが、例えばシャープネス補正対象画素の表示階調LOUTと比較階調との差の1/4等に設定する。
【0046】
カラーバランス処理回路132は、液晶パネル22の表示特性等に応じて、液晶パネル22の表示画像を所定の色調で表示するように表示階調LOUTを変更する。例えば、各画素の表示階調LOUTを、その画素の表示階調LOUTの値を用いて設定した変更値で増減して変更する。以下の式(4)は、シャープネス処理を行った表示画像信号D2のRの表示階調RSHARP、及びR、G、Bのオリジナル階調RORG、GORG、BORGに一定の比率を乗じて設定した変更値を用いて、カラーバランス処理後のRの表示階調RDISPを算出する方法の1例である:

DISP=RSHARP+RORG/16−GORG/32−BORG/32 ・・・(4)

表示画像信号D2のB、Gの表示階調についてもRの表示階調と同様に変更できる。カラーバランス処理による表示階調の変更値は任意に設定可能である。表示階調の変更値、或いはカラーバランス処理を行うか否かは、液晶パネル22の表示特性に応じて設定することが好ましい。
【0047】
カラーバランス処理によって、発光素子211の駆動電流を削減したことで生じる輝度の低下による表示画像の色彩の単調化が緩和され、鮮やかな画像を液晶パネル22に表示できる。
【0048】
ディザ処理回路133は、擬似的に表示階調LOUTの中間階調を生成することより、表示階調LOUTの階調数減少によって失われる表示画像のグラデーションの滑らかさを改善するディザ処理を行う。例えば、オリジナル画像の明るい領域の画素について増加率一定の変更特性C2を用いて表示階調LOUTが設定された場合は、隣接する画素間の表示階調LOUT差が小さくなる。つまり、表示画像信号D2の高階調域ではオリジナル画像での階調差を忠実に再現した階調差が得られず、表示画像のグラデーションの滑らかさが失われる場合がある。このような場合にディザ処理は有効である。ディザ処理回路133は、表示画像信号D2に含まれる各画素のうち、表示階調LOUTが第1ディザ判定値以上の画素、又は隣接する画素との表示階調LOUTの差が第2ディザ判定値より小さい画素について、ベイヤーテーブル値を変更する。
【0049】
具体的には、ディザ処理回路133は、先ず、シャープネス処理を行った表示画像信号D2に含まれる各画素を判定対象画素として、ディザ処理を行うか否かを判定する。この判定のために、判定対象画素及び判定対象画素に隣接する隣接画素の表示階調LOUTの平均値を算出する。この隣接画素は、シャープネス処理を行うか否かを判定する場合と同様に、判定対象画素に隣接し、判定対象画素の直前に表示される画素等を選択可能である。したがって、シャープネス処理において算出された比較階調を用いて判定対象画素のディザ処理を行うか否かを判定してもよい。以下では、前述の比較階調を用いてディザ処理を行う場合を例示的に説明する。
【0050】
比較階調が予め設定された第1ディザ判定値より大きい場合は、判定対象画素についてディザ処理を行う。即ち、表示階調LOUTが設定された値より大きい、つまり高階調域の画素をディザ処理の対象とする。既に説明したように、高階調域ではオリジナル画像での階調差を忠実に再現した階調差が得られない場合が多いためである。
【0051】
また、判定対象画素の表示階調LOUTと比較階調との差が予め設定された第2ディザ判定値より小さい場合に、判定対象画素についてディザ処理を行う。即ち、隣接する画素との表示階調LOUTの差が設定された値より小さい場合に、判定対象画素をディザ処理の対象とする。画素間の表示階調LOUTの差が小さい領域でディザ処理を行うことにより、表示画像全体のグラデーションが滑らかになる。
【0052】
第1ディザ判定値及び第2ディザ判定値は任意に設定可能であるが、液晶パネル22の表示特性等を考慮して、オリジナル画像と表示画像との視覚による差を解消し、表示画面のグラデーションが滑らかに表示されるように設定する。
【0053】
ディザ処理は、表示画像に用意される、例えば図7に示すようなベイヤーテーブルの値を変更することで実行される。図7に示したベイヤーテーブルは、表示画面の水平(h=x)方向と垂直(v=y)方向をそれぞれ4つに分けた4×4区画のベイヤーテーブルの例である。ディザ処理回路133は、ディザ処理対象の画素に対応するベイヤーテーブルの区画の値から、予め設定された値、例えばその区画のベイヤーテーブル値の1/4を引いて、新たなベイヤーテーブルを設定する。ベイヤーテーブル値から引く値は任意に設定可能であり、所望のグラデーションが表示される値を設定する。なお、上記の減算により負の値になるベイヤーテーブル値は「0」に設定する。
【0054】
上記のようなディザ処理を行うことにより、表示画像にノイズが付加されて階調成分が拡散され、オリジナル画像と表示画像との視覚による差が低減される。ディザ処理は、特に高階調域における視覚による差の低減に有効である。
【0055】
なお、シャープネス処理、カラーバランス処理、或いはディザ処理処理によって変更された画素の表示階調LOUTが設定可能な最小階調より小さくなる場合には、変更された画素の表示階調LOUTを最小階調に設定する。また、上記各処理によって変更された画素の表示階調LOUTが設定可能な最大階調より大きくなる場合には、その画素の表示階調LOUTを最大階調に設定する。
【0056】
上記のシャープネス処理、カラーバランス処理及びディザ処理を行うことにより、オリジナル画像との視覚による差が少ない表示画像を液晶パネル22に表示する表示画像信号D2を生成できる。上記の各処理は、例えばガンマ特性値を補正値として用いた場合等において、表示画像の見え方の不自然さを解消することに効果的である。特に、シャープネス処理及びディザ処理は、隣接する画素間の高階調領域でのオリジナル階調の差が表示階調では再現されない場合に有効である。
【0057】
階調変更回路13で生成された表示画像信号D2は、液晶パネル制御回路14に伝達される。液晶パネル制御回路14は、表示画像信号D2に含まれる各画素の表示階調LOUTに応じて液晶パネル22の透過率を設定する。既に述べたように液晶パネル22はノーマリブラックパネルであるため、表示階調LOUTが高い画素ほど透過率が高く設定される。画素の透過率が設定された表示画像用データは、画像表示制御信号SAで液晶表示装置2の液晶表示ドライバ222に出力される。液晶表示ドライバ222は、画像表示制御信号SAに応じて画素単位で表示部221の液晶の透過率を制御し、表示部221に画像を表示させる。或いは、液晶表示ドライバ222によって、画像表示制御信号SAに含まれる各画素の表示階調LOUTに応じて表示部221の透過率が設定される。
【0058】
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る液晶表示装置制御回路1では、オリジナル画像の階調の高さ分布に応じて発光素子211の駆動電流の電流削減率Pdが調整される。更に、電流削減率Pdに応じてオリジナル階調LINが変更されて表示階調LOUTが設定され、表示階調LOUTに応じて液晶パネル22の透過率が調整される。したがって、図1に示した液晶表示装置制御回路1によれば、例えば1フレーム分の階調データから次フレームでの発光素子211の出射光の輝度と液晶パネル22の透過率を設定できる。液晶表示装置2に表示される表示画像の明るさは、発光素子211の出射光の輝度と液晶パネル22の透過率との積に対応するため、図1に示した液晶表示装置制御回路1によれば、駆動電流削減による発光素子211の出射光の輝度低下が補償された画像が液晶表示装置2に表示される。
【0059】
一般的に、発光素子211の出射光の輝度を制御する駆動電流による消費電力は、液晶パネル22の透過率を制御するために必要な消費電力より大きい。このため、駆動電流を削減することにより、液晶表示装置2全体の消費電力は大きく削減される。つまり、図1に示した液晶表示装置制御回路1によれば、液晶表示装置2の消費電力を削減し、かつ表示画像の輝度の低下を抑制できる。
【0060】
更に、シャープネス処理、カラーバランス処理、ディザ処理を行うことにより、液晶表示装置2に表示される表示画像とオリジナル画像との視覚による差を小さくできる。また、ディミング機能により、表示画像のちらつきの発生を抑制できる。
【0061】
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0062】
例えば、複数フレーム分のオリジナル階調データを用いて、次に表示するフレームの電流削減率Pd及び表示階調を決定してもよい。
【0063】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態に係る液晶表示システムの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に係る液晶表示装置制御回路により作成されるオリジナル階調のヒストグラムの例である。
【図3】本発明の実施形態に係る液晶表示装置制御回路により使用される電流削減率テーブルの例である。
【図4】本発明の実施形態に係る液晶表示装置制御回路のディザ処理により設定される電流削減率の例である。
【図5】本発明の実施形態に係る液晶表示装置制御回路により設定されるオリジナル階調と表示階調との関係を規定する変更特性の例である。
【図6】画像処理に使用されるガンマ特性の例である。
【図7】画像処理に使用されるベイヤーテーブルの例である。
【符号の説明】
【0065】
D1…入力画像信号
D2…表示画像信号
SA…画像表示制御信号
SB…駆動電流制御信号
SP…電流削減率信号
1…液晶表示装置制御回路
2…液晶表示装置
11…電流削減率設定回路
12…発光素子制御回路
13…階調変更回路
14…液晶パネル制御回路
21…バックライト
22…液晶パネル
111…抽出回路
112…ヒストグラム作成回路
113…設定回路
131…シャープネス処理回路
132…カラーバランス処理回路
133…ディザ処理回路
211…発光素子
212…発光素子ドライバ
221…表示部
222…液晶表示ドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと該液晶パネルに光を出射する発光素子とを有する液晶表示装置を制御する液晶表示装置制御回路であって、
入力画像信号に含まれる画素のオリジナル階調を分析し、前記オリジナル階調の高さ分布に応じて電流削減率を設定する電流削減率設定回路と、
前記電流削減率に応じて前記発光素子の駆動電流の大きさを調整する発光素子制御回路と、
前記電流削減率に応じて前記オリジナル階調を変更して表示階調を設定し、前記入力画像信号の前記オリジナル階調を前記表示階調に変更した表示画像信号を生成する階調変更回路と、
前記表示画像信号に含まれる画素の前記表示階調に応じて前記液晶パネルの透過率を設定する液晶パネル制御回路と
を備えることを特徴とする液晶表示装置制御回路。
【請求項2】
前記電流削減率設定回路が、
前記入力画像信号に含まれる画素の前記オリジナル階調を抽出する抽出回路と、
前記オリジナル階調の度数を算出して前記オリジナル階調のヒストグラムを作成するヒストグラム作成回路と、
前記ヒストグラムの分布に応じて前記電流削減率を設定する設定回路と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置制御回路。
【請求項3】
前記設定回路が、前記ヒストグラムが高い階調の多い分布であるほど前記電流削減率を少なく設定することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置制御回路。
【請求項4】
前記階調変更回路が、前記表示装置に表示される表示画像と前記入力画像信号との差に基づいて設定された補正値を用いて前記表示階調を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置制御回路。
【請求項5】
前記階調変更回路が、前記表示画像信号に含まれるシャープネス補正対象画素と該シャープネス補正対象画素に隣接する画素との前記表示階調の差がシャープネス判定値以上の場合に、前記表示階調の差が大きくなるように前記シャープネス補正対象画素の前記表示階調を変更するシャープネス処理回路を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置制御回路。
【請求項6】
前記階調変更回路が、前記表示画像信号に含まれる画素の前記表示階調を、該画素の前記表示階調の値を用いて変更するカラーバランス処理回路を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶表示装置制御回路。
【請求項7】
前記階調変更回路が、ベイヤーテーブル値を変更するディザ処理回路を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液晶表示装置制御回路。
【請求項8】
液晶パネル、及び前記液晶パネルに光を出射する発光素子を有する液晶表示装置と、
入力画像信号に含まれる画素のオリジナル階調を分析して前記オリジナル階調の高さ分布に応じて電流削減率を設定する電流削減率設定回路、前記電流削減率に応じて前記発光素子の駆動電流の大きさを調整する発光素子制御回路、前記電流削減率に応じて前記オリジナル階調を変更して表示階調を設定し、前記入力画像信号の前記オリジナル階調を前記表示階調に変更した表示画像信号を生成する階調変更回路、及び前記表示画像信号に含まれる画素の前記表示階調に応じて前記液晶パネルの透過率を設定する液晶パネル制御回路を有する液晶表示装置制御回路と
を備えることを特徴とする液晶表示システム。
【請求項9】
前記電流削減率設定回路が、
前記入力画像信号に含まれる画素の前記オリジナル階調を抽出する抽出回路と、
前記オリジナル階調の度数を算出して前記オリジナル階調のヒストグラムを作成するヒストグラム作成回路と、
前記ヒストグラムの分布に応じて前記電流削減率を設定する設定回路と
を備えることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−294323(P2009−294323A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−146177(P2008−146177)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】