液晶表示装置
【課題】垂直配向モード液晶表示装置のコントラスト比を向上させた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】
液晶表示装置を提供する。本発明の一実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介される液晶層と、前記第1基板上に付着した第1補償フィルムと、前記第1補償フィルムの外側面に位置する第1偏光板と、前記第2基板上に位置する第2補償フィルムと、前記第2補償フィルムの外側面に位置する第2偏光板とを含み、前記第1補償フィルムは、−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値(Ro)と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値(Rth)を含み、前記第2補償フィルムは二軸性フィルムである。
【解決手段】
液晶表示装置を提供する。本発明の一実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介される液晶層と、前記第1基板上に付着した第1補償フィルムと、前記第1補償フィルムの外側面に位置する第1偏光板と、前記第2基板上に位置する第2補償フィルムと、前記第2補償フィルムの外側面に位置する第2偏光板とを含み、前記第1補償フィルムは、−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値(Ro)と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値(Rth)を含み、前記第2補償フィルムは二軸性フィルムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、光を利用して画像を表示する液晶表示パネル、及び前記液晶表示パネルの下部に配置されて前記液晶表示パネルに光を提供するバックライトアセンブリを含む。
【0003】
液晶表示パネルは、薄膜トランジスタ及び画素電極を有する第1基板、第1基板と対向し、共通電極を有する第2基板、及び第1基板と第2基板の間に介在する液晶層を含む。
【0004】
液晶層内の液晶は画素電極及び共通電極の間に形成された電界によって垂直配向(vertical alignment、VA)モードで作動することができる。例えば、画素電極及び共通電極の間に電界が形成されないときに、前記液晶表示パネルはブラック画像を実現し、前記画素電極及び前記共通電極の間に電界が形成されるときには、種々の階調の画像を実現する。
【0005】
画素電極及び共通電極の間に電界が形成されるとき、画素電極または共通電極に対する液晶層内の液晶の角度が90度より小さく配列されるに従い次第に明るい画像を実現する。液晶が垂直方向に配列された場合、液晶表示パネルの正面に光が入射する場合には輝度の低い優れたブラック画像が表示されるが、液晶表示パネルの側面に光が入射する場合には、正面に比べてブラック画像の輝度が高く現れる。これは、液晶表示パネルの側面に進行する光は液晶表示パネルを斜めに通過するため、正面に進行する光に比べて液晶によってさらに多くの位相遅延が起こり、薄膜トランジスタとカラーフィルタを通過する際に光の散乱が起こるため、偏光状態が変化して光漏れが発生するからである。
このように、垂直配向モードで動作する液晶表示パネルでは、ブラック画像の輝度が高いためコントラスト比(Contrast Ratio)が低いという問題点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許公開第2010−075321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、垂直配向モード液晶表示装置のコントラスト比を向上させた液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、前記第1基板の上に付着した第1補償フィルムと、前記第1補償フィルムの外側の表面に配置され位置する第1偏光板と、前記第2基板の上に位置する第2補償フィルムと、前記第2補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、前記第1補償フィルムは、−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値(Ro)と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値(Rth)を有し、前記第2補償フィルムは二軸性フィルム(biaxial film)である。
【0009】
前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であってもよい。
【0010】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよい。
前記第1補償フィルム及び前記第2補償フィルムは、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclic olefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成してもよい。
【0011】
前記アクリル系の高分子樹脂はポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)を含み、前記第1補償フィルムの厚さ方向の位相差値(Rth)が−10nm以上0以下の範囲であってもよい。
【0012】
前記液晶表示装置は、前記第1基板上に位置する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、前記第2基板上に位置する共通電極とをさらに含み、前記画素電極と前記共通電極の間に発生する電界によって前記液晶層の液晶分子が配列される。
【0013】
前記第1補償フィルムは前記第1基板と前記第1偏光板の間に配置されてもよい。
【0014】
前記第2補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板の間に配置されてもよい。
【0015】
本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、前記第1基板上に位置する第1補償フィルムと、前記第1補償フィルムの外側の表面に位置する第1偏光板と、前記第2基板上に位置する第2補償フィルムと、前記第2補償フィルムの外側面に付着した第2偏光板とを含み、前記第1補償フィルムは、面内の位相差値(Ro)が0であり、厚さ方向の位相差値(Rth)が0である位相遅延層で形成し、前記第2補償フィルムは二軸性フィルムからなる。
【0016】
前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であってもよい。
【0017】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよい。前記第1補償フィルム及び前記第2補償フィルムは、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclic olefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成してもよい。
【0018】
前記液晶表示装置は、前記第1基板上に位置する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、前記第2基板上に位置する共通電極とをさらに含み、前記画素電極と前記共通電極の間に発生する電界によって前記液晶層の液晶分子が配列される。
【0019】
前記第1補償フィルムは前記第1基板と前記第1偏光板の間に配置してもよい。
【0020】
前記第2補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板の間に配置してもよい。
【0021】
本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、前記第1基板の上に位置する第1偏光板と、前記第1偏光板と前記第1基板の間に位置せず,前記第2基板の上に位置する補償フィルムと、前記補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、前記補償フィルムは二軸性フィルムからなる。前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であってもよい。
【0022】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよいり得る。前記補償フィルムは、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclic olefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成することができる。
【0023】
前記液晶表示装置は、前記第1基板上に位置する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、前記第2基板の上に位置する共通電極とをさらに含み、前記画素電極と前記共通電極の間に発生する電界によって前記液晶層の液晶分子が配列される。
【0024】
前記補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板の間に配置してもよい。
【発明の効果】
【0025】
このように、本発明の一実施形態によれば、カラーフィルタが下部表示板に位置する液晶表示装置の構造で、最適の光学設計によってブラック画像の輝度を最小化することにより、コントラスト比を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態による液晶表示装置を示す断面図である。
【図2A】上部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図2B】図2Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図3A】上部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図3B】図3Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図4A】上部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図4B】図4Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図5A】下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図5B】図5Aの液晶表示装置における光の経路による液晶表示装置を示す断面図偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図6A】本発明の第1の実施例にかかる下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図6B】本発明の第1の実施例にかかる図6Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図7A】下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図7B】図7Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図8A】本発明の第2の実施例にかかる下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図8B】本発明の第2の実施例にかかる図8Aの液晶表示装置における光の経路による偏光状態を示すポアンカレ球面を切断した断面図である。
【図9A】本発明の第2の実施例にかかる図8A及び図8Bで説明した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフであるである。
【図9B】図8A及び図8Bの実施形態による補償構造を反対に構成した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフである。
【図10】図8A及び図8Bで説明した液晶表示装置における正面からのコントラスト比を示すグラフである。
【図11】本発明の第3の実施例にかかる液晶表示装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明はここで説明される実施形態に限定されず、他の形態に具体化することもできる。ここで紹介される実施形態は開示された内容が徹底かつ完全なものとなるように、そして当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供するものである。
【0028】
図面において、層及び領域の厚さは明確性のために誇張されたものである。また、層が他の層または基板「上」にあるという場合、それは他の層または基板上に直接形成されるか、またはこれらの間に第3の層が介されることもできる。明細書の全体にわたって同一な参照番号で表示された部分は同一の構成要素を意味する。
【0029】
図1は、本発明の第1の実施例による液晶表示装置を示す断面図である。図1を参照すれば、本実施形態による液晶表示装置は、下部表示板100、上部表示板200、下部表示板100の下部に位置する第1光学ユニット10、及び上部表示板200上部に位置する第2光学ユニット20を含む。第1光学ユニット10は第1補償フィルム12及び第1偏光板15を含み、第2光学ユニット20は第2補償フィルム22及び第2偏光板25を含む。
【0030】
下部表示板100は、第1基板110、第1基板110の上に位置するゲート電極を含むゲート線121、ゲート線121の上に位置するゲート絶縁膜140、ゲート絶縁膜140の上に位置する半導体層154、半導体層154の上に位置するオーミックコンタクト部材163、165、オーミックコンタクト部材163、165の上に位置し、ソース電極173及びドレイン電極175を含むデータ線171、ソース電極173及びドレイン電極175を覆うように形成されている保護膜180、保護膜180の上に位置する画素電極191、及び画素電極191の上に位置するカラーフィルタ230を含む。カラーフィルタ230は、図1に示したものとは異なって画素電極191の下に位置することもできる。このように、本発明の実施形態による液晶表示装置でカラーフィルタ230は下部表示板100に位置する。
【0031】
上部表示板200は、第2基板210の上に位置する遮光部材220、遮光部材220の上に位置する蓋膜250、及び蓋膜250の上に位置する共通電極270を含む。遮光部材220は下部表示板200に形成してもよい。共通電極270は透明な導電性物質からなり、共通電圧の印加を受ける。
【0032】
本実施形態による液晶表示装置は、下部表示板100と上部表示板200の間に介在する液晶層3をさらに含む。
【0033】
ゲート電極121、ソース電極173、ドレイン電極175は薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、薄膜トランジスタ(TFT)は画素電極191と電気的に接続される。画素電極191は透明な導電性物質からなり、データ線171から転送されるデータ電圧が薄膜トランジスタ(TFT)を通じて印加される。
【0034】
上記液晶層3は垂直配向(vertical alignment)モードで駆動される。つまり、画素電極191と共通電極270の間に電界が形成されない状態で液晶層3の液晶は第1基板110の表面に対して垂直方向に配列され、画素電極191と共通電極270の間に電界が形成されると、液晶層3の液晶は第1基板110の表面に対して傾斜し、電界の強さが強くなるほど傾斜角が大きくなって、究極的には第1基板110の表面に対して水平方向に配列される。
【0035】
第1光学ユニット10は、下部表示板100の下部に配置された第1偏光板15と、第1偏光板15と下部表示板100の間に配置された第1補償フィルム12とを含む。本発明の実施形態による第1補償フィルム12は、面内の位相差値(Ro)が0であり、厚さ方向の位相差値(Rth)が0である位相遅延層で形成してもよい。第1偏光板15の下部に配置された光源(BU)から発生した光は、第1偏光板15及び第1補償フィルム12を透過して下部表示板100に入射される。第2光学ユニット20は、上部表示板200の上部に配置された第2偏光板25と、第2偏光板25と上部表示板200の間に配置された第2補償フィルム22とを含む。本発明の本実施形態による第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成される。
【0036】
一般に、補償フィルムは、それぞれx、y、z軸方向の屈折率(nx、ny、nz)値を有し、ネガティブC−プレートは、nx=ny>nzの屈折率関係を満たし、二軸性フィルムは、nx≠ny≠nzの屈折率の関係を満たす。そして、面内の位相差値(Ro)と厚さ方向の位相差値(Rth)は、それぞれの下記の数式1及び数式2によって定義された値であり、dは補償フィルムの厚さである。
(数1)
Ro=(nx−ny)×d ...(1)
(数2)
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d ...(2)
【0037】
第1補償フィルム12及び第2補償フィルム22は、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclicolefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂のうちの少なくとも一つで形成してもよい。上記アクリル系の高分子樹脂はポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)を含んでもよい。
【0038】
下部表示板100、液晶層3、上部表示板200を順次に透過した光は、第2光学ユニット20を通過して画像を表示する。図1を参照して説明した本発明本実施形態による液晶表示装置は、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置する構造において、下部表示板100と第1偏光板15の間に配置された第1補償フィルム12を、面内の位相差値(Ro)が0であり、厚さ方向の位相差値(Rth)が0に近い位相遅延層で形成し、上部表示板200と第2偏光板25との間に配置された第2補償フィルム22を二軸性フィルムで形成する光学設計によって、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230で発生する光の散乱による光漏れを最小化することができる。
【0039】
以下、カラーフィルタが下部表示板100にある構造において本発明の本実施形態による光学設計がどのように光漏れを最小化することができるのかについて説明する。また、以下で説明する本実施形態は、カラーフィルタの位置、光学補償構造に対する説明を除いては、図1で説明した内容がそのまま適用可能である。
【0040】
図2A、図3A、図4Aは、全て上部表示板200にカラーフィルタ230を含む液晶表示装置を示す断面図であり、図2B、図3B、図4Bは、それぞれ図2A、図3A、図4Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面(Poincare sphere)を示す図面である。
【0041】
本明細書で説明するポアンカレ球面は、液晶表示装置を正面から見て、方位角45度、極角60度での観察者基準の図表である。また、本明細書で説明するポアンカレ球面は、ストークスパラメタ(Stokes Parameter)によって偏光状態を3次元空間の座標で示したものである。そして、ポアンカレ球面の北半球は左旋性(Left−handed circle;LHC)であり、ポアンカレ球面の南半球は右旋性(Right−handed circle;RHC)を有する。
【0042】
また、ポアンカレ球面に表した円、楕円の形状は、その歪んだ程度によって偏光状態を示すことができる。つまり、円に近い形状であるほど円偏光状態に近く、楕円に歪んだ程度が大きくなることによって直線偏光状態に近くなる。
【0043】
図2Aは、上部表示板200にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12は二軸性フィルムで形成され、第2補償フィルム22はネガティブC−プレート(C−plate)で形成された液晶表示装置を示す。
【0044】
図2A及び図2Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して円偏光状態に近くなる。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)と接触して散乱(L2)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱は円偏光に近い状態で起こるため、光漏れが大きく起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)に少し近づいた状態となる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200に位置するカラーフィルタ230と接触するようになる。カラーフィルタ230によって散乱(L3)が起こり、上述した薄膜トランジスタ(TFT)による光漏れに比べて少なめの光漏れが発生する。上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイント(Ex−point)に到達する。
【0045】
ポアンカレ球面における消去ポイントは、第1偏光板15から第2補償フィルム22まで透過した光の理想的な偏光状態を表す位置である。
【0046】
図3Aは、上部表示板200にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12はネガティブC−プレートで形成され、第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。
【0047】
図3A及び図3Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)の間に位置する。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)と接触して散乱(L2)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)は、円偏光状態で起る散乱に比べて少なめの光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200に位置するカラーフィルタ230と接触するようになる。カラーフィルタ230によって散乱(L3)が起こり、上述した薄膜トランジスタ(TFT)による光漏れに比べて少し多くの光漏れが発生する。上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイント(Ex−point)に到達する。
【0048】
図4Aは、上部表示板200にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12と第2補償フィルム22が全て二軸性フィルム(biaxial film)で形成された液晶表示装置を示す。
【0049】
図4A及び図4Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)との間に位置する。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)と接触して散乱(L2)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)は、円偏光状態で起こる散乱に比べて少なめの光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200に位置するカラーフィルタ230と接触するようになる。カラーフィルタ230によって散乱(L3)が起こり、上述した薄膜トランジスタ(TFT)による光漏れと同程度の光漏れが発生する。上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0050】
以上、カラーフィルタ230が上部表示板200に位置する場合の薄膜トランジスタ(TFT)とカラーフィルタ230による光の散乱による光漏れの程度が補償フィルムの構造によって変化する現象について説明した。上述した三つの補償構造の場合に、光漏れの程度に差はあるが、一定の水準以上の光漏れが発生する。したがって、カラーフィルタ230が上部表示板200に位置する液晶表示装置の場合、二軸性フィルムとネガティブC−プレートとの組み合わせで光学補償構造を設計することは困難である。
【0051】
ポアンカレ球面の赤道面(EP)から離れるほど直線偏光性が劣るため、最大限赤道面(EP)に近い状態で散乱が起これば、光漏れを減少できる。
【0052】
図5A、図6A、図7Aは、下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図であり、図5B、図6B、図7Bは、それぞれ図5A、図6A、図7Aの液晶表示装置で光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。具体的に、図5A及び図7Aは、比較例による液晶表示装置に対応し、図6Aは、本発明の第1の実施例による液晶表示装置を示す。
【0053】
図5Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12は二軸性フィルムで形成され、第2補償フィルム22はネガティブC−プレートで形成された液晶表示装置を示す。
【0054】
図5A及び図5Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して円偏光状態に近くなる。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は、それぞれ円偏光に近い状態で起こるため、光漏れが大きく起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)に少し近づいた状態となる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0055】
図6Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12はネガティブC−プレートで形成され、第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。
【0056】
図6A及び図6Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)との間に位置する。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は、円偏光状態で起こる散乱に比べて少ない光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0057】
図7Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12と第2補償フィルム22が全て二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。
【0058】
図7A及び図7Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)との間に位置する。このとき、南極点(S)と赤道面(EP)のと間に位置する偏光状態は、図6A、図6Bを参照して説明した薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱が起こるときの偏光状態よりもさらに南極点(S)に近く位置している。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は、円偏光状態で起こる散乱に比べて少ない光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0059】
図5A乃至図7Bを参照して説明した通り、本発明の第1の実施例によれば,図6A、図6Bに示すように、第1補償フィルム12はネガティブC−プレートで形成し、第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成する場合に、最も光漏れの程度が少なくなり、コントラスト比を高くすることができる。
【0060】
図8A及び図8Bを参照して、本発明の第2の実施例による液晶表示装置について説明する。図8Aは、本発明の第2の実施例による下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図であり、図8Bは、図8Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面の断面図である。
【0061】
具体的に、図8Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12は面内の位相差値(Ro)と厚さ方向の位相差値(Rth)がほぼ0に近い位相遅延層で形成され、第2補償フィルム22は、厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。図8Bは、ポアンカレ球面の中心を通過し、赤道面(EP)に対して垂直方向にポアンカレ球面を切断した時の断面図を示す。
【0062】
図8A及び図8Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過する。この時、第1補償フィルム12の位相差がほぼ0に近いため、ポアンカレ球面上の偏光状態はほぼ直線偏光状態に近い。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は直線偏光状態で起こるため、光漏れが最小化される。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、北極点(N)に非常に近く位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(2)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0063】
本実施形態において、第1補償フィルム12の位相差は−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値を有してもよく、第2補償フィルム22に該当する二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であり、面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよい。第1補償フィルム12がポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)で形成される場合、第1補償フィルム12の厚さ方向の位相差値(Rth)は−10nm以上0以下の範囲であってもよい。
【0064】
以下、本発明の実施形態による効果について、実験例を通じて具体的に説明する。
【0065】
図9Aは、図8A及び図8Bで説明した第1補償フィルムを下部表示板に有する液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフである。具体的に、図9Aにおいて、横軸は厚さ方向の位相差値に対する面内の位相差値を示し、縦軸は正面からのブラック画像の輝度を示す。そして、比較例(ref.)はカラーフィルタが下部表示板に位置し、第1補償フィルムと第2補償フィルムを全て二軸性フイルムで形成した場合を示す。
【0066】
図9Aを参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置におけるブラック画像の輝度が、比較例と比べて30%程度減少したことが分かる。
【0067】
図9Bは、第2の実施例にかかる図8A及び図8Bに示す実施形態による補償構造を反対に構成した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフである。
【0068】
具体的に、図9Bは、下部表示板にカラーフィルタが位置し、第1補償フィルム12は厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成し、第2補償フィルム22は位相差がほぼ0に近い位相遅延層で形成した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示す。そして、比較例(ref.)は、図9Aと同様にカラーフィルタが下部表示板に位置し、第1補償フィルムと第2補償フィルムを全て二軸性フイルムで形成した場合を示す。
【0069】
図9Aと図9Bを比較すれば、以下のことが理解できる。すなわち,カラーフィルタが下部表示板に位置する液晶表示装置の構造において、下板表示板の下部に位置する第1補償フィルムを位相差がほぼ0に近い位相遅延層で形成し、上部表示板の上部に位置する第2補償フィルムを厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成するよき、ブラック輝度が減少する効果がある。しかし、補償構造を反対にする場合、つまり、第1補償フィルム12を厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成し、第2補償フィルム22を位相差がほぼ0に近い位相遅延層で形成した液晶表示装置の場合には、むしろ比較例と比べてブラック輝度が100%程度上昇して光漏れが極大化される。
【0070】
図10は、図8A及び図8Bで説明した液晶表示装置のコントラスト比を示すグラフである。
【0071】
図10を参照すると、図9Aで表したグラフと正反対の傾向を示すことが分かる。なぜなら、コントラスト比はブラック輝度が減少するほど増加する傾向を示すからである。つまり、本発明の実施形態によれば、比較例(第1補償フィルムと第2補償フィルムを全て二軸性フイルムで形成した場合)に比べてコントラスト比が30%以上向上したことが分かる。
【0072】
図11は、本発明の第3の実施例による液晶表示装置を示す断面図である。図11を参照すると、図8A及び図8Bで示した実施形態と大部分同一であるが、第1補償フィルムが省略された点に差がある。つまり、下部表示板100と第1偏光板15との間に補償フィルムが存在しない。
【0073】
図8A及び図8Bの実施形態で説明した第1補償フィルムとして位相差がほぼ0に近い位相遅延層は、概念的に位相差に寄与する部分がない。したがって、図11の実施形態のように下部表示板100と第1偏光板15との間に補償フィルムを除去した場合と、図8A及び図8Bの実施形態で説明した第1補償フィルムとして位相差がほぼ0に近い位相遅延層の光学的特性は同一である。したがって、図11の実施形態の場合、図8A及び図8Bの実施形態と同様のコントラスト比の改善効果がある。
【0074】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0075】
10 第1光学ユニット
12 第1補償フィルム
15 第1偏光板
20 第2光学ユニット
22 2補償フィルム
25 第2偏光板
100 下部表示板
200 上部表示板
230 カラーフィルタ
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、光を利用して画像を表示する液晶表示パネル、及び前記液晶表示パネルの下部に配置されて前記液晶表示パネルに光を提供するバックライトアセンブリを含む。
【0003】
液晶表示パネルは、薄膜トランジスタ及び画素電極を有する第1基板、第1基板と対向し、共通電極を有する第2基板、及び第1基板と第2基板の間に介在する液晶層を含む。
【0004】
液晶層内の液晶は画素電極及び共通電極の間に形成された電界によって垂直配向(vertical alignment、VA)モードで作動することができる。例えば、画素電極及び共通電極の間に電界が形成されないときに、前記液晶表示パネルはブラック画像を実現し、前記画素電極及び前記共通電極の間に電界が形成されるときには、種々の階調の画像を実現する。
【0005】
画素電極及び共通電極の間に電界が形成されるとき、画素電極または共通電極に対する液晶層内の液晶の角度が90度より小さく配列されるに従い次第に明るい画像を実現する。液晶が垂直方向に配列された場合、液晶表示パネルの正面に光が入射する場合には輝度の低い優れたブラック画像が表示されるが、液晶表示パネルの側面に光が入射する場合には、正面に比べてブラック画像の輝度が高く現れる。これは、液晶表示パネルの側面に進行する光は液晶表示パネルを斜めに通過するため、正面に進行する光に比べて液晶によってさらに多くの位相遅延が起こり、薄膜トランジスタとカラーフィルタを通過する際に光の散乱が起こるため、偏光状態が変化して光漏れが発生するからである。
このように、垂直配向モードで動作する液晶表示パネルでは、ブラック画像の輝度が高いためコントラスト比(Contrast Ratio)が低いという問題点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許公開第2010−075321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、垂直配向モード液晶表示装置のコントラスト比を向上させた液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、前記第1基板の上に付着した第1補償フィルムと、前記第1補償フィルムの外側の表面に配置され位置する第1偏光板と、前記第2基板の上に位置する第2補償フィルムと、前記第2補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、前記第1補償フィルムは、−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値(Ro)と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値(Rth)を有し、前記第2補償フィルムは二軸性フィルム(biaxial film)である。
【0009】
前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であってもよい。
【0010】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよい。
前記第1補償フィルム及び前記第2補償フィルムは、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclic olefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成してもよい。
【0011】
前記アクリル系の高分子樹脂はポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)を含み、前記第1補償フィルムの厚さ方向の位相差値(Rth)が−10nm以上0以下の範囲であってもよい。
【0012】
前記液晶表示装置は、前記第1基板上に位置する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、前記第2基板上に位置する共通電極とをさらに含み、前記画素電極と前記共通電極の間に発生する電界によって前記液晶層の液晶分子が配列される。
【0013】
前記第1補償フィルムは前記第1基板と前記第1偏光板の間に配置されてもよい。
【0014】
前記第2補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板の間に配置されてもよい。
【0015】
本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、前記第1基板上に位置する第1補償フィルムと、前記第1補償フィルムの外側の表面に位置する第1偏光板と、前記第2基板上に位置する第2補償フィルムと、前記第2補償フィルムの外側面に付着した第2偏光板とを含み、前記第1補償フィルムは、面内の位相差値(Ro)が0であり、厚さ方向の位相差値(Rth)が0である位相遅延層で形成し、前記第2補償フィルムは二軸性フィルムからなる。
【0016】
前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であってもよい。
【0017】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよい。前記第1補償フィルム及び前記第2補償フィルムは、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclic olefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成してもよい。
【0018】
前記液晶表示装置は、前記第1基板上に位置する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、前記第2基板上に位置する共通電極とをさらに含み、前記画素電極と前記共通電極の間に発生する電界によって前記液晶層の液晶分子が配列される。
【0019】
前記第1補償フィルムは前記第1基板と前記第1偏光板の間に配置してもよい。
【0020】
前記第2補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板の間に配置してもよい。
【0021】
本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に位置するカラーフィルタと、前記第1基板と対応する第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、前記第1基板の上に位置する第1偏光板と、前記第1偏光板と前記第1基板の間に位置せず,前記第2基板の上に位置する補償フィルムと、前記補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、前記補償フィルムは二軸性フィルムからなる。前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であってもよい。
【0022】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよいり得る。前記補償フィルムは、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclic olefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成することができる。
【0023】
前記液晶表示装置は、前記第1基板上に位置する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、前記第2基板の上に位置する共通電極とをさらに含み、前記画素電極と前記共通電極の間に発生する電界によって前記液晶層の液晶分子が配列される。
【0024】
前記補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板の間に配置してもよい。
【発明の効果】
【0025】
このように、本発明の一実施形態によれば、カラーフィルタが下部表示板に位置する液晶表示装置の構造で、最適の光学設計によってブラック画像の輝度を最小化することにより、コントラスト比を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態による液晶表示装置を示す断面図である。
【図2A】上部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図2B】図2Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図3A】上部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図3B】図3Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図4A】上部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図4B】図4Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図5A】下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図5B】図5Aの液晶表示装置における光の経路による液晶表示装置を示す断面図偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図6A】本発明の第1の実施例にかかる下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図6B】本発明の第1の実施例にかかる図6Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図7A】下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図7B】図7Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。
【図8A】本発明の第2の実施例にかかる下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図である。
【図8B】本発明の第2の実施例にかかる図8Aの液晶表示装置における光の経路による偏光状態を示すポアンカレ球面を切断した断面図である。
【図9A】本発明の第2の実施例にかかる図8A及び図8Bで説明した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフであるである。
【図9B】図8A及び図8Bの実施形態による補償構造を反対に構成した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフである。
【図10】図8A及び図8Bで説明した液晶表示装置における正面からのコントラスト比を示すグラフである。
【図11】本発明の第3の実施例にかかる液晶表示装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明はここで説明される実施形態に限定されず、他の形態に具体化することもできる。ここで紹介される実施形態は開示された内容が徹底かつ完全なものとなるように、そして当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供するものである。
【0028】
図面において、層及び領域の厚さは明確性のために誇張されたものである。また、層が他の層または基板「上」にあるという場合、それは他の層または基板上に直接形成されるか、またはこれらの間に第3の層が介されることもできる。明細書の全体にわたって同一な参照番号で表示された部分は同一の構成要素を意味する。
【0029】
図1は、本発明の第1の実施例による液晶表示装置を示す断面図である。図1を参照すれば、本実施形態による液晶表示装置は、下部表示板100、上部表示板200、下部表示板100の下部に位置する第1光学ユニット10、及び上部表示板200上部に位置する第2光学ユニット20を含む。第1光学ユニット10は第1補償フィルム12及び第1偏光板15を含み、第2光学ユニット20は第2補償フィルム22及び第2偏光板25を含む。
【0030】
下部表示板100は、第1基板110、第1基板110の上に位置するゲート電極を含むゲート線121、ゲート線121の上に位置するゲート絶縁膜140、ゲート絶縁膜140の上に位置する半導体層154、半導体層154の上に位置するオーミックコンタクト部材163、165、オーミックコンタクト部材163、165の上に位置し、ソース電極173及びドレイン電極175を含むデータ線171、ソース電極173及びドレイン電極175を覆うように形成されている保護膜180、保護膜180の上に位置する画素電極191、及び画素電極191の上に位置するカラーフィルタ230を含む。カラーフィルタ230は、図1に示したものとは異なって画素電極191の下に位置することもできる。このように、本発明の実施形態による液晶表示装置でカラーフィルタ230は下部表示板100に位置する。
【0031】
上部表示板200は、第2基板210の上に位置する遮光部材220、遮光部材220の上に位置する蓋膜250、及び蓋膜250の上に位置する共通電極270を含む。遮光部材220は下部表示板200に形成してもよい。共通電極270は透明な導電性物質からなり、共通電圧の印加を受ける。
【0032】
本実施形態による液晶表示装置は、下部表示板100と上部表示板200の間に介在する液晶層3をさらに含む。
【0033】
ゲート電極121、ソース電極173、ドレイン電極175は薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、薄膜トランジスタ(TFT)は画素電極191と電気的に接続される。画素電極191は透明な導電性物質からなり、データ線171から転送されるデータ電圧が薄膜トランジスタ(TFT)を通じて印加される。
【0034】
上記液晶層3は垂直配向(vertical alignment)モードで駆動される。つまり、画素電極191と共通電極270の間に電界が形成されない状態で液晶層3の液晶は第1基板110の表面に対して垂直方向に配列され、画素電極191と共通電極270の間に電界が形成されると、液晶層3の液晶は第1基板110の表面に対して傾斜し、電界の強さが強くなるほど傾斜角が大きくなって、究極的には第1基板110の表面に対して水平方向に配列される。
【0035】
第1光学ユニット10は、下部表示板100の下部に配置された第1偏光板15と、第1偏光板15と下部表示板100の間に配置された第1補償フィルム12とを含む。本発明の実施形態による第1補償フィルム12は、面内の位相差値(Ro)が0であり、厚さ方向の位相差値(Rth)が0である位相遅延層で形成してもよい。第1偏光板15の下部に配置された光源(BU)から発生した光は、第1偏光板15及び第1補償フィルム12を透過して下部表示板100に入射される。第2光学ユニット20は、上部表示板200の上部に配置された第2偏光板25と、第2偏光板25と上部表示板200の間に配置された第2補償フィルム22とを含む。本発明の本実施形態による第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成される。
【0036】
一般に、補償フィルムは、それぞれx、y、z軸方向の屈折率(nx、ny、nz)値を有し、ネガティブC−プレートは、nx=ny>nzの屈折率関係を満たし、二軸性フィルムは、nx≠ny≠nzの屈折率の関係を満たす。そして、面内の位相差値(Ro)と厚さ方向の位相差値(Rth)は、それぞれの下記の数式1及び数式2によって定義された値であり、dは補償フィルムの厚さである。
(数1)
Ro=(nx−ny)×d ...(1)
(数2)
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d ...(2)
【0037】
第1補償フィルム12及び第2補償フィルム22は、トリアセチルセルロース(tri−acetyl−cellulose;TAC)、シクロオレフィンポリマー(cyclicolefin polymer;COP)系、及びアクリル系の高分子樹脂のうちの少なくとも一つで形成してもよい。上記アクリル系の高分子樹脂はポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)を含んでもよい。
【0038】
下部表示板100、液晶層3、上部表示板200を順次に透過した光は、第2光学ユニット20を通過して画像を表示する。図1を参照して説明した本発明本実施形態による液晶表示装置は、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置する構造において、下部表示板100と第1偏光板15の間に配置された第1補償フィルム12を、面内の位相差値(Ro)が0であり、厚さ方向の位相差値(Rth)が0に近い位相遅延層で形成し、上部表示板200と第2偏光板25との間に配置された第2補償フィルム22を二軸性フィルムで形成する光学設計によって、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230で発生する光の散乱による光漏れを最小化することができる。
【0039】
以下、カラーフィルタが下部表示板100にある構造において本発明の本実施形態による光学設計がどのように光漏れを最小化することができるのかについて説明する。また、以下で説明する本実施形態は、カラーフィルタの位置、光学補償構造に対する説明を除いては、図1で説明した内容がそのまま適用可能である。
【0040】
図2A、図3A、図4Aは、全て上部表示板200にカラーフィルタ230を含む液晶表示装置を示す断面図であり、図2B、図3B、図4Bは、それぞれ図2A、図3A、図4Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面(Poincare sphere)を示す図面である。
【0041】
本明細書で説明するポアンカレ球面は、液晶表示装置を正面から見て、方位角45度、極角60度での観察者基準の図表である。また、本明細書で説明するポアンカレ球面は、ストークスパラメタ(Stokes Parameter)によって偏光状態を3次元空間の座標で示したものである。そして、ポアンカレ球面の北半球は左旋性(Left−handed circle;LHC)であり、ポアンカレ球面の南半球は右旋性(Right−handed circle;RHC)を有する。
【0042】
また、ポアンカレ球面に表した円、楕円の形状は、その歪んだ程度によって偏光状態を示すことができる。つまり、円に近い形状であるほど円偏光状態に近く、楕円に歪んだ程度が大きくなることによって直線偏光状態に近くなる。
【0043】
図2Aは、上部表示板200にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12は二軸性フィルムで形成され、第2補償フィルム22はネガティブC−プレート(C−plate)で形成された液晶表示装置を示す。
【0044】
図2A及び図2Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して円偏光状態に近くなる。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)と接触して散乱(L2)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱は円偏光に近い状態で起こるため、光漏れが大きく起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)に少し近づいた状態となる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200に位置するカラーフィルタ230と接触するようになる。カラーフィルタ230によって散乱(L3)が起こり、上述した薄膜トランジスタ(TFT)による光漏れに比べて少なめの光漏れが発生する。上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイント(Ex−point)に到達する。
【0045】
ポアンカレ球面における消去ポイントは、第1偏光板15から第2補償フィルム22まで透過した光の理想的な偏光状態を表す位置である。
【0046】
図3Aは、上部表示板200にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12はネガティブC−プレートで形成され、第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。
【0047】
図3A及び図3Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)の間に位置する。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)と接触して散乱(L2)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)は、円偏光状態で起る散乱に比べて少なめの光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200に位置するカラーフィルタ230と接触するようになる。カラーフィルタ230によって散乱(L3)が起こり、上述した薄膜トランジスタ(TFT)による光漏れに比べて少し多くの光漏れが発生する。上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイント(Ex−point)に到達する。
【0048】
図4Aは、上部表示板200にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12と第2補償フィルム22が全て二軸性フィルム(biaxial film)で形成された液晶表示装置を示す。
【0049】
図4A及び図4Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)との間に位置する。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)と接触して散乱(L2)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)は、円偏光状態で起こる散乱に比べて少なめの光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200に位置するカラーフィルタ230と接触するようになる。カラーフィルタ230によって散乱(L3)が起こり、上述した薄膜トランジスタ(TFT)による光漏れと同程度の光漏れが発生する。上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0050】
以上、カラーフィルタ230が上部表示板200に位置する場合の薄膜トランジスタ(TFT)とカラーフィルタ230による光の散乱による光漏れの程度が補償フィルムの構造によって変化する現象について説明した。上述した三つの補償構造の場合に、光漏れの程度に差はあるが、一定の水準以上の光漏れが発生する。したがって、カラーフィルタ230が上部表示板200に位置する液晶表示装置の場合、二軸性フィルムとネガティブC−プレートとの組み合わせで光学補償構造を設計することは困難である。
【0051】
ポアンカレ球面の赤道面(EP)から離れるほど直線偏光性が劣るため、最大限赤道面(EP)に近い状態で散乱が起これば、光漏れを減少できる。
【0052】
図5A、図6A、図7Aは、下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図であり、図5B、図6B、図7Bは、それぞれ図5A、図6A、図7Aの液晶表示装置で光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面を示した図面である。具体的に、図5A及び図7Aは、比較例による液晶表示装置に対応し、図6Aは、本発明の第1の実施例による液晶表示装置を示す。
【0053】
図5Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12は二軸性フィルムで形成され、第2補償フィルム22はネガティブC−プレートで形成された液晶表示装置を示す。
【0054】
図5A及び図5Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して円偏光状態に近くなる。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は、それぞれ円偏光に近い状態で起こるため、光漏れが大きく起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)に少し近づいた状態となる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態が曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0055】
図6Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12はネガティブC−プレートで形成され、第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。
【0056】
図6A及び図6Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)との間に位置する。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は、円偏光状態で起こる散乱に比べて少ない光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0057】
図7Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12と第2補償フィルム22が全て二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。
【0058】
図7A及び図7Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、南極点(S)と赤道面(EP)との間に位置する。このとき、南極点(S)と赤道面(EP)のと間に位置する偏光状態は、図6A、図6Bを参照して説明した薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱が起こるときの偏光状態よりもさらに南極点(S)に近く位置している。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は、円偏光状態で起こる散乱に比べて少ない光漏れが起こる。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(2)に沿って移動して、赤道面(EP)と北極点(N)との間に位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(3)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0059】
図5A乃至図7Bを参照して説明した通り、本発明の第1の実施例によれば,図6A、図6Bに示すように、第1補償フィルム12はネガティブC−プレートで形成し、第2補償フィルム22は二軸性フィルムで形成する場合に、最も光漏れの程度が少なくなり、コントラスト比を高くすることができる。
【0060】
図8A及び図8Bを参照して、本発明の第2の実施例による液晶表示装置について説明する。図8Aは、本発明の第2の実施例による下部表示板にカラーフィルタを含む液晶表示装置を示す断面図であり、図8Bは、図8Aの液晶表示装置における光の経路によるいくつかの偏光状態を示すポアンカレ球面の断面図である。
【0061】
具体的に、図8Aは、下部表示板100にカラーフィルタ230が位置し、第1補償フィルム12は面内の位相差値(Ro)と厚さ方向の位相差値(Rth)がほぼ0に近い位相遅延層で形成され、第2補償フィルム22は、厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成された液晶表示装置を示す。図8Bは、ポアンカレ球面の中心を通過し、赤道面(EP)に対して垂直方向にポアンカレ球面を切断した時の断面図を示す。
【0062】
図8A及び図8Bを参照すると、第1光学ユニット10の下部に位置する光源(図示せず)から発生した光(L1)が第1光学ユニット10を通過する。この時、第1補償フィルム12の位相差がほぼ0に近いため、ポアンカレ球面上の偏光状態はほぼ直線偏光状態に近い。第1光学ユニット10を通過した光は下部表示板100に入射し、薄膜トランジスタ(TFT)及びカラーフィルタ230と接触して散乱(L2、L3)が起こる。ここで、薄膜トランジスタ(TFT)による散乱(L2)及びカラーフィルタ230による散乱(L3)は直線偏光状態で起こるため、光漏れが最小化される。下部表示板100を通過した光が液晶層3を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(1)に沿って移動して、北極点(N)に非常に近く位置するようになる。液晶層3を通過した光は上部表示板200に入射し、上部表示板200を通過した光は第2光学ユニット20を通過しながらポアンカレ球面上の偏光状態は曲線(2)に沿って移動して、ポアンカレ球面の赤道面(EP)に位置する消去ポイントに到達する。
【0063】
本実施形態において、第1補償フィルム12の位相差は−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値を有してもよく、第2補償フィルム22に該当する二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値は250nm以上310nm以下であり、面内の位相差値は45nm以上75nm以下であってもよい。第1補償フィルム12がポリメチルメタクリレート(Polymethylmethacrylate;PMMA)で形成される場合、第1補償フィルム12の厚さ方向の位相差値(Rth)は−10nm以上0以下の範囲であってもよい。
【0064】
以下、本発明の実施形態による効果について、実験例を通じて具体的に説明する。
【0065】
図9Aは、図8A及び図8Bで説明した第1補償フィルムを下部表示板に有する液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフである。具体的に、図9Aにおいて、横軸は厚さ方向の位相差値に対する面内の位相差値を示し、縦軸は正面からのブラック画像の輝度を示す。そして、比較例(ref.)はカラーフィルタが下部表示板に位置し、第1補償フィルムと第2補償フィルムを全て二軸性フイルムで形成した場合を示す。
【0066】
図9Aを参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置におけるブラック画像の輝度が、比較例と比べて30%程度減少したことが分かる。
【0067】
図9Bは、第2の実施例にかかる図8A及び図8Bに示す実施形態による補償構造を反対に構成した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示すグラフである。
【0068】
具体的に、図9Bは、下部表示板にカラーフィルタが位置し、第1補償フィルム12は厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成し、第2補償フィルム22は位相差がほぼ0に近い位相遅延層で形成した液晶表示装置における正面からのブラック輝度を示す。そして、比較例(ref.)は、図9Aと同様にカラーフィルタが下部表示板に位置し、第1補償フィルムと第2補償フィルムを全て二軸性フイルムで形成した場合を示す。
【0069】
図9Aと図9Bを比較すれば、以下のことが理解できる。すなわち,カラーフィルタが下部表示板に位置する液晶表示装置の構造において、下板表示板の下部に位置する第1補償フィルムを位相差がほぼ0に近い位相遅延層で形成し、上部表示板の上部に位置する第2補償フィルムを厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成するよき、ブラック輝度が減少する効果がある。しかし、補償構造を反対にする場合、つまり、第1補償フィルム12を厚さ方向の位相差値が高い二軸性フィルムで形成し、第2補償フィルム22を位相差がほぼ0に近い位相遅延層で形成した液晶表示装置の場合には、むしろ比較例と比べてブラック輝度が100%程度上昇して光漏れが極大化される。
【0070】
図10は、図8A及び図8Bで説明した液晶表示装置のコントラスト比を示すグラフである。
【0071】
図10を参照すると、図9Aで表したグラフと正反対の傾向を示すことが分かる。なぜなら、コントラスト比はブラック輝度が減少するほど増加する傾向を示すからである。つまり、本発明の実施形態によれば、比較例(第1補償フィルムと第2補償フィルムを全て二軸性フイルムで形成した場合)に比べてコントラスト比が30%以上向上したことが分かる。
【0072】
図11は、本発明の第3の実施例による液晶表示装置を示す断面図である。図11を参照すると、図8A及び図8Bで示した実施形態と大部分同一であるが、第1補償フィルムが省略された点に差がある。つまり、下部表示板100と第1偏光板15との間に補償フィルムが存在しない。
【0073】
図8A及び図8Bの実施形態で説明した第1補償フィルムとして位相差がほぼ0に近い位相遅延層は、概念的に位相差に寄与する部分がない。したがって、図11の実施形態のように下部表示板100と第1偏光板15との間に補償フィルムを除去した場合と、図8A及び図8Bの実施形態で説明した第1補償フィルムとして位相差がほぼ0に近い位相遅延層の光学的特性は同一である。したがって、図11の実施形態の場合、図8A及び図8Bの実施形態と同様のコントラスト比の改善効果がある。
【0074】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0075】
10 第1光学ユニット
12 第1補償フィルム
15 第1偏光板
20 第2光学ユニット
22 2補償フィルム
25 第2偏光板
100 下部表示板
200 上部表示板
230 カラーフィルタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、
前記第1基板と対応する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に介在する液晶層と、
前記第1基板の上に配置された第1補償フィルムと、
前記第1補償フィルムの外側面に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の上に位置する第2補償フィルムと、
前記第2補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、
前記第1補償フィルムは、−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値(Ro)と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値(Rth)を有し、
前記第2補償フィルムは、二軸性フィルムであることを特徴する液晶表示装置。
【請求項2】
前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値が250nm以上310nm以下であることを特徴する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であることを特徴する請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1補償フィルム及び前記第2補償フィルムは、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成することを特徴する請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記アクリル系の高分子樹脂はポリメチルメタクリレートを含み、
前記第1補償フィルムの厚さ方向の位相差値が−10nm以上0以下の範囲であることを特徴する請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第1基板の上に位置する薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、
前記第2基板の上に位置する共通電極とをさらに含み、
前記画素電極と前記共通電極の間に生成される電界によって前記液晶層の液晶分子が配列されることを特徴する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第1補償フィルムは前記第1基板と前記第1偏光板との間に介在することを特徴する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第2補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板との間に介在することを特徴する請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
第1基板と、
前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、
前記第1基板と対応する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に介在する液晶層と、
前記第1基板の上に位置する第1補償フィルムと、
前記第1補償フィルムの外側の表面に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の上に位置する第2補償フィルムと、
前記第2補償フィルムの外側の表面に配置された第2偏光板とを含み、
前記第1補償フィルムは、面内の位相差値が0であり、厚さ方向の位相差値が0である位相遅延層で形成し、前記第2補償フィルムは二軸性フィルムであることを特徴する液晶表示装置。
【請求項10】
第1基板と、
前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、
前記第1基板と対応する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、
前記第1基板の上に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の上に位置し、前記第1偏光板と前記第1基板との間に位置しない補償フィルムと、
前記補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、
前記補償フィルムは二軸性フィルムであることを特徴する液晶表示装置。
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、
前記第1基板と対応する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に介在する液晶層と、
前記第1基板の上に配置された第1補償フィルムと、
前記第1補償フィルムの外側面に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の上に位置する第2補償フィルムと、
前記第2補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、
前記第1補償フィルムは、−10nm以上10nm以下の範囲の面内の位相差値(Ro)と、−10nm以上10nm以下の範囲の厚さ方向の位相差値(Rth)を有し、
前記第2補償フィルムは、二軸性フィルムであることを特徴する液晶表示装置。
【請求項2】
前記二軸性フィルムの厚さ方向の位相差値が250nm以上310nm以下であることを特徴する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記二軸性フィルムの面内の位相差値は45nm以上75nm以下であることを特徴する請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1補償フィルム及び前記第2補償フィルムは、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー系、及びアクリル系の高分子樹脂からなる一群より選択した少なくとも一つで形成することを特徴する請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記アクリル系の高分子樹脂はポリメチルメタクリレートを含み、
前記第1補償フィルムの厚さ方向の位相差値が−10nm以上0以下の範囲であることを特徴する請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第1基板の上に位置する薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタの上に位置する画素電極と、
前記第2基板の上に位置する共通電極とをさらに含み、
前記画素電極と前記共通電極の間に生成される電界によって前記液晶層の液晶分子が配列されることを特徴する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第1補償フィルムは前記第1基板と前記第1偏光板との間に介在することを特徴する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第2補償フィルムは前記第2基板と前記第2偏光板との間に介在することを特徴する請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
第1基板と、
前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、
前記第1基板と対応する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に介在する液晶層と、
前記第1基板の上に位置する第1補償フィルムと、
前記第1補償フィルムの外側の表面に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の上に位置する第2補償フィルムと、
前記第2補償フィルムの外側の表面に配置された第2偏光板とを含み、
前記第1補償フィルムは、面内の位相差値が0であり、厚さ方向の位相差値が0である位相遅延層で形成し、前記第2補償フィルムは二軸性フィルムであることを特徴する液晶表示装置。
【請求項10】
第1基板と、
前記第1基板の上に位置するカラーフィルタと、
前記第1基板と対応する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の間に介在する液晶層と、
前記第1基板の上に位置する第1偏光板と、
前記第2基板の上に位置し、前記第1偏光板と前記第1基板との間に位置しない補償フィルムと、
前記補償フィルムの外側の表面に位置する第2偏光板とを含み、
前記補償フィルムは二軸性フィルムであることを特徴する液晶表示装置。
【図1】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【公開番号】特開2012−234143(P2012−234143A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261580(P2011−261580)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】
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