説明

液晶表示装置

【課題】液晶表示装置において、TCON基板からのEMIを低減する。
【解決手段】液晶表示装置の下フレーム30の裏面にTCON基板60が配置している。TCON基板60には液晶表示パネルと接続したフレキシブル配線基板50が接続している。TCON基板60の基板の右側端部にはアース電極62が形成されており、アース電極62は導電テープ70によって下フレーム30と接続している。TCON基板60において、タミー端子63が形成されており、ダミー端子63をTCON基板60のアース配線と接続するとともに、ダミー端子63を導電テープ70によって、金属によって形成された下フレーム30と電気的に接続する。したがって、TCON基板60全体を確実にアース電位に落とすことが出来る。これによってEMIを低減することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に係り、特にEMIを対策した液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が設置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
【0003】
液晶表示装置はフラットで軽量であることから、TV等の大型表示装置から、モニタ等の中型表示装置、携帯電話やDSC(Digital Still Camera)等の小型表示装置等、色々な分野で用途が広がっている。特に最近では、タブレット用液晶モジュールに使用される液晶表示装置の需要も高まっている。
【0004】
液晶表示装置を小型でかつ薄型にすると、プリント配線基板(PCB)のそりが問題となる。PCBは端部にフレキシブル配線基板と接続する端子列が配置されている場合が多い。フレキシブル配線基板と接続する端子は、PCB端部全体に配置しているわけではなく、一部に配置している。PCBの端部に端子が存在する部分と存在しない部分が存在すると、PCBの応力が不均一になり、PCBのそりの原因になる。PCBがそると、液晶表示装置の薄型化に悪影響を及ぼす。
【0005】
「特許文献1」には、PCBにおいて、フレキシブル配線基板と接続する部分の他に、フレキシブル配線基板と接続しない部分にもダミー端子を形成することによってPCBのそりを防止する構成が記載されている。
【0006】
一方、表示装置が小型化、高精細化してくると、回路部品からの電磁波の放射が問題となり、これはElectro Magnetic Interference(EMI)として知られている。「特許文献2」には、フレキシブル配線基板にアース端子を形成してアースの強化を行ってEMIを対策する構成が記載されている。
【0007】
「特許文献3」には、電磁波を発生しやすい部品あるいは端子と、電磁波を放射し易い部品あるいは端子を非接続とすることによってEMIを低減する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−241852号公報
【特許文献2】特開2006−350243号公報
【特許文献3】特開平11−284291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年表示領域の対角が23cm程度のタブレット型液晶表示装置の需要が拡大している。タブレット型液晶表示装置は全体を薄く形成するために、ドライバ等を搭載した液晶表示パネルを金属製の上フレームと金属製の下フレームによって挟み込み、下フレームの端部に形成された間隙から回路基板を下フレームの背面に配置する構成としている。
【0010】
図10はタブレット型液晶表示装置1の裏面図である。図10において、下フレーム30の端部には切欠き32が辺に沿って形成されており、この切欠き32を液晶表示パネルと接続しているフレキシブル配線基板50が通り抜け、このフレキシブル配線基板50が裏側に配置されている配線基板に接続している。この配線基板はタイミングコントローラ(TCON)を含むので、TCON基板60と呼ぶ。TCON基板60には種々の回路部品および配線を含むが、図10では簡略化して回路部品としてはTCONのみ記載し、配線は省略している。また、TCON基板60には種々の機能を持たせるために、多くの回路部品、および配線を配置するために、例えば6層程度の配線基板となっている。
【0011】
このように、TCON基板60には回路部品、配線等が密集している上に、クロックパルス等の高周波信号が通過する。したがって、これらの回路からの電磁波の放出が大きく、EMIが問題となる。EMIを低減する方法の一つとして基板におけるアースを十分に行うという方法が考えられる。
【0012】
図10において、TCON基板60の端部にはTCON基板60をアースするためのアース端子62が形成されている。アース端子62は導電テープ70によって金属製の下フレーム30と導通し、アースをとっている。アース端子62はTCON基板60の左右に形成されているが、図10では右側のアース端子62のみ導電テープ70によって下フレーム30と接続している。
【0013】
導電テープ70は図11に示すように、金属箔71に導電性微粒子73を分散した粘着材72がコーティングされている構成である。金属箔71としては、銅あるいはAlが使用される。粘着材72は一般にはアクリル系樹脂が使用され、導電性の微粒子73としては、銅、Ni、カーボン等の微粒子が使用される。
【0014】
図10に戻り、TCON基板60のアースは右側のアース端子62のみで導電テープ70によってアースが取られている。したがって、TCON基板60の中央部あるいは左端部は十分なアース電位とはなっていない。このため、TCONの基板60中央部およびTCON基板60の左端はEMIの影響を受けやすい。TCON基板60の左端部に導電テープ70を配置する場所があれば、TCON基板左端においてもアースを十分とることが出来るが、TCON基板60の中央部では、EMIを十分に対策できないことは同じである。
【0015】
一方、図10に示すように、液晶表示パネルに配置したドライバ等と接続をとるために、フレキシブル配線基板50が使用されているが、パルス波の周波数が大きくなると、フレキシブル配線基板50とTCON基板60の配線の接続部分において、信号の反射が生ずる。この信号の反射がEMIの原因になる。
【0016】
液晶表示装置を用いたモニタ(以後液晶モニタ)は液晶表示パネルにおけるドレインドライバ等と接続するドレイン基板が配置される。液晶モニタの画面の精細度が高くなると、ドレイン基板におけるEMIの発生が問題となることは、上記で説明したタブレット用液晶表示装置におけるTCON基板と同様である。
【0017】
本発明の課題は、TCON基板全体のアースを十分にとり、TCON基板からのEMIの発生を防止することである。本発明の他の課題は、TCON基板の配線とフレキシブル配線基板との接続の端部からのEMIの発生を防止することである。本発明のさらに他の課題は、液晶モニタ等で使用される液晶表示装置のドレイン基板におけるEMIの発生を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は以上のような課題を解決するものであり、主な手段は次のとおりである。すなわち、画素電極と対向電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板の間に液晶層が挟持された液晶表示パネルの背面にバックライトが配置され、前記液晶表示パネルと前記バックライトとを上フレームと下フレームによって収容し、前記下フレームには切り欠きが形成され、前記液晶表示パネルの端子部にはフレキシブル配線基板が接続し、前記フレキシブル配線基板は前記下フレームの前記切り欠きを挿通して前記下フレームの背面に配置されたTCON基板に接続した液晶表示装置であって、前記TCON基板には前記フレキシブル配線基板が接続された部分以外の場所にダミー端子が配置され、前記ダミー端子は導電部材によって覆われており、前記下フレームと電気的に接続していることを特徴とする液晶表示装置である。
【0019】
他の主な手段は、前記導電部材は、前記TCON基板の内側の前記フレキシブル配線基板の接続端部を覆っていることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置である。
【0020】
さらに他の主な手段は、画素電極と対向電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板の間に液晶層が挟持された液晶表示パネルの背面にバックライトが配置され、前記液晶表示パネルと前記バックライトとを上フレームと下フレームによって収容し、前記下フレームには切り欠きが形成され、前記液晶表示パネルの端子部にはフレキシブル配線基板が接続し、前記フレキシブル配線基板は前記バックライトの側面に配置されたドレイン基板と接続し、前記ドレイン基板には、前記フレキシブル配線基板と接続した以外の場所にダミー端子が形成され、前記ダミー端子は、導電性の接続用ガスケットによって前記上フレームと接続していることを特徴とする液晶表示装置。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、TCON基板全体において、十分なアースをとることが出来、EMIの発生を防止することが出来る。また、本発明の他の形態によれば、TCON基板とフレキシブル配線基板との接続部分におけるEMIの発生を防止することが出来る。したがって、タブレット用液晶表示装置等において、EMIによる誤動作の発生を防止することが出来る。
【0022】
さらに、本発明によれば、ドレイン基板を用いる、モニタ用液晶表示装置等において、ドレイン基板からのEMIの発生を防止することが出来るので、液晶表示装置を用いたモニタ等におけるEMIによる誤動作の発生を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】タブレット用液晶表示装置の正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】実施例1を示すタブレット用液晶表示装置の裏面図である。
【図4】実施例2を示すタブレット用液晶表示装置の裏面図である。
【図5】実施例2の他の例を示すタブレット用液晶表示装置の裏面図である。
【図6】モニタ用液晶表示装置の正面図である。
【図7】図6のB−B断面図である。
【図8】接続用ガスケットの外観の例を示す図である。
【図9】ドレイン基板における実施例3を示す斜視図である。
【図10】タブレット用液晶表示装置の従来例における裏面図である。
【図11】導電テープの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に実施例を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は本発明が使用されるタブレット用液晶表示装置1の平面図である。タブレット用液晶表示装置1は、液晶表示パネルが上フレーム20と下フレーム30によって挟持されている構成である。上フレーム20と下フレーム30は、固定手段15によって固定されている。固定手段15はかしめでもよいし、ネジ止め、あるいは他の方法でもよい。
【0026】
図1において、タブレット用液晶表示装置1の表示領域10の周辺である額縁領域は、上側および左側で狭く、右側および下側で広くなっている。右側に例えば走査線ドライバが配置され、下側には例えば、ドレインドライバおよび、TCON基板60と接続される配線が配置されているので、幅が広くなっている。
【0027】
図2は図1のA−A断面図である。図2において、TFT基板100と対向基板200によって液晶表示パネルが形成されている。図2において、下偏光板と上偏光板は省略されている。液晶表示パネルの背面にはバックライト40が配置されている。液晶表示パネルおよびバックライト40は上フレーム20と下フレーム30によって収容されている。上フレーム20と下フレーム30は固定手段15によって固定されている。
【0028】
図2において、TFT基板100の端子部150にはフレキシブル配線基板50が接続され、このフレキシブル配線基板50は、下フレーム30の背面に延在してTCON基板60と接続する。TFT基板100と接続するフレキシブル配線基板50は下フレーム30に形成された切り欠き32を介して下フレーム30の背面に配置されたTCON基板60と接続している。
【0029】
図3は本実施例におけるタブレット用液晶表示装置1の背面図である。図3において、下フレームの端部には切り欠き32が形成され、この部分において、液晶表示パネルの端子部150と接続したフレキシブル配線基板50が挿通している。図3における下フレーム30には孔31が形成され、タブレット用液晶表示装置1の軽量化、内部で発生する熱の放熱効果の向上を図っている。
【0030】
図3におけるTCON基板60にはTCON61のみ記載され、他の回路部品、配線等は省略されている。TCON基板60の右側に形成されたアース端子62は導電テープ70によって金属性の下フレーム30と電気的に接続している。従来はこれのみによってTCON基板60全体のアースをとっていた。
【0031】
本発明の特徴は、これに加えて、フレキシブル配線基板50とフレキシブル配線基板50の間に形成されたダミー端子63をアース端子62として用い、このダミー端子63を導電テープ70によって、下フレーム30と接続することによってTCON基板60全体のアースを十分にとるようにしていることである。導電テープ70は図10および図11で説明したのと同様である。なお、以下には導電テープ70によって代表させて説明するが、アース手段は導電テープ70に限らず、導電性樹脂等の導電部材を用いることが出来る。
【0032】
TCON基板60における端子は、機能的には液晶表示パネルからのフレキシブル配線基板50と接続する部分にのみ存在すればよいが、端子をフレキシブル配線基板との接続部分等、TCON基板60の所定の部分のみに形成すると、基板に歪みが生ずる。これを防止するために、フレキシブル配線基板50と接続する部分以外にもダミー端子63を設けている。従来は、このダミー端子63は文字通りダミー端子63であり、接続の働きはしていなかった。
【0033】
本発明では、このダミー端子をTCON基板60のアース配線と接続し、ダミー端子63を下フレーム30と導電テープ70によって接続することによって、TCON基板60中央部におけるアースを確実にとるようにしている。アースを確実にとることによって、従来、TCON基板60の中央部において発生していたEMIを低減することが出来る。なお、この場合の導電テープ70もTCON基板60のアース端子62と接続する導電テープ70と同じものを使用することが出来る。
【0034】
ところで、図3において、TCON基板60の左側において、下基板のスペースに余裕があれば、左側のアース端子62にも導電テープ70を使用してアースをとることが出来る。しかし、この場合であっても、TCON基板60の中央部のアースは十分にとることが出来ないので、本発明を適用するメリットは大きい。
【実施例2】
【0035】
図4は本発明の第2の実施例を示す、タブレット用液晶表示装置1の裏面図である。図4において、下フレーム30の端部には切り欠き32が形成され、この部分において、液晶表示パネルの端子部150と接続したフレキシブル配線基板50が挿通していることは図3と同様である。また、図4における下フレーム30には孔31が形成され、タブレット用液晶表示装置1の軽量化、内部からの放熱効果の向上を図っていることも図3と同様である。
【0036】
図4において、長い導電テープ70がTCON基板60の端部全体を覆い、TCON基板60の左右において、下フレーム30と接続してアースを取っている。図4において、導電テープ70は両側において、TCON基板60に形成されたアース端子62と接続している。図4の特徴は導電テープ70が全てのダミー端子63を覆っているのみならず、フレキシブル配線基板50がTCON基板60に形成された配線と接続される部分も覆っていることである。なお、図4では、TCON基板60上の配線は省略されている。
【0037】
TCON基板60に形成された配線とフレキシブル配線基板50との接続部は導電体の材料、形状等が異なるために、不連続な構造となっている。このような不連続な構造からは、特に、高周波信号等は、反射波が生じやすい。このような反射波はEMIの発生の原因となり、誤動作の原因となる。図4に示す本実施例においては、フレキシブル配線基板50とTCON基板60の配線の接続部を導電テープ70で覆うことによって、フレキシブル配線基板50の端部からのEMIの発生を防止することが出来る。
【0038】
本実施例においても、アース配線と接続したダミー端子63を導電テープ70によって覆っているので、TCON基板60の中央部分からのEMIの発生を防止することが出来る。したがって、本実施例においては、TCON基板60のアースを十分にとることによってEMIを防止する効果とフレキシブル配線基板50とTCON基板60の配線との境界からのEMIの発生を防止する効果を同時に得ることが出来、EMIによる誤動作を効果的に防止することが出来る。
【0039】
図5は、本実施例の他の例である。図5において、導電テープ70は全てのダミー端子63と、TCON基板の配線と接続するフレキシブル配線基板50の端部を覆っており、かつ、導電テープ70は図4に比べて幅が広く、下フレーム30の端部にまで延在している。したがって、TCON基板60のアースを、特に中央部においてまで、より確実にとることが出来る。なお、図5では、TCON基板60の左側のアース端子62は直接下フレーム30と接続していない例を示しているが、スペースが許せば導電テープ70を左側のアース端子62を介して下フレーム30に接続することが出来る。
【0040】
なお、図4および図5においては、全てのダミー端子63を導電テープ70で覆っているが、ダミー端子63の一部のみ覆っても効果がある。また、フレキシブル配線基板50と配線との全ての接続部分のみでなく、その一部を覆うことによっても効果がある。
【実施例3】
【0041】
本実施例は、本発明をモニタ用液晶表示装置2に適用した例である。図6はモニタ用液晶表示装置2の正面図である。図6において、液晶表示パネルは上フレーム20内に収容されており、表示領域10の外側は上フレーム20となっている。
【0042】
図7は図6のB−B断面図である。図7において、TFT基板100と対向基板200で形成される液晶表示パネルの下側にバックライト40が形成されている。液晶表示パネルとバックライト40とは上フレーム20と下フレーム30に収容されている。下フレーム30は上フレーム20に嵌合しており、図示しないかしめ等によって固定されている。
【0043】
モニタ用液晶表示装置2は明るさを大きくするためにバックライト40として直下型のバックライトが使用されており、バックライト40の厚さがタブレット用液晶表示装置1等のバックライトに比べて大きい。したがって、液晶表示パネルの端子部150と接続するフレキシブル配線基板50が接続するいわゆるドレイン基板80は、バックライト40の側面に配置されている。なお、ドレイン基板80はドレインドライバ側に配置されているので、ドレイン基板80と呼んでいる。
【0044】
バックライト40の側面に配置されたドレイン基板80にはフレキシブル配線基板50が接続し、下フレーム30の端部を挿通して下フレーム30の背面に配置されたTCON基板60に接続する。図7において、TCON基板60にはTCON61が配置されており、その他の回路部品は省略されている。
【0045】
モニタ用液晶表示装置2が高精細になるにしたがって、クロックパルスも高周波となり、EMIの問題が生ずることはタブレット用液晶表示装置1と同様である。また、ドレイン基板80も基板の歪みを防止するために、フレキシブル配線基板50が接続される以外の部分にもダミー端子63が形成されている。
【0046】
図7においては、このダミー端子63の部分に導電性の接続用ガスケット90を配置している。導電性の接続用ガスケット90は弾力があるプラスチックに導電性のフィラーが配合されたものである。図7においては、導電性の接続用ガスケットが上フレーム20の側面とドレイン基板80との間に挟持されることによる押圧によって電気的な接続をとっている。図8は、接続用ガスケット90の外観図である。図8において、接続用ガスケット90の形状は、例えば、直方体となっている。
【0047】
図9はドレイン基板80の一部を示す斜視図であり、フレキシブル配線基板50とフレキシブル配線基板50の間に形成されたダミー端子63に接続用ガスケット90が配置されている状態を示す斜視図である。図9において、ダミー端子63の上に配置された接続用ガスケット90は上面を上フレーム20によって押さえることによって確実に上フレーム20との接続を取ることができるので、ドレイン基板80のアースを確実とることが出来、ドレイン基板80におけるEMIの発生を防止することが出来る。
【0048】
図7に戻り、ドレイン基板80とTCON基板60を接続するフレキシブル配線基板50は下フレーム30端部の切り欠き32を挿通している。図7における下フレーム30に配置されたTCON基板60におけるEMIの問題は、タブレット用液晶表示装置1において説明したのと同じ問題を有している。したがって、TCON基板60全体のアースを着実にとるために、実施例1および実施例2で説明したようなアースの構成をとることが出来る。
【0049】
以上のように、本実施例によれば、モニタ用液晶表示装置2において、ドレイン基板80およびTCON基板60におけるEMIを低減することが出来るので、誤動作の少ないモニタ用液晶表示装置2を製造することが出来る。
【符号の説明】
【0050】
1…タブレット用液晶表示装置、 2…モニタ用液晶表示装置、 10…表示領域、 15…固定手段、 20…上フレーム、 30…下フレーム、31…孔、32…切り欠き、 40…バックライト、 50…フレキシブル配線基板、 60…TCON基板、 61…TCON、 62…アース端子、 63…ダミー端子、 70…導電テープ、 71…金属箔、 72…アクリル粘着材、 73…導電性微粒子、 80…ドレイン基板、 90…接続用ガスケット、 100…TFT基板、 150…端子部、 200…対向基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素電極と対向電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板の間に液晶層が挟持された液晶表示パネルの背面にバックライトが配置され、
前記液晶表示パネルと前記バックライトとを上フレームと下フレームによって収容し、
前記下フレームには切り欠きが形成され、
前記液晶表示パネルの端子部にはフレキシブル配線基板が接続し、前記フレキシブル配線基板は前記下フレームの前記切り欠きを挿通して前記下フレームの背面に配置されたTCON基板に接続した液晶表示装置であって、
前記TCON基板には前記フレキシブル配線基板が接続された部分以外の場所にダミー端子が配置され、
前記ダミー端子は導電部材によって覆われており、前記下フレームと電気的に接続していることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記導電部材は、前記TCON基板の内側の前記フレキシブル配線基板の接続端部を覆っていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記導電部材は全ての前記ダミー端子を覆っていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記導電部材は、全ての、前記TCON基板の内側の前記フレキシブル配線基板の接続端部を覆っていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記導電部材は導電テープであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
画素電極と対向電極が形成されたTFT基板とカラーフィルタが形成された対向基板の間に液晶層が挟持された液晶表示パネルの背面にバックライトが配置され、
前記液晶表示パネルと前記バックライトとを上フレームと下フレームによって収容し、
前記下フレームには切り欠きが形成され、
前記液晶表示パネルの端子部にはフレキシブル配線基板が接続し、前記フレキシブル配線基板は前記バックライトの側面に配置されたドレイン基板と接続し、
前記ドレイン基板には、前記フレキシブル配線基板と接続した以外の場所にダミー端子が形成され、
前記ダミー端子は、導電性の接続用ガスケットによって前記上フレームと接続していることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
前記接続用ガスケットは前記ダミー端子の全てを覆っていることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記液晶表示装置はさらに前記下フレームの背面にTCON基板を有し、前記基板は他のフレキシブル配線基板によって前記ドレイン基板と接続し、
前記TCON基板には前記フレキシブル配線基板が接続された部分以外の場所にダミー端子が配置され、
前記ダミー端子は導電部材によって覆われており、前記下フレームと電気的に接続していることを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記導電部材は、前記TCON基板の内側の前記フレキシブル配線基板の接続端部を覆っていることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記導電部材は導電テープであることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−88449(P2013−88449A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225610(P2011−225610)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【Fターム(参考)】