説明

湯水混合水栓

【課題】シンプルな構造で所定状態の吐水流量を規制することのできる湯水混合水栓を提供すること。
【解決手段】湯水混合水栓である弁ユニットに、水と湯との混合の割合と混合水の流出量とを調節することができるレバー軸90と、レバー軸90が動作する範囲を制限する動作範囲制限孔116と、レバー軸90から突出するピン92と、ピン92を入り込ませると共に、レバー軸90の動作に伴って移動するピン92を、動作範囲制限孔116によって制限するレバー軸90の動作範囲である制限動作範囲内で移動可能にする動作自由部113と、制限動作範囲のうちの所定の方向のレバー軸90の動作によるピン92の移動を規制することによりレバー軸90の動作を規制する動作規制部と、動作自由部113と動作規制部との間で92が移動することを可能にするスライド部と、を有するレバー軸支持部溝部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湯水混合水栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の水栓の中には、1つの操作部を操作することにより、吐水口から吐水される水の流量のみでなく、温度も調節することが可能なものがある。例えば、特許文献1に記載されたシングルレバー式の湯水混合栓では、水と湯とが混合した混合水の温度と吐水流量とを、1本の操作レバーを操作することにより調節可能になっている。また、このシングルレバー式の湯水混合栓では、操作レバーの高温吐出側への操作を規制するストッパー手段を設けることにより、安全ボタンによって規制を解除するまでは、所定以上の高温の湯の吐出をストッパー手段によって規制可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−19750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高温の湯の吐水を規制することを目的としてストッパー手段や安全ボタンを設ける場合、構造が複雑になるため、製造コストの上昇につながる場合があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シンプルな構造で所定状態の吐水流量を規制することのできる湯水混合水栓を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る湯水混合水栓は、それぞれ異なる流路から流入する水と湯とを混合して流出させることができる流体混合部と、前記流体混合部を作動させることにより前記水と前記湯との混合の割合と流出量とを調節することができる操作部と、前記操作部が動作する範囲を制限することにより前記流体混合部の作動範囲を制限する動作制限部と、前記操作部から突出する突出部と、前記突出部を入り込ませると共に、前記操作部の動作に伴って移動する前記突出部を、前記動作制限部によって制限する前記操作部の動作範囲である制限動作範囲内で移動可能にする動作自由部と、前記制限動作範囲のうちの所定の方向の前記操作部の動作による前記突出部の移動を規制することにより前記操作部の動作を規制する動作規制部と、前記動作自由部と前記動作規制部との間で前記突出部が移動することを可能にする突出部移動部と、を有する突出部用溝部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、上記湯水混合水栓において、前記動作規制部は、前記制限動作範囲のうち前記湯のみを流出させる方向への前記操作部の動作を規制することが好ましい。
【0008】
また、上記湯水混合水栓において、前記動作規制部は、規制する方向の前記操作部の動作の最大量を規制することが好ましい。
【0009】
また、上記湯水混合水栓において、前記流体混合部は、流入する前記水と前記湯とのそれぞれの孔と前記混合水を流出させる孔とを有する固定ディスクと、前記水と前記湯との流れ方を切り換える切換穴を有する可動ディスクと、を有して構成されており、前記操作部は、前記突出部が突出する球状部を有するレバー軸により設けられており、且つ、前記可動ディスクに連結されて前記可動ディスクを移動させて前記可動ディスクと前記固定ディスクとの相対位置を変化させることにより前記流体混合部を作動させることが可能になっており、前記球状部は、前記突出部用溝部が内面に形成されるユニットケースの前記突出部用溝部に前記突出部が入り込んだ状態で、前記可動ディスク及び前記固定ディスクと共に前記ユニットケースに収容されており、前記動作制限部は、前記ユニットケースの上端に形成され、前記レバー軸を前記動作制限部に貫通挿入して前記レバー軸が動作する範囲を制限することにより前記流体混合部の作動範囲を制限することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る湯水混合水栓は、シンプルな構造で所定状態の吐水流量を規制することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、実施形態に係る弁ユニットを備える水栓装置の概略構成例を示す説明図である。
【図2】図2は、図1に示す水栓本体の要部断面図である。
【図3】図3は、図2に示す水栓本体の斜視図である。
【図4】図4は、図2に示す本体ケースの断面図である。
【図5】図5は、図2に示す本体ケースの底面図である。
【図6】図6は、図4に示す本体ケースの斜視図である。
【図7】図7は、図2に示す弁ユニットの断面図である。
【図8】図8は、図7に示す弁ユニットの斜視図である。
【図9】図9は、図7に示すレバー軸の側面図である。
【図10】図10は、図9に示すレバー軸の斜視図である。
【図11】図11は、図7に示すユニットケースの正面図である。
【図12】図12は、図11のB−B断面図である。
【図13】図13は、図11に示すユニットケースの斜視図である。
【図14】図14は、図11のC−C矢視図である。
【図15】図15は、図14のD−D矢視図である。
【図16】図16は、図7に示す軸受の断面図である。
【図17】図17は、図7に示す軸受の上面図である。
【図18】図18は、図16に示す軸受の斜視図である。
【図19】図19は、図7に示すディスクキャップの断面図である。
【図20】図20は、図7に示すディスクキャップの上面図である。
【図21】図21は、図7に示すディスクキャップの底面図である。
【図22】図22は、図19に示すディスクキャップの斜視図である。
【図23】図23は、図7に示す可動ディスクの断面図である。
【図24】図24は、図7に示す可動ディスクの底面図である。
【図25】図25は、図23に示す可動ディスクの斜視図である。
【図26】図26は、図7に示す固定ディスクの断面図である。
【図27】図27は、図7に示す固定ディスクの上面図である。
【図28】図28は、図7に示す固定ディスクの底面図である。
【図29】図29は、図26に示す固定ディスクの斜視図である。
【図30】図30は、図7に示す裏蓋の断面図である。
【図31】図31は、図7に示す裏蓋の上面図である。
【図32】図32は、図7に示す裏蓋の底面図である。
【図33】図33は、図30に示す裏蓋の斜視図である。
【図34】図34は、図2に示す固定ナットの断面図である。
【図35】図35は、図2に示す固定ナットの上面図である。
【図36】図36は、図34に示す固定ナットの斜視図である。
【図37】図37は、図2に示すレバーの断面図である。
【図38】図38は、図37に示すレバーの斜視図である。
【図39】図39は、図2に示す台座カバーの断面図である。
【図40】図40は、図2に示す台座カバーの底面図である。
【図41】図41は、図39に示す台座カバーの斜視図である。
【図42】図42は、図7のR−R断面図であり、レバー軸が中立状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。
【図43】図43は、ピンが、レバー軸支持部溝部の動作自由部に位置している場合の説明図である。
【図44】図44は、図43のS−S断面図である。
【図45】図45は、図7のレバー軸を傾倒させた場合の説明図である。
【図46】図46は、図45のT−T断面図であり、レバー軸を傾倒させた状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。
【図47】図47は、図45のT−T断面図であり、レバー軸が低温位置の状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。
【図48】図48は、図45のT−T断面図であり、レバー軸が高温位置の状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。
【図49】図49は、ピンが、レバー軸支持部溝部の動作規制部に位置している場合の説明図である。
【図50】図50は、図49のU−U断面図である。
【図51】図51は、ピンが、動作規制部に位置している場合の状態の動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る湯水混合水栓の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る弁ユニットを備える水栓装置の概略構成例を示す説明図である。なお、以下の説明では、本実施形態に係る弁ユニット80が備えられる水栓装置5の通常の使用態様時における上下方向を、弁ユニット80の上下方向として説明する。本実施形態に係る弁ユニット80が備えられる水栓装置5は、洗面台(図示省略)等のカウンタ1に設置されている。この水栓装置5は、水を吐水する吐水部10と、吐水部10による吐水と止水との切り替えを行ったり、吐水する水の流量や温度を調節したりする水栓本体20と、を有している。
【0014】
このうち、吐水部10は、実際に水を吐水する吐水口15が設けられる吐水ヘッド14と、吐水ヘッド14を着脱可能に保持するホルダ11と、を有している。ホルダ11は、カウンタ1に設置されており、この状態で吐水ヘッド14を保持することにより、吐水ヘッド14は、ホルダ11を介してカウンタ1に設置される。さらに、ホルダ11は、カウンタ1に対して上下方向に移動可能なスライド管12に接続されていると共に、カウンタ1に対するスライド管12の上下方向の移動に伴って、ホルダ11も上下方向に移動可能に設けられている。
【0015】
また、吐水ヘッド14は、吐水口15を当該吐水ヘッド14の先端下面に有しており、さらに、吐水ヘッド14の先端部分には、吐水口15からの吐水を、ストレート吐水とシャワー吐水とで切り換える切換操作部16が設けられている。この吐水ヘッド14には、可撓性のホース185が接続されていると共に、ホース185はホルダ11を通っており、ホルダ11に保持される吐水ヘッド14をホルダ11から外す場合には、ホース185はホルダ11内から引き出すことが可能になっている。
【0016】
また、水栓本体20は、吐水部10とは離隔してカウンタ1に設置されており、水栓本体20と吐水部10とは、ホース185によって接続されている。即ち、水栓本体20には、ホース185における吐水ヘッド14に接続されている側の端部の反対側の端部側が接続されている。
【0017】
また、水栓本体20には、水や湯を水栓本体20に流入させる2本の流入管181と、水栓本体20から水、または湯、若しくはこれらの混合水を流出させる1本の流出管182とが接続されている。ホース185は、このように水栓本体20に接続される流出管182に接続されており、流出管182を介して水栓本体20に接続されている。
【0018】
また、水栓本体20には、流入管181から水栓本体20に流入し、流出管182から流出する水や湯の流量を調節するレバー170が設けられている。このレバー170は、上方に向かって所定の長さで延在しており、所定の範囲で傾倒方向や傾倒角を調節することにより、流出管182から吐水ヘッド14側に供給する水や湯の流量を調節する。
【0019】
図2は、図1に示す水栓本体の要部断面図である。図3は、図2に示す水栓本体の斜視図である。水栓本体20は、水や湯の流量を調節する際における要部となる湯水混合水栓である弁ユニット80と、この弁ユニット80を保持するケース部である本体ケース30と、本体ケース30に接続される台座カバー60と、を有している。即ち、本体ケース30は、弁ユニット80を収容する収容部であるユニット収容部35を有しており、水栓本体20は、本体ケース30のユニット収容部35に弁ユニット80を収容し、本体ケース30で弁ユニット80を保持した状態で、カウンタ1に取り付けられている。
【0020】
図4は、図2に示す本体ケースの断面図である。図5は、図2に示す本体ケースの底面図である。図6は、図4に示す本体ケースの斜視図である。本体ケース30は、略円筒形状で形成される本体部31の軸方向における一端に、鍔状の形状の本体取付部50が設けられることにより形成されている。ユニット収容部35は、本体部31における本体取付部50が位置する側の端部から他端側に向って所定の深さで開けられた穴状の形状で形成されている。このため、ユニット収容部35は、本体取付部50側の端部側に開口している。
【0021】
また、ユニット収容部35の内壁である収容部内壁36には、本体取付部50側から、本体取付部50が位置する側の反対側の端部方向に向った所定の位置で、且つ、ユニット収容部35の深さ方向における所定の範囲に、雌ネジ部であるケース側ネジ部37が形成されている。即ち、ケース側ネジ部37は、ユニット収容部35における開口側から、ユニット収容部35の深さ方向における所定の位置に、所定の範囲で形成されている。
【0022】
また、本体取付部50の外周部分には、本体取付部50のほぼ全周にかけて、壁状の形状で本体部31が位置する側の反対方向に向けて突出したカバー取付部51が設けられている。詳しくは、カバー取付部51は、本体取付部50の全周に渡って形成された壁部の一部が切り欠かれた形状で形成されており、この切り欠かれた部分は、本体取付部50上の水を排水する排水部55として形成されている。また、カバー取付部51における排水部55が形成されている部分に対向する位置は、内周面が平面状に形成されており、この部分は取付部側平面部52となっている。
【0023】
本体取付部50は、この排水部55が位置する部分では、カバー取付部51が突出する側の面が、本体部31の中心軸側から、本体取付部50の径方向における外方に向かってカバー取付部51の突出方向の反対方向に向う方向に傾斜する傾斜部56を有している。即ち、傾斜部56は、カバー取付部51が突出する側の面が、本体部31の中心軸側から排水部55に向うに従って、本体取付部50の板厚が薄くなる方向に傾斜することによって形成されている。さらに、カバー取付部51の外周面には、カバー取付部51の全周にかけて形成された溝部であるOリング溝57が形成されている。カバー取付部51は、排水部55によって周方向に不連続となって形成されているが、Oリング溝57も、排水部55の部分には形成されていないため、周方向に不連続になっている。
【0024】
また、本体部31には、本体取付部50寄りの所定の範囲の外周部分に、雄ネジとして形成される取付ネジ部32が設けられている。さらに、本体部31における本体取付部50が位置する側の端部の反対側の端部側には、流入孔41と流出孔42とが形成されている。この流入孔41と流出孔42とは、ユニット収容部35の底部から、本体部31の端部にかけて形成された孔として設けられており、本体取付部50が位置する側の端部の反対側の端部に開口している。また、流入孔41は2つ設けられており、流出孔42は1つ設けられている。
【0025】
図7は、図2に示す弁ユニットの断面図である。図8は、図7に示す弁ユニットの斜視図である。弁ユニット80は、ユニットケース100と、軸受120と、ディスクキャップ130と、可動ディスク140と、固定ディスク150と、裏蓋160と、操作部であるレバー軸90とを組み合わせることにより構成されている。このうち、可動ディスク140と固定ディスク150とは、異なる流路から流入する水と湯とを混合して混合水を流出させることができる流体混合部を構成している。弁ユニット80は、これらが組み合わされた状態で、本体ケース30のユニット収容部35に収容され、保持されている。また、この弁ユニット80は、複数の流路から流入する流体を混合して流出させることができると共に、操作部であるレバー軸90を傾斜させることにより混合の割合と流出量とを調節可能に構成されている。具体的には、レバー軸90は、可動ディスク140と固定ディスク150とからなる流体混合部を作動させることにより、水と湯との混合の割合と混合水の流出量とを調節することが可能になっている。
【0026】
図9は、図7に示すレバー軸の側面図である。図10は、図9に示すレバー軸の斜視図である。レバー軸90は、丸棒状の部材の長さ方向における一部に、丸棒の径よりも大きな径の球体状の形状で形成された球状部91を有して設けられている。この球状部91は、丸棒の両端のうち、一方の端部寄りの位置に配設されており、球体の中心が、丸棒の軸線上に位置するように配設されている。
【0027】
また、この球状部91には、円柱形状の突出部であるピン92が差し込まれている。このピン92は、レバー軸90の中心線に対して直交する向きで、球状部91の中心に向かって差し込まれている。このように差し込まれたピン92は、一部が球状部91から露出し、球状部91の表面から突出した状態で配設されている。このピン92は、球状部91に差し込まれて抜けないように固定してもよく、または球状部91に形成されるピン92用の穴に挿入するだけでもよい。
【0028】
また、レバー軸90の両端部のうち、球状部91に近い側の端部は、径がレバー軸90の径と同程度の球体状の形状で形成される球状端部95になっている。詳しくは、球状端部95は、球体におけるレバー軸90の端部側が平面になり、球体において平面になっている部分の反対側の部分は、レバー軸90の径が小さくなることにより、球体の範囲が大きくなる形状で形成されている。
【0029】
また、レバー軸90の両端部のうち、球状端部95側の反対側の端部側には、所定の範囲で形成されたネジ部であるレバー軸ネジ部98が形成されている。
【0030】
図11は、図7に示すユニットケースの正面図である。図12は、図11のB−B断面図である。図13は、図11に示すユニットケースの斜視図である。ユニットケース100は、略円筒形の形状で形成されるケース本体部101の一端側に、軸受120を保持する軸受保持部108が一体に設けられることにより構成されている。このうち、ケース本体部101における軸受保持部108が位置する側の端部の反対側の端部には、裏蓋160が係合するケース側係合部102が設けられている。このケース側係合部102は、ケース本体部101の形状である円筒の中心軸を中心とする点対称となる2箇所の位置に、軸受保持部108が位置する側の反対方向に、矩形の板状の形状で突出して形成されている。また、2箇所のケース側係合部102には、共に裏蓋160と係合する孔である係合孔103が、板厚方向に貫通して開けられている。
【0031】
また、ケース本体部101の側面には、弁ユニット80を組み立てた際にユニットケース100に収容されるディスクキャップ130の回転を規制する孔である回転規制孔104が形成されている。この回転規制孔104は、ケース本体部101の形状である円筒の側面に形成され、略矩形状の形状でケース本体部101の内側と外側とを連通する孔になっている。また、この回転規制孔104には、矩形の4つの辺のうち、1つの辺に、対向する辺の方向に突出した規制孔凸部105が形成されている。具体的には、規制孔凸部105は、回転規制孔104における4つの辺のうち、上方に位置する辺に形成されており、上方から下方に向けて突出している。
【0032】
また、軸受保持部108は、ケース本体部101の中心軸を中心とし、それぞれ内径の大きさが異なる第1内壁部109と第2内壁部110とを有しており、第1内壁部109と第2内壁部110とは、共にケース本体部101の内径よりも小さく形成されている。この第1内壁部109と第2内壁部110とは、第1内壁部109の方が第2内壁部110よりもケース本体部101寄りに位置しており、また、第1内壁部109は、第2内壁部110よりも内径が大きくなっている。即ち、ケース本体部101の内壁から、第1内壁部109を経て第2内壁部110に向うに従って、内径が小さくなっている。
【0033】
また、軸受保持部108における第2内壁部110よりも第1内壁部109が位置する側の端部の反対側の部分には、半球の球面状に形成され、レバー軸90の球状部91を支持することが可能なケース側レバー軸支持部111が形成されている。このケース側レバー軸支持部111は、球体における上半側の半球の球面状に形成されており、最も径が大きい部分、即ち、第2内壁部110側の端部の径が、第2内壁部110の内径よりも小さくなっている。このケース側レバー軸支持部111の形状である球体は、中心が、第2内壁部110やケース本体部101の中心軸の中心軸上に位置している。
【0034】
図14は、図11のC−C矢視図である。軸受保持部108には、ケース側レバー軸支持部111から、軸受保持部108におけるケース本体部101側の端部の反対側の端部にかけて、レバー軸90が動作する範囲を制限することにより可動ディスク140の作動範囲を制限する動作制限部として設けられる孔である動作範囲制限孔116が形成されている。即ち、動作範囲制限孔116は、ユニットケース100の上端に形成されている。この動作範囲制限孔116は、軸受保持部108の端部では、扇状の形状で開口しており、扇状における円弧状の部分である円弧部118に対向する部分である基部117は、レバー軸90の半径よりも若干大きい半径の円弧状に形成されている。この円弧部118は、第1内壁部109や第2内壁部110の中心軸を中心とする円周方向における位置が、ケース本体部101の回転規制孔104が形成される位置と同じ位置になっている。
【0035】
また、基部117は、円弧の中心が、第1内壁部109等の中心軸上に位置している。動作範囲制限孔116は、この基部117の位置を基準として、軸受保持部108の端部に扇状の形状で開口している。さらに、動作範囲制限孔116は、扇状の開口部分と、ケース側レバー軸支持部111の形状である半球の中心とを結ぶように、ケース側レバー軸支持部111から軸受保持部108の端部にかけて連通する形状で開口している。
【0036】
図15は、図14のD−D矢視図である。ケース側レバー軸支持部111には、球体の周方向に沿って形成された溝部であり、突出部用溝部であるレバー軸支持部溝部112が形成されている。このレバー軸支持部溝部112は、レバー軸90に設けられるピン92の直径よりも若干広い程度の溝幅で形成されており、3つの部位により構成されている。まず、レバー軸支持部溝部112の一部の部分は、ケース側レバー軸支持部111における第2内壁部110側の端部から、動作範囲制限孔116が連通する部分にかけて形成された動作自由部113になっている。この動作自由部113は、第1内壁部109や第2内壁部110の円周方向において、動作範囲制限孔116の開口部における基部117が形成される位置に形成されている。
【0037】
また、レバー軸支持部溝部112の別の部分は、動作範囲制限孔116の開口部の形状である扇状における円弧部118の一端付近と第1内壁部109等の中心軸とを結ぶ線上で、且つ、中心軸から見た場合に円弧部118が位置する側の反対側の部分に形成されている。ケース側レバー軸支持部111におけるこの位置に形成されるレバー軸支持部溝部112は、動作規制部115として設けられている。この動作規制部115は、ケース側レバー軸支持部111における第2内壁部110側の端部から、レバー軸支持部溝部112の溝幅よりも若干長い長さで、上方に向かって、つまり、動作範囲制限孔116がケース側レバー軸支持部111に連通している部分に向かって形成されている。このため、動作規制部115は、動作自由部113に対して長さが大幅に短くなっている。また、このように設けられる動作規制部115の上端部分は、動作規制部115にピン92が入り込んだ場合にピン92と当接する当接部115aになっている。
【0038】
さらに、動作自由部113と動作規制部115との第2内壁部110側の端部は、レバー軸支持部溝部112の一部であるスライド部114によって接続されている。このスライド部114は、ユニットケース100単体では溝状にはなっていないが、軸受保持部108内に軸受120が挿入された場合に、後述するこの軸受120の上端部125を溝壁として用いることにより、溝状の形状で形成される。このため、スライド部114も、レバー軸支持部溝部112を構成している。また、このように設けられるスライド部114の動作自由部113側の端部は自由部側端部114aになっており、動作規制部115側の端部は規制部側端部114bになっている。
【0039】
図16は、図7に示す軸受の断面図である。図17は、図7に示す軸受の上面図である。図18は、図16に示す軸受の斜視図である。軸受120は、略円筒形状で形成されると共に、円筒の外周面は、ユニットケース100の第1内壁部109の内径と同程度の外径を有する第1外周面121と、第2内壁部110の内径と同程度の外径を有する第2外周面122と、を有している。この第1外周面121と第2外周面122とは、ユニットケース100の第1内壁部109と第2内壁部110と同様に、中心軸が同一直線上に位置すると共に、第2外周面122は、第1外周面121の軸方向における一端側に位置している。また、第1外周面121における第2外周面122が位置する側の端部の反対側の端部には、第1外周面121の径方向における外方に突出した鍔部123が、円周上における所定の大部分の範囲に設けられている。また、ユニットケース100に形成されるレバー軸支持部溝部112の一部であるスライド部114の溝壁を構成する上端部125は、軸受120における鍔部123が位置する側の端部の反対側に位置する端部になっている。
【0040】
また、軸受120の内壁は、半球の球面状に形成され、レバー軸90の球状部91を支持することが可能な軸受側レバー軸支持部124を有している。この軸受側レバー軸支持部124は、第2外周面122が位置する側の端部側に、球体における下半側の半球の球面状に形成され、この端部に開口している。この軸受側レバー軸支持部124の形状である球体は、中心が、円筒形の外面である第2外周面122の中心軸上に位置している。
【0041】
また、軸受120には、軸受側レバー軸支持部124から、鍔部123が位置する側の端部側にかけて連通する孔であるレバー軸挿通孔126が形成されている。このレバー軸挿通孔126は、鍔部123が位置する側の端部に向かって径が大きくなる円錐状の形状で形成されており、円錐の頂点側の部分が、軸受側レバー軸支持部124に接続されることにより除去された形状になっている。このように、円錐の一部の形状で形成されるレバー軸挿通孔126は、円錐の中心軸が、軸受120の中心軸に一致する向き、及び位置で形成され、軸方向における両端で開口している。また、レバー軸挿通孔126は、軸受120の中心軸に対する傾斜角が、少なくともユニットケース100に形成される動作範囲制限孔116の円弧部118の部分におけるユニットケース100の中心軸に対する傾斜角よりも大きくなっている。即ち、レバー軸挿通孔126は、軸受側レバー軸支持部124からの距離に対する径の広がり度合いが、ケース側レバー軸支持部111からの距離に対する動作範囲制限孔116の円弧部118の部分の広がり度合いよりも大きくなっている。
【0042】
図19は、図7に示すディスクキャップの断面図である。図20は、図7に示すディスクキャップの上面図である。図21は、図7に示すディスクキャップの底面図である。図22は、図19に示すディスクキャップの斜視図である。ディスクキャップ130は、変形した楕円状の板状の形状で形成されたキャップ本体部131における一方の面に、キャップ本体部131の板厚方向に突出したキャップ側係合部135が形成されている。詳しくは、キャップ本体部131の板厚方向における一方の面をキャップ上面132、反対側の面をキャップ下面133とした場合に、キャップ側係合部135は、キャップ下面133におけるキャップ本体部131の外周面付近、即ち、キャップ外周面134付近に配設されている。また、キャップ側係合部135は、キャップ下面133に3つが形成されており、3つのキャップ側係合部135は、全てキャップ上面132が位置する側の反対方向に突出している。
【0043】
また、キャップ本体部131には、当該キャップ本体部131の厚さ方向に貫通する軸端挿入部136が形成されている。この軸端挿入部136は、対向する辺同士の距離が、レバー軸90の球状端部95の直径よりも若干大きい正八角形の穴になっており、正八角形に開口した形状で、キャップ上面132からキャップ下面133に掛けて貫通している。なお、軸端挿入部136は、正八角形以外の形状でもよい。軸端挿入部136は、レバー軸90の球状端部95が入り込むことができると共に、球状端部95が入り込んだ際における球状端部95との間の隙間が、極力小さくなる形状であれば、その形状は問わない。
【0044】
また、キャップ外周面134には、ユニットケース100の回転規制孔104と係合する回転規制部137が形成されている。この回転規制部137は、キャップ外周面134から突出しており、3つのキャップ側係合部135のうちの1つのキャップ側係合部135の近傍に配設されている。また、回転規制部137は、突出している方向に見た場合における形状が、ユニットケース100の回転規制孔104の形状に近似した形状になっている。
【0045】
詳しくは、回転規制部137は、突出している方向に見た場合における形状が、回転規制孔104の形状である矩形よりも若干小さい形状で形成されており、さらに、回転規制部137におけるキャップ上面132側の面には、キャップ本体部131の厚さ方向に凹んだ規制部凹部138が形成されている。この規制部凹部138は、溝深さがキャップ本体部131の厚さ方向になる溝状の形状で形成されており、溝深さが、規制孔凸部105の高さよりも若干高く、溝幅が、規制孔凸部105の幅よりも若干広くなって形成されている。また、規制部凹部138の長さは、回転規制部137の端部から、当該回転規制部137がキャップ外周面134から突出している高さよりも長い長さで形成されている。即ち、回転規制部137は、規制孔凸部105が規制部凹部138に入り込んだ状態で、ユニットケース100の回転規制孔104に入り込むことができる形状で形成されている。
【0046】
図23は、図7に示す可動ディスクの断面図である。図24は、図7に示す可動ディスクの底面図である。図25は、図23に示す可動ディスクの斜視図である。可動ディスク140は、厚さ方向に見た場合における形状がディスクキャップ130のキャップ本体部131の形状に近似した板状の形状で形成されている。このように形成される可動ディスク140には、厚さ方向における一方の面である可動ディスク上面141に、当該可動ディスク上面141から凹んで形成されたディスク側係合部145が設けられている。このディスク側係合部145は、ディスク側係合部145とディスクキャップ130とを厚さ方向に重ねた場合に、キャップ側係合部135が位置する部分に形成されている。
【0047】
つまり、ディスク側係合部145は、キャップ側係合部135と同様に3箇所に形成され、3箇所のディスク側係合部145は、相対的な位置関係が、3つのキャップ側係合部135の相対的な位置関係と同様な関係になって配設されている。このため、ディスク側係合部145は、可動ディスク上面141から、可動ディスク140の厚さ方向における可動ディスク上面141の反対側の面である可動ディスク下面142の方向に向かって凹んで形成されている。さらに、ディスク側係合部145は、キャップ側係合部135がキャップ外周面134付近に配設されているのと同様に、可動ディスク140の外周面である可動ディスク外周面143にかかって形成されている。このため、ディスク側係合部145は、可動ディスク外周面143からも凹んでいる。
【0048】
また、可動ディスク下面142には、流入孔41や流出孔42を流れる水や湯の流れ方を切り換える切換穴147が形成されている。この切換穴147は、二等辺三角形に近い形状で可動ディスク下面142に開口しており、深さ方向が可動ディスク140の厚さ方向になる向きで可動ディスク上面141までは貫通せず、可動ディスク下面142から可動ディスク上面141の方向に向かって形成されている。また、切換穴147の内壁148には、多数の凹凸が形成されている。
【0049】
図26は、図7に示す固定ディスクの断面図である。図27は、図7に示す固定ディスクの上面図である。図28は、図7に示す固定ディスクの底面図である。図29は、図26に示す固定ディスクの斜視図である。固定ディスク150は、略円板形状で形成されており、板厚方向における一方の面である固定ディスク上面151から、他方の面である固定ディスク下面152にかけて、3つの孔が貫通している。この3つの孔のうち2つは、弁ユニット80の外部から流入する水や湯を可動ディスク140側に流すディスク側流入孔155として形成されており、残りの1つの孔は、可動ディスク140側からの水や湯を弁ユニット80の外部に流すディスク側流出孔158として形成されている。
【0050】
このうち、ディスク側流出孔158は、二等辺三角形に近い形状で形成されており、詳しくは、二等辺三角形の底辺に該当する部分が、頂角が位置する側の反対方向に凸となる円弧状の形状で形成されている。このように形成されるディスク側流出孔158は、頂角が、固定ディスク150の形状である円の中心付近に位置する向きで形成されている。このため、ディスク側流出孔158における円弧状の部分は、固定ディスク150の外周面である固定ディスク外周面153側に位置している。
【0051】
また、2つのディスク側流入孔155は、ディスク側流出孔158の二等辺のそれぞれの辺側に1つずつが設けられている。このディスク側流入孔155の形状は、ディスク側流出孔158側の部分は概ねディスク側流出孔158の形状に沿った形状になっている。また、ディスク側流入孔155においてディスク側流出孔158が位置する側の反対側の部分の形状は、固定ディスク外周面153の方向に凸となる円弧状の形状で形成されている。また、これらのディスク側流入孔155とディスク側流出孔158とは、ディスク側流出孔158を二等辺三角形とした場合における垂線を中心とする線対称になって形成されている。
【0052】
また、固定ディスク外周面153には、当該固定ディスク外周面153から凹んだ保持部係合部154が形成されている。この保持部係合部154は、固定ディスク外周面153の3箇所に形成されており、ディスク側流入孔155及びディスク側流出孔158と同様に、ディスク側流出孔158の垂線を中心とする線対称になっている。具体的には、3箇所の保持部係合部154のうちの1箇所は、垂線の延長線上に位置しており、他の2箇所の保持部係合部154は、垂線の両側に形成されている。
【0053】
図30は、図7に示す裏蓋の断面図である。図31は、図7に示す裏蓋の上面図である。図32は、図7に示す裏蓋の底面図である。図33は、図30に示す裏蓋の斜視図である。裏蓋160は、外径が、ユニットケース100のケース本体部101のよりも若干小さい略円板形状で形成されており、固定ディスク150と同様に、板厚方向における一方の面である裏蓋上面161から、他方の面である裏蓋下面162にかけて、3つの孔が貫通している。また、3つの孔のうち2つは、弁ユニット80の外部から流入する水や湯を固定ディスク150側に流す裏蓋側流入孔167として形成されており、残りの1つの孔は、固定ディスク150側からの水や湯を弁ユニット80の外部に流す裏蓋側流出孔168として形成されている。
【0054】
これらの3つの孔は、裏蓋160の裏蓋上面161に固定ディスク150の固定ディスク下面152が対向する向きで、裏蓋160と固定ディスク150とを重ねた場合に、3つの孔が連通するように形成されている。つまり、裏蓋側流入孔167と裏蓋側流出孔168とは、裏蓋160と固定ディスク150とを重ねた場合に、裏蓋側流出孔168とディスク側流出孔158、及び2つの裏蓋側流入孔167と2つのディスク側流入孔155が、連通するように形成されている。
【0055】
また、裏蓋上面161には、裏蓋下面162が位置する側の反対方向に突出した固定ディスク保持部164が設けられている。この固定ディスク保持部164は、裏蓋160の外周面である裏蓋外周面163の近傍に配設されており、裏蓋側流入孔167や裏蓋側流出孔168との相対関係が、固定ディスク150の保持部係合部154と、ディスク側流入孔155及びディスク側流出孔158との関係と同様の関係になっている。
【0056】
つまり、固定ディスク保持部164は、裏蓋側流入孔167とディスク側流入孔155、及び裏蓋側流出孔168とディスク側流出孔158が連通するように裏蓋160と固定ディスク150とを重ねた場合に、固定ディスク150の保持部係合部154が位置する部分に配設されている。また、この固定ディスク保持部164は、固定ディスク150の保持部係合部154に入り込む、或いは、保持部係合部154に係合する形状で形成されている。
【0057】
また、裏蓋160には、裏蓋外周面163に、ユニットケース100のケース側係合部102に対して係合する裏蓋側係合部165が形成されている。この裏蓋側係合部165は、ケース側係合部102と同様に、円板状に形成される裏蓋160の中心を中心とする点対称となる2箇所の配設されている。この裏蓋側係合部165は、裏蓋160の中心が位置する側の反対方向に突出した部分が形成されていると共に、裏蓋160の径方向の弾力性を有している。
【0058】
弁ユニット80は、これらの各部材が組み合わされることにより設けられている。即ち、弁ユニット80は、ユニットケース100に、ディスクキャップ130、可動ディスク140、固定ディスク150が収容されると共に、ユニットケース100には裏蓋160が係合している。また、レバー軸90は、球状部91と、球状端部95側の部分がユニットケース100に収容され、レバー軸ネジ部98側の部分は、ユニットケース100の動作範囲制限孔116から、ユニットケース100の外部に出ている。
【0059】
この弁ユニット80を構成する各部材の組み立て状態について説明すると、レバー軸90は、ユニットケース100に設けられる軸受保持部108と、軸受120とにより支持される。詳しくは、レバー軸90は、レバー軸ネジ部98側がユニットケース100の内側から、軸受保持部108に形成される動作範囲制限孔116に対して貫通挿入することにより、球状部91側が、球面状に形成されたケース側レバー軸支持部111に対向する状態になる。
【0060】
軸受120は、軸受側レバー軸支持部124側がユニットケース100の軸受保持部108側に位置し、レバー軸挿通孔126側がユニットケース100のケース側係合部102側に位置する向きで、軸受保持部108内に挿入される。
【0061】
このように軸受120が挿入される際には、レバー軸90の球状端部95側が、軸受120の軸受側レバー軸支持部124に挿入され、軸受側レバー軸支持部124は、レバー軸90の球状部91に対向する状態になる。この状態で、軸受120を軸受保持部108内に挿入すると、軸受120の第1外周面121は軸受保持部108の第1内壁部109に嵌合し、第2外周面122は第2内壁部110に嵌合する。
【0062】
また、軸受120を軸受保持部108内に挿入した場合には、軸受120は、鍔部123が、軸受保持部108におけるケース本体部101側の部分に当接することにより、挿入方向の移動が規制される。この状態では、軸受120の上端部125は、軸受保持部108に形成されるケース側レバー軸支持部111の下端側に接触し、ケース側レバー軸支持部111に形成されるレバー軸支持部溝部112の一部であるスライド部114の溝壁を構成する。また、軸受保持部108内に軸受120を挿入した場合、軸受120は、当該軸受120の軸受側レバー軸支持部124と、軸受保持部108のケース側レバー軸支持部111とで、レバー軸90の球状部91を挟み込む状態になる。その際に、球状部91に差し込まれているピン92は、レバー軸支持部溝部112に入り込む。これにより、軸受側レバー軸支持部124は、球状部91に接触することが可能になるため、軸受120は、当該軸受120と軸受保持部108とによって、球状部91を支持する。
【0063】
また、レバー軸90が有する球状端部95は、球状部91を軸受120の軸受側レバー軸支持部124で支持する状態では、軸受120において軸受側レバー軸支持部124が位置する側の反対側に形成されるレバー軸挿通孔126を通り抜け、軸受120から突出する。このように、球状端部95が突出している部分には、ディスクキャップ130が配設される。即ち、ディスクキャップ130は、ユニットケース100のケース本体部101内に、キャップ上面132側が軸受120に対向する向きで配設される。軸受120から突出しているレバー軸90の球状端部95は、ディスクキャップ130の軸端挿入部136に挿入される。
【0064】
また、ディスクキャップ130に形成される回転規制部137は、ユニットケース100に形成される回転規制孔104に挿入される。その際に、回転規制孔104に形成される規制孔凸部105は、回転規制部137に形成される規制部凹部138に入り込む。これにより、ディスクキャップ130は、キャップ外周面134からの回転規制部137の突出方向には移動可能になりつつ、ケース本体部101の周方向への回転は、回転規制部137と回転規制孔104とにより規制される。
【0065】
また、ディスクキャップ130におけるキャップ下面133側には、可動ディスク上面141がディスクキャップ130に対向する向きで可動ディスク140が配設される。その際に、可動ディスク140の3箇所のディスク側係合部145には、ディスクキャップ130に形成される3つのキャップ側係合部135が入り込み、キャップ側係合部135は、ディスク側係合部145と係合する。これにより、可動ディスク140は、ディスクキャップ130と共に、回転規制部137の突出方向には移動可能になりつつ、ケース本体部101の周方向への回転が規制された状態で配設される。また、この場合、可動ディスク140は、切換穴147の形状である二等辺三角形の底辺が、回転規制部137寄りに位置する向きで、キャップ側係合部135とディスク側係合部145とが係合する。また、このように可動ディスク140とディスクキャップ130とが係合することにより、可動ディスク140は、ディスクキャップ130を介してレバー軸90と連結された状態になる。
【0066】
さらに、可動ディスク140における可動ディスク下面142側には、固定ディスク上面151が可動ディスク140に対向する向きで固定ディスク150が配設され、固定ディスク150は、ユニットケース100に取り付けられる裏蓋160によって保持される。
【0067】
詳しくは、裏蓋160は、裏蓋上面161が固定ディスク150に対向する向きでユニットケース100における軸受保持部108が位置する側の反対側の端部付近に配設される。裏蓋160は、ユニットケース100の端部付近で、ケース本体部101の内側に挿入され、裏蓋側係合部165が、ユニットケース100のケース側係合部102に形成される係合孔103に、ケース本体部101の内側から入り込む。これにより、裏蓋側係合部165は、ケース側係合部102の係合孔103に係合し、裏蓋160は、ユニットケース100に取り付けられる。
【0068】
固定ディスク150は、ユニットケース100に取り付けられる裏蓋160の裏蓋上面161側に配設され、裏蓋160の固定ディスク保持部164と、固定ディスク150の保持部係合部154とが係合することにより、固定ディスク150は裏蓋160に保持される。即ち、固定ディスク保持部164は、保持部係合部154に入り込み、保持部係合部154に係合することができる形状、及び位置で配設されているため、固定ディスク保持部164が保持部係合部154に係合することにより、固定ディスク150は裏蓋160に保持される。この場合、固定ディスク150は、ディスク側流出孔158が、ケース本体部101の回転規制孔104寄りに位置する向きで保持される。
【0069】
これらのように、各部材が組み合わされることにより構成される弁ユニット80は、さらに、本体ケース30内に収容されることにより、水栓本体20の一部を構成している。弁ユニット80は、ユニットケース100の軸受保持部108側が、本体ケース30の本体取付部50側に位置し、裏蓋160が、流入孔41や流出孔42が形成されている側に位置する向きで、本体ケース30のユニット収容部35に収容される。ユニット収容部35に収容された弁ユニット80は、固定ナット70によって本体ケース30に固定される。
【0070】
図34は、図2に示す固定ナットの断面図である。図35は、図2に示す固定ナットの上面図である。図36は、図34に示す固定ナットの斜視図である。固定ナット70は、円筒形に近い形状で形成されており、円筒形の軸方向における一端側の外周面71に雄ネジ部である固定ナットネジ部73が形成されており、他端側に、固定ナット70の着脱に用いる工具(図示省略)を掛ける工具掛け部74が設けられている。即ち、工具掛け部74は、固定ナットネジ部73の軸方向における固定ナット70の一端側に設けられている。
【0071】
固定ナット70は、円筒形に近い形状で形成されているため、工具掛け部74も、固定ナット70の中心軸側に空間を有して形成されている。また、工具掛け部74は、一般的な六角ナットと同様に、固定ナット70を軸方向に見た場合における外周面71の形状が略正六角形になって形成されており、この略正六角形を構成する各平面が、工具を掛ける面である工具掛け面75になっている。さらに、工具掛け部74には、各工具掛け面75側と固定ナット70の中心軸側とを連通する連通部、即ち、工具掛け部74の内周側と外周側とを連通する連通部である水抜き通路76が形成されている。
【0072】
この水抜き通路76は、6方向に面する各工具掛け面75の、固定ナット70の中心軸を中心とする周方向における幅方向の中央付近に形成されており、固定ナット70の中心軸側と工具掛け部74の外周側とを連通する切欠きとして形成されている。このため、水抜き通路76は、工具掛け部74の6箇所に形成されている。また、6方向に面する各工具掛け面75は、6箇所の水抜き通路76によってそれぞれ分断されている。
【0073】
また、固定ナット70の軸方向、或いは固定ナットネジ部73の軸方向における固定ナットネジ部73と工具掛け部74との間の外周面71には、固定ナットネジ部73が螺合する部材との間のシールを行う外周側シール部である外側Oリング溝78が形成されている。この外側Oリング溝78は、固定ナット70の周方向に形成された溝によって形成されている。
【0074】
また、固定ナット70の軸方向における外側Oリング溝78が形成される部分付近の内周面72には、内周面72に対向する部材との間のシールを行う内周側シール部である内側Oリング溝79が形成されている。即ち、固定ナット70は、円筒形に近い形状で形成されているため、内周面72は固定ナットネジ部73の軸方向に連通しており、内側Oリング溝79は、この内周面72における固定ナット70の周方向に形成された溝によって形成されている。このように、工具掛け部74と固定ナットネジ部73との間には、固定ナット70の外周側には外側Oリング溝78が形成され、内周側には内側Oリング溝79が形成されている。
【0075】
また、固定ナット70の内周面72は、内側Oリング溝79が形成されている部分付近よりも、外側に固定ナットネジ部73が形成されている部分付近の方が、径が大きくなっている。具体的には、固定ナット70の内周面72における内側Oリング溝79が形成されている部分付近は、内径の大きさが弁ユニット80のユニットケース100における軸受保持部108の外径と同程度の大きさになっている。これに対し、固定ナット70の内周面72において、外側に固定ナットネジ部73が形成されている部分付近は、内径の大きさがユニットケース100のケース本体部101の外径と同程度の大きさになっている。これらのため、固定ナット70の内周面72は、内側Oリング溝79が形成されている部分付近と、外側に固定ナットネジ部73が形成されている部分付近とで段差を有している。
【0076】
内周面72のこの段差は、固定ナット70の軸方向において工具掛け部74が位置する側の反対方向、即ち、固定ナットネジ部73が位置する側の端部方向に面する当接部77によって接続されている。つまり、固定ナット70の内周面72において内側Oリング溝79が形成されている部分付近は、外側に固定ナットネジ部73が形成されている部分付近よりも中心軸方向に突出しており、当接部77は、双方の内壁における他方の内壁寄りの部分を接続している。
【0077】
弁ユニット80は、この固定ナット70によって、本体ケース30に固定される。即ち、固定ナット70は、ユニット収容部35に弁ユニット80が収容された状態の本体ケース30に対して、固定ナットネジ部73側がユニット収容部35の底部側に位置する向きにして、固定ナットネジ部73をケース側ネジ部37に螺合させる。このように、固定ナットネジ部73をケース側ネジ部37に螺合させた状態では、固定ナット70の当接部77は、ユニット収容部35に収容された弁ユニット80の、ユニットケース100のケース本体部101における軸受保持部108側の端部に当接する。固定ナット70は、このように固定ナットネジ部73をケース側ネジ部37に螺合させることにより弁ユニット80に当接し、ユニット収容部35の開口部方向への弁ユニット80の移動を規制することによって、ユニット収容部35内への弁ユニット80の収容状態を保持する。
【0078】
また、ユニット収容部35内への弁ユニット80の収容時は、固定ナット70の外側Oリング溝78に外側Oリング溝78に適したサイズのOリング201を嵌め込み、内側Oリング溝79に内側Oリング溝79に適したサイズのOリング202を嵌め込んだ状態で収容する。これにより、外側Oリング溝78に嵌め込まれているOリング201は、ユニット収容部35の収容部内壁36に接触し、内側Oリング溝79に嵌め込まれているOリング202は、ユニットケース100の軸受保持部108の外周面に接触した状態になる。
【0079】
また、弁ユニット80はレバー軸90を有しており、レバー軸90は、弁ユニット80をユニット収容部35に収容した場合でも本体ケース30から突出しているが、このレバー軸90には、水栓装置5の使用者が操作をするレバー170が接続される。
【0080】
図37は、図2に示すレバーの断面図である。図38は、図37に示すレバーの斜視図である。レバー170は、丸棒状の形状で形成された軸部171と、この軸部171の一方の端部に形成される傘部173と、を有している。この傘部173は、放物面状、または、球面の一部の形状で形成されており、軸部171から離れるに従って広がる形状で形成されている。換言すると、傘部173は、軸部171から離れるに従って、軸部171の中心軸を中心とする径が大きくなる形状で形成されている。この傘部173の端部の径の大きさは、水栓装置5の通常の使用時は、軸受保持部108に形成される動作範囲制限孔116の上方を覆うことができる大きさになっている。
【0081】
また、軸部171における傘部173が接続されている側の端部には、雌ネジによって形成されたレバーネジ部172が設けられている。レバー170は、このレバーネジ部172を、レバー軸90に形成されるレバー軸ネジ部98と螺合させることにより、レバー軸90に接続される。
【0082】
また、本体ケース30に形成されるカバー取付部51には、台座カバー60が着脱可能に取り付けられる。図39は、図2に示す台座カバーの断面図である。図40は、図2に示す台座カバーの底面図である。図41は、図39に示す台座カバーの斜視図である。台座カバー60は、円板状の形状で形成される平面部61の外周部分に、円板の一方の面に突出した壁面である外周部63が設けられることにより構成されている。この外周部63は、内径が、本体ケース30に設けられるカバー取付部51の外径よりも若干大きくなっており、内周面には、極浅い溝深さで外周部63の全周にかけて形成された溝部であるOリング係合部65が形成されている。
【0083】
また、平面部61には、円板の中心付近に、レバー170の軸部171の軸径よりも大きく、傘部173の外径よりも小さい直径の孔であるレバー孔62が形成されている。このレバー孔62は、平面部61の厚さ方向に貫通した孔となっている。
【0084】
さらに、平面部61には、外周部63が突出している側の面に、平面部61から突出した突出部67が形成されている。この突出部67は、内径が固定ナット70の工具掛け部74において、工具掛け部74の中心軸と、この中心軸からの距離が最も遠い部分との距離よりも半径が大きく、本体ケース30に設けられるカバー取付部51の内径よりも外径が若干大きい円筒形の形状で形成されている。
【0085】
このように、円筒形の形状で形成される突出部67は、中心軸が平面部61の形状である円板の中心軸と一致するように平面部61に設けられており、平面部61からの高さが、本体ケース30に設けられるカバー取付部51の高さよりも低くなって形成されている。また、この突出部67は、外周面の一部が平面状に形成されており、この部分はカバー側平面部68となっている。この台座カバー60をカバー取付部51に取り付ける際には、Oリング203をカバー取付部51のOリング溝57に装着した状態で取り付ける。
【0086】
これらのように構成される水栓本体20は、カウンタ1に設置されるが、カウンタ1における水栓本体20を設置する部分には、カウンタ1の天板を上下方向に貫通する設置孔2が形成されており、水栓本体20は、この設置孔2を用いてカウンタ1に取り付けられる。詳しくは、設置孔2は、内径が本体ケース30の本体部31の外径よりも若干大きい径になっており、水栓本体20は、本体ケース30の本体取付部50がカウンタ1の上面に位置する向きで本体ケース30の本体部31を設置孔2に入り込ませる。
【0087】
この状態では、本体部31の取付ネジ部32はカウンタ1の下面側に位置するため、カウンタ1の下面側で取付ナット190とカウンタ1との間にパッキン195を介在させた状態で、取付ナット190を取付ネジ部32に螺合させることにより、カウンタ1の天板を本体取付部50と取付ナット190とで挟み込む。これにより、水栓本体20はカウンタ1に設置される。
【0088】
また、カウンタ1は、水栓装置5を使用する際の通常の使用形態における手前側が、奥の方よりも若干低くなる方向に緩やかに傾斜している。水栓本体20をカウンタ1に設置する際には、このカウンタ1の傾斜によって相対的な高さが低くなる側にカバー取付部51の排水部55が位置する向きで設置する。即ち、水栓本体20は、排水部55が手前側に位置する向きでカウンタ1に設置する。
【0089】
流入管181や流出管182は、このようにカウンタ1に設置される水栓本体20に接続されている。このうち、流入管181は2本が接続されており、一方の流入管181は、他端側が給水管(図示省略)に接続され、他方の流入管181は、他端側が温水装置(図示省略)に接続されている。これらの2本の流入管181は、本体ケース30に形成される2つの流入孔41に接続されている。また、流出管182は、本体ケース30に形成される流出孔42に接続されている。これらの流入管181から流入する水や湯は、弁ユニット80にも流入可能になっており、弁ユニット80は、複数の流路から流入する水や湯等の流体を混合して流出管182の方向に流出させることが可能になっている。
【0090】
この実施形態に係る弁ユニット80及び弁ユニット80が用いられる水栓装置5は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。本実施形態に係る弁ユニット80を備える水栓装置5では、2本の流入管181には、給水管や温水装置から常時水圧が作用しており、水栓装置5は、流入管181側から流出管182側に流れる水や湯の流量を水栓本体20で調節することにより、吐水口15からの吐水量や温度を調節する。このように、水栓本体20で吐水量を調節する場合には、レバー170の傾倒角度や傾倒方向を変化させることにより調節する。
【0091】
ここで、レバー170の動作について説明すると、レバー170は、弁ユニット80のレバー軸90に接続されており、レバー軸90は、球状部91がユニットケース100のケース側レバー軸支持部111と軸受120の軸受側レバー軸支持部124より支持されている。さらに、球状部91に設けられるピン92は、レバー軸支持部溝部112に入り込んでおり、レバー170の動作に伴ってレバー軸支持部溝部112内を移動することができる。
【0092】
このレバー軸支持部溝部112は、動作自由部113と動作規制部115とを有しており、双方はスライド部114によって接続されているため、ピン92は、動作自由部113の部分にも動作規制部115の部分に位置することが可能になっている。まず、レバー軸支持部溝部112に入り込んでいるピン92が、動作自由部113に位置している場合について説明すると、ピン92は動作自由部113に沿って移動することができるため、レバー170及びレバー軸90は、球状部91の中心部分を中心として、動作自由部113の形成方向に傾倒することができる。また、レバー170及びレバー軸90は、ピン92の中心軸を中心とする回転方向にも傾倒することができる。このため、レバー170及びレバー軸90は、2方向に傾倒可能に支持されており、このため、あらゆる方向に傾倒可能に支持されている。
【0093】
また、レバー軸90におけるレバー軸ネジ部98側の部分は、扇状の形状で開口している動作範囲制限孔116を通り抜けている。このため、あらゆる方向に傾倒可能なレバー軸90は、傾倒方向及び角度が、この動作範囲制限孔116によって制限される。即ち、レバー軸90は、レバー軸ネジ部98が位置する側の部分が、動作範囲制限孔116に当接する範囲内で、傾倒可能になっている。また、動作範囲制限孔116は、ケース本体部101の回転規制孔104側に円弧部118が位置する向きで形成されているため、レバー軸90の傾倒時は、レバー軸90は、回転規制孔104に近付く方向に傾倒する。これに対し、レバー軸90における球状端部95側の部分は、レバー軸90の傾倒時には、レバー軸ネジ部98側の部分が傾倒する方向の反対方向に傾倒する。このため、レバー軸ネジ部98側の部分が、動作範囲制限孔116に当接する範囲内で傾倒可能なレバー軸90の球状端部95側の部分は、中立状態、即ち、傾倒角度がケース本体部101等の中心軸に沿っている状態から、ケース本体部101の回転規制孔104が位置する部分から離れる方向の所定の範囲内で、傾倒可能になっている。
【0094】
また、ディスクキャップ130の回転規制部137は、レバー軸90が中立状態の場合に、ケース本体部101の回転規制孔104に入り込んでおり、回動や揺動が不可になっている。また、ディスク側係合部145が、ディスクキャップ130のキャップ側係合部135に係合している可動ディスク140は、ディスクキャップ130の移動と共に移動するが、レバー軸90が中立状態の場合には、可動ディスク140も、回転規制孔104寄りの位置で停止する。
【0095】
一方、流入管181から水栓本体20に流入する水や湯は、本体ケース30の流入孔41から、裏蓋160の裏蓋側流入孔167に流入し、固定ディスク150のディスク側流入孔155に流入している。また、固定ディスク150には、裏蓋160の裏蓋側流出孔168と本体ケース30の流出孔42とを介して流出管182に連通するディスク側流出孔158が形成されているが、ディスク側流入孔155とディスク側流出孔158とは、可動ディスク140の切換穴147を介して連通可能になっている。
【0096】
また、この可動ディスク140は、レバー軸90を傾倒させることによって移動するディスクキャップ130と共に移動するため、切換穴147を介するディスク側流入孔155とディスク側流出孔158との連通状態は、レバー軸90の傾倒状態によって切り換えられる。
【0097】
図42は、図7のR−R断面図であり、レバー軸が中立状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。レバー軸90が中立状態であることにより、可動ディスク140が回転規制孔104寄りに位置している場合、可動ディスク140の切換穴147は、固定ディスク150のディスク側流出孔158とのみ重なり、ディスク側流出孔158とのみ連通する状態になる。つまり、可動ディスク140が回転規制孔104寄りに位置することにより、切換穴147が回転規制孔104に位置している場合は、切換穴147は、同様に回転規制孔104寄りに位置するディスク側流出孔158とのみ連通する。このため、固定ディスク150に形成される2つのディスク側流入孔155のうち、一方は給水管に連通する冷水側流入孔156とし、他方は温水装置に連通する温水側流入孔157とした場合に、冷水側流入孔156と温水側流入孔157とは、共にディスク側流出孔158には連通しなくなる。
【0098】
つまり、冷水側流入孔156や温水側流入孔157は可動ディスク140によって塞がれ、冷水側流入孔156に流入する水や温水側流入孔157に流入する湯は、可動ディスク140によって遮断される。これにより、ディスク側流入孔155には水や湯は流れず、これらは流出管182にも流れないため、水栓装置5は、止水した状態になる。
【0099】
図43は、ピンが、レバー軸支持部溝部の動作自由部に位置している場合の説明図である。図44は、図43のS−S断面図である。レバー軸90が中立状態の場合には、水栓装置5は止水した状態になるが、レバー軸90のピン92が、レバー軸支持部溝部112の動作自由部113に位置している場合には、レバー軸90の傾倒角度と傾倒の方向とによって、吐水の状態を調節する。つまり、ピン92が、レバー軸支持部溝部112の動作自由部113に位置している場合には、ピン92は動作自由部113に沿って移動することができるため、レバー軸90は、動作範囲制限孔116によって動作が制限される範囲内であらゆる方向に傾倒することができる。
【0100】
このため、本実施形態に係る弁ユニット80では、レバー軸90の傾倒の角度が大きくなるに従って、吐水量が多くなり、傾倒の角度が小さくなるに従って、吐水量が少なくなるようになっている。また、レバー軸90の傾倒の方向のうち、動作範囲制限孔116の円弧部118の両端部における一方の端部付近は、吐水の温度が最も高くなる高温位置HPになっており、他方の端部付近は、吐水の温度が最も低くなる低温位置LPになっている。このため、吐水の温度は、レバー軸90の傾倒の方向が、高温位置HPに近付くに従って高くなり、低温位置LPに近付くに従って低くなる。
【0101】
吐水量や温度は、これらのようにレバー軸90の傾斜角度や方向によって調節するが、この調節時における各部の作動は、軸端挿入部136に球状端部95が挿入されていることによりレバー軸90の傾倒に応じて移動するディスクキャップ130を介して行われる。
【0102】
図45は、図7のレバー軸を傾倒させた場合の説明図である。例えば、レバー軸90を、球状端部95側が回転規制孔104から離れる方向に傾倒させた場合には、ディスクキャップ130は、回転規制部137が回転規制孔104から抜け出る方向に移動する。この場合、可動ディスク140も、ディスクキャップ130と共に移動し、切換穴147を介するディスク側流入孔155とディスク側流出孔158との連通状態が、レバー軸90が中立状態の場合から変化する。
【0103】
図46は、図45のT−T断面図であり、レバー軸を傾倒させた状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。可動ディスク140が、回転規制孔104から離れる方向に移動した場合、可動ディスク140に形成される切換穴147も、レバー軸90が中立状態の場合と比較して、回転規制孔104から離れる方向に移動する。この場合でも、レバー軸90は、動作範囲制限孔116によって傾倒範囲が制限されているため、切換穴147は、ディスク側流出孔158と連通している状態が維持される。
【0104】
また、固定ディスク150において、回転規制孔104から離れた方向にはディスク側流入孔155が形成されているため、可動ディスク140が、回転規制孔104から離れる方向に移動した場合には、切換穴147は、冷水側流入孔156と温水側流入孔157との双方と重なる。これにより、切換穴147は、冷水側流入孔156や温水側流入孔157と連通する。
【0105】
また、切換穴147は、ディスク側流出孔158と連通している状態が維持されているため、切換穴147は、冷水側流入孔156と温水側流入孔157とディスク側流出孔158とに連通する。換言すると、ディスク側流出孔158は切換穴147を介して、冷水側流入孔156と温水側流入孔157との双方に連通する。
【0106】
これにより、冷水側流入孔156に流れる水と温水側流入孔157に流れる湯とは切換穴147を介して共にディスク側流出孔158に流れ、双方が混合された状態で流出管182に流れる。この水と湯との混合水は、ホース185を通って吐水ヘッド14に流入し、吐水ヘッド14の吐水口15から吐水される。
【0107】
また、ピン92が動作自由部113に位置している場合は、レバー軸90は、動作範囲制限孔116に当接する範囲内で傾倒させることが可能になっているが、動作範囲制限孔116は、扇状の形状で開口している。このため、レバー軸90を傾倒させることができる範囲であり、動作範囲制限孔116によって制限するレバー軸90の動作範囲である制限動作範囲も、扇状になっている。また、固定ディスク150の冷水側流入孔156と温水側流入孔157、及びディスク側流出孔158の連通状態は、レバー軸90を傾倒させることによって移動する可動ディスク140の切換穴147の位置によって変化する。
【0108】
詳しくは、レバー軸90は、回転規制部137がケース本体部101の回転規制孔104から抜け出る方向に傾倒させた場合でも、傾倒範囲が制限されているため、回転規制部137が回転規制孔104から完全に抜け出ることはないが、回転規制部137が抜け出る量が多い場合、ディスクキャップ130は、水平方向にも移動が可能になる。つまり、レバー軸90を傾倒させることにより、回転規制部137が回転規制孔104から抜け出る部分が多くなった場合には、ディスクキャップ130は、回転規制部137と回転規制孔104との当接部分を中心にして、水平方向に回動することが可能になる。
【0109】
このため、可動ディスク140も、ディスクキャップ130と共に水平方向に回動することができ、可動ディスク140の切換穴147が、固定ディスク150の冷水側流入孔156や温水側流入孔157に重なる範囲は、この可動ディスク140の水平方向の位置によって変化する。
【0110】
従って、冷水側流入孔156からディスク側流出孔158に流れる水の流量や、温水側流入孔157からディスク側流出孔158に流れる湯の流量は、可動ディスク140の位置によって変化し、即ち、制限動作範囲上のレバー軸90の位置によって変化する。レバー軸90の傾倒時における吐水の温度の変化は、この可動ディスク140の水平方向の位置によって変化に伴う冷水側流入孔156や温水側流入孔157からディスク側流出孔158への流量の変化によって実現される。例えば、レバー軸90の傾倒位置が低温位置LPの場合は、冷水側流入孔156からディスク側流出孔158への流量が最も多くなり、レバー軸90の傾倒位置が高温位置HPの場合は、温水側流入孔157からディスク側流出孔158への流量が最も多くなる。
【0111】
図47は、図45のT−T断面図であり、レバー軸が低温位置の状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。レバー軸90が低温位置LPの状態の場合は、可動ディスク140は、ケース本体部101の回転規制孔104から離れつつ、冷水側流入孔156寄りの位置に回動する。このため、可動ディスク140の切換穴147は、冷水側流入孔156とディスク側流出孔158とのみ連通し、温水側流入孔157は、可動ディスク140によって塞がれる。
【0112】
従って、温水側流入孔157に流入する湯は、可動ディスク140によって遮断される一方、ディスク側流出孔158には、冷水側流入孔156に流入する水が切換穴147を介して流れるため、吐水ヘッド14の吐水口15からは、給水管から水栓本体20に流入する水のみが吐水される。
【0113】
図48は、図45のT−T断面図であり、レバー軸が高温位置の状態における可動ディスクと固定ディスクとの関係を示す説明図である。レバー軸90が高温位置HPの状態の場合は、可動ディスク140は、回転規制孔104から離れつつ、温水側流入孔157寄りの位置に回動する。このため、可動ディスク140の切換穴147は、温水側流入孔157とディスク側流出孔158とのみ連通し、冷水側流入孔156は、可動ディスク140によって塞がれる。
【0114】
従って、冷水側流入孔156に流入する水は、可動ディスク140によって遮断される一方、ディスク側流出孔158には、温水側流入孔157に流入する湯が切換穴147を介して流れるため、吐水ヘッド14の吐水口15からは、温水装置から水栓本体20に流入する湯のみが吐水される。
【0115】
水栓装置5で吐水を行う場合には、これらのように、レバー軸90に接続されるレバー170を、制限動作範囲内で傾倒させて操作することにより、吐水量や吐水の温度を調節することができる。つまり、レバー軸90で可動ディスク140を移動させ、可動ディスク140と固定ディスク150との相対位置を変化させて流体混合部を作動させることにより、吐水量や温度を調節することができる。その際に、動作範囲制限孔116は、レバー軸90が動作する範囲を制限することにより、可動ディスク140の作動範囲を制限し、吐水口15から吐水させるのに適切な範囲内で可動ディスク140、即ち、流体混合部を作動させることにより、吐水量や温度を調節することができる。
【0116】
レバー軸90を傾倒させることにより、吐水の温度や流量を自由に調節する場合には、これらのように、レバー軸90のピン92をレバー軸支持部溝部112の動作自由部113に位置させ、レバー軸90の傾倒を制限動作範囲内で所望の状態に操作することにより行う。これに対し、吐水の状態を規制する場合には、レバー軸90のピン92を、動作規制部115に位置させる。
【0117】
図49は、ピンが、レバー軸支持部溝部の動作規制部に位置している場合の説明図である。図50は、図49のU−U断面図である。レバー軸90のピン92が入り込んでいるレバー軸支持部溝部112には、動作自由部113と動作規制部115とを接続するスライド部114が形成されているため、ピン92を動作規制部115に位置させる場合には、スライド部114を介して移動させる。具体的には、レバー軸90を中立状態にし、ピン92を動作自由部113における下端側に位置させた状態で、レバー軸90を、ユニットケース100の中心軸を中心とする円周方向で、且つ、ピン92を動作自由部113から動作規制部115に向わせる方向に回転させる。この方向に回転させると、ピン92はスライド部114内を移動し、動作規制部115が位置する側の端部である規制部側端部114bに当接する。これにより、レバー軸90は回転させることができなくなるが、このように、回転させることができなくなった状態が、ピン92が動作規制部115に位置している状態である。スライド部114は、このように、動作自由部113と動作規制部115との間でピン92が移動することを可能にする突出部移動部として設けられている。
【0118】
図51は、ピンが、動作規制部に位置している場合の状態の動作を示す説明図である。動作規制部115は、上下方向の長さが、レバー軸支持部溝部112の溝幅と同程度の長さであるため、ピン92は、動作規制部115の当接部115aに当接し易くなる。ピン92が当接部115aに当接した場合、この方向のレバー軸90の傾倒はピン92と動作規制部115とに規制されて、傾倒することができなくなる。即ち、動作規制部115は、制限動作範囲のうちの所定の方向のレバー軸90の動作によるピン92の移動を規制することによりレバー軸90の動作を規制する。
【0119】
この動作規制部115は、動作範囲制限孔116の円弧部118の一端付近と第1内壁部109等の中心軸とを結ぶ線上で、且つ、円弧部118が位置する側の反対側の部分に形成されているが、具体的には、動作規制部115は、高温位置HPの反対側の部分に形成されている。このため、ピン92が動作規制部115に位置し、当接部115aにピン92が当接することにより、レバー軸90が傾倒できない場合は、レバー軸90は、高温位置HPの方向に傾倒することができなくなる。従って、この場合は、温水側流入孔157とディスク側流出孔158とのみが連通し、温水装置から水栓本体20に流入する湯のみが吐水されることにより、吐水の温度が最も高くなる方向には、レバー軸90を傾倒することができなくなる。これにより、湯のみの吐水が規制され、最も温度が高い吐水を行うことができなくなる。動作規制部115は、このように制限動作範囲のうち湯のみを流出させる方向へのレバー軸90の動作を規制することができるように形成されている。
【0120】
一方、ピン92が動作規制部115に位置している場合でも、レバー軸90は、ピン92の中心軸を中心とする方向への傾倒は可能になる。この場合は、レバー軸90は、低温位置LPの方向へは傾倒させることができるため、給水管から水栓本体20に流入する水のみが吐水されることにより、吐水の温度が最も低くなる方向には、自由にレバー軸90を傾倒することができる。これにより、水のみの吐水は行うことができ、最も温度が低い吐水は行うことができる。
【0121】
また、このように、湯のみの吐水を規制している状態で、吐水の温度を自由に調節することができるようにする場合には、動作規制部115に位置しているピン92を動作自由部113に移動させる。つまり、レバー軸90を中立状態にし、レバー軸90を、ユニットケース100の中心軸を中心とする円周方向で、且つ、ピン92を動作規制部115から動作自由部113に向わせる方向に回転させる。これにより、ピン92は、スライド部114内を移動し、動作自由部113が位置する側の端部である自由部側端部114aに当接する。これにより、レバー軸90は回転させることができなくなるが、このように、回転させることができなくなった状態が、ピン92が動作自由部113に位置している状態である。このように、ピン92を動作自由部113に位置させた場合には、制限動作範囲内でレバー軸90を傾倒させることにより、再び吐水の温度や流量を調節することが可能になる。
【0122】
以上の本実施形態に係る弁ユニット80は、水と湯との混合の割合と混合水の流出量とを調節することができるレバー軸90にピン92を設け、このピン92を入り込ませるレバー軸支持部溝部112に、動作自由部113と動作規制部115、及びこれらを接続するスライド部114を設けている。これにより、レバー軸支持部溝部112内におけるピン92の位置を、動作自由部113と動作規制部115とで切り換えることにより、レバー軸90の傾倒を、制限動作範囲内で自由に行わせることを可能にしたり、レバー軸90の所定の方向傾倒を規制したりすることができる。従って、ピン92とレバー軸支持部溝部112とを設け、レバー軸支持部溝部112内におけるピン92の位置を変化させるのみで、吐水を規制する状態を作ることができる。この結果、シンプルな構造で所定状態の吐水流量を規制することができる。また、これにより製造コストの上昇を抑えることができる。
【0123】
また、動作規制部115は、制限動作範囲のうち湯のみを流出させる方向へのレバー軸90の動作を規制するため、不必要に湯を吐水することを防止することができる。この結果、水栓装置5の使用時における光熱費を抑えることができる。
【0124】
なお、上述した弁ユニット80では、ピン92を動作規制部115に位置させた場合は、湯を吐水しないようにしているが、ピン92を動作規制部115に位置させた場合でも、動作規制部115で規制する状態の吐水を完全に止水しなくてもよい。例えば、動作規制部115は、溝長さを動作自由部113よりも短い長さにすることにより、ピン92が動作規制部115に位置した場合でも、ピン92が動作規制部115に沿って、動作規制部115の長さの範囲内で移動することを可能にすることができる。これにより、このピン92の移動に伴ってレバー軸90を所定の範囲内で傾倒させることができ、規制する方向のレバー軸90の動作の最大量を規制することができる。従って、水と湯との所定の混合状態の吐水に、最大量を設定することができる。
【0125】
また、上述した弁ユニット80では、動作規制部115は、湯のみを流出させる方向へのレバー軸90の動作を規制するように設けられているが、動作規制部115によって規制する状態は、これ以外の状態でもよい。
【0126】
また、上述した水栓本体20は、水栓本体20から離れた位置に吐水部10が設置される水栓装置5に用いられているが、水栓本体20が用いられる水栓装置5は、水栓本体20の近傍に吐水部が設けられるものなど、上述した形態以外のものでもよい。
【符号の説明】
【0127】
1 カウンタ
5 水栓装置
10 吐水部
15 吐水口
20 水栓本体
30 本体ケース
60 台座カバー
70 固定ナット
80 弁ユニット
90 レバー軸
91 球状部
92 ピン
100 ユニットケース
108 軸受保持部
111 ケース側レバー軸支持部
112 レバー軸支持部溝部
113 動作自由部
114 スライド部
115 動作規制部
116 動作範囲制限孔
120 軸受
130 ディスクキャップ
140 可動ディスク
150 固定ディスク
160 裏蓋
170 レバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ異なる流路から流入する水と湯とを混合して混合水を流出させることができる流体混合部と、
前記流体混合部を作動させることにより前記水と前記湯との混合の割合と前記混合水の流出量とを調節することができる操作部と、
前記操作部が動作する範囲を制限することにより前記流体混合部の作動範囲を制限する動作制限部と、
前記操作部から突出する突出部と、
前記突出部を入り込ませると共に、前記操作部の動作に伴って移動する前記突出部を、前記動作制限部によって制限する前記操作部の動作範囲である制限動作範囲内で移動可能にする動作自由部と、前記制限動作範囲のうちの所定の方向の前記操作部の動作による前記突出部の移動を規制することにより前記操作部の動作を規制する動作規制部と、前記動作自由部と前記動作規制部との間で前記突出部が移動することを可能にする突出部移動部と、を有する突出部用溝部と、
を備えることを特徴とする湯水混合水栓。
【請求項2】
前記動作規制部は、前記制限動作範囲のうち前記湯のみを流出させる方向への前記操作部の動作を規制することを特徴とする請求項1に記載の湯水混合水栓。
【請求項3】
前記動作規制部は、規制する方向の前記操作部の動作の最大量を規制することを特徴とする請求項1または2に記載の湯水混合水栓。
【請求項4】
前記流体混合部は、流入する前記水と前記湯とのそれぞれの孔と前記混合水を流出させる孔とを有する固定ディスクと、前記水と前記湯との流れ方を切り換える切換穴を有する可動ディスクと、を有して構成されており、
前記操作部は、前記突出部が突出する球状部を有するレバー軸により設けられており、且つ、前記可動ディスクに連結されて前記可動ディスクを移動させて前記可動ディスクと前記固定ディスクとの相対位置を変化させることにより前記流体混合部を作動させることが可能になっており、
前記球状部は、前記突出部用溝部が内面に形成されるユニットケースの前記突出部用溝部に前記突出部が入り込んだ状態で、前記可動ディスク及び前記固定ディスクと共に前記ユニットケースに収容されており、
前記動作制限部は、前記ユニットケースの上端に形成され、前記レバー軸を前記動作制限部に貫通挿入して前記レバー軸が動作する範囲を制限することにより前記流体混合部の作動範囲を制限することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の湯水混合水栓。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【公開番号】特開2013−29183(P2013−29183A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167019(P2011−167019)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】