説明

湿度調節のための可変蒸気バリア

少なくとも1つの蒸気バリア層と少なくとも1つの蒸気透過調整層を含む多層フィルム又はシートを開示するが、ここで、蒸気透過調整層は、中和された酸共重合体又はそのアイオノマー、有機酸、および任意成分である他のポリマーを含み、ウェットカップ透湿係数対ドライカップ透湿係数の比が10より大きい。蒸気バリア層は、エチレン重合体、プロピレン重合体、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステル、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、PVC、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む。フィルムは、建物の水分調節のための可変の蒸気バリアとして有用である。また、多層フィルムを含む物品も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な周囲湿度条件下で可変の透湿係数を達成するように自動調整できる多層フィルム又はシートを含む物品に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の内部や包装などの密閉された空間は、隣接する又は外部の環境空間との湿気の交換が限られている可能性がある。様々な周囲条件に曝されたとき可変の透湿係数を有する材料は、建築、包装などのような分野で利点を提供することができる。
【0003】
建物内の快適な生活条件を提供するために、建物には一般に断熱材が装備されている。断熱材の他に、建物の構造の中に空気や水が侵入することを制限するために、建物はまた様々な空気バリア材料で建設されている。これらの空気バリアは通気の流れによる熱損失を最小限にする。
【0004】
空気バリアの他に、水分の流れを制御するための蒸気バリアも使用されてきた。このような蒸気バリアは、水蒸気が冬季に冷たい外気温に曝された時、内壁空隙内に水分が凝縮する可能性を減少させる。冬の間は蒸気バリアの役割をするが高温多湿の夏の状態では蒸気の透過を促進する材料が望ましい。米国特許第6,808,772号明細書、同第6,878,455号明細書および同第6,890,666号明細書は、蒸気バリアを取り囲む大気の相対湿度(RH)が30%〜50%の時、2〜5メートルの拡散に相当する空隙幅の水蒸気拡散抵抗(WVDR)、および相対湿度が60%〜80%の時、1メートル未満の拡散に相当する空隙幅のWVDRを有するポリアミドビルディングライナー(building liner)材料の適用を開示している。また、米国特許出願公開第2003/0215609号明細書も参照されたい。
【0005】
また可変の透湿係数は、包装内の水分を保持し、それによって生鮮食品の乾燥を遅らせ、新鮮さを維持するために典型的な低温貯蔵の条件(低温および低湿度)下で低い透湿係数を有するように、生鮮食品などの食品を包装するための包装に関して望ましい可能性がある。
【0006】
しかし、可変の蒸気バリアの透湿度(WVTR)は、相対湿度が増加するにつれ、対数的に増加する。最大WVTRを制限すること、又はWVTRが劇的に増加する相対湿度を規定することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、蒸気バリア層と蒸気透過調整層を含む、又はそれらから本質的になる、又はそれらからなるシートを含む多層フィルムを提供し、ここで、蒸気透過調整層はエチレン共重合体と炭素原子数が36未満の1つ以上の有機カルボン酸又はその塩を含んでもよく又はそれらから製造されてもよく、蒸気バリア層は湿度又は湿度変化に対して敏感ではない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
高いWVTRは、約100%RHで測定したとき、≧200、≧1000、≧5000、又は≧10,000g・ミル/m2・24時間を意味する。
【0009】
エチレン共重合体は、エチレン、1つ以上のC3〜8α,β−エチレン性不飽和カルボン酸、および任意成分である軟化コモノマーに由来する繰り返し単位を含む酸共重合体、又はそのアイオノマーであってもよい。カルボン酸に由来する繰り返し単位は、エチレン共重合体の約2〜約35重量%、4〜25重量%、又は5〜20重量%であってもよく、軟化コモノマーに由来するものは、エチレン共重合体の0〜約35重量%、約0.1〜約35重量%、又は5〜30重量%であってもよい。
【0010】
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸又はメタクリル酸又は両方を含む(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、およびn−ブチルアルコールなどのC1〜C4アルコールのエステルを含むフマル酸又はマレイン酸のモノエステル(マレイン酸半エステル)、又はこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
【0011】
軟化コモノマーの例としては、炭素原子数が1〜8、又は1〜4のアルキル基を有する1つ以上のアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0012】
米国特許第5,028,674号明細書に開示されているものなどのエチレン酸共重合体が、当業者に周知である。
【0013】
酸共重合体の例としては、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体が挙げられる。それらにはまた、エチレン/(メタ)アクリル酸/n−ブチル(メタ)アクリレート、エチレン/(メタ)アクリル酸/イソ−ブチル(メタ)アクリレート、エチレン/(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート、エチレン/(メタ)アクリル酸/エチル(メタ)アクリレート三元共重合体、又はこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。他の酸共重合体としては、エチレン/マレイン酸およびエチレン/マレイン酸モノエステルジポリマー;およびエチレン/マレイン酸モノエステル/n−ブチル(メタ)アクリレート、エチレン/マレイン酸モノエステル/メチル(メタ)アクリレート、エチレン/マレイン酸モノエステル/エチル(メタ)アクリレート三元共重合体、又はこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
【0014】
酸共重合体のアイオノマーは、主な金属イオンとして、1つ又はそれ以上のアルカリ金属、アルカリ土類金属、又は、Na、Kなどのアルカリ金属を有する遷移金属化合物、又はこれらの組み合わせで公称(nominally)中和されている酸部分を約1〜約90%、又は約40〜約75%有してもよい。
【0015】
酸基を中和する金属化合物の量は、ブレンド中の酸共重合体および(1種類以上の)有機酸中の目的の量の酸部分を中和するように計算された化学量論的量の塩基性化合物を添加することによって提供されてもよい(以下、「%公称中和」又は「公称中和されている」と称される)。組成物中の全ての酸部分の公称中和レベルは、少なくとも70、80、又は90%、又は更には100%である。
【0016】
金属化合物としては、アルカリ金属、とりわけナトリウムおよびカリウムのイオンのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物、又はアルコキシド、および、アルカリ土類金属および遷移金属のイオンのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物、又はアルコキシドが挙げられる。
【0017】
有機酸は、一塩基、二塩基、又は多塩基カルボン酸、又はこれらの塩であってもよく、組成物中に約1〜約50重量%存在してもよい。有機酸の例としては、C4〜C36未満(C34、C4〜26、C6〜22、又はC12〜22など)のものが挙げられる。
【0018】
有機酸は、C1〜C8アルキル、OHおよびOR1(式中、各R1は独立にC1〜C8アルキル、C1〜C6アルコキシアルキル又はCOR2であり、各R2は独立にH又はC1〜C8アルキルである)からなる群から独立に選択される1〜3つの置換基で置換されていてもよい。
【0019】
飽和分岐鎖有機酸は、少なくとも1つのCH(メテニル)部分および少なくとも2つのCH3(メチル)部分を含む酸である。対照的に、飽和直鎖有機酸(例えば、ベヘン酸)は、CH3部分を1つだけ含みCH部分を含まない酸である。
【0020】
ヒドロキシ置換有機酸は、ヒドロキシル(−OH)部分で置換されているものおよびその誘導体を含み、1つのOH又はOR1で置換されていてもよい。
【0021】
有機酸の例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸、およびリノール酸が挙げられるが、これらに限定されない。パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸、ベヘン酸、ヒドロキシステアリン酸、又はこれらの2つ以上の組み合わせなどの天然由来の有機脂肪酸。
【0022】
これらのどの有機酸の塩もアルカリ金属塩を含んでよい。例えば、最終組成物中に存在する金属イオンは、少なくとも50%のナトリウム又はカリウム又は両方のイオンを含む。これより少量のアルカリ土類金属および/又は遷移金属イオンの塩が、アルカリ金属塩の他に存在してもよい。
【0023】
エチレン共重合体又はアイオノマーおよび有機酸中の70%、80%、又は90%を超える(又は更には100%の)酸基が金属イオンで公称中和されており、混合物中に存在する金属イオンは、例えば、Na又はKイオンを少なくとも50モル%含んでもよく、残部はアルカリ金属イオンなどの他の金属イオンであってもよい。
【0024】
蒸気透過調整層は、1つ以上の任意のポリマーを、蒸気透過調整層を基準にして約0.1〜約25重量%、〜約15重量%、又は〜約10重量%含んでもよく、又はそれらから製造されてもよい。例えば、2又は5重量%〜25重量%の有機酸を含む組成物では、任意のポリマーは、組成物中に5〜20重量%存在してもよい。このようなポリマーとブレンドすることによって、加工性が向上し、靭性、強度、可撓性、後述の基材に接着するときのブレンドの適合性が改善する。
【0025】
任意のポリマーとしては、エチレン重合体、プロピレン重合体、酸無水物又は酸モノエステルで改質されたポリマー、又はこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
【0026】
エチレン重合体としては、ポリエチレン(PE)単独重合体、PE共重合体、極性コモノマーを有するエチレン共重合体、又はこれらの2つ以上の組み合わせを挙げることができ、ここで、エチレン共重合体としては、エチレン(メタ)アクリレート共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンn−ブチルアクリレート一酸化炭素共重合体(EBACO)、エチレン酢酸ビニル一酸化炭素共重合体(EVACO)、又はこれらの2つ以上の組み合わせを挙げることができる。極性コモノマーを有するエチレン共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートを含む任意のコモノマーを含むことができる。
【0027】
PE単独重合体および共重合体は、例えば、周知のZiegler−Natta触媒重合、メタロセン触媒重合、Versipol(登録商標)触媒重合、およびフリーラジカル重合などの様々な方法で調製されてもよい。PE重合体の例としては、高密度PE(HDPE)、直鎖低密度PE(LLDPE)、低密度PE(LDPE)、超低密度(very low density)ポリエチレン又は超低密度(ultra low density)ポリエチレン(VLDPE又はULDPE)、高可撓性および低結晶性(mPE)を有するメタロセンで製造された低密度PEを挙げることができる。PE共重合体は、二重結合を有する不飽和化合物を少量含有するエチレンプロピレンエラストマーであってもよい。ブタジエン、ノルボルナジエン、ヘキサジエン、およびイソプレンなどのジオレフィン成分を少量有するエチレン共重合体もまた一般に好適である。この中にはエチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)などの三元共重合体が含まれる。
【0028】
エチレン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体は、エチレン、1つ以上のC1〜8アルキル(メタ)アクリレート、および任意に酸硬化部位に由来する繰り返し単位を含む。アルキル(メタ)アクリレートの例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレートおよびブチルアクリレートが挙げられる。共重合体の例としては、エチレン/メチルアクリレート共重合体、エチレン/エチルアクリレート共重合体、エチレン/ブチルアクリレート共重合体、又はこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
【0029】
アルキル(メタ)アクリレートは、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体に共重合体の数重量%から45重量%まで、又は、5〜45重量%、10〜35重量%、若しくは10〜28重量%など、更に高い割合で組み込まれてもよい。頻繁に使用されるアルキル基は、メチル、エチル、イソブチル、又はn−ブチルである。
【0030】
管型反応器で製造されたエチレン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体は、E.I.du Pont de Nemours and Company, Wilmington, Delaware(DuPont)から市販されている(Elvaloy(登録商標)など)。2つ以上の異なるエチレン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体の混合物を使用してもよい。
【0031】
コモノマーは、酸、酸無水物、モノアルキルエステルなどの酸のエステルであってもよい。酸は、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸メチルエステル、マレイン酸エチルエステル、マレイン酸プロピルエステル、マレイン酸ブチルエステル、マレイン酸ペンチルエステル、マレイン酸へキシルエステル、フマル酸メチルエステル、フマル酸エチルエステル、フマル酸プロピルエステル、又はこれらの2つ以上の組み合わせなどの、シス又はトランスの形態で存在し得る1,4−ブテン二酸およびそのエステルであってもよい。酸硬化部位モノマーに由来する繰り返し単位は、エチレン共重合体を約0.1〜約10重量%、約0.5〜約7重量%、約1〜約6重量%、又は2〜5重量%含んでもよい。残部はエチレンに由来してもよい。
【0032】
エチレン重合体は、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/メタクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/CO共重合体(EVACO)、エチレン/アクリル酸エステル/CO共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、および/又はこれらのいずれかの混合物などのように、エチレンおよび少なくとも1つの極性モノマーに由来する繰り返し単位を含んでもよい。
【0033】
EVAは、エチレンおよび酢酸ビニルに由来する繰り返し単位を含む共重合体、又はエチレン、酢酸ビニルおよび追加のコモノマーの共重合を含む。EVAに組み込まれる酢酸ビニルコモノマーの相対量は、全共重合体の数(例えば、3)重量%から45重量%まで、又は、更に高い割合にわたってもよい。例えば、EVA共重合体は、2〜45重量%、又は6〜30重量%酢酸ビニルに由来してもよい。EVAは、任意に、無水マレイン酸又はマレイン酸などの不飽和カルボン酸又はその誘導体を用いた改質を含む、当業者に周知の方法で改質されてもよい。DuPontからElvax(登録商標)などのEVAが市販されている。2つ以上の異なるエチレン/酢酸ビニル共重合体の混合物を使用してもよい。
【0034】
エチレン重合体は、エチレン酸共重合体又はそのアイオノマーを含んでもよい。酸共重合体は、エチレン、カルボン酸、および、任意に、上記に開示されている追加のコモノマーに由来する繰り返し単位を含み、ここで、カルボン酸は、(メタ)アクリル酸、ギ酸、マレイン酸、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む。酸共重合体のアイオノマーは、上記に開示されているように中和された酸基を有してもよい。市販の酸共重合体およびアイオノマーとしては、DuPont製のNucrel(登録商標)およびSurlyn(登録商標)が挙げられる。
【0035】
エチレン重合体は当業者に周知である。例えば、エチレン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体は、オートクレーブ又は管型反応器を使用して調製することができる。例えば、米国特許第2,897,183号明細書、同第3,404,134号明細書、同第5,028,674号明細書、同第6,500,888号明細書、および同第6,518,365号明細書を参照されたい。従って、本明細書では、簡潔にするため、このポリマーの更なる説明は省略する。
【0036】
プロピレン重合体としては、ポリプロピレン(PP)単独重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、プロピレンの三元重合体、ポリプロピレン単独重合体、又はこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。プロピレンの共重合体としては、プロピレンと他のオレフィン(エチレン、1−ブテン、2−ブテン、および様々なペンテン異性体など)との共重合体、好ましくはプロピレンとエチレンの共重合体が挙げられる。プロピレンの三元共重合体としては、プロピレンとエチレンおよび他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。統計学的(statistical)共重合体としても知られるランダム共重合体は、プロピレンと(1種類以上の)コモノマーがポリマー鎖全体に、プロピレン対(1種類以上の)コモノマーの供給比に対応する比でランダムに分布したポリマーである。ブロック共重合体は、プロピレン単独重合体からなる鎖セグメント、および、例えば、プロピレンとエチレンのランダム共重合体からなる鎖セグメントで構成されている。
【0037】
このようなプロピレン重合体はまた当業者に周知であり、本明細書ではその説明は省略する。
【0038】
極性コモノマーを有するエチレン共重合体中の極性コモノマーとしては、カルボン酸およびその誘導体、および、アルキル(メタ)アクリレートを含む任意のコモノマーを挙げることができる。カルボン酸およびその誘導体としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノエステル、無水マレイン酸、その塩、又はこれらの2つ以上の組み合わせを挙げることができる。
【0039】
酸無水物又は酸モノエステルで改質されたポリマーは、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸無水物、無水イタコン酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸モノエステル、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む、不飽和ジカルボン酸無水物又はモノエステルを含んでもよい。改質されたポリマーは、上記に開示されたようなPE単独重合体又は共重合体、PP単独重合体又は共重合体、EVA共重合体、又はエチレン/アルキルアクリレート共重合体を不飽和ジカルボン酸無水物又はその機能的同等物およびラジカル発生剤と一緒に有機溶媒に溶解させた後、攪拌しながら加熱するプロセス;および、成分を全て押出機に供給して、無水マレイン酸でグラフトされたエチレン共重合体を得るプロセスなどの任意の既知の手段で得ることができる。グラフトプロセスによって、0.1〜3重量%の酸無水物単位を有する共重合体が得られる。これらのグラフト共重合体は、DuPontからFusabond(登録商標)又はBynel(登録商標)として市販されている。
【0040】
1つ以上のエチレン共重合体、1つ以上のカルボン酸又はその塩、化学量論的量の中和金属化合物、および任意に1つ以上の任意のポリマーを組み合わせて混合物を形成すること;蒸気透過調整組成物を製造するのに十分な条件下で混合物を加熱することによって、蒸気透過調整層を製造するためのエチレン共重合体および有機酸を溶融加工することができる。加熱は、約80〜約350℃、約100〜約320℃、又は120〜300℃の範囲の温度で、その温度に対応する圧力で約30秒間〜約1時間実施することができる。また、例えば、エチレン共重合体および/又はそのアイオノマーを1つ以上の有機酸又はその塩と溶融ブレンドし;同時に又は後で、70、80、90%を超える公称中和レベルまで、100%に近い公称中和レベルまで又は100%の公称中和レベルまで酸部分を中和できる十分量の塩基性金属化合物を組み合わせること;および、任意に、上記に開示されている任意のポリマーを組み合わせることによって組成物を製造してもよい。成分の塩のブレンドを製造してもよく、又は成分を押出機内で溶融ブレンドしてもよい。例えば、Werner&Pfleiderer二軸スクリュー押出機を使用して、酸共重合体および有機酸(又は塩)を金属化合物と一緒に同時に混合し、処理することができる。成分が十分混合され、金属化合物が酸部分を中和することを可能にするように、混合を行うことが望ましい。実際の中和レベルは、赤外分光法を使用して、1530〜1630cm-1のカルボキシレートアニオンの伸縮振動による吸収ピークと、1690〜1710cm-1のカルボニルの伸縮振動による吸収ピークを比較することにより決定することができる。
【0041】
同時に又は後で、例えば、不活性な希釈剤を使用することなく酸共重合体と有機酸を金属化合物と一緒に処理することによって、アイオノマー単独での溶融加工性および特性の損失を生じ得るレベルより高いレベルまで加工性又は特性(靭性および伸長性など)を損失することなく、組成物を製造し得る。
【0042】
組成物は、更に、可塑剤、安定剤(粘度安定剤および加水分解安定剤を含む)、主酸化防止剤および副酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、顔料又は他の着色剤、無機充填剤、難燃剤、潤滑剤、ガラス繊維およびフレークなどの補強剤、合成(例えば、アラミド)繊維又はパルプ、防曇剤、発泡剤(foaming agents)又は発泡剤(blowing agents)、加工助剤、滑剤、シリカ又はタルクなどの粘着防止剤、離型剤、粘着付与樹脂、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む、約0.01〜15重量%、約0.01〜10重量%、又は約0.01〜5重量%の範囲の少量の添加剤を含んでもよい。添加剤の組み込みは、例えば、ドライブレンドすること、様々な成分の混合物を押し出すこと、又は従来のマスターバッチ法などの任意の既知のプロセスによって実施することができる。
【0043】
蒸気バリア層は、エチレン重合体、極性コモノマーを有するエチレン共重合体、プロピレン重合体、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリアミド、ポリエステル、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、酸無水物又は酸モノエステルで改質されたポリマー、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含んでもよく、又はそれらから製造されてもよい。
【0044】
上記で開示されているエチレン重合体、プロピレン重合体、極性コモノマーを有するエチレン共重合体、および、酸無水物又は酸モノエステルで改質されたポリマーが、本明細書に組み込まれる。
【0045】
PVOH重合体は、接着剤産業並びに製紙産業に有用な周知のポリマーである。それは当業者に周知であるため、本明細書では簡潔にするために、その更なる説明は省略する。例えば、米国特許第66880354号明細書を参照されたい。
【0046】
ラクタム又はアミノ酸から製造されたものなどの当業者に既知の任意のポリアミドを使用することができる。ラクタム又はアミノ酸などの単一の反応剤から製造されたポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、又はこれらの2つ以上の組み合わせを挙げることができる。2つ以上のラクタム又はアミノ酸から調製されたポリアミドとしては、ナイロン6,12が挙げられる。頻繁に使用されるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン9、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6,12、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6I、ナイロン6T、ナイロン6I6T、ナイロンMXD6(即ち、ポリメタキシレンアジペートホモポリアミドおよび/又はコポリアミド)、又は、HoneywellからAegis(商標)として、又は三菱ガス化学株式会社/NanocorからImperm(商標)として市販されているものなどのポリアミドナノコンポジットを含むこれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
【0047】
ポリアミドおよびそのプロセスは当業者に周知であるため、本明細書では簡潔にするために、その開示は省略する。
【0048】
EVOHは、鹸化された又は加水分解されたエチレン/酢酸ビニル共重合体を含み、約27〜44モル%のエチレンを有するビニルアルコール共重合体を指し、例えば、酢酸ビニル共重合体の加水分解により調製することができる。加水分解の程度は、好ましくは、約50〜100モル%、又は約85〜100モル%である。EVOHは、株式会社クラレ(Evalca)からEval(登録商標)として、日本合成化学工業株式会社からNoltex(登録商標)として入手可能である。
【0049】
ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、および、改質剤および強化剤(例えば、PBTおよび/又はPETブレンド)などの追加の成分とのブレンドが挙げられる。ポリエステルは、また、少なくとも約50モル%のPET、並びにテレフタル酸およびエチレングリコール(又はそのエステル形成同等物)以外のモノマーを含む(又はそれらに由来する)PETの共重合体であってもよい。他のコモノマーとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル酸、フタル酸、イソフタル酸、ドデカン二酸、プロピレングリコール、メトキシポリアルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、又はシクロヘキサンジメタノールが挙げられる。ポリエステルは当業者に周知であるため、本明細書では簡潔にするために、その説明は省略する。
【0050】
蒸気バリア層を製造するための組成物と蒸気透過調整層のためのポリマーを共押出することなどの当業者に既知の任意の手段で多層フィルム(シートを含む)を製造してもよい。
【0051】
また、紙、板紙、不織材料、金属、プラスチック、木材、石、パーティクルボード、チップボード、配向性ストランドボード、合板パネリング、石膏ボード(標準又は繊維強化)、ファイバーボード、セメントボード、木毛セメント板、ケイ酸カルシウム板、繊維断熱板又は繊維断熱スラブ(fiber insulation batts or slabs)、発泡断熱スラブ(foam insulation slabs)、布、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む支持体にフィルムを取り付けてもよく;フィルム若しくは膜として、又はコーティングとして取り付けてもよい(押出コーティング、スプレー、塗装、又は他の適切な塗布方法)。可変の蒸気バリア材料を含有する共押出フィルムを紙の上に押出コーティングすることは、次のように実施できる:ブレンドの乾燥した顆粒(および、存在する場合、他の層の組成物の顆粒)およびバリア樹脂を2つの押出機内で溶融させる。(1種類以上の)溶融ポリマーをフラットダイを通過させ、個々の層の組成物が層流中に存在する溶融共押出ポリマーカーテンを形成する。溶融カーテンは、移動する紙基材上に落下し、直ぐにその基材の中に圧入され、急冷ドラムで急冷される。
【0052】
例えば、フィルムは、フィルムが断熱材と内装被覆材料(interior sheathing)の間に介在するように軸組部材に取り付けられているなど、建物の壁、天井、若しくは天井構造の一部として適用されてもよく、又は、支持体を有する建物の構造要素の一部として適用されてもよい。支持体材料は補強されていてもよく、また、繊維断熱材、繊維スラブ(fiber slab)、発泡材、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む断熱層などの追加の層を含んでもよい。
【0053】
また、例えば、多層フィルムをフィルム、コーティング層、又はラミネート層として支持体に適用してもよい。コーティング又はラミネートを支持体の一面若しくは両面に、又は、2層の支持体の間にサンドイッチ状に適用してもよい。水分の透過を妨げないようにするために、支持体は、この構造の水蒸気拡散性が本質的に多層フィルムによって提供されるように、支持体の水蒸気拡散が多層フィルムの水蒸気拡散より大きいものであってもよい。
【0054】
コーティングされた紙は更に断熱板又は断熱スラブを構成してもよく、ここで、可変の蒸気バリアでコーティングされた紙は、断熱材用の化粧シート(facing sheet)であり、例えば、パーティクルボード、チップボード、配向性ストランドボード、合板パネリング、石膏ボード(標準又は繊維強化)、ファイバーボード、セメントボード、木毛セメント板、又はケイ酸カルシウム板を含む建築パネル用の下地シート(backing sheet)として適用することができる。
【0055】
理論に結び付けられることを望まないが、支持体は、多層フィルムの機能性および取扱性を向上させるため、支持、形状、審美的効果、保護、表面組織、かさ容積、重量、又はこれらの2つ以上の組み合わせを提供することができる。
【0056】
多層フィルムは、可変の蒸気バリアの調製に使用され得るように、周囲湿度に依存する透湿係数(permeance)(水蒸気拡散)を有してもよい。透湿値(WVPV)又は上記に開示されているWVTR、即ち、100%の相対湿度で測定したとき、≧200g・ミル/m2・24時間、≧1000、≧5000、又は≧10,000g・ミル/m2・24時間で、このような水蒸気透過又は透湿(water or moisture vapor transmission)を評価することができる。
【0057】
多層フィルムは任意に、ASTM E 96−00に従って73°F(23℃)の温度で測定したとき、ウェットカップ透湿係数対ドライカップ透湿係数の比が10より大きく、或いは20より大きく、或いは50より大きく、或いは75より大きく、ここで、ウェットカップ透湿係数は平均相対湿度75%で決定され、ドライカップ透湿係数は平均相対湿度25%で決定される。
【0058】
多層フィルムは、高い相対湿度条件で実質的に、蒸気が通過できる微細孔の存在により透過性である微孔膜として機能し得る、自動調整透過性バリアとして機能する一体構造の膜に形成されてもよい。一体構造の膜は、微孔膜とは対照的に、高い浸水圧を有し、防水性および防液性であり、液体の水に対する良好なバリアを提供することができると同時に、依然として適切な条件下で水蒸気を透過させることができる。一体構造の膜は、また、通気の流れを阻止して熱損失を最小限にすることを助けるのに優れており、臭気に対するバリアとして機能することができ、微孔膜と比較して引裂強度を有する。
【0059】
透湿係数は、材料の厚さ(単位、インチ)で除した材料の水蒸気に対する透過性の尺度であり、Perms(グレーン/時間・ft2・Hgのインチ)の単位で表すことができる。静止空気の透湿係数は120perms・インチである(表5.4、158頁、Thermal and Moisture Protection Manual,Christine Beall,McGraw−Hillを参照されたい)。透湿性の別の尺度はWVDR(Sd)であり、メートル拡散に相当する空気層の厚さで表すことができる。これらの尺度の関係を次式で示すことができる
3.048/Sd=透湿係数(単位、Perms)。
【0060】
説明のため、前の蒸気バリア材料のSdとして表される拡散抵抗を、Permsで表される透湿係数に変換し、以下のように要約した:
【0061】

【0062】
50%未満の平均湿度は比較的乾燥した状態と考えられ、60%より高い平均湿度は比較的湿潤な状態と考えられる。
【0063】
多層フィルム又はシートは、約0.1〜約50ミル、約0.1〜約25ミル、又は0.5〜10ミルの全厚を有してもよく、ここで、個々のバリア層は、約0.05〜約15ミル、0.05〜約10ミル、0.05〜約5ミル、又は0.1〜2ミルであってもよい(1ミル=0.0254mm)。
【0064】
また、建築用パネル(その一部又は表面を含む)、断熱材用の下地シート、被覆材料、金属屋根、又は木柱構造(timber post construction)などの多層フィルムを含む物品も開示する。
【0065】
次の実施例は、本発明を説明するために示されており、不当に限定することを意味しない。
【実施例】
【0066】
1層の透過調整層を含む共押出フィルムは、エチレン酸共重合体−アイオノマー(19重量%のメタクリル酸)および4%のベヘン酸を含む層(酸基の93%がNaイオンで中和されている)、およびエチレン共重合体(Elvaloy(登録商標)AC1330、30重量%のメチルアクリレートを含有する)を含む層から製造される。層中のポリマーは、28mmW&P二軸スクリュー押出機を使用して共押出により、表に示される厚さを有するフィルムにキャスティングされる。キャストフィルムの透湿度(WVTR)は100%RHで計算され、表1に示されており、ここで、透過調整層はFAMI1と称され、バリア層はEMA1と称されている。
【0067】
表1

【0068】
FAMI−2層およびナイロン6(PA)層を含む多層フィルムを同様に製造し、表2に特徴を示す。FAMI−2は、19重量%のメタクリル酸および4重量%のヒドロキシステアリン酸を含むエチレン酸共重合体から製造され、全酸基の88%がNaイオンで中和されている。2ミルのFAMI−2フィルムは、ドライカップおよびウェットカップがそれぞれ0.26permおよび48.1permである。PA層は、ドライカップおよびウェットカップがそれぞれ0.63permおよび10.5permである2ミルのフィルムである。
【0069】
表2

1ゲージ%
2厚さ、ミル
3Perm;1/perm(共押出)=f1/perm1+f2/perm2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気バリア層および蒸気透過調整層を含む多層フィルムであって、
前記フィルムがフィルム又はシートを含み、
前記蒸気透過調整層が1つ以上のエチレン共重合体および炭素原子数が36未満の1つ以上の有機酸又はその塩を含むか、又はそれらから製造され、100%の相対湿度で測定したとき、≧200g・ミル/m2・24時間の高い透湿度を有し、
前記蒸気バリア層が湿度又は湿度変化に敏感ではなく、
前記エチレン共重合体が酸共重合体又はそのアイオノマーを含み、
前記エチレン共重合体がエチレン、1つ以上のC3〜8α,β−エチレン性不飽和カルボン酸および任意成分である軟化コモノマーに由来する繰り返し単位を含み、
前記有機酸又はその塩が組成物中に約1〜約50重量%存在し、前記有機酸が任意に、C1〜C8アルキル基、OH基およびOR1基からなる群から独立に選択される1〜3つの置換基で置換されていてもよく、
各R1が独立にC1〜C8アルキル基、C1〜C6アルコキシアルキル基、又はCOR2基であり、
各R2が独立にH又はC1〜C8アルキル基であり、
前記エチレン共重合体および前記有機酸中の少なくとも60%の酸基が、1つ以上の金属イオンで公称中和されて対応する塩になっており、混合物中に存在する前記金属イオンが多数のアルカリ金属イオンを含み、
前記組成物は、ASTM E96−00に従って73°F(23℃)の温度で測定したとき、ウェットカップ透湿係数対ドライカップ透湿係数の比が10より大きく、前記ウェットカップ透湿係数が平均相対湿度75%で決定され、前記ドライカップ透湿係数が平均相対湿度25%で決定される、フィルム。
【請求項2】
フィルムが共押出された多層フィルムであり、前記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸がアクリル酸又はメタクリル酸であり、前記エチレン共重合体および前記有機酸中の少なくとも70%の酸基が中和されている、請求項1に記載のフィルム。
【請求項3】
前記蒸気バリア層が、エチレン重合体、プロピレン重合体、極性コモノマーを有するエチレン共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステル、エチレンビニルアルコール共重合体、酸無水物又は酸モノエステルで改質されたポリマー、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含み、
前記エチレン重合体が、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン酸共重合体又はそのアイオノマー、エチレン(メタ)アクリレート共重合体、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含み、
前記プロピレン重合体が、ポリプロピレン単独重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、プロピレンの三元重合体、ポリプロピレン単独重合体、又は、これらの2つ以上の組み合わせを含む、
請求項1又は2に記載のフィルム。
【請求項4】
前記蒸気バリア層がエチレン酢酸ビニル共重合体を含み、前記エチレン共重合体および前記有機酸中の少なくとも70%の酸基が中和されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項5】
前記蒸気バリア層がエチレン(メタ)アクリレート共重合体を含み、前記エチレン共重合体および前記有機酸中の少なくとも70%の酸基が中和されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項6】
前記蒸気バリア層がエチレン酸共重合体又はそのアイオノマーを含み、前記エチレン共重合体および前記有機酸中の少なくとも70%の酸基が中和されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項7】
前記蒸気バリア層がポリアミドを含み、前記エチレン共重合体および前記有機酸中の少なくとも70%の酸基が中和されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項8】
前記有機酸がイソステアリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ヒドロキシステアリン酸、又はこれらの2つ以上の組み合わせである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルム。
【請求項9】
フィルムを含む又はフィルムから製造された物品であって、前記フィルムが支持体にコーティングとして、又はラミネートとして前記基材に適用されており;前記フィルムが請求項1〜8のいずれか一項に記載の通りであり;前記基材が紙であり;前記紙が任意に断熱板又は断熱スラブを構成してもよく;前記紙が前記断熱材用の化粧シートである、物品。
【請求項10】
前記フィルムが前記紙に適用され;前記紙が、パーティクルボード、チップボード、配向性ストランドボード、合板パネリング、石膏ボード、ファイバーボード、セメントボード、木毛セメント板、ケイ酸カルシウム板、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含む建築用パネルのための下地シートである、請求項9に記載の物品。

【公表番号】特表2010−514594(P2010−514594A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544110(P2009−544110)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【国際出願番号】PCT/US2007/026440
【国際公開番号】WO2008/082624
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】