説明

炭化物貯留装置及びその方法

【課題】炭化物の発火状態を検知するとともに炭化物を冷却し、発火を防止して貯留することを可能とした炭化物の貯留装置及びその方法を提供する。
【解決手段】酸素不足下でバイオマスを炭化する炭化炉で生成された炭化物が搬送路を介して貯留される炭化物貯留装置1において、貯留槽内に仕切り壁2を設けて炭化物貯留部が形成された複数の仕切り空間3a、3bと、前記仕切り空間3a、3bに前記炭化物を供給する搬送路出口端側若しくは、前記貯留槽上面に形成された炭化物供給入口部を前記仕切り壁2上に設け前記仕切り壁2上に形成される空間に前記炭化物の流路を切り替える流路切替手段30と、前記仕切り空間3a、3bを夫々冷却することができる冷却管4と、前記仕切り空間内の炭化物発火の有無を夫々検知する検知手段とを備え、前記検知手段よりの検知信号に基づいて前記流路切替手段30を選択的に切り替え可能な構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石炭若しくはバイオマスから生成された炭化物を燃料として利用するために、炭化物を発火防止しながら貯留する炭化物の貯留装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、石炭火力発電所における石炭を貯留する貯留装置としては、自然発火を防止して貯留する装置が採用されており、例えば、特許文献1(特公平2−58165号公報)では、石炭貯蔵倉に該倉内の各部分に対し水を供給し得る散水手段と該倉内の水分分布状態を検出するための手段とを設けておき、該倉内に石炭を湿潤状態にて貯蔵した後に上記水分分布状態検出手段により倉内の水分分布状態を常時検出し、倉内に局部的に乾燥した部分を検出した場合には該部分に対し上記散水手段により選択的に散水するシステムが開示されている。これにより、石炭貯蔵倉内にある微粉状石炭の自然発火を防止することができる。
また、特許文献1には貯蔵倉の底部にイナートガス(不活性ガス)を吐き出して供給する吐出口が設けられており、イナートガス濃度を所定値以上に維持して石炭貯蔵倉内での自然発火を防止している。
【0003】
また、近年ではエネルギー源又は工業原料として利用することのできる生物体であるバイオマスを焙焼して炭化物とし、その炭化物を微粉砕して微粉炭とし石炭とともに代替燃料として利用することが提案されている。微粉炭を貯蔵する発明として、例えば、特許文献2(特許第2541936号公報)には、微粉状固体燃料を貯蔵する貯蔵手段の固体燃料層内に冷却管が埋設されている発明が開示されている。これは微粉状固体燃料を貯蔵する固体燃料層内に冷却管が周方向に沿って等間隔に配置され、且つ固体燃料層の高さ方向に沿って多数本埋設されている。このようにして、冷却管により固体燃料層内での自然発火を防止する。
【0004】
【特許文献1】特公平2−58165号公報
【特許文献2】特許第2541936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示される発明では、石炭貯蔵倉内の水分分布状態を検出して選択的に散水し、またイナートガス濃度を所定値以上に維持して自然発火を防止しているが、炭化物の燃焼状態を検知することが困難である。また、特許文献1の貯蔵倉は、石炭を長期保存するための技術であって、連続炭化処理での貯留に適用できないという問題点が挙げられる。
また、特許文献2に開示される発明では、微粉状固体燃料を貯蔵する貯蔵手段の固体燃料層内に冷却管が埋設されているのみであり、固体燃料層内での発火の初期発見が遅くなると言う問題点がある。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、炭化物の発火状態を検知するとともに炭化物を冷却し、発火を防止して貯留することを可能とした炭化物の貯留装置及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、酸素不足下でバイオマスを炭化する炭化炉で生成された炭化物が搬送路を介して貯留される炭化物貯留装置において、
貯留槽内に仕切り壁を設けて炭化物貯留部が形成された複数の仕切り空間と、前記仕切り空間に前記炭化物を供給する搬送路出口端側若しくは、前記貯留槽上面に形成された炭化物供給入口部を前記仕切り壁上に設け前記仕切り壁上に形成される空間に前記炭化物の流路を切り替える流路切替手段と、前記仕切り空間を夫々冷却することができる冷却手段と、前記仕切り空間内の炭化物発火状態を夫々検知する検知手段とを備え、
前記検知手段よりの検知信号に基づいて前記流路切替手段を選択的に切り替え可能にしたことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、貯留槽内に仕切り壁を設けて炭化物貯留部が形成された複数の仕切り空間を設けている。この複数の仕切り空間内と、前記検知手段からの検知信号に基づいて炭化物の流路を切り替える流路切替手段によって、前記仕切り空間に炭化物を選択的に供給することができ、炭化物の貯留時間が短縮されるので炭化物の発火を抑制することができる。また、仕切り空間を夫々冷却することができる冷却手段を備えており、発火を防止するとともに冷却可能である。
【0008】
また、前記検知手段は、前記仕切り空間内の酸素濃度を計測する酸素濃度計と、該仕切り空間内の一酸化炭素濃度を計測する一酸化炭素濃度計と、該仕切り空間内の温度を計測する温度計との組み合わせであることを特徴とする。このように、酸素濃度と一酸化炭素濃度と温度とを組み合わせたパラメータを用いることにより、炭化物の発火の予兆を感度良く監視することができる。
【0009】
また、前記複数の仕切り空間は、不活性ガスを注入可能に構成した不活性ガス注入手段を夫々具備したことを特徴とする。これにより、貯留ホッパ内の炭化物の発火を防止することができる。なお、不活性ガスは化学的に反応性が非常に乏しいガスを用いればよく、特に窒素ガス、二酸化炭素ガスなどが好適に用いられる。
【0010】
また、前記複数の仕切り空間は、該仕切り空間上部に前記検知手段よりの検知信号に基づいて仕切り空間内に散水する散水手段を具備していていることを特徴とする。このように、検知手段の検知信号により散水で炭化物の初期発火に対して迅速に対応することができ、炭化物の発火を抑制することができる。
【0011】
また、上述した炭化物貯留装置において、前記仕切り空間内の炭化物量を監視する炭化物量監視手段を備え、前記監視手段よりの検知信号に基づいて前記流路切替手段を選択的に切り替え可能にしたことを特徴とする。前記流路切替手段は、炭化物状態を夫々検知する検知手段よりの検知信号の他に、仕切り空間内の炭化物量を監視する炭化物量の監視手段よりの検知信号でも選択的に切り替え可能である。これにより、仕切り空間内の炭化物量を長期貯留しないように調節して発火を防止できる。
【0012】
さらに、上述した炭化物貯留装置において、前記複数の仕切り空間内の炭化物を排出する排出部を夫々具備し、前記排出部に払出手段を備えたことを特徴する。そして、この払出手段を、等ピッチスクリューを有する正逆転可能なスクリューフィーダとする。
このように、前記排出部に等ピッチスクリューで払出手段を正逆転可能とすることにより、貯留不要若しくは炭化物が残留する場合などの非常時に、炭化物を系外へ払い出すことが可能となり、長期貯留での炭化物発火を抑制することができる。
【0013】
また、一方向の払出の場合では、前記払出手段を、漸増スクリューピッチを有し、炭化物を一方向に払い出すスクリューフィーダとする。これにより、炭化物排出時の圧密による詰まりを防止することができる。
【0014】
また、方法の発明として、酸素不足下でバイオマスを炭化する炭化炉で生成された炭化物が搬送路を介して貯留される炭化物貯留方法において、貯留槽内に仕切り壁を設けて炭化物貯留部が形成された複数の仕切り空間を有し、前記仕切り空間に前記炭化物を供給する搬送路出口端側若しくは、前記貯留槽上面に形成された炭化物供給入口部を前記仕切り壁上に設け前記仕切り壁上に形成される空間で前記炭化物の流路を切り替えて炭化物を仕切り空間に選択的に供給し、前記仕切り空間で夫々冷却するとともに前記仕切り空間内の炭化物発火状態を夫々検知し、その検知信号に基づいて炭化物の流路を選択的に切り替えることを特徴とする。
また、前記仕切り空間内の酸素濃度を計測する酸素濃度計と、該仕切り空間内の一酸化炭素濃度を計測する一酸化炭素濃度計と、該仕切り空間内の温度を計測する温度計との組み合わせにより出力された検知信号に基づいて、前記炭化物の流路を選択的に切り替えることを特徴とする。また、前記検知信号の他に、前記仕切り空間内の炭化物量も前記炭化物の流路を選択的に切り替える要素となる。
さらに、前記複数の仕切り空間に不活性ガスが注入され、前記検知信号に基づいて前記仕切り空間上部から仕切り空間内の炭化物に向って散水することを特徴とする。
また、上述した炭化物貯留方法において、前記複数の仕切り空間内の炭化物を排出する排出部を夫々形成し、前記排出部に設けた等ピッチスクリューを有する正逆転可能なスクリューフィーダで炭化物を払い出すことを特徴とする。また、一方向の払出の場合では、漸増スクリューピッチを有したスクリューフィーダで炭化物を一方向に払い出す。
これにより、上記した装置発明と同様の効果を得ることが可能である。
【発明の効果】
【0015】
以上記載のごとく本発明によれば、貯留槽内に仕切り壁を設けて形成された複数の仕切り空間内と、前記検知手段からの検知信号に基づいて炭化物の流路を切り替える流路切替手段によって、前記仕切り空間に炭化物を選択的に供給することができ、炭化物の貯留時間が短縮されるので炭化物の発火を抑制することができる。また、仕切り空間を夫々冷却することができる冷却手段を備えており、炭化物の発火を防止するとともに冷却可能である。
また、酸素濃度と一酸化炭素濃度と温度とを組み合わせたパラメータを用いることにより、炭化物の発火の予兆を感度良く監視することができる。
また、不活性ガス注入手段を備えることにより、貯留ホッパ内の炭化物の発火を防止することができる。また、検知手段の検知信号により散水で炭化物の初期発火に対して迅速に対応することができ、炭化物の発火を抑制することができる。
さらに、前記流路切替手段は、炭化物状態を夫々検知する検知手段よりの検知信号の他に、仕切り空間内の炭化物量を監視する炭化物量の監視手段よりの検知信号でも選択的に切り替え可能であって、これにより、仕切り空間内の炭化物量を長期貯留しないように調節することができる。
また、払出手段を等ピッチ正逆転可能なスクリューフィーダとすることにより、貯留不要若しくは炭化物が残留する場合などの非常時に、炭化物を系外へ払い出すことが可能となり、長期貯留での炭化物発火を抑制することができる。また、一方向排出の場合は漸増スクリューピッチを有するスクリューフィーダを用いることで炭化物排出時の圧密による詰まりを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施例に係る炭化物貯留装置の平面図、図2は図1の側断面図、図3は本実施例の排出手段における平面図である。
なお、以下に述べる実施例では、炭化炉に投入する被処理物として、植物、廃木材、農業廃棄物、家畜糞尿、下水汚泥等のバイオマスが挙げられるが、特に製材廃材、除間伐材、薪炭林等の林業系廃木材や建設廃木材の木質系バイオマスが好ましい。本実施例は上述したような被処理物を炭化し、その炭化物を貯留するためのものである。
【実施例】
【0017】
まず、図1、図2を用いて本発明の実施例に係る炭化物貯留装置について説明する。図1に示した炭化物貯留装置は、貯留槽内に仕切り壁2を設けて炭化物貯留部が形成された仕切り空間3a、3bと、炭化物供給入口部と前記仕切り壁2の上方に形成される空間に形成された炭化物の流路を切り替える流路切替手段30と、仕切り空間3a、3bを夫々冷却することができる冷却管4a、4bと、仕切り空間3a、3bに貯留された炭化物を排出する排出部に夫々設けられたスクリューフィーダ5a、5bとで構成されている。本実施例では1つの仕切り壁を形成して2層の仕切り空間とした構成を示した。
なお図示しないが、流路切替手段30は仕切り空間3a、3bに炭化炉から炭化物を供給する搬送路出口端側に設けて炭化物の流路を選択的に切替えてもよい。
【0018】
本実施例においては、炭化炉から排出された炭化物は、炭化貯留装置1に搬送され供給される。その炭化物供給入口部には、上述したように炭化物の流路を選択的に切り替える流路切替手段30が設けられているので、炭化物が仕切り空間3a、3bに選択的に貯留される。流路切替手段30は切替ダンパ31a、31bよりなり、仕切り空間3aに炭化物を供給する場合は、切替ダンパ31aを開き、切替ダンパ31bを閉じる。また、仕切り空間3bに炭化物を供給する場合は、切替ダンパ31bを開き、切替ダンパ31aを閉じる。
【0019】
流路切替手段30は、レベル計12、13によって計測された仕切り空間に貯留される炭化物量により選択的に切替えられ、例えば仕切り空間3a内の炭化物量が少なくなってきたら仕切り空間3bから炭化物を払い出すとともに空間3a内へ炭化物を供給するようにした先入れ先出し方式とし、炭化物を長期貯留させないようにする。
【0020】
この検知手段は、仕切り空間3a、3bに夫々備えられた仕切り空間内の酸素濃度を計測する酸素濃度計6と、仕切り空間内の一酸化炭素濃度を計測する一酸化炭素濃度計7と、仕切り空間内の温度を計測する温度計8とで構成されている。また、図2に示すように仕切り空間の下部に温度計15を設けて炭化物温度も計測する。
これら計測器の検知信号により、仕切り空間3a、3bに貯留された炭化物の発火の予兆を監視している。一酸化炭素濃度は、炭化物の発火の予兆を監視するパラメータとして特に好適であるが、酸素濃度や温度と組み合わせて用いることにより、更に感度良く炭化物発火の有無を監視することが可能となる。
【0021】
また、仕切り空間3a、3b内での発火を抑制するために、不活性ガス注入口20を備えて仕切り空間3a、3b内に不活性ガスを注入している。なお、不活性ガスは化学的に反応性が非常に乏しいガスを用いればよく、特に窒素ガス、二酸化炭素ガスなどが好適に用いられる。
さらに、仕切り空間3a、3b内での発火を抑制するために、仕切り空間3a、3bの夫々に冷却管4a、4bを設けて炭化物を冷却する。冷却管4a、4bは冷却水が循環される管であり、図1、図2のように仕切り空間3a、3bの下部に配置される。なお図示しないが、冷却管は仕切り空間3a、3bの上部に設けて冷却することも可能である。
さらにまた、仕切り空間3a、3b内での発火を抑制するために、仕切り空間3a、3bの上部に散水ノズル9を設けて炭化物に散水する。散水ノズル9より散水して炭化物を冷却し、炭化物の初期発火に対して迅速に対応できる。なお、発火が確認された場合は、散水した後に不活性ガスを注入し続けた状態で装置内に保管する。
【0022】
このようにして、仕切り空間3a、3b内で発火を抑制して貯留された炭化物は、スクリューフィーダ5a、5bにより排出される。ここで、スクリューフィーダ5について図3を用いて説明する。
図3は本実施例の排出手段における平面図である。図3に示すように、スクリューフィーダ5は漸増スクリューピッチを有するスクリューフィーダであり、炭化物を一方向に排出している。このようにピッチ漸増とすることにより、炭化物排出時の圧密による詰まりを防止することができる。
また、図示しないが、スクリューフィーダ5を、等ピッチスクリューとして正逆転可能とすることで、炭化物排出時に炭化物が詰まる若しくは貯留不要などの非常時の場合に、炭化物を系外へ払い出すことが可能となり、長期貯留での炭化物発火を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明によれば、炭化物の発火状態を検知するとともに炭化物を冷却し、発火を防止して貯留することができるので、石炭若しくはバイオマス由来の炭化物を燃料として利用するための連続炭化処理での貯留装置及びその方法として適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例に係る炭化物貯留装置の平面図である。
【図2】図1の側断面図である。
【図3】本実施例の払出手段における平面図である。
【符号の説明】
【0025】
1 炭化物貯留装置
2 仕切り壁
3a、3b 仕切り空間
4 冷却管
5 スクリューフィーダ
6 酸素濃度計
7 一酸化炭素濃度計
9 散水ノズル
8、15 温度計
12、13 レベル計
11 粉砕機バグフィルタ
16 解砕機
20 不活性ガス注入口
30 流路切替手段
31a、31b 切替ダンパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素不足下でバイオマスを炭化する炭化炉で生成された炭化物が搬送路を介して貯留される炭化物貯留装置において、
貯留槽内に仕切り壁を設けて炭化物貯留部が形成された複数の仕切り空間と、前記仕切り空間に前記炭化物を供給する搬送路出口端側若しくは、前記貯留槽上面に形成された炭化物供給入口部を前記仕切り壁上に設け前記仕切り壁上に形成される空間に前記炭化物の流路を切り替える流路切替手段と、前記仕切り空間を夫々冷却することができる冷却手段と、前記仕切り空間内の炭化物発火状態を夫々検知する検知手段とを備え、
前記検知手段よりの検知信号に基づいて前記流路切替手段を選択的に切り替え可能にしたことを特徴とする炭化物貯留装置。
【請求項2】
前記検知手段は、前記仕切り空間内の酸素濃度を計測する酸素濃度計と、該仕切り空間内の一酸化炭素濃度を計測する一酸化炭素濃度計と、該仕切り空間内の温度を計測する温度計との組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の炭化物貯留装置。
【請求項3】
前記複数の仕切り空間は、不活性ガスを注入可能に構成した不活性ガス注入手段を夫々具備したことを特徴とする請求項1記載の炭化物貯留装置。
【請求項4】
前記複数の仕切り空間は、該仕切り空間上部に前記検知手段よりの検知信号に基づいて仕切り空間内に散水する散水手段を具備していていることを特徴とする請求項1記載の炭化物貯留装置。
【請求項5】
請求項1記載の炭化物貯留装置において、前記仕切り空間内の炭化物量を監視する炭化物量監視手段を備え、前記監視手段よりの検知信号に基づいて前記流路切替手段を選択的に切り替え可能にしたことを特徴とする炭化物貯留装置。
【請求項6】
請求項1若しくは2記載の炭化物貯留装置において、前記複数の仕切り空間内の炭化物を排出する排出部を夫々具備し、前記排出部に払出手段を備えたことを特徴する炭化物貯留装置。
【請求項7】
前記払出手段を、等ピッチスクリューを有する正逆転可能なスクリューフィーダとしたことを特徴とする請求項6記載の炭化物貯留装置。
【請求項8】
前記払出手段を、漸増スクリューピッチを有し、炭化物を一方向に払い出すスクリューフィーダとしたことを特徴とする請求項6記載の炭化物貯留装置。
【請求項9】
酸素不足下でバイオマスを炭化する炭化炉で生成された炭化物が搬送路を介して貯留される炭化物貯留方法において、
貯留槽内に仕切り壁を設けて炭化物貯留部が形成された複数の仕切り空間を有し、前記仕切り空間に前記炭化物を供給する搬送路出口端側若しくは、前記貯留槽上面に形成された炭化物供給入口部を前記仕切り壁上に設け前記仕切り壁上に形成される空間で前記炭化物の流路を切り替えて炭化物を仕切り空間に選択的に供給し、前記仕切り空間で夫々冷却するとともに前記仕切り空間内の炭化物発火状態を夫々検知し、その検知信号に基づいて炭化物の流路を選択的に切り替えることを特徴とする炭化物貯留方法。
【請求項10】
前記仕切り空間内の酸素濃度を計測する酸素濃度計と、該仕切り空間内の一酸化炭素濃度を計測する一酸化炭素濃度計と、該仕切り空間内の温度を計測する温度計との組み合わせにより出力された検知信号に基づいて、前記炭化物の流路を選択的に切り替えることを特徴とする請求項9記載の炭化物貯留方法。
【請求項11】
前記複数の仕切り空間に不活性ガスが注入されることを特徴とする請求項9記載の炭化物貯留方法。
【請求項12】
前記検知信号に基づいて前記仕切り空間上部から仕切り空間内の炭化物に向って散水することを特徴とする請求項9記載の炭化物貯留方法。
【請求項13】
請求項9記載の炭化物貯留方法において、前記仕切り空間内の炭化物量を監視し、前記炭化物量に基づいて、前記炭化物の流路を選択的に切り替えることを特徴とする炭化物貯留方法。
【請求項14】
請求項9若しくは10記載の炭化物貯留方法において、前記複数の仕切り空間内の炭化物を排出する排出部を夫々形成し、前記排出部に設けた等ピッチスクリューを有する正逆転可能なスクリューフィーダで炭化物を払い出すことを特徴とする炭化物貯留方法。
【請求項15】
請求項9若しくは10記載の炭化物貯留方法において、前記複数の仕切り空間内の炭化物を排出する排出部を夫々形成し、前記排出部に設けた漸増スクリューピッチを有したスクリューフィーダで炭化物を一方向に払い出すことを特徴とする炭化物貯留方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−83971(P2009−83971A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−253872(P2007−253872)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(501370370)三菱重工環境エンジニアリング株式会社 (175)
【Fターム(参考)】