説明

点字対応端末

【課題】 視覚障害者が双方向の通信サービスを利用することができ、利便性を向上させることができる点字対応端末を提供する。
【解決手段】 文字情報を入力する入力部409と、入力された文字情報及び入力された文字情報以外の文字情報を点字情報に変換する点字変換部101と、入力された文字情報を点字情報として表示する入力情報表示部102と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する出力情報表示部103とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点字情報を表示可能な点字対応端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末の技術革新により、従来の電話本来の通話機能のみならず、付加価値として搭載していた携帯電話端末によるインターネットサービスや電子メールによる通信サービスを享受することが可能となった。さらに、携帯電話端末の普及拡大に伴って、これらのサービスがデフォルトのサービスとしてユーザに利用されるようになった。
【0003】
図8は従来の携帯電話端末の構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、従来の携帯電話端末は、アンテナ401と、送受信部402と、変復調部403と、音声符復号部404と、制御部405と、表示部406と、スピーカ407と、マイク408と、入力部409と、RAM410と、ROM411とから構成される。次に従来の携帯電話端末の動作について説明する。
【0004】
まず、受信動作であるが、無線信号は送受信部402により受信され、変復調部403により復調され、受信ディジタル信号として音声符復号部404及び制御部405に出力される。音声符復号部404は音声に関する受信ディジタル信号を復号化して音声情報に変換してスピーカ407に出力する。スピーカ407は、音声情報を外部へ音声として出力する。一方、制御部405は文字に関する受信ディジタル信号を文字情報に変換し、表示部406に出力する。表示部406は文字情報を表示する。
【0005】
次に、送信動作についてであるが、マイク408はユーザからの音声信号を音声符復号部404へ出力する。音声符復号部404は、音声信号を符号化して送信ディジタル信号に変換し、変復調部403へ出力する。入力部409は、文字情報を入力する手段であり、ユーザからのキー入力による文字情報を制御部405へ出力する。制御部405は、文字情報を送信ディジタル信号に変換し、変復調部403へ出力する。送信ディジタル信号は、変復調部403により変換され、送受信部402により無線信号としてアンテナ401により電波として外部へ送信される。ROM411は、携帯電話端末の初期設定などを記憶しており、必要に応じて記憶している内容を制御部405へ出力する。RAM410は、受信メールや電話帳などを保存しており、必要に応じて記憶している内容を制御部405へ出力する。
【0006】
しかしながら、上記従来の携帯電話端末において、インターネットサービスや電子メールによる通信サービスは、小型の液晶表示によりユーザに提供される為、視覚障害者にとっては非常に使い勝手がよくない、またサービスそのものを受けることができないものであった。
【0007】
そこで、従来送受信データとして扱う音声情報及び文字情報に加えて、点字情報を扱うことによって、視覚障害者に上記のようなサービスを提供可能にする点字対応携帯端末の実現方法が報告されている。
【0008】
図9は、既に公表されている点字対応携帯端末のブロック図である。図9に示す点字対応携帯端末は、図8に示す表示部406を点字変換部501及び点字表示部502に置き換え具備することにより、従来の視覚による表示を触覚による点字表示に変換している。 この点字対応携帯端末によれば、視覚障害者でも受信したメールの文字を点字情報として読み取ることができ、点字情報の表示は任意の時間で更新することを特長としている(例えば、特許文献1参照)。また、別の技術として、点字表示部を備えることなく、ダイヤルキーのうち特定のキーを点字を構成する各点に割り当て表現することにより、視覚障害者による文書内容の読み取りを支援し、点字を表現可能な携帯電話端末および携帯電話端末における点字表現方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。これらの技術により、視覚障害者は、受信したメールや、インターネットサービスで提供される文字情報を点字情報として把握することができる。
【0009】
【特許文献1】特開2002−344608号公報(第5−7頁、第一図)
【特許文献2】特開2003−60742号公報(第5−7頁、第一図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の点字対応携帯端末は、視覚障害者が、文字情報として提供されるサービスを受けるという一方向のサービスの利用を目的とするものであり、視覚障害者が文字情報を発信することについては考慮されていなかった。このため、視覚障害者は双方向のサービスの利用ができず、利便性がよくなかった。
【0011】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、視覚障害者が双方向の通信サービスを利用することができ、利便性を向上させることができる点字対応端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の点字対応携帯端末は、文字情報を入力する入力手段と、入力された文字情報及び入力された文字情報以外の文字情報を点字情報に変換する点字変換手段と、入力された文字情報を点字情報として表示する機能と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する機能とを有する表示手段と、を備える。
【0013】
上記構成によれば、入力された文字情報を点字情報として表示する機能と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する機能とを有する表示手段を備えることにより、表示される点字情報を確認しながら文字入力を行うことができる為、視覚障害者の利便性を向上させることができる。また、情報通信機能を有する点字対応端末において、入力文字の点字情報による把握ができることにより、電子メールの作成等の文字入力作業が容易になる為、端末内部に記憶されている文字や外部から受信した文字しか点字情報で把握できなかった従来技術と比べて、視覚障害者が双方向の通信サービスを利用することができ、利便性が向上する。
【0014】
また、本発明の点字対応携帯端末は、前記表示手段が、入力された文字情報を点字情報として表示する第1の表示部と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する第2の表示部とを有し、前記入力された文字情報及びそれ以外の文字情報のそれぞれに識別情報を付加して前記点字変換手段に入力させる手段を備える。上記構成によれば、文字情報に識別情報を付加して点字変換手段に入力させることにより、文字情報が入力されたものであるかそれ以外のものであるかに応じて、第1及び第2の表示部に区別して表示することができる。
【0015】
また、本発明の点字対応携帯端末は、スクロール操作に応じて文字情報を前記点字変換手段に入力させる手段を備える。上記構成によれば、スクロール操作することにより、ユーザのペースで文字情報を点字情報に変換して確認することができる。
【0016】
さらに、本発明の点字対応携帯端末は、文字情報を音声情報に変換し、前記表示手段が点字情報を表示するタイミングで、変換した音声情報を出力する音声変換手段を備える。 上記構成によれば、文字情報を音声情報に変換し、前記表示手段が点字情報を表示するタイミングで、変換した音声情報を出力することにより、音声補助が可能になる為、さらに利便性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、入力された文字情報を点字情報として表示する機能と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する機能とを有する表示手段を備えることにより、表示される点字情報を確認しながら文字入力を行うことができる為、視覚障害者の利便性を向上させることができる。また、情報通信機能を有する点字対応端末において、入力文字の点字情報による把握ができることにより、電子メールの作成等の文字入力作業が容易になる為、端末内部に記憶されている文字や外部から受信した文字しか点字情報で把握できなかった従来技術と比べて、視覚障害者が双方向の通信サービスを利用することができ、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0019】
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態における点字対応携帯端末の構成の一例を示す。図1において、図8と同一符号は図8に示された同一又は相当物を示しており、説明を省略する。第1の実施形態では、従来の携帯端末の構成要素に加えて点字変換部101と、入力情報表示部102と、出力情報表示部103と、スクロールキー入力部104とを備え、制御部405の機能が従来と異なる。点字変換部101は、入力された文字情報及び入力された文字情報以外の文字情報を点字情報に変換する。入力情報表示部102は、入力部409から入力された文字情報を点字情報として表示する。出力情報表示部103は、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示するものであり、RAM410に蓄積される文字情報を点字情報として表示する。尚、入力された文字情報以外の文字情報とは、具体的には、端末内部(RAM等)に記憶されている操作説明等の文字情報や、受信したメール、インターネットで提供される情報のようにネットワークを介して取得した文字情報等を意味する。
【0020】
この実施形態において、制御部405は、受信データを格納したRAM410から文字情報を読み出し、表示部406に表示させる。同時に、制御部405は、RAM410から読み出した文字情報について、文字数を計算し、出力情報表示部103が表示可能な文字数毎に分割し、ページを作成する。制御部405は1ページ毎に点字変換部101に文字情報を出力し、出力情報表示部103に表示させる。このとき、制御部405は、文字情報に、RAM410から出力された文字情報であることを示す識別情報を付加して点字変換部101に入力させることにより、この文字情報を点字情報として出力情報表示部103に表示させる。制御部405が出力する1ページ毎の情報は、表示部406に対しても出力される。また、制御部405は、現在点字情報として出力情報表示部103に出力している文字に対してカーソルを当てる。
【0021】
ユーザは、図1における入力部409より文字情報を一文字ずつ入力する。このとき、入力キーを押すごとに文字情報は変化するため、その変化に従って、制御部405は、文字情報を点字変換部101に入力させる。このとき、制御部405は、文字情報に、入力部409からの入力情報であることを示す識別情報を付加して点字変換部101に入力させることにより、この文字情報を点字情報として入力情報表示部102に表示させる。
【0022】
スクロールキー入力部104は、制御部405で分割したページを前後方向に画面毎に移動させるための入力手段である。制御部405は、このキー入力情報を受けて、スクロール操作に応じて表示部406に表示されているカーソルを前後に移動させる。また、制御部405は、スクロールキー入力部104に対するスクロール操作に応じて、文字情報を点字変換部101に入力させ、出力情報表示部103に点字情報として表示させる。
【0023】
次に、図2を参照して、図1に示す点字対応携帯端末が、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する動作について説明する。
【0024】
図2は、本発明の第1の実施形態における点字対応携帯端末操作の情報の流れの一例を説明するフローチャートである。まず、ステップS1にてデータ受信処理を実行し、送信されたデータを点字対応携帯端末のアンテナ401から受信する。次いで、ステップS2にて文字情報読出処理を実行し、制御部405は受信データを格納したRAM410から文字情報を読み出す。次いで、ステップS3にて文字数計算処理を実行し、文字数を計算し、出力情報表示部103が表示可能な文字数毎に分割する。次いで、ステップS4にてページ作成処理を実行し、ディスプレイに表示すべきページを作成する。次いで、ステップS5にて文字表示処理を実行し、表示部406のディスプレイに文字情報を表示する。 制御部405は1ページ毎に点字変換部101に文字情報を出力し、出力情報表示部103に表示する。このとき、ステップS6にて、点字表示処理を実行し、制御部405は、識別情報により、RAM410からの入力情報であることを点字変換部101に通知することにより、文字情報を出力情報表示部103に表示させる。
【0025】
制御部405が出力する1ページ毎の情報は、表示部406に対しても出力し、現在点字情報として出力情報表示部103に表示している文字に対してカーソルを当てる。ついで、ステップS7にて、スクロールキー操作の有無を判断し、スクロールキー操作があれば(YES)、ステップS8にて、スクロールキー処理を実行し、スクロールキー入力部104は制御部405で分割した前出のページを前後して入力する。制御部405はこのキー入力情報を受けて、表示部406のディスプレイのカーソルを前後すると同時に点字変換部101に新たな点字情報を出力し、出力情報表示部103に表示する。スクロールキー操作がなければ(NO)、ステップS9にて、点字対応携帯端末の操作を終了するか否か判断し、終了する(YES)のであれば、点字対応携帯端末の操作を終了する。操作を継続する(NO)のであれば、ステップS1に戻り、データ受信処理以降の前述の処理を繰返し実行する。
【0026】
(実施形態2)
図3は、本発明の第2の実施形態における音声補助つき点字対応携帯端末のブロック図を示す。本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態に示す点字情報表示機能に加えて、文字情報を音声情報に変換する機能を有し、制御部405の機能が異なる。入力情報表示部102及び出力情報表示部103に点字情報を表示するユーザにより正確な情報を伝える機能を付加した機能形態である。図3において、図1と同一符号は図1に示された同一又は相当物を示しており、説明を省略する。第3の実施形態は、図1に示す点字対応携帯端末に加えて音声変換部701を備える。音声変換部701は、文字情報を音声情報に変換し、制御部405は、表示手段が点字情報を表示するタイミングで、変換した音声情報を出力する。
【0027】
次に、図4を参照して、図3に示す点字対応携帯端末が、点字情報の表示とともに文字情報を音声出力する動作について説明する。
【0028】
図4は、本発明の第2の実施形態における点字対応携帯端末操作の情報の流れの一例を説明するフローチャートである。まず、ステップS10にてデータ受信処理を実行し、送信されたデータを点字対応携帯端末のアンテナ401から受信する。次いで、ステップS11にて文字情報読出処理を実行し、RAM410から出力される文字情報は、制御部405によって制御されて表示部406のディスプレイに表示する。次いで、ステップS12にて文字数計算処理を実行し、文字数を計算し、出力情報表示部103が表示可能な文字数毎に分割する。また、出力情報表示部103に表示できるように制御部405は1ページ毎に点字変換部101に文字情報を出力する。次いで、ステップS4にてページ作成処理を実行し、ディスプレイに表示すべきページを作成する。
【0029】
次いで、ステップS14にて文字表示処理を実行し、表示部406は文字情報をそのままディスプレイ表示する。ここで、キー入力操作するか否かの判断をステップS15で実行し、キー入力があれば(YES)、入力部409よりユーザは文字情報を一文字ずつ入力する。次いで、ステップ12に戻り、文字数計算処理を実行し、文字数を計算し、前述の処理を繰り返す。入力キーを押すごとに文字情報は変化するため、その変化に従って制御部405は、文字情報を点字変換部101に出力する。このとき、制御部405は入力部409からの入力情報であることを点字変換部101に通知し、入力情報表示部102を選択して点字情報を表示する。
【0030】
次いで、ステップS16にて、音声変換出力処理を実行し、文字情報は音声変換部701に入力され音声変換出力する。次いで、ステップS17にて、点字表示処理を実行し、点字変換部101は文字情報を点字情報に変換し点字表示ブロック602を表示するように出力情報表示部103に出力し点字表示する。同時に音声変換部701では入力された文字情報を音声情報に変換し、制御部405に音声情報を返す。次いで、ステップS18にて、スクロールキー操作の有無を判断し、スクロールキー操作があれば(YES)、ステップS19にて、スクロールキー処理を実行し、スクロールキー入力部104からの入力に従って、制御部405は分割した前出のページを前後して入力する。次いでステップ12に戻り、文字数計算処理を実行し、文字数を計算し、前述の処理を繰り返す。制御部405はこのキー入力情報を受けて、表示部406のディスプレイのカーソルを前後すると同時に点字変換部101に新たな点字情報を出力し、出力情報表示部103に表示する。スクロールキー入力部104により、カーソルを合わせた文字情報に関して、制御部405は変調部403を介して音声符復号部404に音声情報を出力し、音声符復号部404で復号しスピーカ407で実際の音声として出力する。スクロールキー操作がなければ(NO)、ステップS20にて、点字対応携帯端末の操作を終了するか否か判断し、終了する(YES)のであれば、点字対応携帯端末の操作を終了する。操作を継続する(NO)のであれば、データ受信処理以降の前述の処理を繰返し実行する。
【0031】
図5(a)は第1及び第2の実施形態における点字対応携帯端末の入力キー方向から見た概観の一例を示す図である。図5(b)は第1及び第2の実施形態における点字対応携帯端末の入力キーと反対側方向から見た概観の一例を示す図である。図5(a)に示すように携帯端末201は、表示部406で制御された文字情報を表示するためのディスプレイ202、音声出力するためのスピーカ203、文字情報入力するための入力キー206、音声入力するためのマイク207を備える。前述したように、入力キー206を押すごとに文字情報は変化するため、その変化に従って制御部405は、文字情報を点字変換部101に出力する。これによって、文字情報表示及び文字情報入力して音声通話を行う。これに加えて、文字情報が点字変換部101によって変換された点字情報を表示するための点字情報表示装置210と、点字情報のページをスクロールする前スクロールキー204と、後スクロールキー205を備える。
【0032】
図6は、点字表示部の一例を示す。点字情報表示装置210は、入力された文字情報を点字情報として表示する入力情報表示部303と、RAM410から出力された文字情報(入力された文字情報以外の文字情報)を点字情報として表示する出力情報表示部302とを備え、それぞれ点字表示ブロック304により構成されている。ここで、前述の入力情報表示部102及び出力情報表示部103は、それぞれ入力情報表示部303及び出力情報表示部302に対応する。
【0033】
図7は、点字表示ブロック304が何も表示していない状態から特定文字を表示させた状態に変化する様子の一例を説明する図である。点字表示ブロック304が何も表示していない状態601から特定文字、例えば文字「い」を表示させると、点字表示ブロック304が矢印方向に変化し、点字表示ブロック304が「い」を表示した状態602になる。図に示すように、点字表示ブロック304は複数のボタン603が凸状に隆起することによって、点字変換部101の出力情報から得られる一文字分のデータを点字情報として表示する。入力情報表示部303及び出力情報表示部302は1個又は複数個の点字表示ブロック304によって構成される。このように、図5に示す点字情報表示装置210を備え、さらに点字情報表示装置210に出力情報表示部302と入力情報表示部303とを設けることにより、入力情報と出力情報とを区別して表示することができる。
【0034】
これにより、出力情報を参照しながら入力を行うことができ、さらにスクロールキー入力部を備えることで、前後の点字情報を自らのペースで読み進むことができる。これらの手段により、視覚障害者でも健常者と同等の文字情報の把握及び文字情報の入力が可能となり、携帯端末における電子メール通信サービスやインターネットサービスといった双方向の通信サービスの利用が可能となる。
【0035】
以上説明した点字対応携帯端末によれば、ユーザに入力された文字情報及び入力された文字以外の文字情報をそれぞれ点字変換して別々に表示し、さらに、音声出力も行うことにより、視覚障害者が健常者と同じように、表示文字を認識しながら文字入力でき、双方向の通信サービスを受けることができるという利点がある。また、視覚障害者による文字入力に関しては、従来どおりダイヤルキーを用いて入力することに加え、入力された文字を点字に変換して表示することにより、インターネットサービス等の通信サービスにおけるユーザの文字入力操作や電子メール作成を容易にした点字対応携帯端末を提供することができるという利点がある。本実施形態の点字対応携帯端末は、視覚障害者を対象とした携帯電話端末の福祉的適用に関して有用である。
【0036】
なお、入力された文字情報を表示する表示部と入力された文字情報以外の文字情報を表示する表示部とを別々に設けてもよいし、入力文字及びそれ以外の文字を表示する表示部を設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、入力された文字情報を点字情報として表示する機能と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する機能とを有する表示手段を備えることにより、表示される点字情報を確認しながら文字入力を行うことができる為、視覚障害者の利便性を向上させることができる効果を有し、点字情報を表示可能な点字対応端末等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施形態における点字対応携帯端末の構成の一例を示す。
【図2】本発明の第1の実施形態における点字対応携帯端末操作の情報の流れの一例を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態における音声補助つき点字対応携帯端末のブロック図を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態における点字対応携帯端末操作の情報の流れの一例を説明するフローチャート
【図5】(a)は点字対応携帯端末の入力キー方向から見た概観の一例を示す図(b)は点字対応携帯端末の入力キーと反対側方向から見た概観の一例を示す図
【図6】点字表示部の一例を示す図
【図7】点字表示ブロックの状態変化例例を説明する図
【図8】従来の携帯電話端末の構成の一例を示すブロック図
【図9】既に公表されている点字対応携帯端末のブロック図
【符号の説明】
【0039】
101 点字変換部
102 入力情報表示部
103 出力情報表示部
104 スクロールキー入力部
202 表示部
204 前スクロールキー
205 後スクロールキー
210 点字表示部
302 出力情報表示部
303 入力情報表示部
304 点字表示ブロック
404 音声符復号部
405 制御部
406 表示部
407 スピーカ
409 入力部
410 RAM
411 ROM
701 音声変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字情報を入力する入力手段と、
入力された文字情報及び入力された文字情報以外の文字情報を点字情報に変換する点字変換手段と、
入力された文字情報を点字情報として表示する機能と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する機能とを有する表示手段と、
を備える点字対応端末。
【請求項2】
前記表示手段は、入力された文字情報を点字情報として表示する第1の表示部と、入力された文字情報以外の文字情報を点字情報として表示する第2の表示部とを有し、
前記入力された文字情報及びそれ以外の文字情報のそれぞれに識別情報を付加して前記点字変換手段に入力させる手段を備える請求項1記載の点字対応端末。
【請求項3】
スクロール操作に応じて文字情報を前記点字変換手段に入力させる手段を備える請求項1記載の点字対応端末。
【請求項4】
文字情報を音声情報に変換し、前記表示手段が点字情報を表示するタイミングで、変換した音声情報を出力する音声変換手段を備える請求項1記載の点字対応端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−171307(P2006−171307A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−363086(P2004−363086)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】