説明

点火信号発生装置及びそれを備えた磁石発電機

【課題】ラグ端子とステーとの間において、スラッジの付着による短絡を防ぐことができる点火信号発生装置及びそれを備えた磁石発電機を提供する。
【解決手段】パッケージ43に金属製のステー42が取り付けられ、コイルに接続された一対のラグ端子の端末部がパッケージ43のリード線保持面76から突出して接続部を形成し、パッケージ43にステー42と接続部との間に突出し、これらステー42と接続部との間を遮る仕切壁104を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点火信号発生装置及びそれを備えた磁石発電機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、磁石発電機が取り付けられているエンジンにおいては、その点火時期などを制御するために、エンジンの回転速度情報やクランクシャフトの回転角度情報が必要となる。このため、クランクシャフトの回転に伴ってパルス信号(点火信号)を発生するパルサ(点火信号発生装置)が用いられている。この種のパルサは、自動二輪車などのエンジンのケース内に設けられており、エンジンのクランクシャフトに連結された磁石発電機の回転子の回転角度を検出することで、この検出結果からエンジンの回転速度情報やクランクシャフトの回転角度情報の検出を行っている。
【0003】
パルサは、磁束源としてのマグネットと、マグネットと磁気的に接続されているポールと、ポールの外周にボビンを介して巻装された信号発生コイルと、信号発生コイルを樹脂封止するパッケージとを備えている(例えば、特許文献1参照)。また、ボビンには、一対の端子が設けられている。これら端子の一端側はコイルの両端末部がそれぞれ接続されるとともに、他端側はパッケージの表面から突出しており、外方から引き込まれるリード線がそれぞれ接続されている。そして、パッケージには、金属製のステーが固定され、このステーを介してパルサはエンジンのケースに固定されている。
【0004】
この構成によれば、回転子の回転によりマグネットから発生する磁束密度が変化し、この変化に応じてコイルに誘導起電力が生じる。そして、誘導起電力の変化に応じてパルス信号を発生し、このパルス信号に基づいて回転子の回転角度を検出することで、回転子と連動回転するエンジンの回転速度情報や、クランクシャフトの回転角度情報を検出できるようになっている。
【特許文献1】実開平4−137268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、エンジンのケース内には、エンジンオイルが収容されており、このエンジンオイルをエンジンのケース内で循環させることで、磁石発電機の冷却も行っている。具体的には、磁石発電機をエンジンオイル内に浸漬配置し、回転子の回転により磁石発電機全体にエンジンオイルを行き渡らせたり、エンジンオイルを磁石発電機に噴き付けたりしている。これにより、磁石発電機(主にコイル)から発生する熱を冷却できるように構成されている。
【0006】
しかしながら、エンジンのケース内では、クランクシャフトやピストン等の摺動部においてスラッジと呼ばれる金属片が発生し、このスラッジがケース内を循環するエンジンオイルに混入される虞がある。パルサはマグネットを備えているため、スラッジを吸引しやすくなっており、エンジンオイルに混入されたスラッジが、パルサに付着するという問題がある。この時、パルサの端子とステーとの間にスラッジが付着すると、両者間を架け渡し、短絡する虞がある。
【0007】
そこで、本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、端子とステーとの間において、スラッジの付着による短絡を防ぐことができる点火信号発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、マグネットと、コイルが巻装されたボビンとがパッケージに封止され、エンジンに連動して回転する回転体に対向配置されて、前記回転体の回転角度に基づき、エンジンに点火信号を出力する点火信号発生装置において、前記パッケージに取り付けられた金属製のステーと、前記コイルに接続された端子とを備え、前記端子の端末部が前記パッケージの表面から突出して突出接続部を形成し、前記パッケージに前記ステーと前記突出接続部との間に突出し、これらステーと突出接続部との間を遮る仕切壁を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、端子の突出接続部とステーとの間を遮るように仕切壁が形成されているため、突出接続部やステー等にスラッジが付着してもスラッジにより端子とステーとの間が架け渡されることがない。
【0009】
請求項2に記載した発明は、前記仕切壁の高さは、前記端子の前記突出接続部の高さ以上に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、仕切壁の高さを端子の突出接続部の高さ以上に形成することで、スラッジにより端子と取付片との間を直線的に架け渡すことができなくなる。
【0010】
請求項3に記載した発明は、各仕切壁は、互いに対向するように形成されており、各仕切壁間には、各突出接続部に接続されるリード線が、各仕切壁の互いの対向面に沿って引き回されていることを特徴とする。
この構成によれば、仕切壁の互いの対向面に沿ってリード線を引き回すことで、仕切壁がリード線のガイドとなり、リード線が仕切壁から突出することがない。
【0011】
請求項4に記載した発明は、前記突出接続部には、前記突出接続部を覆うようにシール剤が塗布されていることを特徴とする。
この構成によれば、端子の突出接続部を覆うようにシール剤が塗布されているため、突出接続部自体にエンジンオイルやスラッジ等が付着することを防ぐことができる。
【0012】
請求項5に記載した発明は、前記仕切壁は、前記突出端部の周囲を囲むように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、端子の突出端部の周囲を囲むように仕切壁が形成されているため、シール剤の拡散を防止することができる。
【0013】
請求項6に記載した発明は、上記本発明の点火信号発生装置を備えた磁石発電機であって、コイルが巻装された固定子と、前記固定子に対して回転自在に設けられた前記回転体とを備え、前記回転体に前記点火信号発生装置が対向配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1,2,6に記載の発明によれば、突出接続部やステー等にスラッジが付着しても、スラッジにより端子とステーとの間が架け渡されることがないため、エンジンオイルによる回転体の冷却を行った上で、スラッジの付着によって両者間が短絡することを防ぐことができる。
請求項3に記載の発明によれば、ステーをエンジンのケースに取り付ける際等にリード線が邪魔になることがないため、レイアウト性を向上することができる。
請求項4,5に記載の発明によれば、突出接続部自体にエンジンオイルやスラッジ等が付着することを防ぐことができるため、端子の絶縁性を向上させることができ、検出精度も向上させることができる。
ここで、接続部にシール剤を塗布する際には、仕切壁によりシール剤の拡散を塞き止めることができるので、シール剤がパッケージの側面まで回り込むことを防止することができる。したがって、端子の突出接続部をシール剤により確実に覆うことができ、端子の絶縁性を確実に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、磁石発電機1は、例えば自動二輪車に用いられるアウターロータ型の発電機であって、エンジンのクランクシャフト(不図示)の先端に固定された回転子(回転体)3と、エンジンのケース(不図示)に固定される固定子4とを備えている。
【0016】
回転子3は、有底筒状のロータヨーク30を有している。このロータヨーク30のエンド部31には、径方向略中央にボス部5が設けられている。ボス部5は、エンド部31から軸方向内側(図2における左側)に向かって突出するように形成されている。このボス部5の中央には貫通孔6が形成され、貫通孔6にクランクシャフトが挿入、固定されるようになっている。また、エンド部31の径方向外側(図2における右側)には、図示しないクラッチ部材を取り付けるためのフランジ部33が形成されている。さらに、エンド部31におけるフランジ部33と周壁32との間には油抜孔35が周方向に略等間隔に複数形成されている。つまり、油抜孔35は、エンド部31の周縁部に形成されており、ロータヨーク30のエンド部31側に取り付けられるクラッチ部材と平面視において干渉しない位置に形成されている。
【0017】
ロータヨーク30の周壁32には、その内周壁32a側に複数の永久磁石8が周方向に磁極が交互となるように配されている。一方、周壁32の外周壁32b側には、回転子3の回転角度を検出するための複数のトリガーピース9が周方向に沿って一体形成されている。
【0018】
一方、固定子4は、円環状の固定子鉄心17を有している。固定子鉄心17は、磁性材料の板材を軸線方向に積層して形成したものであって、中央にボス部5が挿通可能なボス孔15が形成されている。また、固定子鉄心17には、固定子4をエンジンのケースに締結固定するためのネジ孔20が複数箇所周方向に沿って形成されている。さらに、固定子鉄心17には、放射状に径方向外側に向かって延出する複数のティース16が周方向に等間隔に設けられている。これらティース16には、それぞれインシュレータ24が装着され、このインシュレータ24を介して電機子コイル18が巻装されている。
【0019】
電機子コイル18は、所定の本数のコイルがそれぞれティース16に巻回されてなるもので、その端末部は、3本の発電出力用リード線19からなるハーネス26の引き出し位置付近Cまで導き出されている。これら電機子コイル18の各端末部と発電出力用リード線19の各端末部は、各々重ね合わせた状態で半田付けしたり、圧着スリーブを用いて加締めたりして接合してある。この接合部分には、固定子鉄心17に固定されたクリップ22が装着されている。
【0020】
このように構成された磁石発電機1においては、クランクシャフトと共に回転子3が回転すると、永久磁石8が固定子4の周りを回転するため、電機子コイル18に誘導起電力が発生する。そして、この電機子コイル18に流れる電流は、発電出力用リード線19を介して不図示のバッテリに供給されるようになっている。
【0021】
ここで、磁石発電機1が取り付けられているエンジンにおいては、その点火時期などを制御するために、エンジンの回転速度情報やクランクシャフトの回転角度情報が必要となる。このため、磁石発電機1は、クランクシャフトの回転に伴ってパルス信号を発生するパルサ(点火信号発生装置)40を備えている。このパルサ40は、ロータヨーク30の外周面側、つまりトリガーピース9に対向するように配設されている。
【0022】
図3,4に示すように、パルサ100は、磁石発電機1の回転角度を検出する検出部41と、この検出部41をエンジンのケースに固定するためのステー42と、これら検出部41とステー42の一部とが樹脂モールドにより封止されたパッケージ43とで構成されている。
【0023】
検出部41は、磁束源としてのマグネットと、マグネットと磁気的に接続されているポール59と、ポール59の外周にボビンを介して巻装されたコイルと、コイルとを接続される一対のラグ端子(端子)47(図4参照)とを備えている。ラグ端子47は、金属製の平板であり、その一端側の接続部がパッケージ43内でコイルの巻き始め端と巻き終わり端とにそれぞれ接続されている。一方、ラグ端子47の他端側の接続部78は、パッケージ43から突出しており、外方から引き込まれるリード線63(図1参照)の一端がそれぞれ接続されるようになっている。リード線63の他端は、不図示の制御部に接続されており、リード線63を介してコイルに流れる電流を検出する。
【0024】
ステー42は、金属からなる側面視L字状のものであり、パッケージ43に封止される植込部(不図示)と、植込部の基端側から90度屈曲形成されて延出する取付部66とで構成されている。
【0025】
取付部66は、平板状のものであり、植込部の基端側から屈曲されて延出する取付基部70と、この取付基部70の幅方向両側方に向けて延出する取付片71とが形成されている。両取付片71は、平面視円形状に形成されており、その中央部には取付片71の厚さ方向に貫通する取付孔72が形成されている。この取付孔72の周囲には、取付孔72の周囲を囲むように周壁73が立設されている。この周壁73は、パルサ40をエンジンのケースに取り付ける際に、ステー42の位置決めを行うものであり、ケースの取付孔(不図示)内に周壁73が収容され、ケースの取付孔の内面と周壁73の外面とが当接するようになっている。
【0026】
図1〜4に示すように、パッケージ43は、上述した検出部41とステー42とを樹脂モールドにより封止した略直方体形状ものであり、ステー42の植込部及び取付基部70と検出部41とを覆うように形成されている。パッケージ43における取付基部70を覆う面は、リード線保持面76として形成されている。
【0027】
リード線保持面76には、上述した一対のラグ端子47における他端側の接続部78がリード線保持面76の表面に対して垂直に突出している。各ラグ端子47の間には、リード線保持部82が形成されている。リード線保持部82は、リード線保持面76の表面からアーチ状に形成されており、その内側がリード線挿通孔77として形成されている。このリード線挿通孔77には、リード線63が挿通されている。具体的には、リード線63は、リード線保持部82の外側(上側)から回り込むようにしてリード線挿通孔77に挿通されている。そして、リード線63はリード線挿通孔77に挿通された後、180度折り曲げられてラグ端子47の他端側の接続部78にはんだ等により接続されている。
【0028】
ここで、各ラグ端子47の接続部78と各取付片71との間には、ラグ端子47と取付片71との間を遮るように、それぞれ仕切壁104がパッケージ43に立設されている。
各仕切壁104は、互いに対向した状態でリード線保持面76の周縁に沿って延出し、ラグ端子47とステー42との間を遮るように形成された周縁部101と、周縁部101の先端が屈曲され、互いに対向する周縁部101に向かって延出する延出部102とが一体形成されている。つまり、仕切壁104は、ラグ端子47の周囲の2方向を囲むように形成されている。
【0029】
また、各仕切壁104は、リード線保持面76の表面からラグ端子47の長さ方向(高さ方向)に向けて突出しており、その高さがリード線保持面76から突出しているラグ端子47の高さ以上に形成されている。したがって、パルサ100の側面視でラグ端子47が隠れるように構成されている。そして、ラグ端子47の他端側の接続部78には、この接続部78及び接続部78に接続されたリード線63を覆うように樹脂等からなるシール剤81が塗布されている。
【0030】
このように構成されたパルサ100においては、まずマグネットによりコイルの周囲に磁界が発生する。そして、この状態で回転子3が回転すると、トリガーピース9のエッジ部(角部)がパルサ100の検出部41を横切ることでコイルを通過する磁束密度が変化する。この磁束密度の変化に応じてコイルに誘導起電力が生じる。そして、この誘導起電力の変化に応じてパルス信号(正電圧パルスと負電圧パルス)を発生させ、これを不図示の制御部(CDIユニットなど)が受信することによって、エンジンの回転速度情報や、クランクシャフトの回転角度情報を得ることができるようになっている。
【0031】
したがって、上述の実施形態によれば、ラグ端子47の接続部78とステー42の取付片71との間を遮るように仕切壁104が形成されているため、パルサ100にスラッジが付着してもスラッジによりラグ端子47とステー42との間が架け渡されることがない。したがって、エンジンオイルにより磁石発電機1の冷却を行った上で、スラッジの付着によって両者間が短絡することを防ぐことができる。
そして、仕切壁104の高さをリード線保持面76から突出するラグ端子47の高さ以上に形成することで、スラッジによりラグ端子47と取付片71との間を直線的に架け渡すことができなくなる。そのため、ラグ端子47とステー42との間の短絡をより確実に防ぐことができる。
【0032】
さらに、ラグ端子47の接続部78を覆うようにシール剤81が塗布されているため、接続部78自体にエンジンオイルやスラッジ等が付着することを防ぐことができる。したがって、ラグ端子47の絶縁性を向上させることができ、パルサ40の検出精度も向上させることができる。
ここで、接続部78にシール剤81を塗布する際には、仕切壁104によりシール剤81の拡散を塞き止めることができるので、シール剤81がパッケージ43の側面(リード線保持面76に垂直な面)まで回り込むことを防止することができる。つまり、ラグ端子47の周囲を囲むように仕切壁104が形成されているため、シール剤81の拡散を防止することができる。したがって、ラグ端子47の接続部78をシール剤81により確実に覆うことができ、ラグ端子47の絶縁性を向上させることができる。
【0033】
次に、図5,6に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態では、仕切壁の形状について上述した第1実施形態と相違しているため、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図5,6に示すように、本実施形態のパルサ40は、パッケージ103のリード線保持面76から突出するラグ端子47の接続部78(図6参照)と、ステー42の取付片71との間に仕切壁80が立設されている。
各仕切壁80は、互いに対向した状態で、パッケージ103のリード線保持面76の周縁に沿って形成されている。
この場合、リード線63は、リード線保持面76に沿って引き回され、リード線保持部82の挿通孔77内に直接挿通される。リード線63はリード線挿通孔77に挿通された後、各仕切壁80間において180度折り曲げられて仕切壁80の互いの対向面を沿うようにして引き回される。そして、ラグ端子47の他端側の接続部78にはんだ等により接続される。
【0034】
したがって、本実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、仕切壁80をリード保持面76の周縁に沿って形成したため、リード線63をリード線挿通孔77に挿通した後、仕切壁80の互いの対向面を沿うようにして引き回すことができる。つまり、リード線63は、仕切壁80間においてリード線保持面76に沿って引き回されるため、仕切壁80がリード線63のガイドとなり、リード線63が仕切壁80から上方に突出することがない。したがって、パルサ40をエンジンのケースに取り付ける際等にリード線63が邪魔になることがないため、リード線63のレイアウト性を向上することができる。
【0035】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。すなわち、本実施形態で挙げた具体的な形状、構成などは一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では自動二輪車の磁石発電機にパルサを設けた場合について説明したが、自動車等の磁石発電機に設けるような構成にしてもよい。
また、仕切壁の形状はラグ端子とステーとの間を遮る形状であれば、適宜設計変更が可能である。さらに、パッケージと仕切壁とをそれぞれ別体で構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施形態における磁石発電機の平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるパルサの平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態におけるパルサの側面図である。
【図5】本発明の第2実施形態におけるパルサの平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態におけるパルサの側面図である。
【符号の説明】
【0037】
1…磁石発電機 3…回転子 4…固定子 18…電機子コイル(コイル) 40,100…パルサ(点火信号発生装置) 42…ステー 43…パッケージ 47…ラグ端子(端子) 76…リード線保持面(表面) 78…接続部 80、104…仕切壁 81…シール剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マグネットと、コイルが巻装されたボビンとがパッケージに封止され、エンジンに連動して回転する回転体に対向配置されて、前記回転体の回転角度に基づき、エンジンに点火信号を出力する点火信号発生装置において、
前記パッケージに取り付けられた金属製のステーと、
前記コイルに接続された端子とを備え、
前記端子の端末部が前記パッケージの表面から突出して突出接続部を形成し、前記パッケージに前記ステーと各突出接続部との間にそれぞれ突出し、これらステーと突出接続部との間を遮る仕切壁を設けたことを特徴とする点火信号発生装置。
【請求項2】
前記仕切壁の高さは、前記端子の前記突出接続部の高さ以上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の点火信号発生装置。
【請求項3】
各仕切壁は、互いに対向するように形成されており、
各仕切壁間には、各突出接続部に接続されるリード線が、各仕切壁の互いの対向面に沿って引き回されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の点火信号発生装置。
【請求項4】
前記突出接続部には、前記突出接続部を覆うようにシール剤が塗布されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の点火信号発生装置。
【請求項5】
前記仕切壁は、前記突出接続部の周囲を囲むように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の点火信号発生装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載された点火信号発生装置を備えた磁石発電機であって、
コイルが巻装された固定子と、
前記固定子に対して回転自在に設けられた前記回転体とを備え、
前記回転体に前記点火信号発生装置が対向配置されていることを特徴とする磁石発電機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−236082(P2009−236082A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86187(P2008−86187)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000144027)株式会社ミツバ (2,083)
【Fターム(参考)】