説明

無線タグ利用システム

【課題】
タグの所在エリアを的確に特定できるシステムを提供すること。
【解決手段】
この発明の無線タグ利用システムは、タグから発する電波を、トランシーバが電波を受信して、トランシーバとデータのやり取りが可能な情報処理装置にデータを送信し、その情報を元に情報処理装置でタグの所在エリアを計算してエリアを特定するものとしている。 また、呼出しに対する応答確認ボタンをタグに設けて、呼出し完了や未完了などの状態を把握できるようにした構成等とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アクティブ型RFIDタグ等のタグの所在エリアを特定できるようにしたシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
病院等における外来患者の呼び出しは、口頭や放送よる呼出しが一般的であるが、個人情報保護法の遵守や外来待合の静寂化等、患者サービスが病院評価の対象となってきており、患者呼出しシステムへの期待が高まりつつある。また、患者側も診療室近傍への待機を余儀なくされているほか、呼出しを聞き逃がさない様に常に緊張状態で待機している。一方、医療スタッフにおいても、呼出しに応じない患者を探す必要があり、業務の効率化を妨げている。
【0003】
一部の病院においては、ポケベル機能やPHS機能を使用した患者呼出しシステムを使用しているが、一方的な呼び出しシステムで所在エリアの検知機能がないため、呼び出しに応答が無い場合の対処が取れない等の問題点がある。
【0004】
患者呼出しについて、患者に呼出し用の受信機を携帯させ、患者の行動パターンをルール化して記憶し、その受信機を使用して自動的に呼び出す制御手段及び装置について提案したものがある(特許文献1参照)。
【0005】
所在エリア検知については、エリアごとに基地局を設置し、患者に携帯用送受信機を携帯させ、その送受信機から発する電波を基地局が受信し、受信した基地局の設置場所を所在エリアと判定するシステムの提案を行ったものがある(特許文献2参照)。
【0006】
また、診察室、検査室等の出入口や廊下(待合を含む)にRFIDタグのゲート型の読取装置を設置し、取得した情報から所在エリアを特定し、その情報により業務分析を行うシステムの提案を行ったものがある(特許文献3参照)。
【0007】
検知エリアに設置されたID保持装置(エリア内の基準とRFIDタグ)の読み取り結果に基づいて、検知エリア内の検知対象の動きの量を算出し、その結果により検知ロジックのパラメータを動的に変化させエリア検知精度の安定化を図るシステムを提案したものがある(特許文献4参照)。
【特許文献1】特開平11−134405
【特許文献2】特開平8−307339
【特許文献3】特開2006−268404
【特許文献4】特開2006−313530
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の技術である患者呼出しの自動化については、患者の行動パターンは千差万別であり、複数のルールを適用して呼出しを行っても、どのパターンがどの患者に最適であるのかを的確に判断することは極めて難しい。仮に、最適な行動パターンを選定できた場合でも、患者がイレギュラーな動きをした場合には、医療スタッフが当該患者を探さなければならない。また、提案のシステムには所在エリア検知機能に関する提案が無く、場所の特定は医療スタッフの勘に頼る必要がある等の問題点がある。
【0009】
従来の技術で患者に携帯用送受信機を携帯させ、その送受信機から発する電波を基地局が受信し、受信した基地局の設置場所を所在エリアと判定する場合、携帯用送受信機が発する電波を複数の基地局が受信した場合の処置方法の提案が無い。電波の到達距離には限界があり、隣接する基地局の間隔が広すぎると受信できないエリアが発生してしまい、逆に間隔が狭すぎる場合は、複数の基地局が電波を受信する事となり、特定する所在エリアの誤差が大きくなる等の問題点がある。
【0010】
従来技術である部屋の出入口や廊下にRFIDタグのゲート型の読取装置を設置し、取得した情報から所在エリアを特定する提案をしているが、ゲート型システムでは、RFIDタグの方向(入室又は退室)を検知することは出来ない。従って、検知対象者(患者や医療スタッフ等)がゲートで一度留まり、部屋へ入室しない場合は、誤検知となる問題点がある。
【0011】
従来技術である検知エリア内の検知対象の動きの量を算出し、その結果により検知ロジックのパラメータを動的に変化させエリア検知精度を向上させる場合、検知エリア内には、動いている検知対象者(以降「動態」と呼ぶ)も静止している検知対象者(以降「静態」と呼ぶ)も同じパラメータを使用しているため、動態や静態が混在する場合の検知精度向上には、パラメータを静態用と動態用の最低でも2種類のパラメータを用意する必要がある。しかし、どの検知対象者を動態や静態に特定するかは、特許文献4の手法では特定できない。従って、動態や静態が混在する場合にはこの方法は適用できない問題点がある。
【0012】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、タグの所在エリアを的確に特定できるシステムを得ることを目的とする。また、所在エリアの検知機構と呼出しトランシーバ特定機構を得ることを目的とする。さらに、このシステムを利用する上において最適な利用方法について提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するため、この発明は次のような技術的手段を講じている。
【0014】
この発明の無線タグ利用システムは、タグから発する電波を、トランシーバが受信して、トランシーバとデータのやり取りが可能な情報処理装置にデータを送信し、その情報を元に情報処理装置でタグの所在エリアを計算して特定するものとしている。
【0015】
一定時間にタグの電波を受信できない場合をタイムアウト発生としてカウントし、タイムアウト発生回数によりタグの所在エリアを計算して特定するようにしてもよい。
【0016】
所在エリアを特定できたタグを携帯する人に対して、情報処理装置にて呼び出しを行うトランシーバを自動的に特定して、該当するトランシーバに対して呼出し信号を送信し、呼出し信号を受信したトランシーバは、タグに対して、呼出し信号を電波にて発信し、呼出し信号を受信したタグは、呼出し信号の内容に応じて、バイブレーション、ランプ、ブザー、音声、行き先表示などのコミュニケーション機能を利用して、タグを携帯する人に呼出しがあったことを通知するようにしてもよい。
【0017】
呼出しに対する応答確認ボタンをタグに設けて、呼出し完了や未完了などの状態を把握できるようにしてもよい。
【0018】
タグからの電波を瞬時値で最大強度で受信したトランシーバを、呼び出しを行うトランシーバとして特定するようにしてもよい。
【0019】
また、情報処理装置が、タグを携帯する人に対するスタッフからの指示に関するアクション情報を取得するとともに、特定されたタグの所在エリアに関する情報と前記アクション情報から、タグを携帯する人の状況を推測するようにしてもよい。
【0020】
このシステムは、病院等における診察の進行状態(診察待ち、診察中等、移動場所)を進行状況推測手段(情報処理装置)で診察の進行状況を決定し、これらの手段で特定した所在エリアや進行状況を、データ記録機構で情報を記録するものとすることができる。また、トランシーバからの呼出しに対するアンサーバックにより、進捗状況推測手段で診察の進捗状況を決定し、データ記録機構で情報を記録したり、上記で得られた情報を、表示機構を使用して表示したりすることができる。
【発明の効果】
【0021】
この発明の無線タグ利用システムは、上述のような構成を有しており、タグの所在エリアを的確に特定することができる。さらに、このシステムは、病院等における患者の診察の進行状態の推測や呼出し処理等を高精度で行うなど、様々な用途に応用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
〔実施形態1〕
この発明の実施形態1について、図1に基づいて説明する。
【0023】
11は外来患者もしくは医療スタッフ等の人や物が携帯するタグであり、定周期又は不定周期(イベント発生ごと)に電波を発している。タグは無線タグ、特にアクティブ型RFIDタグとすることができる。タグの大きさや形状等は特に限定されない。なお、タグという用語には微小な半導体チップも含まれるが、この実施形態では、手に持ったり衣服のポケットに入れて携帯できる大きさのものとしている。12は11が発する電波を受信するトランシーバ(送受信機)であり、1台もしくは複数台で構成される。14はデータのやり取りが可能な情報処理装置であり、12と14は情報伝達装置である13にて接続される。15は情報処理装置に内蔵又は外付けされた記憶装置である。
【0024】
次にこの実施形態1の動作について、図1に基づいて説明する。
【0025】
11で定周期に発する電波を、12で受信する。12では受信した情報から、予め定められた形式にその情報を加工し、13に示す情報伝達装置を経由して14に示す情報処理装置に対してその情報を送信する。14に示す情報処理装置では、12より受信したデータを元に、エリア検知演算を行い、患者やスタッフの所在エリアを判定し、15に示す記憶装置に判定結果を記憶する。
【0026】
また、11で不定周期に発する電波を、先に記載した手順に従って送受信して、14に示す情報処理装置で、診察の進行状況を推測計算しその結果を、15に示す記憶装置に判定結果を記憶する。
【0027】
次にこの実施形態1の情報処理装置の動作について、図2に基づいて説明する。
【0028】
21に示すトランシーバから、24で示すタグ情報受信処理で定周期または不定周期に発生するタグ情報を取得し、27に示すデータセット処理で取得した情報を内部にセットする。また、22に示すタイマにより起動された、23で示すタイムアウト判定処理により、全てのタグからの情報を受信しているかどうかのチェックを行い、ある一定時間を経過した場合は、そのタグについてはタイムアウト発生として27に示すデータセット処理で取得した情報を内部にセットする。内部にセットされた情報を元に、29で示したエリア判定処理にて所在エリアを判定し、さらに、2aで示す進行状況推測手段で進行状況を推測し、それらの情報を2bで示すデータ記憶機構で記録する。
【0029】
〔実施形態2〕
この発明の実施形態2について、図3に基づいて説明する。
【0030】
34は情報処理装置であり、35は34に内蔵又は外付けされ、エリア検知情報や呼出し状態などの情報が格納された記憶装置である。32は電波を発することが出来るトランシーバであり、1台もしくは複数台で構成される。34と32は情報伝達装置である33にて接続される。31は32より発信する電波を受信する外来患者もしくは医療スタッフ等の人が携帯するタグである。
【0031】
次にこの実施形態2の動作について、図3に基づいて説明する。
【0032】
34で呼出しに該当する患者やスタッフを特定し、35に格納されたエリア検知情報を元に呼出しを行う最適なトランシーバを自動的に決定し、そのトランシーバに対して、33で示す情報伝達装置を経由して、予め定められた形式に情報を加工し、32に示すトランシーバに対して、情報を送信する。32では34より受信したデータを元に、該当するタグに対して呼出し情報を電波で発信する。31では32より受信した情報を元に、バイブレーション、ブザー、ランプ、音声、行き先表示などのコミュニケーション機能を利用して患者の呼出しを行う。
【0033】
次にこの実施形態2の情報処理装置の動作について、図2に基づいて説明する。
【0034】
2dに示す表示機構で表示された情報から、任意の患者を選択し呼出しを行なった場合、28で示す呼出しトランシーバ特定手段で所在するエリアに設置しているトランシーバを特定し、26で示す呼出しデータ送信手段を用いてトランシーバに対して呼出し信号を送信する。25で示す呼出し応答手段を用いてトランシーバからの応答を受信し、2aに示す進行状況決定手段で診察の診察状況を判断して、その情報を2bで示すデータ記憶機構で記録する。
【0035】
〔実施形態3〕
次に、この発明の実施形態3について説明する。システムの基本構成は実施形態1、2と同様とすることができる。
【0036】
タグの発する電波にてどのエリアに所在しているのかを判定する場合、どのトランシーバでどれだけ強い電波受信したかにより、所在するエリアを判定することが考えられる。しかし、病院などの屋内で電波を使用する場合、電波の強度と距離とはある程度の因果関係はあるが、その関係は一意に関係付けられない。また、電波は反射する特性を有しており、床・壁等の物体に反射した場合に電波の性質が異なることから、単純に電波の強弱などで所在エリアを特定する場合も誤差が大きくなる。
【0037】
具体的な実施例を図4に示す。
【0038】
図4に示すグラフは、縦軸を電波の強さ(以降「電界強度」と呼ぶ)を0〜15の相対値とし、横軸はトランシーバからの距離を表わしている。これによると、1〜3mでは電界強度は距離に応じて減少しているが、3〜5mでは逆に電界強度は増加している。さらに、7m以上の距離に於いても電界強度は距離に関係なく、不定期な値を示している。従って、前項に示すように電波の強度と距離とはある程度の因果関係はあるが、その関係は一意に関係付けられないことをこの実施例では証明している。
【0039】
次に電波の強弱に加えて電波の安定性も考慮して距離との関係を見た。この電波の安定性を図る指標として、一定時間にタグの電波を受信できない場合を、タイムアウト発生と定義してその発生回数をカウントすると、図5の表に示すように、8mの地点では7mの地点と比較して電界強度の平均値は高いものの、タイムアウト発生回数は増加している。また、それ以上の距離についても、その距離に応じてタイムアウトの発生回数が増加している。
【0040】
今までの内容をまとめると、どのエリアに所在しているかを判定する指標は、受信した電界強度とタイムアウト発生回数により算出可能であることが証明された。
【0041】
次にエリア検知する対象は、その時々に応じて、動態であったり静態であったり目まぐるしく変化している。そこで、受信した全てのデータから判断するのではなく、サンプリング回数を設けてその時々の状態からエリア検知を行う方が、より信頼性が高いと判断できる。
【0042】
図6に示すグラフは、ある実験場所でサンプリング回数をどの程度にすると、最大のエリア認識率が得られるのかを示したものである。サンプリング回数が2回以下の場合は、エリア認識率は標準性能(エリアの重なりや未検知が全く無い場合)を20%程度下回り、サンプリング回数が6回以下の場合は、エリア認識率は標準性能を5%程度下回る。サンプリング回数が7回以上の場合は、エリア認識率は性能を5%程度上回る。
【0043】
前項の結果を受けて、サンプリング回数を設けることにより、認識率を向上させることが出来ることが証明された。従って、この実施形態3では、電界強度の回数平均値(以降「電界強度平均値」と呼ぶ)」として、エリア検知の第1のパラメータとしている。尚、今回示したサンプリング回数の最適値は、使用する場所(トランシーバ間の距離や環境等)により異なるためその値については、一意に決定することは出来ない。
【0044】
上記サンプリング回数をエリア検知の第1のパラメータとすることに伴い、タイムアウト発生回数の扱いも、タイムアウト発生回数とサンプリング回数との割合(以降「タイムアウト発生率」と呼ぶ)として、電界強度平均値の有意及び無意を判断する手段とする。実施形態3では、このタイムアウト発生率をエリア検知の第2のパラメータとして定義することとしている。
【0045】
次にタイムアウト発生率がどの程度発生した場合、電界強度平均値の有意及び無為の判断を行うかの基準について記述する。
【0046】
実施形態3の主目的は、外来患者の呼出し機能であり、患者呼出しの成功率が著しく低い場合には、安定したシステムの運用が出来ない。そこで、タイムアウト発生率と患者呼出し成功率の関係について図7に示す。このグラフは、縦軸を呼出し成功率(呼出し成功回数と呼出し回数との割合)とし、横軸をタイムアウト発生率の割合を25%ピッチで表わしている。これによるとタイムアウト発生率が50%未満では呼出し成功率が比較的高いが、50%以上では呼出し成功率が大きく低下する。
【0047】
前項の結果を受けて、この実施形態3では、タイムアウト発生率がある一定割合未満の場合は電界強度平均値を有効とし、ある一定割合以上の場合は電界強度平均値を無効としてエリア検知演算を行うこととしている。尚、今回示したタイムアウト発生率の割合は、使用する場所(トランシーバ間の距離や環境等)により異なるためその値については、一意に決定することは出来ない。
【0048】
次にエリアの検知をするにあたり、隣接するエリアの境界をどのように判断するのかにより、検知性能は大きく異なる。電波の特性として、反射波の影響や物理的障害(壁、物)により、電界強度平均値、タイムアウト発生率とトランシーバとタグとの距離については、一意に関係付けられない。従って、考え方として、エリアの重複は必ず発生し、その重複する部分(「境界」と呼ぶ場合もある)における電界強度許容差(電界強度平均値がある一定の差にある場合は境界にあると判定する)を考慮することにより、検知性能を向上させることが出来る。
【0049】
図8に示す図表は、ある実験場所で電界強度許容差をどの程度にすると、最大の認識率が得られるのかを示したものである。電界強度許容差を1.00未満にすると境界にあるタグの認識率(正解率)が低下し、電界強度許容差を3.00以上に設定すると、境界にあるタグの認識率(正解率)は向上するものの、エリアの認識率(境界以外)は逆に認識率が低下する。電界強度許容差を2.00以上とした場合は、境界の認識率は若干劣るがエリア認識率が高い。
【0050】
前項の結果を受けて、この実施形態3では、電界強度許容差を使用することにより、検知性能を向上させることが出来るようにしている。尚、今回示した電界強度許容差の真の値については、使用する場所(トランシーバ間の距離や環境等)により異なるためその値については、一意に決定することは出来ない。
【0051】
次にアクティブ型のRFIDを病院などの屋内で使用する場合、電界強度は徐々に上昇せずに、瞬時に高強度の電波を受信してしまう。図9に示すグラフは、ある実験場所での動態の電界強度平均値を表わしている。縦軸を電界強度平均値として横軸は経過時間を示している。このグラフでも分るように、建物構造の陰に隠れた部分から、見通しの良い場所に環境が変化した場合、瞬時に高強度の電波を受信していることが分かる。従って、エリア検知を行う場合、電界強度平均値とタイムアウト発生率のみをパラメータとして使用した場合、エリア検知の一時遅れが発生する(エリアに入ってもエリア検知するまでに時間が掛かってしまう。図10の101)。
【0052】
図10に示す表は、ある実験場所で電界強度平均値とタイムアウト発生率のみをパラメータとして使用した場合とそのパラメータに加えて、高強度のデータを最低サンプリング回数分連続して受信(以降「最低有効サンプリング回数」と呼ぶ)した場合はタイムアウト発生回数をリセットする処理(以降「最低有効サンプリング回数処理」と呼ぶ)を入れた場合のエリア検知の比較を行ったものである。最低有効サンプリング回数処理を入れると、エリア検知の一時遅れが解消(図10の102)し、さらにエリアの精度が向上する(図10の103)ことが分かる。尚、図9に示す表で使用したパラメータは、サンプリング回数7回、タイムアウト発生率50%未満有効、最低有効サンプリング回数2回とした結果である。
【0053】
前項の結果を受けて、この実施形態3では、最低有効サンプリング回数処理を入れることにより、エリア検知一時遅れの解消とエリア検知の精度向上が図れるようにしている。
【0054】
次に最低有効サンプリング回数をサンプリング回数との割合によるエリアの検知率の変化及びエリアの重複の変化について記述する。
【0055】
図11に示すグラフは、ある実験場所で最低有効サンプリング回数の割合をサンプリング回数と比較してどの程度にすると、最大のエリア認識率が得られるのかを示したものである。最低有効サンプリング回数をサンプリング回数の20%以下に設定すると高いエリア検知精度を得られるがエリアの重複が顕著になる。最低有効サンプリング回数をサンプリング回数の30%に設定すると、高いエリア検知精度を得られるがエリアの重複も少なくなる。また、最低有効サンプリング回数が40%を超えるとエリアの重複は少なくなるものの、エリア検知率は標準性能(エリアの重なりや未検知が全く無い場合)を下回る。
【0056】
前項の結果を受けて、この実施形態3では、最低有効サンプリング回数とサンプリング回数に対する割合を変化させることにより、エリア検知制度の向上やエリアの重複が抑止できるようにしている。尚、今回示した最低有効サンプリング回数とサンプリング回数との割合については、使用する場所(トランシーバ間の距離や環境等)により異なるためその値については、一意に決定することは出来ない。
【0057】
次にこの実施形態3の動作について説明する。
【0058】
実施形態3に関する動作は、タグ情報受信処理、タイムアウト判定処理、データセット処理、エリア判定処理により構成される。これらの処理は、情報処理装置(図1の14又は図3の34)が行うこととすることができる。
【0059】
タグ情報受信処理のフローチャートを図12に示す。データ受信割り込み、タイマ割り込みやデータ受信ポートの常時監視などの手段により、新たなデータを受信した場合にこの処理が起動される。121の処理により受信したデータを読み込む。次に122の処理により受信したデータからエリア判定に必要な情報を取り出し、時刻情報などのエリア判定に不足している情報を付加して、123に示すデータセット処理に制御を移す。
【0060】
タイムアウト判定処理のフローチャートを図13に示す。タイマ割り込みによりこの処理は起動され、登録エリア及び登録患者数分同じ処理を繰り返し行う。131の処理により設定しているサンプリング回数分全てタイムアウト発生しているかの判断を行う。全てタイムアウトの場合は、何もせずに処理を終了し、次の患者や次のエリアの判定を行う(「タグの切り離し処理)ともいう)。全てタイムアウトで無い場合は、132の判定処理に制御を移す。132では最新データ受信時刻(後述)とタイムアウトが発生した時刻とを比較し設定しているタイムアウト時間を超過しているかどうかの判断を行う。タイムアウト時間を超過していない場合には、何もせずに処理を終了し、次の患者や次のエリアの判定を行う。タイムアウト時間を超過している場合は、133に制御を移す。133では登録しているエリアの固有番号と、登録患者の固有番号に対応したタイムアウト発生フラグをONし、電界強度値をタイムアウト発生したことが明らかになる規定値(例えは0(ゼロ)や−1)にして、134に示すデータセット処理に制御を移す。
【0061】
データセット処理のフローチャートを図14に示す。タグ情報受信処理やタイムアウト判定処理から起動される。141の処理により最古のデータを削除し、2番目に古いデータを最古データとし、3番目に古いデータを2番目にする等のシフト処理を行い、受信したデータやタイムアウト発生処理で設定したデータを最新データにして、142の判定処理に制御を移す。142では最新データは受信したデータかタイムアウト処理で設定されたデータかの判断を行い、タイムアウト処理で設定されたデータの場合は145に制御を移す。受信したデータの場合は、143で最低有効サンプリング回数分連続して受信しているかどうかの判定を行い、最低有効サンプリング回数分受信していない場合は145に制御を移す。最低有効サンプリング回数分受信している場合は、該当するエリア及び該当する患者に対応するタイムアウト発生フラグを全てリセットして、145に制御を移す。145ではタイムアウトを除く電界強度平均値を求めて146に制御を移す。146ではタイムアウトの発生回数をサンプリング回数で除してタイムアウト発生率を算出して、147に制御を移す。147では受信した時刻またはタイムアウト発生時刻を最新データ受信時刻(図13の132の計算で使用)にセットし、148に示す所在エリア判定処理に制御を移す。エリア判定後、制御を149に移す。149では最大強度電界強度を受信したエリアを特定し処理を終了する。尚、149の詳細な説明は呼出しトランシーバ特定処理フロー(図16)にて詳細に説明する。
【0062】
エリア判定処理のフローチャートを図15に示す。データセット処理によりこの処理は起動される。151で先に計算したタイムアウト発生率が規定値以内かどうかの判断を行い、規定値を超える場合は152に制御を移す。152では該当するエリアの電界強度値を0(ゼロ)にリセットする。規定以内の場合は何も行わない。この処理を登録エリア数分繰り返し、ループ終了後は153に制御を移す。
【0063】
153では各エリアの電界強度平均値を比較して、最大強度をNo.1エリア、その次をNo.2エリア、その次をNo.3エリアというようにエリアのランク付けを行い154に制御を移す。154ではNo.1エリアの電界強度平均値が0(ゼロ)かの判断を行い、電界強度平均値が0の場合は158に制御を移し、0(ゼロ)以外の場合は155に制御を移す。155では最高ランクエリアであるNo.1エリアの検知フラグをONして156に制御を移す。
【0064】
156、157の処理は、No.2エリアから登録エリア数分、エリアランク付けの順番で繰り返し処理が行われる。156ではNo.1エリアと他のエリアとの電界強度平均値を比較し、 電界強度許容差以内かどうかの判断し、電界強度許容差を越える場合は繰り返し処理を抜けて158に制御を移し、電界強度許容差以内であれば当該エリアのエリア検知フラグをONする。繰り返し処理が終了すると、158に制御を移す。
【0065】
158ではタグの前回検知各エリアと今回検出したエリアが同じかどうかの判断を行い、同じ場合の場合には処理を終了する。異なるエリアを検出した場合には159に制御を移す。159ではエリア検知結果をHDD等の記憶媒体に記憶して15aに制御を移す。15aでは今回検知した結果を前回検知結果にセットして15bに制御を移す。15bでは最終検知エリア、電界強度リセットを行い、処理を終了する。
【0066】
〔実施形態4〕
次にこの発明の実施形態4について説明する。システムの基本構成は実施形態1〜3と同様とすることができる。
【0067】
実施形態4は、患者の呼出しを行う場合、どの患者がどのエリアに所在しているのかはシステムで検知でき、医療スタッフが明示的に呼出しを行うトランシーバを指定するのではなく、呼び出す患者を指定するだけで、呼出し可能な機構を設けたものである。
【0068】
呼出しトランシーバを特定する場合、図15で特定したエリアをそのまま使用すると、患者が動態の場合、タイミングによっては過去に所在したエリアのトランシーバから呼び出す可能性がある。また、患者が近接するエリアの境界に所在する場合には、複数のトランシーバから呼び出す可能性もある。従って、この実施形態4では、呼出しするトランシーバを特定するには、瞬時値で最大強度を受信したトランシーバから出力するようにしている。
【0069】
次に一般的に電波などを使用して通信を行う場合、送信してその結果を考慮しないブロードキャスト方式の場合には、呼出し失敗時の動作など結果に応じたシステムの実行が出来ない。従って、本システムの構築には、呼出しに対する応答処理を行うようにしている。
【0070】
次にこの実施形態4の動作について説明する。
【0071】
この実施形態4に関する動作は、呼出しトランシーバ特定処理、呼出しデータ送信処理、呼出し応答受信処理により構成される。これらの処理は、情報処理装置(図1の14又は図3の34)が行うこととすることができる。
【0072】
呼出しトランシーバの特定処理を図16に示す。この処理は、タグからデータを受信した場合及びタイムアウト発生時に起動される。最新データは受信したデータかタイムアウト処理で設定されたデータかの判断を行い、最新データがタイムアウト処理で設定された値の場合は処理を終了する。受信したデータの場合は162に制御を移す。162では最終受信エリアと今回受信したエリアが同じかどうかのチェックを行い、同じ場合には163に制御を移し、異なる場合には165に制御を移す。163では今回受信電界強度が最終受信電界強度を比較し、今回受信電界強度のほうが大きい場合には、最終受信電界強度に今回受信電界強度をセット(164)し処理を終了する。一方、今回受信電界強度のほうが同じか小さい場合には、何もせずに処理を終了する。
【0073】
165では今回受信電界強度が最終検知電界強度を比較し、今回受信電界強度のほうが大きい場合には、最終検知電界強度に今回受信電界強度をセット(166)し、最終検知エリアに今回受信エリアをセット(167)し処理を終了する。一方、今回受信電界強度のほうが同じか小さい場合には、何もせずに処理を終了する。
【0074】
前記結論付けた瞬時値による呼出しトランシーバの特定において、ある場所で最大強度値を受信した場合には、図16で示す処理フローでは、患者の所在場所に変化があった場合に、呼出しトランシーバの特定を誤ってしまう。そこで、図16で示す処理フローを正常に動作させるには、最終受信エリアと最終受信電界強度をあるタイミングでリセットする必要がある。
【0075】
瞬時値による呼出しトランシーバの特定をしているため、リセットするタイミングは、タイマによりある一定期間そのエリアから受信の有無による方法が考えられる。しかし、その期間については、患者の所在エリア環境や患者自身の状態(動態や静態)により一意には算出できない。そこで、この実施形態4では、エリア検知処理で、患者の所在エリアが変化したタイミングで、最終受信エリアと最終受信電界強度リセットするようにしている。
【0076】
〔実施形態5〕
次にこの発明の実施形態5について説明する。システムの基本構成は実施形態1〜4と同様とすることができる。
【0077】
患者の呼出しを行う場合、どの患者が現在どのような状況(診察待ち、診察中、検査中等)にあるのかを把握する必要がある。また、患者によっては複数診療科を受診する場合も多く、患者呼出しシステムを構築する場合においては、患者の診察の進行状態を把握し、その状態を常にシステムの使用者(医療スタッフ等)に通知する必要がある。
【0078】
患者呼出しに対して、タグに応答ボタンなどを用意して、そのボタンからのアクションにより患者状態を把握することも可能である。しかし、タグに応答ボタンが無い場合は、様々な情報を元に患者の状態を推測する必要がある。
【0079】
このシステムを使用して、電波の受信状態のみで患者の状態を推測することは不可能であるが、所在エリアと呼出しなどの行為を総合判定して、患者の状態を推測することは可能である。しかし、患者の動きは診療科により千差万別であり、各医療機関によっても異なる。従って、この実施形態5については、推測方法ではなく患者の状態を推測する考え方について説明する。
【0080】
患者の状態の変化は、受付〜診察待ち〜診察〜検査〜診察〜処置・投薬〜会計の順番で推移する場合、各々の状態で所在するエリアが異なる。所在するエリアの特定は、実施形態3で示した方式で可能である。また、近接するエリアを確実に特定する必要がある場合には、エリアの特定が必要な場所に赤外線などのセンサーを補助的に使用することにより、正確な位置情報を得ることが出来、使用方法によっては、動作状況を把握することが出来る。また、診察、検査、処置などで部屋に入室した場合には、廊下(待合)で待機していた時と電波の受信状態が大きく異なってくる。このように、RFIDタグなどからの情報で所在エリアや動作情報を得ることを、「システム情報」と呼ぶ。
【0081】
また、患者の状態が変化する場合には、診察待ちの時間中を除いて、患者が自発的に行動して状態が変化するのではなく、状態が変化する場合には、医療スタッフからの指示によりに行動して、患者の状態が変化していく。この指示のことを「アクション情報」と呼ぶ。
【0082】
この「システム情報」と「アクション情報」の2つの要素から患者の状態を推測することが可能である。「システム情報」と「アクション情報」は、適宜の通信手段又は入力手段を介して情報処理装置(図1の14又は図3の34)によって取得され、この情報処理装置が患者の状態を推測する推測手段として機能するようにしている。
【0083】
具体例を図17に示す。181で受付を行い、他のアクション情報が無く182に示す診察待合で所在エリアが検知できた場合は、183で示す診察待ちとの状態推測が出来る。次に診察待ちの状態で184に示す診察室患者呼出しのアクション情報があり、185で示すように患者が診察室に入室することにより、エリアの検知が出来なくなった場合には、186で示す診察中との状態推測を行う。次に187で示す検査指示のアクション情報があり、188で示す診察待合で所在エリアの再検知があり、さらに189で示す検査待合で所在エリアを検知した場合には、18aで示す検査待ちとの状態推測を行う。次に18bで示す検査室患者呼出しのアクション情報があり、18cで示すように患者が検査室に入室することにより、エリアの検知が出来なくなった場合や18dで示す検査室の入室センサーなどの反応を勘案して、18eで示す検査中との状態推測を行う。
【0084】
次にアクション情報が無く、18fで示す退室センサーが反応した場合や18gで示す検査待合所在エリア検知、さらに、18hで示す診察待合所在エリア検知などのシステム情報により、18iで示す診察待ちとの状態推測を行う。
【0085】
このようにアクション情報とシステム情報又はその片方の情報で、患者状態の推測が可能であることが分かる。従って、この実施形態5では、RFIDタグなどからの情報で所在エリアや動作情報を得るシステム情報と医療スタッフからの指示によるアクション情報から、患者の状態を推測できるようにしている。
【0086】
また、推測した結果の信頼性を上げるための方策として、アクション情報の取得時から患者状態の推測を行うのではなく、システム情報を取得する毎に患者状態の推測計算を繰り返す。これにより、推測結果の信頼性は格段に向上する。さらに、意図しないアクション情報を取得した場合などに有効性を発揮する。
【0087】
意図しないアクション情報の取得の具体例を示す。図18の18aや18eで示す検査待ちや検査中を推測する場合、187の検査指示を口頭で行った場合には、187の検査指示はシステムでは取得できない。しかし188や189で示すシステム情報や18cや18dで示すシステム情報を取得し、推測計算をすることにより、検査待ちや検査中などを推測することが可能である。このような状況は、複数診療科を受診している患者には頻繁に見られる。
【0088】
患者状態を推測するには、システム情報を取得する毎に患者状態の推測計算を繰り返すことにより、意図しないアクション情報を取得した場合に、推測結果の信頼性を向上させる。
【0089】
以上、この発明の実施形態のシステムは、患者の所在確認や呼出し処理を情報処理装置に集約する構成とすることにより、汎用性の高いシステムとすることができる。
【0090】
エリア検知手段にサンプリング回数を設け、電界強度をその回数平均によりエリア検知を行うパラメータとするように構成すれば、精度の高いエリア検知性能が得られる。
【0091】
タイムアウト発生を判断し、サンプリング回数とその発生割合を算出したタイムアウト発生率により、先に算出された電界強度平均値の信頼性を判断してエリア検知を行うように構成すれば、精度の高いエリア検知性能が得られる。
【0092】
隣接するエリアの境界の判断に電界強度許容差を設けるように構成すれば、エリアの境界の検知性能を向上させることが出来る。
【0093】
エリア検知手段に最低有効サンプリング回数処理を入れることにより、エリア検知一時遅れの解消と精度の高いエリア検知性能が得られる。
【0094】
呼出し手段に呼出し信号を出力するトランシーバの選択処理をタグより発した電波の瞬時値を使用すれば、呼出し成功率の向上を図ることができる。
【0095】
呼出しに対する応答処理を入れれば、呼出しの安定化を図ることができる。
【0096】
そして、患者の状態を推測することにより、システムの利便性の向上を図ることができる。この推測手段は、アクション情報とシステム情報又はその片方の情報で患者状態の推測し、システム情報を取得する毎に患者状態の推測計算を繰り返す処理を行う構成とすることにより、推測結果の信頼性を向上させることができる。
【0097】
なお、RFIDシステムに限らず一定間間隔で電界強度を受信でき、情報処理装置からの指示により電波を発信できるトランシーバ機能を有する機器であれば、このシステムへの組み入れは可能である。
【0098】
また、患者の所在確認や呼出し処理を情報処理装置に集約する構成とし、システムの使用者にWeb形式での大規模な情報提供システムへの転用、地図を使用した所在場所の表示や診察状況の一覧表示などビジュアル的なシステムへの転用、履歴データの解析手段を構成することによる動態分析への転用など、使用する目的に応じたシステムへの転用が可能である。
【0099】
さらに、患者呼出しシステムに限らず、限定された場所での人の呼出し(商業施設、オフィス、工場など)でのシステムの利用が可能であり、また、工場、倉庫などにある製品や部品にタグを取り付けて、物品管理や入出庫管理システムへの応用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】情報処理装置でタグの所在エリアを計算して特定するシステム構成図である。
【図2】情報処理装置の処理(動作)を示すブロック図である。
【図3】情報処理装置でタグに対して呼出し処理を行うシステム構成図である。
【図4】トランシーバ、タグ間の距離と電界強度の関係を表わしたグラフである。
【図5】トランシーバ、タグ間の距離と電界強度平均値、タイムアウト発生回数の関係を表わした表である。
【図6】サンプリング回数とタグの検知率の関係を表わしたグラフである。
【図7】タイムアウト発生率と呼出し成功率の関係を表わしたグラフである。
【図8】電界強度差とエリアの認識率を表わした図表である。
【図9】動態の電界強度平均値を表わしたグラフである。
【図10】最低有効サンプリング回数の設定を使用した場合とそうでない場合の検知結果を表わした図表である。
【図11】最低サンプリング回数の割合とエリア検知率の関係を表わしたグラフである。
【図12】データの受信手段を示したフローチャートである。
【図13】タイムアウト判定処理を示したフローチャートである。
【図14】データセット処理を示したフローチャートである。
【図15】所在エリア判定処理を示したフローチャートである。
【図16】呼出しトランシーバ特定処理を示したフローチャートである。
【図17】患者状態推測の具体例を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タグから発する電波を、トランシーバが受信して、トランシーバとデータのやり取りが可能な情報処理装置にデータを送信し、その情報を元に情報処理装置でタグの所在エリアを計算して特定することを特徴とする無線タグ利用システム。
【請求項2】
一定時間にタグの電波を受信できない場合をタイムアウト発生としてカウントし、タイムアウト発生回数によりタグの所在エリアを計算して特定するようにした請求項1記載の無線タグ利用システム。
【請求項3】
所在エリアを特定できたタグを携帯する人に対して、情報処理装置にて呼び出しを行うトランシーバを自動的に特定して、該当するトランシーバに対して呼出し信号を送信し、呼出し信号を受信したトランシーバは、タグに対して、呼出し信号を電波にて発信し、呼出し信号を受信したタグは、呼出し信号の内容に応じて、バイブレーション、ランプ、ブザー、音声、行き先表示などのコミュニケーション機能を利用して、タグを携帯する人に呼出しがあったことを通知するようにした請求項1又は2記載の無線タグ利用システム。
【請求項4】
呼出しに対する応答確認ボタンをタグに設けて、呼出し完了や未完了などの状態を把握できるようにした請求項3記載の無線タグ利用システム。
【請求項5】
タグからの電波を瞬時値で最大強度で受信したトランシーバを、呼び出しを行うトランシーバとして特定するようにした請求項3又は4記載の無線タグ利用システム。
【請求項6】
情報処理装置が、タグを携帯する人に対するスタッフからの指示に関するアクション情報を取得するとともに、特定されたタグの所在エリアに関する情報と前記アクション情報から、タグを携帯する人の状況を推測するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の無線タグ利用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−124650(P2009−124650A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−299261(P2007−299261)
【出願日】平成19年11月19日(2007.11.19)
【出願人】(594157924)三菱電機コントロールソフトウェア株式会社 (3)
【Fターム(参考)】