説明

無線タグ準備体及び無線タグ通信システム

【課題】通信障害の回避のためのスペーサを介在させる等を行わなくても、金属部材設置型の無線タグを容易に実現する。
【解決手段】無線タグ準備体Txは、本棚Mに形成されたスロットに取り付けられた基材と、情報を記憶可能なIC回路部と、IC回路部に対し接続される基端部、及び、取り付け時においてスロット外縁部に対し接続される先端部を備えた接続端子と、IC回路部に対し接続される基端部、及び、取り付け時においてスロット外縁部に対し接続される先端部を備えた接続端子とを有し、基材をスロットへ取り付け、接続端子を介しIC回路部と本棚Mとを導通させることで、無線通信を介しIC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば金属部材に取り付けられ導通することで無線タグとして機能することが可能な、無線タグ準備体及びこれを用いた無線タグ準備システムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報を記憶する無線タグに対し非接触(コイルを用いる電磁結合方式、電磁誘導方式、あるいは電波方式等)で情報の送受信を行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。
【0003】
一般に、無線タグは、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子をラベル状の素材上に設けた、無線タグラベルとして形成され、例えば各種書類・物品の分類・整理のために貼り付けられることが多い。近年、無線タグの利用の拡大によってその用途は多種多様となっており、例えばOA機器やバインダーの背表紙等、金属部材に対し無線タグラベルを貼り付けたいというニーズが生じつつある。このような場合、そのままでは上記無線タグ回路素子が金属に近接することで、通信障害を招く可能性がある。
【0004】
そこで、上記のような通信障害を回避するための無線タグの一例として、従来、例えば特許文献1に記載の金属部材設置型の無線タグが提唱されている。
【0005】
この従来技術の無線タグ(無線ICタグユニット)は、互いに略平行かつ離間して配設された上・下2つの導電性シートと、シート状の無線タグ回路素子(無線ICタグ)と、無線タグ回路素子と上導電性シートとの間に介在配置される非導電性材料からなる上スペーサと、無線タグ回路素子と下導電性シートとの間に介在配置される非導電性材料からなる下スペーサとを有している。このように、無線タグ回路素子を、上・下スペーサを介在させて上・下導電性シートから離間して配置することで、無線タグを金属部材に設置した場合でも当該金属部材から無線タグ回路素子までの距離を大きくし、通信障害を回避するようになっている。
【特許文献1】特開2008−90621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術においては、無線タグ回路素子と上・下導電性シートとの間に、上・下スペーサを介在させる必要があるため、無線タグ全体が大型化し、構造も複雑になるという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、通信障害の回避のためのスペーサを介在させる等を行わなくても、金属部材設置型の無線タグを容易に実現できる、無線タグ準備体及び無線タグ通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1の発明は、金属部材に形成され長手方向及び短手方向を備えた略長方形形状の長穴に取り付けられ、長手方向及び短手方向を備えた略長方形形状の基材と、前記基材に設けられ、情報を記憶可能なIC回路部と、前記IC回路部の一方側に対し接続される基端部、及び、前記基材の前記長穴への取り付け時において前記金属部材の前記長穴の外縁部の一方側領域に対し接続される先端部を備え、前記基材に配置された第1接続端子と、前記IC回路部の他方側に対し接続される基端部、及び、前記基材の前記長穴への取り付け時において前記金属部材の前記長穴の外縁部の他方側領域に対し接続される先端部を備え、前記基材に配置された第2接続端子とを有し、前記基材を前記長穴へ取り付け、前記第1接続端子及び第2接続端子を介し前記IC回路部と前記金属部材とを導通させることで、無線通信を介し前記IC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みを可能とすることを特徴とする。
【0009】
本願第1発明の無線タグ準備体は、金属部材の略長方形形状の長穴に貼り付け、導通した金属部材の周囲領域をアンテナ代わりに用いることで、情報送受信可能な無線タグとして機能できるようにしたものである。すなわち、基材に配置されたIC回路部の一方側に第1接続端子を接続し、他方側に第2接続端子を接続する。そして、基材を金属部材の長穴に取り付けると、第1接続端子の先端部が長穴外縁部の一方側領域に接続して導通し、第2接続端子の先端部が長穴外縁部の他方側領域に接続して導通する。これにより、それら第1及び第2接続端子を介しIC回路部が金属部材と導通し、金属部材の長穴周辺部がアンテナ(タグアンテナ)として機能する。この結果、無線通信を介しIC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みを行うことができる。
【0010】
これにより、通信障害の回避のためのスペーサを介在させる等を行わなくても、金属部材設置型の無線タグを容易に実現することができる。
【0011】
第2発明は、上記第1発明において、前記第1接続端子及び前記第2接続端子を、前記IC回路部から前記基材の前記短手方向に延設したことを特徴とする。
【0012】
これにより、基材の短手方向に延びる第1接続端子又は第2接続端子から基材の長穴外縁部の一方側領域又は他方側領域に導通し、当該一方側領域又は他方側領域から長手方向に存在する長穴外縁部をアンテナとして機能させることで、無線タグとしての機能を確実に実現することができる。
【0013】
第3発明は、上記第2発明において、前記基材は、前記長穴の外径よりも大きな面方向寸法を有し、前記第1接続端子の前記先端部から前記第2接続端子の前記先端部までの距離を、前記長穴の前記短手方向寸法よりも大きくしたことを特徴とする。
【0014】
これにより、第1接続端子、IC回路部、第2接続端子を合わせた寸法が、長穴の短手方向寸法より大きくなるので、第1及び第2接続端子の両方の先端部を確実に長穴の外縁部に接触させ、導通させることができる。
【0015】
第4発明は、上記第2又は第3発明において、前記基材を前記金属部材の前記長穴の外縁部に接着するための粘着部を、前記基材に設けたことを特徴とする。
【0016】
これにより、別途の固定手段を用意しなくても、使用者が基材を円滑かつ容易に長穴外縁部に取り付けることができる。
【0017】
第5発明は、上記第4発明において、前記粘着部は、前記基材のうち、前記基材の前記長穴への取り付け時に前記長穴に露出する領域よりも外周側に配置されていることを特徴とする。
【0018】
これにより、基材を粘着部により長穴に接着したとき、余剰の粘着剤等が長穴側に無駄に露出し見栄えが悪くなったり、他の部位に付着して悪影響を与えるのを防止することができる。
【0019】
第6発明は、上記第2乃至第5発明のいずれかにおいて、前記IC回路部を、前記基材の短手方向略中央部に設けたことを特徴とする。
【0020】
これにより、使用者が長穴に基材を取り付けるときに、IC回路部の位置が長穴の短手方向中央部に合うように取り付ければ足りることとなる。この結果、使用者は容易に正しい位置に基材を取り付けることができ、IC回路部と金属部材との確実な導通を図ることができる。
【0021】
第7発明は、上記第2乃至第6発明のいずれかにおいて、前記第1接続端子、前記IC回路部、及び前記第2接続端子を、前記基材の長手方向中央部から長手方向一方側又は他方側に偏った位置に設けたことを特徴とする。
【0022】
これにより、基材の長穴外縁部において、第1接続端子及び第2接続端子との導通部位から長手方向に沿う一方側の長さと他方側の長さとが異なるようになる。この結果、長穴外縁部を確実にアンテナとして機能させることができる。
【0023】
第8発明は、上記第2乃至第7発明のいずれかにおいて、前記第1接続端子の前記先端部から延びるように接続された第1アンテナ素子と、前記第2接続端子の前記先端部から延びるように接続された第2アンテナ素子とを設け、前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子により、情報を送受信するタグアンテナを構成したことを特徴とする。
【0024】
これにより、基材を長穴に取り付けない場合には、単独で無線タグとして機能してタグアンテナを介しIC回路部への情報送受信を行うことができ、基材を長穴に取り付けた場合には、金属部材の長穴周辺部をアンテナとして機能させ、このアンテナを介しIC回路部への情報送受信を行うことができる。
【0025】
第9発明は、上記第2乃至第8発明のいずれかにおいて、前記基材は、前記長穴への取り付け時に用いる第1位置決め用識別子を備えることを特徴とする。
【0026】
これにより、使用者が長穴に基材を取り付けるときに、第1位置決め用識別子をガイドとして容易に正しい位置に基材を取り付けることができる。この結果、IC回路部と金属部材との確実な導通を図ることができる。
【0027】
第10発明は、上記第9発明において、前記基材は、前記第1位置決め用識別子として、前記基材の前記長手方向中心位置表示及び前記短手方向中心位置表示の少なくとも一方を備えることを特徴とする。
【0028】
これにより、使用者が長穴に基材を取り付けるときに、基材の長手方向又は短手方向中心位置表示が、対応する長穴の長手方向又は短手方向中心位置に合うように取り付ければ足りるので、確実に正しい位置に基材を取り付けることができる。
【0029】
第11発明は、上記第2乃至第10発明のいずれかにおいて、前記基材のうち、前記基材の前記長穴への取り付け時に前記長穴に対応する領域に、前記金属部材に対応する印字情報が形成されていることを特徴とする。
【0030】
これにより、長穴への取り付け後において、金属部材の名称や場所等の表示を行うことができる。この結果、いわゆる場所タグとして用いることも可能となり、利便性が向上する。
【0031】
上記目的を達成するために、第12発明は、長手方向及び短手方向を備えた略長方形形状の長穴を備えた金属部材と、前記金属部材の前記長穴に取り付けられる基材、前記基材に設けられ情報を記憶可能なIC回路部、及び、前記IC回路部に接続された接続端子を有し、前記基材を前記長穴へ取り付け前記接続端子を介し前記IC回路部と前記金属部材とを導通させることで、無線通信を介し前記IC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みが可能な無線タグ準備体とを有することを特徴とする。
【0032】
本願第12発明の無線タグ通信システムにおいては、金属部材の長穴に無線タグ準備体を貼り付け、導通した金属部材の周囲領域をアンテナ代わりに用いることで、情報送受信可能な無線タグとして機能できるようにしたものである。すなわち、基材を金属部材の長穴に取り付けると、無線タグ準備体の基材に配置されたIC回路部から延びる接続端子が長穴外縁部に接続して導通する。これにより、その接続端子を介しIC回路部が金属部材と導通し、金属部材の長穴周辺部がアンテナ(タグアンテナ)として機能する。この結果、無線通信を介しIC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みを行うことができる。
【0033】
これにより、通信障害の回避のためのスペーサを介在させる等を行わなくても、金属部材設置型の無線タグを容易に実現することができる。
【0034】
第13発明は、上記第12発明において、前記金属部材は、前記無線タグ準備体の前記基材を前記長穴へ取り付けるときに用いる第2位置決め用識別子を、前記長穴の周囲に備えることを特徴とする。
【0035】
これにより、使用者が長穴に基材を取り付けるときに、第2位置決め用識別子をガイドとして容易に正しい位置に基材を取り付けることができる。この結果、IC回路部と金属部材との確実な導通を図ることができる。
【0036】
第14発明は、上記第13発明において、前記金属部材に備える前記第2位置決め用識別子が、前記基材を前記金属部材に取り付けるときの前記基材の第1位置決め用識別子に対応する位置に備えることを特徴とする。
【0037】
これにより、使用者が長穴に基材を取り付けるときに、第2位置決め用識別子に第1位置決め用識別子を合わせるように取り付けることができ、さらに容易に正しい位置に基材を取り付けることができる。この結果、IC回路部と金属部材との確実な導通を図ることができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、通信障害の回避のためのスペーサを介在させる等を行わなくても、金属部材設置型の無線タグを容易に実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0040】
図1は、本実施形態の無線タグ準備体を備える無線タグ通信システムを表す斜視図である。
【0041】
図1において、無線タグ通信システム1は、スロットS(後述の図2参照)を備えた金属製の本棚M(金属部材)と、スロットSを略覆うように取り付けられた(以下適宜、単に「スロットSに取り付けられた」等と称する)無線タグ準備体Txとから構成されている。
【0042】
無線タグ準備体Txは、本棚MのスロットSに取り付ける(スロットSの周囲領域に貼り付ける)のを前提として構成されたものであり、図1は本棚MのスロットSに取り付けられた状態を示している。
【0043】
図2は、本棚Mの詳細構造を表す斜視図である。
【0044】
図2において、本棚Mは、上記無線タグ準備体Txを取り付けるための上記スロットS(長穴)を少なくとも1つ(この例では2つ)有している。この例では、スロットSは、図示横向きに細長い(図示横向きの長手方向寸法が、図示縦向きの短手方向寸法よりも大きい)略長方形形状となっている。なお、略長方形に限らず、楕円形や紡錘形等でもよいし、図示縦向きに細長い形状の場合でも本発明に適用できる。
【0045】
また、本棚Mは、無線タグ準備体Txの基材120(後述)を上記スロットSへ取り付けるときに用いる(目印となる)マークIM1,IM2(第2位置決め用識別子)を、スロットSの周囲に備えている。
【0046】
図3(a)は、無線タグ準備体Txの外観の一例を表す上面図(表面図)であり、図3(b)は下面図(裏面図)である。図4(a)は、図3(a)中IVA−IVA′断面による縦断面図であり、図4(b)は、図3(a)中IVB−IVB′断面による横断面図である。
【0047】
これら、図3(a)、図3(b)、図4(a)、及び図4(b)において、無線タグ準備体Txは、複数層の積層構造を備えている。概略的には(後述するIC回路部150等が設けられている部分以外では)、表側(図4(a)及び図4(b)中上側)よりその反対側(図4(a)及び図4(b)中下側)に向かって、カバーフィルム103と、適宜の粘着剤からなる粘着剤層101aと、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成るベースフィルム101bと、上記スロットSの外縁部に接着するための適宜の粘着剤からなる粘着部101cと、この粘着部101cを覆うための剥離紙101dとの順で積層された5層により構成されている。なお、上記カバーフィルム103、粘着剤層101a、及びベースフィルム101bによって基材120が構成されている。
【0048】
カバーフィルム103の裏面(図4(a)及び図4(b)中下側)のうちスロットSへの取り付け時にスロットSに対応する領域(後述の図5参照)には、無線タグ準備体Tx(言い換えれば後述の基材120の、以下同様)の長手方向(図3(a)及び図3(b)中左右方向)に沿って、印字情報Rが印刷されている。印字情報Rは、この例では、上記本棚Mの収納区画に対応する情報を示す「学会誌08〜10」の文字となっている。
【0049】
またカバーフィルム103の裏面のうち、無線タグ準備体Txの短手方向(図3(a)及び図3(b)中上下方向)の両端でかつ無線タグ準備体Txの上記長手方向の中心には、長手方向の中心位置を示す中心線CL1,CL1(長手方向中心位置表示)が印刷されている。さらに、カバーフィルム103の裏面のうち、上記無線タグ準備体Txの短手方向の中心でかつ上記無線タグ準備体Txの長手方向の両端には、短手方向の中心位置を示す中心線CL2,CL2(短手方向中心位置表示)が印刷されている。これらの中心線CL1,CL2が、本棚MのスロットSへの取り付ける際の目印に用いる、第1位置決め用識別子を構成している。なお中心線CL1,CL2のうち、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
【0050】
剥離紙101dは、上記粘着部101cに接着されており、この剥離紙101dを剥がすことで粘着部101cを露出させ、その露出した粘着部101cにより本棚MのスロットSの周辺部に無線タグ準備体Txを接着することができる。
【0051】
一方、無線タグ準備体Txはまた、通信に係わる構成として、情報を記憶可能なIC回路部150と、このIC回路部150から無線タグ準備体Txの上記短手方向(図3(a)及び図3(b)中上下方向、図4(b)中左右方向)へそれぞれ延設された接続端子159B(第2接続端子)及び接続端子159A(第1接続端子)と、上記IC回路部150及び接続端子159B,159Aを覆うように設けられ、例えば樹脂フィルム等により構成された保護部材160とを有している。
【0052】
接続端子159Aは、その基端部159Aaが、上記IC回路部150の一方側(図4(b)中左側)に対し接続される。先端部159Abは、無線タグ準備体TxのスロットSへの取り付け時(剥離紙101dのない状態)においてスロットSの外縁部に接続される(後述の図6、図7参照)。また、接続端子159Bは、その基端部159Baが、上記IC回路部150の他方側(図4(b)中右側)に対し接続される。先端部159Bbは、上記同様、スロットSの外縁部に接続される(後述の図6、図7参照)。
【0053】
図5は、上記図3(b)に示した構造(無線タグ準備体Txの裏面側から見た構造)より、上記剥離紙101dを取り除いた状態を表す図である。図6は、上記図5の要部構造を表す部分拡大図である。
【0054】
これら図5及び図6に示すように、接続端子159A、IC回路部150、及び接続端子159Bは、上記ベースフィルム101bのうち、無線タグ準備体Txの長手方向(図5中左右方向)の中央部から長手方向の一方側(図5中右側)に偏った位置に設けられている。なお、逆に、無線タグ準備体Txの長手方向中央部から他方側(図5中左側)に偏った位置に設けても良い。
【0055】
上記接続端子159A,159Bは、上記無線タグ準備体Txの短手方向(図5中上下方向)に沿って互いに対向するように、ベースフィルム101bに設けられている。そして、上記IC回路部150は、上記ベースフィルム101bのうち無線タグ準備体Txの上記短手方向略中央部に設けられている。
【0056】
上記保護部材160は、この例では、接続端子159A,159Bのうち上記先端部159Ab,159Bbを除く部分とIC回路部150とを、無線タグ準備体Txの裏側(紙面に向かって手前側)から略覆い、それらを保持可能な薄厚・幅広の矩形体に形成されている。IC回路部150は、保護部材160の略中央部に配置されている。
【0057】
上記粘着部101cは、本棚MのスロットSへの取り付け(貼り付け)時にスロットS内部へ露出する領域(2点鎖線の内周側領域)よりも、外周側に配置されている。
【0058】
図7は、上記構成の無線タグ準備体Txを上記本棚Mのスロットに取り付けた状態を表す断面図であり、上記図1中VII−VII′断面による縦断面図に相当する図である。
【0059】
図7において、無線タグ準備体Txは(言い換えれば上記基材120は)、上記スロットSの外形形状よりも大きな面方向寸法を有している。具体的には、接続端子159Aの先端部159Abから接続端子159Bの先端部159Bbまでの距離d1が、上記スロットSの短手方向(図7、図1中の上下方向)の距離d2よりも大きくなるように、設けられている。
【0060】
そして、無線タグ準備体Txは、上記接続端子159A,159よりも面方向外周側、図7中上側及び下側)に位置する上記粘着部101cにより、本棚MのうちスロットSの外縁部に接着され取り付けられている。この取り付け状態において、前述したように、接続端子159Aの先端部159AbはスロットSの外縁部の一方側領域(図7中上縁)に対し接触して本棚M側と導通し、接続端子159Bの先端部159BbはスロットSの外縁部の他方側領域(図7中下縁)に対し接触して本棚M側と導通する。これにより、無線タグ準備体Txと導通した本棚MのスロットSの周囲領域をタグアンテナとして代用し、情報送受信可能な無線タグとして機能することができる。なお、ここでいう導通は、通信に利用する高周波信号が本棚Mの金属部と無線タグ準備体Txの接続端子159A、Bの間で伝わることができればよいため、本棚Mと無線タグ準備体Txの接続端子159A、Bが直接接触してなくても、容量結合状態になっていれば良い。
【0061】
図8は、上記のように導通させることにより形成される、無線タグの機能的構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0062】
この図8において、前述したように、本棚MのスロットS周辺領域がタグアンテナとして機能し(以下適宜、単に「タグアンテナ」という)、図示しない無線タグ情報通信装置の装置アンテナと非接触で信号の送受信を行う。無線タグ準備体Txの上記IC回路部150は、上記タグアンテナに対し、上記接続端子159A,159Bを介して接続される。
【0063】
IC回路部150は、上記タグアンテナにより受信された質問波(質問信号)を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナにより受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナに上記接続端子159A,159Bを介して接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して無線タグ機能の全体を制御するための上記制御部157とを備えている。
【0064】
変復調部156は、上記タグアンテナより受信された通信信号の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、上記タグアンテナより応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
【0065】
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
【0066】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナから返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0067】
以上説明したように、本実施形態においては、無線タグ準備体Txを本棚MのスロットSに取り付けると、接続端子159Aの先端部159Abと接続端子159Bの先端部159BbとがスロットSの外縁部に接続される。これにより、上記接続端子159A,159Bを介しIC回路部150が本棚Mと導通し、本棚MのスロットS周辺領域がタグアンテナとして機能し、無線通信を介しIC回路部150に対する情報読み取り又は情報書き込みを行うことができる。この結果、通信障害の回避のためのスペーサを介在させる等を行わなくても、本棚M設置型の無線タグを容易に実現することができる。
【0068】
また、本実施形態では特に、接続端子159A,159BをIC回路部150から無線タグ準備体Txの短手方向に延設している。特に、無線タグ準備体Txの基材120が、スロットSの外径よりも大きな面方向寸法を有し、接続端子159A、IC回路部150、接続端子159Bを合わせた寸法(図7中の距離d1)が、スロットSの上記短手方向寸法(図7中の距離d2)より大きくなっている。これにより、接続端子159A及び接続端子159Bの両方の先端部159Ab,159Bbを確実に本棚MのスロットSの外縁部に接触させ、スロットSの外縁部をアンテナとして機能させて、無線タグとしての機能を確実に実現することができる。
【0069】
また、本実施形態では特に、接続端子159A、IC回路部150、及び接続端子159Bを、無線タグ準備体Txの長手方向の中央部から長手方向一方側(又は他方側)に偏った位置に設けている。これにより、本棚MのスロットSの外縁部において、接続端子159A及び接続端子159Bとの導通部位から上記長手方向に沿う一方側の長さと他方側の長さとが異なるようになる。この結果、スロットSの外縁部を確実にアンテナとして機能させることができる。
【0070】
また、本実施形態では特に、IC回路部150を、無線タグ準備体Txの短手方向の略中央部に設けている。これにより、使用者が本棚MのスロットSに基材120を取り付けるときに、IC回路部150の位置がスロットSの上記短手方向の中央部に合うように取り付ければ足りることとなる。この結果、使用者は容易に正しい位置に無線タグ準備体Txを取り付けることができ、IC回路部150と本棚Mとの確実な導通を図ることができる。
【0071】
また、本実施形態では特に、本棚MのスロットSの周囲に、無線タグ準備体TxのスロットSへの取り付け時に用いるマークIM1,IM2を備えている。これにより、使用者がスロットSに無線タグ準備体Txを取り付けるときに、マークIM1,IM2をガイドとして容易に正しい位置に無線タグ準備体Txを取り付けることができる。この結果、IC回路部150と本棚Mとの確実な導通を図ることができる。
【0072】
また、本実施形態では特に、無線タグ準備体Txの基材120(詳細にはカバーフィルム103)に、長手方向の中心位置を示す中心線CL1及び短手方向の中心位置を示す中心線CL2を備えている。これにより、使用者がスロットSに無線タグ準備体Txを取り付けるときに、基材120の上記中心線CL1又は中心線CL2が、対応するスロットSの長手方向又は短手方向の中心位置に合うように取り付ければ足りる。例えば上記の例では、本棚Mに設けたマークIM1と基材120に設けた中心線CL1とを合わせつつ、さらに本棚Mに設けたマークIM2と基材120に設けた中心線CL2とを合わせつつ、取り付ければよい。なおこの例では、無線タグ準備体Txの短手方向寸法と本棚Mの各段の厚さ方向寸法がほぼ同一であるため、マークIM1と中心線CL1、マークIM2と中心線CL2は、面方向に互いに同一位置にあって、無線タグ準備体Txを貼り付けた後にはマークIM1,IM2は見えなくなる構成である。しかしながらこれに限られず、無線タグ準備体Txをもう少し小さくできる場合には、無線タグ準備体Txを貼り付けた状態でマークIM1と中心線CL1とが一直線に連続し、マークIM2と中心線CL2とが一直線に連続するように見える構成としてもよい。いずれの場合も、使用者は、正しい位置に確実に無線タグ準備体Txを取り付けることができる。
【0073】
また、本実施形態では特に、無線タグ準備体Txを本棚MのスロットSの外縁部に接着するための粘着部101cを設けている。これにより、別途の接着剤等の固定手段を用意しなくても、使用者が基材120を円滑かつ容易にスロットSの外縁部に取り付けることができる。このとき、その粘着部101cを、基材120のうち、スロットSへの取り付け時にスロットSの内側へ露出する領域よりも外周側に配置している(図5、図7参照)。これにより、基材120を粘着部101cによりスロットSに接着したとき、余剰の粘着剤等がスロットS側に無駄に露出し見栄えが悪くなったり、他の部位(例えば、接続端子159A,159B等)に付着して悪影響を与えるのを防止することができる。
【0074】
また、本実施形態では特に、無線タグ準備体Txの基材120のうち、本棚MのスロットSに対応した領域に、本棚Mに対応する印字情報Rを形成している。これにより、無線タグ準備体TxをスロットSへ取り付け後において、本棚Mの名称や場所等の表示を行うことができる(前述の例では学会誌の年度ごとの収納領域を表示している)。この結果、いわゆる「場所タグ」として用いることも可能となり、利便性が向上する。
【0075】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
【0076】
(1)無線タグ準備体単独でも、無線タグとして機能可能とする構造
上記実施形態においては、無線タグ準備体Txの基材120を本棚MのスロットSに取り付けるまでは無線タグとして機能できなかったが、これに限られない。すなわち、接続端子159A,159Bに接続されたアンテナ素子151A,151Bを設けることで、上記スロットSに取り付ける前から、無線タグ準備体単独でも、無線タグとして機能する(通信機能を備える)ようにしてもよい。
【0077】
図9(a)は、本変形例における無線タグ準備体Tx′の外観の一例を表す上面図、図9(b)は下面図であり、それぞれ上記実施形態の図3(a)及び図3(b)に相当する図である。また、図10は、上記図9(b)に示した構造(無線タグ準備体Tx′の裏面側から見た構造)より、上記剥離紙101dを取り除いた状態を表す図であり、上記図5に相当する図である。また、図11は、上記図5の要部構造を表す部分拡大図であり、上記実施形態の図6に相当する図である。各図において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
【0078】
これら図9(a)、図9(b)、図10、及び図11において、本変形例の無線タグ準備体Tx′は、接続端子159Aの先端部159Abから、図9及び図11中左側に(略ジグザグ形状で)延びるように接続されたアンテナ素子151A(第1アンテナ素子)と、接続端子159Bの先端部159Bbから図9及び図11中右側に(略ジグザグ形状で)延びるように接続されたアンテナ素子151B(第2アンテナ素子)とを新たに設けている。そして、これらアンテナ素子151A,151Bによって、(スロットSに貼り付けず単独で無線タグとして機能させる場合に)情報を送受信するタグアンテナが構成されている。また、この例では、上記のように新たにアンテナ素子151A,151Bが設けられたことにより、上記実施形態に比べ、粘着部101cの配置領域が図9に図示したように(アンテナ素子151A,151Bを避けるように)小さくなっている。上記以外の構成は上記実施形態の無線タグ準備体Txと同様である。
【0079】
そして、上記構成の無線タグ準備体Tx′は、上記実施形態と同様、スロットSに取り付けることができる。この取り付け状態では、上記アンテナ素子151A,151Bは本棚Mに接触するのでタグアンテナとしての機能は消失し、上記実施形態と同様に、本棚MのスロットSの周辺領域をタグアンテナとして機能させ、このタグアンテナを介しIC回路部150への情報送受信を行う。
【0080】
本変形例によっても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。またこれに加え、無線タグ準備体Tx′をスロットSに取り付ける前の無線タグ準備体Tx′単独の状態でも、無線タグとして機能してタグアンテナ(アンテナ素子151A,151B)を介しIC回路部150への情報送受信を行うことができる。したがって、通常の無線タグラベル作成装置を用い、無線タグラベル作成装置の装置アンテナから、基材テープ等のタグ媒体に設けられた無線タグ回路素子に対し無線通信で情報書き込みや情報読み取りを行い、さらには適宜印字を行って無線タグ準備体Tx′を作成することも可能となる(これに対し、上記実施形態の無線タグ準備体Txの場合、単独では通信機能を持たないので、上記無線タグラベル作成装置を用いた場合には印字のみを行うこととなる)。
【0081】
なお、上記においては、金属部材の一例として、金属製の本棚Mを例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、スロットを有する金属性の部材であれば、他の物品等に対しても本実施形態の無線タグ準備体Tx,Tx′を適用でき、同様の効果を得ることができる。
【0082】
また、本棚Mに設けたマークIM1、IM2は、基材120の貼付位置の対角となる角部二箇所を示すようにしても良い。この場合、基材120側に中心線CL1を設けなくても、使用者は正しい位置に確実に無線タグ準備体Txを取り付けることができる。また、本棚Mの基材120貼付位置部分を凹ませておくことでも同等の機能を果たすことができる。
【0083】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0084】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の一実施形態の無線タグ準備体を備える無線タグ通信システムを表す斜視図である。
【図2】本棚の詳細構造を表す斜視図である。
【図3】無線タグ準備体の外観の一例を表す上面図及び下面図である。
【図4】図3(a)中IVA−IVA′断面及びIVB−IVB′断面による断面図である。
【図5】図3(b)に示した構造より、剥離紙を取り除いた状態を表す図である。
【図6】図5の要部構造を表す部分拡大図である。
【図7】無線タグ準備体を本棚のスロットに取り付けた状態を表す、図1中VII−VII′断面による縦断面図に相当する図である。
【図8】無線タグの機能的構成を表す機能ブロック図である。
【図9】無線タグ準備体単独で無線タグとして機能する変形例において、無線タグ準備体の外観の一例を表す図である。
【図10】図9(b)に示した構造より、剥離紙を取り除いた状態を表す図である。
【図11】図10の要部構造を表す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0086】
1 無線タグ通信システム
101a 粘着剤層
101b ベースフィルム
101c 粘着部
103 カバーフィルム
120 基材
150 IC回路部
151A アンテナ素子(第1アンテナ素子)
151B アンテナ素子(第2アンテナ素子)
159A 接続端子(第1接続端子)
159Aa 基端部
159Ab 先端部
159B 接続端子(第2接続端子)
159Ba 基端部
159Bb 先端部
160 保護部材
CL1 中心線(長手方向中心位置表示、第1位置決め用識別子)
CL2 中心線(短手方向中心位置表示、第1位置決め用識別子)
IM1,2 マーク(第2位置決め用識別子)
M 本棚(金属部材)
R 印字情報
S スロット(長穴)
Tx 無線タグ準備体
Tx′ 無線タグ準備体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属部材に形成され長手方向及び短手方向を備えた略長方形形状の長穴に取り付けられ、長手方向及び短手方向を備えた略長方形形状の基材と、
前記基材に設けられ、情報を記憶可能なIC回路部と、
前記IC回路部の一方側に対し接続される基端部、及び、前記基材の前記長穴への取り付け時において前記金属部材の前記長穴の外縁部の一方側領域に対し接続される先端部を備え、前記基材に配置された第1接続端子と、
前記IC回路部の他方側に対し接続される基端部、及び、前記基材の前記長穴への取り付け時において前記金属部材の前記長穴の外縁部の他方側領域に対し接続される先端部を備え、前記基材に配置された第2接続端子と
を有し、
前記基材を前記長穴へ取り付け、前記第1接続端子及び第2接続端子を介し前記IC回路部と前記金属部材とを導通させることで、無線通信を介し前記IC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みを可能とする
ことを特徴とする無線タグ準備体。
【請求項2】
前記第1接続端子及び前記第2接続端子を、
前記IC回路部から前記基材の前記短手方向に延設した
ことを特徴とする請求項1記載の無線タグ準備体。
【請求項3】
前記基材は、
前記長穴の外径よりも大きな面方向寸法を有し、
前記第1接続端子の前記先端部から前記第2接続端子の前記先端部までの距離を、前記長穴の前記短手方向寸法よりも大きくした
ことを特徴とする請求項2記載の無線タグ準備体。
【請求項4】
前記基材を前記金属部材の前記長穴の外縁部に接着するための粘着部を、前記基材に設けた
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の無線タグ準備体。
【請求項5】
前記粘着部は、
前記基材のうち、前記基材の前記長穴への取り付け時に前記長穴に露出する領域よりも外周側に配置されている
ことを特徴とする請求項4記載の無線タグ準備体。
【請求項6】
前記IC回路部を、
前記基材の短手方向略中央部に設けた
ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項記載の無線タグ準備体。
【請求項7】
前記第1接続端子、前記IC回路部、及び前記第2接続端子を、
前記基材の長手方向中央部から長手方向一方側又は他方側に偏った位置に設けた
ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項記載の無線タグ準備体。
【請求項8】
前記第1接続端子の前記先端部から延びるように接続された第1アンテナ素子と、前記第2接続端子の前記先端部から延びるように接続された第2アンテナ素子とを設け、前記第1アンテナ素子及び前記第2アンテナ素子により、情報を送受信するタグアンテナを構成した
ことを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか1項記載の無線タグ準備体。
【請求項9】
前記基材は、
前記長穴への取り付け時に用いる第1位置決め用識別子を備える
ことを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか1項記載の無線タグ準備体。
【請求項10】
前記基材は、
前記第1位置決め用識別子として、前記基材の前記長手方向中心位置表示及び前記短手方向中心位置表示の少なくとも一方を備える
ことを特徴とする請求項9記載の無線タグ準備体。
【請求項11】
前記基材のうち、前記基材の前記長穴への取り付け時に前記長穴に対応する領域に、前記金属部材に対応する印字情報が形成されている
ことを特徴とする請求項2乃至請求項10のいずれか1項記載の無線タグ準備体。
【請求項12】
長手方向及び短手方向を備えた略長方形形状の長穴を備えた金属部材と、
前記金属部材の前記長穴に取り付けられる基材、前記基材に設けられ情報を記憶可能なIC回路部、及び、前記IC回路部に接続された接続端子を有し、前記基材を前記長穴へ取り付け前記接続端子を介し前記IC回路部と前記金属部材とを導通させることで、無線通信を介し前記IC回路部に対する情報読み取り又は情報書き込みが可能な無線タグ準備体と
を有することを特徴とする無線タグ通信システム。
【請求項13】
前記金属部材は、
前記無線タグ準備体の前記基材を前記長穴へ取り付けるときに用いる第2位置決め用識別子を、前記長穴の周囲に備える
ことを特徴とする請求項12記載の無線タグ通信システム。
【請求項14】
前記金属部材に備える前記第2位置決め用識別子を、
前記基材を前記金属部材に取り付けるときの前記基材の第1位置決め用識別子に対応する位置に備える
ことを特徴とする請求項13記載の無線タグ通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−87622(P2010−87622A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−251755(P2008−251755)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】