説明

無線テレメータシステム

【課題】無線通信のために必要な番号を発行する番号発行無線機への無線通信が困難になることに応じて、代替用番号発行無線機をネットワークに設置して、当該ネットワークへの新規の無線子機の追加をできるようにする無線テレメータシステムを提供する。
【解決手段】無線子機107は、ネットワーク内で無線通信に必要な番号を発行する番号発行機能を備えている。無線子機107は、周辺無線機と通信してネットワーク状態が正常か確認し、ネットワークに繋がる経路が無線子機106を経る1経路になったときに当該1経路を経由して各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取り、最も多くの経路数(相手数5)を持つ無線子機106を代替用番号発行無線機として選択し、無線子機106にネットワーク内での無線通信に必要な番号を発行するのに必要な情報を送る。無線子機106は、新規に追加される無線子機110に通信に必要な番号を発行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センタ側網制御装置に有線の電話網や、FOMAなどといった無線網で接続された無線親機と、無線親機とメッシュ型ネットワークで無線接続される複数の無線子機と、複数の無線子機にそれぞれ有線接続された複数のマイコンメータで構成される無線テレメータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線テレメータシステムにおいて、運用中のネットワークに新規の無線子機を追加する場合、新規の無線子機には、ネットワーク内で無線通信するための番号を設定する必要があるが、通常、これらの必要な番号は設定器にて設定される。設定作業簡易化のため設定器を使用しない方法として、無線親機と無線子機の組合せにおいて新規の無線子機を追加する方法(特許文献1参照)が記載されているが、メッシュ型ネットワークにおいては、相手を無線親機に限定することなく実施できる方法が必要になってきた。
【0003】
そこでメッシュ型ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行する番号発行無線機を存在させ、新規の無線子機をネットワーク内の任意の無線機の傍らで双方に設定通信を行い、設定通信を行った無線機からネットワークを経由して番号発行無線機に問い合わせが到達すると、番号発行無線機は新規の無線子機のための番号を応答する。新規の無線子機は、その番号情報を受け取りネットワークに登録されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−42697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
番号発行無線機を使用して運用中のネットワークに新規の無線子機を追加する場合、設置環境の変化で無線通信ができなくなって、問い合わせが番号発行無線機に到達しないことが発生すると、新規の無線子機の追加ができなくなるという問題がある。
【0006】
そこで、無線通信するために必要な番号を発行する番号発行無線機を備える運用中のメッシュ型のネットワークに対して新規の無線子機を追加するに際して、番号発行無線機への無線通信が設置環境の変化で困難になることに応じて、番号発行無線機の代替となる代替用番号発行無線機を設置してネットワークへの無線通信をより確保する点で解決すべき課題がある。
【0007】
この発明の目的は、無線通信するために必要な番号を発行する番号発行無線機への無線通信が設置環境の変化で困難になることに応じて、当該番号発行無線機の代替となり、ネットワークを構成する他の無線機への無線通信をより確保できる代替用番号発行無線機を当該ネットワークに設置することで、新規の無線子機のための番号の発行を代替用番号発行無線機によって確保して、当該ネットワークへの新規の無線子機の追加をできるようにする無線テレメータシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明による無線テレメータシステムは、センタ側網制御装置に通信網を介して接続された無線親機と、当該無線親機とメッシュ型のネットワークを通じて無線接続される複数の無線子機と、当該複数の無線子機にそれぞれ有線接続された複数のマイコンメータとを備えた無線テレメータシステムであって、前記ネットワークには、周辺の前記無線親機及び前記無縁子機から成る無線機と通信をして前記ネットワークの状態が正常か確認するとともに、新規に追加する無線子機に対して前記ネットワーク内で無線通信をするために必要な番号を発行する機能を備えた番号発行無線機が配設されており、前記番号発行無線機は、当該番号発行無線機に繋がる前記ネットワークの経路が減少することに応答して前記各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取る手段と、前記各無線機の持つ前記ネットワーク経路数の情報から最も多くの経路数を持つ前記無線機を代替用番号発行無線機として選択する手段と、決定した前記代替用番号発行無線機に対して前記ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】
本無線テレメータシステムによれば、無線親機はセンタ側網制御装置に有線の電話網や、FOMAなどの無線網から成る通信網を介して接続され、無線親機にはメッシュ型ネットワークを通じて複数の無線子機が無線接続され、複数の無線子機にはそれぞれ、マイコンメータが有線接続される。本無線テレメータシステムには、新規に無線子機を追加する場合に無線子機に対してネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行する機能を備えた番号発行無線機が配設されている。番号発行無線機は、周辺無線機と通信しネットワーク状態が正常か確認する。番号発行無線機は、当該番号発行無線機に備わる各手段によって、ネットワークに繋がる経路が1経路になったときに当該1経路を経由して各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取り、各無線機の持つネットワーク経路数の情報から多く経路数を持つ無線機を代替用番号発行無線機として選択し、更に決定した代替用番号発行無線機に対してネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る。
【0010】
本無線テレメータシステムにおいて、番号発行無線機は、各無線機の持つ通信安定率の情報を引き取る手段と、各無線機の持つ通信安定率が良い当該無線機を前記代替用番号発行無線機として選択する手段とを備えることができる。番号発行無線機は、各無線機の持つ通信安定率の情報を引き取り、各無線機の持つ通信安定率が良い無線機を代替用番号発行無線機として選択する。
【0011】
本無線テレメータシステムにおいて、各無線機は、各無線機に登録されている相手無線機の数をネットワーク経路数の情報として有する手段と、番号発行無線機からの指令を受けたときに当該情報を番号発行無線機へ返信する手段とを備えることができる。各無線機は、現在登録されている相手無線機の数を各無線機の持つネットワーク経路数の情報としており、その情報を番号発行無線機へ返信する。
【0012】
本無線テレメータシステムにおいて、各無線機は、通信の相手として無線通信の確認を行い成功した前記無線機の数をネットワーク経路数の情報として有する手段と、前記番号発行無線機からの指令を受けたときに当該情報を前記番号発行無線機へ返信する手段とを備えることができる。各無線機の持つネットワーク経路数の情報とは、番号発行無線機からの指令を受けた無線機が相手無線機との無線通信の確認を行い成功したネットワーク経路数のこととすることができ、番号発行無線機から指令を受けた無線機は、その情報を番号発行無線機へ返信する手段を備えている。
【0013】
本無線テレメータシステムにおいて、ネットワーク経路数の情報を引き取る手段は、ネットワークの経路が減少する場合として、番号発行無線機に繋がるネットワークが1経路になったときとし、当該1経路を経由して各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取るようにすることができる。また、番号発行無線機は、番号発行専用の無線機ではなく、ネットワークを通じて無線接続されている無線親機及び無縁子機のうちいずれかの無線機に番号発行機能を備えることで、番号発行無線機とすることができる。更に、代替用番号発行無線機として選択された無線機は、番号発行無線機が変更されたことをセンタ側網制御装置に通知する手段を備えている。
【発明の効果】
【0014】
運用中のメッシュ型ネットワークに新規の無線子機を追加する場合、ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を通常は設定器にて新規の無線子機に設定するが、本発明によれば、設定器を使用せずに設定作業を行うことが可能になり、無線子機の追加に伴う設定作業が簡易化される。また、信頼性向上のため番号発行無線機が設置環境の変化で周辺無線機と無線通信ができなくなり隠れ無線機となってしまう前に、既存の無線機の中から代替用番号発行無線機が選択されるので、追加の無線子機のための番号発行できなくなる事態が生じるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態にかかる無線親機のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる無線子機のブロック図である。
【図3】運用中のネットワークに新規の無線子機を追加するときの無線テレメータシステム図である。
【図4】本発明の実施形態に係る無線テレメータシステム図である。
【図5】本発明の別の実施形態に係る無線テレメータシステム図である。
【図6】本発明の更に別の実施形態にかかる無線テレメータシステム図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は無線テレメータシステムに用いられる無線親機のブロック図であり、図2は同じく無線テレメータシステムに用いられる無線子機のブロック図である。無線テレメータシステムは、図3〜図6にも示すように、基本的に、ホストコンピュータ(以下、「ホスト」と称す。)に接続されたセンタ側網制御装置(以下、「センタNCU」という。)101と、電話回線やFOMA網といった公衆通信網102を介してセンタNCU102に接続された無線親機103と、無線親機103や他の無線子機と無線でデータ通信を行う複数の無線子機104〜109(図示の例としては5つの無線子機を示すが、これに限らない。)と、各無線子機と有線接続されるガスなどのメータ(図示略)と、で構成されている。センタ側網制御装置に接続される端末側網制御装置については図示していないが、無線親機103を内蔵する形でユニット化されていても良く、或いは無線親機103を外付けで接続していてもよい。また、無線親機103や無線子機104〜109は、端末同士の多段の無線中継が可能であり、メッシュ型のネットワークを構成している。
【0017】
図1及び図2に示すように、無線親機103及び無線子機104〜109には、共に、ID番号や識別符号などのデータの記録用に不揮発性メモリ10が内蔵されている。また、なんらかの処理結果表示用としてLEDなどの表示部17、入力装置としてDIPSW18やボタン19などがある。CPU11は時計やタイマー機能、バッファを有したものであり、無線部12を通じてアンテナ13と接続されている。CPU11には制御用にROM14及びRAM15が接続されており、更に電源として電池16を備えている。
【0018】
図1に示す無線親機103においては、CPU11は接続用回路20を通じて電話回線やFOMA網といった公衆通信網102に接続されている。また、図2に示す無線子機104〜109においては、CPU11はメータI/F21を通じてメータへ接続されている。
【0019】
運用中のネットワークに新規の無線子機を追加するときの無線テレメータシステムが図3に示されている。運用中のネットワークに新規の無線子機110を追加する場合、ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を通常は設定器にて新規の無線子機110に設定する。しかしながら、設定作業簡易化のため設定器を使用しない方法として、ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行する番号発行無線機を存在させる方法がある。番号発行無線機は、それ専用の機器が設けられているのではなく、番号発行機能を備えた無線機という意味である。番号発行無線機はネットワーク中の任意の無線子機がなっても良く、また無線親機がなっても良い。番号発行無線機は、三つのデータ、即ち、ネットワーク内固有の番号(32桁か64桁)としてのネットワーク番号と、新しい無線機用のIDとしての無線機番号と、ネットワーク内で使用する無線チャンネルの番号としてのチャネルNoとを発行する。
【0020】
図示の例では、ネットワーク内の無線子機107に番号発行機能を持たせて、無線子機107を番号発行無線機として用いている。新規に無線子機110を追加しようとする場合、既にネットワークに登録されている任意の無線子機(図示の例では104)の傍らで、無線子機110との間で双方に設定通信を行う。新規に追加する無線子機110と設定通信した無線子機104は、番号発行無線機(無線子機107)のIDを認識しているので(全無線機が番号発行無線機のIDを認識している)、番号発行機に番号発行の問い合わせができる。無線子機104からネットワーク(図3の例では無線子機105)を経由して番号発行無線機に問い合わせが到達すると、番号発行無線機は新規の無線子機110のための番号を応答する。新規の無線子機110は、その番号情報を受け取りネットワークに登録されることとなる。
【0021】
図4は、本発明による無線テレメータシステムの一実施形態を示す図である。図4に示す無線テレメータシステムの基本的なシステム構成については、図3の場合と同様であるので、再度の説明を省略する。図4に示す無線テレメータシステムにおいて、番号発行無線機の機能を備えた無線子機107は、定期的(例えば1ヶ月毎)に周辺無線機と通信し、ネットワーク状態が正常か確認する。無線子機107のネットワークに繋がる経路が減少し、例えば無線子機107のネットワークのうち無線子機105,108,109との経路が不通となって通信できる経路が無線子機106を経る1経路のみとなったとき、当該1経路を経由して各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取る。各無線機の持つネットワーク経路数の情報とは、番号発行無線機からの指令を受けた無線機が相手無線機との無線通信の確認を行い成功した数をネットワーク経路数のこととした情報であり、指令を受けた無線機はその情報を番号発行無線機へ返信する。
【0022】
図4に示す無線テレメータシステムでは、無線子機106が持つネットワーク経路数は、無線通信の確認を行い成功した相手無線機が無線親機103及び無線子機104,105,107,108の合計「5」機である。したがって、無線子機106は、ネットワーク経路数が「5」の番号発行無線機(候補1(候補番号は、単に、候補が複数個あることを区別して示すためのもの。以下、別の例においても同じ。))となる。
また、無線子機105は、無線通信の確認がされた相手機が無線子機104,106との合計「2」機であるので、ネットワーク経路数が「2」の番号発行無線機(候補2)となる。
また、無線子機108は、無線通信の確認がされた相手機が無線子機106,109との合計「2」機であるので、ネットワーク経路数が「2」の番号発行無線機(候補3)となる。
また、無線子機104は、無線通信の確認がされた相手機が無線親機103と無線子機105,106との合計「3」機であるので、ネットワーク経路数が「3」の番号発行無線機(候補4)となる。
また、無線子機109は、無線通信の確認がされた相手機が無線子機108のみの「1」機であるので、ネットワーク経路数が「1」の番号発行無線機(候補5)となる。
更に、無線親機103は、無線通信の確認がされた相手機が無線子機104,106の「2」機であるので、ネットワーク経路数が「2」の番号発行無線機(候補6)となる。
【0023】
そこで、各無線機の持つネットワーク経路数の情報から多く経路数をもつ無線機が代替用番号発行無線機として選択される。上記の例では、ネットワーク経路数として無線通信の確認がされた相手機の数が最も大きな「5」を持つ無線子機106が代替用番号発行無線機として選択される。それまでの番号発行無線機の機能を有していた無線子機107は、代替用番号発行無線機として決定した無線子機106に対して、ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る。無線子機106は、番号発行無線機が無線子機107から自己に変更されたことをセンタNCU101に通知する。
【0024】
図5は、本発明による無線テレメータシステムの別の実施形態を示す図である。図5に示す無線テレメータシステムの基本的なシステム構成については、図3の場合と同様であるので、再度の説明を省略する。図5に示す無線テレメータシステムにおいて、番号発行無線機の機能を備えた無線子機107は、定期的(例えば1ヶ月毎)に周辺無線機と通信し、ネットワーク状態が正常か確認する。無線子機107のネットワークに繋がる経路が減少し、例えば、無線子機107のネットワークのうち無線子機106,108,109との経路が不通となり、無線子機105を経る1経路のみとなったとき、当該1経路を経由して各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取る。
【0025】
図5に示す無線テレメータシステムでは、番号発行無線機の機能を備えた無線子機107は各無線機の持つ通信安定率(例えばリトライ数が少ない又は電波強度測定)の情報を引き取り、番号発行無線機107は各無線機の持つ通信安定率が良い無線機を代替用番号発行無線機として選択する。
図5に示す例では、無線子機106は、5回のリトライを行ったので、リトライ数が「5」の番号発行無線機(候補1)となる。
また、無線子機105は、リトライを1回も行わなかったので、リトライ数が「0」の番号発行無線機(候補2)となる。
また、無線子機108は、3回のリトライを行ったので、リトライ数が「3」の番号発行無線機(候補3)となる。
また、無線子機104は、3回のリトライを行ったので、リトライ数が「3」の番号発行無線機(候補4)となる。
また、無線子機109は、1回のリトライを行ったので、リトライ数が「1」の番号発行無線機(候補5)となる。
更に、無線親機103は、3回のリトライを行ったので、リトライ数が「3」の番号発行無線機(候補6)となる。
【0026】
そこで、各無線機が行うリトライ回数が最も少ない無線機が、通信安定率の高い無線機であるとみなして、代替用番号発行無線機として選択される。上記の例では、リトライ回数が最も少ない「0」である無線子機105が代替用番号発行無線機として選択される。それまでの番号発行無線機の機能を有していた無線子機107は、代替用番号発行無線機として決定した無線子機105に対して、ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る。無線子機105は、番号発行無線機が無線子機107から自己に変更されたことをセンタNCU101に通知する。
【0027】
図6は、本発明による無線テレメータシステムの更に別の実施形態を示す図である。図6に示す無線テレメータシステムの基本的なシステム構成については、図3の場合と同様であるので、再度の説明を省略する。図6に示す無線テレメータシステムにおいて、番号発行無線機としての機能を備えた無線子機107は、定期的(例えば1ヶ月毎)に周辺無線機と通信し、ネットワーク状態が正常か確認する。無線子機107のネットワークに繋がる経路が減少し、例えば、無線子機107のネットワークのうち無線子機105,108,109との経路が不通となり、無線子機106を経る1経路のみとなったとき、当該1経路を経由して各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取る。各無線機の持つネットワーク経路数の情報とは、現在(不通か否かに関わりなく)登録されている相手無線機の数のことであり、その情報を番号発行無線機へ返信する。
【0028】
図6に示す無線テレメータシステムでは、無線子機106が持つネットワーク経路数は、無線子機106の登録されている相手無線機が無線親機103及び無線子機104,105,107,108の合計「5」機である。したがって、無線子機106は、ネットワーク経路数が「5」の番号発行無線機(候補1)となる。
また、無線子機105は、登録されている相手無線機が無線子機104,106,107の計「3」機であるので、ネットワーク経路数が「3」の番号発行無線機(候補2)となる。
また、無線子機108は、登録されている相手無線機が無線子機106,107,109との計「3」機であるので、ネットワーク経路数が「3」の番号発行無線機(候補3)となる。
また、無線子機104は、登録されている相手無線機が無線親機103と無線子機105,106との計「3」機であるので、ネットワーク経路数が「3」の番号発行無線機(候補4)となる。
また、無線子機109は、登録されている相手無線機が無線子機107,108の計「2」機であるので、ネットワーク経路数が「2」の番号発行無線機(候補5)となる。
更に、無線親機103は、登録されている相手無線機が無線子機104,106の計「2」機であるので、ネットワーク経路数が「2」の番号発行無線機(候補6)となる。
【0029】
そこで、各無線機の持つネットワーク経路数の情報から、登録されている相手無線機が最も多い無線機が、代替用番号発行無線機として選択される。上記の例では、ネットワーク経路数として、登録された相手無線機の数が最も大きい「5」である無線子機106が代替用番号発行無線機として選択される。それまでの番号発行無線機の機能を有していた無線子機107は、代替用番号発行無線機として決定した無線子機106に対してネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る。無線子機106は、番号発行無線機が無線子機107から自己に変更されたことをセンタNCU101に通知する。
【符号の説明】
【0030】
10 データ登録用不揮発性メモリ
11 CPU
12 無線通信ユニット
13 アンテナ
14 ROM
15 RAM
16 電池
17 表示部
18 DIPSWなどの入力装置
19 ボタンなどの入力装置
20 電話回線、FOMA網
21 メータ接続のためのI/F
101 センタ側網制御装置
102 電話回線、FOMA網
103 無線親機
104 無線子機
105 無線子機
106 無線子機
107 無線子機
108 無線子機
109 無線子機
110 新規に追加する無線子機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センタ側網制御装置に通信網を介して接続された無線親機と、当該無線親機とメッシュ型のネットワークを通じて無線接続される複数の無線子機と、当該複数の無線子機にそれぞれ有線接続された複数のマイコンメータとを備えた無線テレメータシステムにおいて、 前記ネットワークには、周辺の前記無線親機及び前記無縁子機から成る無線機と通信をして前記ネットワークの状態が正常か確認するとともに、新規に追加する無線子機に対して前記ネットワーク内で無線通信をするために必要な番号を発行する機能を備えた番号発行無線機が配設されており、
前記番号発行無線機は、当該番号発行無線機に繋がる前記ネットワークの経路が減少することに応答して前記各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取る手段と、前記各無線機の持つ前記ネットワーク経路数の情報から最も多くの経路数を持つ前記無線機を代替用番号発行無線機として選択する手段と、決定した前記代替用番号発行無線機に対して前記ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る手段とを備えていること
を特徴とする無線テレメータシステム。
【請求項2】
前記各無線機は、前記各無線機に登録されている相手無線機の数を前記ネットワーク経路数の情報として有する手段と、前記番号発行無線機からの指令を受けたときに当該情報を前記番号発行無線機へ返信する手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の無線テレメータシステム。
【請求項3】
前記各無線機は、通信の相手として無線通信の確認を行い成功した前記無線機の数をネットワーク経路数の情報として有する手段と、前記番号発行無線機からの指令を受けたときに当該情報を前記番号発行無線機へ返信する手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の無線テレメータシステム。
【請求項4】
前記ネットワーク経路数の情報を引き取る手段は、前記番号発行無線機に繋がる前記ネットワークが1経路になったときに当該1経路を経由して、前記各無線機が持つネットワーク経路数の情報を引き取ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線テレメータシステム。
【請求項5】
センタ側網制御装置に通信網を介して接続された無線親機と、当該無線親機とメッシュ型のネットワークを通じて無線接続される複数の無線子機と、当該複数の無線子機にそれぞれ有線接続された複数のマイコンメータとを備えた無線テレメータシステムにおいて、 前記ネットワークには、周辺の前記無線親機及び前記無縁子機から成る無線機と通信をして前記ネットワークの状態が正常か確認するとともに、新規に追加する無線子機に対して前記ネットワーク内で無線通信をするために必要な番号を発行する機能を備えた番号発行無線機が配設されており、
前記番号発行無線機は、当該番号発行無線機に繋がる前記ネットワークの経路が減少することに応答して前記各無線機の持つ通信安定率の情報を引き取る手段と、前記各無線機の持つ通信安定率が良い当該無線機を前記代替用番号発行無線機として選択する手段と、決定した前記代替用番号発行無線機に対して前記ネットワーク内で無線通信するために必要な番号を発行するのに必要な情報を送る手段とを備えていること
を特徴とする無線テレメータシステム。
【請求項6】
前記ネットワークを通じて無線接続されている前記無線親機及び前記無縁子機のうちいずれかの無線機が前記番号発行無線機であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無線テレメータシステム。
【請求項7】
前記代替用番号発行無線機として選択された前記無線機は、前記番号発行無線機が変更されたことを前記センタ側網制御装置に通知する手段を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の無線テレメータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−244541(P2012−244541A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114871(P2011−114871)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】