説明

無線ネットワークハイブリッドポジショニングのための方法及び装置

【課題】移動局において、携帯電話ネットワークと衛星ポジショニングシステム(SPS)との組み合わせで、ポジション決定及び他の操作のための方法及び装置を提供する。
【解決手段】移動局はポジション決定のため複数の無線ネットワークからの無線信号を使用する。時間及び/又は周波数情報を取得する。さらに、無線アクセスポイントについての統計データ、すなわち、携帯電話基地局、無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント、ポジショニング信号用の中継器、或いは他の無線通信送信機などから、信号を受信した移動局のロケーションを採取するために、又ロケーション情報、すなわち、無線アクセスポイントのポジション及びサービスエリアを収集された統計データから無線ネットワーク用に取り出すために、移動局は使用される。

【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本出願は、2003年6月27日に出願されたシリアル番号第60/483,094号の米国仮特許出願の利益(benefit)に関係し、この利益を主張する。
【発明の分野】
【0002】
本発明は、ポジション決定システム(position determination system)に関し、特に、無線通信信号を使用するハイブリッドポジショニング(hybrid positioning)に関する。
【背景】
【0003】
無線携帯電話ネットワーク(例、携帯電話ネットワーク)において位置標定を行う(perform position location)ために、幾通りかのアプローチは、いくつかの基地局の各々とモバイル装置例えば携帯電話などとの間で送られるタイミング情報の使用に基づく三辺測量を行う。CDMAにおける高性能フォーワードリンク三辺測量(Advanced Forward Link Trilateration)(AFLT)或いはGSMにおける強化観測時間差(Enhanced Observed Time Difference)(EOTD)或いはWCDMAにおける観測到達時間差(Observed Time Difference of Arrival)(OTDOA)と呼ばれる一つのアプローチは、いくつかの基地局の各々から伝送される信号の到着の相対的時間をモバイル装置で測定する。これらの時間は、ロケーションサーバ(例、CDMAにおけるポジション決定エンティティ(PDE))に伝送され、ロケーションサーバは、受信のこれらの時間を使ってモバイル装置のポジションを計算する。これらの基地局での伝送時間は、特定の時間の場合に、多数の基地局に関係する時刻(the times-of-day)が所定の誤り限界範囲内にあるように調整される。基地局の正確なポジションと受信時間はモバイル装置のポジションを決定するのに使用される。
【0004】
第1図は、AFLTシステムの一例を示し、ここでは、携帯電話基地局101、103、及び105からの信号の受信時間(TR1,TR2,及びTR3)がモバイル携帯電話111で測定される。このタイミングデータは、このあと該モバイル装置のポジションを計算するために使用されてもよい。そのような計算は、モバイル装置自体で、或いは、モバイル装置によってそのように取得されたタイミング情報が通信リンク経由でロケーションサーバに伝送される場合にはロケーションサーバで、行われる。典型的には、受信時間は携帯電話基地局の1つ(例、基地局101、又は103、又は105)を介してロケーションサーバ115に伝達される。ロケーションサーバ115は、モバイル交換局113を介し基地局からデータを受信するように結合されている。ロケーションサーバは、基地局のロケーション及び/又は基地局のサービスエリアを提供する基地局アルマナック(BSA)サーバを含んでもよい。或いは、ロケーションサーバとBSAサーバは互いに別々のものであってもよく、又、ロケーションサーバは、ポジション決定のために、基地局アルマナックを取得するように基地局と通信する。信号が、モバイル電話に、又は、から、他の電話(例、公衆交換電話網(PSTN)の固定電話又は他のモバイル電話)に伝達されることが出来るように、モバイル交換局113は、地上通信線公衆交換電話網(PSTN)への、又は、からの信号(例、音声通信)を供給する。ある場合には、ロケーションサーバは又、携帯電話リンク経由でモバイル交換局と通信も出来る。ロケーションサーバは又、いくつかの基地局からのエミッション(emission)の相対的なタイミングを決定するために、これらの基地局からのエミッションを監視することも出来る。
【0005】
到達アップリンク時間(UTOA)と呼ばれる別のアプローチでは、モバイル装置からの信号の受信時間がいくつかの基地局で測定される(例、基地局101,103、及び105でとられる測定)。もしTR1、TR2、及びTR3の矢が逆向きにされると、図1はこのケースに適用される。このタイミングデータはこのあと、モバイル装置のポジションを計算するためにロケーションサーバに伝達されてもよい。
【0006】
さらに、ポジションロケーションを行う第三の方法は、モバイル装置の中に、米国全地球測位衛星(the United States Global Positioning Satellite)(GPS)システム用の、或いは他の衛星ポジショニングシステム(SPS)、例えばロシアGLONASSシステムや提案された欧州Galileoシステムなど、用の、或いは衛星とスードライト(pseudolites)との組み合わせ用の、回路を使用することを伴う。スードライトは、L−バンド搬送波信号で変調されたPN符号(GSP信号に似ている)をブロードキャストする、地上送信機であり、一般にSPS時間に同期がとられる。各送信機は、モバイル装置による識別を可能とするように固有のPN符号が割り当てられてもよい。スードライトは、軌道を周回する衛星からのSPS信号が受信不可能であるかもしれない状況、例えば、トンネル、鉱山、ビル、或いはその他のとり囲まれたエリアなど、において有効である。ここで使用されているような、用語「衛星」(“satellite”)は、スードライト或いはスードライトの均等物を含むように意図されており、又、ここで使用されているような、用語「GPS信号」(”GPS signal”)は、スードライト或いはスードライトの均等物からのGPSと同様な信号(GPS-like signals)を含むように意図されている。移動局のポジションを決定するためにSPS受信機を使用する方法は、完全に自律している(この方法では、SPS受信機は、何ら支援もなしに、移動局の位置を決定する)かもしれないし、或いは、支援データを提供するために、又はポジション計算において共有するために無線ネットワークを利用するかもしれない。そのような方法の例は、米国特許第6,208,290号、第5,841,396号、第5,874,914号、第5,945,944号、及び第5,812,087号の中で説明されている。例えば、米国特許第5,945,944号は、とりわけ、受信機のポジションを決定するために、SPS信号と組み合わせて使用される正確な時間情報を、携帯電話伝送信号から取得する方法を説明しており;米国特許第5,874,914号は、とりわけ、モバイル装置のポジションを決定するために、インビュー衛星(in view satellites)のドップラー周波数偏移をモバイル装置上の受信機に通信リンクを経由して伝送する方法を説明しており;米国特許第5,874,914号は、とりわけ、受信機が位置を決定するのを助けるために、衛星アルマナックデータ(或いは衛星軌道データ)を受信機に通信リンクを経由して伝送する方法を説明しており;米国特許第5,874,914号は又、とりわけ、SPS信号取得のため受信機に基準信号を供給するために、携帯電話システムの正確な搬送周波数信号に固定する方法を説明しており;米国特許第6,208,290号は、とりわけ、SPS信号処理時間を低減するため近似ドップラー(an approximate Doppler)を決定するために受信機のおおよその場所を使用する方法を説明しており;又、米国特許第5,812,087号は、とりわけ、受信機のポジションを決定するために記録の内の1つが受信機で受信される時間(a time)を決定するため、受信された衛星データメッセージの異なる記録を比較する方法を説明している。実際的な低コストの実施においては、移動携帯通信受信機とSPS受信機の両方は、同じ筐体の中に一体化され、実際、共通の電子回路を共有できる。
【0007】
上記方法の更に別の変形例においては、基地局からモバイル装置に伝送されてそのあと戻される信号に対し、往復遅延(round trip delay)(RTD)が見つけられる。同様な、しかし別の方法においては、モバイル装置から基地局に伝送されてそのあと戻される信号に対し、往復遅延が見つけられる。これら往復遅延の各々は、片道伝搬遅延の概算を決定するために、2で割られる。基地局のロケーション、それに加えて、片道遅延の知識は、モバイル装置のロケーションを、地上の1つの円(a circle)に限定する。別個の基地局からのそのような2つの測定は、結果として2つの円の交わりとなり、順にそのロケーションを地上の2つのポイントに限定する。第三の測定(到達角度、或いはセルセクター識別でさえ)は曖昧さを解決する。
【0008】
AFLT又はU−TDOAの何れかとSPSシステムとの組み合わせは、「ハイブリッド」システムと呼ばれてもよい。例えば、米国特許第5,999,124号は、とりわけ、ハイブリッドシステムを説明しており、このシステムでは、セルベース受信機(a cell based transceiver)のポジションは、少なくとも、i)セルベース受信機と通信システムとの間のセルベース通信信号でのメッセージの伝わる時間を表す時間測定(a time measurement)と、ii)SPS信号の伝わる時間を表す時間測定と、の組み合わせから決定される。
【0009】
高度支援(Altitude aiding)は、モバイル装置のポジションを決定するために、種々様々な方法において使用されてきている。高度支援は、一般には、高度の疑似測定に基づく。モバイル装置のロケーションの高度の知識は、モバイル装置の可能性のあるポジションを、地球の中心に位置する中心を持つ球体(又は楕円体)の表面に限定する。この知識は、モバイル装置のポジションを決定するために必要とされる、独立した測定の数を減らすのに使用され得る。例えば、米国特許番号第6.061,018号は、とりわけ、推定高度が、セルオブジェクト(cell object)の情報から決定される方法を説明しており、このセルオブジェクトは、モバイル装置と通信しているセルサイト送信機を有するセルサイト(cell site)であってもよい。
【発明の概要】
【0010】
ハイブリッドポジション決定、及び/又は、他のタイプの通信信号操作(operation:操作、動作)のための方法及び装置がここで説明される。本発明のいくつかの実施例がこのセクションで要約される。
【0011】
本発明の一面においては、移動局はポジション決定のため(例、データ通信のため、時間及び/又は周波数情報取得のため、ポジショニング測定のため、セクター又は高度推定のため)複数の異なる無線ネットワークからの(例、異なるエアインタフェース、コア技術で、及び/又は、異なるサービスプロバイダによって操作される)無線信号を使用する。本発明のある他の面においては、無線アクセスポイントについての統計データ(例、前記無線アクセスポイントからの、例えば携帯電話基地局、無線ローカルエリアネットワークアクセスポイント、個人エリア通信送信機、ポジショニング信号用の中継器又は無線標識、或いは他の無線通信送信機などからの、信号を受信した移動局のロケーション)を採取するために、又位置情報(例、前記無線送信機の位置及び/又はサービスエリア、無線送信機識別情報、例えば、SID/NID/BASE−ID、MSC−ID、IPアドレス、MACアドレス、論理ネーム、等)を前記収集された統計データから前記無線ネットワーク用に取り出すために、移動局は使用される。本願においては、無線送信機は、送信機である軌道を周回する衛星とは違って、普通は地上をベースとした送信機である、ことに注意が必要である。
【0012】
本発明の一面においては、例示的な、移動局を操作する(operating:操作する、動作させる)方法は、前記移動局にとってアクセス可能な第一無線ネットワークの、アクセスポイントである、第一無線送信機の識別情報を、前記移動局で、決定し;前記移動局のポジション決定の間に、前記移動局から遠隔サーバに前記識別情報を第二無線ネットワークの第二無線送信機を経由して伝達する;ことを含む。前記第一無線ネットワークは、この例の方法においては、前記第二無線ネットワークとは異なる。前記第一及び第二無線アクセスポイントは、異なる通信プロトコル、及び/又はエアインタフェース及び/又は構造を使用する。例えば、前記第一無線アクセスポイントは、前記第一無線ネットワークのローカルエリアネットワーク(LAN)にアクセスするためのものであり、アクセス技術、例えば、a)UWB(超広帯域幅)、又は、b)Wi−Fi(無線忠実度(Wireless Fidelity))の1つを利用しており;前記第二無線アクセスポイントは、広域ネットワーク(WAN)の無線電話システム、例えば、a)TDMA(時分割多元接続(Time Division Multiple Access))、b)GSM(汎欧州デジタル移動電話方式(Global System for Mobile communications))、c)CDMA(符号分割多元接続(Code Division Multiple Access))、d)W−CDMA(広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access))、e)TD−SCDMA(時分割同期符号分割多元接続(Time Division Synchronous Code Division Multiple Access))、f)cdma2000 1X EV−DO(エボリューションデータオンリー(Evolution Data Only))又はcdma2000 1X EV−DV(エボリューションデータ及び音声(Evolution Data and Voice))、g)他のネットワーク、例えば、ANSI−41、GSM−MAP、IS−136、iDEN(統合デジタル拡張ネットワーク(Integrated Digital Enhanced Network))、GERAN、UTRAN、CDMA DS−MAP、CDMA MC−41、CDMA DS−41、CDMA MC−MAP、等、の1つを使用するシステムなど、用の携帯電話基地局である。第一サービスプロバイダは前記第一無線ネットワークを操作でき、第二サービスプロバイダは前記第二無線ネットワークを操作できる。前記第一無線アクセスポイントは双方向通信(two-way communication)をサポート出来る。この方法の一例においては、前記移動局は、前記移動局と前記第一無線アクセスポイントとの間の距離を示すポジショニング情報を決定し;前記移動局は、前記第二無線アクセスポイントを経由して、前記移動局の前記ポジションを決定するために前記ポジショニング情報を前記サーバに伝達する。前記ポジショニング情報は、例えば、前記第一無線アクセスポイントから伝送され前記移動局で受信される信号のための信号レベルのインジケーションを含んでもよい。SPS(衛星ポジショニングシステム(Satellite Positioning System))衛星までの疑似範囲(pseudorange:擬似範囲、擬似距離)の測定は、前記移動局のSPS受信機において決定され、前記第二無線アクセスポイント経由で、前記移動局の前記ポジションを決定するために前記移動局から前記サーバに伝達されてもよい。一例においては、前記サーバからの前記第一無線アクセスポイントのポジションは、前記第一無線アクセスポイントの前記識別情報が前記サーバに伝達された後に、受信される。
【0013】
本発明の別の面においては、移動局を操作する方法は、双方向通信をサポートする第一無線ネットワークの第一無線アクセスポイントから伝送されてきた第一信号を、前記移動局で受信し;前記第一信号を使用して範囲測定(range measurement:範囲測定、距離測定)(例、前記移動局と前記第一無線アクセスポイントとの間の距離を示す範囲測定)を決定し;前記移動局と、前記第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントと、の間で第二信号を伝達授受し;前記移動局のポジションを決定するために、前記第二無線ネットワークの前記第二無線アクセスポイントを経由して前記移動局とサーバとの間で通信することを含む。この面に従う一例において、前記移動局のローカルオシレータ(local oscillator)は、前記第一信号を使用して調整されることが出来る(例、前記ローカルオシレータは、前記第一無線ネットワークの前記第一無線アクセスポイントから伝送されてきた前記第一信号の搬送周波数信号に固定される)。又、正確な時間情報(例、タイミングマーカー或いはシステム時間)は前記第一信号から取得されることが出来る。前記第二無線アクセスポイントは、無線ローカルエリアネットワークの標準規格に従って前記移動局と通信してもよく、或いは、それは、無線広域ネットワークの標準規格に従って前記移動局と通信してもよい。一例において、前記第一無線アクセスポイントは無線携帯電話通信システムの基地局(例、携帯電話「タワー(tower)」)である。
【0014】
本発明は、これらの方法を実施する方法及び装置を含み、これらの方法を実施するデータ処理システム、又、データ処理システム上で実行される時にこのシステムにこれらの方法を実施させるコンピュータ可読媒体(computer readable media)を含んでいる。更に、ここで説明される本発明は、システム内の異なるノード(nodes)で実現されることが出来、そのようなノードは、移動局、基地局(例えば無線アクセスポイントなど)、或いはロケーションサーバ、或いは、ネットワーク或いは無線ネットワークの他のノード、を含んでいる。
【0015】
本発明の他の特徴は、添付している図面、及び下記の詳細な説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、移動携帯電話装置のポジションを決定する先行技術携帯電話ネットワークの一例を示す。
【図2】図2は、本発明と共に使用されることが出来るサーバの一例を示す。
【図3】図3は、本発明の一実施例による移動局のブロック線図表示を示す。
【図4】図4は、本発明の一実施例によるハイブリッドポジショニングシステムの一例を示す。
【図5】図5は、本発明の一実施例によるハイブリッドポジショニングシステムの別の例を示す。
【図6】図6は、本発明の一実施例による無線アクセスポイントのポジションを決定する一方法を図示する。
【図7】図7は、本発明の一実施例による無線アクセスポイントのポジション情報を決定する別の方法を図示する。
【図8】図8は、本発明の一実施例による、複数の無線ネットワークを使用するハイブリッドポジション決定の方法を示す。
【図9】図9は、本発明の一実施例による、サーバとの通信のための2つの無線ネットワークを使用するハイブリッドポジション決定の方法を示す。
【図10】図10は、本発明の一実施例による、無線アクセスポイントについてのロケーション情報を生成する方法を示す。
【図11】図11は、本発明の一実施例による、通信用の一無線ネットワークとポジショニングパラメータの測定用の別の無線ネットワークとを使用するハイブリッドポジション決定方法を示す。
【図12】図12は、本発明の別の実施例を示すフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の別の実施例を示すフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の別の実施例を示すフローチャートである。
【詳細な説明】
【0017】
本発明は、同様な参照が同様なエレメントを示す添付図面の図において、例として、但し限定としてではなく、図示されている。
【0018】
以下の説明及び図面は本発明の説明のためのものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきでない。本発明を十分理解できるように、多数の具体的な詳細が説明される。然しながら、場合によっては、よく知られた或いは従来の詳細については、本発明の説明を曖昧にすることを避けるために説明されない。本開示における1つの或いは一実施例への言及は、必ずしも同一の実施例に対してではなく、そのような言及は、少なくとも1つを意味する。
【0019】
無線通信技術の最近の開発は、ある地域においては実質上重なり合うサービスエリアを持つ種々様々な異なる無線ネットワークの開発をもたらしている。本願においては、無線ネットワーク(wireless network)とは、同じエアインタフェースを持ち、1つのサービスプロバイダ(例、Verizon Wireless又はSprint)によって操作される、一連の無線アクセスポイント(例、基地局)をいい、ネットワークのサービスエリアの中にあるとき、モバイルユニットは一連の無線アクセスポイントのうちの1つを経由して、モバイルユニットネットワークをアクセスできる;又、無線ネットワークの無線アクセスポイントのサービスエリアの和集合(union)は、ネットワークのサービスエリアである。更に、データ通信(data communication)とは双方向通信におけるデータ伝送をいう、が、ある実施例においては、データ通信は、一方向通信であるかもしれないし、或いは受信側が必要とするかどうかに拘わらずにブロードキャストされた信号に埋め込まれた情報を抽出することを含むかもしれない。無線アクセスポイントは、セルタワー(a cell tower)、或いは基地局、或いは他のノードのネットワークに結合されている他の無線送信機或いは受信機であると見なされることが出来る(例えば、無線アクセスポイントは、無線或いは有線によって他のノードに結合される)。
【0020】
ある地域、特に都会の大都市圏においては、異なる無線ネットワークは実質上重なり合うサービスエリアを有する。例えば、異なるサービスプロバイダは、同じ地域で同じタイプの無線サービス(例、携帯電話通信)を提供するかもしれない。更に、異なるタイプの無線サービス、例えば、無線電話サービス(例、データ、音声或いは両方の携帯電話サービス)や無線デジタル通信サービス(例、Wi−Fiネットワーク、bluetooth(登録商標)、超広帯域、のような無線ローカルエリアネットワーク)など、はサービスエリアにおいて重なり合っている可能性がある。例えば、無線LAN(ローカルアリアネットワーク)アクセスポイント(例、IEEE802.11ベースの無線ネットワーク用)は、無線遠距離通信ネットワーク(例、通信工業会(TIA)/米国電子工業会(EIA)標準規格、例えばIS−95、IS−856或いはIS−2000など、に準拠)、例えば、TDMA(時分割多元接続)、GSM(汎欧州デジタル移動電話方式)、CDMA(符号分割多元接続)、W−CDMA(広帯域符号分割多元接続)、UMTS(統一移動体通信システム(United Mobile Telecommunication System)、TD−SCDMA(時分割同期符号分割多元接続)、iDEN(統合デジタル拡張ネットワーク)、HDR(高データレート(High Data Rate))など、に準拠の無線遠距離通信ネットワーク、或いは他の同様な携帯電話ネットワーク、のサービスエリア内に位置しているかもしれない。
【0021】
本発明の少なくとも一実施例においては、柔軟でユビキタスなナビゲーションソリューションを形成するために測定を決定し支援情報(例、アクセスポイントのポジション及びサービスエリア、インビューSPS衛星用のドップラー周波数偏移、SPS衛星軌道データ)を取得するため、これらの異質の無線信号の情報源を使用するポジショニングをサポートする、総合的システムを探求している。この総合的システムでは、アクセスポイント(例、基地局アルマナック、例えば、基地局のロケーション及びサービスエリアなど)についての情報が入手可能であるとき、それは使用され、強化される。それがそうでない場合は、本システムは、将来のポジショニング試みのために、自動的にそのような情報を集め強化する。
【0022】
本発明の少なくとも一実施例は、情報、例えば、SPS観測結果、無線ネットワーク観測結果、地形高度情報(terrain elevation information)、及びその他、を組み合わせ、移動局用のポジションソリューションを得るために、2以上の無線ネットワークのアクセスポイントから伝送されてきた無線信号を使用する。本発明の一実施例において、ハイブリッドポジションシステムの移動局は、移動局でのSPS信号の取得、測定のための時間刻印(time stamping)、及び他の操作において支援するために、2以上の無線ネットワーク(双方向通信において)のアクセスポイントで情報を転送する。本発明の一実施例においては、ハイブリッドポジションシステムの移動局は、1以上の無線ネットワークを使用して遠隔サーバと通信している間に、異なる無線ネットワークのアクセスポイントからの信号を使用して測定を行う。
【0023】
一般的に、無線ネットワークのセクターの識別、ロケーション、及びサービスエリアを記述する情報は、基地局アルマナックに保存され、単一無線ネットワークを使用するハイブリッドポジショニングシステムにおいて使用されてきている。然しながら、異なる無線ネットワーク(例、異なるサービスプロバイダ、或いは異なるタイプのネットワーク)が重なり合うサービスエリアを有するときは、たとえ、異なる無線ネットワークのアクセスポイントから伝送されてきた無線信号が空中にあり、移動局にとって利用可能であったとしても、典型的な移動局は、異なる無線ネットワークのアクセスポイント用のそのような情報にはアクセスして入手することはできない。これは通常、移動局は、一無線ネットワークにアクセスすることに許可を与えられ或いは権限を与えられるが、別の無線ネットワークに対してはそうではないからである。これの1つの単純な例は、第一無線ネットワーク(例、Verizon Wirelessのようなサービスプロバイダによって操作される携帯電話ネットワーク)へのアクセスは権限を与えられているが、第二無線ネットワーク(例、Sprint‘s cell phone network)への、或いは、第三ネットワーク(例、Wi−Fi“Hotspot”)へのアクセスは、権限を与えられていない。
【0024】
本発明の一実施例においては、利用できるのであれば、小さくてローカライズされた送信機、例えば、IEEE 802.11 無線LAN アクセスポイントなど、は、無線ナビゲーションソリューションに組み込まれる。多くのケースにおいて、これらの送信機のためのロケーション情報はよく知られていない。あるケースにおいては、無線ネットワークの物理特性を記述する「アルマナック」情報(例、アクセスポイントのID、ロケーション、及びサービスエリア)は、それを使いたいかもしれないユーザには利用できない。そのような情報を共有しないことを選択するかもしれないネットワークプロバイダもあれば、一方、依然としてそのような情報を利用できる状態にしないネットワークプロバイダもある。本発明の一実施例においては、ネットワークの物理特性を引き出すための情報は、通信用に別の無線ネットワークを使用する移動局から集められる。本発明の一実施例においては、異なる無線ネットワークからの空中にあって利用可能な無線信号とポジション決定のための移動局の能力(例、GPS受信機付きの、或いはGPS受信機の一部機能付きの携帯電話)とを使い、移動局は、移動局が典型的にデータ通信を行う無線ネットワークのオペレータのコントロール下に、概してないかもしれない異なる無線ネットワークのアクセスポイントについての情報を、採取する。採取された情報は、将来のポジション決定のためのハイブリッドポジション決定を支援するために使用されることが出来る、アクセスポイントについてのロケーション情報(例、ロケーション、サービスエリア)を引き出すのに使用される。
【0025】
本発明の一実施例においては、移動局に時間情報及び/又は周波数情報を提供するために使用される信号は、データ通信処理が実行される信号と同じではない。
【0026】
多重無線通信インタフェース(multiple wireless communication interfaces)(例、IEEE 802.11[及び、他のIEEE802、例えば、802.15、802.16、及び802.20など]、bluetooth、UWB[超広帯域]、TDMA、GSM、CDMA、W−CDMA、UMTS、TD−SCDMA、IDEN、HDR、或いは他の同様なネットワーク)をサポートする移動局が、多重無線ネットワーク(multiple wireless network)を使用する本発明の一実施例において使用される。そのような移動局は、例えば、これらの異なる通信インタフェース用のデータの伝送及び/又は受信をサポートする通信セクションにおけるいくつかの異なる部分を有するかもしれない。従って、一部分は、Wi−Fi信号(例、IEEE 802.11又は802.16)の伝送及び/又は受信を扱うかもしれないし、通信セクションの別の部分は、CDMAインタフェースのような携帯電話インタフェースをサポートするかもしれない。これは又、通信することを決めるときに選択する代替の通信パスをユーザに与える。例えば、利用可能性、範囲、費用、データスピード、使い易さが、どの通信パスを使用するかを選択するときには、考慮される。
【0027】
本発明の一実施例においては、第一無線ネットワークは通信及びポジショニングのために使用され、一方、第二無線ネットワークはポジショニング及びオプションとしての通信のために使用される。例えば、これらの無線ネットワークの各々は、完全に異なるエアインタフェース(例、異なるTIA/EIA標準規格)、例えば、典型的な無線携帯電話用のエアインタフェース(例、TDMA、GSM、CDMA、W−CDMA、UMTS、TD−SCDMA、IDEN、HDR、或いは他の同様な携帯電話ネットワーク)、或いはいくつかの他の無線エアインタフェース、例えば、IEEE802.11、bluetooth、或いはUWBなどに従う無線エアインタフェースを、使用するかもしれない。唯一つの無線ネットワークが通信用に使われるかもしれない時でさえ、これら無線ネットワークのうちの多数がポジショニングの目的のために使用される。本発明の少なくともいくつかの実施例によれば、ハイブリッドのアプローチの利点は、より多くのフェイルセール(fail-sail)解決のために改善された冗長性(redundancy)、より高いポジショニングの利用可能性(availability)、よりよい正確性(accuracy)、及びより速いフィックスまでの時間(time to fix)、である。
【0028】
図4は、本発明の一実施例によるハイブリッドポジショニングシステム(hybrid positioning system)の一例を示す。図4において、移動局407は、無線ネットワークAの無線アクセスポイント403と、無線ネットワークBの無線アクセスポイント405と、の両方から伝送されてくる空中の信号を、ポジション決定のために、利用する。本発明の一実施例においては、移動局は、SPS衛星(例、GPS衛星、なお図4においては示されていない)からのSPS信号を受信する受信機を含む。無線ネットワークA及びBのうちの何れか若しくは両方からの無線信号(及びSPS信号)に基づくタイミング測定(例、擬似範囲、往復時間、信号到達時間、信号到達時間差)が移動局のポジションを決定するために使用されてもよい。概して、無線ネットワークA及びBの各々は多数のアクセスポイント(例、無線アクセスポイント403や405のような携帯電話基地局)を含む、ということが理解される。無線ネットワークA及びBは、異なるサービスプロバイダによって操作される同じタイプのエアインタフェースを使用してもよいし、或いは、それらは同じ通信プロトコルで但し異なる周波数で操作してもよい。然しながら、無線ネットワークA及びBは又、同じサービスプロバイダ或いは異なるサービスプロバイダによって操作される、異なるタイプのエアインタフェース(例、TDMA、GSM、CDMA、W−CDMA、UMTS、TD−SCDMA、IDEN、HDR、bluetooth、UWB、IEEE802.11、或いは同様なネットワーク)を使用することもできる。
【0029】
本発明の一実施例においては、ポジション決定は、図4で描かれた例において示されているロケーションサーバ411で行われる。移動局407は、観測されたSPS信号(例、SPS擬似範囲測定、信号受信の時間を決定するために比較するためのSPSメッセージの記録)から抽出された情報と、観測された無線信号(例、アクセスポイントの識別、移動局407と無線アクセスポイントのうちの少なくとも1つとの間の往復或いは片道の時間測定、受信信号レベル)から抽出された情報とを、無線ネットワークの一つ、例えば無線ネットワークA(例、移動局が無線ネットワークAの加入者であるが無線ネットワークBの加入者でない時)、を経由してロケーションサーバに伝達する。サーバ413及び415は無線ネットワークA及びB用のアルマナックデータを保持する。このアルマナックデータは単純に、一つの実施例においては、識別情報(例、MACアドレス或いはセルタワー識別子、等)によって特定化される各無線アクセスポイントの緯度と経度をリストにしているデータベースであってもよい。ロケーションサーバ411は、移動局から伝達されてくる情報と、アルマナックサーバ413及び415にあるデータとを、移動局のポジションを決定するために使用する。ロケーションサーバ411は、移動局のロケーションを沢山の異なる方法で決定できる。それは、例えば、サーバ413及び415から無線アクセスポイント403及び405のロケーションを取り出し、これらのロケーションと、移動局407とポイント403及び405との間の距離を示す範囲測定と、SPS擬似範囲測定と、SPS衛星軌道情報とを、移動局407のポジションを計算するために、使用してもよい。米国特許第5,999,124号には、単一の無線ネットワークからの範囲測定とSPS擬似測定とが、どのようにして、移動局のポジションを計算するために組み合わされることができるかの説明が記載されている。或いは、ロケーションサーバ411は、もし、多くの(例、3より多い)そのような範囲測定が行え得るのであれば、ポジションを計算するために、多重無線ネットワークの多重無線アクセスポイントまでの地上範囲測定(terrestrial range measurement)(或いは他のタイプの測定、例えば、単一の強度測定など)のみを使用してもよい;この場合、SPS擬似範囲やSPS衛星軌道情報を取得する必要がない。もし、SPS衛星までの擬似範囲測定が利用可能であれば、ポジション計算において更なる情報を提供するために、これらの擬似範囲は、移動局によるか、或いは、米国特許第6,185,427号の中で説明されているような、GPS基準受信機の収集によるかの何れかによって取得されるSPS衛星軌道情報と組み合わせられることができる。
【0030】
ネットワーク401は、ローカルエリアネットワーク、1以上のイントラネット、及び種々様々なエンティティ間の情報交換用インターネットを含んでもよい。サーバ411、413、及び415は、単一データ処理システムにおける、或いは分散データ処理システム(例、異なるサービスプロバイダによって維持管理され操作される)における、単一サーバプログラムとして、或いは異なるデータプログラムとして、構築されることが出来る、ということが理解される。
【0031】
本発明の一実施例においては、異なるサービスプロバイダが、ポジション決定のために移動局によって使用される無線ネットワークA及びBを操作する。典型的な移動局はそれらのうちの1つのみの加入者であり、従って、移動局は1つの無線ネットワークのみを利用する(及びアクセスする)権限が与えられる。然しながら、それでもしばしば、加入されていない無線ネットワークからの信号を少なくとも受信することは可能であり、従って、加入されていない無線ネットワーク中の無線アクセスポイントに関連して、範囲測定或いは信号強度測定を行うことは、それでも可能である。この状況の1つの特定の例は、PCS周波数帯域信号(例えば、第一サービスプロバイダである、Sprintによって操作される無線ネットワークから、のような)を受信でき、又、他の周波数で他のCDMA信号(例えば、第二サービスプロバイダである、Verizon Wirelessによって操作される無線ネットワークから、のような)もまた受信できる、3−モードCDMA携帯電話のユーザに関係するであろう。もしユーザがSprintの無線ネットワークのみに加入しているのであれば、そのときはユーザの電話(移動局の形態)は、Sprintの無線ネットワークで操作することの権限は与えられているが、Verizonの無線ネットワークでは与えられていない。1つのSprint無線アクセスポイント(例、Sprint携帯電話基地局)のみがユーザの電話と無線通信できる環境下では、ユーザは電話を使える、が、この環境の下で、ユーザの電話の無線通信範囲内にあるVerizon無線アクセスポイントが多数存在する。このような状況下においては、電話が、Sprintの無線ネットワークを経由してロケーションサーバからSPS支援データ(必要なら)を取得し、電話で取得されたSPS疑似範囲をロケーションサーバに伝送することは、更に可能である。然しながら、Verizonの無線アクセスポイントまでの範囲測定が取得されなければ、無線アクセスポイントまでの2以上の範囲測定を取得することは不可能である。本発明の実施例の場合は、電話は、利用可能なVerizon無線アクセスポイントまでの範囲測定を取得し、そうすることによって、電話のポジションを決定するために実行されるポジション計算において使用され得る、少なくとも数個の範囲測定(例、電話と2つのVerizon携帯基地局との間の距離)を提供している。
【0032】
サービスプロバイダはサーバ413及び415に関するルマナック情報を別々に保持する。移動局407は無線ネットワークのうちの1つにしか通信アクセスを持たないけれども、ロケーションサーバ411は、基地局アルマナックデータ用のサーバ413及び415の両方へのアクセスを持つことが可能である。両無線ネットワークA及びBの基地局(例、無線アクセスポイント403及び405)の識別を決定した後、移動局407は、基地局識別情報をロケーションサーバ411に伝送する。ロケーションサーバ411は、移動局のポジション決定において使用され得る基地局の対応ポジション、を取り出すために、サーバ413及び415を使用する。
【0033】
他の選択可能な方法では、アルマナックデータを共有するサービスプロバイダ間の協力は必要でない。例えば、ロケーションサーバ411のオペレータは、両方のアルマナックサーバ413及び415(例、アルマナックデータを取得するための調査プロセスを通して、或いは、移動局を使ったデータ採取プロセスを通して、なおこれらは図6及び7及び10と共に詳細に説明される)を維持管理する。
【0034】
本発明の一実施例においては、移動局407は、ロケーションサーバとの通信のために両方の無線ネットワークA及びBを使用する(通信目的のために何れか1つの無線ネットワークのみを使用する代わりに)。本技術分野で知られているように、ポジション決定のために、移動局とロケーションサーバとの間で種々様々なタイプの情報が交換される。例えば、ロケーションサーバ411は、移動局407に、移動局のインビュー衛星用のドップラー周波数偏移情報を提供できる(例、無線ネットワークAを経由して):又、移動局は、SPS信号用の疑似範囲測定、基地局の識別情報、及び関連の範囲測定(例、往復時間測定)を、移動局のポジション計算のために、ロケーションサーバに提供できる(例、無線ネットワークBを経由して)。本発明の一実施例においては、移動局は、無線ネットワークのサービスエリアにある時、2以上の無線ネットワークを通して、ロケーションサーバに伝達することが出来る。然しながら、コストと性能とのトレードオフ(trade-off)は、無線ネットワークのうちの1つを使ったサーバとの通信を要求し、一方、その他の無線ネットワークを、タイミング測定(或いは受信信号レベルのような他の測定)のためのみに、或いは、測定における支援、例えば、時間刻印測定(time stamping measurement)(例、曖昧さ解決のため)のためにアクセスポイントからの無線伝送より時間情報を取得すること、或いは移動局のローカルオシレータを調整するために無線携帯電話基地局の正確な搬送周波数に固定することなど、のためのみに使用する、ということが必要となるかもしれない。
【0035】
本発明の一実施例においては、移動局のロケーションは、移動局から伝達されてきそのあと移動局に伝送され戻される情報を使用することによって、決定される。別の選択肢として、ポジション計算は、ローカルサーバからの支援情報(例、インビュー衛星用のドップラー周波数偏移、アクセスポイントのポジション及びサービスエリア、デファレンシャルGPSデータ、高度支援情報)を使って、移動局で実行され得る。
【0036】
図5は、本発明の一実施例によるハイブリッドポジショニングシステムの別の例を示す。一つの無線ネットワークのアクセスポイント(例、携帯電話基地局503)が、移動局507とロケーションサーバ511との間の通信のために使用される。移動局507のポジションを決定する方法は、SPS信号(例、衛星521からの)、データ通信用として使用される無線ネットワークのアクセスポイント(例、携帯電話基地局503)からの無線信号を使用でき、そして勿論、他の無線ネットワークのアクセスポイントからの無線信号、例えば、異なる無線携帯電話ネットワーク(例、異なるサービスプロバイダによって、或いは異なるエアインタフェースを使って操作される)の基地局でありうるアクセスポイントB(505)からの、又、無線LANアクセスポイント(例、bluetoothアクセスポイント或いはWi−Fi無線アクセスポイント)でありうるアクセスポイントAからの、無線信号を使用出来る。
【0037】
典型的には、無線LANアクセスポイント(或いは他の同様な低電力送信機)は、狭いサービスエリアを有している。利用可能なときは、そのようなアクセスポイントの狭いサービスエリアは、移動局のロケーションについて非常によい推定を提供する。更に、無線LANアクセスポイントは一般的に、他のタイプの信号(例、SPS信号或いは無線電話信号)が多分低いであろうビルの近くに或いは中に設置される。こように、無線伝送が他のタイプの信号と共に使用される時は、ポジショニングシステムの性能は大きく改善され得る。
【0038】
本発明の一実施例においては、異なる無線ネットワークからの無線信号はポジション決定のために使用される。例えば、異なる無線ネットワークからの無線信号は対応アクセスポイントの識別情報を決定するために使用され得、それらはそのあと対応アクセスポイントのロケーション及びサービスエリアを決定するために使用される。高精度の範囲情報(例、アクセスポイントと移動局との間の往復時間或いは信号伝播時間)が利用できるとき、範囲情報及びアクセスポイントのロケーションがハイブリッドポジショニングソリューションを得る際に使用され得る。おおよその範囲情報(例、推定範囲とほぼ相関関係があり得る、受信信号レベル)が利用できるとき、アクセスポイントのロケーションが、移動局のポジションを推定するために使用され得る。更に、移動局は、データ通信目的のために使用されるものではない無線ネットワークのうちの1つからの(例、アクセスポイント505或いは509からの)高精度の搬送周波数を、移動局のローカルオシレータを調整するために使用できる。信号獲得用SPS受信機に基準信号を供給するため無線信号の高精度搬送周波数に固定することに関し、もっと多くの詳細が、米国特許第5,874,014号の中で見つけられることが出来る。更に、移動局は、データ通信目的のために使用されるものではない無線ネットワークのうちの1つからの(例、アクセスポイント505或いは509からの)無線信号の中の正確な時間情報を、使用できる。時間刻印用の正確な時間情報(例、タイミングマーカ、或いはシステム時間)を使うことに関し、もっと多くの詳細が、米国特許第5、945、944号の中で見つけられることが出来る。
【0039】
異なる無線ネットワークのいくつかのアクセスポイントはよく知られたアルマナックデータ(例、無線アクセスポイントのポジション、無線アクセスポイントのサービスエリア)を有していないので、本発明の一実施例は、移動局から収集された情報からアルマナック情報を抽出する。図6は、本発明の一実施例による、無線アクセスポイントのポジションを決定する一方法を図示する。図6において、ロケーションサーバはアクセスポイントアンテナ601のポジションを知らない。アクセスポイントのポジションを計算するために、ロケーションサーバは、移動局に対しポジション決定を行う一方で移動局から取得される、1以上の移動局のポジションとそれらの対応するアクセスポイントまでの範囲とを相互に関係づける。例えば、ポジションLでの移動局611は、アクセスポイントアンテナ601までの範囲Rを決定する。移動局は、SPS信号に基づく測定(例、SPS疑似範囲の測定とSPS信号からのSPS衛星軌道情報の抽出)と無線伝送(例、範囲測定)を取得する。移動局は、測定を使ってそのポジションを計算し、その計算されたポジションを、i)アクセスポイントアンテナまでの範囲、及びii)アクセスポイントアンテナの識別信号、と共に、ロケーションサーバに伝送する。或いは、移動局は、i)測定、ii)アクセスポイントアンテナまでの範囲、及びiii)アクセスポイントアンテナの識別情報、をロケーションサーバまで伝送し、ロケーションサーバは、測定を使って、移動局のポジションを計算し、又、範囲測定(例、R,R及びR、及び対応するポジション(例、L、L、及びL))を保存する。多数のデータポイントが取得可能であるとき、各データポイントは、移動局のポジションと移動局からアクセスポイントアンテナまでの範囲との相関をとり、ロケーションサーバはアクセスポイントアンテナのポジションを決定する。図6から、わずか3個の範囲測定(R,R及びR)及びそれらの対応するポジション(L、L、及びL)は、十分に、識別されたアクセスポイントの特定場所(3個の範囲によって特定される3つの円の交差するところで示されている)を特定している、ということが分かる。範囲情報に基づき移動局のポジションを計算するために本技術分野において使用されてきている種々様々の方法が、アクセスポイントのポジションを計算するのに使用され得る。データポイントは、単一の移動局からでも、或いは多数の移動局からであってもよい、ということに注意が必要である。
【0040】
更に、移動局のロケーションの蓄積されたデータポイントは、アクセスポイントのサービスエリアを示す(例、移動局の散布図において)。アクセスポイントのポジションが知られていない時、収集されたデータポイントが、アクセスポイントのポジション及びサービスエリアを推定するために使用され得る。アクセスポイントのポジションの最初の推定が得られる時、収集されたデータポイントはこの推定を改善するのに使用され得る。収集と強化(enhancement)のプロセスは、ロケーションサーバのサービス期間中継続するプロセスでありうる。収集と強化の操作は又、ロケーションサーバ以外の異なるサーバで実行されることが出来る。例えば、本発明の一実施例においては、収集と強化の操作は、移動局のハイブリッドポジション決定の実行においてロケーションサーバ511と通信するアルマナックサーバ513において実行される。
【0041】
然しながら、あるいくつかのアクセスポイントまでの範囲の高精度情報は、ロケーションサーバの移動局には利用できないかもしれない。図7は、本発明の一実施例による、無線アクセスポイントのポジション情報を決定する別の方法を図示している。アクセスポイント(例、703)からの信号を受信できる移動局のロケーションの多数のデータポイント(例、711、713、715、721、723、725)は、アクセスポイントのサービスエリア(例、705)を明確にしている(例、ロケーションの散布図を通して、データポイントを囲む最小円)。サービスエリアから、ロケーションサーバはアクセスポイントの推定ポジションを計算できる(例、サービスエリアの幾何学上の中心)。更に、範囲情報(例、受信信号レベルのインジケータ、往復時間)が、サービスエリアの加重平均を決定するための重みを定義するのに使用されてもよく(例、アクセスポイントに近いほど、重みがより大きい)、加重平均からアクセスポイントの推定ポジションが決定される。更に、一実施例においては、確かな範囲情報が明確化されたならば、ロケーションサーバは、移動局の統計データから、移動局が特定場所にある確率を決定する。他の情報、例えば、他の送信機からの無線伝送の信号レベルなど、はそのあと、移動局の可能性のあるロケーションを狭めるために使用され得る。
【0042】
例えば、無線LANアクセスポイントはビル701の中に位置する。SPS信号(例、SPS衛星741−745からの信号)及び無線携帯電話信号(例、携帯電話基地局751からの信号)はビル701の中では弱いかもしれないが、移動局のポジションは、ビル周辺の一定のロケーション(例、ビルのすぐ外側或いはビル内側の一定のロケーション、例えば窓に近いスポットなど、にあるロケーション711−725)では、容易に決定され得る(例、アクセスポイント703からの信号を使用せずに)。本発明の一実施例では、アクセスポイントの識別は、決定され、アクセスポイント703のサービスエリア(及び/又はそのポジション)の決定のために、移動局のロケーション(或いは移動局のロケーションを特定する情報、例えば、インビュー衛星までの疑似範囲など)と共に、サーバに送られる。アクセスポイントのロケーション情報(例、サービスエリア、ポジション)は、そのサーバ(或いは異なるサーバ)で保持され得る。移動局がビル内部に(或いはビル近くのポジションに)ある時に、SPS信号及び携帯電話信号のいくつかに障害が発生する場合、アクセスポイントについてのローカル情報が、移動局のポジションの決定を支援するために使用され得る。
【0043】
いくつかのアクセスポイントは一つのロケーションから別のロケーションに移させられるかもしれない。本発明の一実施例においては、サーバは、アクセスポイントが移されているかどうかを決定するために、一つのアクセスポイントからの伝送を受信する1以上の移動局についての収集ポジション情報を追跡する。例えば、アクセスポイントが移されているかどうかを決定するために、サーバは、古いサービスエリアと新しいサービスエリアとを比較してもよい(例、サービスエリアの中心及び半径を比較することにより)。或いは、サーバは、定期的に、新しく収集された情報を考慮し、古い情報を処分してもよい。更に、サーバは、アクセスポイントのサービスエリア及び/又はロケーションを決定する際に、新しく収集されたデータがより多くの重みを持つように、収集された情報に重み付けを行い、前に収集されたデータの影響は、結果的に、時間とともに減少する可能性がある。更に、サーバは、アクセスポイントが頻繁に移動するかどうかを決定でき;そして、もし、アクセスポイントが頻繁に移動しているのであれば、そのアクセスポインタは、ポジション決定のための基準ポイントとして不適格であると判断されるかもしれない。更に、一実施例においては、アクセスポイントがある一定の時間の期間観測されないときは、そのアクセスポイントはデータベースから取り除かれ;同様に、新しいアクセスポイントが観測されるときは、それはデータベースに追加される。このように、サーバは、アクセスポイントについての情報を、継続して、最新のものにすることが出来る。
【0044】
本発明の少なくとも一実施例においては、移動局は通信リンク無しにそのポジションを決定できる。移動局は、移動局のロケーションについての情報の少なくともいくつか、及びその対応する受信された信号レベル、或いは複数のアクセスポイントの範囲測定(例、携帯電話アクセス用、或いは無線LANアクセス用)を蓄積するメモリを有する。移動局は、通信リンク(例、移動局の通信ポート経由の有線接続、或いは、移動局のトランシーバ経由の無線接続)が利用できるとき、そのデータをサーバに伝送する。或いは、移動局は、必要とされる時にそれ自身のポジションを決定する際、アクセスポイントについてのポジション情報を引き出すために蓄積された情報を直接使用してもよい。
【0045】
図8は、本発明の一実施例による、複数の無線ネットワークを使用するハイブリッドポジション決定の一般的な方法を示す。操作801において、移動局は、異なる無線ネットワーク(例、異なるエアインタフェースの無線ネットワーク、異なるサービスプロバイダの無線ネットワーク、異なる周波数で動作する無線ネットワーク、異なる通信プロトコルを使用する無線ネットワーク、等)の複数の無線アクセスポイントから伝送されてくる無線信号を受け取る。操作803において、移動局は、移動局のポジションを決定する際、異なる無線ネットワークのアクセスポイント各々からの無線信号を利用する(例、アクセスポイントの識別情報を決定するために、移動局のローカルオシレータを無線信号の高精度搬送周波数に固定するために、無線信号からタイミングインジケータを取得するために、移動局とアクセスポイントのうちの1つとの間の信号伝送遅れを決定するために、サーバと通信するために)。概して、多数の似たような操作を実行するために、移動局はいくつかの異なる無線ネットワークのアクセスポイントからの無線信号を使用できるのであるが、異なる操作を実行するために、移動局は異なる無線ネットワークのアクセスポイントからの無線信号を使用してもよい。操作805において、移動局は、異なる無線ネットワークのうちの少なくとも1つを使って移動局のポジションを決定するために、サーバと通信する。典型的には、移動局は、異なる無線ネットワークのうちの1つのみを使ってサーバと通信する;然しながら、移動局は2以上の無線ネットワークを使ってサーバと通信できる(移動局から伝送されてくる信号用のアクセスポイントでの受信時間を伝送するために、往復時間を伝送するために、或いは、ロケーションサーバへの 又は からの他の情報を伝送するために)。
【0046】
図9は、本発明の一実施例による、サーバと通信するために2つの無線ネットワークを使用したハイブリッドポジション決定の方法を示す。操作821は、移動局で、1以上のSPS衛星から伝送されてくるSPS信号と、2以上の無線ネットワークの複数の無線アクセスポイントから伝送されてくる無線信号とを受け取る。移動局は、SPS信号獲得において支援するために(例、移動局のインビュー衛星用のドップラー周波数偏移を抽出するために、移動局のローカルオシレータを調整するために、測定を時間刻印するための時間インジケータを取得するために)、1以上の無線ネットワークからの受信された無線信号を使用できる。移動局は、インビュー衛星までの疑似範囲を決定するためにSPS信号を使用し、又、移動局は、アクセスポイントを識別し、ポジション決定のために無線アクセスポイントまでの範囲測定を決定するために、無線アクセスポイントからの無線信号を使用する。これらの受信された信号は、典型的には、衛星の送信機及び無線アクセスポイントからのブロードキャスト(broadcast)であり、これらを使用することを選択するどの移動局も利用できる。操作823は、移動局と第一無線ネットワーク(例、無線ローカルエリアネットワーク)のアクセスポイントを使用するサーバとの間で第一情報(例、SPSメッセージの記録)を伝達授受する。操作825は、移動局と第二無線ネットワーク(例、無線携帯電話ネットワーク)のアクセスポイントを使用するサーバとの間で第二情報(例、インビューSPS衛星用のドップラー周波数偏移、衛星軌道データ)を伝達授受する。操作827は、第一情報及び第二情報の伝達授受から移動局のポジションを決定する。典型的には、使用する通信パスを選択するときには、利用可能性、サービスエリア、費用、データ速度、及び使い易さが考慮される。更に、移動局は、異なるロケーションでは異なる通信パスを使用してもよい。例えば、移動局が無線LAN(例、ホームネットワーク)のサービスエリア内にあるとき、移動局は、無線携帯電話システムの基地局を経由する必要のない情報(例、ドップラー周波数偏移)をサーバと通信するために、無線LAN(例、インターネット経由で)を使用し;基地局に関係する情報(例、無線携帯電話システムの基地局までの往復時間測定)を伝送するために、無線携帯電話システムの基地局を使用してもよい。更なる例では、移動局は、通信コスト及び利用可能性によって通信するために、無線携帯電話システム又は無線LANの何れを使用するか選択できる。本発明の一実施例においては、移動局は、一連のルール(例、利用可能性、コスト、優先度、及びその他)に従い通信パスを自動的に決定し、このルールは、移動局のユーザによって指定されることが出来、或いは、無線ネットワークのうちの1つによりデフォルトセッティングとしてセットされることもできる。
【0047】
図10は、本発明の一実施例による、無線アクセスポイントについてのロケーション情報を生成する方法を示す。操作841は、移動局で、無線アクセスポイント(例、無線ローカルエリアネットワーク用のIEEE802.11標準規格に従う無線アクセスポイント、或いは、他のタイプの、識別情報と共に信号を伝送する地上無線送信機)から伝送される無線信号を検知する。本願においては、無線アクセスポイントは衛星送信機を含まない、ということに注意が必要である。操作843は、無線信号から無線アクセスポイントの、特有の識別子である可能性がある、識別情報(例、無線アクセスポイントのMACアドレス、或いは携帯電話基地局の識別子)を決定する。操作845は、移動局のポジションを決定する(例、移動局で、或いはロケーションサーバで)。例えば、移動局は、疑似範囲測定及び他の範囲情報に基づきポジションを計算できる;或いは、移動局は、移動局のポジションを計算するロケーションサーバに、疑似範囲測定及び範囲情報を伝送してもよい(又、ロケーションサーバは、計算されたポジションを移動局に送り戻すことが出来る)。操作847は、移動局のポジションを無線アクセスポイントの識別情報に関係付ける。識別された無線アクセスポイントのポジションを決定するために、移動局の将来のポジショニング操作で、ポジション及び識別情報を使用できるように、この相関関係はロケーションサーバに伝送されることが出来る。操作849は、無線アクセスポイントについてのロケーション情報を生成する(例、アクセスポイントアルマナック、無線アクセスポイントのサービスエリアの統計データ)。典型的には、相関データはサーバ(例、ロケーションサーバ、或いはアクセスポイントアルマナックサーバ)に送られ、サーバは、アクセスポイントから伝送されてきた信号の受信を報告する1以上の移動局の、複数のポジションに基づき、アクセスポイントについてロケーション情報を生成する。無線アクセスポイントについてのロケーション情報は、上記で説明されたように加重平均方法から(或いは他の方法、例えば、図6に示されているように範囲情報を使って)取り出される。然しながら、移動局は又、相関を追跡し、無線アクセスポイントについてのロケーション情報を取り出すことも出来る(例、異なる時間に収集されたデータポイントから)。無線アクセスポイントについてのロケーション情報は、ポジション決定のためにそのあと使用されることが出来る。
【0048】
図11は、本発明の一実施例による、通信用の一無線ネットワークとポジショニングパラメータ測定用の別の無線ネットワークとを使用するハイブリッドポジション決定方法を示す。操作861は、移動局で、第一無線ネットワーク(例、無線ローカルエリアネットワーク、或いは携帯電話通信システム)の無線アクセスポイント(例、無線ローカルエリアネットワーク用のIEEE 802.11標準規格に従う無線アクセスポイント、或いは携帯電話通信基地局)から伝送されてくる無線信号を検知する。操作863は、無線信号から無線アクセスポイントの識別情報(例、MACアドレス、或いは基地局ID)を決定する。操作865は、識別情報を使って、無線アクセスポイントについてのロケーション情報(例、アクセスポイントアルマナック)を取り出す。例えば、移動局は、無線アクセスポイントの識別情報をロケーションサーバに伝送することが出来、ロケーションサーバは、無線アクセスポイントについてのロケーション情報を、識別情報を使って取り出す(例、データベースから、或いは、アクセスポイントアルマナックサーバのような別のサーバから)。別の例においては、移動局は、無線アクセスポイントについてのロケーション情報をメモリ中に保持する;従って、ロケーション情報は移動局のメモリから簡単に取り出される。操作867は、ロケーション情報を使って、又、移動局と第二無線ネットワーク(例、携帯電話ネットワーク)の無線アクセスポイントとの間の通信リンクを使って、移動局のポジションを決定する。例えば、移動局のポジションの決定のために、SPS信号獲得用の衛星支援データ(例、ドップラー周波数偏移)、或いはタイミング測定(例、疑似範囲或いはSPS信号到達時間)が、第二無線ネットワークを経由して伝達される。
【0049】
図12は、本発明の別の代表的な方法を示す。この方法においては、移動局は、操作901において、第一無線ネットワークの第一無線アクセスポイントから伝送されてくる第一信号を受け取る。第一無線ネットワークは、このネットワークの外側のノード間と同様に、第一無線ネットワーク内の種々のノード間の双方向の通信をサポート出来る。操作903においては、少なくとも1つの範囲測定が第一信号を使って決定される。もし第一無線ネットワークの他の無線アクセスポイントから更なる信号が利用できるのであれば、そのときはこれらの他の無線アクセスポイントまでの更なる範囲測定(及びそれらの識別情報)が得られる。操作903の別の実施では、第一信号を使用して範囲測定を行おうとせずに、別の測定(例、第一信号の信号強度測定)が移動局によって取られることが出来る。一代表的な実施においては、第一無線アクセスポイントから移動局への第一信号の伝播時間が測定され、この第一無線アクセスポイントの識別情報が第一無線アクセスポイントから受信される。操作905においては、第二信号が、移動局と、第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントと、の間で伝達授受される。移動局は、この操作においては、第二無線アクセスポイントから第二信号(これはSPS支援データ、等を含むかもしれない)を受け取ることが出来る。操作907においては、移動局とサーバは、移動局のポジションを決定するために通信し、この通信は第二無線アクセスポイント経由で出来る。例えば、移動局は、操作907においては、操作903で実行された範囲測定及び識別情報と、移動局で取得されたSPS疑似範囲とを、第二無線アクセスポイントを経由してサーバに伝送する。識別情報が、範囲測定(或いは他の測定)が取得された無線アクセスポイントのロケーションを取得するために、使用され、サーバは、少なくともいくつかの利用可能な測定(例、SPS衛星までのSPS疑似範囲、及び、種々の地上無線アクセスポイントまでの範囲測定、或いは他の測定)を使って、移動局のポジションをそのあと決定できる。或いは、移動局は、範囲測定及びSPS疑似測定を使って、又、サーバによって提供された情報(例えば、無線ネットワークの1つ或いは両方における識別された無線アクセスポイントのロケーション、など)を使って、そのポジションを決定してもよい(サーバがそのように行うよりも寧ろ)。
【0050】
図12における第一無線ネットワークは、無線ローカルエリアネットワークであってもよいし、又、このケースでは、第一無線アクセスポイントは、Wi−Fi標準規格によって動作する無線ルータであってもよい。或いは、第一無線ネットワークは、第一サービスプロバイダによって操作される無線携帯電話ネットワークであってもよいし、又、第二無線ネットワークは、第二サービスプロバイダによって操作される、別の(異なる)無線携帯電話ネットワークであってもよく、又、移動局は、内蔵GPS受信機付の携帯電話であってもよく、第一無線ネットワークとではなく、唯一第二無線ネットワークと動作することの権限を与えられている。ここで説明された、種々様々な他の代替は、図12のこの例に対しても又、適用できる。
【0051】
図13は、本発明の方法の別の例である。この例においては、移動局は、操作931において、移動局にとってアクセスできる(例、無線通信の範囲内で)第一無線ネットワークの第一無線アクセスポイントの識別情報を取得する。この識別情報は、MACアドレス(例、Ethernet(登録商標)ローカルエリアネットワーク用)或いは携帯電話基地局(例、「セルタワー」)識別子であってもよい。操作933において、移動局は、第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイント経由で、ポジション決定操作の間に、識別情報をサーバ(例、ロケーションサーバ)に伝送する。この例では、第二無線ネットワークは第一無線ネットワークとは異なる(例、異なるエアインタフェース、異なるサービスプロバイダ、等)。このあと、操作935においては、サーバは、第一無線アクセスポイントのロケーションを決定するために、第一無線アクセスポイントの識別情報を使用する(これは、例えば図14において説明されているような方法を通して採取されていた/収集されていたかもしれない)。サーバは又、操作935において、移動局のポジションを決定するために、他のデータ(例、移動局に内蔵されているGPS受信機で決定され、そのあとサーバに伝送されるSPS疑似範囲)を使用してもよい。サーバは、例えば、移動局のポジションを決定するために、SPS疑似範囲と、無線アクセスポイントからの信号の測定とを組み合わせてもよい。或いは、SPS疑似範囲は、無線アクセスポイントの知られているロケーションと組み合わせられてもよい(特に、より短い信号範囲を有する無線LANの場合において)。操作935の別の代替においては、サーバは、支援データ(例、第一無線アクセスポイントのロケーション、又、ことによっては他のデータ、例えば、移動局を考慮したSPS衛星用ドップラーデータ、等)を移動局に提供してもよい、しかし、サーバは、移動局のポジションを計算しない;寧ろ、移動局が、少なくともいくつかの利用可能な測定(例、SPS疑似範囲、範囲測定、或いは、1又は全ての利用可能な無線ネットワークの無線アクセスポイントに関係する、他の測定)及びサーバからの利用可能な支援データを使って、ポジションソリューションを実行する(perform the position solution)。
【0052】
図14は、本発明の別の代表的な方法を示す。この方法は、最終的に、無線アクセスポイントのポジションを決定するので、移動局のための、将来のポジション決定操作は、ここで説明されたように、多重無線ネットワークを使って実行されることが出来る。操作971において、データが収集される。このデータは、移動局の複数のロケーションを特定しており、移動局では、第一無線ネットワークの少なくとも第一無線アクセスポイントから伝送されてきた無線信号が、複数のロケーションの決定の間に、受信される。移動局は、操作973において、第一無線アクセスポイントから信号を受けとることが出来、又、移動局と、第二無線ネットワーク(これは第一無線ネットワークとは異なる)の少なくとも1つの第二無線アクセスポイントと、の間で信号を伝達授受出来る。この、第二無線ネットワークとの通信は、第一無線ネットワークの無線アクセスポイントのロケーションを決定するために使用されるデータを収集するのに使われる情報を、提供する目的のためであってもよい。操作975において、少なくとも第一無線アクセスポイントのロケーションが、複数のロケーションによって定められたサービスエリアから決定される(例、図6で示された方法で)。
【0053】
図2は、本発明の種々の実施例においてサーバとして使用されることが出来るデータ処理システムの一例を示す。例えば、米国特許第5,841,396号の中で説明されているように、サーバ201は、移動局の中のGPS受信機に、支援データ、例えばドップラー或いは他の衛星支援データなど、を提供できる。更に、或いは別の方法として、移動局よりも寧ろ同じサーバ或いは異なるサーバが、最終的な位置計算を行なうこともでき(疑似範囲、或いは疑似範囲が決定できる他のデータ、を移動局から受け取った後に)、このあと、この位置決定結果を基地局に、或いはどこか他のシステムに送ってもよい。サーバ(例、ローカルサーバ、アルマナックデータ)としてのデータ処理システムは、典型的には、通信装置212、例えばモデム或いはネットワークインタフェースなど、を含む。ロケーションサーバは、多数の異なるネットワークに通信装置(例、モデム或いはネットワークインタフェース)を介して結合されることが出来る。そのようなネットワークは、1以上のイントラネット、ネットワーク、携帯電話交換局或いは多重携帯電話交換局(the cellular switching center or multiple cellular switching centers)225、地上電話システム交換(the land based phone system switches)223、携帯電話基地局(図2では示されていない)、GPS受信機227、或いは他のプロセッサ或いはロケーションサーバ221、を含む。
【0054】
多重携帯電話基地局は、典型的には、無線受信可能範囲によって地理的地域をカバーするように配置され、又、これらの異なる基地局は、先行技術(例、図1参照)でよく知られているように、少なくとも1つのモバイル交換局に結合されている。このように、多重基地局は、地理学的には分散されているが、しかし、モバイル交換局によって一緒に結合されるであろう。ネットワーク220は、基準GPS受信機のネットワークに接続されることが出来、基準GPS受信機は、ディファレンシャルGPS情報を提供し、又、モバイルシステムのポジションを計算するのに使用されるGPS軌道データも提供できる。ネットワークは、モデム或いは他の通信インタフェースを介しプロセッサ203に結合される。ネットワーク220は、他のコンピュータ或いはネットワークコンポーネントに接続されることが出来る。又、ネットワーク220は、緊急事態のオペレータによって操作されるコンピュータシステム、例えば911電話に応答する公衆安全応答ポイント(the Public Safety Answering Points)など、に接続されることが出来る。ロケーションサーバを使用するための方法の種々の例が、米国特許第5,841,396号、5,874,914号、5,812,087号、及び6,512,442号を含む、非常に多くの米国特許の中で説明されてきている。
【0055】
データ処理システム型であるサーバ201は、マイクロプロセッサ203とROM207と揮発性RAM205と不揮発性メモリ206とに結合されるバス202を含む。プロセッサ203は、図2の例において示されるように、キャッシュメモリ204に結合される。バス202は、これらの種々様々なコンポーネントを一緒に相互接続する。図2は、不揮発性メモリが、データ処理システムの他のコンポーネントに直接に結合されるローカルデバイスであることを示しているが、本発明は、このシステムから離れた不揮発性メモリ、例えば、モデム或いはEthernetのようなネットワークインタフェースを介してデータ処理システムに結合されるネットワーク記憶装置、を利用してもよい、ということが理解されるであろう。バス202は、本技術分野においてよく知られているように、種々のブリッジ、コントローラ、及び/又はアダプタを介し互いに接続される1以上のバスを含んでもよい。多くの状況において、ロケーションサーバは、人の援助なしに自動的に操作を実行できる。人の介在が必要とされるいくつかの設計においては、I/Oコントローラ209が、ディスプレー、キーボード、及び他のI/Oデバイスと通信してもよい。
【0056】
図2は、データ処理システムの種々様々なコンポーネントを図示しているが、コンポーネントを相互接続する何らかの特別な構成或いは様式を表すことは意図されておらず、そのような詳細は本発明には関係しない、ということに注意が必要である。より少ないコンポーネント或いはことによるとより多くのコンポーネントを有するネットワークコンピュータ及び他のデータ処理システムも又、本発明で使用されることが出来、ロケーションサーバ或いはPDE(ポジション決定エンティティ(position determination entity))として機能できる、ということも又理解されるであろう。
【0057】
いくつかの実施例においては、本発明の方法は、同時に他の機能、例えば携帯電話交換、メッセージサービス、等、に使用されるコンピュータシステムで実行されてもよい。これらのケースでは、図2のハードウエアのいくつか或いは全てが、いくつかの機能用に共有される。
【0058】
この説明から、本発明の特徴(aspects)は、少なくとも一部において、ソフトウエアで実施できることが明らかであろう。即ち、その技術は、メモリ、例えば、ROM207、揮発性RAM205、不揮発性メモリ206、キャッシュ204、或いは遠隔記憶装置など、に含まれるインストラクションシーケンスを実行するプロセッサに応答するコンピュータシステム或いは他のデータ処理システムにおいて実行されることが出来る。種々様々の実施例において、本発明を実施するために、ハードワイヤード回路がソフトウエアインストラクションと組み合わせて使用されることがある。このように、本技術は、ハードウエア回路及びソフトウエアのどの特定の組み合わせにも限定されず、又、データ処理システムで実行されるインストラクション用のいかなる特別なソースにも限定されない。更に、本説明全体を通し、説明を簡単にするために、ソフトウエアコードによって実行される或いは生じるとして、種々の機能及び操作が説明されている。然しながら、当業者は、そのような表現により、プロセッサ、例えばプロセッサ203など、によるコードの実行から機能が結果として生じる、ということを意味する、ことを認識するであろう。
【0059】
データ処理システムによって実行される時、本発明の種々様々な方法を実施させるソフトウエア及びデータを保存するために、機械可読媒体が使用され得る。この実行可能なソフトウエア及びデータは、例えば、図2の中で示されるようなROM207、揮発性RAM205、不揮発性メモリ206、及び/又はキャッシュ204を含む種々様々な場所に、保存されることが出来る。このソフトウエア及び/又はデータの部分は、これらの記憶デバイスのうちの任意の1つに保存されてもよい。
【0060】
このように、機械可読媒体は、機械(例、コンピュータ、ネットワークデバイス、パーソナルデジタル支援、製造ツール、1セットの1以上のプロセッサを備えた任意のデバイス、等)によってアクセス可能な形態で情報を供給する(例、保存する及び又は伝送する)任意の機構を含む。例えば、機械可読媒体は、電気的、光学的、音響的、或いは他の形態の伝播信号(例、搬送波、赤外線信号、デジタル信号、など)等と同様に、記録可能/記録不可能な媒体(例、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学的媒体、フラッシュメモリデバイス、等)も含む。
【0061】
図3は、本発明の一実施例による移動局のブロック線図表示を示す。移動局は携帯受信機を含み、この携帯受信機は、本発明の一実施例において使用するために通信用トランシーバをGPS受信機と組み合わせる。複合(combined)モバイルユニット310は、通信リンク経由で受信された通信信号を処理するために必要とされる機能、と同様に、GPS信号を処理するために必要とされる機能、も実行する回路を含む。通信リンク、例えば通信リンク350又は360など、は典型的には、別のコンポーネント、例えば通信アンテナ351を有する基地局352或いはアンテナ361付き無線LANアクセスポイント362など、への無線周波数通信リンクである。図3は、通信アンテナ311が、異なるタイプの無線アクセスポイントから(例、無線LAN用アクセスポイント362から、及び携帯電話サービス用基地局352から)信号を受け取るために使用される実施例を、図示しているのであるが、複合受信機は、異なるエアインタフェースの信号を受け取るために分離された別個のアンテナを使ってもよい。更に、複合受信機は、受信された無線信号の少なくとも一部分処理のために、分離された別個のコンポーネントを使うことが出駅、又、異なるエアインタフェースの無線信号の処理においていくつかのコンポーネントを共有してもよいし、共有しなくともよい。例えば、複合受信機は、RF信号処理用に分離した回路を有しても良いし、又、同じデータプロセッサリソースを共有してもよい、本説明から、複合受信機の種々様々な組み合わせ及び変形例が、当業者には明らかであろう。
【0062】
携帯受信機310は、複合GPS受信機と通信受信機及び送信機の例である。通信受信機及び送信機は、異なる無線ネットワーク用の多重受信機及び送信機として実施されることが出来る。例えば、通信トランシーバ305は、携帯電話信号を受信及び/又は伝送するためのトランシーバ部分を含みことが出来、又、Wi−Fi信号を受信及び/又は伝送するための別のトランシーバ部分を含むことが出来る。受信機310は、獲得及び追跡回路321と通信トランシーバセクション305とを含むGPS受信ステージを含有している。獲得及び追跡回路321はGPSアンテナ301に結合され、通信トランシーバ305は通信アンテナ311に結合されている。GPS信号(例、衛星303から伝送されてくる信号370)はGPSアンテナ301を経由して受信され、種々の受信された衛星用のPN(疑似信号)符号を獲得する、獲得及び追跡回路321に入力される。回路321(例、相関インジケータ)によって生成されたデータは、トランシーバ305によって伝送(例、SPS疑似範囲の)されるためにプロセッサ333によって処理される。通信トランシーバ305は、通信アンテナ311とトランシーバ305に 及び から の通信信号(典型的にRF)を転送する伝送/受信スイッチ331を含んでいる。あるシステムにおいては、帯域分割フィルタ、或いは、「送受切換回路(“duplexer”)」がT/Rスイッチの代わりに使用される。受信された通信信号は通信受信機332に入力され、処理するためにプロセッサ333に伝達される。プロセッサ333から伝送されるべき通信信号は、モジュレータ334及び周波数変換器335に伝播される。パワー増幅器336は、信号利得を、基地局352への(或いは無線LANアクセスポイント362への)伝送のために適切なレベルに増やす。
【0063】
本発明の一実施例においては、通信トランシーバセクション305は、通信のための(例、通信リンク350及び360を介して)多くの異なるエアインタフェース(例、IEEE802.11、bluetooth、UWB、TD−SCDMA、IDEN、HDR、TDMA、GSM、CDMA、W−CDMA、UMTS、或いは同様なネットワーク)と共に使用されることが可能である。本発明の一実施例においては、通信トランシーバセクション305は、通信のための1つのエアインタフェースと共に使用されることが可能であり、信号を受信するため他のエアインタフェースと共に使用されることが可能である。本発明の一実施例においては、通信トランシーバセクション305は、通信のため1つのエアインタフェースと共に使用されることが可能であり、一方では又、タイミングインジケータ(例、タイミングフレーム或いはシステムタイム)を取り出すために、或いは、移動局のローカルオシレータ(図3では示されておらず)を調整するために、別のエアインタフェースの信号と共に使用されることが可能である。タイミングインジケータを取り出すための、或いは、ローカルオシレータを調整するための移動局について、より多くの詳細が米国特許第5,874,914号、及び第5,945,944号の中で見つることが出来る。
【0064】
受信機310の複合GPS/通信システムの一実施例においては、獲得追跡回答321によって生成されるデータは、基地局352への通信リンク350で、或いは無線LANアクセスポイントへの通信リンク360で、サーバに伝送される。サーバはそのあと遠隔受信機からのデータ、データが測定された時間、それ自身のGPS受信機或いは他のソースから受信された衛星軌道データ、基づき、受信機310のロケーションを決定する。そのロケーションデータはそのあと、受信機310に或いは他の遠隔地に、伝送して戻されることが出来る。通信リンクを利用する携帯受信機についてのもっと多くの詳細が米国特許第5,874,914号の中で見つることが出来る。
【0065】
本発明の一実施例において、複合GPS受信機はデータ処理システム(例、パーソナルデータ支援、或いは携帯コンピュータ)を含む(或いは、に結合される)。データ処理システムは、マイクロプロセッサ及びメモリ(例、ROM、揮発性RAM、不揮発性メモリ)に結合されるバスを含む。バスは、種々様々のコンポーネントを一緒に相互接続し、又、これらのコンポーネントを、ディスプレーコントローラ及びディスプレー装置に、又、本技術分野で良く知られている周辺装置、例えば入力/出力(I/O)装置など、に、相互接続する。バスは、ブリッジ、コントローラ、及び/又はアダプタを介して互いに接続されている、又本技術分野で知られている、1以上のバスを含んでもよい。一実施例において、データ処理システムは通信ポート(例、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、IEEE−1394バス接続用ポート)を含む。本発明の一実施例においては、移動局は、メモリ及びメモリ中に保存されているソフトウェアプログラムインストラクションを使用して、無線アクセスポイントについてのロケーション情報を取り出し強化するために、無線アクセスポイントの(例、無線アクセスポイントのタイプに従い)ロケーション及び識別情報(例、MACアドレス)を保存する。一実施例においては、移動局は、通信接続が確立されるとき、サーバへの伝送(例、通信ポート、或いは無線通信リンクを介して)のために、移動局のロケーション及び無線アクセスポピント識別情報の保存のみを行う。
【0066】
本発明の方法及び装置は、GPS衛星に関連して説明がされてきているが、説明したことは、スードライト或いは衛星及びスードライトの組み合わせを利用するポジショニングシステムに、同様に適用可能である。スードライトは、典型的にはL-バンド搬送波で変調され、一般的にはGPS時間に同期がとられる、(GPS信号に似ている)PN符号をブロードキャストする地上送信機である。各送信機は、遠隔受信機による識別を許可するように固有のPN符号が割り当てられることができる。スードライトは、軌道周回衛星からのGPS信号が利用できない場合、例えば、トンネル、鉱山、ビル、及び他の取り囲まれた地域など、の状況で有益である。ここで使用されているような、用語「衛星」は、スードライト或いはスードライトの均等物を含むように意図されており、又、ここで使用されているように、用語GPS信号は、スードライト或いはスードライトの均等物からのGPSのような信号を含むように意図されている。
【0067】
以上の説明では、本発明は、米国全地球測位衛星(the United States Global Positioning Satellite)(GPS)システムに関する適用に関連して説明されている。然しながら、これらの方法は、同様な衛星ポジショニングシステム、特に、ロシアGLONASSシステムや提案された欧州Galileoシステムに、同様に適用可能である。異なる擬似ランダム符号を利用することによってではなく、寧ろ、わずかに異なる搬送周波数を利用することにより異なる衛星からの放射が互いに区別される、という点で、GLONASSシステムはGPSシステムから主に異なる。この状況下においては、実質上全ての、前に説明された回路とアルゴリズムが適用可能である。ここで使用の用語「GPS」は、ロシアGLONASSシステム、及び提案された欧州Galileoシステムを含む、別の衛星ポジショニングシステムを含む。
【0068】
上記例における動作は、特有のシーケンスで例証されているが、この説明から、種々様々の異なる動作シーケンス及び変形が、上記例証された例に限定されることなく、使用され得ることは理解されるであろう。
【0069】
上記例は、本技術分野において知られた詳細のいくらかを説明せずに例証されているが、上記説明において指摘されているように、これらの詳細は、刊行物、例えば、米国特許第5,812,087号、第5,841,396号、第5,874,914号、第5,945,944号、第5,999,124号、第6,061,018号、第6,208,290号、及び6,215,442号、において見つけられることが出来、これらの全てがここでは参照することにより組み込まれている。
【0070】
上記明細書においては、本発明は、発明の特定の実施例に関して説明されている。特許請求の範囲に記載された広い精神と範囲を逸脱することなく、種々様々の修正が行われ得ることは、明らかであろう。本明細書及び図面は、従って、限定的な意味ではなく、むしろ説明的な意味として見なされるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動局を操作する方法であって、
前記移動局で、第一無線ネットワークの、双方向通信をサポートする、第一無線アクセスポイントから伝送された第一信号を受け取り、
前記第一信号を使用して範囲測定を決定し、
前記移動局と、前記第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントと、の間で第二信号を伝達授受し、
前記第二無線ネットワークの前記第二無線アクセスポイントを介して前記移動局のポジションを決定するために、前記移動局とサーバとの間で通信する、
ことを含む方法。
【請求項2】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方を使用して前記移動局のローカルオシレータを調整する、
ことを更に含む前記請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方において、搬送周波数信号に固定する、
ことを更に含む前記請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方における搬送周波数信号と、前記移動局の前記ローカルオシレータの周波数と、の間のオフセットを決定する、
ことを更に含む前記請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方から正確な時間情報を取得する、
ことを更に含む前記請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方に含まれるタイミングマーカーを決定する、
ことを更に含む前記請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方からシステム時間を決定する、
ことを更に含む前記請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記第二無線アクセスポイントは、無線ローカルエリアネットワークの標準規格に従い、前記移動局と通信する、前記請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記第一無線アクセスポイントは、無線携帯電話通信システムの基地局を備える、前記請求項8記載の方法。
【請求項10】
1以上の衛星ポジショニングシステム(SPS)衛星からの信号から1以上の疑似範囲測定を決定し、
前記第一信号を使用する前記範囲測定から、又、前記1以上のSPS衛星からの信号からの前記1以上の疑似範囲測定から、前記移動局のポジションを決定する、
ことを更に含む前記請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記サーバは、前記1以上の疑似範囲測定及び前記範囲測定を受け取り、前記移動局のポジションを決定する、前記請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記サーバは、前記第二無線アクセスポイントを介し、ロケーション支援データを前記移動局に供給する、前記請求項10記載の方法。
【請求項13】
前記移動局は前記移動局のポジションを決定し、前記ロケーション支援データは、(a)SPS衛星用の推定ドップラー効果、又は(b)前記移動局の推定ポジションを考慮してのSPS衛星リスト、又は(c)衛星アルマナック情報、又は(d)前記移動局の推定ポジション、又は(e)前記第一無線アクセスポイントのポジション、の少なくとも一つを備える、前記請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記移動局は、前記第一無線アクセスポイントと通信することの権限を前記第一無線ネットワークのオペレータによって与えられておらず、前記第二無線アクセスポイントと通信することの権限を前記第二無線ネットワークのオペレータによって与えられている、前記請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第一無線アクセスポイントは第一携帯電話基地局であり、前記第二無線アクセスポイントは第二携帯電話基地局である前記請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記範囲測定は、前記移動局の前記ポジションの決定に使用される、前記請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記第一無線アクセスポイントと前記第二無線アクセスポイントの両方は、権限を与えられた移動局との双方向通信をサポートすることが出来る、前記請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記第一無線アクセスポイントと前記第二無線アクセスポイントの各々は、
a)TDMA(時分割多元接続)、
b)GSM(汎欧州デジタル移動電話方式)、
c)CDMA(符号分割多元接続)、
d)W−CDMA(広帯域符号分割多元接続)、
e)UMTS(統一移動体通信システム)、
f)TD−SCDMA(時分割同期符号分割多元接続)、
g)iDEN(統合デジタル拡張ネットワーク)、
h)HDR(高データレート)
のうちの1つを使用する、前記請求項1記載の方法。
【請求項19】
前記第二無線アクセスポイントは、無線携帯電話通信システムの基地局を備え、前記第一無線アクセスポイントは、
a)無線ネットワークアクセス用のIEEE802.11、802.15、802.16、及び802.20標準規格のうちの一つ
b)bluetooth(登録商標)標準規格、
c)UWB(超広帯域)標準規格
のうちの1つに従う、前記請求項1記載の方法。
【請求項20】
移動局を操作する方法であって、
前記移動局で、第一無線ネットワークの、双方向通信をサポートする、第一無線アクセスポイントから伝送された第一信号を受け取り、
前記第一信号を使用して第一測定を決定し、
前記移動局と、前記第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントと、の間で第二信号を伝達授受し、
前記第二信号を使用して第二測定を決定し、
前記移動局によって受信された衛星ポジショニングシステム(SPS)信号から衛星ポジショニングシステム(SPS)衛星までの疑似範囲を決定し、
前記第一及び前記第二測定、及び前記疑似範囲の使用を通し、前記移動局のポジションを決定する、
ことを含む方法。
【請求項21】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方を使用して前記移動局のローカルオシレータを調整する、
ことを更に含む前記請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方において、搬送周波数信号に固定する、
ことを更に含む前記請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方における搬送周波数信号と、前記移動局の前記ローカルオシレータの周波数と、の間のオフセットを決定する、
ことを更に含む前記請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方から正確な時間情報を取得する、
ことを更に含む前記請求項20記載の方法。
【請求項25】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方に含まれるタイミングマーカーを決定する、
ことを更に含む前記請求項24記載の方法。
【請求項26】
前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方からシステム時間を決定する、
ことを更に含む前記請求項24記載の方法。
【請求項27】
前記第二無線アクセスポイントは、無線ローカルエリアネットワークの標準規格に従い、前記移動局と通信する、前記請求項20記載の方法。
【請求項28】
前記第一無線アクセスポイントは、無線携帯電話通信システムの基地局を備える、前記請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記移動局は、前記第一及び前記第二測定を実行し、前記疑似範囲及び前記ポジションを決定する、前記請求項20記載の方法。
【請求項30】
前記第一無線アクセスポイントと前記第二無線アクセスポイントのうちの少なくとも一方は、ロケーション支援データを前記移動局に供給し、前記ロケーション支援データは、(a)SPS衛星用の推定ドップラー効果、又は(b)前記移動局の推定ポジションを考慮してのSPS衛星のリスト、又は(c)衛星アルマナック情報、又は(d)前記移動局の推定ポジション、又は(e)前記第一無線アクセスポイントのポジション、又は(f)前記第二無線アクセスポイントのポジション、の少なくとも一つを備える、前記請求項20記載の方法。
【請求項31】
前記移動局は、前記第一無線アクセスポイントと通信することの権限を前記第一無線ネットワークのオペレータによって与えられておらず、前記第二無線アクセスポイントと通信することの権限を前記第二無線ネットワークのオペレータによって与えられている、前記請求項20記載の方法。
【請求項32】
前記第一無線アクセスポイントは第一携帯電話基地局であり、前記第二無線アクセスポイントは第二携帯電話基地局である、前記請求項31記載の方法。
【請求項33】
前記第一無線アクセスポイントと前記第二無線アクセスポイントの両方は、権限を与えられた移動局との双方向通信をサポートすることが出来る、前記請求項20記載の方法。
【請求項34】
前記第一測定は、(a)前記移動局と前記第一無線アクセスポイントの間の通信に基づき前記移動局と前記第一無線アクセスポイントの間の距離を示す範囲測定、又は(b)信号強度に関連する信号パラメータ、の少なくとも一方である、前記請求項20記載の方法。
【請求項35】
前記第二信号は、前記第二無線アクセスポイントから前記移動局に伝送される、前記請求項20記載の方法。
【請求項36】
前記第二信号は、前記移動局から前記第二無線アクセスポイントに伝送される、前記請求項20記載の方法。
【請求項37】
移動局を操作する方法であって、
前記移動局で、前記移動局にとってアクセス可能な第一無線ネットワークの第一無線アクセスポイントの識別情報を決定し、
前記識別情報を、前記第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントを介し、前記移動局のポジション決定の間に、前記移動局からリモートサーバに伝達する、
ことを含む方法。
【請求項38】
前記第一及び第二無線アクセスポイントは異なるエアインタフェースを使用し、前記第一無線アクセスポイントは、前記第一無線ネットワークの第一グループノードに通信上結合され、前記第二無線アクセスポイントは、前記第二無線ネットワークの第二グループノードに通信上結合される、前記請求項37記載の方法。
【請求項39】
前記第一無線アクセスポイントは、前記第一無線ネットワークのローカルエリアネットワークをアクセスするためのものであり、前記第二無線アクセスポイントは、無線電話システム用の携帯電話基地局を備える、前記請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記第一無線アクセスポイントは、前記第一無線ネットワークのローカルエリアネットワークをアクセスするためのものであり、前記第二無線アクセスポイントは、前記第二無線ネットワークの広域ネットワークをアクセスするためのものである、前記請求項38記載の方法。
【請求項41】
前記第二無線アクセスポイントは、
a)TDMA(時分割多元接続)、
b)GSM(汎欧州デジタル移動電話方式)、
c)CDMA(符号分割多元接続)、
d)W−CDMA(広帯域符号分割多元接続)、
e)UMTS(統一移動体通信システム)、
f)TD−SCDMA(時分割同期符号分割多元接続)、
g)iDEN(統合デジタル拡張ネットワーク)、
h)HDR(高データレート)
のうちの1つを使用する、前記請求項39記載の方法。
【請求項42】
前記第一無線アクセスポイントは、
a)無線ネットワークアクセス用のIEEE802.11、802.15、802.16、及び802.20標準規格のうちの一つ
b)bluetooth標準規格、
c)UWB(超広帯域)標準規格
のうちの1つに従う、前記請求項39記載の方法。
【請求項43】
前記第一無線ネットワークは、第一サービスプロバイダによって操作され、前記第二無線ネットワークは、第二サービスプロバイダによって操作される、前記請求項37記載の方法。
【請求項44】
前記第一無線アクセスポイントは双方向通信をサポートする、前記請求項37記載の方法。
【請求項45】
前記移動局と前記第一無線アクセスポイントとの間の距離を示すポジショニング情報を決定し、
前記移動局の前記ポジションを決定するために、前記第二無線アクセスポイントを介し、前記ポジショニング情報を前記移動局から前記サーバに伝達する、
ことを更に含む前記請求項37記載の方法。
【請求項46】
前記ポジショニング情報は、前記第一無線アクセスポイントから伝送され前記移動局で受信される信号に対する信号レベルのインジケーションを備える前記請求項45記載の方法。
【請求項47】
SPS(衛星ポジショニングシステム)衛星までの疑似範囲の測定を決定し、
前記移動局のポジションを決定するために、前記第二無線アクセスポイントを介し、前記移動局から前記サーバに、疑似範囲の前記測定を伝達する、
ことを更に含み、
前記識別情報は、前記第一無線アクセスポイントのロケーションを決定するために使用される、
前記請求項45記載の方法。
【請求項48】
前記第一無線アクセスポイントから伝送される信号に対する信号レベルのインジケーションか、前記SPS(衛星ポジショニングシステム)衛星までの疑似範囲の前記測定かの、少なくとも一方を使用し、前記移動局のポジションを決定する、
ことを更に含む前記請求項47記載の方法。
【請求項49】
前記第一無線アクセスポイントのポジションを、前記サーバから受信する、
ことを更に含む前記請求項37記載の方法。
【請求項50】
ポジション決定システムの移動局であって、
前記移動局にとってアクセス可能な第一無線ネットワークの第一無線アクセスポイントから伝送される無線信号を受信する無線通信セクションと、
前記第一無線ネットワークの前記第一無線アクセスポイントの識別情報を決定するために、前記無線通信セクションに結合されているプロセッサと、
を備え、
前記無線通信セクションは、前記第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントを介し、前記移動局のポジション決定の間に、前記識別情報を前記移動局から遠隔サーバに伝達する、
移動局。
【請求項51】
前記第一及び第二無線アクセスポイントは異なるエアインタフェースを使用し、前記第一無線アクセスポイントは、前記第一無線ネットワークの第一グループのノードに通信上結合され、前記第二無線アクセスポイントは、前記第二無線ネットワークの第二グループのノードに通信上結合されている、前記請求項50記載の移動局。
【請求項52】
前記第一無線アクセスポイントは、前記第一無線ネットワークのローカルエリアネットワークをアクセスするためのものであり、前記第二無線アクセスポイントは、無線電話システム用の携帯電話基地局を備える、前記請求項51記載の移動局。
【請求項53】
前記第二無線アクセスポイントは、
a)TDMA(時分割多元接続)、
b)GSM(汎欧州デジタル移動電話方式)、
c)CDMA(符号分割多元接続)、
d)W−CDMA(広帯域符号分割多元接続)、
e)UMTS(統一移動体通信システム)、
f)TD−SCDMA(時分割同期符号分割多元接続)、
g)iDEN(統合デジタル拡張ネットワーク)、
h)HDR(高データレート)
のうちの1つを使用する、前記請求項52記載の移動局。
【請求項54】
前記第一無線アクセスポイントは、
a)無線ローカルエリアネットワークアクセス用のIEEE802標準規格、
b)bluetooth標準規格、
c)UWB(超広帯域)標準規格
のうちの1つに従う、前記請求項52記載の移動局。
【請求項55】
前記第一無線ネットワークは、第一サービスプロバイダによって操作され、前記第二無線ネットワークは、第二サービスプロバイダによって操作される、前記請求項50記載の移動局。
【請求項56】
前記第一無線アクセスポイントは双方向通信をサポートする、前記請求項50記載の移動局。
【請求項57】
前記プロセッサは更に、前記移動局と前記第一無線アクセスポイントとの間の距離を示すポジショニング情報を決定し、前記無線通信セクションは、前記移動局の前記ポジションを決定するために、前記第二無線アクセスポイントを介し、前記ポジショニング情報を前記移動局から前記サーバに伝達する、
前記請求項50記載の移動局。
【請求項58】
前記ポジショニング情報は、前記第一無線アクセスポイントから伝送され前記移動局で受信される信号に対する信号レベルのインジケーションを備える前記請求項57記載の移動局。
【請求項59】
SPS(衛星ポジショニングシステム)衛星までの疑似範囲の測定を決定するために前記プロセッサに結合されるSPS(衛星ポジショニングシステム)信号受信機を、更に備え、
前記無線通信セクションは、前記移動局のポジションを決定するために、前記第二無線アクセスポイントを介し前記移動局から前記サーバに疑似範囲の前記測定を伝達し、
前記識別情報は、前記第一無線アクセスポイントのロケーションを決定するために使用される、
前記請求項57記載の移動局。
【請求項60】
前記プロセッサは、前記第一無線アクセスポイントのポジションを、前記サーバから前記通信セクションを介して受信する、
前記請求項50記載の移動局。
【請求項61】
移動局であって、
双方向通信をサポートする第一無線ネットワークの第一無線アクセスポイントから伝送される第一信号を受信し、前記第一無線ネットワークとは異なる第二無線ネットワークの第二無線アクセスポイントから伝送される第二信号を受信し、前記移動局が前記第一信号を使用して範囲測定を決定する、無線通信セクションと、
SPS(衛星ポジショニングシステム)衛星までの疑似範囲の測定を決定するために前記無線通信セクションに結合されるSPS(衛星ポジショニングシステム)信号受信機と、
を備え、
前記無線通信セクションは、前記第二無線ネットワークの前記第二無線アクセスポイントを介し前記移動局のポジションを決定するため、サーバと通信する、
移動局。
【請求項62】
前記無線通信セクション及び前記SPS信号受信機に結合されたローカルオシレータを更に備え、
前記ローカルオシレータは、前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方を使用して前記無線通信セクションによって調整される、
前記請求項61記載の移動局。
【請求項63】
前記ローカルオシレータは、前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方において、搬送周波数信号に固定されている、前記請求項62記載の移動局。
【請求項64】
前記無線通信セクションは、前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方から正確な時間情報を取得する、前記請求項61記載の移動局。
【請求項65】
前記正確な時間情報は、前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方のタイミングマーカーから取得される、前記請求項64記載の移動局。
【請求項66】
前記正確な時間情報は、前記第一信号と前記第二信号のうちの少なくとも一方からのシステム時間を備える、前記請求項64記載の移動局。
【請求項67】
前記無線通信セクションは、無線ローカルエリアネットワークの標準規格に従い、前記第二無線アクセスポイントと通信する、前記請求項61記載の移動局。
【請求項68】
前記第一無線アクセスポイントは、無線携帯電話通信システムの基地局を備える、前記請求項67記載の移動局。
【請求項69】
前記サーバは、前記第二無線アクセスポイントを介し、ロケーション支援データを前記移動局に供給する、前記請求項61記載の移動局。
【請求項70】
前記移動局は前記移動局のポジションを決定し、前記ロケーション支援データは、(a)SPS衛星用の推定ドップラー効果、又は(b)前記移動局の推定ポジションを考慮したSPS衛星リスト、又は(c)衛星アルマナック情報、又は(d)前記移動局の推定ポジション、又は(e)前記第一無線アクセスポイントのポジション、の少なくとも一つを備える、前記請求項69記載の移動局。
【請求項71】
前記移動局は、前記第一無線アクセスポイントと通信することの権限を前記第一無線ネットワークのオペレータによって与えられておらず、前記第二無線アクセスポイントと通信することの権限を前記第二無線ネットワークのオペレータによって与えられている、前記請求項61記載の移動局。
【請求項72】
前記第一無線アクセスポイントは第一携帯電話基地局であり、前記第二無線アクセスポイントは第二携帯電話基地局である前記請求項71記載の移動局。
【請求項73】
前記範囲測定は、前記移動局の前記ポジションの決定において使用される、前記請求項61記載の方法。
【請求項74】
前記第一無線アクセスポイントと前記第二無線アクセスポイントの両方は、権限を与えられた移動局との双方向通信をサポートすることが出来る、前記請求項61記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−19252(P2011−19252A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−178010(P2010−178010)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【分割の表示】特願2006−517781(P2006−517781)の分割
【原出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】