無線ルータおよび位置情報通知方法
【課題】ＧＰＳ機能を搭載した無線ルータにおいて、無線ＬＡＮ端末からの位置情報取得要求に応じて位置情報を通知することができる無線ルータおよび位置情報通知方法を提供する。
【解決手段】無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、ＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を記録する位置情報記憶手段と、無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、位置情報記憶手段に記録された位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する制御手段とを備える。
【解決手段】無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、ＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を記録する位置情報記憶手段と、無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、位置情報記憶手段に記録された位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する制御手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＧＰＳ（Global Positioning System ）機能を搭載し、無線ＬＡＮ端末に対してＧＰＳ機能で取得した位置情報を通知する無線ルータおよび位置情報通知方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
無線ＬＡＮインタフェースを搭載したパソコンや携帯端末などの無線ＬＡＮ端末は、周辺の無線ＬＡＮ基地局を検索し、各無線ＬＡＮ基地局の位置情報を登録したデータベースに対して、検索した無線ＬＡＮ基地局の位置情報を問い合わせ、その位置情報から自端末の位置を推定する方法がある（非特許文献１）。
【０００３】
また、無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮで接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータがある。ここで、ＷＡＮ側回線は、無線ＬＡＮ、携帯電話回線、ＷｉＭＡＸ（Worldwide Interoperability for Microwave Access ）などである。この無線ルータがＧＰＳ機能を搭載し、例えばＧＰＳ機能で検出した位置に応じてＷＡＮ側回線を選択するような使い方がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００４】
【非特許文献１】暦本純一 他, "PlaceEngine: 実世界集合知に基づくWiFi位置情報基盤",インターネットコンファレンス2006, pp.95-104, 2006.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
無線ＬＡＮ基地局が設置されている場所は限られていることから、無線ＬＡＮ端末が周辺の無線ＬＡＮ基地局を検索しても見つからない場合があり、そのときは自端末の位置を推定することができない。
【０００６】
また、無線ＬＡＮ端末の外部インタフェースにＧＰＳ装置を接続し、そのＧＰＳ装置から無線ＬＡＮ端末の位置情報を取得しようとする場合には、ＧＰＳ装置に無線ＬＡＮ端末との通信を行う手段を備える必要があった。
【０００７】
本発明は、ＧＰＳ機能を搭載した無線ルータにおいて、無線ＬＡＮ端末からの位置情報取得要求に応じて位置情報を通知することができる無線ルータおよび位置情報通知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
第１の発明は、無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、ＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を記録する位置情報記憶手段と、無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、位置情報記憶手段に記録された位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する制御手段とを備える。
【０００９】
位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定する構成であり、制御手段は、有効時間内で最新の位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する構成である。
【００１０】
さらに、制御手段は、ＷＡＮ側回線を介して位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知する機能と、他の無線ルータから通知された他の無線ルータの位置情報を位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する機能とを含む。
【００１１】
さらに、制御手段は、位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する機能を含む。また、制御手段は、他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する機能を含む。
【００１２】
第２の発明は、無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータの位置情報通知方法において、位置情報記憶手段に、ＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を記録し、制御手段により、無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、位置情報記憶手段に記録された位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答することを特徴とする。
【００１３】
位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定し、制御手段は、有効時間内で最新の位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する。
【００１４】
さらに、制御手段は、ＷＡＮ側回線を介して位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知し、他の無線ルータから通知された他の無線ルータの位置情報を位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する。
【００１５】
さらに、制御手段は、位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する。また、制御手段は、他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する。
【発明の効果】
【００１６】
本発明は、無線ルータがＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を、無線ＬＡＮを介して無線ＬＡＮ端末に通知することができる。また、無線ルータがＧＰＳ信号が位置情報を取得できない場合は、他の無線通信機器（他の無線ルータやＧＰＳ機能付き携帯電話端末など）から位置情報を取得することにより、無線ＬＡＮ端末に通知することができる。
【００１７】
これにより、無線ＬＡＮ端末は新たな外部インタフェースを搭載することなく、ＧＰＳ信号から位置情報を取得し、位置情報を使用するアプリケーションを利用することができる。さらに、無線ルータから位置情報を通知する構成により、無線ルータに接続する複数の無線ＬＡＮ端末で位置情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の無線ルータの実施例１の構成を示す図である。
【図２】無線ＬＡＮ端末２０のソフトウェア構成を示す図である。
【図３】実施例１の動作シーケンスを示す図である。
【図４】本発明の実施例２におけるシステム構成を示す図である。
【図５】実施例２における無線ルータ１０Ａの接続制御部１４の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例１】
【００１９】
図１は、本発明の無線ルータの実施例１の構成を示す。
図１において、無線ルータ１０は、ＷＡＮ側回線として無線ＬＡＮに接続するＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１と、携帯電話回線に接続するＷＡＮ側携帯電話接続部１２と、無線ＬＡＮ端末２０に無線接続するＬＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１３と、ＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１およびＷＡＮ側携帯電話接続部１２とＬＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１３との間の中継接続を行う接続制御部１４と、ＧＰＳ信号を受信して位置情報を取得するＧＰＳ信号受信部１５と、位置情報を記録する位置情報記憶部１６とを備える。ＷＡＮ側回線に接続するＷＡＮ側接続部としては、無線ＬＡＮは携帯電話回線の他にＷｉＭＡＸなどに接続する無線インタフェースを備えていてもよい。
【００２０】
ユーザは無線ルータ１０と無線ＬＡＮ端末２０を所持している。無線ルータ１０と無線ＬＡＮ端末２０は無線ＬＡＮで接続する。無線ルータ１０は、携帯電話回線や無線ＬＡＮなどのＷＡＮ側回線を経由してネットワークと接続し、無線ＬＡＮ端末２０とネットワークとの間の通信を中継する。
【００２１】
図２は、無線ＬＡＮ端末２０のソフトウェア構成を示す。
図２において、無線ＬＡＮ端末２０のソフトウェア構成は、位置情報を利用するアプリケーション２１、ライブラリ２２、オペレーティングシステム（ＯＳ）２３、無線ＬＡＮ接続部２５や表示部２６を起動するデバイスドライバ２４を備える。
【００２２】
図３は、実施例１の動作シーケンスを示す。
図３において、無線ＬＡＮ端末２０には、地図などの位置情報を利用するアプリケーション２１がある。ユーザがアプリケーション２１を操作した場合に、位置情報を取得して現在地を表示することが可能であるが、無線ＬＡＮ端末２０はＧＰＳ機能を搭載せず、位置情報を取得することができない。そこでアプリケーション２１からライブラリ２２へ位置情報取得要求が出されると、ライブラリ２２から無線ＬＡＮを経由して無線ルータ１０へ位置情報取得要求が転送される。
【００２３】
無線ルータ１０のＧＰＳ信号受信部１５は、ＧＰＳ信号を例えば１分周期で受信し、ＧＰ信号の受信が完了するとその受信データから推定した位置情報（緯度、経度、高度）を位置情報記憶部１６に記録する。無線ルータ１０の接続制御部１４は、無線ＬＡＮ端末２０から位置情報取得要求を受信すると、位置情報記憶部１６から最新の位置情報を読み出して無線ＬＡＮ端末２０へ応答する。
【００２４】
無線ＬＡＮ端末２０は、無線ルータ１０から送信された位置情報を受信し、ライブラリ２２からアプリケーション２１に引き渡す。アプリケーション２１は当該位置情報を取得し、無線ＬＡＮ端末２０内にＧＰＳ機能を搭載した場合と同等の動作をすることができる。
【００２５】
ここでは、アプリケーション２１からライブラリ２２への問い合わせ時に無線ルータ１０へ位置情報を問い合わせたが、ライブラリ２２が一定周期で無線ルータ１０から位置情報を取得しておき、アプリケーション２１からの問い合わせ時には保持した最新の位置情報を引き渡すという処理も可能である。
【００２６】
また、無線ＬＡＮ端末２０がＧＰＳ機能を搭載していても、電波の状況によってＧＰＳ信号が受信できない、または受信できるＧＰＳ衛星数が所定数（例えば４個）より少ないため位置情報の精度が低い場合には、上記の手順に従って無線ルータ１０へ問い合わせることも可能である。
【実施例２】
【００２７】
実施例２では、ＧＰＳ信号から位置情報を取得する無線ルータが建物の影響などによりＧＰＳ信号を受信できない場合に、周辺の無線ルータの位置情報を取得して無線ＬＡＮ端末にその位置情報を転送するための構成を示す。
【００２８】
図４は、本発明の実施例２におけるシステム構成を示す。
図４において、無線ルータ１０Ａと無線ＬＡＮ端末２０は無線ＬＡＮで接続している。無線ルータ１０Ａおよび無線ルータ１０Ｂは、それぞれ位置情報を記録する位置情報記憶部１６を備え、一定周期でＧＰＳ信号を受信して取得したそれぞれの位置情報を記録している。また、無線ルータ１０Ａと無線ルータ１０Ｂは、双方のＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１を介して無線ＬＡＮで接続することができる。なお、図４に示す無線ルータ１０Ａ，１０Ｂには、図１に示す構成の一部のみを表記し、他を省略している。
【００２９】
ここで、無線ルータ１０Ａの接続制御部１４は、無線ＬＡＮ端末２０から位置情報の問い合わせがあったときにＧＰＳ信号を受信できていないため、位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答することができない場合を想定する。そのため、無線ルータ１０Ａは周辺の無線ルータ１０Ｂを検索し、見つかった無線ルータ１０Ｂに対して位置情報を問い合わせる。無線ルータ１０ＢはＧＰＳ信号を受信できており、位置情報記憶部１６に記録している最新の位置情報を無線ルータ１０Ａへ応答する。そして、無線ルータ１０Ａは無線ルータ１０Ｂから受信した位置情報を位置情報記憶部１６に記録するとともに無線ＬＡＮ端末２０に転送する。以上が実施例２における概略の動作であるが、以下に詳しく説明する。
【００３０】
図５は、本発明の実施例２における無線ルータ１０Ａの接続制御部１４の処理手順を示す。
図５において、無線ルータ１０Ａの位置情報記憶部１６には取得した位置情報とともに有効時間を設定する。例えば、自装置でＧＰＳ信号を受信して位置情報を取得した場合は有効時間を10分と設定する。無線ルータ１０Ａの接続制御部１４は、無線ＬＡＮ端末２０から位置情報取得要求を受信すると（Ｓ１）、位置情報記憶部１６にある位置情報の有効時間を取得し（Ｓ２）、当該位置情報が有効時間を超過しているか否かを判断する（Ｓ３）。ここで、位置情報記憶部１６の位置情報が有効時間内であれば、その位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答する（Ｓ４）。一方、位置情報記憶部１６の位置情報が有効時間を超えていれば、周辺の無線ルータの位置情報を取得するために周辺の無線ルータの検索を行う。
【００３１】
周辺の無線ルータの検索では、まず接続可能な無線ＬＡＮ基地局の検索動作を行うが、どの無線ＬＡＮ基地局が無線ルータであり、位置情報を取得可能な無線ルータであるかを判別する必要がある。ここでは、無線ＬＡＮ基地局が報知するＳＳＩＤを利用する。位置情報を提供可能な無線ルータは予め決められたＳＳＩＤを報知する。このＳＳＩＤをここでは「位置情報提供用ＳＳＩＤ」とする。例えば「gps info」といったＳＳＩＤを決めておき、無線ルータが位置情報の提供可能な状態の場合にこの位置情報提供用ＳＳＩＤを報知し、位置情報の提供ができなくなった時点で報知を停止する。ここでは、無線ルータ１０Ｂが位置情報を提供することになるが、無線ルータ１０Ｂ内の位置情報記憶部１６に予め設定した時間以内に取得した位置情報が記録されている場合に位置情報提供用ＳＳＩＤを報知する。
【００３２】
無線ルータ１０Ａは、この位置情報提供用ＳＳＩＤを報知している無線ルータを検索する（Ｓ５）。ここで、無線ルータ１０Ａは位置情報提供用ＳＳＩＤを報知している無線ルータを検出すると（Ｓ６：Yes ）、当該報知信号の受信電力が最も大きい無線ルータ１０Ｂを選択して無線ＬＡＮ接続する（Ｓ７）。なお、無線ルータ１０ＡのＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１において、無線ＬＡＮ接続がされていない場合は新たに無線ルータ１０Ｂへ接続することになり、別の無線ＬＡＮ基地局へ接続している場合は接続先を切替えることになる。その後、無線ルータ１０Ａは接続した無線ルータ１０Ｂから位置情報を取得し、無線ルータ１０Ａ内の位置情報記憶部１６に記録し（Ｓ８）、さらにその位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答する（Ｓ４）。一方、無線ルータ１０Ａは、位置情報提供用ＳＳＩＤを報知している無線ルータを検出しない場合は（Ｓ６：No）、位置情報の取得ができないことを無線ＬＡＮ端末２０へ応答する（Ｓ９）。
【００３３】
無線ルータ１０Ａでは他の無線ルータ１０Ｂから位置情報を取得した場合、無線ルータ１０Ｂにおいても実際にＧＰＳ信号を受信してから時間が経過しているので、無線ルータ１０Ａの位置情報記憶部１６に無線ルータ１０Ｂから取得した位置情報を記憶するときに有効時間を短く設定する。例えば、無線ルータ１０ＡにおいてＧＰＳ信号を受信して位置情報を取得した場合は有効時間を10分と設定し、他の無線ルータから位置情報を取得した場合は５分と設定する。
【００３４】
また、ＳＳＩＤを含む報知信号の受信電力について、位置情報の取得対象とする受信電力値の閾値を予め設定し、所定の閾値以上の報知信号が受信できた場合のみ位置情報を取得し、受信電力値が所定の閾値より小さい場合には位置情報取得のための接続を行わない設定としてもよい。他の無線ルータ１０Ｂの位置情報を取得することである程度の誤差が生じるが、このように受信電力値が高い場合（近接している無線ルータ）に位置情報を取得することで、誤差が大きい位置情報の取得を回避することができる。
【００３５】
以上の動作により、無線ルータ１０ＡがＧＰＳ信号を受信できない場合においても、他の無線ルータ１０Ｂの位置情報を取得することにより、当該位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答することができる。
【００３６】
なお、以上の説明では、無線ＬＡＮ端末２０が無線ルータ１０Ａへ位置情報を問い合わせた時に、無線ルータ１０Ａから無線ルータ１０Ｂへ位置情報を問い合わせたが、無線ルータ１０ＡがＧＰＳ信号を受信できない場合には一定周期で周辺の無線ルータ１０Ｂから位置情報を取得しておいてもよい。
【００３７】
また、無線ルータ１０ＡはＧＰＳ信号を受信できない場合に限らず、受信できるＧＰＳ衛星数が少ないため位置情報の精度が低い場合に、周辺の無線ルータ１０Ｂへ問い合わせて位置情報を取得してもよい。
【００３８】
また、無線ルータ１０Ａから位置情報を問い合わせる対象機器としては、ＧＰＳ機能を備えた携帯電話端末や、車両に搭載したカーナビゲーション装置や、携帯型のパーソナルナビゲーション装置でもよい。
【符号の説明】
【００３９】
１０，１０Ａ，１０Ｂ 無線ルータ
１１ ＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部
１２ ＷＡＮ側携帯電話接続部
１３ ＬＡＮ側無線ＬＡＮ接続部
１４ 接続制御部
１５ ＧＰＳ信号受信部
１６ 位置情報記憶部
２０ 無線ＬＡＮ端末
２１ アプリケーション
２２ ライブラリ
２３ ＯＳ
２４ デバイスドライバ
２５ 無線ＬＡＮ接続部
２６ 表示部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ＧＰＳ（Global Positioning System ）機能を搭載し、無線ＬＡＮ端末に対してＧＰＳ機能で取得した位置情報を通知する無線ルータおよび位置情報通知方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
無線ＬＡＮインタフェースを搭載したパソコンや携帯端末などの無線ＬＡＮ端末は、周辺の無線ＬＡＮ基地局を検索し、各無線ＬＡＮ基地局の位置情報を登録したデータベースに対して、検索した無線ＬＡＮ基地局の位置情報を問い合わせ、その位置情報から自端末の位置を推定する方法がある（非特許文献１）。
【０００３】
また、無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮで接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータがある。ここで、ＷＡＮ側回線は、無線ＬＡＮ、携帯電話回線、ＷｉＭＡＸ（Worldwide Interoperability for Microwave Access ）などである。この無線ルータがＧＰＳ機能を搭載し、例えばＧＰＳ機能で検出した位置に応じてＷＡＮ側回線を選択するような使い方がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【０００４】
【非特許文献１】暦本純一 他, "PlaceEngine: 実世界集合知に基づくWiFi位置情報基盤",インターネットコンファレンス2006, pp.95-104, 2006.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
無線ＬＡＮ基地局が設置されている場所は限られていることから、無線ＬＡＮ端末が周辺の無線ＬＡＮ基地局を検索しても見つからない場合があり、そのときは自端末の位置を推定することができない。
【０００６】
また、無線ＬＡＮ端末の外部インタフェースにＧＰＳ装置を接続し、そのＧＰＳ装置から無線ＬＡＮ端末の位置情報を取得しようとする場合には、ＧＰＳ装置に無線ＬＡＮ端末との通信を行う手段を備える必要があった。
【０００７】
本発明は、ＧＰＳ機能を搭載した無線ルータにおいて、無線ＬＡＮ端末からの位置情報取得要求に応じて位置情報を通知することができる無線ルータおよび位置情報通知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
第１の発明は、無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、ＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を記録する位置情報記憶手段と、無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、位置情報記憶手段に記録された位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する制御手段とを備える。
【０００９】
位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定する構成であり、制御手段は、有効時間内で最新の位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する構成である。
【００１０】
さらに、制御手段は、ＷＡＮ側回線を介して位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知する機能と、他の無線ルータから通知された他の無線ルータの位置情報を位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する機能とを含む。
【００１１】
さらに、制御手段は、位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する機能を含む。また、制御手段は、他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する機能を含む。
【００１２】
第２の発明は、無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータの位置情報通知方法において、位置情報記憶手段に、ＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を記録し、制御手段により、無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、位置情報記憶手段に記録された位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答することを特徴とする。
【００１３】
位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定し、制御手段は、有効時間内で最新の位置情報を無線ＬＡＮ端末に応答する。
【００１４】
さらに、制御手段は、ＷＡＮ側回線を介して位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知し、他の無線ルータから通知された他の無線ルータの位置情報を位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する。
【００１５】
さらに、制御手段は、位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して位置情報記憶手段に記録するとともに、無線ＬＡＮ端末に応答する。また、制御手段は、他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する。
【発明の効果】
【００１６】
本発明は、無線ルータがＧＰＳ信号を受信して取得した位置情報を、無線ＬＡＮを介して無線ＬＡＮ端末に通知することができる。また、無線ルータがＧＰＳ信号が位置情報を取得できない場合は、他の無線通信機器（他の無線ルータやＧＰＳ機能付き携帯電話端末など）から位置情報を取得することにより、無線ＬＡＮ端末に通知することができる。
【００１７】
これにより、無線ＬＡＮ端末は新たな外部インタフェースを搭載することなく、ＧＰＳ信号から位置情報を取得し、位置情報を使用するアプリケーションを利用することができる。さらに、無線ルータから位置情報を通知する構成により、無線ルータに接続する複数の無線ＬＡＮ端末で位置情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の無線ルータの実施例１の構成を示す図である。
【図２】無線ＬＡＮ端末２０のソフトウェア構成を示す図である。
【図３】実施例１の動作シーケンスを示す図である。
【図４】本発明の実施例２におけるシステム構成を示す図である。
【図５】実施例２における無線ルータ１０Ａの接続制御部１４の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例１】
【００１９】
図１は、本発明の無線ルータの実施例１の構成を示す。
図１において、無線ルータ１０は、ＷＡＮ側回線として無線ＬＡＮに接続するＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１と、携帯電話回線に接続するＷＡＮ側携帯電話接続部１２と、無線ＬＡＮ端末２０に無線接続するＬＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１３と、ＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１およびＷＡＮ側携帯電話接続部１２とＬＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１３との間の中継接続を行う接続制御部１４と、ＧＰＳ信号を受信して位置情報を取得するＧＰＳ信号受信部１５と、位置情報を記録する位置情報記憶部１６とを備える。ＷＡＮ側回線に接続するＷＡＮ側接続部としては、無線ＬＡＮは携帯電話回線の他にＷｉＭＡＸなどに接続する無線インタフェースを備えていてもよい。
【００２０】
ユーザは無線ルータ１０と無線ＬＡＮ端末２０を所持している。無線ルータ１０と無線ＬＡＮ端末２０は無線ＬＡＮで接続する。無線ルータ１０は、携帯電話回線や無線ＬＡＮなどのＷＡＮ側回線を経由してネットワークと接続し、無線ＬＡＮ端末２０とネットワークとの間の通信を中継する。
【００２１】
図２は、無線ＬＡＮ端末２０のソフトウェア構成を示す。
図２において、無線ＬＡＮ端末２０のソフトウェア構成は、位置情報を利用するアプリケーション２１、ライブラリ２２、オペレーティングシステム（ＯＳ）２３、無線ＬＡＮ接続部２５や表示部２６を起動するデバイスドライバ２４を備える。
【００２２】
図３は、実施例１の動作シーケンスを示す。
図３において、無線ＬＡＮ端末２０には、地図などの位置情報を利用するアプリケーション２１がある。ユーザがアプリケーション２１を操作した場合に、位置情報を取得して現在地を表示することが可能であるが、無線ＬＡＮ端末２０はＧＰＳ機能を搭載せず、位置情報を取得することができない。そこでアプリケーション２１からライブラリ２２へ位置情報取得要求が出されると、ライブラリ２２から無線ＬＡＮを経由して無線ルータ１０へ位置情報取得要求が転送される。
【００２３】
無線ルータ１０のＧＰＳ信号受信部１５は、ＧＰＳ信号を例えば１分周期で受信し、ＧＰ信号の受信が完了するとその受信データから推定した位置情報（緯度、経度、高度）を位置情報記憶部１６に記録する。無線ルータ１０の接続制御部１４は、無線ＬＡＮ端末２０から位置情報取得要求を受信すると、位置情報記憶部１６から最新の位置情報を読み出して無線ＬＡＮ端末２０へ応答する。
【００２４】
無線ＬＡＮ端末２０は、無線ルータ１０から送信された位置情報を受信し、ライブラリ２２からアプリケーション２１に引き渡す。アプリケーション２１は当該位置情報を取得し、無線ＬＡＮ端末２０内にＧＰＳ機能を搭載した場合と同等の動作をすることができる。
【００２５】
ここでは、アプリケーション２１からライブラリ２２への問い合わせ時に無線ルータ１０へ位置情報を問い合わせたが、ライブラリ２２が一定周期で無線ルータ１０から位置情報を取得しておき、アプリケーション２１からの問い合わせ時には保持した最新の位置情報を引き渡すという処理も可能である。
【００２６】
また、無線ＬＡＮ端末２０がＧＰＳ機能を搭載していても、電波の状況によってＧＰＳ信号が受信できない、または受信できるＧＰＳ衛星数が所定数（例えば４個）より少ないため位置情報の精度が低い場合には、上記の手順に従って無線ルータ１０へ問い合わせることも可能である。
【実施例２】
【００２７】
実施例２では、ＧＰＳ信号から位置情報を取得する無線ルータが建物の影響などによりＧＰＳ信号を受信できない場合に、周辺の無線ルータの位置情報を取得して無線ＬＡＮ端末にその位置情報を転送するための構成を示す。
【００２８】
図４は、本発明の実施例２におけるシステム構成を示す。
図４において、無線ルータ１０Ａと無線ＬＡＮ端末２０は無線ＬＡＮで接続している。無線ルータ１０Ａおよび無線ルータ１０Ｂは、それぞれ位置情報を記録する位置情報記憶部１６を備え、一定周期でＧＰＳ信号を受信して取得したそれぞれの位置情報を記録している。また、無線ルータ１０Ａと無線ルータ１０Ｂは、双方のＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１を介して無線ＬＡＮで接続することができる。なお、図４に示す無線ルータ１０Ａ，１０Ｂには、図１に示す構成の一部のみを表記し、他を省略している。
【００２９】
ここで、無線ルータ１０Ａの接続制御部１４は、無線ＬＡＮ端末２０から位置情報の問い合わせがあったときにＧＰＳ信号を受信できていないため、位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答することができない場合を想定する。そのため、無線ルータ１０Ａは周辺の無線ルータ１０Ｂを検索し、見つかった無線ルータ１０Ｂに対して位置情報を問い合わせる。無線ルータ１０ＢはＧＰＳ信号を受信できており、位置情報記憶部１６に記録している最新の位置情報を無線ルータ１０Ａへ応答する。そして、無線ルータ１０Ａは無線ルータ１０Ｂから受信した位置情報を位置情報記憶部１６に記録するとともに無線ＬＡＮ端末２０に転送する。以上が実施例２における概略の動作であるが、以下に詳しく説明する。
【００３０】
図５は、本発明の実施例２における無線ルータ１０Ａの接続制御部１４の処理手順を示す。
図５において、無線ルータ１０Ａの位置情報記憶部１６には取得した位置情報とともに有効時間を設定する。例えば、自装置でＧＰＳ信号を受信して位置情報を取得した場合は有効時間を10分と設定する。無線ルータ１０Ａの接続制御部１４は、無線ＬＡＮ端末２０から位置情報取得要求を受信すると（Ｓ１）、位置情報記憶部１６にある位置情報の有効時間を取得し（Ｓ２）、当該位置情報が有効時間を超過しているか否かを判断する（Ｓ３）。ここで、位置情報記憶部１６の位置情報が有効時間内であれば、その位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答する（Ｓ４）。一方、位置情報記憶部１６の位置情報が有効時間を超えていれば、周辺の無線ルータの位置情報を取得するために周辺の無線ルータの検索を行う。
【００３１】
周辺の無線ルータの検索では、まず接続可能な無線ＬＡＮ基地局の検索動作を行うが、どの無線ＬＡＮ基地局が無線ルータであり、位置情報を取得可能な無線ルータであるかを判別する必要がある。ここでは、無線ＬＡＮ基地局が報知するＳＳＩＤを利用する。位置情報を提供可能な無線ルータは予め決められたＳＳＩＤを報知する。このＳＳＩＤをここでは「位置情報提供用ＳＳＩＤ」とする。例えば「gps info」といったＳＳＩＤを決めておき、無線ルータが位置情報の提供可能な状態の場合にこの位置情報提供用ＳＳＩＤを報知し、位置情報の提供ができなくなった時点で報知を停止する。ここでは、無線ルータ１０Ｂが位置情報を提供することになるが、無線ルータ１０Ｂ内の位置情報記憶部１６に予め設定した時間以内に取得した位置情報が記録されている場合に位置情報提供用ＳＳＩＤを報知する。
【００３２】
無線ルータ１０Ａは、この位置情報提供用ＳＳＩＤを報知している無線ルータを検索する（Ｓ５）。ここで、無線ルータ１０Ａは位置情報提供用ＳＳＩＤを報知している無線ルータを検出すると（Ｓ６：Yes ）、当該報知信号の受信電力が最も大きい無線ルータ１０Ｂを選択して無線ＬＡＮ接続する（Ｓ７）。なお、無線ルータ１０ＡのＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部１１において、無線ＬＡＮ接続がされていない場合は新たに無線ルータ１０Ｂへ接続することになり、別の無線ＬＡＮ基地局へ接続している場合は接続先を切替えることになる。その後、無線ルータ１０Ａは接続した無線ルータ１０Ｂから位置情報を取得し、無線ルータ１０Ａ内の位置情報記憶部１６に記録し（Ｓ８）、さらにその位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答する（Ｓ４）。一方、無線ルータ１０Ａは、位置情報提供用ＳＳＩＤを報知している無線ルータを検出しない場合は（Ｓ６：No）、位置情報の取得ができないことを無線ＬＡＮ端末２０へ応答する（Ｓ９）。
【００３３】
無線ルータ１０Ａでは他の無線ルータ１０Ｂから位置情報を取得した場合、無線ルータ１０Ｂにおいても実際にＧＰＳ信号を受信してから時間が経過しているので、無線ルータ１０Ａの位置情報記憶部１６に無線ルータ１０Ｂから取得した位置情報を記憶するときに有効時間を短く設定する。例えば、無線ルータ１０ＡにおいてＧＰＳ信号を受信して位置情報を取得した場合は有効時間を10分と設定し、他の無線ルータから位置情報を取得した場合は５分と設定する。
【００３４】
また、ＳＳＩＤを含む報知信号の受信電力について、位置情報の取得対象とする受信電力値の閾値を予め設定し、所定の閾値以上の報知信号が受信できた場合のみ位置情報を取得し、受信電力値が所定の閾値より小さい場合には位置情報取得のための接続を行わない設定としてもよい。他の無線ルータ１０Ｂの位置情報を取得することである程度の誤差が生じるが、このように受信電力値が高い場合（近接している無線ルータ）に位置情報を取得することで、誤差が大きい位置情報の取得を回避することができる。
【００３５】
以上の動作により、無線ルータ１０ＡがＧＰＳ信号を受信できない場合においても、他の無線ルータ１０Ｂの位置情報を取得することにより、当該位置情報を無線ＬＡＮ端末２０へ応答することができる。
【００３６】
なお、以上の説明では、無線ＬＡＮ端末２０が無線ルータ１０Ａへ位置情報を問い合わせた時に、無線ルータ１０Ａから無線ルータ１０Ｂへ位置情報を問い合わせたが、無線ルータ１０ＡがＧＰＳ信号を受信できない場合には一定周期で周辺の無線ルータ１０Ｂから位置情報を取得しておいてもよい。
【００３７】
また、無線ルータ１０ＡはＧＰＳ信号を受信できない場合に限らず、受信できるＧＰＳ衛星数が少ないため位置情報の精度が低い場合に、周辺の無線ルータ１０Ｂへ問い合わせて位置情報を取得してもよい。
【００３８】
また、無線ルータ１０Ａから位置情報を問い合わせる対象機器としては、ＧＰＳ機能を備えた携帯電話端末や、車両に搭載したカーナビゲーション装置や、携帯型のパーソナルナビゲーション装置でもよい。
【符号の説明】
【００３９】
１０，１０Ａ，１０Ｂ 無線ルータ
１１ ＷＡＮ側無線ＬＡＮ接続部
１２ ＷＡＮ側携帯電話接続部
１３ ＬＡＮ側無線ＬＡＮ接続部
１４ 接続制御部
１５ ＧＰＳ信号受信部
１６ 位置情報記憶部
２０ 無線ＬＡＮ端末
２１ アプリケーション
２２ ライブラリ
２３ ＯＳ
２４ デバイスドライバ
２５ 無線ＬＡＮ接続部
２６ 表示部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、
ＧＰＳ（Global Positioning System ）信号を受信して取得した位置情報を記録する位置情報記憶手段と、
前記無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する制御手段と
を備えたことを特徴とする無線ルータ。
【請求項２】
請求項１に記載の無線ルータにおいて、
前記位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定する構成であり、
前記制御手段は、前記有効時間内で最新の位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する構成である
ことを特徴とする無線ルータ。
【請求項３】
請求項１に記載の無線ルータにおいて、
前記制御手段は、
前記ＷＡＮ側回線を介して前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知する機能と、
前記他の無線ルータから通知された前記他の無線ルータの位置情報を前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する機能と
を含むことを特徴とする無線ルータ。
【請求項４】
請求項２に記載の無線ルータにおいて、
前記制御手段は、前記位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、前記ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する機能を含む
ことを特徴とする無線ルータ。
【請求項５】
請求項４に記載の無線ルータにおいて、
前記制御手段は、前記他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する機能を含む
ことを特徴とする無線ルータ。
【請求項６】
無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、
位置情報記憶手段に、ＧＰＳ（Global Positioning System ）信号を受信して取得した位置情報を記録し、
制御手段により、前記無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項７】
請求項６に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定し、
前記制御手段は、前記有効時間内で最新の位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項８】
請求項６に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記制御手段は、
前記ＷＡＮ側回線を介して前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知し、
前記他の無線ルータから通知された前記他の無線ルータの位置情報を前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項９】
請求項７に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記制御手段は、前記位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、前記ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項１０】
請求項９に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記制御手段は、前記他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項１】
無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、
ＧＰＳ（Global Positioning System ）信号を受信して取得した位置情報を記録する位置情報記憶手段と、
前記無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する制御手段と
を備えたことを特徴とする無線ルータ。
【請求項２】
請求項１に記載の無線ルータにおいて、
前記位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定する構成であり、
前記制御手段は、前記有効時間内で最新の位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する構成である
ことを特徴とする無線ルータ。
【請求項３】
請求項１に記載の無線ルータにおいて、
前記制御手段は、
前記ＷＡＮ側回線を介して前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知する機能と、
前記他の無線ルータから通知された前記他の無線ルータの位置情報を前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する機能と
を含むことを特徴とする無線ルータ。
【請求項４】
請求項２に記載の無線ルータにおいて、
前記制御手段は、前記位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、前記ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する機能を含む
ことを特徴とする無線ルータ。
【請求項５】
請求項４に記載の無線ルータにおいて、
前記制御手段は、前記他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する機能を含む
ことを特徴とする無線ルータ。
【請求項６】
無線ＬＡＮ端末と無線ＬＡＮを介して接続し、ＷＡＮ側のネットワークとＷＡＮ側回線を介して接続し、無線ＬＡＮ端末とネットワークとの間で中継処理を行う無線ルータにおいて、
位置情報記憶手段に、ＧＰＳ（Global Positioning System ）信号を受信して取得した位置情報を記録し、
制御手段により、前記無線ＬＡＮ端末から位置情報の問い合わせを受けたときに、前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項７】
請求項６に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記位置情報記憶手段は、位置情報を記録するときにその有効時間を設定し、
前記制御手段は、前記有効時間内で最新の位置情報を前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項８】
請求項６に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記制御手段は、
前記ＷＡＮ側回線を介して前記位置情報記憶手段に記録された位置情報を他の無線ルータに通知し、
前記他の無線ルータから通知された前記他の無線ルータの位置情報を前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項９】
請求項７に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記制御手段は、前記位置情報記憶手段に記録されている位置情報の有効時間が超過したとき、または所定の精度の位置情報が取得できないとき、または定期的に、前記ＷＡＮ側回線を介して他の無線通信機器を検索し、所定値以上の受信電力が得られる他の無線通信機器に接続し、当該他の無線通信機器からその位置情報を取得して前記位置情報記憶手段に記録するとともに、前記無線ＬＡＮ端末に応答する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【請求項１０】
請求項９に記載の無線ルータの位置情報通知方法において、
前記制御手段は、前記他の無線通信機器から取得した位置情報の有効時間を、自装置がＧＰＳ信号から取得した位置情報の有効時間に比べて短く設定する
ことを特徴とする無線ルータの位置情報通知方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１２−１６９８０７（Ｐ２０１２−１６９８０７Ａ）
【公開日】平成２４年９月６日（２０１２．９．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２８２６４（Ｐ２０１１−２８２６４）
【出願日】平成２３年２月１４日（２０１１．２．１４）
【出願人】（０００００４２２６）日本電信電話株式会社 (13,992)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年９月６日（２０１２．９．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月１４日（２０１１．２．１４）
【出願人】（０００００４２２６）日本電信電話株式会社 (13,992)
【Ｆターム（参考）】
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