説明

無線端末装置及び通信品質表示方法

【課題】複数の異なる通信方式を使用してサービスの提供を受ける際に、サービス内容に応じた通信品質を表示すること。
【解決手段】第1の受信電界強度検出部101は、第1の通信方式により通信する際の受信電界強度を検出する。第2の受信電界強度検出部102は、第2の通信方式により通信する際の受信電界強度を検出する。無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101及び第2の受信電界強度検出部102により検出した各々の受信電界強度に基づいて、第1の通信方式と第2の通信方式とにより通信を行ってサービスの提供を受ける際の受信電界強度を決定する。表示部105は、無線状態調整部103が決定した受信電界強度を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線端末装置及び通信品質表示方法に関し、特に複数の異なる通信方式を用いてサービスの提供を受ける無線端末装置及び通信品質表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の異なる通信方式を同時に使用することにより、所望のサービスの提供を受けることができる携帯端末が知られている。例えば、放送と通信が連携したサービスとしては、放送で番組コンテンツを受信し、通信でその番組コンテンツに関する投票またはチャットに参加するサービス、または放送で番組コンテンツを受信し、通信でその番組コンテンツの視聴権利を取得するサービスが考えられる。
【0003】
このようなサービスにおいて、コンテンツを視聴しているユーザに限定してサービスを提供する場合、または視聴しているコンテンツの視聴権利を定期的に確認する必要がある場合に、複数の異なる全ての通信方式における信号が所定の品質で受信できない場合にはサービスの提供を受けることはできない。
【0004】
従って、従来、ユーザは、複数の異なる通信方式の無線状態を各々確認し、確認した各々の無線状態によりサービス利用の可否を判断している。この場合、一部の通信方式の無線状態が良好であっても、他の通信方式の無線状態が劣悪である場合には、突然サービスが受けられない状態になる。また、ユーザは、上記のサービス以外に、単一の通信方式を用いた通信により提供されるサービスも利用可能な場合には、これから提供を受けるサービスが、複数の通信方式の無線状態を確認しなければいけないサービスであるのか否かを判断しなければならない。
【0005】
このような課題を解決する方法として、特許文献1及び特許文献2が知られている。特許文献1は、2系統以上の各移動体通信網の状況にそれぞれ応じた2以上の図形を作成し、作成した2以上の図形を合成して、合成の結果得られる図形を、通信端末装置の待ち受け状態に応じた特定図形として、掲示用画像内に組み込むものである。特許文献1において、特定図形の形状は、各移動体通信網の状況に応じた図形を形状が等しい部分が一致するように相互に重ね合わせた形状である。また、特定図形において、重ね合わせた部分は、各移動体通信網に固有の色を合成した色で表示される。
【0006】
また、特許文献2は、PHS受信回路及びPDC受信回路によって各々検出される受信信号毎に、メモリに予め記憶しているデータテーブルから受信信号の電界強度に対応する色を読み出し、その読み出した複数の色を合成した合成色を作成して表示する。特許文献2において、表示された合成色が緑成分のみから成るときはPDC通信が通信圏外であることを意味し、表示された合成色が赤成分のみから成るときはPHS通信が通信圏外であることを意味し、表示された合成色が黒色であるときはPDC通信とPHS通信がともに通信圏外であることを意味する。
【特許文献1】特開2002−10351号公報
【特許文献2】特開2002−353826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2においては、各通信方式は二者択一で使用されるので、表示される合成色は、各通信方式の受信電界強度に応じた色を単に合成しただけであり、通信方式毎の受信電界強度を示しているにすぎない。従って、特許文献1及び特許文献2においては、使用可能な通信方式を個別に確認することができるだけであり、異なる通信方式を同時に使用して所望のサービスの提供を受ける際に、サービス内容に応じた通信品質を表示することができないという問題がある。
【0008】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、複数の異なる通信方式を使用してサービスの提供を受ける際に、サービス内容に応じた通信品質を表示することができる無線端末装置及び通信品質表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の無線端末装置は、複数の異なる通信方式により通信を行ってサービスの提供を受ける際に、各々の前記通信方式により通信する際の通信品質を各々検出する検出手段と、検出した各々の前記通信品質に基づいて、前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定する決定手段と、決定した前記通信品質を表示する表示手段と、を具備する構成を採る。
【0010】
本発明の通信品質表示方法は、複数の異なる通信方式により通信を行ってサービスの提供を受ける無線端末装置における通信品質表示方法であって、各々の前記通信方式により通信する際の通信品質を各々検出するステップと、検出した各々の前記通信品質に基づいて、前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定するステップと、決定した前記通信品質を表示するステップと、を具備するようにした。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の異なる通信方式を使用してサービスの提供を受ける際に、サービス内容に応じた通信品質を表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線端末装置100の構成を示すブロック図である。
【0014】
第1の受信電界強度検出部101は、図示しないアンテナで受信した第1の通信方式の受信信号が入力し、入力した第1の通信方式の受信信号の受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を検出する。そして、第1の受信電界強度検出部101は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部103へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部103へ出力する。ここで、第1の通信方式とは、例えば、セルラー方式、PHS(Personal Handy-phone System)方式、ブルートゥース(登録商標)、無線LAN、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)またはディジタルテレビ放送等である。
【0015】
第2の受信電界強度検出部102は、図示しないアンテナで受信した第2の通信方式の受信信号が入力し、入力した第2の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部103へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部103へ出力する。ここで、第2の通信方式とは、例えば、セルラー方式、PHS方式、ブルートゥース(登録商標)、無線LAN、WiMAXまたはディジタルテレビ放送等である。ただし、第2の通信方式は、第1の通信方式とは異なる通信方式であり、例えば、第1の通信方式は無線LANを使用し、第2の通信方式はセルラー方式を使用する。
【0016】
無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果と、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果とに基づいて、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を使用してサービスを受ける際の受信電界強度を決定する。この際、無線状態調整部103は、表示部105に表示するアンテナバーにおけるバーの数を受信電界強度として決定する。そして、無線状態調整部103は、決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力する。なお、無線状態調整部103は、今回決定した受信電界強度が前回決定した受信電界強度と異なる場合にのみ、今回決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力するようにしても良い。また、無線状態調整部103における受信電界強度の決定方法は後述する。
【0017】
表示制御部104は、無線状態調整部103から入力した受信電界強度を表示するための表示処理を行い、受信電界強度を表示部105に表示する制御を行う。
【0018】
表示部105は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であり、表示制御部104の制御により、受信電界強度を表示する。
【0019】
次に、無線端末装置100の動作について、図2を用いて説明する。図2は、無線端末装置100の動作を示すフロー図である。図2では、第1の受信電界強度検出部101及び第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を受信電界強度の検出結果として無線状態調整部103へ出力する場合を例に説明する。
【0020】
無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rb、または第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが圏外レベルであるか否かを判定する(Rc=圏外又はRb=圏外?)(ステップST201)。
【0021】
第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rb、または第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが圏外レベルである場合には(ステップST201:Yes)、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度を圏外にして表示することを決定する(Ra=圏外)(ステップST202)。なお、図2において、Raは、無線状態調整部103から出力される受信電界強度である。
【0022】
一方、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rb、または第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが圏外レベルでない場合には(ステップST201:No)、無線状態調整部103は、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果が調整閾値より小さいか否かを判定する(Rc<調整閾値?)。さらに、無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rbから1を減算した場合(Rb−1)に、減算結果が0にならないか否かを判定する((Rb−1)≠圏外?)(ステップST203)。なお、本判定は調整した結果が圏外にならないか否かを判定することを意味する。
【0023】
第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果が調整閾値より小さく、且つ第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果から1を減算した場合に、減算結果が0にならない場合には(ステップST203:Yes)、無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101の受信電界強度の検出結果を所定量小さくする(Ra=AD(Rb))(ステップST204)。即ち、無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101の受信電界強度の検出結果を1レベル下げる。なお、図2において、AD(Rb)は、受信電界強度の検出結果を調整するための調整関数であり、本実施の形態においては、受信電界強度の検出結果を1レベル下げる関数である。
【0024】
一方、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果が調整閾値より小さくない場合、または第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果から1を減算した場合に、減算結果が0になる場合には(ステップST203:No)、無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101の受信電界強度の検出結果の調整を行わない(Ra=Rb)(ステップST205)。即ち、無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101の受信電界強度の検出結果をそのまま出力する。
【0025】
図2において、第2の通信方式を使用して伝送するデータ容量よりも第1の通信方式を使用して伝送するデータ容量の方が大きい場合には、第2の通信方式の第2受信電界強度を使用して第1の通信方式の第1受信電界強度を調整することができる。従って、この場合には、データ容量の最も大きい第1の通信方式の第1受信電界強度を基準にして調整した受信電界強度を、サービスの提供を受ける際の受信電界強度として表示することができる。
【0026】
図3は、無線端末装置100の位置と各通信エリアとの関係を示す図である。また、図4は、無線端末装置100が図3のA〜Gの各々に位置する場合において、第1の受信電界強度検出部101及び第2の受信電界強度検出部102の受信電界強度の検出結果と、無線状態調整部103にける調整結果と、表示部105の表示とを示す図である。また、図5は、図3のA〜Gの各々に位置における第1の受信電界強度検出部101の検出結果及び第2の受信電界強度検出部102の検出結果の一例を示す図である。
【0027】
また、図3において、位置Aは、第2の通信方式の通信エリア#302の圏内であるが、第1の通信方式の通信エリア#301の圏外である。また、位置Gは、第2の通信方式の通信エリア#302の圏外であるが、第1の通信方式の通信エリア#301の圏内である。また、位置B〜Fは、第1の通信方式の通信エリア#301と第2の通信方式の通信エリア#302の双方の圏内である。これより、位置B〜位置Fは、サービスを利用することが可能なエリアである。また、図4において、アンテナバーは、アンテナのみの図形(図4(B))、またはアンテナとバーとの組み合わせからなる図形(図4(C)〜図4(F))により表示される。また、バーの数は、受信電界強度に応じて変更される。
【0028】
無線端末装置100が位置Aにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏外閾値#501より小さい。従って、図4(A)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果として圏外を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出する。この結果、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度を圏外にすることを決定し、表示部105は、圏外を表示する。
【0029】
また、無線端末装置100が位置Bにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏内レベル0と1の閾値#502より小さく且つ圏外閾値#501以上である。従って、図4(B)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果としてレベル0を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出する。この結果、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度をレベル0にすることを決定し、表示部105は、レベル0を示すアンテナバーを表示する。
【0030】
また、無線端末装置100が位置Cにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏内レベル1と2の閾値#503より小さく且つ圏内レベル1と2の閾値#502以上である。従って、図4(C)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果としてレベル1を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出する。この結果、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度をレベル1にすることを決定し、表示部105は、レベル1を示すアンテナバーを表示する。
【0031】
また、無線端末装置100が位置Dにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏内レベル2と3の閾値#504より小さく且つ圏内レベル1と2の閾値#503以上である。従って、図4(D)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果としてレベル2を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出する。この結果、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度をレベル2にすることを決定し、表示部105は、レベル2を示すアンテナバーを表示する。
【0032】
また、無線端末装置100が位置Eにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏内レベル2と3の閾値#504以上であり、第2の受信電界強度検出部102の検出結果Rc_ex(t)は、調整閾値#505以上である。従って、図4(E)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出する。この結果、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度をレベル3にすることを決定し、表示部105は、レベル3を示すアンテナバーを表示する。
【0033】
また、無線端末装置100が位置Fにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏内レベル2と3の閾値#504以上であり、第2の受信電界強度検出部102の検出結果Rc_ex(t)は、調整閾値#505より小さく且つ圏外閾値#506より大きい。従って、図4(F)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果としてレベル0を検出する。この結果、無線状態調整部103は、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)=3から1を減算し(Ra=AD(Rb)=Rb−1)、サービスを受ける際の受信電界強度をレベル2にすることを決定し、表示部105は、レベル2を示すアンテナバーを表示する。
【0034】
また、無線端末装置100が位置Gにおいて通信を行う場合、図5に示すように、第1の受信電界強度検出部101の検出結果Rb_ex(t)は、圏内レベル2と3の閾値#504以上であり、第2の受信電界強度検出部102の検出結果Rc_ex(t)は、圏外閾値#506以下である。従って、図4(G)に示すように、第1の受信電界強度検出部101は受信電界強度の検出結果としてレベル3を検出し、第2の受信電界強度検出部102は受信電界強度の検出結果として圏外を検出する。この結果、無線状態調整部103は、サービスを受ける際の受信電界強度を圏外にすることを決定し、表示部105は、圏外を表示する。
【0035】
上記より、無線端末装置100が位置Fから位置Gに移動する場合、表示部105は、第1の受信電界強度検出部101における実際の受信電界強度の検出結果よりも低い受信電界強度を表示する。この結果、ユーザは、表示部105の表示を見ることにより、サービスを受けられなくなる可能性があることを認識することができる。
【0036】
これに対して、従来は、第1の通信方式における実際の受信電界強度の検出結果をそのまま表示する。例えば、無線端末装置は、位置Fに存在する場合、レベル3のアンテナバーを表示する。従って、従来、無線端末装置は、位置Fから位置Gに移動した際に、レベル3を表示しているにも関わらず突然圏外になり、ユーザにとっては予期しない時に突然サービスを受けられなくなる自体を生じる。
【0037】
次に、第1の受信電界強度検出部101及び第2の受信電界強度検出部102が、検出した受信電界強度そのものを検出結果として無線状態調整部103へ出力する場合の無線端末装置100の動作について説明する。
【0038】
この場合、無線状態調整部103は、加重平均値を求めることにより、表示部105に表示するアンテナバーにおけるバーの数を間接的に調整する。即ち、無線状態調整部103は、(1)式により加重平均値を求める。
【0039】
AD(Rb、Rc)=((Wb*Rb+Wc*Rc)/(Rb+Rc)) (1)
ただし、AD(Rb、Rc)は、加重平均値
Wb、Wcは、重み係数
Rbは、第1の受信電界強度検出部101の検出結果(RSSI)
Rcは、第2の受信電界強度検出部102の検出結果(RSSI)
【0040】
そして、無線状態調整部103は、上記(1)式により求めた加重平均値と閾値とを比較することにより、表示するアンテナバーにおけるバーの数を調整する。例えば、無線状態調整部103は、加重平均値が閾値以下の場合に、第1の受信電界強度検出部101により検出した受信電界強度を用いて決定したアンテナバーにおけるバーの数を1つ減らすことを決定する。なお、その他の無線端末装置100の動作は、図2〜図5と同一であるので、その説明を省略する。
【0041】
このように、本実施の形態によれば、複数の異なる通信方式を使用してサービスの提供を受ける際に、サービス内容に応じた受信電界強度を表示することができる。また、本実施の形態によれば、複数の通信方式における各々の伝送容量に応じて受信電界強度を調整することにより、伝送するデータ容量の大きな通信方式等の良好な品質を要求される通信方式を基準にして調整した受信電界強度を、サービスの提供を受ける際の受信電界強度として表示することができる。
【0042】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る無線端末装置600の構成を示すブロック図である。
【0043】
図6に示す無線端末装置600は、図1に示す実施の形態1に係る無線端末装置100に対して、圏外判定テーブル保持部601及び調整値算出テーブル保持部602を追加し、無線状態調整部103の代わりに無線状態調整部603を有する。なお、図6において、図1と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
圏外判定テーブル保持部601は、検出した受信電界強度が圏外レベルであるか否かを判定するための閾値を保持する。
【0045】
調整値算出テーブル保持部602は、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を使用してサービスを受ける際の受信電界強度を決定するための調整値を保持する。
【0046】
第1の受信電界強度検出部101は、図示しないアンテナで受信した第1の通信方式の受信信号が入力し、入力した第1の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第1の受信電界強度検出部101は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部603へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部603へ出力する。
【0047】
第2の受信電界強度検出部102は、図示しないアンテナで受信した第2の通信方式の受信信号が入力し、入力した第2の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部603へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部603へ出力する。
【0048】
無線状態調整部603は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果と、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果とを、圏外判定テーブル保持部601に保持する圏外閾値及び調整値算出テーブル保持部602に保持する調整値の各々と比較することにより、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を使用してサービスを受ける際の受信電界強度を決定する。この際、無線状態調整部603は、表示部105に表示するアンテナバーにおけるバーの数を受信電界強度として決定する。そして、無線状態調整部603は、決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力する。なお、無線状態調整部603は、今回決定した受信電界強度が前回決定した受信電界強度と異なる場合にのみ、今回決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力するようにしても良い。また、無線状態調整部603における受信電界強度の決定方法は後述する。
【0049】
表示制御部104は、無線状態調整部603から入力した受信電界強度を表示するための表示処理を行い、受信電界強度を表示部105に表示する制御を行う。
【0050】
図7は、圏外判定テーブルを示す図である。また、図8は、調整値算出テーブルを示す図である。また、図8において、rcr1>rcr2であり、AD1(Rb)>AD2(Rb)>AD3(Rb)である。
【0051】
次に、無線端末装置600の動作について、図9を用いて説明する。図9は、無線端末装置600の動作を示すフロー図である。図9では、第1の受信電界強度検出部101及び第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部603へ出力する場合を例に説明する。
【0052】
無線状態調整部603は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rb、または第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、圏外判定テーブルの閾値rbo、rcoよりも小さいか否かを判定する(Rc<rcoまたはRb<rbo?)(ステップST901)。
【0053】
第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rb、または第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、圏外判定テーブルの閾値rbo、rcoよりも小さい場合には(ステップST901:Yes)、無線状態調整部603は、サービスを受ける際の受信電界強度を圏外にして表示することを決定する(Ra=圏外)(ステップST902)。そして、表示部105は、「圏外」を表示する。
【0054】
一方、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rb、または第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、圏外判定テーブルの閾値rbo、rcoよりも小さくない場合には(ステップST901:No)、無線状態調整部603は、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、調整値算出テーブルの閾値rcr1以上であるか否かを判定する(Rc≧rcr1?)(ステップST903)。
【0055】
第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、調整値算出テーブルの閾値rcr1以上である場合には(ステップST903:Yes)、無線状態調整部603は、調整値算出テーブル保持部602に保持される調整値算出テーブルを参照して、調整結果Raとして調整値AD1(Rb)を選択する(Ra=AD1(Rb))(ステップST904)。また、無線状態調整部603は、選択した調整値AD1(Rb)により、出力する受信電界強度を調整する。例えば、無線状態調整部603は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rbに対して「調整値AD1(Rb)=1」を乗算し、乗算結果と閾値とを比較して調整結果Raを求め、求めた調整結果Raを出力する。そして、表示部105は、調整結果Raを表示する。
【0056】
一方、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、調整値算出テーブルの閾値rcr1以上でない場合には(ステップST903:No)、無線状態調整部603は、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、調整値算出テーブルの閾値rcr2以上であるか否かを判定する(Rc≧rcr2?)(ステップST905)。
【0057】
第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、調整値算出テーブルの閾値rcr2以上である場合には(ステップST905:Yes)、無線状態調整部603は、調整値算出テーブル保持部602に保持される調整値算出テーブルを参照して、調整結果Raとして調整値AD2(Rb)を選択する(Ra=AD2(Rb))(ステップST906)。また、無線状態調整部603は、選択した調整値AD2(Rb)により、出力する受信電界強度を調整する。例えば、無線状態調整部603は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rbに対して「調整値AD2(Rb)=0.9」を乗算し、乗算結果と閾値とを比較して調整結果Raを求め、求めた調整結果Raを出力する。そして、表示部105は、調整結果Raを表示する。
【0058】
一方、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果Rcが、調整値算出テーブルの閾値rcr2以上でない場合には(ステップST905:No)、無線状態調整部603は、調整値算出テーブル保持部602に保持される調整値算出テーブルを参照して、調整結果Raとして調整値AD3(Rb)を選択する(Ra=AD3(Rb))(ステップST907)。また、無線状態調整部603は、選択した調整値AD3(Rb)により、出力する受信電界強度を調整する。例えば、無線状態調整部603は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果Rbに対して「調整値AD3(Rb)=0.7」を乗算し、乗算結果と閾値とを比較して調整結果Raを求め、求めた調整結果Raを出力する。そして、表示部105は、調整結果Raを表示する。
【0059】
図9において、ステップST901及びステップST902の処理は圏外判定テーブルに従った処理であり、ステップST903〜ステップST907の処理は調整値算出テーブルに従った処理である。
【0060】
このように、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、テーブルに保持した閾値を用いて、表示する受信電界強度を決定するので、受信電界強度を決定する処理を簡略化することができる。また、本実施の形態によれば、第2の受信電界強度検出部の受信電界強度の検出結果Rcと比較する閾値を複数設けたので、段階的に受信電界強度を切り替えて表示することができ、ユーザに対して段階的に注意を促すことができる。
【0061】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る無線端末装置1000の構成を示すブロック図である。
【0062】
図10に示す無線端末装置1000は、図1に示す実施の形態1に係る無線端末装置100に対して、調整指示判定部1001を追加し、無線状態調整部103の代わりに無線状態調整部1002を有する。なお、図10において、図1と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0063】
調整指示判定部1001は、受信電界強度の調整を指示する指示情報を取得した場合に、無線状態調整部1002に対して受信電界強度を調整することを指示する。ここで、指示情報とは、例えば、無線端末装置1000に設けた図示しないサービス選択ボタンの押圧により、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を用いた通信により提供されるサービスがユーザにより選択された旨の情報、URLにより関連付けられたサービス提供元のURLが選択された旨の情報、第1の通信方式又は第2の通信方式により受信したデータに保持される第1の通信方式と第2の通信方式の双方を用いた通信により提供されるサービスである旨の情報、または第1の通信方式又は第2の通信方式により受信したデータに保持される情報(例えば、URL)を選択することにより更に第1の通信方式又は第2の通信方式で受信したデータに保持される第1の通信方式と第2の通信方式の双方を用いた通信により提供されるサービスである旨の情報である。
【0064】
第1の受信電界強度検出部101は、図示しないアンテナで受信した第1の通信方式の受信信号が入力し、入力した第1の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第1の受信電界強度検出部101は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部1002へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部1002へ出力する。
【0065】
第2の受信電界強度検出部102は、図示しないアンテナで受信した第2の通信方式の受信信号が入力し、入力した第2の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部1002へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部1002へ出力する。
【0066】
無線状態調整部1002は、受信電界強度の調整を行うことを調整指示判定部1001により指示された場合に、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果と、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果とに基づいて、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を使用してサービスを受ける際の受信電界強度を決定する。この際、無線状態調整部1002は、表示部105に表示するアンテナバーにおけるバーの数を受信電界強度として決定する。そして、無線状態調整部1002は、決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力する。なお、無線状態調整部1002は、今回決定した受信電界強度が前回決定した受信電界強度と異なる場合にのみ、今回決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力するようにしても良い。
【0067】
表示制御部104は、無線状態調整部1002から入力した受信電界強度を表示するための表示処理を行い、受信電界強度を表示部105に表示する制御を行う。
【0068】
なお、無線端末装置1000の動作は、調整指示判定部1001から指示された場合に受信電界強度の調整を行う以外は図2〜図5と同一であるので、その説明を省略する。
【0069】
このように、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、必要な時にのみ受信電界強度の調整を行うので、受信電界強度の調整に伴う処理負荷を軽減することができる。また、本実施の形態によれば、指示情報に基づいて利用者に提供されるサービスごとに受信電界強度の調整を行うか行わないかを切り替えることができるので、サービスの種類に適合した受信電界強度の表示を行うことができる。
【0070】
(実施の形態4)
図11は、本発明の実施の形態4に係る無線端末装置1100の構成を示すブロック図である。
【0071】
図11に示す無線端末装置1100は、図1に示す実施の形態1に係る無線端末装置100に対して、調整条件取得部1101を追加し、無線状態調整部103の代わりに無線状態調整部1102を有する。なお、図11において、図1と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0072】
調整条件取得部1101は、調整用パラメータ情報を取得する。ここで、調整用パラメータとは、例えば、図5の各閾値#501〜#506、または図7及び図8のテーブルの情報である。
【0073】
第1の受信電界強度検出部101は、図示しないアンテナで受信した第1の通信方式の受信信号が入力し、入力した第1の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第1の受信電界強度検出部101は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部1102へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部1102へ出力する。
【0074】
第2の受信電界強度検出部102は、図示しないアンテナで受信した第2の通信方式の受信信号が入力し、入力した第2の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部1102へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部1102へ出力する。
【0075】
無線状態調整部1102は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果と、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果とを、調整条件取得部1101により取得した閾値と比較することにより、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を使用してサービスを受ける際の受信電界強度を決定する。この際、無線状態調整部1102は、表示部105に表示するアンテナバーにおけるバーの数を受信電界強度として決定する。そして、無線状態調整部1102は、決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力する。なお、無線状態調整部1102は、今回決定した受信電界強度が前回決定した受信電界強度と異なる場合にのみ、今回決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力するようにしても良い。
【0076】
表示制御部104は、無線状態調整部1102から入力した受信電界強度を表示するための表示処理を行い、受信電界強度を表示部105に表示する制御を行う。
【0077】
なお、無線端末装置1100の動作は、調整条件取得部1101において取得した調整パラメータ情報を用いて閾値を設定する以外は図2〜図5と同一であるので、その説明を省略する。
【0078】
このように、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、閾値を記憶する必要がないので、記憶容量を小さくすることができ、小型化することができる。また、サービス内容が変更されたときや、時間帯や通信環境など環境条件に変化が生じたときに、異なる閾値を設定することができるので、サービス内容や環境条件に適合した受信電界強度を表示することができる。
【0079】
なお、本実施の形態において、パラメータ情報は、図5の各閾値#501〜#506、または図7及び図8のテーブルの情報であるが、本発明はこれに限らず、図5の各閾値#501〜#506、または図7及び図8のテーブルの各閾値を算出により求めるためのパラメータの情報でも良い。
【0080】
(実施の形態5)
図12は、本発明の実施の形態5に係る無線端末装置1200の構成を示すブロック図である。
【0081】
図12に示す無線端末装置1200は、図1に示す実施の形態1に係る無線端末装置100に対して、判定テーブル保持部1201及び判定テーブル選択部1202を追加し、無線状態調整部103の代わりに無線状態調整部1203を有する。なお、図12において、図1と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0082】
判定テーブル保持部1201は、受信電界強度調整用のテーブルをサービス毎に保持する。
【0083】
判定テーブル選択部1202は、サービスに関する情報であるサービス情報を取得し、取得したサービス情報のサービスに対応する判定テーブルを判定テーブル保持部1201に記憶している判定テーブルから選択する。ここで、サービス情報とは、伝送するデータの伝送容量、音声、画像等の伝送するデータの種別、またはサービス内容の種別等の情報である。
【0084】
第1の受信電界強度検出部101は、図示しないアンテナで受信した第1の通信方式の受信信号が入力し、入力した第1の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第1の受信電界強度検出部101は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部1203へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部1203へ出力する。
【0085】
第2の受信電界強度検出部102は、図示しないアンテナで受信した第2の通信方式の受信信号が入力し、入力した第2の通信方式の受信信号の受信電界強度を検出する。そして、第2の受信電界強度検出部102は、検出した受信電界強度を検出結果として無線状態調整部1203へ出力するか、または検出した受信電界強度に応じたアンテナバーにおけるバーの数を検出結果として無線状態調整部1203へ出力する。
【0086】
無線状態調整部1203は、第1の受信電界強度検出部101から入力した受信電界強度の検出結果と、第2の受信電界強度検出部102から入力した受信電界強度の検出結果とを、判定テーブル選択部1202が選択した判定テーブルに保持される調整値の各々と比較することにより、第1の通信方式と第2の通信方式の双方を使用してサービスを受ける際の受信電界強度を決定する。この際、無線状態調整部1203は、表示部105に表示するアンテナバーにおけるバーの数を受信電界強度として決定する。そして、無線状態調整部1203は、決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力する。なお、無線状態調整部1203は、今回決定した受信電界強度が前回決定した受信電界強度と異なる場合にのみ、今回決定した受信電界強度を表示制御部104へ出力するようにしても良い。
【0087】
表示制御部104は、無線状態調整部1203から入力した受信電界強度を表示するための表示処理を行い、受信電界強度を表示部105に表示する制御を行う。
【0088】
なお、無線端末装置1200の動作は、サービス情報を用いて判定テーブルを選択し、選択した判定テーブルに基づいて受信電界強度を調整する以外は図2〜図5と同一であるので、その説明を省略する。
【0089】
このように、本実施の形態によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、サービス内容に応じて異なる閾値を設定することができることにより、サービス内容に適合した受信電界強度を表示することができる。
【0090】
なお、上記実施の形態1〜実施の形態5において、無線状態調整部は表示部に表示するアンテナバーにおけるバーの数を調整したが、本発明はこれに限らず、受信電界強度を示す任意の表示を調整することができる。また、上記実施の形態1〜実施の形態5において、第1の通信方式と第2の通信方式の2つの通信方式を使用してサービスの提供を受けたが、本発明はこれに限らず、3つ以上の任意の通信方式を使用してサービスの提供を受ける場合にも適用することができる。また、上記実施の形態1〜実施の形態5において、通信品質は受信電界強度であるものとして説明したが、本発明はこれに限らず、送信もしくは受信におけるデータ誤り率、パケットロス率、伝送遅延量、データ伝送速度または電界強度の変化量などの尺度に基づいた品質であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明にかかる無線端末装置及び通信品質表示方法は、特に複数の異なる通信方式を用いてサービスの提供を受けるのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無線端末装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係る無線端末装置の動作を示すフロー図
【図3】本発明の実施の形態1に係る無線端末装置の位置と各通信エリアとの関係を示す図
【図4】本発明の実施の形態1に係る無線端末装置の各位置において、第1の受信電界強度検出部及び第2の受信電界強度検出部の受信電界強度の検出結果と、無線状態調整部における調整結果と、表示部の表示とを示す図
【図5】本発明の実施の形態1に係る各位置における第1の受信電界強度検出部の検出結果及び第2の受信電界強度検出部の検出結果の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態2に係る無線端末装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態2に係る圏外判定テーブルを示す図
【図8】本発明の実施の形態2に係る調整値算出テーブルを示す図
【図9】本発明の実施の形態2に係る無線端末装置の動作を示すフロー図
【図10】本発明の実施の形態3に係る無線端末装置の構成を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態4に係る無線端末装置の構成を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態5に係る無線端末装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0093】
100、600、1000、1100、1200 無線端末装置
101 第1の受信電界強度検出部
102 第2の受信電界強度検出部
103、603、1002、1102、1203 無線状態調整部
104 表示制御部
105 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の異なる通信方式により通信を行ってサービスの提供を受ける際に、各々の前記通信方式により通信する際の通信品質を各々検出する検出手段と、
検出した各々の前記通信品質に基づいて、前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定する決定手段と、
決定した前記通信品質を表示する表示手段と、
を具備する無線端末装置。
【請求項2】
前記決定手段は、伝送するデータ容量の最も大きな前記通信方式の通信品質を調整することにより、前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項3】
前記検出手段は、第1の通信方式により通信する際の第1通信品質と第2の通信方式により通信する際の第2通信品質とを検出し、
前記決定手段は、前記第2通信品質が閾値以下の場合に、前記第1通信品質を所定量小さくした通信品質を前記サービスの提供を受ける際の通信品質として決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項4】
前記検出手段は、第1の通信方式により通信する際の第1通信品質と第2の通信方式により通信する際の第2通信品質とを検出し、
前記決定手段は、前記第1通信品質と前記第2通信品質との加重平均値を算出し、算出した前記加重平均値が閾値以下の場合に、前記第1通信品質を所定量小さくした通信品質を前記サービスの提供を受ける際の通信品質として決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記決定手段により決定した通信品質をアンテナバーにより表示し、
前記決定手段は、表示する前記アンテナバーにおけるバーの数を決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項6】
前記決定手段は、前記検出手段により検出した通信品質の少なくとも1つが圏外レベルである場合に、前記サービスの提供を受ける際の通信品質を圏外として前記表示手段に表示させる請求項1記載の無線端末装置。
【請求項7】
前記検出手段は、第1の通信方式により通信する際の第1通信品質と第2の通信方式により通信する際の第2通信品質とを検出し、
前記決定手段は、通信品質と調整値とを対応付けたテーブルを有し、前記第2通信品質を用いて前記テーブルを参照することにより前記調整値を選択するとともに、選択した前記調整値により前記第1通信品質を調整することにより前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項8】
前記サービスの提供を受けることを検出した場合に、前記決定手段に対して前記決定を行うことを指示する指示手段を具備し、
前記決定手段は、前記指示を受けた際に前記決定を行う請求項1記載の無線端末装置。
【請求項9】
閾値の情報であるパラメータ情報を取得する取得手段を具備し、
前記決定手段は、取得した前記パラメータ情報の閾値と前記検出手段により検出した通信品質とを比較して前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項10】
通信品質と調整値とを対応付けたサービス毎のテーブルを保持する保持手段と、
提供を受けるサービスに応じて前記テーブルを選択する選択手段とを具備し、
前記検出手段は、第1の通信方式により通信する際の第1通信品質と第2の通信方式により通信する際の第2通信品質とを検出し、
前記決定手段は、前記第2通信品質を用いて、前記選択手段により選択した前記テーブルを参照することにより前記調整値を選択するとともに、選択した前記調整値により前記第1通信品質を調整することにより前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定する請求項1記載の無線端末装置。
【請求項11】
複数の異なる通信方式により通信を行ってサービスの提供を受ける無線端末装置における通信品質表示方法であって、
各々の前記通信方式により通信する際の通信品質を各々検出するステップと、
検出した各々の前記通信品質に基づいて、前記サービスの提供を受ける際の通信品質を決定するステップと、
決定した前記通信品質を表示するステップと、
を具備する通信品質表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−98366(P2010−98366A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−265320(P2008−265320)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】