説明

無線通信システム、無線送信機、及び無線受信機

【課題】複数の無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信させても、無線受信機にて受信した搬送波から該搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識することのできる無線通信システム、このシステムに用いられる無線送信機、及び、このシステムに用いられる無線受信機を提供する。
【解決手段】第1無線送信機10は、受光素子13によって第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波を受信していない間に、加速度センサ11によって検出される加速度が所定閾値を超えたと判断したことに基づいて、通常モードにて搬送波を送信する。また、第1無線送信機10は、受光素子13によって第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波のうちリード信号にて変調された部分を受信している間に、加速度センサ11によって検出される加速度がそのリード信号にて変調された部分の受信終了時に、重畳モードにて赤外線搬送波を送信開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信信号によって変調した上で搬送波を送信する無線送信機と、この無線送信機から送信される搬送波を受信する無線受信機とを備える無線通信システム、このシステムに用いられる無線送信機、及び、このシステムに用いられる無線受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばテレビやDVDプレーヤー等の家電製品において、赤外線搬送波を用いて通信信号の送受信を行なうリモートコントロール(以下、リモコンと略記する)システムが普及している。
【0003】
テレビのリモコンシステムあるいはDVDプレーヤーのリモコンシステムは、通常、専用リモコンに内蔵される無線送信機と、テレビ本体やDVDプレーヤー等の機器本体が有する無線受信機とを備える。
【0004】
専用リモコンには、機器本体へのコマンド(電源オン等)に対応する複数の操作スイッチが設けられている。専用リモコンは、それら複数の操作スイッチのうちオン操作された操作スイッチに対応する信号パターンを有する通信信号を生成するとともに、その生成した通信信号にて例えば「38[kHz]」等で発振する搬送波(電気信号)を変調し、この電気信号を赤外線搬送波(赤外光)に変換して無線送信機から送信する。
【0005】
機器本体は、当該機器本体が備える無線受信機によって赤外線搬送波(赤外光)を受信すると、その受信した赤外線搬送波を電気信号に変換するとともに、その電気信号に変換した搬送波を復調(検波)することで通信信号を取り出す。そして、機器本体は、その取り出した通信信号の信号パターンと当該機器本体に予め記憶されている参照用信号パターンとを照合することでオン操作された操作スイッチを特定し、機器本体へのコマンドを認識する。
【0006】
ここで、図5(a)及び(b)に、テレビの専用リモコンから送信される赤外線搬送波の計測例及びテレビ本体にて受信される赤外線搬送波の計測例をそれぞれ示す。これら図5(a)及び(b)に示されるように、テレビの専用リモコンから送信された赤外線搬送波の推移は、テレビ本体にて受信された赤外線搬送波の推移に一致している。したがって、テレビ本体は、当該テレビ本体にて受信された赤外線搬送波に基づいて、テレビの専用リモコンに設けられた複数の操作スイッチのうちオン操作された操作スイッチを特定し、テレビ本体へのコマンドを認識することが可能である。そして、ひいては、テレビの専用リモコンによってテレビ本体を遠隔操作することができる。なお、こうしたテレビのリモコンシステムやDVDプレーヤーのリモコンシステムは、一対の無線送信機及び無線受信機を有する無線通信システムであり、且つ、1つの無線通信システムと他の無線通信システムとは互いに独立している。
【0007】
ところで、上記テレビ本体及びDVDプレーヤー本体は近接した状態で使用されることが多い。すなわち、テレビのリモコンシステム及びDVDプレーヤーのリモコンシステム等、複数の無線通信システムが互いに近接した状態で使用されることが多い。こうした複数の無線通信システムが互いに近接した状態で使用されると、次のような事態が生じることがある。
【0008】
図6(a)〜(c)に、テレビの専用リモコンから送信される赤外線搬送波の計測例、DVDプレーヤーの専用リモコンから送信される赤外線搬送波の計測例、及びテレビ本体にて受信される赤外線搬送波の計測例を、それぞれ示す。テレビ専用リモコン及びDVDプレーヤー専用リモコンの双方がほぼ同時に操作されると、図6(a)及び(b)に示されるように、赤外線搬送波が双方の専用リモコンからほぼ同時に出力される。ほぼ同時に出力されると、図6(c)に示されるように、赤外線搬送波は相互に干渉してしまう(論理和となる)。こうして相互干渉された赤外線搬送波を復調(検波)すると、不規則な信号パターンを有する通信信号が取り出され、そのため、テレビ本体の受信機も、DVDプレーヤーの受信機も、双方の専用リモコンが有する複数の操作スイッチのうちオン操作された操作スイッチを特定すること、ひいては、双方の機器本体へのコマンドを認識することができなくなってしまう。したがって、双方の専用リモコンがほぼ同時に操作されると、双方の機器本体のうちいずれか一方どころか双方とも、遠隔操作することができなくなってしまう。
【0009】
これに対し、例えば特許文献1には、リモートコントロール信号を送信する際に外部からのリモートコントロール信号の有無を検知して、この外部からのリモートコントロール信号が無いときのみ送信を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平3−259698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、上記特許文献1に記載の技術を参照して、無線通信システムを次のように構成することが考えられる。
【0012】
詳しくは、無線受信機を機器本体だけでなく専用リモコンにも備え、専用リモコンは、他の専用リモコンの無線送信機から送信された赤外線搬送波を当該専用リモコンの無線受信機にて受信するか否かを判断し、他の専用リモコンの無線送信機から送信された赤外線搬送波を受信したと判断する場合、他の専用リモコンの無線送信機から送信される赤外線搬送波の送信時間よりも長い一定時間だけ、当該専用リモコンの無線送信機からの赤外線搬送波を送信する時期を遅延する。
【0013】
これにより、双方の専用リモコンがほぼ同時に操作されても、これら双方の専用リモコンから赤外線搬送波がほぼ同時に出力されることがなくなることから、赤外線搬送波の相互干渉を回避することができ、テレビ本体が備える無線受信機及びDVDプレーヤー本体が備える無線受信機は、各専用リモコンから送信される赤外線搬送波を順次受信・復調(検波)し、オン操作された操作スイッチを特定し、双方の機器本体へのコマンドを認識することができるようになる。したがって、双方の専用リモコンがほぼ同時に操作されても、双方の機器本体を順次遠隔操作することができるようにはなる。
【0014】
しかしながら、上記技術は、複数の無線送信機からほぼ同時に赤外線搬送波を送信するものではない。そのため、複数の無線送信機からほぼ同時に送信された赤外線搬送波を受信して、その赤外線搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識すること、ひいては、機器本体へのコマンドを認識することは依然として難しい。複数の無線送信機からほぼ同時に赤外線搬送波を送信しても、機器本体がコマンドを認識できるようにしたいという要望は、例えば、テレビのリモコンシステムやDVDプレーヤーのリモコンシステム等、一対の無線送信機及び無線受信機を有する無線通信システムが複数近接する場合においてはもちろんのこと、人体の各部の動きを信号源とするウェアラブルコントローラや、車両各部の振動・衝撃を検知するワイヤレスセンサ等、1つの無線受信機に対して複数の無線送信機を有する無線通信システムにおいてはより強い。
【0015】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信させても、無線受信機にて受信した搬送波から該搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識することのできる無線通信システム、このシステムに用いられる無線送信機、及び、このシステムに用いられる無線受信機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
こうした目的を達成するため、上記請求項1に記載の構成では、例えば2つの無線送信機及び1つの無線受信機を備える場合、次のように作用効果を奏する。
【0017】
一方の無線送信機が搬送波の送信指示を受けた旨を判断したことに基づいて、その無線送信機は通常モードにて搬送波を送信する。このとき、他方の無線送信機が、一方の無線送信機から送信される搬送波のリード部を受信している間に、搬送波の送信指示を受けた旨を判断したことに基づいて、そのリード部の受信終了時に、重畳モードにて搬送波を送信開始する。そのため、搬送波のうちデータ信号にて変調された部分であるデータ部が、これら2つの無線送信機からほぼ同時に送信され、重畳されて(重ね合わされて)無線受信機によって受信される。
【0018】
ここで、一方の無線送信機は通常モードにて搬送波を送信するのに対し、他方の無線送信機は重畳モードにて搬送波を送信する。そのため、一方の無線送信機から送信される搬送波のうち通常パターンのデータ信号にて変調されたデータ部は、他方の無線送信機から送信される搬送波のうち重畳パターンのデータ信号にて変調されたデータ部に重畳されても、これら重畳された搬送波から識別可能である。
【0019】
したがって、無線受信機の受信機側照合認識部は、受信機側受信部によって取り出された信号のパターンと、受信機側記憶部に記憶された参照用信号パターンとを照合することができ、搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識することができる。なお、説明の便宜上、「2つの無線送信機及び1つの無線受信機を備える」場合についての作用効果を説明したが、無線送信機の数も、無線受信機の数も、これに限らず、同様に作用し、同様の効果を奏する。このようにして、複数の無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信させても、無線受信機にて受信した搬送波からこの搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識することができるようになる。
【0020】
また、上記請求項1に記載の発明では、他方の無線送信機は、重畳モードにて搬送波を送信するため、搬送波のうちリード信号にて変調される部分が省略される。そのため、搬送波のうちリード信号にて変調される部分(リード部)を省略しない上記課題の欄に記載の技術と比較してより早期に、搬送波の送信を終えることができるようになる。
【0021】
なお、上記請求項1に記載の発明において、通常パターンのデータ信号にて変調された搬送波及び重畳パターンのデータ信号にて変調された搬送波は、これら双方の搬送波が重ね合わされても互いに識別可能なパターンのうち一方及び他方である。
【0022】
こうした重畳パターンのデータ信号として、前記送信機側制御部は、請求項2に記載の発明のように、他の無線送信機の送信機側送信部が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いることができる。
【0023】
さらに、この請求項2に記載の構成において、送信機側送信部は、重畳パターンのデータ信号として、当該送信機側送信部が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、同一の位置にパルスを有する信号を用いてもよい。
【0024】
あるいは、上記請求項2に記載の構成において、送信機側送信部は、重畳パターンのデータ信号として、請求項3に記載の発明のように、当該送信機側送信部用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いてもよい。
【0025】
請求項7に記載の発明のように、こうした無線通信システムを、遠隔操作機とこの遠隔操作機によって遠隔操作される被操作器からなる遠隔操作システムに用いてもよい。詳しくは、無線送信機は、被操作器へのコマンドに対応する操作スイッチとともに遠隔操作機に備えられ、この操作スイッチがオン操作されることをもって搬送波の送信指示を受けた旨を判断するとともに、そのオン操作された操作スイッチに対応する被操作器へのコマンドをデータ信号とする。また、無線受信機は、遠隔操作機に備えられる無線送信機から送信される搬送波を受信・復調し、通信信号(すなわちデータ信号)の信号パターンの認識結果(すなわちコマンド)を被操作器に出力する。このように構成することで、複数の遠隔操作機においてほぼ同時に操作スイッチがオン操作された場合に、それら複数の遠隔操作機からほぼ同時に搬送波を送信し、且つ、被操作器は、複数の遠隔操作機からほぼ同時に送信された搬送波から、通信信号の信号パターンを認識することができる。
【0026】
また、請求項8に記載の発明のように、無線通信システムを、車両各部の振動・衝撃を検知するワイヤレスセンサシステムに用いてもよい。詳しくは、無線送信機は、車両各部に備えられた加速度センサに接続され、この加速度センサによって検出される加速度が所定閾値を超えたことをもって搬送波の送信指示を受けた旨を判断するとともに、所定閾値を超える加速度が作用した車両の部位を前記データ信号とする。また、無線受信機は、無線送信機から送信される搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を出力する。このように構成することで、所定閾値を超える加速度が車両各部に同時に作用した場合に、無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信し、且つ、無線受信機は、複数の無線送信機からほぼ同時に出力された搬送波から、通信信号の信号パターンを認識することが、ひいては、振動・衝撃が生じた部位を判断することができる。
【0027】
また、請求項4に記載の発明のように、こうした無線通信システムを、ゲーム機器とこのゲーム機器を遠隔操作するための複数の遠隔操作機を有するコントロールシステムに用いてもよい。詳しくは、無線送信機は、人体の各部に装着可能に構成された遠隔操作機に、当該遠隔操作機に作用する加速度を検出する加速度センサとともに備えられ、この加速度センサによって検出される加速度が所定閾値を超えたことをもって、搬送波の送信指示を受けた旨を判断する。また、無線受信機は、無線送信機から送信された搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を前記ゲーム機器に出力する。このように構成することで、所定閾値を超える加速度が複数の遠隔操作機にほぼ同時に作用した場合に、それら複数の遠隔操作機からほぼ同時に搬送波を送信し、且つ、ゲーム機器は、複数の遠隔操作機からほぼ同時に送信された送信波から、通信信号の信号パターンを認識することができる。
【0028】
ちなみに、従来、ゲーム機器本体と有線にて接続されるとともに、十字キー及び複数のプッシュボタンを有する操作機が知られている。こうしたコントロールシステムを使用すると、ゲーム中、操作機の十字キーを操作することでキャラクタを移動させたり、操作機のプッシュボタンを操作することでキャラクタをジャンプさせたりすることが可能である。ただし、こうしたコントロールシステムでは、操作機に対する操作がキャラクタのアクションと直感的に異なるため、ゲームの臨場感に限界がある。
【0029】
また、従来、ゲーム機器本体と有線にて接続されるとともに、歪ゲージ等を内蔵するマット型の操作機が知られている。こうしたコントロールシステムを使用すると、ゲーム中、ユーザがマット上を移動することでキャラクタを移動させたり、ユーザがマット上でジャンプすることでキャラクタをジャンプさせたりすることが可能である。これにより、操作機に対する操作(ユーザのマット上での動作)がキャラクタのアクションと直感的に一致するため、ゲームの臨場感を向上することができる。しかしながら、ユーザの移動範囲がマット上に制約されてしまう。
【0030】
その点、請求項5に記載の発明のように、前記無線送信機を、人体の左足に装着可能に構成された左足用遠隔操作機及び人体の右足に装着可能に構成された右足用無線送信機にそれぞれ備えるとよい。これにより、ゲーム機器は、これら左足用遠隔操作機から入力される通信信号の信号パターンの認識結果及び右足用遠隔操作機から送信される通信信号の信号パターンの認識結果に基づいて、当該ゲーム機器に対するコマンドを判断することができるようになる。そしてひいては、操作機に対する操作(ユーザの動作)とキャラクタのアクションと直感的に一致するコマンドを生成することができるため、ゲームの臨場感を向上することができる。さらに、遠隔操作機及びゲーム機器間が無線にて接続されることから、ユーザ(人体)の移動範囲に係る制約を低減することができるようになる。
【0031】
また、請求項6に記載の発明では 左足用遠隔操作機に備えられた無線送信機は、その左足用遠隔操作機に備えられた加速度センサによって検出される加速度をデータ信号とし、右足用遠隔操作機に備えられた無線送信機は、その右足用遠隔操作機に備えられた加速度センサによって検出される加速度をデータ信号とする。これにより、ゲーム機器は、これら左足用遠隔操作機から入力される通信信号の信号パターンの認識結果及び右足用遠隔操作機から入力される通信信号の信号パターンの認識結果に基づいて、人体の運動強度を算出する。これにより、ゲーム中のユーザ(人体)の運動強度を評価することができるようになる。
【0032】
なお、請求項9に記載の発明のように、当該無線通信システムは、前記搬送波として赤外線搬送波を用いることができる。他にも、搬送波として、電気信号、電波、光等を用いることもできる。
【0033】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信システムに用いられる無線送信機に係る発明であり、請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の無線通信システムに用いられる無線受信機に係る発明である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る無線通信システムの一実施の形態について、ゲーム機器のコントロールシステムに用いられる場合の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の無線通信システムが用いられるゲーム機器のコントロールシステムの概要を示す図である。
【図3】本実施の形態の無線通信システムにおいて、第1無線送信機10及び第2無線送信機20によって実行される赤外線搬送波の送信処理について、その処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態の無線通信システムにおいて、(a)は、第1無線送信機から送信される赤外線搬送波の推移の一例を示すタイミングチャートであり、(b)は、第2無線送信機から送信される赤外線搬送波の推移の一例を示すタイミングチャートであり、(c)は、無線受信機によって受信される赤外線搬送波の推移の一例を示すタイミングチャートである。
【図5】(a)は、テレビの専用リモコンから送信される赤外線搬送波の計測例を示す図であり、(b)は、テレビ本体にて受信される赤外線搬送波の計測例を示す図である。
【図6】(a)は、テレビの専用リモコンから送信される赤外線搬送波の計測例を示す図であり、(b)は、DVDプレーヤーの専用リモコンから送信される赤外線搬送波の計測例を示す図であり、(c)は、テレビ本体にて受信される赤外線搬送波の計測例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明に係る無線通信システムの実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施の形態の無線通信システム1のブロック図である。なお、本実施の形態の無線通信システム1は、ゲーム機器のコントロールシステムに用いられている。また、図2は、そのゲーム機器のコントロールシステムの概要を示す図である。はじめに、これら図1及び図2を参照して、無線通信システム1について説明する。
【0036】
図1に示されるように、本実施の形態の無線通信システム1は、第1無線送信機10、第2無線送信機20、及び無線受信機30を備えて構成され、図示しないゲーム機器とこのゲーム機器を遠隔操作するための2つの遠隔操作機を有するコントロールシステムに用いられており、第1無線送信機10と無線受信機30との間、及び、第2無線送信機20と無線受信機30との間で、赤外線搬送波を用いて通信信号の送受信を行なう。なお、第1無線送信機10及び第2無線送信機20は、基本的に、同一の構成を有する。そのため、以下の説明では、主に第1無線送信機10について説明し、第2無線送信機20についての第1無線送信機10と重複する説明を割愛する。
【0037】
詳しくは、図1及び図2に示されるように、第1無線送信機10は、例えば公知のベルト等を用いて人体Hの左足に装着可能に構成された左足用遠隔操作機10aに、加速度センサ11とともに内蔵されており、発光素子12と、受光素子13と、マイクロコンピュータ(以下、単に「マイコン」と略記する)14とを有する。
【0038】
加速度センサ11は、公知の加速度センサによって構成されており、第1無線送信機10に電気的に接続されている。加速度センサ11は、左足用遠隔操作機10aに作用する加速度を逐次検出し、その検出結果をマイコン14に逐次出力する。
【0039】
発光素子12は、公知の発光ダイオード(LED)等によって構成されており、マイコン14に電気的に接続されている。なお、発光素子12及び発光素子22が特許請求の範囲に記載の送信機側送信部に相当する。
【0040】
受光素子13は、公知のフォトダイオード等によって構成されており、マイコン14に電気的に接続されている。なお、受光素子13及び受光素子23が特許請求の範囲の送信機側受信部に相当する。
【0041】
マイコン14は、図示しないCPU、ROMやRAM等の内蔵メモリを備える公知のコンピュータであり、加速度センサ11、発光素子12、及び受光素子13と電気的に接続されている。そして、マイコン14は、その内蔵メモリに予め記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する。なお、マイコン14及びマイコン24が特許請求の範囲に記載の送信機側制御部に相当する。
【0042】
ここで、マイコン14は、加速度センサ11によって逐次入力される検出結果が所定閾値を超えるか否かを逐次判断し、所定閾値を超えたと判断することをもって、赤外線搬送波を送信するように指示(送信指示)が与えられたと判断する。赤外線搬送波の送信指示が与えられたと判断すると、マイコン14は、例えば「38[kHz]」等で発振する搬送波(電気信号)を通信信号にて変調し、この変調した電気信号を発光素子12に入力する。発光素子12は、マイコン14から入力された電気信号を赤外線搬送波(赤外光)に変換して送信(発光)する。なお、本実施の形態では、上記所定閾値として、ユーザが足踏みをする場合に加速度センサ11によって検出される検出結果の下限値を採用するが、この下限値よりも大きな値を採用してもよい。
【0043】
こうして左足用遠隔操作機10aの第1無線送信機10から赤外線搬送波が送信されると、その送信された赤外線搬送波は、その到達範囲内に位置する場合、右足用遠隔操作機20aの第2無線送信機20及び無線受信機30によって受信される。また、右足用遠隔操作機20aも、左足用遠隔操作機10aと同様に赤外線搬送波を送信する。そして、この右足用遠隔操作機20aから赤外線搬送波が送信されると、その送信された赤外線搬送波は、その到達範囲内に位置する場合、左足用遠隔操作機10aの第1無線送信機10及び無線受信機30によって受信される。
【0044】
また、右足用遠隔操作機20aから赤外線搬送波が送信され、その赤外線搬送波の到達範囲内に左足用遠隔操作機10aが位置すると、第1無線送信機10を構成する受光素子13は、その赤外線搬送波を受信して電気信号に変換し、その電気信号に変換した搬送波をマイコン14に出力する。マイコン14は、受光素子13から入力される搬送波を復調することで、通信信号を取り出す。なお、マイコン14は、受光素子13から搬送波が入力されることをもって、第2無線送信機20から無線受信機30へ赤外線搬送波が送信開始されたと判断する。
【0045】
ここで、マイコン14は、リード信号と通常パターンのデータ信号との双方を含む通信信号にて搬送波を変調し送信する通常モード、及び、重畳パターンのデータ信号のみを含む通信信号にて搬送波を変調し送信する重畳モードを有する。
【0046】
上記リード信号は、発光素子12を点灯させる論理Hレベル(「1」)が一定時間経過する信号(すなわち「111・・・1」)であり、データ信号に先立ちそのデータ信号が始まる旨を示す信号である。ちなみに、本実施の形態では、論理Hレベルが継続する一定時間として例えば「9000[μ秒]」を採用するが、「9000[μ秒]」に限らず設計可能である。
【0047】
上記データ信号は、発光素子12を点灯させる論理Hレベル、及び、発光素子12を消灯させる論理Lレベル(「0」)が組み合わされて構成される、いわゆるPPM(パルス位置変調)信号である。具体的には、マイコン14は、上記通常モードにて赤外線搬送波を送信する場合、通常パターンのデータ信号を例えば「01000」とし、これにより搬送波を変調する。また、マイコン14は、上記重畳モードにて赤外線搬送波を送信する場合、重畳パターンのデータ信号を例えば「00001」とし、これにより搬送波を変調する。また、マイコン24は、上記通常モードにて赤外線搬送波を送信する場合、通常パターンのデータ信号を例えば「00100」とし、これにより搬送波を変調する。また、マイコン24は、上記重畳モードにて赤外線搬送波を送信する場合、重畳パターンのデータ信号を例えば「00001」とし、これにより搬送波を変調する。
【0048】
このように、本実施の形態では、マイコン14は、重畳パターンのデータ信号として、マイコン24が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いており、マイコン24は、重畳パターンのデータ信号として、マイコン14が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いる。また、マイコン14及び24は、重畳パターンのデータ信号として、当該マイコン14及び24が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いる。そして、このような通常パターンのデータ信号にて変調された搬送波及び重畳パターンのデータ信号にて変調された赤外線搬送波は、これら双方の搬送波が重ね合わされても互いに識別することが可能である。
【0049】
また、本実施の形態では、上記データ信号は、当該無線送信機が内蔵される遠隔操作機に所定閾値を超える加速度が作用した旨を示す。詳しくは、第1無線送信機10のデータ信号は、当該第1無線送信機10が内蔵される左用遠隔操作機10aに上記所定閾値を超える加速度が検出された旨を示し、第2無線送信機20のデータ信号は、当該第2無線送信機20が内蔵される右足用遠隔操作機20aに上記所定閾値を超える加速度が検出された旨を示す。
【0050】
また、マイコン14は、右足用遠隔操作機20aから送信される赤外線搬送波を受信していない間に、赤外線搬送波の送信指示を受けた旨を判断すると、上記通常モードにて赤外線搬送波を発光素子12から送信する。具体的には、マイコン14は、第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波を受光素子13にて受信していない間に、加速度センサ11の検出結果が所定閾値を超えたと判断すると、リード信号(「111・・・1」)及び通常パターンのデータ信号(「01000」)にて搬送波(電気信号)を変調し、この変調した搬送波を赤外線搬送波(赤外光)に変換し、発光素子12から送信する。
【0051】
また、マイコン14は、右足用遠隔操作機20aから送信される赤外線搬送波のうちリード信号にて変調された部分(リード部)を受光素子13によって受信している間に、赤外線搬送波の送信指示を受けた旨を判断すると、そのリード部の受信終了時に、上記重畳モードにて赤外線搬送波を発光素子12から送信する。具体的には、マイコン14は、第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波のリード部を受信している間に、加速度センサ11の検出結果が所定閾値を超えたと判断すると、重畳パターンのデータ信号(「00001」)にて搬送波(電気信号)を変調し、この変調した搬送波を赤外線搬送波(赤外光)に変換し、発光素子12から送信開始する。
【0052】
なお、「右足用遠隔操作機20aから送信される赤外線搬送波のリード部が受光素子13によって受信されている間に、赤外線搬送波の送信指示を受けた旨がマイコン14によって判断された」場合、及び、「左足用遠隔操作機10aから送信される赤外線搬送波のリード部が受光素子23によって受信されている間に、赤外線搬送波の送信指示を受けた旨がマイコン24によって判断された」場合が、左足用遠隔操作機10a及び右足用遠隔操作機20aが「ほぼ同時に操作された」場合に相当する。
【0053】
ちなみに、マイコン14は、図示しない内部カウンタを用いて、上記一定時間(リード信号の信号長)の経過に係る判断を行う。詳しくは、マイコン14は、まず、第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波を受光素子13にて受信すると、内部カウンタ用に割り当てられた内蔵メモリのアドレス(カウンタ用アドレス)に一定値を格納する。次に、マイコン14は、一定周期毎に、カウンタ用アドレスの格納値を読み出し、その読み出した値から上記一定値よりも小さい一定値を減算し、その減算後の値をカウンタ用アドレスに再度格納する。このようにして、マイコン14は、内蔵メモリのカウンタ用アドレスに格納されている格納値を一定周期毎にカウントダウンし、格納値が零になることをもって、上記一定時間が経過したと判断する。ちなみに、内蔵メモリのカウンタ用アドレスには、リード信号の信号長である上記一定時間に相当する一定値が最初に格納される。
【0054】
また、マイコン14は、図示しない入感フラグを用いて、加速度センサ11の検出結果が上記所定閾値を超えたと判断したことを記憶する。詳しくは、マイコン14は、加速度センサ11の検出結果が上記所定閾値を超えたと判断すると、入感フラグをセットする(すなわち、入感フラグ用に割り当てられた内蔵メモリのアドレス(入感フラグ用アドレス)に、論理Hレベルに相当する値(「1」)を格納する)。一方、マイコン14は、上記重畳モードにて赤外線搬送波を発光素子12から送信開始すると、入感フラグをリセットする(すなわち、入感フラグ用アドレスに論理Lレベルに相当する値(「0」)を格納する)。
【0055】
無線受信機30は、受光素子33及びマイコン34をその筐体内に備え、図示しないゲーム機器に接続されている。
【0056】
受光素子33は、例えば公知のフォトダイオード等によって構成され、マイコン34に電気的に接続されている。ちなみに、受光素子33が特許請求の範囲の受信機側受信部に相当する。
【0057】
マイコン34は、上記受光素子33と電気的に接続され、図示しないCPU、ROMやRAM等の内蔵メモリを備える公知のコンピュータであり、その内蔵メモリに予め記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する。
【0058】
また、マイコン34の内蔵メモリには、上記プログラムが記憶されているほか、後述する参照用信号パターンも記憶されている。具体的には、内蔵メモリには、参照用信号パターンとして、ユーザが左足のみを動かしたことを認識するための左足入感参照用信号パターン「01000」、ユーザが右足のみを動かしたことを認識するための右足入感参照用信号パターン「00100」、ユーザが両足ともほぼ同時に動かした(すなわち、ジャンプした)ことを認識するためのジャンプ参照用信号パターン「01001」及び「00101」が記憶されている。なお、マイコン34が特許請求の範囲に記載の受信機側記憶部及び受信機側照合認識部に相当する。
【0059】
赤外線搬送波の到達範囲内に位置する第1無線送信機10及び第2無線送信機20の少なくとも一方から赤外線搬送波が送信されると、無線受信機30の受光素子33は、その赤外線搬送波を受信して電気信号に変換し、その電気信号に変換した搬送波をマイコン34に対し出力する。マイコン34は、その搬送波を復調することで通信信号を取り出し、その取り出した通信信号の信号パターンを上記内蔵メモリに記憶された参照用信号パターンと照合して認識する。
【0060】
ここで、加速度センサ11の検出結果が上記所定閾値を超えたと判断され、左足用遠隔操作機10aから赤外線搬送波が送信されたとする。この場合、第1無線送信機10から通常モードにて赤外線搬送波が送信されることから、マイコン34にて取り出される通信信号のうちデータ信号は「01000」である。このデータ信号は、上記左足入感参照用信号パターン「01000」と一致することから、マイコン34は、左足用遠隔操作機10aに所定閾値を超える加速度が作用されたと認識することができる。そして、マイコン34は、無線受信機30後段に接続されるゲーム機器に「左足入感」との認識結果を出力する。
【0061】
また、加速度センサ21の検出結果が上記所定閾値を超えたと判断され、右足用遠隔操作機20aから赤外線搬送波が送信されたとする。この場合、第2無線送信機20から通常モードにて赤外線搬送波が送信されることから、マイコン34にて取り出されるデータ信号は「00100」である。このデータ信号は、上記右足入感参照用パターン「00100」と一致することから、マイコン34は、右足用遠隔操作機20aに所定閾値を超える加速度が作用されたと認識することができる。そして、マイコン34は、無線受信機30後段に接続されるゲーム機器に「右足入感」との認識結果を出力する。
【0062】
また、加速度センサ11の検出結果及び加速度センサ21の検出結果が上記所定閾値を超えたとほぼ同時に判断されたとする。この場合、第1無線送信機10から通常モードにて赤外線搬送波が送信され、且つ、第2無線送信機20から重畳モードにて赤外線搬送波が送信される、あるいは、第2無線送信機20から通常モードにて赤外線搬送波が送信され、且つ、第1無線送信機10から重畳モードにて赤外線搬送波が送信されることから、マイコン34にて取り出されるデータ信号は「01001」あるいは「00101」である。このデータ信号は、上記ジャンプ参照用信号パターン「01001」あるいは「00101」と一致することから、マイコン34は、左足用遠隔操作機10a及び右足用遠隔操作機20aに所定閾値を超える加速度がほぼ同時に作用されたと認識することができる。そして、マイコン34は、無線受信機30後段に接続されるゲーム機器に「両足同時入感(ジャンプ)」との認識結果を出力する。
【0063】
図3は、本実施の形態の第1無線送信機10及び第2無線送信機20によって実行される赤外線搬送波の送信処理S1について、その処理手順を示すフローチャートである。なお、この赤外線搬送波の送信処理S1は、第1無線送信機10及び第2無線送信機20によって繰り返し実行される。また、この処理手順の説明では、便宜上、第1無線送信機10及び第2無線送信機20を総称して単に無線送信機と記載する。
【0064】
この送信処理S1が実行開始されると、無線送信機は、まず、ステップS11の判断処理として、他の無線送信機から赤外光を受光したか否か、すなわち、他の無線送信機から送信される赤外線搬送波を受信したか否かを判断する。
【0065】
上記ステップS11の判断処理において、他の無線送信機から赤外光を受光していないと判断する場合(ステップS11の判断処理で「No」)、無線送信機は、続くステップS12の判断処理に移行して、無線送信機に接続されている加速度センサの検出結果が所定閾値を超えるか否か、すなわち、赤外線搬送波の送信指示を受けたか否かを判断する。
【0066】
ここで、無線送信機に接続されている加速度センサの検出結果が所定閾値以下であると判断される場合(ステップS12の判断処理で「No」)、無線送信機は、赤外線搬送波の送信指示を受けていないと判断し、この送信処理S1をそのまま一旦終了する。
【0067】
一方、無線送信機に接続されている加速度センサの検出結果が所定閾値を超えると判断される場合(ステップS12の判断処理で「Yes」)、無線送信機は、赤外線搬送波の送信指示を受けたと判断し、続くステップS13の処理及びS14の処理に移行して、上記通常モードにて赤外線搬送波を発光素子から送信する。詳しくは、無線送信機は、加速度センサの検出結果が上記所定閾値を超えると判断する場合、続くステップS13の処理として、赤外線搬送波のうちリード信号にて変調された部分(リード部)を発光素子から送信し、続くステップS14の処理として、赤外線搬送波のうちデータ信号にて変調された部分(データ部)を発光素子から送信する。これらステップS13の処理及びS14の処理を実行すると、無線送信機は、この送信処理S1をそのまま一旦終了する。
【0068】
また、先のステップS11の判断処理において、他の無線送信機から赤外光を受光したと判断する場合(ステップS11の判断処理で「Yes」)、無線送信機は、続くステップS15の処理として、その受光時を基準とする経過時間を計時する。詳しくは、無線送信機は、他の無線送信機から赤外線搬送波を受信したと判断する場合、その判断時を基準として一定周期毎に、上記内部カウンタの格納値をカウントダウンする。そして、無線送信機は、続くステップS16の判断処理として、赤外光の受光時から一定時間が経過したか否か、すなわち、上記内部カウンタの格納値が零か否かを判断する。
【0069】
このステップS16の判断処理において、赤外光の受光時から一定時間が経過していないと判断される場合(ステップS16の判断処理で「No」)、無線送信機は、続くステップS17の判断処理として、無線送信機に接続されている加速度センサの検出結果が上記所定閾値を超えるか否か、すなわち、赤外線搬送波の送信指示を受けたか否かを判断する。なお、このステップS17の判断処理は、上記ステップS12の判断処理と同一の判断処理であるため、ここでの重複する説明を割愛する。
【0070】
上記ステップS17の判断処理において、無線送信機に接続されている加速度センサの検出結果が所定閾値を超えた場合(ステップS17の判断処理で「Yes」)、無線送信機は、赤外線搬送波の送信指示を受けたと判断し、続くステップS18の処理として、上記入感フラグを設定する。詳しくは、無線送信機は、加速度センサの検出結果が所定閾値を超えると判断される場合、入感フラグ用アドレスに論理Hレベルに相当する値(「1」)を格納する。そして、このステップS18の処理を実行する、あるいは、上記ステップS17の判断処理において、無線送信機に接続されている加速度センサの検出結果が所定閾値以下であると判断される場合(ステップS17の判断処理で「No」)、無線送信機は、上記ステップS16の判断処理を再度実行する。
【0071】
赤外光の受光時から一定時間が経過したと判断される場合(ステップS16の判断処理で「Yes」)とは、その判断時が、他の無線送信機から送信される赤外線搬送波のうちリード部の受信終了時であることを意味する。そこで、無線送信機は、続くステップS19の判断処理として、上記入感フラグが設定されているか否かを判断する。すなわち、無線送信機は、上記入感フラグ用アドレスに論理Hレベルに相当する値が格納されているか否かを判断する。
【0072】
ここで、上記入感フラグが設定されていないと判断する場合(ステップS19の判断処理で「No」)、無線送信機は、他の無線送信機から送信される赤外線搬送波のうちリード部を受信している間に、赤外線搬送波の送信指示を受けていないことを意味する。そのため、無線送信機は、この送信処理S1をそのまま一旦終了する。
【0073】
一方、上記入感フラグが設定されていると判断する場合(ステップS19の判断処理で「Yes」)、無線送信機は、他の無線送信機から送信される赤外線搬送波のうちリード部を受信している間に、赤外線搬送波の送信指示を受けたことを意味する。そのため、無線送信機は、続くステップS20の処理として、そのリード部を受信終了時に、上記重畳モードにて赤外線搬送波を発光素子から送信開始する。詳しくは、無線送信機は、続くステップS20の処理として、上記リード部を受信終了時に、赤外線搬送波のうちデータ信号にて変調された部分(データ部)を発光素子から送信する。そして、無線送信機は、続くステップS21の処理として、上記入感フラグをリセットした後、この送信処理S1をそのまま一旦終了する。
【0074】
以下、図4(a)〜(c)を参照して、左足用遠隔操作機10a及び右足用遠隔操作機20aを左足及び右足にそれぞれ装着したユーザがジャンプした場合における無線通信システム1の動作を説明する。
【0075】
なお、図4(a)は、ユーザがジャンプした場合において、第1無線送信機10から送信される赤外線搬送波の推移の一例を示すタイミングチャートである。図4(b)は、ユーザがジャンプした場合において、第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波の推移の一例を示すタイミングチャートである。図4(c)は、ユーザがジャンプした場合において、無線受信機30によって受信される赤外線搬送波の推移の一例を示すタイミングチャートである。図4(a)及び(b)に示されるように、ユーザは、ジャンプする際、左足及び右足を完全に同時に動かしたわけではなく、左足を先に動かした後ごく僅かに遅れて右足を動かした(左足及び右足をほぼ同時動かした)場合を示している。
【0076】
ユーザが例えば時刻t11において左足を先に動かすと、図4(a)に示されるように、第1無線送信機10から赤外線搬送波のうちリード部が送信開始される。このとき、第1無線送信機10は、第2無線送信機から送信される赤外線搬送波を受信していない間に、加速度センサ11の検出結果が所定閾値を超えたと判断したため、通常モードにて赤外線搬送波を発光素子12から送信する。そのため、赤外線搬送波のリード部に続いて送信されるデータ部は、「01000」となっている。また、第2無線送信機20は、第1無線送信機10から送信される赤外線搬送波のリード部の受信時から一定時間が経過したか否かを上記一定周期毎に繰り返し判断する。
【0077】
ユーザが上記時刻t11からごく僅かに遅れた時刻である時刻t12において右足を動かすと、第2無線送信機20は、第1無線送信機10から送信される赤外線搬送波のうちリード部を受信している間に、赤外線搬送波の送信指示を受けたと判断する。そのため、第2無線送信機20は、上記時刻t11から上記一定時刻が経過した時刻、すなわち第1無線送信機10が送信する赤外線搬送波のリード部の受信終了時である時刻t13に、赤外線搬送波のうちデータ部を送信開始する。なお、第2無線送信機20は、上記重畳モードにて赤外線搬送波を発光素子22から送信開始する。そのため、赤外線搬送波のデータ部は、「00001」となっている。
【0078】
無線受信機30は、第1無線送信機10及び第2無線送信機20から上述のように赤外線搬送波が送信されるため、図4(c)に示すような赤外線搬送波を受光素子33にて受信する。詳しくは、無線受信機30は、第1無線送信機10から送信される赤外線搬送波及び第2無線送信機20から送信される赤外線搬送波が重ね合わされた赤外線搬送波を受信する。そして、無線受信機30は、この受信した赤外線搬送波がジャンプ参照用信号パターンに一致するため、左足用遠隔操作機10a及び右足用遠隔操作機20aに所定閾値を超える加速度がほぼ同時に作用されたと認識することができる。
【0079】
なお、本発明に係る無線通信システムは、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々に変形して実施することが可能である。すなわち、上記各実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。
【0080】
上記実施の形態では、論理Hレベルの信号を発光素子12及び22に入力することで発光素子12及び22をそれぞれ点灯させるとともに、論理Lレベルの信号を発光素子12及び22に入力することで発光素子12及び22をそれぞれ消灯させることとしたが、逆に、論理Lレベルの信号を発光素子12及び22に入力することで発光素子12及び22をそれぞれ点灯させるとともに、論理Hレベルの信号を発光素子12及び22に入力することで発光素子12及び22をそれぞれ消灯させることとしてもよい。
【0081】
上記実施の形態では、上記データ信号は、単に「無線送信機が内蔵される遠隔操作機に所定閾値を超える加速度が作用した旨」を示していたが、これに限らない。他に例えば、上記データ信号は、「無線送信機が内蔵される遠隔操作機に作用する加速度」を示すこととしてもよい。具体的には、左足用遠隔操作機10aに備えられた第1無線送信機10は、その左足用遠隔操作機10aに備えられた加速度センサ11によって検出される加速度を上記データ信号として用い、右足用遠隔操作機20aに備えられた第2無線送信機20は、その右足用遠隔操作機20aに備えられた加速度センサ21によって検出される加速度を上記データ信号として用いてもよい。これにより、ゲーム機器は、無線受信機30によって認識される通信信号の認識結果に基づいて、ゲーム中のユーザの運動強度を算出することができるようになり、その運動強度を評価することができるようになる。
【0082】
上記実施の形態では、第1無線送信機10は、ユーザの左足に装着可能に構成された左足用遠隔操作機10aに備えられ、且つ、第2無線送信機20は、ユーザの右足に装着可能に構成された右足用無線送信機20aに備えられることとしたが、これに限らない。他に例えば、無線送信機は、ユーザの左腕、右腕、頭部、腰部等々、人体の各部に装着可能に構成された遠隔操作機に備えられることとしてもよい。
【0083】
上記実施の形態では、無線通信システムを、ゲーム機器とこのゲーム機器を遠隔操作するための複数の遠隔操作機を有するコントロールシステムに用いていたがこれに限らない。他に例えば、無線通信システムを、車両各部の振動・衝撃を検知するワイヤレスセンサシステムに用いてもよい。詳しくは、無線通信システムは、複数の無線送信機及び無線受信機を有する。このうち、複数の無線送信機は、車両ドアに作用する加速度を検出する加速度センサとともに各車両ドアにそれぞれ備えられ、無線受信機は、車両を制御する車両制御装置に接続される。無線送信機は、加速度センサによって検出される加速度が所定閾値を超えたことをもって搬送波の送信指示を受けた旨を判断するとともに、当該無線送信機が備えられた車両ドア(すなわち、車両の部位)及び所定閾値を越える加速度が作用した旨を示すデータ信号を用いて搬送波を変調・送信する。無線受信機は、無線送信機から送信される搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を車両制御装置に対し出力する。このように構成することで、所定閾値を超える加速度が各車両ドアに同時に作用した場合に、無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信することができ、且つ、無線受信機は、これら複数の無線送信機からほぼ同時に出力された搬送波から通信信号の信号パターンを認識し、その認識結果を出力することができる。そして、その認識結果が入力される車両の制御装置は、振動・衝撃が生じた車両ドアを判断することができるようになる。
【0084】
また、他に例えば、無線通信システムを、遠隔操作機とこの遠隔操作機によって遠隔操作される被操作器(例えばテレビやDVDプレーヤー等)からなる遠隔操作システムに用いてもよい。詳しくは、無線通信システムは、一対の無線送信機及び無線受信機を有しており、且つ、他の無線通信システムとは互いに独立している。このうち、無線送信機は、被操作器へのコマンドに対応する複数の操作スイッチとともに遠隔操作機に備えられ、無線受信機は、被操作器に内蔵される。無線送信機は、複数の操作スイッチがオン操作されることをもって搬送波の送信指示を受けた旨を判断するとともに、そのオン操作された操作スイッチに対応する被操作器へのコマンドを示すデータ信号を用いて搬送波を変調・送信する。無線受信機は、無線送信機から送信される搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を被操作器に対し出力する。このように構成することで、複数の遠隔操作機においてほぼ同時に操作スイッチがオン操作された場合に、それら複数の遠隔操作機からほぼ同時に搬送波を送信し、且つ、被操作器は、これら複数の遠隔操作機からほぼ同時に送信された搬送波から通信信号の信号パターンを認識し、その認識結果を出力することができる。そして、その認識結果が入力される被操作器は、当該被操作器へのコマンドを判断することができるようになる。
【0085】
上記実施の形態では、第1無線送信機10は、重畳パターンのデータ信号(「00001」)として、当該第1無線送信機10が用いる通常パターンのデータ信号(「01000」)と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いており、第2無線送信機20は、重畳パターンのデータ信号(「00001」)として、当該第2無線送信機20が用いる通常パターンのデータ信号(「00100」)と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いていたが、これらに限らない。他に例えば、第1無線送信機10は、重畳パターンのデータ信号(例えば「01000」)として、当該第1無線送信機10が用いる通常パターンのデータ信号(例えば「01000」)と同一の長さを有し、且つ、同一の位置にパルスを有する信号を用い、第2無線送信機20は、重畳パターンのデータ信号(「00001」)として、当該第2無線送信機20が用いる通常パターンのデータ信号(「00001」)と同一の長さを有し、且つ、同一の位置にパルスを有する信号を用いてもよい。これによっても、2つの無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信させても、無線受信機にて受信した搬送波からこの搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識することができるようになる。
【0086】
上記実施の形態では、無線送信システム1は、第1無線送信機10及び第2無線送信機20の計2つの無線送信機を備えて構成されているが、2つに限らず、より多数の無線送信機を備えて構成されてもよい。同様に、本実施の形態では、無線通信システム1は、無線受信機30の計1つの無線受信機を備えて構成されているが、1つのみに限らず、複数の無線受信機を備えて構成されてもよい。
【0087】
上記実施の形態では、無線送信機が用いるデータ信号の長さは「5ビット」であったが、これに限らない。また、上記実施の形態では、無線送信機が用いるデータ信号に含まれるパルス数は「1つ」のみであったが、これにも限らない。要は、無線送信機は、重畳パターンのデータ信号として、他の無線送信機が用いる通常パターンのデータ信号のいずれとも異なり、且つ、他の無線送信機が用いる通常パターンのデータ信号と重ね合わされた後の信号パターンのいずれとも異なる信号を用いればよい。これにより、複数の無線送信機からほぼ同時に搬送波を送信させても、無線受信機にて受信した搬送波からこの搬送波を変調した通信信号の信号パターンを認識することができるようになる。
【0088】
上記実施の形態では、搬送波として赤外線搬送波を用いていたが、これに限らない。他にも、搬送波として、電気信号、電波、光等を用いることもできる。
【符号の説明】
【0089】
1…無線通信システム、10…第1無線送信機、10a…左足用遠隔操作機、11…加速度センサ、12…受光素子(送信機側受信部)、13…発光素子(送信機側送信部)、14…マイコン(送信機側制御部)、20…第2無線送信機、20a…右足用遠隔操作機、21…加速度センサ、22…受光素子(送信機側受信部)、23…発光素子(送信機側送信部)、24…マイコン(送信機側制御部)、30…無線受信機、32…受光素子(受信機側受信部)、34…マイコン(受信機側記憶部、受信機側照合認識部)、H…人体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送波を通信信号にて変調・送信する無線送信機と、この無線送信機から送信される搬送波を受信・復調する無線受信機とを備え、これら無線送信機と無線受信機との間において通信信号を送受信する無線通信システムであって、
前記無線送信機は、
データ信号に先立ちそのデータ信号が始まる旨を示すリード信号と通常パターンのデータ信号との双方を含む通信信号にて搬送波を変調・送信するモードである通常モードと、
他の無線送信機から送信される搬送波のうち通常パターンのデータ信号にて変調された部分と重畳しても識別可能に搬送波を変調する重畳パターンのデータ信号を含み、前記リード信号を含まない通信信号にて搬送波を変調・送信するモードである重畳モードとを有する送信機側送信部と、
他の無線送信機から送信される搬送波を受信する送信機側受信部と、
前記送信機側受信部によって他の無線送信機から送信される搬送波を受信していない間に、搬送波の送信指示を受けた旨を判断したことに基づいて、前記通常モードにて搬送波を送信するとともに、前記送信機側受信部によって他の無線送信機から送信される搬送波のうちリード信号にて変調された部分を受信している間に、搬送波の送信指示を受けた旨を判断したことに基づいて、そのリード信号にて変調された部分の受信終了時に、前記重畳モードにて搬送波を送信開始する送信機側制御部とを有し、
前記無線受信機は、
前記無線送信機から送信される搬送波を受信・復調して通信信号を取り出す受信機側受信部と、
通信信号の信号パターンを識別するための参照用信号パターンを記憶する受信機側記憶部と、
前記受信機側受信部によって取り出された通信信号の信号パターンを、前記受信機側記憶部に記憶された参照用信号パターンと照合して認識する受信機側照合認識部とを有することを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記送信機側制御部は、重畳パターンのデータ信号として、他の無線送信機の送信機側制御部が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いることを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記送信機側制御部は、重畳パターンのデータ信号として、当該送信機側制御部が用いる通常パターンのデータ信号と同一の長さを有し、且つ、異なる位置にパルスを有する信号を用いることを特徴とする無線通信システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
当該無線通信システムは、ゲーム機器とこのゲーム機器を遠隔操作するための複数の遠隔操作機を有するコントロールシステムに用いられるものであって、
前記無線送信機は、人体の各部に装着可能に構成された遠隔操作機に、当該遠隔操作機に作用する加速度を検出する加速度センサとともに備えられ、この加速度センサによって検出される加速度が所定閾値を超えたことをもって、搬送波の送信指示を受けた旨を判断し、
前記無線受信機は、前記無線送信機から送信された搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を前記ゲーム機器に出力することを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】
請求項4に記載の無線通信システムにおいて、
前記無線送信機は、人体の左足に装着可能に構成された左足用遠隔操作機及び人体の右足に装着可能に構成された右足用無線送信機にそれぞれ備えられることを特徴とする無線通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載の無線通信システムにおいて、
前記左足用遠隔操作機に備えられた無線送信機は、その左足用遠隔操作機に備えられた加速度センサによって検出される加速度を前記データ信号とし、
前記右足用遠隔操作機に備えられた無線送信機は、その右足用遠隔操作機に備えられた加速度センサによって検出される加速度を前記データ信号とすることを特徴とする無線通信システム。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
当該無線通信システムは、遠隔操作機とこの遠隔操作機によって遠隔操作される被操作器からなる遠隔操作システムに用いられるものであって、
前記無線送信機は、前記被操作器へのコマンドに対応する操作スイッチとともに前記遠隔操作機に備えられ、この操作スイッチがオン操作されることをもって前記搬送波の送信指示を受けた旨を判断するとともに、そのオン操作された操作スイッチに対応する前記被操作器へのコマンドを前記データ信号とし、
前記無線受信機は、前記遠隔操作機に備えられる前記無線送信機から送信される前記搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を前記被操作器に出力することを特徴とする無線通信システム。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
当該無線通信システムは、車両各部の振動・衝撃を検知するワイヤレスセンサシステムに用いられるものであって、
前記無線送信機は、車両各部に備えられた加速度センサに接続され、この加速度センサによって検出される加速度が所定閾値を超えたことをもって前記搬送波の送信指示を受けた旨を判断するとともに、所定閾値を超える加速度が作用した車両の部位を前記データ信号とし、
前記無線受信機は、前記無線送信機から送信される前記搬送波を受信・復調し、通信信号の信号パターンの認識結果を出力することを特徴とする無線通信システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の無線通信システムにおいて、
当該無線通信システムは、前記搬送波として赤外線搬送波を用いることを特徴とする無線通信システム。
【請求項10】
搬送波を受信・復調する無線受信機に対し、搬送波を通信信号にて変調・送信する無線送信機であって、
データ信号に先立ちそのデータ信号が始まる旨を示すリード信号と通常パターンのデータ信号との双方を含む通信信号にて搬送波を変調・送信するモードである通常モードと、
他の無線送信機から送信される搬送波のうち通常パターンのデータ信号にて変調された部分と重畳しても識別可能に搬送波を変調する重畳パターンのデータ信号を含み前記リード信号を含まない通信信号にて搬送波を変調・送信するモードである重畳モードとを有する送信機側送信部と、
他の無線送信機から送信される搬送波を受信する送信機側受信部と、
前記送信機側受信部によって他の無線送信機から送信される搬送波を受信していない間に、搬送波の送信指示を受けた旨を判断したことに基づいて、前記通常モードにて搬送波を送信するとともに、前記送信機側受信部によって他の無線送信機から送信される搬送波のうちリード信号にて変調された部分を受信している間に、搬送波の送信指示を受けた旨を判断したことに基づいて、そのリード信号にて変調された部分の受信終了時に、前記重畳モードにて搬送波を送信開始する送信機側制御部とを有することを特徴とする無線送信機。
【請求項11】
通信信号にて変調した上で搬送波を送信する無線送信機から送信される搬送波を受信・復調する無線受信機であって、
前記無線送信機から送信される搬送波を受信・復調して通信信号を取り出す受信機側受信部と、
通信信号の信号パターンを識別するための参照用信号パターンを記憶する受信機側記憶部と、
前記受信機側受信部によって取り出された通信信号の信号パターンを、前記受信機側記憶部に記憶された参照用信号パターンと照合して認識する受信機側照合認識部とを有することを特徴とする無線受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−30590(P2011−30590A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−176837(P2009−176837)
【出願日】平成21年7月29日(2009.7.29)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】