説明

無線通信システムでの信号を伝送するための装置及びその方法

【課題】無線通信システムでの信号伝送方法を開示する。
【解決手段】部分周波数再使用(Fractional Frequency Reuse)方式を用いることによって周波数パーティション別に基地局間の干渉情報が異なり得る。また、周波数パーティション別に基地局間の干渉レベルを制御できるパラメータも異なり得る。本発明によると、アップリンク伝送時にシステム処理量及びセル境界ユーザの性能が向上するという効果が発生し、基地局間の干渉レベル制御を効果的に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関するもので、より詳細には、FFR方式を用いて信号を伝送するための装置及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
多重搬送波方式の直交周波数分割多重接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access、以下、OFDMAという。)システムでは、副搬送波で構成された副チャンネル単位で資源割り当てが行われる。すなわち、多数のユーザが全体の副搬送波を分割して共有し、これを通して、周波数領域で多重ユーザダイバーシティ利得を確保することができる。ワイブロ(WiBro)などのOFDMA基盤の広帯域移動インターネット接続システムでは、全てのセルで同一の周波数を再使用し、このときに発生する受信信号の強さ及び隣接セル間の干渉によって適応変調及び符号化(AMC:Adaptive Modulation & Coding)方式を適用することによって処理量を極大化することができる。
【0003】
しかし、このような周波数再使用率が1であるシステムの場合、セル又はセクタの境界では隣接セル間の干渉が激しいため処理量の低下が不可避であり、かつ、サービス不能(outage)状況に直面するようになる。このように周波数再使用率1を使用するとき、セル境界での性能を向上できる方法として、全体の副搬送波を多数の周波数パーティションに直交分割し、これら周波数パーティションを適宜配置し、各セルで一部の副帯域を使用しないか、低いパワーで使用することによって隣接セル間の同一のチャンネル干渉を緩和する方法を部分周波数再使用(FFR:Fractional Frequency Reuse、以下、FFRという。)とする。
【0004】
実際のシステムでFFRを適用するためには、各端末の位置情報に基づいて各セルに配置された周波数パターンを基準にしていずれの帯域を使用するかを決定することができる。また、実際の状況では、フェーディング(fading)と端末の移動性などによって同一の帯域での信号対干渉比が持続的に変化するので、各セルに割り当てられた帯域のいずれの周波数パーティションを使用するかを決定するためには信号対干渉比が動的に反映されることもある。
【0005】
このようにセル単位で部分的な周波数パーティションが割り当てられたとき、信号対干渉比などを考慮して動的に資源を使用するためには、与えられた周波数再使用率(FRF:Frequency Reuse Factor)と共にユーザ間の公平性も考慮する必要がある。
【0006】
上述したように、OFDMAシステムで全体の副搬送波を直交的に分割して多数の周波数パーティションを構成するとき、これら周波数パーティションをセル間で共有するために多様な形態の周波数再使用方式を考慮することができる。以下、これら方式の概念と特性について説明する。
【0007】
周波数再使用率が1に近づくにつれてセル内での可用帯域が増加し、これによって帯域効率性が増大するが、セル境界などで同一のチャンネルによるセル間の干渉が高くなり、通信性能が低下するおそれがある。一方、周波数再使用率が高いほどセル間の同一のチャンネルによる干渉は減少するが、可用帯域が小くなり、帯域効率性が低下するようになる。
【0008】
図1は、FFRの一例を示した図である。
【0009】
図1を参照すると、FFRは、セルの容量増大及びユーザのサービス品質(QoS:Quality of Service)増進のための方法である。FFRは、全体のセル次元で見るとき、基地局に近く位置しているユーザにおいては相対的にセル間の干渉レベルが高くないので、これらユーザには全体のセル容量を極大化する方向に周波数再使用率1を使用して(すなわち、全体の副搬送波を全て使用して)サービスを提供し、周波数再使用率1を使用する場合、セル間の干渉レベルが高いと予想されるセル境界ユーザには周波数再使用率3を使用して(すなわち、全体の副搬送波を全て使用せずに、各セクタの周波数再使用率が3である帯域の一部分を使用して)セル間の干渉を減少させながら良い品質のサービスを提供することができる。
【0010】
FFRには、異なるセルのセル境界ユーザが使用する周波数帯域は使用しないハードFFRと、その領域に対しても電力及び特定条件に対する制限を有して使用するソフトFFRとがある。
【0011】
ソフトFFR技術は、ハードFFRも含む一般化された概念であり、各隣接セルが各周波数パーティションの送信電力を異なるように設定することによって(電力を0に設定するとハードFFR)全体のセル容量を高められる技術である。
【0012】
図2は、ハードFFR方式及びソフトFFR方式に対する一例を示した図である。
【0013】
図2を参照すると、ハードFFR方式の場合、各セルごとに再使用1/3である帯域で特定周波数帯域のみを使用することを確認することができる。これと異なり、ソフトFFR方式の場合、各セルごとに再使用1/3である周波数帯域で電力レベルが互いに異なるように全ての帯域を使用することが分かる。例えば、再使用1/3である周波数帯域のうち同一の周波数帯域でセル別に電力レベルが異なることがある。また、各セルは、再使用1/3である周波数帯域別に互いに異なる電力レベルを有することができる。
【0014】
一般的に、FFR方式を適用すると、図2に示すように、周波数帯域別に互いに異なる電力レベルを有するようになる。本明細書は、このような電力レベルに対してFFRグループ別又は周波数パーティションごとにどのように電力レベルを設定するかについて、そして、ダウンリンク及びアップリンクに対してどのような方式でシグナリングするかについて提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明で達成しようとする技術的課題は、無線通信システムで信号を伝送する方法を提供することにある。
【0016】
本発明で達成しようとする技術的課題は、無線通信システムで信号を伝送するための装置を提供することにある。
【0017】
本発明で達成しようとする技術的課題は、前記技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、下記の記載から本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記のような技術的課題を達成するための本発明に係る信号伝送方法は、基地局から周波数パーティション別に設定された基地局間のターゲット干渉情報(又はIoT調整パラメータ)を受信し、前記受信した情報及び前記基地局と前記端末との間の伝播損失値を用いて前記端末に割り当てられた特定周波数パーティションに対する伝送電力レベルを決定し、前記決定された伝送電力レベルで前記基地局に信号を伝送することを備えている。
本発明は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムで端末が信号を伝送する方法において、
部分周波数再使用(Fractional Frequency Reuse)方式によって特定周波数パーティションの割り当てを受け、
前記基地局から周波数パーティション別に設定された基地局間でターゲットにする干渉情報を受信し、
前記受信した情報及び前記基地局と前記端末との間の伝播損失値を用いて前記端末に割り当てられた特定周波数パーティションに対する伝送電力レベルを決定し、
前記決定された伝送電力レベルで前記基地局に信号を伝送することを含む、信号伝送方法。
(項目2)
前記基地局から前記周波数パーティション別に測定された干渉及び雑音電力レベル情報を受信することをさらに含む、項目1に記載の信号伝送方法。
(項目3)
前記基地局間のターゲット干渉情報は、前記基地局間の干渉レベルを調節する干渉レベル制御パラメータ、ストリームの数及び最小要求信号対干渉及び雑音比情報のうち一つ以上を含む、項目1に記載の信号伝送方法。
(項目4)
前記干渉レベル制御パラメータは周波数パーティション別に異なるように設定される、項目3に記載の信号伝送方法。
(項目5)
前記干渉レベル制御パラメータの値は、所定のビット大きさのビット値で前記端末にシグナリングされる、項目4に記載の信号伝送方法。
(項目6)
前記基地局間のターゲット干渉情報は周期的に伝送される、項目1に記載の信号伝送方法。
(項目7)
前記基地局間のターゲット干渉情報は制御チャンネル又はメッセージを通して伝送される、項目1に記載の信号伝送方法。
(項目8)
前記制御チャンネルは、スーパーフレームヘッダ、アップリンクA―MAP IE(Advanced―MAP Information Element)及びABI(Additional Broadcast Information)のうちいずれか一つである、項目7に記載の信号伝送方法。
(項目9)
前記基地局間のターゲット干渉情報は所定ビット大きさのビット値でシグナリングされる、項目1に記載の信号伝送方法。
(項目10)
前記基地局間のターゲット干渉情報は前記基地局間の協力によって決定された情報である、項目1に記載の信号伝送方法。
(項目11)
前記伝送電力レベルは副搬送波別の電力レベルを示す、項目1に記載の信号伝送方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、アップリンク伝送時、システム処理量及びセル境界ユーザの性能が向上するという効果をもたらし、基地局間の干渉レベル制御を効果的に行うことができる。
【0020】
本発明で得られる効果は、以上言及した各効果に制限されず、言及していない他の効果は、下記の記載から本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】FFRの一例を示した図である。
【図2】ハードFFR方式及びソフトFFR方式に対する一例を示した図である。
【図3】FFR方式の一例を示した図である。
【図4】FFR方式を適用する場合、各周波数パーティション別にSINR_target値を異にする場合に対する一例を示した図である。
【図5】ダウンリンクでのソフトFFR方式に対する動作を示す図である。
【図6】アップリンクでのソフトFFR方式を考慮するときの基地局及び端末の動作シナリオの一例を示す図である。
【図7】アップリンクでのソフトFFR方式を考慮するときの基地局及び端末の動作シナリオの一例を示した図である。
【図8】ダウンリンク伝送電力レベル及びアップリンクターゲットIoTレベルのデュアリティ(duality)を示した図である。
【図9】本発明によって信号を伝送可能な端末装置に対する好適な実施例の構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る好適な各実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下で開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであり、本発明が実施され得る唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を促進するために具体的な詳細事項を含む。しかし、当業者は、本発明がこのような具体的な詳細事項なしにも実施され得ることが分かるだろう。例えば、以下では一定の用語を中心にして説明するが、これら用語に限定される必要はなく、任意の用語として称される場合にも同一の意味を表すことができる。また、本明細書の全般にわたって同一又は類似した構成要素は同一の図面符号を使用して説明する。
【0023】
明細書全体において、一つの部分が一つの構成要素を「含む」とするとき、これは特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのでなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0024】
以下で開示する技術は多様な通信システムに使用されるが、このような通信システムは、音声、パケットデータなどの多様な通信サービスを提供することができる。通信システムの技術は、ダウンリンク又はアップリンクに使用される。基地局は、固定局、Base Station、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント、ABSなどの用語に取り替えられる。また、端末(MS:Mobile Station)は、UE(User Equipment)、SS(Subscriber Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、AMS又はMobile Terminalなどの用語に取り替えられる。
【0025】
また、送信端はデータ又は音声サービスを伝送するノードを意味し、受信端はデータ又は音声サービスを受信するノードを意味する。したがって、アップリンクでは、移動端末が送信端になり、基地局が受信端になる。これと同様に、ダウンリンクでは、端末が受信端になり、基地局が送信端になる。
【0026】
一方、本発明の端末としては、PDA(Personal Digital Assistant)、セルラーフォン、PCS(Personal Communication Service)フォン、GSM(Global System for Mobile)フォン、WCDMA(Wideband CDMA)フォン、MBS(Mobile Broadband System)フォンなどが用いられる。
【0027】
本発明の各実施例は、無線接続システムであるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution)システム及び3GPP2システムのうち少なくとも一つに開示された標準文書によってサポートされる。すなわち、本発明の各実施例のうち本発明の技術的思想を明確にするために説明していない各段階又は各部分は、前記各文書によってサポートされる。また、本文書で開示している全ての用語は、前記標準文書によって説明される。特に、本発明の各実施例は、IEEE 802.16システムの標準文書であるP802.16―2004、P802.16e―2005、P802.16Rev2及びP802.16m AWD又はP802.16m draftなどの文書によってサポートされる。
【0028】
以下の説明で使用される特定用語は、本発明の理解を促進するために提供されたもので、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
【0029】
本明細書は、電力レベルに対してFFRグループ別に又は周波数パーティションごとにどのように電力レベルを設定するか、そして、ダウンリンク及びアップリンクに対してどのような方式でシグナリングするかについて提案する。
【0030】
また、本明細書では、アップリンクで部分周波数再使用(FFR:Fractional Frequency reuse)方式を使用するセル又はセクタのシステム性能とセル境界ユーザ性能を向上させるための電力制御方法を説明する。このような電力制御方法は、干渉緩和、最小セル境界ユーザ性能をサポートするためのものである。また、単一ユーザ方式の場合と同一の干渉水準を維持しながら多重ユーザMIMOの状況での性能を改善することを目的とする。また、同一の性能を出しながらオーバーヘッドを減少させるために、制御シグナリングを最小限にすることを原則にする。
【0031】
FFR方式を使用するシステムでは、少なくとも二つ以上の周波数パーティションを使用することができる。二つ以上の周波数パーティションが存在する場合、それぞれの周波数パーティションは、互いに異なるチャンネル特性及び干渉特性などの通信環境自体が変わり得る。これは、特定の目的のために使用されることもある。すなわち、チャンネル状況が良くない端末の場合、より少ない干渉量が測定される周波数及び時間領域の資源を使用すると、性能向上を期待できるようになる。
【0032】
図3は、FFR方式の一例を示した図である。
【0033】
図3を参照すると、周波数パーティションが4個存在することができ、ソフトFFR方式を使用すると、FFR1/3である領域のうち一つは相対的に大きいパワーを使用できるが、これは、チャンネル状態が良好でない特定端末に割り当てることが望ましい。そして、残りの二つのFFR1/3である領域に対してユーザ割り当て及び電力割り当てをするときは、他のセル又はセクタに及ぶ干渉量を考慮して割り当てる必要がある。これは、この領域の資源割り当てが適切でない場合、FFR方式の利得を得られなくなるという問題が発生しうるためである。したがって、本発明では、FFR方式が適用されるシステムでこれを効果的にサポートするために、それぞれの周波数パーティションに合うアルゴリズムを適用することができる。これは、開ループ電力制御方式に基づいて動作することができる。
【0034】
無線チャンネルで伝播損失、干渉、雑音などが信号品質を低下させる要因として作用するので、受信端で必要とする信号品質を得るためには、信号品質の低下要因を克服できるように伝送電力を適宜調節する必要がある。
【0035】
一般に、電力制御が基地局と端末との間の経路損失(又は伝播損失)、干渉及び雑音に対して補償することによって、受信端で必要とする信号品質を満足させるようになる。したがって、伝送電力は、次の数学式1のように、ターゲット信号対干渉及び雑音比(SINR:Signal to Interference plus Noise Ratio、以下、SINRという。)、雑音(N)、干渉(I)、経路損失(PL)を考慮して決定したり、又はターゲット搬送波対干渉及び雑音比(CINR:Carrier to Interference plus Noise Ratio、以下、CINRという。)、雑音(N)、干渉(I)、経路損失(PL)を考慮して決定することができる。
【0036】
【数1】

移動通信で伝送手段として電磁波を用いるので、距離によって経路損失が存在することがあり、このような経路損失は、電波が送信アンテナから受信アンテナまで到逹するときの伝送距離による減衰、周辺環境や移動体の動きによる送受信地間の距離の随時変化によって生じる。
【0037】
以下で、IEEE 802.16eシステムでのアップリンク電力制御について簡略に説明する。IEEE 802.16eシステムでの電力制御は、SINR又はCINR、経路損失、干渉、雑音の他にシステム特性を考慮し、基地局及び端末によるオフセット(Δoffset_端末、Δoffset_基地局)を考慮することによってシステム性能を向上させることができる。これは、次の数学式2のように表すことができる。
【0038】
【数2】

無線通信システムで隣接セルから受ける干渉はシステムの性能を低下させる要因であるので、電力制御を通して干渉を克服できるように伝送電力を調節する必要がある。一般に、伝送電力は干渉電力と比例する。すなわち、干渉を克服するために伝送電力を増加させることは、却って隣接セルに作用する干渉の増加を誘発するようになり、これによって隣接セルからより強い干渉を受ける原因にもなる。したがって、隣接セルに作用する干渉を適宜調節すると同時に、受信端で必要とする信号品質を確保できる電力制御技法が要求される。
【0039】
部分電力制御(fractional power control)は、セル間干渉(ICI)の発生を抑制するための電力制御技法であって、経路損失の一部のみを補償する。すなわち、経路損失の一部のみを補償して伝送電力を減少させると、隣接セルに作用する干渉を減少できるので、結果的に隣接セルから受ける干渉を減少させることができる。このような電力制御は、次の数学式3のように表すことができる。
【0040】
【数3】

ここで、αは、経路損失の一部を補償するための係数である。
【0041】
以下で、ターゲット干渉レベルを満足させるための電力制御方式を説明する。
【0042】
受信端で必要とする信号品質を満足させると同時に、隣接したセルに作用する干渉を最小化するための方法として、ターゲット干渉レベルを用いることができる。ターゲット干渉レベルは、必要とする信号品質を満足させるために要求される干渉レベルであって、IoT、SINR、CINRなどのセル間干渉要素(inter―cell interference term)を含む多様な方法で表現される。
【0043】
受信端は、セル又はセクタ内でセル間干渉レベルが受信信号品質を満足させるためのレベルより高いと判断される場合、隣接セル又はセクタにセル間干渉を制限するための電力制御を要求することができ、このような要求は、バックボーンリンクなどを通してシグナリングされる。また、個別的な要請によって電力制御が行われるのでなく、基地局間の協力(inter―cell coordination)を通しても電力制御が行われる。
【0044】
セル間干渉の制限又は減少のための電力制御が要請されたセル又はセクタの基地局又は基地局間のセル間協力(inter―cell coordination)を行う基地局は、隣接セル又はセクタに作用するセル間干渉を減少させるために送信端の伝送電力を次のように調節することができる。
【0045】
【数4】

【数5】

ここで、
【0046】
【化1】

は、隣接セル又はセクタで要求するターゲットセル間の干渉レベルを、
【0047】
【化2】

は、セル間干渉を考慮していないときの伝送電力を、
【0048】
【化3】

は隣接セル又はセクタに作用する干渉レベルの推定値を、
【0049】
【化4】

を満足させるための伝送電力値を意味する。
【0050】
ここで、
【0051】
【化5】

が元の定義とは異なって雑音を含まない場合に考慮されると、Nは省略される。
【0052】
【化6】

で表すことができ、基地局及び端末によるオフセットを考慮して
【0053】
【化7】

のように表すことができる。セル間干渉電力である
【0054】
【化8】

セル間干渉を調節するための電力制御方式のうち電力制御の主体が端末になる開ループ電力制御(OLPC:Open Loop Power Control)方式の場合、基地局は、隣接セル又はセクタから受信したターゲットIoT(又は基地局間の協力によって定められたターゲットIoT、又は基地局間で任意に定められたターゲットIoT)などのセル間干渉を調節するための干渉レベル(IoTtar)を端末に伝送することができる。
【0055】
IEEE 802.16mシステムのようにシステム帯域幅を多数の周波数パーティションに分ける場合、干渉レベルは、周波数パーティション別に又は端末によってそれぞれ異なる値が伝送される。
【0056】
周波数パーティション別の干渉レベル(ターゲットIoT:IoTtar)は、次の数学式6又は数学式7のように決定することができる。
【0057】
【数6】

【0058】
【数7】

前記数学式6又は数学式7で、wは、IoTターゲットを設定するための加重係数(weight factor)で、下記のような数学式を用いて求めることができる。以下で、ターゲットIoTを設定するための多様な場合を説明する。まず、第1の方法として、IoTターゲットは次の数学式8のように表すことができる。
【0059】
【数8】

ここで、基地局がシグナリングするリストには、最小IoTターゲットである
【0060】
【化9】

デフォルトIoTターゲットである
【0061】
【化10】

例えば、周波数パーティションの数が4であってもよく、
【0062】
【化11】

【0063】
【化12】

ここで、デフォルトIoTターゲットは、多数の周波数パーティションが存在するとき、各パーティション別に設定されるIoTターゲットの基準になる値であって、システム帯域幅の全体のIoT値の平均値や、各周波数パーティション別のIoTターゲット値の平均値などになり得る。
【0064】
ここで、デフォルトIoTターゲット値は最大IoTターゲット値と同一であり、IoTターゲット値の範囲は最小IoT値によって決定され、各周波数パーティション別のIoTtar値は
【0065】
【化13】

によって決定される。
【0066】
【化14】

の伝送によるオーバーヘッドを減少させるために、送信端と受信端ではビット列による
【0067】
【化15】

のテーブルを用いてシグナリングすることができ、システム特性によってシグナリングに必要なビット数とテーブルは適宜変更することができる。デフォルトIoT、最小IoT、
【0068】
【化16】

のシグナリングのために必要なビット数及びテーブルの例は、次の通りである。
【0069】
【化17】

をセル又はセクタ別に4ビットで、
【0070】
【化18】

をセル又はセクタ別に4ビットで、
【0071】
【化19】

は周波数パーティション別に2ビットでシグナリングすることができる。
【0072】
周波数パーティションの数が4である場合、
【0073】
【化20】

【0074】
【化21】

でシグナリングすることができる。また、
【0075】
【化22】

であると、それぞれ
【0076】
【化23】

でシグナリングすることができ、これは、次の表1のように表すことができる。
【0077】
【表1】

前記第1の方法とは異なり、周波数パーティション別にIoTターゲットを設定するために
【0078】
【化24】

を使用することができる。すなわち、
【0079】
【化25】

を用いてデフォルトIoTターゲット値に対する比率として、パーティション別にIoTターゲット値を設定することができる(第2の場合)。これは、次の数学式9のように表すことができる。
【0080】
【数9】

シグナリングするリストには、デフォルトIoTターゲットである
【0081】
【化26】

例えば、周波数パーティションの数が4、
【0082】
【化27】

であってもよい。
第1の場合とは異なり、
【0083】
【化28】

は、シグナリングによるオーバーヘッドを減少させるために送受信端で事前に定義された表を用いてビット列によって適切な値にマッピングすることができる。
【0084】
【化29】

のマッピングのために同一の表を使用することができ、システム特性によってシグナリングに必要なビット数及び表は適宜変更することができる。デフォルトIoT値と
【0085】
【化30】

を用いたパーティション別のIoTターゲット値の設定のために必要なビット数は、次の表2のように表すことができる。
【0086】
【化31】

をセル又はセクタ別に4ビットで、
【0087】
【化32】

は周波数パーティション別に3ビットで、
【0088】
【化33】

は周波数パーティション別に3ビットでシグナリングすることができる。
【0089】
周波数パーティションの数が4である場合、
【0090】
【化34】

【0091】
【化35】

でシグナリングすることができる。
【0092】
前記第2の方法の場合、周波数パーティション別のIoTターゲットを設定するために
【0093】
【化36】

を用いる場合に発生しうるシグナリングオーバーヘッドを減少させるために、
【0094】
【化37】

のみを用いてデフォルトIoT値に対するスケーリング係数(scaling factor)として使用することができ、次の例のようにパーティション別のIoTを調節することができる。
【0095】
【数10】

基地局がシグナリングするリストには、デフォルトIoTターゲットである
【0096】
【化38】

【0097】
【化39】

例えば、周波数パーティションの数が4、
【0098】
【化40】

であってもよい。
【0099】
前記第1及び第2の方法と異なり、IoTデフォルト値の調整値をシグナリングすることに伴うオーバーヘッドを減少させるために、送受信端で事前に定義された表を用いてビット列によって適切な値にマッピングすることができ、システム特性によってシグナリングに必要なビット数及び表は適宜変更することができる。
【0100】
第4の方法として、周波数パーティション別にIoTターゲットを設定するためにデフォルトIoT値に対するスケーリング係数を使用せずに、デフォルトIoT値に対する増加分又は減少分でパーティション別にIoTターゲットを設定することもできる。これは、次の数学式11のように表すことができる。
【0101】
【数11】

基地局がシグナリングするリストには、デフォルトIoTターゲットである
【0102】
【化41】

(デフォルトIoTターゲット=最小IoTターゲット)、IoT調節値である
【0103】
【化42】

がある。
【0104】
例えば、周波数パーティションの数が4、
【0105】
【化43】

であってもよい。
【0106】
デフォルトIoTに対する増加分でパーティション別にIoTターゲットを設定する方法及びシグナリングの例は、次の通りである。
【0107】
【化44】

をセル又はセクタ別に4ビットで、
【0108】
【化45】

は周波数パーティション別に2ビットでシグナリングすることができる。これは、
【0109】
【化46】

でシグナリングすることができる。
【0110】
第5の方法として、パーティション別のデフォルトIoT値を使用せずに、次のようにパーティション別のIoTターゲット値を直接シグナリングすることもできる。
【0111】
周波数パーティションの数を4とすると、
【0112】
【化47】

のように表すことができる。
【0113】
第6の方法として、IoTターゲット値を調節するためのIoTデフォルト値の加重係数として
【0114】
【化48】

を用い、次の数学式12のように設定することもできる。
【0115】
【数12】

このとき、基地局がシグナリングするリストには、デフォルトIoTターゲットである
【0116】
【化49】

周波数パーティションの数が4である場合、
【0117】
【化50】

であってもよい。
【0118】
IoTデフォルトとIoTターゲット値のためのビット数とマッピングのための次の表3は、システム特性によって適宜変更することができ、一例として、次のように表すことができる。
【0119】
【表3】

表3で、
【0120】
【化51】

をセル又はセクタ別に4ビットで、
【0121】
【化52】

は周波数パーティション別に4ビットでシグナリングすることができる。周波数パーティションの数が4である場合、
【0122】
【化53】

でシグナリングすることができる。
【0123】
開ループ電力制御の主要概念は、端末の伝送電力を設定することであって、より具体的には、制御チャンネル(例えば、A―MAP IE)によって指示される変調及びコード方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)レベルに基づいてターゲットSINRを充足できる伝送電力を設定することである。ここで、A―MAP IE(Advanced―MAP Information Element)について簡単に説明すると、制御チャンネルには放送チャンネル及びA―MAP IEなどがあるが、基地局は、制御チャンネルのうちA―MAP IE(Advanced―MAP Information Element)を通してMCSレベル情報などを伝送することができる。また、基地局は、A―MAP IEを用いて資源割り当て情報及び電力制御情報などを端末に伝送することができる。一般に、A―MAP IEは、MACメッセージより強くコーディングされて伝送される場合が多い。
【0124】
IEEE 802.16mシステムに適した新しい特徴を含むために、本発明で提案する開ループ電力制御は、アップリンク協力空間多重化(CSM)又は単一ユーザの空間多重化をサポートするためにストリームの数によってアップリンク伝送電力を制御することができる。このような変更事項によって、隣接セルへの全体の干渉量は、使用されるストリームの数とは関係なく固定される。本発明に係る開ループ電力制御は、端末の伝送電力を制御し、推定されたIoTレベルがターゲット値より高くないように端末の電力を制御することができる。さらに、提案されたIoT制御は、FFR方式と効率的に結合される。
【0125】
次の数学式13は、本発明で提案する開ループ電力制御公式の一例である。
【0126】
【数13】

ここで、
【0127】
【化54】

である。また、上述した全ての場合に対して、target IoTは、セル間干渉(又はIoT)を調節するために端末にシグナリングされる任意の制御パラメータに取り替えられる。そして、周波数帯域別に異なる値がシグナリングされる。
【0128】
また、ここで、
【0129】
【化55】

はサービング基地局に対する経路損失を、
【0130】
【化56】

は最も強い干渉基地局に対する経路損失を、
【0131】
【化57】

は基地局の伝送電力を、NIは100msごとに更新されるサービングセルの雑音及び干渉レベルを、
【0132】
【化58】

は雑音電力密度を、
【0133】
【化59】

はMCS及びターゲットBLER(Block error rate)に関する関数、すなわち、
【0134】
【化60】

は特定の端末電力オフセットに対する訂正要素(correction term)を意味する。
【0135】
【化61】

は、端末によって制御される伝送電力レベル調整値である。端末は、開ループ電力制御と閉ループ電力制御との間でUL A―MAPを通して電力制御メッセージを用いてモード変更を行うことができる。
【0136】
前記数学式13は、次の数学式14又は数学式15のように変更される。
【0137】
【数14】

【0138】
【数15】

ここで、
【0139】
【化62】

はストリーム別、副搬送波別の伝送電力で、MTはUL A―MAP IEによって指示される対応資源ユニットのための総ストリーム数である。
【0140】
【化63】

は、端末の最大伝送電力を超えることができない。基地局は、
【0141】
【化64】

を制御チャンネル又はメッセージ形態で端末に伝送することができる。このとき、
【0142】
【化65】

は、制御チャンネルのうちスーパーフレームヘッダ(例えば、S―SFH(secondary superframe header))又はABI(additional broadcast information)などを通して端末にシグナリングすることができ、かつ、特定端末にユニキャストなどを通してシグナリングすることができる。端末は、他のセクタに対する干渉がシグナリングされた
【0143】
【化66】

を超えないように電力制御を行うことができる。このとき、
【0144】
【化67】

は、各周波数パーティション別に異なり得る。SIMO(Single Input Multi Output)シミュレーションの場合、MTは1に設定される。
【0145】
以下で、基地局が
【0146】
【化68】

レベルを決定する手順の一例を説明する。
【0147】
各基地局は
【0148】
【化69】

を計算し、ネットワークは、基地局の
【0149】
【化70】

レベル上で平均化された平均IoT値を計算する。その後、ネットワークは、平均化された平均IoTを所望のIoTレベルと比較する(ここで、所望のIoTレベルは、ネットワークによって全ての基地局が持つように望まれる共通の平均IoTレベルである。)。もし、平均化された平均IoTが所望のIoTレベルより大きいと
【0150】
【化71】

を減少させ、平均化された平均IoTが所望のIoTレベルより小さいと
【0151】
【化72】

を増加させる。その後、基地局は、更新された
【0152】
【化73】

レベルをシグナリングすることができる。このような過程が周期的に反復される。
【0153】
【化74】

レベルを決定する手順の他の例を説明すると、基地局は、互いに所望のIoTレベルを交換する(ここで、各基地局の所望のIoTレベルは異なり得る。)。その後、各基地局は、他の基地局からの所望のIoTレベルを考慮して
【0154】
【化75】

を計算する。そして、基地局は、更新された
【0155】
【化76】

レベルを放送する。このような過程は周期的に反復される。
【0156】
次の数学式16は、IEEE 802.16eシステムのアップリンク開ループ電力制御を示した式である。
【0157】
【数16】

これに基づいて、システム性能向上、セル間干渉制御、セル境界ユーザの性能向上方法が単一化されたアルゴリズム形態で構成される。以下で提案された方法は、単一ストリームで伝送することを基本にし、多重ストリームに確張する方法は、最終的に決定された値又は適切な中間値で
【0158】
【化77】

だけの追加演算をすればよい。これは、同一の資源で多重ストリームを有する多重ユーザ環境での干渉量を、一つの資源で単一ストリームを有する単一ユーザ環境の干渉水準に低下させ、性能を向上させる役割をする。この場合、最小限の制御情報に基づいて動作可能である。
【0159】
以下で、アップリンク開ループ電力制御方法のうち第1の方法において、セル間干渉、セル境界ユーザを考慮し、端末が伝送する電力について、次の数学式のように表すことができる。
【0160】
【数17】

【0161】
【数18】

【0162】
【数19】

【0163】
【数20】

【0164】
【数21】

前記第1の方法は、SINRターゲット値の役割をするパラメータに二つのオプションを置く形態である。
【0165】
【化78】

のように初期に 基地局で端末の伝送制御モードを決定したり、又は端末が該当の基地局に特定モードを要求することもできる。初期の決定値がSINRターゲット値でない以上、その値を決定する段階は次の通りである。
【0166】
【化79】

前記数学式18において、電力スペクトル密度(PSD:Power Spectral Density、以下、PSDという。)レベルを決定する方法では、2段階を経て伝送電力が決定される。オフセットで区分された2個のパラメータの位置によって前記数学式17、前記数学式18、前記数学式19に区分される。前記数学式18と前記数学式19は、MTの位置によって区分される。前記数学式20及び前記数学式21も同一の概念で分類することができる。これは、決定された伝送電力で常に多重ストリーム部分を考慮するかどうかを決定する要素である。さらに、FFR方式を考慮する場合、前記各数学式に適用可能な方法を記述すると次の通りである。
【0167】
前記数学式17〜前記数学式20に共通に適用されるSINR_target値としては、各周波数パーティションによって互いに異なる値又は同一の値を適用することができる。
【0168】
図4は、FFR方式を適用する場合、各周波数パーティション別にSINR_target値を異にする場合に対する一例を示した図である。
【0169】
図4を参照すると、セル_1で、F1とF4は同一水準のSINR_targetを有し、F2とF3はF1、F4よりも相対的に低い異なる水準の値を有するが、二つは同一又は互いに異なる値を有することも可能である。このような値を決定する方法は、ネットワーク水準でシステム―ワイド(system―wide)に決定される。
【0170】
ユーザを区分する方法又はユーザを割り当てる方法としては、多様な方法を考慮することができる。このとき、ユーザの幾何学情報、経路損失、受信SINRなどを基準にすることができる。周波数パーティションを分ける基本原則は、ネットワーク水準で協力的に行うことである。もちろん、周波数パーティションの数は4に固定されるわけではない。周波数パーティションの数が多くなるとしても、目的に合うように使用が許諾された周波数パーティションのために、次のように互いに異なる値を設定して使用することができる。
【0171】
【化80】

のように周波数パーティション別にSINR_target値を異なるように設定することもできる。
【0172】
周波数パーティション別にSINR_target値を異なるように設定する場合と同様に、前記数学式17〜前記数学式20で共通に使用されるSINRmin又はSIRmin値を周波数パーティション別に異なるように設定することも適用可能である。周波数パーティション内で全て同一な水準の値を使用したり、又は下記の例示のように使用することができる。ただし、その値は、システムの状況に合わせて設定されることが望ましい。
【0173】
一例として、周波数パーティション別に、
【0174】
【化81】

のように設定することができ、他の例として、
【0175】
【化82】

のように設定することもでき、
【0176】
【化83】

のように設定することができる。また、
【0177】
【化84】

のように周波数パーティション別に全て同一の値が設定されることもある。また、前記数学式17〜前記数学式20で共通に使用される
【0178】
【化85】

値を周波数パーティション別に異なるように設定することができる。例えば、セル_1で、F1とF4は、F2とF3よりも相対的に大きい値に設定することができる。
【0179】
端末が伝送電力を制御する開ループ電力制御方法として第2の方法は、SINRtargetを選択するモードでない場合、これに取って代わる値として、SINRmin
【0180】
【化86】

を直接比較した上で、より大きい値を使用する方法である。このような第2の方法に基づいた伝送電力は、次の数学式22〜数学式25のように多様な形態で表現される。
【0181】
【数22】

【0182】
【数23】

【0183】
【数24】

【0184】
【数25】

前記第2の方法で前記数学式22〜数学式25に区分した理由は、前記第1の方法で前記数学式17〜前記数学式20のように区分した理由と同一である。ここで、SINRtarget
【0185】
【化87】

SINRmin又はSIRmin値は周波数パーティション別に異なるように設定される。
【0186】
第3の方法は、Pmin、Ptx1、Ptx2を互いに比較してPtxを決定する方法である。これは、次の数学式26〜29のように表すことができる。
【0187】
【数26】

【0188】
【数27】

【0189】
【数28】

【0190】
【数29】

ここで、Ptx1は、前記数学式16の場合と同一であり、Ptx2は、MT=1である場合、前記数学式17〜数学式20での
【0191】
【化88】

と同一の役割をするといえる。
【0192】
【化89】

は、サービングセルのために端末で推定した経路損失で、
【0193】
【化90】

は、最も強い干渉セルのために端末で推定した経路損失で、NIは、サービングセルで副搬送波別の雑音及び干渉の推定された平均電力レベルで、SINRtargetは、データ又は制御チャンネルを伝送するためのものである。SINRminは、サービング基地局によって与えられる最小SINR値である。
【0194】
【化91】

は、特定の端末電力オフセットに対する訂正要素を意味する。端末は、開ループ電力制御と閉ループ電力制御との間でUL A―MAPを通して電力制御メッセージを用いてモード変更を行うことができる。
【0195】
【化92】

は、端末によって制御される伝送電力レベル調整値である。MTはUL A―MAP IEによって指示されるストリーム数である。単一ユーザMIMOの場合、この値はMに設定されるが、Mはユーザ別のストリーム数である。CSMの場合、この値はM_Aに設定され、M_Aは総ストリーム数である。制御チャンネル伝送の場合、この値は1に設定される。基地局は、ターゲットIoTレベルを他のセクタにS―SFHを通して放送することができ、このとき、ターゲットIoTレベルは各周波数パーティション別に異なり得る。
【0196】
第4の方法は次の通りである。開ループ電力制御で副搬送波別の電力及び送信アンテナ別の電力は、次の数学式30のように表現されるアップリンク伝送によって維持される。
【0197】
【数30】

ここで、SINRtargetは、基地局から受信するターゲットアップリンクSINR値である。この値を計算するのに用いられるモードは、電力制御メッセージを通してシグナリングされる。Pは、現在の伝送のための副搬送波別の伝送電力レベル(dBm)で、Lは、推定された現在の平均アップリンク伝播損失である。Lは、端末の送信アンテナ利得及び経路損失を含むことができる。NIは、基地局から副搬送波別に雑音及び干渉の推定された平均電力レベルで、基地局の受信アンテナ利得を含まない。
【0198】
【化93】

は、特定の端末電力オフセットに対する訂正要素を意味し、これは端末によって制御される。
【化94】

は、特定の端末電力オフセットに対する訂正要素を意味し、これは基地局によって制御される。推定された現在の平均アップリンク伝播損失Lは、プリアンブルのアクティブ副搬送波上に受信された総電力に基づいて計算される。
【0199】
ユーザがネットワークに接続するとき、次の数学式31を用いて各パラメータに対して交渉することができる。
【0200】
【数31】

ここで、C/Nは、現在の伝送に対してmodulation/FEC rateの正規化されたC/Nである。これは、MCSレベルと関連したパラメータである。Rは、modulation/FEC rateのための反復回数である。
【0201】
【化95】

は、セル境界性能と全体のシステム処理量との間でのIoT制御及びトレードオフ(trade―off)のためのターゲットSINR値であって、制御パラメータ
【0202】
【化96】

及びSINRminによって決定される。
【0203】
【化97】

は、次の数学式32のように表すことができる。
【0204】
【数32】

ここで、SINRminは、基地局が期待するSINR要求最小率を意味し、ユニキャスト電力制御メッセージによって設定される。SINRminはdB単位で4ビットに表現される。
【0205】
【化98】

は、基地局でシグナリングするIoT制御のためのパラメータであって、その値が周波数パーティション別に異なり得る。Nrは、基地局での受信アンテナの数を示し、
【0206】
【化99】

は、端末が測定したダウンリンク信号電力対干渉電力の比を示す。
【0207】
前記数学式32のうち一つのオプションである
【0208】
【化100】

で、SINRmin
【0209】
【化101】

をアップリンク開ループ電力制御に使用することができる。これは、FFR方式の適用時にその利得を向上できる方法である。
【0210】
【化102】

の範囲は、{0,0.1,…,1.0,…}などで、適切な範囲内で選択して使用することができ、選択された
【0211】
【化103】

を該当の周波数パーティションに互いに異なるように適用する場合、FFR方式を効果的にサポートすることができる。
【0212】
【化104】

は、該当の基地局が各端末に放送チャンネル、スーパーフレームヘッダ又はABIを通して伝送したり、UL A―MAP IEを通して伝送したり、メッセージ形態で伝送することができる。周波数パーティションの数によってその情報量は相対的に変わり得る。以下で、基地局が端末に周波数パーティションによって放送する例を説明する。
【0213】
【化105】

このとき、基地局の端末への前記各パラメータ値の伝送周期は、固定されたり、流動的に変化することもある。前記各パラメータ値を受信した端末は、これに基づいて伝送電力を決定することができる。前記各パラメータ値を知らせるとき、実数値、予め定義されたテーブルのマッピング値などの形態で知らせることができる。
【0214】
以下では、端末が伝送電力を制御するのに必要な情報、より具体的に、基地局がどのような方式で端末にシグナリングするかに対するシグナリング方法について説明する。
【0215】
図5は、ダウンリンクでのソフトFFR方式に対する動作を示す図である。
【0216】
図5を参照すると、ダウンリンクでは干渉を作る主体が基地局で、干渉を感じる主体は端末である。ダウンリンクで干渉を作る主体である基地局は、FFRグループ(又はパーティション)別に伝送電力レベルを設定することができる。一つの基地局は、他の基地局にバックボーン網などを用いて設定されたFFRパーティション別の伝送電力レベル情報をシグナリングすることができる。基地局間では、設定されたFFRパーティション別の伝送電力レベル情報が共有される。基地局は、設定されたFFRパーティション別の伝送電力レベル情報を端末にシグナリングすることができる。このとき、このような設定された情報は、IEEE 802.16mシステムでのスーパーフレーム単位又は多重スーパーフレーム単位で周期的に端末に放送される。また、このとき、この情報は、参照信号(例えば、プリアンブル)を通して暗示的に伝送される。すなわち、参照信号をFFRパーティション別の伝送電力レベルで伝送することを意味する。
【0217】
図6は、アップリンクでのソフトFFR方式を考慮するときの基地局及び端末の動作シナリオの一例を示した図である。
【0218】
図6を参照すると、基地局は、FFRグループ(又はパーティション)別に端末の最大伝送電力レベル、端末が伝送電力を制御するための特定パラメータ値又は最上位の変調及びコーディング方式(MCS:Modulation and Coding Schemes、以下、MCSという。)レベルを設定することができる。一つの基地局は、他の基地局に設定されたFFRグループ別の端末の最大伝送電力レベル情報、端末が伝送電力を制御するための特定パラメータ値又は最上位のMCSレベル情報をバックボーン網などを用いてシグナリングすることができる。各基地局間では、設定されたFFRパーティション別の端末の最大伝送電力レベル情報、端末が伝送電力を制御するための特定パラメータ値又は最上位のMCSレベル情報が共有される。
【0219】
そして、基地局は、設定された端末の最大伝送電力レベル、端末が伝送電力を制御するための特定パラメータ値又は最上位のMCSレベル情報を端末にシグナリングすることができる。このとき、このような設定された情報は、IEEE 802.16mシステムのスーパーフレーム単位又は複数のスーパーフレーム単位で周期的に端末に放送される。また、このような設定された情報は、ABI又はメッセージ形態で端末にシグナリングされる。端末にシグナリングされた情報は、アップリンク電力制御に用いられる。
【0220】
図7は、アップリンクでのソフトFFR方式を考慮するときの基地局及び端末の動作シナリオの一例を示した図である。
【0221】
図7を参照すると、アップリンクで干渉を感じる主体である基地局は、FFRグループ別のターゲットIoTレベル(又はIoT control parameter)を設定することができる。ここで、IoTレベルは、セル間干渉程度を示す値を意味する。一つの基地局は、他の基地局に設定されたFFRパーティション別のターゲットIoTレベル情報をバックボーン網などを用いてシグナリングすることができる。各基地局間では、FFRパーティション別の干渉程度に対する情報が共有される。基地局は、各基地局間で共有されたFFRパーティション別のターゲットIoTレベル情報、FFRパーティション別の干渉程度に関する情報を端末にシグナリングすることができる。
【0222】
シグナリングされるFFRパーティション別のターゲットIoTレベル情報、FFRパーティション別の干渉程度に関する情報は、開ループ電力制御(OLPC:Open Loop Power Control)に用いられたり、又は閉ループ電力制御(CLPC:Close Loop Power Control)に暗示的に用いられる。基地局は、ターゲットIoTレベル情報をIEEE 802.16mシステムのスーパーフレーム単位又は多重スーパーフレーム単位で周期的に端末に放送することができる。また、基地局は、ターゲットIoTレベル情報をABI又はメッセージ形態で端末に伝送することもできる。
【0223】
図8は、ダウンリンク伝送電力レベル及びアップリンクターゲットIoTレベルのデュアリティを示した図である。
【0224】
ダウンリンクで干渉を起こす主体である基地局は、伝送電力レベルを各基地局間で交渉した後、端末にシグナリングすることができる。この場合、干渉の影響を受ける主体が端末になる。しかし、アップリンクで干渉を起こす主体が端末であるので、干渉の影響を受ける主体である基地局がターゲットIoTレベルを各基地局間で交渉した後、端末にシグナリングすることができる。図8に示すように、ダウンリンク伝送電力レベルの高い周波数再使用領域ではアップリンクターゲットIoTレベルが低く、ダウンリンク伝送電力レベルの低い周波数再使用領域ではアップリンクターゲットIoTレベルが高い。このように、ダウンリンク伝送電力レベル及びアップリンクターゲットIoTレベルはデュアル関係にあるといえる。
【0225】
前記動作シナリオにおいて、全てのセル間でFFRの構成情報は同一である。FFR構成情報は、FFRグループの数、各グループ別の帯域幅などを含むことができる。IEEE 802.16mシステムで、基地局は、FFR構成をスーパーフレーム又は多重スーパーフレーム単位で放送チャンネルなどを通して端末に伝送することができる。また、基地局は、FFRグループ別のターゲットIoTレベルもFFR構成の一部として端末に伝送することができる。アップリンク電力制御で、ターゲットIoTレベルはFFRグループ別の干渉情報に取り替えられる。端末は、基地局から受信したターゲットIoTレベル情報を電力制御に用いることができる。このとき、FFRグループ別の干渉程度に対する情報も各基地局間で共有され、端末にシグナリングされて開ループ電力制御に用いられたり、開ループ電力制御に暗示的に用いられる。
【0226】
端末は、隣接基地局との幾何学情報を電力制御に共に用いることができる。すなわち、電力を制御するにおいて、FFRグループ及びIoTレベルの制御を次のように共に考慮することができる。端末は、FFRグループ別のターゲットIoTレベル、FFRグループ別の干渉程度、隣接基地局での経路損失情報を用いて電力を制御することができる(P_MS=P_intra―f(FFRグループ別のターゲットIoTレベル、FFRグループ別の干渉程度、隣接基地局での経路損失)。また、端末は、FFRグループ別のターゲットIoTレベル、FFRグループ別の干渉程度、隣接基地局での経路損失情報を用いて電力を制御することができる(P_MS=f(FFRグループ別のターゲットIoTレベル、FFRグループ別の干渉程度、隣接基地局での経路損失、サービング基地局での経路損失)。ここで、P_MSは端末の電力を意味し、P_intraは同一のセルでの電力制御による電力を意味する。
【0227】
端末がアップリンク電力を制御するにおいて、セル間干渉を考慮することが望ましい。送信機は、受信端でエラーのない信号又はデータを受信するのに必要な信号対干渉及び雑音比(SINR:Signal to Interference plus Noise Ratio、以下、SINRという。)又は搬送波対干渉及び雑音比(CINR:Carrier to Interference plus Noise Ratio、以下、CINRという。)を提供するために、受信端でターゲットにするSINR又はCINR、雑音及び干渉、経路損失などを考慮して伝送電力を決定することができる。このとき、伝送電力は、
【0228】
【化106】

のように表すことができる。
【0229】
このように設定された伝送電力は、システム特性に依存した最大伝送電力、オフセット値を考慮して
【0230】
【化107】

のような形態で計算される。しかし、このような電力制御方法では、多重セル(セクタ)環境でセル間干渉(ICI:Inter―Cell Interference)に対して考慮なしに設定された雑音(N)及び干渉(I)、経路損失(PL)、オフセット値及び全ての送信機に同一に適用される
【0231】
【化108】

は、隣接セルへのICIを誘発・強化する原因になり得る。これは、システム性能低下の原因として作用するだけでなく、システムカバレッジ、収容容量を制約する原因として作用するようになる。ICIを考慮して補償するPL項目を調節する電力制御方法(例えば、
【0232】
【化109】

は、セル(セクタ)境界ユーザ及び中央ユーザ性能のトレードオフが発生するという問題を有する。したがって、このような問題を克服するための新しい電力制御方法が要求される。
【0233】
多重セル(セクタ)環境で一つのセル又はセクタの伝送電力は、他のセル(セクタ)の受信機では干渉電力になり得る。セル間干渉は、伝送電力を設定するとき、IoTのようにセル間干渉を反映するファクタを用いることによってセル間干渉を効果的に調節することができる。伝送電力によって隣接セルに作用するセル間干渉値を特定値又はしきい値と比較し、伝送電力を増減して調節することができる。
【0234】
セル間干渉を反映するファクタなしに計算された伝送電力又は同一のセルの電力制御によって計算された伝送電力を用いて推定された隣接セルへの干渉レベル又はIoTレベルがしきい値より高い場合、隣接セルに作用する干渉レベル又はIoTレベル値がしきい値を超えないように伝送電力を減少させることが望ましい。これと異なり、しきい値より小さい場合、しきい値を超えない範囲で伝送電力を増加させることによってリンク品質を向上させることができる。このとき、伝送電力を増加させることなく、そのまま伝送電力を使用することもできる。
【0235】
基地局が伝送電力を決定するために使用する干渉レベル又はIoT値のしきい値は、全体の周波数帯域に一つの値として設定される。また、周波数帯域、パーティション別、端末に割り当てた帯域別などに設定されることもある。基地局は、しきい値として、システム特性によって事前に設定された値を使用することができ、セル間で無線チャンネル又はバックボーン網を通して取り交わす値を用いて適応的に設定することができる。
【0236】
隣接セル間でIoT値のしきい値を取り交わすとき、この値としては、量子化化されたり又は量子化されていない値を用いることができる。また、事前に設定された値を示すインデックス又は指示子を用いることができる。IoT値のようにセル間干渉を反映するファクタを用いた電力制御は、同一のセルでの電力制御(intra―cell power control、セル間干渉が反映されていない。)によって計算された伝送電力を増減する形態で調節して使用することができる。これと異なり、IoT値のようにセル間干渉を反映するファクタを用いて計算された伝送電力は、同一のセルでの電力制御によって増減する形態で調節して使用することができる。
【0237】
以下で、アップリンク電力を制御する方法に対する一例を説明する。
【0238】
セル間干渉の程度を反映するIoT値を用いて、下記のようにアップリンク伝送電力制御を開ループ方式又は閉ループ方式に適用することによって、セル間干渉を減少させることができる。
【0239】
まず、初期伝送電力(intra―cell電力制御)を計算することができる。初期伝送電力は、次の数学式32のように表すことができる。
【0240】
【数32】

ここで、
【0241】
【化110】

はターゲットSINR、Nは雑音、Iは干渉、Fはスケーリング係数、
【0242】
【化111】

は端末とサービング基地局との間の経路損失を示す。
【0243】
その後、隣接セルのIoT値を推定することができる。推定された隣接セルのIoT値は、次の式のように表すことができる。
【0244】
【数34】

ここで、
【0245】
【化112】

は端末と干渉セル基地局との間の経路損失、
【0246】
【化113】

は推定されたIoT値を示す。
【0247】
その後、推定されたIoT値としきいIoT値を比較して伝送電力を制御することができる。もし、推定されたIoT値がしきいIoT値より大きいと、伝送電力を調整することができる。伝送電力によって隣接セルに作用するIoT値がしきいIoT値より大きい場合、伝送電力がしきいIoT値を超えないように調整することができる。すなわち、伝送電力は、
【0248】
【化114】

のように調整される。これと異なり、伝送電力によって隣接セルに作用するIoT値がしきいIoT値より小さい場合、アップリンク伝送電力としては、同一のセル内での電力制御(intra―cell電力制御)で計算された値を使用することができる。
【0249】
また、推定されたIoT値がしきいIoT値より大きい場合、新しく計算された伝送電力値が設定されたMCSレベルで要求する伝送電力より低いと、基地局又は端末は、新しく計算された伝送電力に対応するMCSレベルに符合する変調及びコーディングを適用することができる。したがって、リンク信頼度を改善し、同一のセル内での干渉を減少させることができる。基地局又は端末がこれを認識できるように、減少した伝送電力又はMCSレベルやこれに対応する係数をシグナリングすることができる。
【0250】
また、推定されたIoT値がしきいIoT値より小さい場合、同一のセル内での電力制御によって計算された伝送電力値がしきいIoT値を超えない範囲で設定されたMCSレベルより高いレベルのMCSレベルを満足できる程度に増加してもよいとき、基地局又は端末は、増加した伝送電力に該当するMCSレベルに対応する変調及びコーディングを適用することができる。このとき、端末及び基地局がこれを認識できるように、増加した伝送電力又はMCSレベルやこれに相応する係数をシグナリングすることができる。
【0251】
上述したしきいIoT値の決定に関して説明すると、IoT値を用いた電力制御で、しきいIoT値は周波数帯域パーティションによって一つの値又は多数の値に設定される。FFR方式を適用するシステムの場合、セル境界ユーザと他のセルの中央ユーザが同一の周波数帯域パーティションを使用したり(周波数再使用1/Nである帯域パーティション)、一つのセルの中央ユーザと他のセルの中央ユーザが同一の周波数帯域パーティション(周波数再使用1である帯域パーティション)を使用するようにスケジューリングするとき、周波数再使用1/Nである帯域パーティションで、セル境界ユーザは、セル中央ユーザよりも高いしきいIoT値を有するように設定することができる。
【0252】
また、セル中央ユーザは、境界ユーザよりも低いしきいIoT値を有するように設定することができる。一方、システム特性及び条件によって境界ユーザと中央ユーザに適用されるしきいIoT値が同一の値を有するように設定することもできる。このように設定されたしきいIoT値は、システム環境によって基地局間で放送又はシグナリングなどを通して適応的に設定される。
【0253】
基地局は、端末からチャンネル状態が良好でないことを意味するNACK信号を受信すると、IoT値を測定し、定められた回数以上にNACK信号を受信すると、NACK信号受信時のIoT値を隣接基地局に知らせることができる。このとき、知らせるIoT値は、NACK状態に対する平均、最小、最大又は特定IoT値である。隣接基地局からしきいIoT値を受信した基地局は、受信されたIoT値の平均、最小又は最大IoT値にしきいIoT値を設定したり、又は事前に定義された方法によってしきいIoT値を設定することもできる。
【0254】
図9は、本発明によって信号を伝送可能な端末装置に対する好適な実施例の構成を示したブロック図である。
【0255】
図9を参照すると、端末装置は、受信モジュール910、プロセッサ920、メモリユニット930及び伝送モジュール940を含むことができる。
【0256】
受信モジュール910は、基地局からの全てのダウンリンク信号を受信することができる。例えば、受信モジュール910は、FFRグループ別のIoT制御パラメータ、基地局で要求する最小信号対干渉及び雑音比情報、基地局で測定した雑音及び干渉レベル情報(NI)などを受信することができる。
【0257】
プロセッサ920は、電力レベル制御モジュール921を含む。電力レベル制御モジュール921は、受信モジュール910を通して受信した隣接基地局間の干渉レベル情報などを用いて端末が伝送する伝送電力レベルを制御することができる。このとき、各端末は、自身に割り当てられた周波数パーティションに対する伝送電力レベルを決定することができる。このとき、端末は、基地局から受信した基地局間の干渉レベル制御パラメータを用いて伝送電力レベルを調整することができる。この場合、伝送電力レベル制御は周期的に行われる。
【0258】
メモリユニット930は、基地局から受信した基地局間の干渉レベル情報、伝送電力制御モジュール921で決定された伝送電力レベルなどを所定時間の間格納することができ、メモリユニット130はバッファ(図示せず)などの他の構成要素に取り替えられる。
【0259】
伝送モジュール940は、前記決定された伝送電力レベルで基地局に信号を伝送することができる。
【0260】
以上説明した各実施例は、本発明の各構成要素と各特徴を所定形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合していない形態で実施され得る。また、一部の構成要素及び/又は各特徴を結合して本発明の実施例を構成することも可能である。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。一つの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれたり、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられる。特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項を含ませることができることは自明である。
【0261】
本発明に係る実施例は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現される。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現される。
【0262】
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上説明した機能又は各動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態で具現される。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納されてプロセッサによって駆動される。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部又は外部に位置し、既に公知となった多様な手段によって前記プロセッサとデータを取り交わすことができる。
【0263】
本発明が本発明の精神及び必須的特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化され得ることは、当業者にとって自明である。したがって、上述した詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付された請求項の合理的な解釈によって決定されなければならず、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0264】
本発明に係る無線通信システムでの信号伝送方法は、産業上利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−38792(P2013−38792A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−194596(P2012−194596)
【出願日】平成24年9月4日(2012.9.4)
【分割の表示】特願2011−518664(P2011−518664)の分割
【原出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.WCDMA
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】