説明

無線通信システム

【課題】特定のゾーン内の集中的な通信量増大に伴う輻輳を軽減すること通信技術を提供する。
【解決手段】無線通信システム10は、ゾーンAにおいて第1の周波数faで移動局無線局装置81〜86と通信を行う第1の基地局無線装置61と、ゾーンBにおいて第2の周波数fbで移動局無線局装置81〜86と通信を行う第2の基地局無線装置71と、第1の基地局無線装置61の予備用の無線装置であり共通周波数fxで移動局無線局装置81〜86と通信を行う第1の予備用基地局無線装置62と、第2の基地局無線装置71の予備用の無線装置であり共通周波数fxで移動局無線局装置81〜86と通信を行う第2の予備用基地局無線装置72と、少なくとも第1又は第2の基地局無線装置61,72の通信量に応じて、第1又は第2の予備用基地局無線装置62,72のいずれか一方に共通周波数fxによる通信を行わせる回線制御装置21(センタ局20)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに係り、特に、移動局無線装置と通信する基地局が複数備わる無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムを構築するときに検討すべきことのひとつに冗長性がある。つまり、無線通信システムに何らかの障害が発生したときに、その障害の影響を極力小さくするための対策が求められる。そして、従来より、様々な技術が提案されている。
【0003】
例えば、二波式プレストーク方式の無線通信を行う無線通信システムであって、受信機と送信機が多重回線経路で回線制御装置に接続されている構成の基地局に関して、多重回線経路に障害が発生したときに、送受信信号を折返し接続し、移動局同士の通話を確保する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、無線通信システムの普及に伴い様々な課題が発生しており、それら課題に対応して新たな技術が求められている。例えば、移動局と基地局間の通信量増大に伴う輻輳という課題がある。図7に示す一般的に用いられる無線通信システム110の構成に基づいて、前記通信量増大に伴う輻輳について説明する。無線通信システム110において、ゾーン(「通信エリア」又は「サービスエリア」ともいう)Aにおいて基地局160の装置として基地局無線装置161と予備用無線装置162が備わり、第1及び第2の移動局無線装置181,182が通信を行っている。また、ゾーンBにおいて、基地局160の装置として基地局無線装置171が備わる。
【0005】
図示のように、ゾーンBの地域内に移動局180(第3〜第6の移動局無線装置183〜186)が多数入って通信がなされると、ゾーンBの基地局無線装置171の通信容量が不足して輻輳が発生することがある。一般には、ある程度の通信量増大には対応可能に構成されているが、例えば、災害発生時などにおいては特定の基地局無線装置の稼働が集中してしまうこともある。ここで、ゾーンAにおいては、予備用無線装置162が増設されており、複数の周波数で通信が可能となっている。しかし、一般には、ゾーン間にまたがる地域が存在しており、電波の干渉を防止するために、複数の別周波数を割り当てる必要がある。そのため、ゾーンBに予備用無線装置を設けようとすると、未使用の周波数を新たに割り当てなければならず、周波数の利用効率が低下してしまうという課題があり、別の技術が求められていた。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたもので、特定のゾーン内の集中的な通信量増大に伴う輻輳を、周波数の利用効率の低下を抑えつつ軽減する通信技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る無線通信システムは、第1の通信エリアにおいて第1の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第1の基地局無線装置と、第2の通信エリアにおいて第2の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第2の基地局無線装置と、前記第1の基地局無線装置の予備用の無線装置であり、第3の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第1の予備用基地局無線装置と、前記第2の基地局無線装置の予備用の無線装置であり、第3の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第2の予備用基地局無線装置と、少なくとも前記第1の基地局無線装置又は前記第2の基地局無線装置の通信量に応じて、前記第1の予備用基地局無線装置又は前記第2の予備用基地局無線装置のいずれか一方に前記第3の周波数による通信を行わせる制御装置とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、特定のゾーン内の集中的な通信量増大に伴う輻輳を、周波数の利用効率の低下を抑えながら軽減する通信技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。以下に説明する実施形態では、サービスエリアを構成する各基地局の各ゾーンにおいて基地局無線装置と予備用無線装置を備える。そして、隣接するゾーンにおいて、各基地局無線装置が使用する周波数は互いに異なる。予備用無線装置には、各基地局共通で使用できる周波数(ここでは、共通周波数)が1波割り当てられる。
【0010】
図1及び図2は、本実施形態に係る無線通信システム10の概要を示すブロック図であり、図1と図2では、通信対象である移動局80の接続状態が異なっている。図示のように、無線通信システム10は、センタ局20と、基地局60,70とを備えて構成され、基地局60及び基地局70と移動局80とがそれぞれ通信を行う。
【0011】
ここでは、移動局80として、第1〜第6の移動局無線装置81〜86を例示し、第1〜第6の移動局無線装置81〜86を区別しないときは、単に、移動局80と称する。また、基地局60は、ゾーンAに配置された第1の基地局無線装置61及び第1の予備用無線装置62を備えている。さらに基地局70は、ゾーンBに配置された第2の基地局無線装置71と第2の予備用無線装置72とを備えている。
【0012】
例えば、図1の状態で、第1の基地局無線装置61は、第1の周波数faを使用して、第1〜第3の移動局無線装置81〜83と通信している。また、第1の予備用無線装置62は、共通周波数fxにより予備的に第1〜第3の移動局無線装置81〜83と通信可能となっている。同様に、ゾーンBの第2の基地局無線装置71は、第2の周波数fbを使用して、第4及び第5の移動局無線装置84,85と通信している。また、第2の予備用無線装置72は、共通周波数fxにより予備的に第4及び第5の移動局無線装置84,85と通信可能となっている。なお、ゾーンAとゾーンBは隣接するサービスエリアであり、第1及び第2の予備用無線装置62,72が同時に稼働すると、干渉発生による通信品位の低下の虞があるため、後述の回線制御装置21の制御により、第1または第2の予備用無線装置62,72のいずれか一方が稼働する。また、第1及び第2の予備用無線装置62,72のいずれも稼働していない場合には、ゾーンA及びゾーンBの通信状態をもとに、第1又は第2の予備用無線装置62,72のいずれかに予め割り当ての予約がなされる。また、図1では、第6の移動局無線装置86は、ゾーンA及びゾーンBのいずれのサービスエリアにも入っていない状態にある。
【0013】
第1及び第2の基地局無線装置61,71と第1及び第2の予備用無線装置62,72は、それぞれ、図示しない送信部と受信部とを備えており、担当ゾーンの移動局80に対して通信データ(音声データや非音声データ)の送受信を行う。無線通信システム10における基地局60及び基地局70と移動局80とのそれぞれ間の無線通信方式として、例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)方式を採用することができる。図3に、TDMA方式の無線キャリアの概念図を示す。図示のように、この方式の無線キャリアは、一定の時間間隔のフレームに区切られ、その中を多重数に対応したスロットに分割されている。図示において、1フレームは、第1〜第3の通信用チャネルS1〜S3と、制御用チャネルCとから構成されている。制御用チャネルCは、回線の接続制御を行う物理チャネルであり、1フレームに1スロット割り当てられている。また、第1〜第3の通信用チャネルS1〜S3は、それぞれ通信データを伝送する物理チャネルである。なお、無線通信方式として、上述のような時分割方式でなくOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)といった周波数分割方式が採用されてもよい。
【0014】
図1及び図2の説明に戻る。センタ局20は、回線制御装置21を備えて、基地局60及び基地局70と移動局80とのそれぞれ間の無線通信を制御する。具体的には、ゾーンAの第1の基地局無線装置61及び第1の予備用無線装置62、ゾーンBの第2の基地局無線装置71及び第2の予備用無線装置72は、それぞれ、センタ局20の回線制御装置21に接続されている。また、回線制御装置21は、制御部22と、管理テーブル23とを備えている。制御部22は、基地局60と移動局80の通信及び基地局70と移動局80の通信の制御を行う。また、管理テーブル23は、基地局用管理テーブル25と予備用基地局用管理テーブル26を備えている。さらに、制御部22は、第1の基地局無線装置61及び第2の基地局無線装置71の通信量(通信用チャネルの使用量や使用状況、通信データ量等)に応じて、第1の予備用無線装置62又は第2の予備用無線装置72のいずれか一方のみに、共通周波数fxによる通信を行わせる。
【0015】
図4は、基地局用管理テーブル25の例を示しており、図4(a)は図1の無線通信システム10の状態に対応しており図4(b)は図2の無線通信システム10の状態に対応している。なお、図4(a)及び(b)における第1〜第3のチャネルCH1〜CH3は、上述した図3の第1〜第3の通信用チャネルS1〜S3に相当する。図示のように、基地局用管理テーブル25は、各基地局無線装置61,71の第1〜第3のチャネルCH1〜CH3の使用状態と、使用移動局として各チャネルに割り当てられている移動局80が記録されている。例えば、図4(a)において、基地局無線装置61では、第1のチャネルCH1を第1の移動局無線装置81が使用中である旨が示されている。また、第2の基地局無線装置71では、第2のチャネルCH2を第5の移動局無線装置85が使用中である旨が、さらに、第3のチャンネルCH3が未使用状態である旨が示されている。
【0016】
図5は、予備用基地局用管理テーブル26の例を示しており、図5(a)は図1の無線通信システム10の状態に対応しており、図5(b)は図2の無線通信システム10の状態に対応している。図示のように、予備用基地局用管理テーブル26は、使用状態、割り当てゾーン、チャネル、使用状態、使用移動局の5項目について記録されている。具体的には、予備用無線装置62,72が使用中であるかどうか、ゾーンAとゾーンBの何れに割り当てられているか、各チャネルの使用状態がどうであるか、そして、使用中であれば使用移動局として割り当てられている移動局80が、記録されている。図5(a)の基地局用管理テーブル25では、第1及び第2の予備用無線装置62,72のいずれも未使用状態であり、ゾーンAの第1の予備用無線装置62に割り当て予約されている旨が示されている。また、図5(b)の基地局用管理テーブル25では、ゾーンBの第2の予備用無線装置72が使用中である旨、さらに、無線キャリアの第1のチャネルCH1を第6の移動局無線装置86が使用中であり、さらに第2及び第3のチャネルCH2,CH3は未使用であることが示されている。
【0017】
回線制御装置21の制御部22は、上述の基地局用管理テーブル25を参照して、ゾーンAの基地局無線装置61及びゾーンBの基地局無線装置71におけるチャネル毎の使用状態や割当て移動局80を管理する。さらに、制御部22は、特定のゾーン(サービスエリア)において通信量が増加してきたときに輻輳の虞があると判断した場合、あるいは、輻輳が生じた場合に、必要に応じて第1又は第2の予備用無線装置62,72を稼働させる。このとき、制御部22は、予備用基地局用管理テーブル26を参照して、第1及び第2の予備用無線装置62,72のいずれも稼働していない場合には、必要と判断された第1又は第2の予備用無線装置62,72を稼働させ、その旨を予備用基地局用管理テーブル26に記録する。また、第1又は第2の予備用無線装置62,72が稼働中であれば、その稼働を継続する。
【0018】
つぎに、図1の通信状態から図2の通信状態に変化したときの具体的な回線制御装置21の動作について図6のフローチャートをもとに説明する。
【0019】
まず、無線通信システム10が図1に示す接続状態の場合、上述のように、ゾーンAにおいて第1の基地局無線装置61と第1〜第3の移動局無線装置81〜83が通信を行っており、ゾーンBにおいて第2の基地局無線装置71が第4及び第5の移動局無線装置84,85と通信を行っている。そして、ゾーンAの第3の移動局無線装置83がゾーンBへ移動すると共に、ゾーンA及びゾーンBのいずれにもいなかった第6の移動局無線装置86がゾーンBに移動して図2の状態になる。このとき、回線制御装置21の制御部22は、ゾーンA及びゾーンBにおける通信状態を監視しており(S10)、上述の移動局80の変更を検知すると(S12)、管理テーブル23の基地局用管理テーブル25を参照して、ゾーンAにおけるチャネルの割り当て処理(S20)及びゾーンBにおけるチャンネルの割り当て処理(S30)を行う。
【0020】
まず、S20におけるゾーンAにおけるチャネルの割り当て処理を説明する。
制御部22は、第3の移動局無線装置83がゾーンAからゾーンBへ移動すると、第1の基地局無線装置61における無線キャリアの割り当てを解消し、その旨を基地局用管理テーブル25に反映させる(S22)。また、他の移動局80が移動してきた場合には、その移動局80に新たなチャネルを割り当てる。ここでは、移動してきた移動局80がないので、その処理はなされない。その結果、図4(b)の第1の基地局無線装置61の第3のチャネルCH3の使用状態は未使用となる。さらに、制御部22は、必要に応じて、つまり、移ってきた移動局80があるにもかかわらず第1の基地局無線装置61の無線キャリアに未使用のチャネルがない場合に、第1の予備用無線装置62を稼働させてチャネルを割り当てる処理を行う(S24)。ここでは、第1の予備用無線装置62の稼働及び停止処理は必要がないのでゾーンAにおけるチャネルの割り当て処理は終了して、ゾーンBにおけるチャネルの割り当て処理(S30)へ進む。
【0021】
ゾーンBにおけるチャネルの割り当て処理(S30)では、S20の処理と同様に、第2の基地局無線装置71の無線キャリアの割り当て処理(S32)及び必要に応じて第2の予備用無線装置72の無線キャリアの割り当て処理を行う(S34)。本実施形態の例では、第3の移動局無線装置83と第6の移動局無線装置86が新たにゾーンBに移動し、第3の移動局無線装置83及び第6の移動局無線装置86から第2の基地局無線装置71を介して通信要求があった場合や、他の移動局無線装置から第3の移動局無線装置83及び第6の移動局無線装置86との通信要求があった場合には、制御部22は、基地局用管理テーブル25を参照して、ゾーンBの第2の基地局無線装置71の無線キャリアに未使用のチャネルがあるか否かを確認する。未使用のチャネルがある場合には、制御部22は、第3の移動局無線装置83と第2の基地局無線装置71との通信のために未使用のチャネルを割り当てる。ここでは、図4(b)に示すように第3のチャネルCH3が、第3の移動局無線装置83に割り当てられる。しかし、第6の移動局無線装置86には、チャネルを割り当てることができず、第6の移動局無線装置86は無線通信を行うことができない。
【0022】
そこで、制御部22は、第2の基地局無線装置71と第6の移動局無線装置86との通信のために、基地局用管理テーブル25を参照して未使用のチャネルの有無を確認する。未使用のチャネルがあればその未使用のチャネルが第2の基地局無線装置71と第6の移動局無線装置86との通信のために割り当てられる。ここでは、既に第2の基地局無線装置71の無線キャリアのチャネルは全て割り当てがなされて未使用のチャネルが無い。そのため、制御部22は、予備用基地局用管理テーブル26を参照し、第2の予備用無線装置72を使用することができるか否かを確認する。図1に示す移動局80が移動前の状態においては、図5(a)に示すように、第1及び第2の予備用無線装置62,72のいずれも未使用状態にあり、第2の予備用無線装置72を新たに稼働させることができる。そこで、制御部22は、第2の予備用無線装置72を稼働させ、第6の移動局無線装置86との通信のために一つのチャネル、ここでは第1のチャネルCH1を割り当てる。そして、制御部22は、稼働させた第2の予備用無線装置72と割り当てたチャネルを予備用基地局用管理テーブル26に記録する(図5(b)参照)。そして、他に新たな通信接続要求がなければ、本フローによる処理が終了するとともに、S10〜S34の処理が繰り返し実行される。
【0023】
以上、本実施形態によれば、周波数の利用効率の低下を抑えつつ、特定のゾーン内の集中的な通信量増大に伴う輻輳を軽減すること通信技術を提供することができる。また、同じ共通周波数fxを使用する予備用無線装置が隣接するサービスエリアにある場合に、一方の予備用無線装置しか稼働させないことから、干渉の発生を防止できる。
【0024】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。例えば、第1又は第2の予備用無線装置62,72を稼働させる要請があったときに、既に他方の予備用無線装置が稼働状態のときには、その稼働を継続したがこれに限る趣旨ではない。新たに稼働の要請があったゾーンの予備用無線装置に対する割り当てチャネルの要望が多い場合には、回線制御装置21は、既に稼働中の予備用無線装置の割り当てを解消して、新たに稼働要請のあった予備用無線装置を稼働させてもよい。その場合、即座に既に稼働中の予備用無線装置の割り当てを解消せずに、所定のタイミング、例えば、所定時間後や予備用無線装置62,72が稼働しているゾーンのいずれかの移動局80の通信が終了したタイミングで切り替わるように回線制御装置21が制御してもよい。
【0025】
本実施形態の概要をまとめると以下の通りである。本実施形態に係る無線通信システムは、第1の通信エリアにおいて第1の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第1の基地局無線装置と、第2の通信エリアにおいて第2の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第2の基地局無線装置と、前記第1の基地局無線装置の予備用の無線装置であり、第3の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第1の予備用基地局無線装置と、前記第2の基地局無線装置の予備用の無線装置であり、第3の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第2の予備用基地局無線装置と、少なくとも前記第1の基地局無線装置又は前記第2の基地局無線装置の通信量に応じて、前記第1の予備用基地局無線装置又は前記第2の予備用基地局無線装置のいずれか一方に前記第3の周波数による通信を行わせる制御装置とを備える。
また、前記第1の通信エリアと前記第2の通信エリアは、隣接している。
また、前記第1の予備用基地局無線装置及び前記第2の予備用基地局無線装置は、自身の通信エリアにおいて通信量が所定より多くなったときに稼働する。
また、前記センタ局は、前記第1の予備用基地局無線装置または前記第2の予備用基地局無線装置の稼働の要請があったときに、既に前記第1の予備用基地局無線装置または前記第2の予備用基地局無線装置が稼働中であれば、その稼働を継続させる。
また、前記センタ局は、前記基地局と前記移動局無線局装置との通信状態を記録するテーブルを有し、前記第1の予備用基地局無線装置または前記第2の予備用基地局無線装置を稼働させるときに、前記テーブルを参照する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施形態に係る、無線通信システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実施形態に係る、無線通信システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【図3】実施形態に係る、TDMA方式の無線キャリアの概念図である。
【図4】実施形態に係る、基地局用管理テーブルの例を示した図である。
【図5】実施形態に係る、予備用基地局用管理テーブルの例を示した図である。
【図6】実施形態に係る、制御部の動作を示すフローチャートである。
【図7】従来技術に係る、無線通信システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0027】
10 無線通信システム
20 センタ局
21 回線制御装置
22 制御部
23 管理テーブル
25 基地局用管理テーブル
26 予備用基地局用管理テーブル
60、70 基地局
61 第1の基地局無線装置
62 第1の予備用無線装置
71 第2の基地局無線装置
72 第2の予備用無線装置
80 移動局
81〜86 第1〜第6の移動局無線装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信エリアにおいて第1の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第1の基地局無線装置と、
第2の通信エリアにおいて第2の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第2の基地局無線装置と、
前記第1の基地局無線装置の予備用の無線装置であり、第3の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第1の予備用基地局無線装置と、
前記第2の基地局無線装置の予備用の無線装置であり、第3の周波数で移動局無線局装置と通信を行う第2の予備用基地局無線装置と、
少なくとも前記第1の基地局無線装置又は前記第2の基地局無線装置の通信量に応じて、前記第1の予備用基地局無線装置又は前記第2の予備用基地局無線装置のいずれか一方に前記第3の周波数による通信を行わせる制御装置とを備えた、
ことを特徴とする無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−157880(P2010−157880A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−334772(P2008−334772)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】