説明

無線通信制御装置及び無線通信制御方法

【課題】上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドを割り当てた場合の上りリンク割当て情報のシグナリングに最適な上りリンク割当て情報構成を実現すること。
【解決手段】上りリンクで1ユーザに複数の周波数バンドを割り当てる無線通信システムにおいて、ビットマップ形式でリソース割当てした上りリンクのリソース割当て情報を含む上りリンク割当て情報を定義し、当該上りリンク割り当て情報を、ビットマップベースでリソース割当てした下りリンクのリソース割当て情報が含まれた下りリンク割当て情報(例えばDCI Format 1)と同一ビットサイズで構成し、下りリンク割当て情報(DCI Format 1)の一部のビットの解釈を変更して、同一ビットサイズの上りリンク割当て情報を識別できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上りリンクのデータチャネルに割当てた無線リソースをビットマップ形式でシグナリングする無線通信制御装置及び無線通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の後継となる通信方式、すなわちロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が、W-CDMAの標準化団体3GPPにより定められ、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンクについてはSC-FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)が採用された。現在、3GPPではLTEの後継システムが検討されている(Release 10又はRelease 10以降のバージョンを含めてLTEアドバンストと呼ばれている)。以下、LTEアドバンストのことをLTE-Aと省略して記述する。
【0003】
LTEシステムは、上りリンク、下りリンクともに1つないし2つ以上の物理チャネルを複数の移動局UEで共有して通信を行うシステムである。複数の移動局UEで共有されるチャネルは、一般に共有チャネルと呼ばれ、LTEにおいては、上りリンクにおけるPUSCH(physical uplink shared channel)であり、下りリンクにおけるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)である。
【0004】
LTEシステムのように、共有チャネルを用いた通信システムでは、送信時間間隔(TTI)(LTEではサブフレーム(Subframe))毎に、どの移動局UEに対して上記共有チャネルを割り当てるかをシグナリングする必要がある。
【0005】
LTEでは、上記シグナリングのために用いられる下りリンク制御チャネルとして、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)が定められている。PDCCHで送信される下りリンク制御情報には、Downlink Scheduling Information、UL Scheduling Grant、Overload Indicator、Transmission Power Control Command Bitが含まれる。また、Downlink Scheduling Informationには、例えば、下りリンク無線アクセスのための無線リソースであるリソースブロック(Resource Block)の割り当て情報、移動局UEのID、ストリームの数、プリコーディングベクトル(Precoding Vector)に関する情報、データサイズ、変調方式、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に関する情報が含まれる。また、上記Uplink Scheduling Grantには、例えば、上りリンク無線アクセスのための無線リソースであるリソースブロックの割り当て情報、移動局UEのID、データサイズ、変調方式、上りリンクの送信電力情報、Demodulation Reference Signalの情報が含まれる。
【0006】
LTEでは、無線アクセス方式にOFDMAが適用される下りリンクにおいて、周波数スケジューリング効果を得る目的で、リソースブロックをシステム帯域内で非連続に割り当てることを許容している。このため、移動局UEに対して非連続に割り当てられた各リソースブロックを通知するためにビットマップ形式が採用されている。一方、無線アクセス方式にSC-FDMAが適用される上りリンクでは、シングルキャリア(連続した複数サブキャリアを用いた伝送)を実現するために、リソースブロックをシステム帯域内で連続的に割り当てることのみを許容している。このため、シグナリングのオーバーヘッドを低減する目的で、シングルキャリアの開始リソースブロックとリソースブロック長とをセットにして通知する形式が採用されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TR 36.211 (V0.2.1), “Physical Channels and Modulation,”November 2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、現在、3GPPにおいて検討が進められているRelease 10では、上りリンク無線アクセス方式にクラスタ化DFT拡散OFDM(Clustered DFT-Spread OFDM)の採用が合意されている。クラスタ化DFT拡散OFDMでは、1つの移動局UEに対して複数のクラスタが割り当てられる。
【0009】
ところが、複数のクラスタのそれぞれについて、シングルキャリアと同様にして、開始リソースブロックとリソースブロック長とを通知するシグナリング方法を採用すると、LTEにおいて上りリンク割当て情報の通知用に規定されているDCIフォーマット(DCI Format 0)ではビット数が制限される問題がある。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドを割り当てた場合の上りリンク割当て情報のシグナリングに最適な上りリンク割当て情報構成を実現する無線通信制御装置及び無線通信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の無線通信制御装置は、下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成する下り制御情報生成部と、上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成する上り制御情報生成部と、前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重する制御チャネル多重部と、前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信する送信部とを具備し、前記下り制御情報生成部は、下りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記下りリンク割当て情報に配置し、リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、システム帯域全体から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成されているリソースブロック配置パターンに、前記リソース割当て情報をビットマップ形式で割り当て、前記リソース割当て情報の割り当てに用いているリソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットを前記下りリンク割当て情報の所定位置に配置し、前記上り制御情報生成部は、前記上りリンク割当て情報を前記下りリンク割当て情報と同一ビットサイズで構成し、上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記上りリンク割当て情報に配置し、前記リソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットの1つを前記上りリンク割当て情報を示す識別ビットとして用いて前記上りリンク割当て情報に含める、ことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、下りリンク割当て情報の復調においてリソースブロック配置パターンを特定するのに用いる配置パターン識別ビットの1つを上りリンク割当て情報を示す識別ビットとして用いるので、下りリンク割当て情報と上りリンク割当て情報とを同一ビットサイズで構成しても、上りリンク割当て情報を識別できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドを割り当てた場合の上りリンク割当て情報のシグナリングに最適な上りリンク割当て情報構成を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】上りリンクの異なるコンポーネントキャリアに適用したクラスタ化DFT拡散OFDM及びSC-FDMAを適用した場合の概念図
【図2】ビットマップ形式で割当てた下りリンクのリソース割当て情報に関するRB配置パターンを示す図
【図3】(a)DCI Format 1Aのビット構成図、(b)第1の発明によるDCI Format 0Aの構成図、(c)第2の発明によるDCI Format 0Aの構成図
【図4】システム帯域が10MHzより小さい場合のシグナリングに好適なビットマップパターンを示す図
【図5】システム帯域が10MHzより大きい場合のシグナリングに好適なRB配置パターンを示す図
【図6】既存の下りリンク割当て情報(DCI Format 1)と新たに識別ビットを1ビット追加したDCI Format 1´及びDCI Format 0A´を対比した図
【図7】本実施例に係る移動通信システムの構成図
【図8】本実施の形態に係る基地局装置の全体構成図
【図9】本実施の形態に係る移動端末装置の全体構成図
【図10】本実施の形態に係る基地局装置が有するベースバンド信号処理部及び一部の上位レイヤの機能ブロック図
【図11】本実施の形態に係る移動端末装置が有するベースバンド信号処理部の機能ブロック図
【図12】上りンクの無線アクセス方式としてクラスタ化DFT拡散OFDMとOFDMとを切り替え可能にした移動端末装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一つの側面(第1の発明)では、ユーザ毎に上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドを割り当てる無線通信システム(例えば、Release 10で合意されたクラスタ化DFT拡散OFDMが適用される場合)において、ビットマップ形式でリソース割当てを指示するリソース割当て情報が配置された上りリンク割当て情報を定義し、当該上りリンク割り当て情報を、ビットマップ形式でリソース割当てを指示するリソース割当て情報が配置された下りリンク割当て情報(例えばDCI Format 1)と同一ビットサイズで構成し、下りリンク割当て情報(DCI Format 1)の一部のビットの解釈を変更して、同一ビットサイズの上りリンク割当て情報を識別できるようにした。以下の説明では、LTEで規定されている既存の上りリンク割り当て情報(例えば、DCI Format 0)と区別するため、本発明で提案する新規な上りリンク割当て情報のDCIフォーマットをDCI Format 0A(又は0A´)と表記する。
【0016】
これにより、既存の下りリンク割当て情報(DCI Format 1)の一部のビットの解釈を変更して、DCI Format 1とDCI Format 0Aとを区別できるようにしたので、クラスタ化DFT拡散OFDMが適用された上りリンクのリソース割当て情報をビットマップ形式でシグナリングできると共に、移動局UEにおいて上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)と下りリンク割当て情報(DCI Format 1)を1回のブラインドデコーディングで復調できる。
【0017】
図1は、一方のコンポーネントキャリアの上りリンク無線アクセスにクラスタ化DFT拡散OFDMを適用し、他方のコンポーネントキャリアの上りリンク無線アクセスにSC-FDMAを適用した場合の概念図である。
【0018】
上りリンクの無線アクセスにSC-FDMAが適用される場合、コンポーネントキャリアCC1の両端を使用してPUCCH(physical uplink Control channel)が伝送され、コンポーネントキャリアCC1の中央部の所定帯域にシングルキャリアが割り当てられ、当該シングルキャリアを使用してPUSCHが伝送される。
【0019】
上りリンクの無線アクセスにクラスタ化DFT拡散OFDMが適用される場合、コンポーネントキャリアCC0の両端を使用してPUCCHが伝送されるのは上りリンクSC-FDMAと同じであるが、クラスタ化DFT拡散OFDMではシングルキャリアを複数(例えば3つ)のクラスタに分けて、PUSCHを複数のクラスタで並列に伝送する。複数のクラスタのリソース割当て情報はPDCCHを用いてシグナリングされる。
【0020】
LTEにおいて、下りリンクのリソース割当て情報としてDCI Format 1が定義されており、上りリンクのリソース割当て情報としてDCI Format 0が定義されている。本発明者は、DCI Format 1の一部のビットの解釈をどのように変更すれば、DCI Format 0Aを復調する際のブラインドデコーディング数の増加を防止できるかについて検討した結果、下りリンクの割当て情報(DCI Format 1)と同一ビット数で、かつ下りリンクの割当て情報(DCI Format 1)の一部のビットの解釈を変更して新たなDCI Format 0Aを識別することが有効であることを見出した。
【0021】
LTEでは、下りリンクまたは上りリンクで割り当て可能な最小量のリソースを、リソースブロック(RB:Resource Block)と呼んでいる。1RBは180kHz幅で12個のサブキャリアから構成される。たとえば、20MHzのシステム帯域は100RBで構成されるため、単純にビットマップ形式でリソース割当て情報をシグナリングすると、シグナリングに100ビットが必要になる。LTEは、ビット数を低減するため、RBをグループ化(RBグループと呼ばれる)し、RBG(Resource Block Group)単位でリソース割当てを通知する方式が採用されている。
【0022】
図2には、ビットマップ形式で割当てた下りリンクのリソース割当て情報に関するRB配置パターンが示されている。LTEでは下りリンクのRB配置パターンとしてタイプ0とタイプ1とを規定している。
【0023】
図2(a)にタイプ0のRB配置パターンが示されている。タイプ0は、システム帯域全体をRBG単位で区分けし、RBG単位をRB割当ての最小単位とする。同図には1RBGを3つのRBで構成し、システム帯域全体を0番から16番のRBGで構成した例が示されている。1番、3番、4番、8番、11番、12番、15番のRBGにリソースが割り当てられている。このように、タイプ0はRBG単位のリソース割り当てを通知することができるが、RB単位のリソース割り当てまでは通知できない。
【0024】
図2(b)(c)にタイプ1のRB配置パターンが示されている。タイプ1は、リソース割当てをRB単位で指定するが、1つのRB配置パターンではシステム帯域の一部だけをカバーしており、カバー範囲が相違する複数のRB配置パターンによってシステム帯域全体をカバーする。個々のRB配置パターンはサブセット番号で特定される。
【0025】
また、タイプ0/1、サブセット番号、後述する左詰め/右詰め、を識別するためのビットが必要になるため、割り当て可能なRBGが不足する。この不足したビット数だけ、
RB配置パターンを左詰め(RBG番号の小さい側から詰める)、又は右詰め(RBG番号の大きい側から詰める)してリソースを割り当てる。
【0026】
具体的には、同図に示すサブセット0は、0番、3番、6番、9番、12番、15番の各RBGに対応したリソースを、RB単位で指定することができる。サブセット1は、サブセット0のリソースパターンから1RBGシフトしたRBG番号(1番、4番、7番、10番、13番、16番)に対応するリソースを、RB単位で指定することができる。サブセット2は、さらに1RBGシフトしたRBG番号(2番、5番、8番、11番、14番)に対応するリソースを、RB単位で指定することができる。タイプ1は、左詰めでリソースブロックを割り当てるパターン“without shift”(図2(b))と、右詰めでリソースブロックを割り当てるパターン“with shift”(図2(c))とが用意されている。したがって、タイプ1はサブセット番号と左詰め(woshift)又は右詰め(wshift)との組み合わせで特定される。
【0027】
図2(d)はタイプ1のRB配置パターンの具体例である。サブセット0で、かつ左詰め(woshift)のパターンが示されている。かかるRB配置パターンにおいて、RB6,7,10,11が割り当てられている。
【0028】
本発明は、図2(b)に示す6つのRB配置パターンのいずれか1つのパターンを、DCI Format 1とDCI Format 0Aとを区別するフラグとして利用することとした。たとえば、タイプ1、サブセット2、左詰め(Type1,Subset2(woshift))のRB配置パターンを、DCI Format 0Aを表すフラグとして利用することができる。図2(b)に示すように、Type1,Subset2(woshift)で指定されるRB配置パターンはType1,Subset2(wshift)で指定されるRB配置パターンと重複しているので、いずれか一方のRB配置パターンをシグナリングできれば、全てのリソースブロックをシグナリングできる。
【0029】
図3(a)(b)にLTEで規定されている下りリンク用のDCIフォーマット(下りリンク割当て情報)であるDCI Format 1と、本発明に関連する新規の上りリンク用のDCIフォーマット(上りリンク割当て情報)であるDCI Format 0Aとを対比して示す。
【0030】
図3(a)はDCI Format 1の構成が示されており、特に下りリンク用のコンパクト割当て用DCIフォーマットであるDCI Format 1Aのビット構成が示されている。DCI Format 1は、タイプ0/タイプ1を示すヘッダ(第0ビット)、ユーザに割当てたRB位置を示すRB割当て情報(第1から第17ビット)、割り当てたRBのMCS情報(Modulation and Coding Scheme)(第18から第22ビット)、ハイブリッドARQを用いる際に必要な情報であるHARQプロセス番号(第23から第25ビット)、新規データか再送データかを区別する識別子(New data indicator)(第26ビット)、符号化系列のどの部分を送っているかを示す情報(Redundancy version)(第27から第28ビット)、PUCCHの送信電力制御コマンド(TPC)(第29から第30ビット)から構成されている。
【0031】
図3(b)は本発明に関連する新規のDCI Format 0Aの構成を示している。DCI Format 0Aは、図3(a)に示すDCI Format 1と同一のビットサイズで構成されている。DCI Format 0Aは、先頭4ビット(第0から第3ビット)がDCI Format 0Aを表すフラグとして利用されている。具体的には、タイプ0/タイプ1を示すヘッダ(第0ビット)、サブセット番号(第1、第2ビット)、左詰め(woshift)/右詰め(wshift)の指定(第3ビット)からなる4ビットでヘッダが構成されている。先頭4ビットのヘッダ(識別子)がDCI Format 1/0Aを区別するフラグであり、Type1,Subset2(woshift)であればDCI Format 0Aを表していることになる。1つのRBGを構成するRB数は変化するので、DCI Format 1/0Aを区別するフラグは、Type1,Subset(P-1)(woshift)と定義しても良い。Pは1つのRBGを構成するRB数である。
【0032】
新規なDCI Format 0Aは、ヘッダ以降は、ユーザに割当てたRB位置を示すRB割当て情報(第4から第18ビット)、割り当てたRBのMCS情報及び冗長化バージョン(RV)(第19から第23ビット)、新規データか再送データかを区別する識別子(New data indicator)(第24ビット)、PUSCHの送信電力制御コマンド(TPC)(第25、第26ビット)、復調用リファレンスシグナルのサイクリックシフト(CS for DMRS)(第27から第29ビット)、CQIリクエスト(第30ビット)から構成されている。
【0033】
移動局UEは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングして自分宛のDCI Format 1又はDCI Format 0Aを探索するが、DCI Format 1と同一サイズのDCIフォーマットの先頭4ビットをDCI Format 0Aの識別フラグとして利用し、Type1,Subset(P-1)(woshift)が設定されていれば、上りリンク割当て情報DCI Format 0Aであると認識し、DCIフォーマットの解釈を図3(b)に示すビット構成に基づいた解釈に切り替える。
【0034】
なお、上りリンクのクラスタ数が増加するのに比例してシグナリングすべきRB割当て情報のサイズが大きくなる。下りリンク割当て情報(DCI Format 1)と同一サイズを維持したまま、RB割当て情報のビット割当領域を増大するために、RBGを粗くする方法(例えば1RBGを3RBから4RBにする)、システム帯域(20MHz)の両端に配置されるPUCCHの一部(数ビット)を侵食して利用する方法などが適用可能である。
【0035】
本発明の他の側面(第2の発明)では、ビットマップ形式のリソース割当て情報が配置された上りリンク割り当て情報(DCI Format 0A)を、LTEで規定されている既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビット数で構成する。すなわち、ビットマップ形式でリソースを割り当てた上りリンク割り当て情報(DCI Format 0A)が、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビット数で構成されるようにRBG単位で間引かれた複数の間引きビットマップパターンを用意し、DCI Format 0A上のリソース割当て情報にいずれかの間引きビットマップパターンを適用する。
【0036】
これにより、クラスタ化DFT拡散OFDMが適用された上りリンクのリソース割り当てをビットマップベースで表わすことができると共に、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビット数であるので、第1の発明のようなDCI Format 1の解釈の一部を変更する必要性が無く、ブラインドデコーディング数の増加を防止することもできる。
【0037】
なお、クラスタ化DFT拡散OFDMが適用された上りリンクのリソース割当て情報は、システム帯域が10MHzより小さければ、下りリンクのRBアロケーションタイプ0と同様に、リソース割当て情報をRBG化するだけで対応可能である。システム帯域をカバーする複数のRB配置パターンを用いる必要はない。
【0038】
図3(c)に第2の発明による上りリンク割り当て情報のシグナリングに好適なDCIフォーマット(DCI Format 0A)の構成例を示す。同図に示すように、先頭ビットがDCI Format 1/DCI Format 0(又は0A)を示すリソース配置ヘッダである。SC-FDMAが適用される上りリンク割当て情報(DCI Format 0)に含まれているホッピングフラグ、最後尾に追加されるサイズ調整用のゼロパッディングは不要であるので削除し、その削除相当のビットをリソース割当て情報に利用している。図3(c)に示す上りリンク割当て情報(DCI Format 0)ではリソース割当て情報用に18ビットが確保されている。
【0039】
システム帯域が10MHzより小さい場合は、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同様にしてシステム帯域をRBG化してRBG単位でリソース割当て情報を指定し、システム帯域が10MHzより大きい場合は、リソース割当て情報にいずれかの間引きビットマップパターンを適用することが望ましい。
【0040】
図4にシステム帯域が10MHzより小さい場合のシグナリングに好適なビットマップパターンの例が示されている。上りリンクの伝送に用いられるシステム帯域が10MHzより小さい場合は、リソース割当て情報のサイズが小さいため、上記したタイプ0のRB配置パターンで対応することが可能である。1.2MHzのシステム帯域の場合、システム帯域全体が6RBで構成されるので、6ビットあればリソース割当て情報をシグナリング可能である。3MHzのシステム帯域の場合、システム帯域全体が15RBで構成されるので、1つのRBGを2RBでグループ化すれば、8ビットあればリソース割当て情報をシグナリング可能である。5MHzのシステム帯域の場合、システム帯域全体が25RBで構成されるので、1つのRBGを2RBでグループ化すれば、11ビットあればリソース割当て情報をシグナリング可能である。さらに、10MHzのシステム帯域の場合、システム帯域全体が50RBで構成されるので、1つのRBGを4RBでグループ化すれば、13ビットあればリソース割当て情報をシグナリング可能である。
【0041】
図5(a)(b)にシステム帯域が10MHzより大きい場合のシグナリングに好適なRB配置パターンの例が示されている。10MHzより大きいシステム帯域として15MHz及び20MHzを想定している。
【0042】
15MHzのシステム帯域の場合、システム帯域全体が75RBで構成されるので、1つのRBGを4RBでグループ化したとしても19ビット必要となる。上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)内に19ビットのリソース割当て情報を挿入したのでは、図3(c)に示すように構成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)におけるリソース割当て情報用に確保したビットサイズ(18ビット)よりも大きくなってしまう。そこで、1つのRB配置パターンには、システム帯域全体の半分のリソースを割り当て可能に構成することで、リソース割当てに必要なビット数を削減している。
【0043】
具体的な4つのRB配置パターンを図5(a)に示す。第1のRB配置パターン(HD=00)は、システム帯域(15MHz)の略前半部分に相当するRBGインデックス0から10までをカバーし、第2のRB配置パターン(HD=01)は、システム帯域(15MHz)の略後半部分に相当するRBGインデックス7から17までをカバーする。これにより、1つのRB配置パターンのビット数を11ビットまで削減できる。
【0044】
また、第3のRB配置パターン(HD=10)は、システム帯域全体を1RBG間隔でRBGを間引いたRB配置パターンを構成し、第4のRB配置パターン(HD=11)は、第3のRB配置パターン(HD=10)から1RBGだけシフトしてシステム帯域全体を1RBG間隔でRBGを間引いたRB配置パターンを構成する。第3及び第4のRB配置パターンは9ビット/8ビットのサイズに抑制できる。
【0045】
20MHzのシステム帯域の場合、システム帯域全体が100RBで構成されるので、1つのRBGを4RBでグループ化したとしても25ビット必要となる。そこで、15MHzの場合と同様の考え方に従って、RB配置パターンを構成する。
【0046】
具体的な4つのRB配置パターンを図5(b)に示す。第1のRB配置パターン(HD=00)は、システム帯域(20MHz)の略前半部分に相当するRBGインデックス0から11までをカバーし、第2のRB配置パターン(HD=01)は、システム帯域(20MHz)の略後半部分に相当するRBGインデックス12から23までをカバーする。これにより、1つのRB配置パターンのビット数を12ビットまで削減できる。
【0047】
また、第3のRB配置パターン(HD=10)は、システム帯域端から2RBGおきに2RBGを間引いたRB配置パターンを構成し、第4のRB配置パターン(HD=11)は、第3のRB配置パターン(HD=10)から2RBGだけシフトしてシステム帯域の端から2RBGおきに2RBGを間引いたRB配置パターンを構成する。第3及び第4のRB配置パターンは12ビットのサイズに抑制できる。
【0048】
上記したように、第1から第4のRB配置パターンを準備する場合、RB配置パターンの識別情報は、HD(=00、01、10、11)の2ビットで通知可能である。したがって、上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)のリソース割当て情報に、第1から第4のRB配置パターンを適用可能にするためには、第1から第4のRB配置パターンの最大ビット数に加えて、RB配置パターンの識別情報(HD)の2ビットをDCI Format 0Aに確保できれば良い。図3(c)に示すように構成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)におけるリソース割当て情報用に18ビットを確保していれば、RB配置パターンの最大ビット数が上記した通り12ビットであれば、十分に対応可能であることが分かる。
【0049】
上りリンク割当情報(DCI Format 0A)を、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビットサイズで構成することができるので、下りリンク割当て情報の一部のビットの解釈を変更する必要性がなくなり、処理の簡素化を図ることができる。
【0050】
本発明の他の側面(第3の発明)では、ビットマップベースの下りリンクリソース割当て情報が含まれた下りリンク割当て情報(例えばDCI Format 1)と新規な上りリンク割り当て情報とを同一ビットサイズで構成するが、下りリンク割当情報(DCI Format 1)と新規な上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)とを識別するために、識別ビットをDCI Format 1とDCI Format 0Aのそれぞれに1ビット追加する。以下の説明では、下りリンク割当て情報(DCI Format 1)に1ビット追加したものをDCI Format 1´とし、新規な上りリンク割当て情報に1ビット追加したものをDCI Format 0A´と表記する。
【0051】
図6に既存の下りリンク割当て情報(DCI Format 1)と新たに識別ビットを1ビット追加したDCI Format 1´及びDCI Format 0A´を対比して示す。
【0052】
図6(a)はLTEで規定された下りリンク用のコンパクト割当て用DCIフォーマットであるDCI Format 1Aのビット構成であり、図3(a)に示すDCIフォーマットと同一である。
【0053】
図6(b)にDCI Format 1´を示す。同図に示すように、DCI Format 1´は、DCI Format 0A´との区別のための識別ビットが追加されている。たとえば、識別ビット=0でDCI Format 1´を表し、識別ビット=1でDCI Format 0A´を表すこととする。
【0054】
図6(c)にDCI Format 0A´を示す。DCI Format 0A´は、CQIリクエストの後に3ビットが追加されており、そのうちの2ビットはDCI Format 1とビット数を合わせるためのパディングビットであり、残りの1ビットが識別ビットである。DCI Format 0A´の先頭17ビット分がリソース割当て領域であり、リソース割当て領域にビットマップ形式で割り当てリソースが指示される。移動局UEでは、PDCCHをブラインドデコーディングして自分宛の共有データチャネル用制御情報を検出したら、最後尾の識別ビットからDCI Format 1´又はDCI Format 0A´を識別する。
【0055】
このように、LTEで規定された下りリンク用のコンパクト割当て用DCIフォーマットであるDCI Format 1Aよりも1ビット大きくなるが、新規のDCI Format 0A´を簡単に実現することができる。
【0056】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、LTE−Aシステムに対応する基地局及び移動局を用いる場合について説明する。
【0057】
図7を参照しながら、本発明の実施例に係る移動局(UE)10及び基地局(Node B)20を有する移動通信システム1について説明する。図7は、本実施例に係る移動局10及び基地局20及びを有する移動通信システム1の構成を説明するための図である。なお、図7に示す移動通信システム1は、例えば、LTEシステム或いは、SUPER 3Gが包含されるシステムである。また、この移動通信システム1は、IMT−Advancedと呼ばれても良いし、4Gと呼ばれても良い。
【0058】
図7に示すように、移動通信システム1は、基地局装置20と、この基地局装置20と通信する複数の移動端末装置10(10、10、10、・・・10、nはn>0の整数)とを含んで構成されている。基地局装置20は、上位局装置30と接続され、この上位局装置30は、コアネットワーク40と接続される。移動端末装置10は、セル50において基地局装置20と通信を行うことができる。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されるものではない。上位局装置30はコアネットワーク40に包含されても良い。
【0059】
各移動端末装置(10、10、10、・・・10)は、LTE端末及びLTE−A端末を含むが、以下においては、特段の断りがない限り移動端末装置10として説明を進める。また、説明の便宜上、基地局装置20と無線通信するのは移動端末装置10であるものとして説明するが、より一般的には移動端末装置も固定端末装置も含むユーザ装置(UE:User Equipment)でよい。
【0060】
移動通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMA(直交周波数分割多元接続)が、上りリンクについてはSC-FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)及びクラスタ化DFT拡散OFDMが適用される。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC-FDMAは、システム帯域を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。クラスタ化DFT拡散OFDMは、非連続的なクラスタ化されたサブキャリアのグループ(クラスタ)を1台の移動局UEに割り当て、各クラスタに離散フーリエ変換拡散OFDMを適用することにより、アップリンクの多元接続を実現する方式である。
【0061】
ここで、LTE及びLTE-Aシステムにおける通信チャネルについて説明する。
下りリンクの通信チャネルは、各移動端末装置10で共有されるPDSCHと、下りL1/L2制御チャネル(PDCCH、PCFICH、PHICH)とを有する。このPDSCHにより、ユーザデータ及び上位制御信号が伝送される。上位制御信号は、キャリアアグリゲーション数の追加/削減、各コンポーネントキャリアにおいて適用される上りリンクの無線アクセス方式(SC-FDMA/クラスタ化DFT拡散OFDM)を移動端末装置10に対して通知するRRCシグナリングを含む。
【0062】
上りリンクの通信チャネルは、各移動端末装置10で共有して使用されるPUSCHと、上りリンクの制御チャネルであるPUCCH(Physical Uplink Control Channel)とを有する。このPUSCHにより、ユーザデータが伝送される。PUCCHは、下りリンクの無線品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)、ACK/NACK等が伝送され、SC-FDMAにおいてサブフレーム内周波数ホッピングが適用されるが、クラスタ化DFT拡散OFDMではサブフレーム内周波数ホッピングしなくても周波数スケジューリング効果を得られるので、サブフレーム内周波数ホッピングは適用しない。
【0063】
図8を参照しながら、本実施の形態に係る基地局装置20の全体構成について説明する。基地局装置20は、送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、呼処理部205と、伝送路インターフェース206とを備えている。
【0064】
下りリンクにより基地局装置20から移動端末装置10に送信されるユーザデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース206を介してベースバンド信号処理部204に入力される。
【0065】
ベースバンド信号処理部204は、PDCPレイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(radio link control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御、例えば、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理が行われる。また、下りリンク制御チャネルである物理下りリンク制御チャネルの信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換等の送信処理が行われる。
【0066】
また、ベースバンド信号処理部204は、報知チャネルにより、同一セル50に接続する移動端末装置10に対して、各移動端末装置10が基地局装置20と無線通信するための制御情報を通知する。当該セル50における通信のための報知情報には、例えば、上りリンク又は下りリンクにおけるシステム帯域幅や、PRACHにおけるランダムアクセスプリアンブルの信号を生成するためのルート系列の識別情報(Root Sequence Index)等が含まれる。
【0067】
送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に周波数変換する。アンプ部202は周波数変換された送信信号を増幅して送受信アンテナ201へ出力する。
【0068】
一方、上りリンクにより移動端末装置10から基地局装置20に送信される信号については、送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号がアンプ部202で増幅され、送受信部203で周波数変換されてベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部204に入力される。
【0069】
ベースバンド信号処理部204は、上りリンクで受信したベースバンド信号に含まれるユーザデータに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理を行う。復号された信号は伝送路インターフェース206を介して上位局装置30に転送される。
【0070】
呼処理部205は、通信チャネルの設定や解放等の呼処理や、基地局装置20の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0071】
次に、図9を参照しながら、本実施の形態に係る移動端末装置10の全体構成について説明する。LTE端末もLTE-A端末もハードウエアの主要部構成は同じであるので、区別せずに説明する。移動端末装置10は、送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、アプリケーション部105とを備えている。
【0072】
下りリンクのデータについては、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅され、送受信部103で周波数変換されてベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、ベースバンド信号処理部104でFFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理等がなされる。この下りリンクのデータの内、下りリンクのユーザデータは、アプリケーション部105に転送される。アプリケーション部105は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理等を行う。また、下りリンクのデータの内、報知情報も、アプリケーション部105に転送される。
【0073】
一方、上りリンクのユーザデータは、アプリケーション部105からベースバンド信号処理部104に入力される。ベースバンド信号処理部104においては、再送制御(H−ARQ(Hybrid ARQ))の送信処理や、チャネル符号化、DFT処理、IFFT処理を行う。送受信部103は、ベースバンド信号処理部104から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換する。その後、アンプ部102で増幅されて送受信アンテナ101より送信される。
【0074】
図10は、本実施の形態に係る基地局装置20が有するベースバンド信号処理部204及び一部の上位レイヤの機能ブロック図であり、主にベースバンド信号処理部204は送信処理部の機能ブロックを示している。図10には、最大M個(CC#1〜CC#M)のコンポーネントキャリア数に対応可能な基地局構成が例示されている。基地局装置20の配下となる移動端末装置10に対する送信データが上位局装置30から基地局装置20に対して転送される。
【0075】
制御情報生成部300は、ハイヤーレイヤシグナリング(例えばRRCシグナリング)する上位制御信号をユーザ単位で生成する。上位制御信号は、コンポーネントキャリアCCの追加/削減を要求するコマンドを含むことができる。
【0076】
データ生成部301は、上位局装置30から転送された送信データをユーザ別にユーザデータとして出力する。
【0077】
コンポーネントキャリア選択部302は、移動端末装置10との無線通信に使用されるコンポーネントキャリアをユーザ毎に選択する。上記した通り、基地局装置20から移動端末装置10に対してRRCシグナリングによりコンポーネントキャリアの追加/削減を通知し、移動端末装置10からComplete messageを受信する。このComplete messageの受信によって当該ユーザに対してコンポーネントキャリアの割当て(追加/削除)が確定し、確定したコンポーネントキャリアの割当てがコンポーネントキャリア選択部302にコンポーネントキャリアの割当て情報として設定される。コンポーネントキャリア選択部302にユーザ毎に設定されたコンポーネントキャリアの割当て情報にしたがって該当するコンポーネントキャリアのチャネル符号化部303へ上位制御信号及び送信データが振り分けられる。
【0078】
スケジューリング部310は、システム帯域全体の通信品質に応じて、配下の移動端末装置10に対するコンポーネントキャリアの割当てを制御する。スケジューリング部310が移動端末装置10との通信に割当てるコンポーネントキャリアの追加/削除を判断する。コンポーネントキャリアの追加/削除に関する判断結果が制御情報生成部300へ通知される。上りリンクのスケジューリングにおいて、SC-FDMA又はクラスタ化DFT拡散OFDMのいずれかをダイナミック(サブフレーム毎)に制御する。クラスタ化DFT拡散OFDMが適用されるコンポーネントキャリア(上りリンク)では、クラスタ数及びクラスタのリソースが決定される。
【0079】
また、スケジューリング部310は、各コンポーネントキャリアCC#1〜CC#Mにおけるリソース割り当てを制御している。LTE端末ユーザとLTE−A端末ユーザとを区別してスケジューリングを行う。スケジューリング部310は、上位局装置30から送信データ及び再送指示が入力されると共に、上りリンクの受信信号を測定した受信部からチャネル推定値やリソースブロックのCQIが入力される。スケジューリング部310は、上位局装置30から入力された再送指示、チャネル推定値及びCQIを参照しながら、下りリンク割当て情報、上りリンク割当て情報、及び上下共有チャネル信号のスケジューリングを行う。移動通信における伝搬路は、周波数選択性フェージングにより周波数ごとに変動が異なる。そこで、移動端末装置10へのユーザデータ送信時に、各移動端末装置10に対してサブフレーム毎に通信品質の良好なリソースブロックを割り当てる(適応周波数スケジューリングと呼ばれる)。適応周波数スケジューリングでは、各リソースブロックに対して伝搬路品質の良好な移動端末装置10を選択して割り当てる。そのため、スケジューリング部310は、各移動端末装置10からフィードバックされるリソースブロック毎のCQIを用いてスループットの改善が期待されるリソースブロックを割り当てる。クラスタ化DFT拡散OFDMが適用される上りリンクに対してクラスタ毎にリソースブロックを割り当てる。また、割り当てたリソースブロックで所定のブロック誤り率を満たすMCS(符号化率、変調方式)を決定する。スケジューリング部310が決定したMCS(符号化率、変調方式)を満足するパラメータがチャネル符号化部303、308、312、変調部304、309、313に設定される。
【0080】
ベースバンド信号処理部204は、1コンポーネントキャリア内での最大ユーザ多重数Nに対応したチャネル符号化部303、変調部304、マッピング部305を備えている。チャネル符号化部303は、データ生成部301から出力されるユーザデータ(一部の上位制御信号を含む)で構成される共有データチャネル(PDSCH)を、ユーザ毎にチャネル符号化する。変調部304は、チャネル符号化されたユーザデータをユーザ毎に変調する。マッピング部305は、変調されたユーザデータを無線リソースにマッピングする。
【0081】
また、ベースバンド信号処理部204は、ユーザ固有の下り制御情報である下り共有データチャネル用制御情報を生成する下り制御情報生成部306と、ユーザ共通の下り制御情報である下り共通制御チャネル用制御情報を生成する下り共通チャネル用制御情報生成部307とを備えている。
【0082】
DCI Format 1の下りリンク割当て情報が下り共有データチャネル用制御情報である。下り制御情報生成部306は、ユーザ毎に決定したリソース割り当て情報、MCS情報、HARQ用の情報、PUCCHの送信電力制御コマンド等から下りリンク割当て情報(例えば、DCI Format 1)を生成する。LTEで定められた規則に従って決定したサーチスペースにDCI Format 1が配置される。
【0083】
ベースバンド信号処理部204は、1コンポーネントキャリア内での最大ユーザ多重数Nに対応したチャネル符号化部308、変調部309を備えている。チャネル符号化部308は、下り制御情報生成部306及び下り共通チャネル用制御情報生成部307で生成される制御情報をユーザ毎にチャネル符号化する。変調部309は、チャネル符号化された下り制御情報を変調する。
【0084】
また、ベースバンド信号処理部204は、上り共有データチャネル(PUSCH)を制御するための制御情報である上り共有データチャネル用制御情報をユーザ毎に生成する上り制御情報生成部311と、生成した上り共有データチャネル用制御情報をユーザ毎にチャネル符号化するチャネル符号化部312と、チャネル符号化した上り共有データチャネル用制御情報をユーザ毎に変調する変調部313とを備える。
【0085】
DCI Format 0及びDCI Format 0Aで構成された上りリンク割当て情報が上り共有データチャネル用制御情報である。上り制御情報生成部311は、ユーザ毎に決定した上りリンクのリソース割り当て情報(クラスタ)、MCS情報及び冗長化バージョン(RV)、新規データか再送データかを区別する識別子(New data indicator)、PUSCHの送信電力制御コマンド(TPC)、復調用リファレンスシグナルのサイクリックシフト(CS for DMRS)、CQIリクエスト等から上りリンク割当て情報を生成する。上りリンクの無線アクセス方式にSC-FDMAが選択されたサブフレーム(コンポーネントキャリア)ではLTEに規定された規則に従ってDCI Format 0の上りリンク割当て情報を生成する。一方、上りリンクの無線アクセス方式にクラスタ化DFT拡散OFDMが選択されたサブフレーム(コンポーネントキャリア)では、例えば第1の発明に従って生成されるDCI Format 0Aの上りリンク割当て情報を生成する。第1の発明の場合は、図3(b)に示すDCI Format 0Aが用いられ、DCI Format 0Aの先頭ヘッダにType*,Subset(P-1)(woshift/ wshift)を表すビットが配置され、リソース割り当て情報に図2(b)(c)に示すタイプ1のいずれかのRB配置パターンが用いられる。また、第2の発明を適用した場合であれば、DCI Format 0A上のリソース割当て情報に、図4に示すRB配置パターン(システム帯域が10MHz以下の場合)又は図5に示すRB配置パターン(システム帯域が15MHz以上の場合)が適用される。また、第3の発明の場合であれば、図6(c)に示すDCI Format 0A´が用いられ、DCI Format 0A´の最後尾に識別ビット“1”が設定され、リソース割り当て情報に図2(a)(b)(c)に示すタイプ0/1のいずれかのRB配置パターンが用いられる。
【0086】
上記変調部309、313でユーザ毎に変調された制御情報は制御チャネル多重部314で多重され、さらにインタリーブ部315でインタリーブされる。インタリーブ部315から出力される制御信号及びマッピング部305から出力されるユーザデータは下りチャネル信号としてIFFT部316へ入力される。IFFT部316は、下りチャネル信号を逆高速フーリエ変換して周波数領域の信号から時系列の信号に変換する。サイクリックプレフィックス挿入部317は、下りチャネル信号の時系列信号にサイクリックプレフィックスを挿入する。なお、サイクリックプレフィクスは、マルチパス伝搬遅延の差を吸収するためのガードインターバルとして機能する。サイクリックプレフィックスが付加された送信データは、送受信部203に送出される。
【0087】
図11は、移動端末装置10が有するベースバンド信号処理部104の機能ブロック図であり、LTE−AをサポートするLTE−A端末の機能ブロックを示している。まず、移動端末装置10の下りリンク構成について説明する。
【0088】
無線基地局装置20から受信データとして受信された下りリンク信号は、CP除去部401でCPが除去される。CPが除去された下りリンク信号は、FFT部402へ入力される。FFT部402は、下りリンク信号を高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、デマッピング部403へ入力する。デマッピング部403は、下りリンク信号をデマッピングし、下りリンク信号から複数の制御情報が多重された多重制御情報、ユーザデータ、上位制御信号を取り出す。なお、デマッピング部403によるデマッピング処理は、アプリケーション部105から入力される上位制御信号に基づいて行われる。デマッピング部403から出力された多重制御情報は、デインタリーブ部404でデインタリーブされる。
【0089】
また、ベースバンド信号処理部104は、制御情報を復調する制御情報復調部405、下り共有データを復調するデータ復調部406及びチャネル推定部407を備えている。制御情報復調部405は、多重制御情報から下り共通制御チャネル用制御情報を復調する共通制御チャネル用制御情報復調部405aと、多重制御情報から上り共有データチャネル用制御情報を復調する上り共有データチャネル用制御情報復調部405bと、多重制御情報から下り共有データチャネル用制御情報を復調する下り共有データチャネル用制御情報復調部405cとを備えている。データ復調部406は、ユーザデータ及び上位制御信号を復調する下り共有データ復調部406aと、下り共通チャネルデータを復調する下り共通チャネルデータ復調部1406bとを備えている。
【0090】
共通制御チャネル用制御情報復調部405aは、多重制御情報(PDCCH)の共通サーチスペースのブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理などによりユーザ共通の制御情報である共通制御チャネル用制御情報を取り出す。共通制御チャネル用制御情報は、下りリンクのチャネル品質情報(CQI)を含んでおり、後述するマッピング部115に入力され、無線基地局装置20への送信データの一部としてマッピングされる。
【0091】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、多重制御情報(PDCCH)のユーザ個別サーチスペースのブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理などによりユーザ固有の上りリンク割当て情報である上り共有データチャネル用制御情報を取り出す。上りリンク割当て情報は、上り共有データチャネル(PUSCH)の制御に使用され、下り共通チャネルデータ復調部406bへ入力される。ここで、上りリンクの無線アクセス方式にSC-FDMAが適用されている場合は、DCI Format 0の上りリンク割当て情報が復調されるが、クラスタ化DFT拡散OFDMが適用されている場合は、第1から第3のいずれかの方法によるDCI Format 0A/0A´の上りリンク割当て情報が復調される。
【0092】
下り共有データチャネル用制御情報復調部405cは、多重制御情報(PDCCH)のユーザ個別サーチスペースのブラインドデコーディング処理、復調処理、チャネル復号処理などによりユーザ固有の下り制御信号である下り共有データチャネル用制御情報を取り出す。下り共有データチャネル用制御情報は、下り共有データチャネル(PDSCH)の制御に使用され、下り共有データ復調部406へ入力される。
【0093】
また、下り共有データチャネル用制御情報復調部405cは、下り共有データ復調部406aで復調された上位制御信号に含まれる、PDCCH及びPDSCHに関する情報に基づいて、ユーザ固有サーチスペースのブラインドデコーディング処理を行う。
【0094】
下り共有データ復調部406aは、下り共有データチャネル用制御情報復調部405cから入力された下り共有データチャネル用制御情報に基づいて、ユーザデータや上位制御情報を取得する。上位制御情報(モード情報を含む)は、チャネル推定部407に出力される。下り共通チャネルデータ復調部406bcは、上り共有データチャネル用制御情報復調部405bから入力された上り共有データチャネル用制御情報に基づいて、下り共通チャネルデータを復調する。
【0095】
チャネル推定部407は、コモン参照信号を用いてチャネル推定する。推定されたチャネル変動を、共通制御チャネル用制御情報復調部405a、上り共有データチャネル用制御情報復調部405b、下り共有データチャネル用制御情報復調部405c及び下り共有データ復調部406aに出力する。これらの復調部においては、推定されたチャネル変動及び復調用参照信号を用いて下りリンク割当て情報を復調する。
【0096】
ベースバンド信号処理部104は、送信処理系の機能ブロックとして、データ生成部411、チャネル符号化部412、変調部413、DFT部414、マッピング部415、IFFT部416、CP挿入部417を備えている。データ生成部411は、アプリケーション部105から入力されるビットデータから送信データを生成する。チャネル符号化部412は、送信データに対して誤り訂正等のチャネル符号化処理を施し、変調部413はチャネル符号化された送信データをQPSK等で変調する。DFT部414は、変調された送信データを離散フーリエ変換する。マッピング部415は、DFT後のデータシンボルの各周波数成分を、基地局装置に指示されたサブキャリア位置へマッピングする。ここで、上りリンクにクラスタ化DFT拡散OFDMが適用されている場合、上り共有データチャネル用制御情報復調部405bから復調された各クラスタのリソース割り当て情報が通知される。すなわち、データシンボルの各周波数成分を、システム帯域に相当する帯域幅を持つIFFT部416の各クラスタに相当するサブキャリア位置に入力し、他の周波数成分には0を設定する。SC-FDMAが適用されている場合、IFFT部416のシングルキャリアに相当する連続したサブキャリア位置に、データシンボルの各周波数成分を入力し、他の周波数成分には0を設定する。IFFT部416は、システム帯域に相当する入力データを逆高速フーリエ変換して時系列データに変換し、CP挿入部417は時系列データに対してデータ区切りでサイクリックプレフィックスを挿入する。
【0097】
次に、第1の発明による上りリンク割当て情報のシグナリングについて説明する。
基地局装置20は、ユーザUE#1に1つ又は複数のコンポーネントキャリア(CC#1,CC#2,CC#3…)を割り当てる。スケジューリング部310は、ユーザUE#1に割当てられたコンポーネントキャリア毎に、上りリンクのスケジューリングでクラスタ化DFT拡散OFDM又はSC-FDMAのいずれかをダイナミックに割り当て制御する。割り当てられた上り無線アクセス方式情報(クラスタ化DFT拡散OFDM又はSC-FDMA)はRRCシグナリングにより移動端末装置10へ通知される。以下、ユーザUE#1にコンポーネントキャリアCC#1が割り当てられ、コンポーネントキャリアCC#1の上りリンクにクラスタ化DFT拡散OFDMが適用されたものとして説明する。上りリンクにSC-FDMAが適用された場合はLTEで規定された動作となるので、詳しい説明は省略する。
【0098】
スケジューリング部310が、図1に示すようにクラスタのそれぞれに無線リソースを割り当て、各クラスタのリソース割当て情報をユーザUE#1に対する上り共有データチャネル用制御情報を生成する上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知する。上りリンク割当て情報を構成するその他の情報も上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知される。
【0099】
上り制御情報生成部311(UE#1)は、図3(b)に示すように構成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)をサブフレーム毎に生成する。すなわち、10MHzのシステム帯域であれば、図2(b)(c)に示す複数のRB配置パターンの中からいずれかのRB配置パターンを選択し、選択したRB配置パターンにビットマップ形式で各クラスタへの割当てリソースを指定する。なお、DCI Format 1とDCI Format 0Aの識別フラグに用いられるRB配置パターンは選択から除外される。図2(b)において最も右寄りにシフトしたRB配置パターンを表す“Type1,Subset(2)(woshift)”が識別フラグとして好ましい。識別フラグである“Type1,Subset(2)(woshift)”を、DCI Format 0Aの先頭4ビットに設定する。この結果、図3(b)に示すように、先頭4ビットに“Type1,Subset(2)(woshift)”を表すビットが設定され、リソース割当て情報にはビットマップ形式で各クラスタの割当てリソースを指定したRB配置パターンが設定され、下りリンク割当て情報DCI Format 1と同一ビットサイズを有する上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)が生成される。
【0100】
なお、ユーザUE#1に対する下りリンク割当て情報は、ユーザUE#1の下り共有データチャネル用制御情報を生成する下り制御情報生成部306(UE#1)で生成される。下り制御情報生成部306(UE#1)は、ユーザUE#1に対して決定したリソース割り当て情報、MCS情報、HARQ用の情報、PUCCHの送信電力制御コマンド等から下りリンク割当て情報(DCI Format 1)を生成する。この下りリンク割当て情報(DCI Format 1)は、同一サブフレームに多重される上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)とが同一ビットサイズで構成される。
【0101】
ユーザUE#1に対する下りリンク割当て情報(DCI Format 1)及び上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)は、それぞれチャネル符号化部308、312でチャネル符号化され、変調部309、313において変調後、制御チャネル多重部314においてチャネル多重される。その後、周波数ダイバーシチ効果を得るために、インタリーブ部315が、REG(Resource Element Groupの略で4REから構成される)単位でインタリーブする(CCE interleaving)。そして、同一サブフレームの先頭にマッピングして送信される。
【0102】
一方、ユーザUE#1となる移動端末装置10は、RRCシグナリングによって通知された上り無線アクセス方式を認識し、認識した上り無線アクセス方式(クラスタ化DFT拡散OFDM又はSC-FDMA)にて上りの無線アクセスを制御する。移動端末装置10は、下りリンクでPDCCHを受信する。デインタリーブ部404がサブフレーム先頭の1〜3OFDMシンボルにマッピングされたPDCCHをデインタリーブする。移動端末装置10では、レートマッチングパラメータ(CCE数)、及びCCEの開始位置が不明であるため、制御情報復調部405は、CCE単位でブラインドデコーディングし、ユーザIDでマスクされたCRCがOKとなるCCEを探索する。上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)は下りリンク割当て情報(DCI Format 1)と同一ビットサイズであるので、1回のブラインドデコーディングによって探索することができる。
【0103】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングして自分宛の共有データチャネル用制御情報を探索する。探索した自分宛の共有データチャネル用制御情報の先頭4ビットを解釈し、先頭4ビットに“Type1,Subset(2)(woshift)”を示すビットが設定されていれば上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)であると認識して取り込む。上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)と下りリンク割当て情報(DCI Format 1)とは同一ビットサイズであるので、1回のブラインドデコーディングでそれぞれが検出されるが、共有データチャネル用制御情報の先頭4ビットが“Type1,Subset(2)(woshift)”以外であれば、上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)ではないと判断して破棄できる。
【0104】
なお、下り共有データチャネル用制御情報復調部405aは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングして自分宛の共有データチャネル用制御情報を探索する。その結果、同一ビットサイズである上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)と下りリンク割当て情報(DCI Format 1)とが、1回のブラインドデコーディングでそれぞれが検出されるが、共有データチャネル用制御情報の先頭4ビットが“Type1,Subset(2)(woshift)”以外であれば下りリンク割当て情報(DCI Format 1)として取り込む。
【0105】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、探索した自分宛の上りリンク割当て情報を構成しているビットデータを、図3(b)に示す構成に従って解釈する。そして、DCI Format 0Aからビットマップ形式のリソース割当て情報、並びにその他のパラメータ(MCS情報等)を抽出する。クラスタ毎のリソース割当て情報はマッピング部415へ与えられる。また、DCI Format 0Aから抽出されたその他のパラメータは、チャネル符号化部412、変調部413等の該当ブロックへ与えられる。
【0106】
上りリンクの送信データは、チャネル符号化部412において誤り訂正等のチャネル符号化処理が施され、変調部413においてQPSK等で変調される。変調後の送信データは、DFT部414において離散フーリエ変換されて周波数領域成分に変換され、マッピング部415においてDCI Format 0Aを用いてシグナリングされた各クラスタへの割当てリソースへマッピングされる。IFFT部416が、システム帯域に相当する入力データを逆高速フーリエ変換して時系列データに変換し、CP挿入部417において時系列データに対してサイクリックプレフィックスを挿入してから無線送信される。
【0107】
このように、ビットマップ形式でリソース割当てした上りリンクのリソース割当て情報を含む上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)を定義し、当該上りリンク割り当て情報(DCI Format 0A)を、ビットマップベースでリソース割当てした下りリンクのリソース割当て情報が含まれた下りリンク割当て情報(例えばDCI Format 1)と同一ビットサイズで構成し、下りリンク割当て情報(DCI Format 1)の一部のビットの解釈を変更して、フォーマット識別のためのビットを追加すること無く、同一ビットサイズの上りリンク割当て情報を識別できるようにした。この結果、移動端末装置10において1回のブラインドデコーディングで同一ビットサイズの上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)及び下りリンク割当て情報(例えばDCI Format 1)を検出でき、ブラインドデコーディング数の増加を防止できる。また、ビットマップ形式でリソース割当てした上りリンクのリソース割当て情報を含む上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)を定義したので、下りリンク割当て情報(例えばDCI Format 1)と同程度までリソース割当て情報のビット数を確保でき、複数のクラスタに対するリソース割当て情報をビットマップ形式で表すことができる。
【0108】
次に、第2の発明による上りリンク割当て情報のシグナリングについて説明する。
ユーザUE#1にコンポーネントキャリアCC#1が割り当てられ、コンポーネントキャリアCC#1の上りリンクにクラスタ化DFT拡散OFDMが適用されたものとして説明する。上りリンクにSC-FDMAが適用された場合はLTEで規定された動作となるので、詳しい説明は省略する。また、上りリンクに適用される無線アクセス方式を、クラスタ化DFT拡散OFDM又はSC-FDMAのいずれかにダイナミックに切り替えられるが、上記同様にRRCシグナリングによって切り替え制御される。
【0109】
スケジューリング部310が、上りリンクのデータチャネルに用いるクラスタ数を決定し、図1に示すようにクラスタのそれぞれに無線リソースを割り当て、各クラスタのリソース割当て情報を上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知する。上りリンク割当て情報を構成するその他の情報も上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知される。
【0110】
上り制御情報生成部311(UE#1)は、図3(c)に示すように構成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)をサブフレーム毎に生成する。すなわち、システム帯域が15MHzでありクラスタ数が3の場合であれば、図5(a)に示す第1から第4のRB配置パターンの中からいずれかのRB配置パターンを選択する。たとえば、HD=00のRB配置パターンを選択した場合、RBGインデックス0から11の帯域(システム帯域の左半分)のリソースを割当て可能であり、HD=01のRB配置パターンを選択した場合、RBGインデックス12から17の帯域(システム帯域の左半分)のリソースを割当て可能である。HD=10又はHD=11のRB配置パターンを選択した場合、RBGインデックス0から18の間で1RBG間隔で均等にリソースを割当て可能である。上り制御情報生成部311(UE#1)は、図3(c)に示す上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)の先頭ビットに、上りリンクであることを示すビットを設定し、リソース割当て情報の先頭2ビットにRB配置パターンの識別子(HD)を設定する。リソース割当て情報の残りのビットを用いて選択RB配置パターン上で各クラスタに割当てたRBG位置を指定する。このようにして、クラスタ数が3以上の場合は、RBG単位で間引かれたRB配置パターンを用いて各クラスタに割当てたRBG位置を指定する。
【0111】
この結果、図3(c)に示すように、同一ビットサイズを有すると共に、先頭1ビットで上り/下りリンクを識別でき、さらにHDの2ビットでRB配置パターンが識別できる上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)が生成される。
【0112】
なお、システム帯域が10MHz以下の場合は、図4に示すRB配置パターンを、システム帯域に応じて選択し、各クラスタに割当てたRBG位置を指定する。この場合、上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)におけるリソース割当て情報にRB配置パターンを識別する識別子であるHDは不要である。
【0113】
このようにして生成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)が、ユーザUE#1に対応した下り制御情報生成部306(UE#1)で生成された下りリンク割当て情報DCI Format 1と同一サブフレームに多重されて送信される。
【0114】
一方、ユーザUE#1となる移動端末装置10は、下りリンクでPDCCHを受信すると、制御情報復調部405がCCE単位でブラインドデコーディングし、ユーザIDでマスクされたCRCがOKとなるCCEを探索する。上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)は、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビットサイズであるので、今回定義した上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)を復調するためにブラインドデコーディング回数を増加する必要はない。
【0115】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングし、自分宛の共有データチャネル用制御情報の先頭ビットを解釈し、上りリンクのリソース配置ヘッダを示すビットが設定されていれば、上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)であると認識して取り込む。
【0116】
なお、下り共有データチャネル用制御情報復調部405aは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングして自分宛の共有データチャネル用制御情報を探索する。その結果、同一ビットサイズである上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)と下りリンク割当て情報(DCI Format 1)とが、1回のブラインドデコーディングでそれぞれが検出されるが、共有データチャネル用制御情報の先頭1ビットに下りリンクのリソース配置ヘッダを示すビットが設定されていれば、下りリンク割当て情報(DCI Format 1)として取り込む。
【0117】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、探索した自分宛の上りリンク割当て情報を構成しているビットデータを、図3(c)に示す構成に従って解釈する。そして、DCI Format 0Aからビットマップ形式のリソース割当て情報、並びにその他のパラメータ(MCS情報等)を抽出する。以下の動作内容は、上述した第1の発明での上りリンクの送信動作と同じである。
【0118】
このように、ビットマップ形式でリソース割り当てした上りリンク割り当て情報(DCI Format 0A)が、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビット数で構成されるようにRBG単位で間引かれた複数の間引きビットマップパターンを用意し、DCI Format 0A上のリソース割当て情報にいずれかの間引きビットマップパターンを適用することとしたので、クラスタ化DFT拡散OFDMが適用された上りリンクのリソース割り当てをビットマップベースで表わすことができると共に、既存の上りリンク割当て情報(DCI Format 0)と同一ビット数であるので、第1の発明のようなDCI Format 1の解釈の一部を変更する必要性が無く、処理の簡素化を図ることもできる。
【0119】
次に、第3の発明による上りリンク割当て情報のシグナリングについて説明する。
ユーザUE#1にコンポーネントキャリアCC#1が割り当てられ、コンポーネントキャリアCC#1の上りリンクにクラスタ化DFT拡散OFDMが適用されたものとして説明する。
【0120】
スケジューリング部310が、上りリンクの無線アクセスに用いるクラスタ数を決定し、図1に示すようにクラスタのそれぞれに無線リソースを割り当て、各クラスタのリソース割当て情報を上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知する。上りリンク割当て情報を構成するその他の情報も上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知される。また、スケジューリング部310は、DCI Format 1とDCI Format 1´とを準固定的に設定する。下りリンクのDCI構成(識別ビットの有無)は上位制御信号でシグナリングする。ここでは、DCI Format 1´が選択された場合について説明する。
【0121】
上り制御情報生成部311(UE#1)は、図6(c)に示すように構成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)をサブフレーム毎に生成する。すなわち、DCI Format 0A´における最後尾に設けられた追加ビットに“1”を設定し、リソース割当て情報には上記第2の発明と同様にしてビットマップ形式でクラスタ毎の割当てリソースを指定する。
【0122】
下りユーザUE#1に対する下り制御情報生成部306(UE#1)は、図6(b)に示すように構成された下りリンク割当て情報(DCI Format 1´)をサブフレーム毎に生成する。すなわち、DCI Format 1´における最後尾に設けられた追加ビットに“0”を設定し、リソース割当て情報にはビットマップ形式で割当てリソースを指定する。下りリンク割当て情報(DCI Format 1´)は、同一サブフレームに多重される上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)とが同一ビットサイズで構成される。
【0123】
このようにして生成された上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)が、ユーザUE#1に対応した下り制御情報生成部306(UE#1)で生成された下りリンク割当て情報DCI Format 1´と同一サブフレームに多重されて送信される。
【0124】
一方、ユーザUE#1となる移動端末装置10は、下りリンクでPDCCHを受信すると、制御情報復調部405がCCE単位でブラインドデコーディングし、ユーザIDでマスクされたCRCがOKとなるCCEを探索する。このとき、上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)は識別ビット有りであることが、事前に上位制御情報で報知されているので、DCI Format 0に1ビット追加したビットサイズでブラインドデコーディングする。
【0125】
上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)は、下りリンク割当て情報(DCI Format 1´)と同一ビットサイズであるので、今回定義した上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)を復調するためにブラインドデコーディング回数を増加する必要はない。
【0126】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングし、自分宛の共有データチャネル用制御情報の最後尾の識別ビットを解釈し、上りリンクを示すビットが設定されていれば、上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)であると認識して取り込む。
【0127】
なお、下り共有データチャネル用制御情報復調部405aは、PDCCHのサーチスペースをブラインドデコーディングして自分宛の共有データチャネル用制御情報を探索する。このときも、事前に上りリンク割当て情報(DCI Format 0A´)が識別ビット有りであることが、事前に上位制御情報で報知されているので、DCI Format 1に1ビット追加したビットサイズでブラインドデコーディングする。その結果、同一ビットサイズである上りリンク割当て情報(DCI Format 0A)と下りリンク割当て情報(DCI Format 1)とが、1回のブラインドデコーディングでそれぞれが検出されるが、共有データチャネル用制御情報の最後尾の識別ビットに下りリンクを示すビットが設定されていれば、下りリンク割当て情報(DCI Format 1´)として取り込む。
【0128】
上り共有データチャネル用制御情報復調部405bは、探索した自分宛の上りリンク割当て情報を構成しているビットデータを、図6(c)に示す構成に従って解釈する。そして、DCI Format 0A´からビットマップ形式のリソース割当て情報、並びにその他のパラメータ(MCS情報等)を抽出する。以下の動作内容は、上述した第1の発明での上りリンクの送信動作と同じである。
【0129】
以上の説明では、LTE-Aで合意された上りリンク無線アクセスにクラスタ化DFT拡散OFDMが適用される場合について説明したが、上りリンクで1ユーザに複数の周波数バンドを割り当てる無線アクセス方式はクラスタ化DFT拡散OFDMに限定されない。たとえば、上りリンク無線アクセス方式にOFDMAを適用した場合にも本発明は有効である。本発明は、上りリンクのリソース割当てをビットマップ形式で指定するのに好適なDCIフォーマット構成であるので、OFDMAが適用された上りリンクのリソース割当てを、DCIフォーマットサイズが増大すること無く、ビットマップ形式でシグナリングすることが可能である。
【0130】
図12は上りンクの無線アクセス方式としてSC-FDMAとOFDMとを切り替え可能にした移動端末装置の構成図である。図11に示す移動端末装置10と同一部分には同一符号を付している。上りンクの無線アクセス方式としてSC-FDMAとOFDMとを切り替え可能にした場合、SC-FDMAとクラスタ化DFT拡散OFDMを動的に切り替えるのと同様に、基地局装置20がRRCシグナリングによってSC-FDMA又はOFDMのいずれが割り当てられたかを通知する。移動端末装置は、RRCシグナリングされた無線アクセス方式を上りの無線通信に適用する。
【0131】
図12に示す移動端末装置は、SC-FDMAに対応したマッピングを行う415aと、OFDMに対応したマッピングを行う415bとを備える。上りリンク無線アクセスにOFDMを適用する場合、送信データをDFTしないので、変調部413の出力が切替部418を介して直接的にマッピング部415bへ入力される。マッピング部415bは送信シンボルをリソース割当てにしたがって周波数領域成分にマッピングする。
【0132】
無線基地局20では、ユーザUE#1にコンポーネントキャリアCC#1が割り当てられ、コンポーネントキャリアCC#1の上りリンク無線アクセス方式としてSC-FDMA又はOFDMが選択される。制御情報生成部300が上りリンク無線アクセス方式を上位制御信号でシグナリングする。
【0133】
スケジューリング部310は、SC-FDMAが選択されていればシングルキャリアに相当するリソースを割り当てる。また、上りリンクの無線アクセスにOFDMが選択されていれば、下りリンクのリソース割り当てと同様にしてRB単位でリソース割当てを行う。上りリンクのリソース割当て情報は上り制御情報生成部311(UE#1)へ通知される。
【0134】
移動端末装置は、上位制御信号でシグナリングされる上りリンク無線アクセス方式に応じて切替部418が送信データの信号系列を切り替える。SC-FDMAが選択されていればマッピング部415bが選択され、OFDMが選択されていればマッピング部415aが選択される。選択されたマッピング部415a又は415bには上述した実施例と同様に復調された上りリンクのリソース割当て情報が与えられる。
【0135】
このように、上りリンク無線アクセス方式をSC-FDMAとOFDMとの間で切り替え可能にし、いずれの無線アクセス方式であってもビットマップ形式のリソース割当てを可能にした。
【0136】
また、上りリンク無線アクセス方式として、SC-FDMAとClustered DFT-Spread OFDMとOFDMとの中からダイナミックに選択してRRCシグナリングで通知するようにしても良い。選択された各アクセス方式での動作は上記した通りである。
また、上りリンク無線アクセス方式として、SC-FDMAのみ、SC-FDMAとClustered DFT-Spread OFDMの組み合わせ、SC-FDMAとOFDMの組み合わせ、SC-FDMAとClustered DFT-Spread OFDMとOFDMの組み合わせといった中からいずれかを選択するようにしても良い。
【符号の説明】
【0137】
1 移動通信システム
10 移動端末装置
20 基地局装置
30 上位局装置
40 コアネットワーク
101 送受信アンテナ
102 アンプ部
103 送受信部
104 ベースバンド信号処理部
105 アプリケーション部
201 送受信アンテナ
202 アンプ部
203 送受信部
204 ベースバンド信号処理部
205 呼処理部
206 伝送路インターフェース
300 制御情報生成部
301 データ生成部
302 コンポーネントキャリア選択部
303、308、312 チャネル符号化部
304、309、313 変調部
305 マッピング部
306 下り制御情報生成部
307 下り共通チャネル用制御情報生成部
310 スケジューリング部
311 上り制御情報生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成する下り制御情報生成部と、
上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成する上り制御情報生成部と、
前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重する制御チャネル多重部と、
前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信する送信部と、を具備し、
前記下り制御情報生成部は、
下りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記下りリンク割当て情報に配置し、
リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、システム帯域全体から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成されているリソースブロック配置パターンに、前記リソース割当て情報をビットマップ形式で割り当て、
前記リソース割当て情報の割り当てに用いているリソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットを前記下りリンク割当て情報の所定位置に配置し、
前記上り制御情報生成部は、
前記上りリンク割当て情報を前記下りリンク割当て情報と同一ビットサイズで構成し、
上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記上りリンク割当て情報に配置し、
前記リソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットの1つを前記上りリンク割当て情報を示す識別ビットとして用いて前記上りリンク割当て情報に含める、ことを特徴とする無線通信制御装置。
【請求項2】
前記上り制御情報生成部は、上りリンクの無線アクセス方式としてクラスタ化DFT拡散OFDMが適用され、前記複数の周波数バンドとして1ユーザに複数のクラスタが割り当てられた場合、前記各クラスタに対するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記上りリンク割当て情報に配置することを特徴とする請求項1記載の無線通信制御装置。
【請求項3】
前記上り制御情報生成部は、上りリンクの無線アクセス方式としてSC-FDMAが適用され、上りリンクにシングルキャリアが割り当てられた場合、前記シングルキャリアの開始リソースブロックとシングルキャリアの長さとをリソース割当て情報として前記上りリンク割当て情報の所定位置に配置することを特徴とする請求項2記載の無線通信制御装置。
【請求項4】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成する下り制御情報生成部と、
上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成する上り制御情報生成部と、
前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重する制御チャネル多重部と、
前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信する送信部と、を具備し、
前記上り制御情報生成部は、
上りリンクのデータチャネルにシングルキャリアが割り当てられた場合、前記シングルキャリアの開始リソースブロックとシングルキャリアの長さとでリソース割当て情報が構成される第1の上りリンク割当て情報を生成し、
上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドが割り当てられた場合、前記各周波数バンドに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報がビットマップ形式で割り当てられた第2の上りリンク割当て情報を生成し、
リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、複数のリソースブロック配置パターンによってシステム帯域全体がカバーされるように、前記各リソースブロック配置パターンがシステム帯域から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成され、前記第2の上りリンク割当て情報において前記リソースブロック配置パターンのいずれかを用いて前記リソース割当て情報がビットマップ形式で割り当てられ、
前記リソースブロック配置パターンは、前記第2の上りリンク割当て情報が、前記第1の上りリンク割当て情報と同一ビットサイズとなるように、1リソースブロックグループ当たりのリソースブロック数と1リソースブロック配置パターン当たりのリソースブロックグループ数が設定されている、ことを特徴とする無線通信制御装置。
【請求項5】
前記上り制御情報生成部は、10MHzよりも小さいシステム帯域において上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドが割り当てられた場合、システム帯域全体をリソースブロックグループ単位で区切り、前記各周波数バンドのリソース割当て情報をリソースブロックグループ単位のビットマップ形式で割り当て、10MHzよりも大きいシステム帯域において上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドが割り当てられた場合、前記リソースブロック配置パターンを用いて前記各周波数バンドのリソース割当て情報をビットマップ形式で割り当てることを特徴とする請求項4記載の無線通信制御装置。
【請求項6】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成する下り制御情報生成部と、
上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成する上り制御情報生成部と、
前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重する制御チャネル多重部と、
前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信する送信部と、を具備し、
前記下り制御情報生成部は、
下りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記下りリンク割当て情報に配置し、
下りリンクであることを示すリンク識別ビットを前記下りリンク割当て情報の所定位置に配置し、
前記上り制御情報生成部は、
前記上りリンク割当て情報を前記下りリンク割当て情報と同一ビットサイズで構成し、
上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記上りリンク割当て情報に配置し、
上りリンクであることを示すリンク識別ビットを前記上りリンク割当て情報の所定位置に配置した、ことを特徴とする無線通信制御装置。
【請求項7】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報と上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報とが多重された制御チャネルを受信する受信部と、
前記受信制御チャネルに多重されている下りリンク割当て情報を復調する下りデータチャネル用制御情報復調部と、
前記受信制御チャネルに多重されている上りリンク割当て情報を復調する上りデータチャネル用制御情報復調部と、
前記上りデータチャネル用制御情報復調部で復調された上りリンク割当て情報を用いて、上りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに送信信号をマッピングするマッピング部と、を具備し、
前記上りデータチャネル用制御情報復調部は、
前記受信制御チャネルをブラインドデコーディングして同一ビットサイズで構成される下りリンク割当て情報又は上りリンク割当て情報からなる制御情報を復調し、
前記上りリンク割当て情報は、上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報がビットマップ形式で配置され、前記リソース割当て情報は、リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、システム帯域全体から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成されているリソースブロック配置パターンにビットマップ形式で割り当てられ、前記上りリンク割当て情報は、前記リソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットの1つが前記上りリンク割当て情報を示す識別ビットとして配置されており、
復調された制御情報に配置された配置パターン識別ビットが上りリンク割当て情報であることを示していれば、当該制御情報を上りリンク割当て情報としてビット解釈してビットマップ形式のリソース割当て情報を取り出して前記マッピング部へ与える、ことを特徴とする無線通信制御装置。
【請求項8】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報と上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報とが多重された制御チャネルを受信する受信部と、
前記受信制御チャネルに多重されている下りリンク割当て情報を復調する下りデータチャネル用制御情報復調部と、
前記受信制御チャネルに多重されている上りリンク割当て情報を復調する上りデータチャネル用制御情報復調部と、
前記上りデータチャネル用制御情報復調部で復調された上りリンク割当て情報を用いて、上りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに送信信号をマッピングするマッピング部と、を具備し、
前記上りデータチャネル用制御情報復調部は、
前記受信制御チャネルをブラインドデコーディングして、同一ビットサイズで構成される第1の上りリンク割当て情報又は第2の上りリンク割当て情報からなる制御情報を復調し、
前記第1の上りリンク割当て情報は、上りリンクのデータチャネルにシングルキャリアが割り当てられた場合に送られ、前記シングルキャリアの開始リソースブロックとシングルキャリアの長さとで構成されるリソース割当て情報を含み、
前記第2の上りリンク割当て情報は、上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドが割り当てられた場合に送られ、前記各周波数バンドに割り当てられた無線リソースがビットマップ形式で表わされたリソース割当て情報を含み、
リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、複数のリソースブロック配置パターンによってシステム帯域全体がカバーされるように、前記各リソースブロック配置パターンがシステム帯域から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成され、前記第2の上りリンク割当て情報において前記リソースブロック配置パターンのいずれかを用いて前記リソース割当て情報がビットマップ形式で割り当てられており、
前記リソースブロック配置パターンは、前記第2の上りリンク割当て情報が、前記第1の上りリンク割当て情報と同一ビットサイズとなるように、1リソースブロックグループ当たりのリソースブロック数と1リソースブロック配置パターン当たりのリソースブロックグループ数が設定されている、ことを特徴とする無線通信制御装置。
【請求項9】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報と上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報とが多重された制御チャネルを受信する受信部と、
前記受信制御チャネルに多重されている下りリンク割当て情報を復調する下りデータチャネル用制御情報復調部と、
前記受信制御チャネルに多重されている上りリンク割当て情報を復調する上りデータチャネル用制御情報復調部と、
前記上りデータチャネル用制御情報復調部で復調された上りリンク割当て情報を用いて、上りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに送信信号をマッピングするマッピング部と、を具備し、
前記上りデータチャネル用制御情報復調部は、
前記受信制御チャネルをブラインドデコーディングして同一ビットサイズで構成される下りリンク割当て情報又は上りリンク割当て情報からなる制御情報を復調し、
前記上りリンク割当て情報は、上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報がビットマップ形式で配置され、上りリンクであることを示すリンク識別ビットが所定位置に配置されており、
復調された制御情報に配置されたリンク識別ビットが上りリンクであることを示していれば、当該制御情報を上りリンク割当て情報としてビット解釈してビットマップ形式のリソース割当て情報を取り出して前記マッピング部へ与える、ことを特徴とする無線通信制御装置。
【請求項10】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成するステップと、
上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成するステップと、
前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重するステップと、
前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信するステップと、を具備し、
前記下りリンク割当て情報を生成するステップでは、
下りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記下りリンク割当て情報に配置し、
リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、システム帯域全体から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成されているリソースブロック配置パターンに、前記リソース割当て情報をビットマップ形式で割り当て、
前記リソース割当て情報の割り当てに用いているリソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットを前記下りリンク割当て情報の所定位置に配置し、
前記上りリンク割当て情報を生成するステップでは、
前記上りリンク割当て情報を前記下りリンク割当て情報と同一ビットサイズで構成し、
上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記上りリンク割当て情報に配置し、
前記リソースブロック配置パターンを特定する配置パターン識別ビットの1つを前記上りリンク割当て情報を示す識別ビットとして用いて前記上りリンク割当て情報に含める、ことを特徴とする無線通信制御方法。
【請求項11】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成するステップと、
上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成するステップと、
前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重するステップと、
前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信するステップと、を具備し、
前記上りリンク割当て情報を生成するステップでは、
上りリンクのデータチャネルにシングルキャリアが割り当てられた場合、前記シングルキャリアの開始リソースブロックとシングルキャリアの長さとでリソース割当て情報が構成される第1の上りリンク割当て情報を生成し、
上りリンクのデータチャネルに複数の周波数バンドが割り当てられた場合、前記各周波数バンドに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報がビットマップ形式で割り当てられた第2の上りリンク割当て情報を生成し、
リソース割当ての最小単位であるリソースブロックを複数ブロックで束ねたリソースブロックグループが定義され、複数のリソースブロック配置パターンによってシステム帯域全体がカバーされるように、前記各リソースブロック配置パターンがシステム帯域から所定数のリソースブロックグループが所定パターンで間引かれて構成され、前記第2の上りリンク割当て情報において前記リソースブロック配置パターンのいずれかを用いて前記リソース割当て情報がビットマップ形式で割り当てられ、
前記リソースブロック配置パターンは、前記第2の上りリンク割当て情報が、前記第1の上りリンク割当て情報と同一ビットサイズとなるように、1リソースブロックグループ当たりのリソースブロック数と1リソースブロック配置パターン当たりのリソースブロックグループ数が設定されている、ことを特徴とする無線通信制御方法。
【請求項12】
下りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された下りリンク割当て情報を生成するステップと、
上りリンクのデータチャネル復調用の制御情報で構成された上りリンク割当て情報を生成するステップと、
前記上りリンク割当て情報と前記下りリンク割当て情報とを制御チャネルに多重するステップと、
前記制御チャネルに多重された前記上りリンク割当て情報及び前記下りリンク割当て情報を無線送信するステップと、を具備し、
前記下りリンク割当て情報を生成するステップでは、
下りリンクのデータチャネルに割り当てられた無線リソースに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記下りリンク割当て情報に配置し、
下りリンクであることを示すリンク識別ビットを前記下りリンク割当て情報の所定位置に配置し、
前記上りリンク割当て情報を生成するステップでは、
前記上りリンク割当て情報を前記下りリンク割当て情報と同一ビットサイズで構成し、
上りリンクのデータチャネルに割り当てられた複数の周波数バンドに関するリソース割当て情報を、ビットマップ形式で前記上りリンク割当て情報に配置し、
上りリンクであることを示すリンク識別ビットを前記上りリンク割当て情報の所定位置に配置した、ことを特徴とする無線通信制御方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−223111(P2011−223111A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−87381(P2010−87381)
【出願日】平成22年4月5日(2010.4.5)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】