無線遠隔ユニットを有する漏れ検出システム
【課題】微量ガス漏れ検出システムにおいて、携帯用無線遠隔ユニットを利用して漏れ検出器作動情報を表示する。
【解決手段】微量ガス漏れ検出器10によって測定されるガス漏れを、無線リンクによって漏れ検出器情報として送信し、その漏れ検出器情報を携帯用無線遠隔ユニット30によって受信して、漏れ率を英数字表示する。遠隔ユニット30は、漏れ検出器10の無線ベースユニット300と通信する無線トランシーバ352、表示装置32、および受信された漏れ検出器情報に応答して表示装置32上に表示を生成する制御器350を含んでいる。
【解決手段】微量ガス漏れ検出器10によって測定されるガス漏れを、無線リンクによって漏れ検出器情報として送信し、その漏れ検出器情報を携帯用無線遠隔ユニット30によって受信して、漏れ率を英数字表示する。遠隔ユニット30は、漏れ検出器10の無線ベースユニット300と通信する無線トランシーバ352、表示装置32、および受信された漏れ検出器情報に応答して表示装置32上に表示を生成する制御器350を含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微量ガス漏れ検出システムに関し、特に、携帯用無線遠隔ユニットを利用して漏れ検出器作動情報を表示する漏れ検出システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘリウム質量分析計漏れ検出は、周知の漏れ検出技術である。ヘリウムは、被試験ユニットでの漏れのうち最も小さいものを通過するトレーサーガスとして用いられる。漏れを通過した後、ヘリウムを含有する試験試料は、漏れ検出器に取り込まれ、測定される。漏れ検出器の重要な部品は、ヘリウムを検出し、測定する質量分析管である。入力された試験試料は、ヘリウム成分を分離し、測定するために、分析管によってイオン化されかつ質量分析される。被試験ユニットは、大きくても小さくてもよい密封チャンバを含んでもよい。密封チャンバは、漏れについて試験される真空容器であってもよい。
【0003】
微量ガス漏れ検出器の作動の1つのモードでは、該漏れ検出器の入り口すなわち試験口は、被試験ユニットの密封チャンバに接続される。密封チャンバは、真空ポンプシステムによって排気される。ヘリウムは、試験実施者によって密封チャンバの外部に噴射される。被試験ユニットが漏れを有する場合、ヘリウムは被試験ユニットの密封チャンバに引き込まれ、漏れ検出器によって測定される。検出されたヘリウムの量は、漏れ率を表す。密封チャンバ上へのヘリウム噴射を移動させ、測定された漏れ率が最大である位置を特定することによって、漏れの位置を特定することできる。そして漏れは修復、または他の適切な行動をとることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの応用では、被試験ユニットは大きく、かつ形状が不規則なこともある。例えば、漏れ検出器は、半導体ウェハの製造に用いられる真空処理装置における漏れを検出するために用いられてもよい。このような装置の例としてはイオン注入器および塗布装置があるがそれらに限定されない。処理装置は、漏れについて試験される真空容器を含む。このような装置は、場合によっては約20〜50フィートであり、試験されている真空容器に達するのにさまざまなドアおよび点検用パネルを開けることが必要である。さらに、試験装置および他の対象物は、被試験ユニットの周りの領域を擾乱することもある。
【0005】
漏れ検出器は被試験ユニットに隣接して位置決めすることができる。しかしながら、ヘリウムが真空容器上に噴射される位置は、漏れ検出器具から20〜50フィート以上であってもよい。したがって、オペレータ(試験実施者)は遠隔位置の真空容器上にヘリウムを噴射し、同時に漏れ検出器によって測定される漏れ率を観察することができない。
ある先行技術のアプローチは、2人のオペレータを必要とし、1人はヘリウムを噴射し、もう1人は漏れ検出器の漏れ率を観察する。しかしながら、2人のオペレータが容易に対応できないこともある。さらに、その過程では漏れの場所をつきとめるために言語コミュニケーションによる連携を必要とし、ひいては不便で思い通りに進まないことがある。
【0006】
他の先行技術のアプローチは、ケーブルによって漏れ検出器に接続される携帯用ユニットを使用することである。オペレータは、装置の周りを移動し、かつ測定された漏れ率を携帯用ユニット上で観察することができる。この配置は基本的に満足いくものであるが、ケーブルが対象となる位置に届くには短すぎること、または被試験ユニットの部品および被試験ユニットを取り囲む装置にからまることもある。したがって、ケーブル接続された表示装置は、大きなシステムにおける漏れを検出する問題の一部しか軽減しない。
【0007】
よって、改良された漏れ検出システムおよび方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様によれば、漏れ検出システムは、無線ベースユニットを含む微量ガス漏れ検出器と、漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を、漏れ検出器からの無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して生成する携帯用無線遠隔ユニットとを備える。
遠隔ユニットは、漏れ検出器の無線ベースユニットと通信する無線トランシーバと、表示装置と、受信された漏れ検出器情報に応答して表示装置上に表示を生成する制御器とを含んでもよい。遠隔ユニットは、漏れ検出器作動モードを表示するように構成されてもよい。
【0009】
遠隔ユニットは、該遠隔ユニットから漏れ検出器の無線ベースユニットまで漏れ検出器の作動を無線リンクによって制御するためのキーパッドをさらに含んでもよい。キーパッドは、漏れ検出器の作動モードを選択するように構成されてもよい。
制御器は、漏れ率の棒グラフ表示を表示装置上に生成するように構成されてもよく、オペレータ選択用に漏れ率の線形表示または対数表示で構成されてもよい。
【0010】
本発明の第2態様によれば、無線遠隔ユニットは、微量ガス漏れ検出器のベースユニットとの無線通信用に構成される無線トランシーバと、表示装置と、漏れ検出器からの無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して、漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を表示装置上に生成する制御器とを備える。
本発明の第3態様によれば、微量ガス漏れ検出器を作動させる方法が提供される。上記方法は、微量ガス漏れ検出器で被試験ユニットの漏れ率を測定するステップと、測定された漏れ率を表す情報を無線遠隔ユニットに送信するステップと、無線遠隔ユニット上に測定された漏れ率を英数字表示するステップとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のよりよい理解のために、参照によって本明細書に組み込まれる添付の図面を参照する。
本発明の実施形態による漏れ検出システムの模式ブロック図を図1に示す。漏れ検出器10は、真空接続部12によって被試験ユニット14に接続されている。被試験ユニット14は、漏れ試験が必要な密封チャンバまたは容器を有する任意の装置であってもよい。非制限的な例において、漏れ検出システムは半導体ウエハの製造において用いられる処理装置の真空容器における漏れを検出するために用いられてもよい。被試験ユニット14は、被試験ユニット14を排気するための1つ以上の真空ポンプ16を含んでいてもよい。本発明は大きな被試験ユニットを試験するのに最も有用だが、本発明を任意の大きさの密封チャンバにおける漏れ検出に利用することができる。
【0012】
漏れ検出器10は、密封チャンバにおける漏れを通過するヘリウム等の微量ガスを検知することによって漏れを検出する微量ガス漏れ検出器具である。漏れ検出器10は、その構成によっては漏れ率を表示し、かつさまざまな制御部を含んでもよい。一例として、真空接続部12が、漏れ検出器10の試験口18と被試験ユニット14の密封チャンバとの間に接続されてもよい。漏れ検出器は、さまざまな真空位置に接続されてもよい。典型的な応用において、漏れ検出器10は、車輪付きカートに実装してもよく、かつ位置を移動することができる。したがって漏れ検出器10は移動式であってもよいが、携帯用器具ではない。
【0013】
漏れ検出システムは、無線通信リンクによって漏れ検出器10と通信する無線遠隔ユニット30をさらに含んでいる。以下で説明するように、漏れ検出器10には、無線遠隔ユニット30と通信する無線ベースユニットが設けられてもよい。無線遠隔ユニット30は、測定した漏れ率等の漏れ検出器情報を表示する表示装置32を含んでおり、かつキーパッド34またはタッチスクリーンを含んでもよい。無線遠隔ユニット30を以下で詳細に説明する。
【0014】
漏れ検出システムは、ヘリウム噴射機40等の微量ガス源をさらに含んでもよい。ヘリウム噴射機40は、ヘリウムガスを被試験ユニット14上の対象領域42へ導くために利用してもよい。対象領域42は、漏れの疑いがある領域であってもよい。ヘリウム噴射機40は、ヘリウムを保持するための容器および該容器からヘリウムを制御された率で放出する弁を含んでもよい。
【0015】
図1の漏れ検出システムの作動を、図2のフローチャートを参照して説明する。まず、漏れ検出器10が、真空接続部12によって被試験ユニット14の真空容器に接続され、真空容器は真空ポンプ16によって真空ポンピングされる。漏れ検出器10は、典型的には、漏れ検出器10の試験口18において所望の圧力レベルを確立する1つ以上の真空ポンプを含んでいる。オペレータは漏れ検出器10が正しく作動していると判定し、次に無線遠隔ユニット30およびヘリウム噴射機40を搭載している被試験ユニットまで移動する。
【0016】
ステップ100では、対象領域42においてヘリウムが被試験ユニット14上に噴射される。対象領域42は漏れの疑いがある被試験ユニット14の真空容器の領域であってもよく、かつ漏れ検出器10から遠く離れていてもよい。さらに、オペレータは対象領域42に達するのにドアおよび点検用パネルを開けるおよび/または外すことが必要なこともある。被試験ユニット14上に噴射されるヘリウムは、大気と真空容器内の減圧レベルとの間の差圧によって真空容器に引き込まれる。
【0017】
ステップ102において、真空容器に引き込まれたヘリウムは試験ポート18を通過し、漏れ検出器10によって測定される。測定されたヘリウムの量は漏れ率の関数であり、ひいては漏れの存在および該漏れの相対的な大きさを示す。
ステップ104において、測定された漏れ率は、漏れ検出器10から無線遠隔ユニット30まで無線リンクによって送信される。測定された漏れ率は、無線遠隔ユニット30の表示装置32上に表示される。
【0018】
ステップ106において、測定された漏れ率は無線遠隔ユニット30上のオペレータによって観察され、それによって漏れが対象領域42に存在するかどうかをオペレータに通知する。ヘリウム噴射機40を移動させ、無線遠隔ユニット30上の測定された漏れ率の変化を観察することによって、漏れの場所をつきとめることができる。測定された漏れ率は、ヘリウム噴射機40が真空容器の漏れに最も近いときが最大である。したがって、漏れの場所つきとめることができる。逆に測定された漏れ率が閾値以下である場合には、漏れは表示されず、オペレータは新たな対象領域へ移動して漏れ試験を続ける。
【0019】
本発明の実施形態による無線遠隔ユニット30の例を、図3に示す。表示装置32およびキーパッド34は、携帯用操作用に構成されるハウジング200内に実装されている。アンテナ202は、漏れ検出器10における無線ベースユニットとの無線通信を可能にする。無線遠隔ユニット30は、漏れ率を音声表示する音声回路36(図4B)をさらに含んでもよい。以下で述べるように、遠隔ユニット30はRF(無線周波数)トランシーバ、制御器、およびバッテリ(図3には示さず)をさらに含んでもよい。
【0020】
表示装置32は、液晶ディスプレイ(LCD)または携帯用ユニットに好適な大きさおよび消費電力である任意の他のディスプレイであってもよい。表示装置32は、漏れ検出器10から受信される漏れ検出器情報を表示し、無線遠隔ユニット30の作動およびセットアップに関する情報を表示するために用いられる。たとえば、表示装置32は漏れ検出器10によって測定される漏れ率を表示してもよい。
【0021】
キーパッド34は、キースイッチの任意の所望の配置を用いてもよい。実施形態には、漏れ検出器10の作動を制御するためにキーパッド34が用いられ、それによって漏れ検出器10を無線遠隔制御するものもある。他の実施形態において、無線遠隔ユニット30は漏れ検出器10の作動を制御するためには用いられないが、表示装置として利用され、それにより漏れ率等の漏れ検出器情報を遠隔監視することができる。キーパッド34は電源オン/電源オフ、セットアップ機能等の無線遠隔ユニット30の作動を制御し、表示バックライトを制御するためにも用いることができる。キーパッド34は、先行技術において公知なハードウエアスイッチ、ソフトキー、またはその組み合わせで実現されてもよい。
【0022】
前述したように、無線遠隔ユニット30は、好ましくは携帯用操作用に構成される。したがって、無線遠隔ユニット30の大きさおよび重量は、オペレータが片手でユニットを保持し、漏れ検出操作を行うことができるようなものである。一例では、ハウジング200は長さ約7.73インチ、幅約3.73インチ、および厚さ約1.84インチである。この実施形態において無線遠隔ユニット30の重量は約1ポンドである。これらの値は例として示すものに過ぎず、本発明の範囲について制限するものではないことを理解されたい。
【0023】
図3の実施形態では、キーパッド34は該ユニットの電源をオンまたはオフにするために用いられるオン/オフキー210を含んでいる。試験/保持キー212は、漏れ検出器を試験モードまたは保持モードにする。試験モードは、漏れ試験を行うための通常作動モードである。保持モードは、試験が行われていない待機モードであるが、試験口は通気されていない。バックライトキー214は、表示バックライトをオンおよびオフにする。バッテリ電源を節約するために、表示バックライトは規定時間間隔の後自動的にオフにされてもよい。ゼロキー216は、漏れ検出器の漏れ率信号をゼロにする。標準漏れキー218は、漏れ検出器内の較正ヘリウム漏れをオンおよびオフにする。ユーザは、無線遠隔ユニットからの標準漏れを有効にして、漏れ検出器が較正されておりかつ適切に作動していることを証明してもよい。5つのセットアップキー220の集合体により、ユーザは無線遠隔ユニット30を構成することができる。構成設定は、スピーカーの音量調節、表示バックライトの明るさ、無線セットアップ機能、表示画面コントラスト調整、および自動停止までの時間を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0024】
図4Aに示すように、漏れ検出器10は、無線基地局300、アンテナ302、漏れ検出器CPU310、および漏れ検出ユニット312を含んでいる。漏れ検出ユニット312は、当業者に公知である、質量分析計、1つ以上の真空ポンプ、弁、および真空導管を含んでもよい。漏れ検出ユニット312は、微量ガスを含有する試験試料を試験口18を通して受け入れ、該微量ガスを測定し、測定された漏れ率のディジタル値を漏れ検出器CPU310に入力する。
【0025】
無線ベースユニット300は、無線周波数(RF)トランシーバ320、シリアル通信トランシーバ322、および電源324を含んでもよい。無線ベースユニット300は、アンテナ302および無線リンク330を介して遠隔ユニット30と通信する。無線ベースユニット300は、シリアル通信プロトコルを用いて、シリアル通信トランシーバ322を介して漏れ検出器CPU310とも通信する。漏れ検出器CPU310は、漏れ検出器10の作動を制御し、特に漏れ検出ユニット312の作動を制御して、被試験ユニットの漏れ率を測定する。漏れ検出器CPU310は、遠隔ユニット30への漏れ検出情報の伝送を制御し、遠隔ユニット30から受信される信号に応答する。
【0026】
図4Bに示すように、遠隔ユニット30はハウジング200に実装されるアンテナ202、バッテリ340、およびプリント基板342を含む。プリント基板342は、遠隔ユニット30の回路構成を実装および相互接続する。制御器350、RFトランシーバ352、電源354、表示装置32、キーパッド34、および音声回路36は、プリント基板342に実装されてもよい。RFトランシーバ352は、制御器350からデータおよび制御信号を受信し、アンテナ202および無線リンク330を介しリンク検出器10と通信する。制御器350は、漏れ検出器10からの情報を受信して処理し、表示装置32上に表示を発生させ、音声信号を発生させ、オペレータによるキーパッド入力に応答し、および信号を漏れ検出器10に送信することなどの遠隔ユニット30の作動を制御する。一例に過ぎないが、制御器350は、米国テキサス州オースチンのフリースケール・セミコンダクタ社(Freescale semiconductor, Inc.)によって製造された型式MC9512Eファミリマイクロコントローラであってもよい。電源354は、バッテリ340からの電圧を遠隔ユニット30の部品の作動に適切な電圧および電流に変換する。音声回路36は、プリント基板342に実装される音声増幅器およびスピーカーを含んでもよい。オーディオヘッドセットコネクタは、ハウジング200に実装されてもよい。
【0027】
RFトランシーバ320および352ならびにアンテナ302および202を含む漏れ検出器と遠隔ユニット30との間の通信用無線回路構成は、周波数ホッピング、直接FM(周波数変調)スペクトラム拡散(FHSS)技術を用いて2.4GHzの無線シリアル通信リンクとなってもよい。この種類の無線リンクは、RS−232直列データ通信プロトコルを用いて、過酷な屋内産業環境における400フィートまで信頼性のある無線リンクとなる。通信は、漏れ検出システム情報およびRF構成データを含む。工業、科学、および医学上の操作のための2.4000〜2.4835GHzライセンスフリースペクトラム帯域は、直接世界的実施に利用することができる。一例では、RFトランシーバ320および352は、米国カンザス州レネクサのアエロコム社(AeroComm, Inc.)によって製造される部品番号AC4424−100を用いている。このRF構成はほんの一例として説明し、本発明の範囲について制限するものではないことを理解されたい。特に、異なる周波数帯域、異なる変調技術、および異なる通信プロトコルは、本発明の範囲内で利用されてもよい。
【0028】
無線回路には、2つ以上の漏れ検出器および2つ以上の遠隔ユニットを有する設備における作動多数のチャネルが設けられてもよい。この構成を用いて、異なる遠隔ユニットは、異なる漏れ検出器と干渉することなく通信することができる。システムは、遠隔ユニットが単一の漏れ検出器との通信を確立し、かつ接続部が適切な位置にある限り、他の遠隔ユニットが同じ漏れ検出器とは通信できないように構成してもよい。しかしながら、他の遠隔ユニットは同時に異なる漏れ検出器と通信することができる。単一の漏れ検出器および単一の遠隔ユニットを有するより小さい設備では、単一のRFチャネルを利用してもよい。
【0029】
遠隔ユニット30は、オペレータが表示装置32を見るのに不便であれば、応用として漏れ率を音声表示してもよい。制御器350は、音声回路36に供給される音声周波数信号を生成する。音声信号は、オペレータに着用されたスピーカーまたはハンドセットに供給されてもよい。200〜6000Hzの範囲であってもよい音声信号は、漏れ率に比例してもよく、一定の率でパルスをオンおよびオフにしてもよい。パルス率およびトーン周波数は、漏れ率を示すことができる。音声信号は漏れ率の数値とはならないが、その代わりに漏れ率の範囲を示、かつ漏れ率が増加または減少しているかを示すことができることが認識されよう。この機能は、オペレータが対象領域上へのヘリウム噴射を移動させ、漏れの場所をつきとめようとしている場合に役に立つことがある。
【0030】
本発明の実施形態による無線遠隔ユニットの作動を説明するフローチャートを、図5に示す。ステップ400では、オン/オフキー210(図3)の作動によって電源がオンにされる。ステップ402では、遠隔ユニット30の範囲内であって、かつ遠隔ユニット30を用いる作動に利用できる漏れ検出器の探索が行われる。信号は、RFトランシーバ352によって選択されたチャネルで送信される。最初のチャネルは、例えばデフォルトチャネルであってもよい。ステップ404では、漏れ検出器が発見されたかどうかについて判定される。RFトランシーバ352が、漏れ検出器から選択されたチャネルで応答を受信しない場合、工程はステップ402に戻り、新たなチャネルが漏れ検出器の探索を続けるように選択される。漏れ検出器がステップ404で発見された場合、ステップ406で通信が確立できる。遠隔ユニット30のオペレータは、応答した漏れ検出器が対象の漏れ検出器であることを確認することができる。もしそうでなければ、オペレータは、探索がステップ402において継続されるよう要求することができる。ステップ406において、漏れ検出器を用いて通信が確立された場合は、タイムアウトタイマーがステップ406で始動される。
【0031】
ステップ410において、制御器350は通信が漏れ検出器から受信されたかどうか判定する。漏れ検出器通信が、無線リンク330、アンテナ202およびRFトランシーバ352を介して受信される場合、受信されたデータはステップ412において制御器350によって処理される。受信されたデータは、受信されたデータの種類によって処理される。測定された漏れ率信号の場合には、制御器350は表示装置32上に表示を生成してもよく、音声回路36に送られる音声信号を生成してもよく、あるいは両方でもよい。漏れ検出器モード信号の場合には、制御器350は表示装置32上にモード表示を生成してもよい。通信が漏れ検出器から受信されるとタイムアウトタイマーが再始動され、工程はステップ410に戻る。
【0032】
漏れ検出器通信が受信されない場合、制御器350はキーストロークが受信されたかどうかをステップ420において判定する。キーストロークが受信された場合、該キーストロークがステップ422で処理される。キーストロークは選択されたキーの機能に従って処理される。試験/保持キー212、ゼロキー216、および標準漏れキー218は、制御器350にRFトランシーバ352、アンテナ202、および無線リンク330を介し信号を漏れ検出器に送信させる。バックライトキー214は、表示バックライトが、トグルのオンおよびオフを切り換えるようにする。セットアップキー220は選択されたセットアップ機能に従って処理される。キーストロークによってもタイムアウトタイマーが再始動され、工程はステップ410に戻る。
【0033】
キーストロークがステップ420で受信されなければ、制御器350はタイムアウトタイマーが経過したかどうかをステップ430で判定する。タイムアウトタイマーが経過していなければ、工程はステップ410に戻り、漏れ検出器通信およびキーストロークを受信するために利用可能である。タイムアウトタイマーが経過した場合、ステップ432で電源がオフになる。
【0034】
図6A〜図6Hは、本発明の実施形態による無線遠隔ユニット30の表示装置32上の表示の例を図示する。表示装置32上の表示は、漏れ率ディスプレイ500、モードディスプレイ502、バッテリインジケータ504、および信号インジケータ506を含んでもよい。バッテリインジケータ504は、遠隔ユニット30におけるバッテリ340の強度を、例えばバッテリアイコンの暗い部分の長さによって示してもよい。信号インジケータ506は、RFトランシーバ352によって受信する信号の相対強度を示す、従来の多重バー表示を用いてもよい。
【0035】
図6A〜図6Hの実施形態では、漏れ率ディスプレイ500は、棒グラフディスプレイ520および英数字ディスプレイ522を含んでいる。棒グラフディスプレイ520は、目盛り530および該目盛り530に対して相対的な漏れ率を示す長さを有する棒532を含んでもよい。実施形態によっては、図6Aに示す対数目盛または図6Bに示す線形目盛が、オペレータによって選択されてもよい。漏れ検出器10が広範囲の漏れ率を測定することができるので、英数字ディスプレイ522は指数記数法を用いてもよい。本発明の範囲内において、異なる漏れ率表示を用いてもよいことを理解されたい。例えば、棒グラフディスプレイ520または英数字ディスプレイ522は、単独で用いてもよい。さらに、他の漏れ率ディスプレイ技術を用いてもよい。
【0036】
図6A〜図6Hの実施形態において、モードディスプレイ502は、1語以上を用いて漏れ検出器10の現在の作動モードを示す。したがって、図6A〜図6Cのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「試験」モードであることを示している。図6Dのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「保持」モードであることを示している。図6Eのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「標準漏れ」モードであることを示している。図6Fのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「通気」モードであることを示している。図6Gのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「粗」モードであることを示している。図6Hのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「較正」モードであることを示している。
【0037】
図6A〜図6Hに示し、上述した表示は、漏れ検出システムの通常作動モードで用いられる。遠隔ユニット30は、遠隔ユニットのセットアップ機能に関する1つ以上の表示も有していてもよい。セットアップ表示の例を図7に示す。セットアップ表示は入力キーによって選択される。セットアップ機能は、スピーカー音量調節600、表示バックライト明るさ調節、チャネル番号調整を含む無線セットアップ機能602、表示画面コントラスト調整604、および遠隔ユニットが停止した後オフとなるまでの時間調整を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。本発明の範囲内において、異なるセットアップ機能を用いてもよいことを理解されたい。
【0038】
遠隔ユニット30は漏れ検出器の作動モードの一部もしくは全てを制御、またはどれも制御しないという能力を有してもよいことがわかる。図3の実施形態において、遠隔ユニット30は漏れ検出器の試験、保持、ゼロ、および標準漏れモードを制御してもよい。他の実施形態において、遠隔ユニット30が漏れ検出器をある程度制御することもあり、実施形態の中には遠隔ユニット30が漏れ検出器を制御しないものもある。これらの実施形態において、遠隔ユニット30は測定された漏れ率の表示用モニタとしての機能を果たすもので、適宜に作動モード等の他の漏れ検出器作動情報(セットアップ機能を説明する)を表示してもよい。
【0039】
本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様をこのように説明してきたが、当業者にはさまざまな変更、修正、および改良が容易であることがわかる。このような変更、修正、および改良は、本開示の一部となることを意図したものであり、かつ本発明の精神および範囲内にあることを意図したものである。よって、上記説明および図面は一例にすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態による漏れ検出システムの模式ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による漏れ検出システムの作動を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態による携帯用無線遠隔ユニットの実施形態を図示する。
【図4A】本発明の実施形態による漏れ検出器の模式ブロック図である。
【図4B】本発明の実施形態による遠隔ユニットの模式ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態による無線遠隔ユニットの作動を説明するフローチャートである。
【図6A】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6B】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6C】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6D】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6E】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6F】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6G】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6H】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図7】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上のセットアップ表示を図示する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、微量ガス漏れ検出システムに関し、特に、携帯用無線遠隔ユニットを利用して漏れ検出器作動情報を表示する漏れ検出システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘリウム質量分析計漏れ検出は、周知の漏れ検出技術である。ヘリウムは、被試験ユニットでの漏れのうち最も小さいものを通過するトレーサーガスとして用いられる。漏れを通過した後、ヘリウムを含有する試験試料は、漏れ検出器に取り込まれ、測定される。漏れ検出器の重要な部品は、ヘリウムを検出し、測定する質量分析管である。入力された試験試料は、ヘリウム成分を分離し、測定するために、分析管によってイオン化されかつ質量分析される。被試験ユニットは、大きくても小さくてもよい密封チャンバを含んでもよい。密封チャンバは、漏れについて試験される真空容器であってもよい。
【0003】
微量ガス漏れ検出器の作動の1つのモードでは、該漏れ検出器の入り口すなわち試験口は、被試験ユニットの密封チャンバに接続される。密封チャンバは、真空ポンプシステムによって排気される。ヘリウムは、試験実施者によって密封チャンバの外部に噴射される。被試験ユニットが漏れを有する場合、ヘリウムは被試験ユニットの密封チャンバに引き込まれ、漏れ検出器によって測定される。検出されたヘリウムの量は、漏れ率を表す。密封チャンバ上へのヘリウム噴射を移動させ、測定された漏れ率が最大である位置を特定することによって、漏れの位置を特定することできる。そして漏れは修復、または他の適切な行動をとることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くの応用では、被試験ユニットは大きく、かつ形状が不規則なこともある。例えば、漏れ検出器は、半導体ウェハの製造に用いられる真空処理装置における漏れを検出するために用いられてもよい。このような装置の例としてはイオン注入器および塗布装置があるがそれらに限定されない。処理装置は、漏れについて試験される真空容器を含む。このような装置は、場合によっては約20〜50フィートであり、試験されている真空容器に達するのにさまざまなドアおよび点検用パネルを開けることが必要である。さらに、試験装置および他の対象物は、被試験ユニットの周りの領域を擾乱することもある。
【0005】
漏れ検出器は被試験ユニットに隣接して位置決めすることができる。しかしながら、ヘリウムが真空容器上に噴射される位置は、漏れ検出器具から20〜50フィート以上であってもよい。したがって、オペレータ(試験実施者)は遠隔位置の真空容器上にヘリウムを噴射し、同時に漏れ検出器によって測定される漏れ率を観察することができない。
ある先行技術のアプローチは、2人のオペレータを必要とし、1人はヘリウムを噴射し、もう1人は漏れ検出器の漏れ率を観察する。しかしながら、2人のオペレータが容易に対応できないこともある。さらに、その過程では漏れの場所をつきとめるために言語コミュニケーションによる連携を必要とし、ひいては不便で思い通りに進まないことがある。
【0006】
他の先行技術のアプローチは、ケーブルによって漏れ検出器に接続される携帯用ユニットを使用することである。オペレータは、装置の周りを移動し、かつ測定された漏れ率を携帯用ユニット上で観察することができる。この配置は基本的に満足いくものであるが、ケーブルが対象となる位置に届くには短すぎること、または被試験ユニットの部品および被試験ユニットを取り囲む装置にからまることもある。したがって、ケーブル接続された表示装置は、大きなシステムにおける漏れを検出する問題の一部しか軽減しない。
【0007】
よって、改良された漏れ検出システムおよび方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様によれば、漏れ検出システムは、無線ベースユニットを含む微量ガス漏れ検出器と、漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を、漏れ検出器からの無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して生成する携帯用無線遠隔ユニットとを備える。
遠隔ユニットは、漏れ検出器の無線ベースユニットと通信する無線トランシーバと、表示装置と、受信された漏れ検出器情報に応答して表示装置上に表示を生成する制御器とを含んでもよい。遠隔ユニットは、漏れ検出器作動モードを表示するように構成されてもよい。
【0009】
遠隔ユニットは、該遠隔ユニットから漏れ検出器の無線ベースユニットまで漏れ検出器の作動を無線リンクによって制御するためのキーパッドをさらに含んでもよい。キーパッドは、漏れ検出器の作動モードを選択するように構成されてもよい。
制御器は、漏れ率の棒グラフ表示を表示装置上に生成するように構成されてもよく、オペレータ選択用に漏れ率の線形表示または対数表示で構成されてもよい。
【0010】
本発明の第2態様によれば、無線遠隔ユニットは、微量ガス漏れ検出器のベースユニットとの無線通信用に構成される無線トランシーバと、表示装置と、漏れ検出器からの無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して、漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を表示装置上に生成する制御器とを備える。
本発明の第3態様によれば、微量ガス漏れ検出器を作動させる方法が提供される。上記方法は、微量ガス漏れ検出器で被試験ユニットの漏れ率を測定するステップと、測定された漏れ率を表す情報を無線遠隔ユニットに送信するステップと、無線遠隔ユニット上に測定された漏れ率を英数字表示するステップとを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のよりよい理解のために、参照によって本明細書に組み込まれる添付の図面を参照する。
本発明の実施形態による漏れ検出システムの模式ブロック図を図1に示す。漏れ検出器10は、真空接続部12によって被試験ユニット14に接続されている。被試験ユニット14は、漏れ試験が必要な密封チャンバまたは容器を有する任意の装置であってもよい。非制限的な例において、漏れ検出システムは半導体ウエハの製造において用いられる処理装置の真空容器における漏れを検出するために用いられてもよい。被試験ユニット14は、被試験ユニット14を排気するための1つ以上の真空ポンプ16を含んでいてもよい。本発明は大きな被試験ユニットを試験するのに最も有用だが、本発明を任意の大きさの密封チャンバにおける漏れ検出に利用することができる。
【0012】
漏れ検出器10は、密封チャンバにおける漏れを通過するヘリウム等の微量ガスを検知することによって漏れを検出する微量ガス漏れ検出器具である。漏れ検出器10は、その構成によっては漏れ率を表示し、かつさまざまな制御部を含んでもよい。一例として、真空接続部12が、漏れ検出器10の試験口18と被試験ユニット14の密封チャンバとの間に接続されてもよい。漏れ検出器は、さまざまな真空位置に接続されてもよい。典型的な応用において、漏れ検出器10は、車輪付きカートに実装してもよく、かつ位置を移動することができる。したがって漏れ検出器10は移動式であってもよいが、携帯用器具ではない。
【0013】
漏れ検出システムは、無線通信リンクによって漏れ検出器10と通信する無線遠隔ユニット30をさらに含んでいる。以下で説明するように、漏れ検出器10には、無線遠隔ユニット30と通信する無線ベースユニットが設けられてもよい。無線遠隔ユニット30は、測定した漏れ率等の漏れ検出器情報を表示する表示装置32を含んでおり、かつキーパッド34またはタッチスクリーンを含んでもよい。無線遠隔ユニット30を以下で詳細に説明する。
【0014】
漏れ検出システムは、ヘリウム噴射機40等の微量ガス源をさらに含んでもよい。ヘリウム噴射機40は、ヘリウムガスを被試験ユニット14上の対象領域42へ導くために利用してもよい。対象領域42は、漏れの疑いがある領域であってもよい。ヘリウム噴射機40は、ヘリウムを保持するための容器および該容器からヘリウムを制御された率で放出する弁を含んでもよい。
【0015】
図1の漏れ検出システムの作動を、図2のフローチャートを参照して説明する。まず、漏れ検出器10が、真空接続部12によって被試験ユニット14の真空容器に接続され、真空容器は真空ポンプ16によって真空ポンピングされる。漏れ検出器10は、典型的には、漏れ検出器10の試験口18において所望の圧力レベルを確立する1つ以上の真空ポンプを含んでいる。オペレータは漏れ検出器10が正しく作動していると判定し、次に無線遠隔ユニット30およびヘリウム噴射機40を搭載している被試験ユニットまで移動する。
【0016】
ステップ100では、対象領域42においてヘリウムが被試験ユニット14上に噴射される。対象領域42は漏れの疑いがある被試験ユニット14の真空容器の領域であってもよく、かつ漏れ検出器10から遠く離れていてもよい。さらに、オペレータは対象領域42に達するのにドアおよび点検用パネルを開けるおよび/または外すことが必要なこともある。被試験ユニット14上に噴射されるヘリウムは、大気と真空容器内の減圧レベルとの間の差圧によって真空容器に引き込まれる。
【0017】
ステップ102において、真空容器に引き込まれたヘリウムは試験ポート18を通過し、漏れ検出器10によって測定される。測定されたヘリウムの量は漏れ率の関数であり、ひいては漏れの存在および該漏れの相対的な大きさを示す。
ステップ104において、測定された漏れ率は、漏れ検出器10から無線遠隔ユニット30まで無線リンクによって送信される。測定された漏れ率は、無線遠隔ユニット30の表示装置32上に表示される。
【0018】
ステップ106において、測定された漏れ率は無線遠隔ユニット30上のオペレータによって観察され、それによって漏れが対象領域42に存在するかどうかをオペレータに通知する。ヘリウム噴射機40を移動させ、無線遠隔ユニット30上の測定された漏れ率の変化を観察することによって、漏れの場所をつきとめることができる。測定された漏れ率は、ヘリウム噴射機40が真空容器の漏れに最も近いときが最大である。したがって、漏れの場所つきとめることができる。逆に測定された漏れ率が閾値以下である場合には、漏れは表示されず、オペレータは新たな対象領域へ移動して漏れ試験を続ける。
【0019】
本発明の実施形態による無線遠隔ユニット30の例を、図3に示す。表示装置32およびキーパッド34は、携帯用操作用に構成されるハウジング200内に実装されている。アンテナ202は、漏れ検出器10における無線ベースユニットとの無線通信を可能にする。無線遠隔ユニット30は、漏れ率を音声表示する音声回路36(図4B)をさらに含んでもよい。以下で述べるように、遠隔ユニット30はRF(無線周波数)トランシーバ、制御器、およびバッテリ(図3には示さず)をさらに含んでもよい。
【0020】
表示装置32は、液晶ディスプレイ(LCD)または携帯用ユニットに好適な大きさおよび消費電力である任意の他のディスプレイであってもよい。表示装置32は、漏れ検出器10から受信される漏れ検出器情報を表示し、無線遠隔ユニット30の作動およびセットアップに関する情報を表示するために用いられる。たとえば、表示装置32は漏れ検出器10によって測定される漏れ率を表示してもよい。
【0021】
キーパッド34は、キースイッチの任意の所望の配置を用いてもよい。実施形態には、漏れ検出器10の作動を制御するためにキーパッド34が用いられ、それによって漏れ検出器10を無線遠隔制御するものもある。他の実施形態において、無線遠隔ユニット30は漏れ検出器10の作動を制御するためには用いられないが、表示装置として利用され、それにより漏れ率等の漏れ検出器情報を遠隔監視することができる。キーパッド34は電源オン/電源オフ、セットアップ機能等の無線遠隔ユニット30の作動を制御し、表示バックライトを制御するためにも用いることができる。キーパッド34は、先行技術において公知なハードウエアスイッチ、ソフトキー、またはその組み合わせで実現されてもよい。
【0022】
前述したように、無線遠隔ユニット30は、好ましくは携帯用操作用に構成される。したがって、無線遠隔ユニット30の大きさおよび重量は、オペレータが片手でユニットを保持し、漏れ検出操作を行うことができるようなものである。一例では、ハウジング200は長さ約7.73インチ、幅約3.73インチ、および厚さ約1.84インチである。この実施形態において無線遠隔ユニット30の重量は約1ポンドである。これらの値は例として示すものに過ぎず、本発明の範囲について制限するものではないことを理解されたい。
【0023】
図3の実施形態では、キーパッド34は該ユニットの電源をオンまたはオフにするために用いられるオン/オフキー210を含んでいる。試験/保持キー212は、漏れ検出器を試験モードまたは保持モードにする。試験モードは、漏れ試験を行うための通常作動モードである。保持モードは、試験が行われていない待機モードであるが、試験口は通気されていない。バックライトキー214は、表示バックライトをオンおよびオフにする。バッテリ電源を節約するために、表示バックライトは規定時間間隔の後自動的にオフにされてもよい。ゼロキー216は、漏れ検出器の漏れ率信号をゼロにする。標準漏れキー218は、漏れ検出器内の較正ヘリウム漏れをオンおよびオフにする。ユーザは、無線遠隔ユニットからの標準漏れを有効にして、漏れ検出器が較正されておりかつ適切に作動していることを証明してもよい。5つのセットアップキー220の集合体により、ユーザは無線遠隔ユニット30を構成することができる。構成設定は、スピーカーの音量調節、表示バックライトの明るさ、無線セットアップ機能、表示画面コントラスト調整、および自動停止までの時間を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0024】
図4Aに示すように、漏れ検出器10は、無線基地局300、アンテナ302、漏れ検出器CPU310、および漏れ検出ユニット312を含んでいる。漏れ検出ユニット312は、当業者に公知である、質量分析計、1つ以上の真空ポンプ、弁、および真空導管を含んでもよい。漏れ検出ユニット312は、微量ガスを含有する試験試料を試験口18を通して受け入れ、該微量ガスを測定し、測定された漏れ率のディジタル値を漏れ検出器CPU310に入力する。
【0025】
無線ベースユニット300は、無線周波数(RF)トランシーバ320、シリアル通信トランシーバ322、および電源324を含んでもよい。無線ベースユニット300は、アンテナ302および無線リンク330を介して遠隔ユニット30と通信する。無線ベースユニット300は、シリアル通信プロトコルを用いて、シリアル通信トランシーバ322を介して漏れ検出器CPU310とも通信する。漏れ検出器CPU310は、漏れ検出器10の作動を制御し、特に漏れ検出ユニット312の作動を制御して、被試験ユニットの漏れ率を測定する。漏れ検出器CPU310は、遠隔ユニット30への漏れ検出情報の伝送を制御し、遠隔ユニット30から受信される信号に応答する。
【0026】
図4Bに示すように、遠隔ユニット30はハウジング200に実装されるアンテナ202、バッテリ340、およびプリント基板342を含む。プリント基板342は、遠隔ユニット30の回路構成を実装および相互接続する。制御器350、RFトランシーバ352、電源354、表示装置32、キーパッド34、および音声回路36は、プリント基板342に実装されてもよい。RFトランシーバ352は、制御器350からデータおよび制御信号を受信し、アンテナ202および無線リンク330を介しリンク検出器10と通信する。制御器350は、漏れ検出器10からの情報を受信して処理し、表示装置32上に表示を発生させ、音声信号を発生させ、オペレータによるキーパッド入力に応答し、および信号を漏れ検出器10に送信することなどの遠隔ユニット30の作動を制御する。一例に過ぎないが、制御器350は、米国テキサス州オースチンのフリースケール・セミコンダクタ社(Freescale semiconductor, Inc.)によって製造された型式MC9512Eファミリマイクロコントローラであってもよい。電源354は、バッテリ340からの電圧を遠隔ユニット30の部品の作動に適切な電圧および電流に変換する。音声回路36は、プリント基板342に実装される音声増幅器およびスピーカーを含んでもよい。オーディオヘッドセットコネクタは、ハウジング200に実装されてもよい。
【0027】
RFトランシーバ320および352ならびにアンテナ302および202を含む漏れ検出器と遠隔ユニット30との間の通信用無線回路構成は、周波数ホッピング、直接FM(周波数変調)スペクトラム拡散(FHSS)技術を用いて2.4GHzの無線シリアル通信リンクとなってもよい。この種類の無線リンクは、RS−232直列データ通信プロトコルを用いて、過酷な屋内産業環境における400フィートまで信頼性のある無線リンクとなる。通信は、漏れ検出システム情報およびRF構成データを含む。工業、科学、および医学上の操作のための2.4000〜2.4835GHzライセンスフリースペクトラム帯域は、直接世界的実施に利用することができる。一例では、RFトランシーバ320および352は、米国カンザス州レネクサのアエロコム社(AeroComm, Inc.)によって製造される部品番号AC4424−100を用いている。このRF構成はほんの一例として説明し、本発明の範囲について制限するものではないことを理解されたい。特に、異なる周波数帯域、異なる変調技術、および異なる通信プロトコルは、本発明の範囲内で利用されてもよい。
【0028】
無線回路には、2つ以上の漏れ検出器および2つ以上の遠隔ユニットを有する設備における作動多数のチャネルが設けられてもよい。この構成を用いて、異なる遠隔ユニットは、異なる漏れ検出器と干渉することなく通信することができる。システムは、遠隔ユニットが単一の漏れ検出器との通信を確立し、かつ接続部が適切な位置にある限り、他の遠隔ユニットが同じ漏れ検出器とは通信できないように構成してもよい。しかしながら、他の遠隔ユニットは同時に異なる漏れ検出器と通信することができる。単一の漏れ検出器および単一の遠隔ユニットを有するより小さい設備では、単一のRFチャネルを利用してもよい。
【0029】
遠隔ユニット30は、オペレータが表示装置32を見るのに不便であれば、応用として漏れ率を音声表示してもよい。制御器350は、音声回路36に供給される音声周波数信号を生成する。音声信号は、オペレータに着用されたスピーカーまたはハンドセットに供給されてもよい。200〜6000Hzの範囲であってもよい音声信号は、漏れ率に比例してもよく、一定の率でパルスをオンおよびオフにしてもよい。パルス率およびトーン周波数は、漏れ率を示すことができる。音声信号は漏れ率の数値とはならないが、その代わりに漏れ率の範囲を示、かつ漏れ率が増加または減少しているかを示すことができることが認識されよう。この機能は、オペレータが対象領域上へのヘリウム噴射を移動させ、漏れの場所をつきとめようとしている場合に役に立つことがある。
【0030】
本発明の実施形態による無線遠隔ユニットの作動を説明するフローチャートを、図5に示す。ステップ400では、オン/オフキー210(図3)の作動によって電源がオンにされる。ステップ402では、遠隔ユニット30の範囲内であって、かつ遠隔ユニット30を用いる作動に利用できる漏れ検出器の探索が行われる。信号は、RFトランシーバ352によって選択されたチャネルで送信される。最初のチャネルは、例えばデフォルトチャネルであってもよい。ステップ404では、漏れ検出器が発見されたかどうかについて判定される。RFトランシーバ352が、漏れ検出器から選択されたチャネルで応答を受信しない場合、工程はステップ402に戻り、新たなチャネルが漏れ検出器の探索を続けるように選択される。漏れ検出器がステップ404で発見された場合、ステップ406で通信が確立できる。遠隔ユニット30のオペレータは、応答した漏れ検出器が対象の漏れ検出器であることを確認することができる。もしそうでなければ、オペレータは、探索がステップ402において継続されるよう要求することができる。ステップ406において、漏れ検出器を用いて通信が確立された場合は、タイムアウトタイマーがステップ406で始動される。
【0031】
ステップ410において、制御器350は通信が漏れ検出器から受信されたかどうか判定する。漏れ検出器通信が、無線リンク330、アンテナ202およびRFトランシーバ352を介して受信される場合、受信されたデータはステップ412において制御器350によって処理される。受信されたデータは、受信されたデータの種類によって処理される。測定された漏れ率信号の場合には、制御器350は表示装置32上に表示を生成してもよく、音声回路36に送られる音声信号を生成してもよく、あるいは両方でもよい。漏れ検出器モード信号の場合には、制御器350は表示装置32上にモード表示を生成してもよい。通信が漏れ検出器から受信されるとタイムアウトタイマーが再始動され、工程はステップ410に戻る。
【0032】
漏れ検出器通信が受信されない場合、制御器350はキーストロークが受信されたかどうかをステップ420において判定する。キーストロークが受信された場合、該キーストロークがステップ422で処理される。キーストロークは選択されたキーの機能に従って処理される。試験/保持キー212、ゼロキー216、および標準漏れキー218は、制御器350にRFトランシーバ352、アンテナ202、および無線リンク330を介し信号を漏れ検出器に送信させる。バックライトキー214は、表示バックライトが、トグルのオンおよびオフを切り換えるようにする。セットアップキー220は選択されたセットアップ機能に従って処理される。キーストロークによってもタイムアウトタイマーが再始動され、工程はステップ410に戻る。
【0033】
キーストロークがステップ420で受信されなければ、制御器350はタイムアウトタイマーが経過したかどうかをステップ430で判定する。タイムアウトタイマーが経過していなければ、工程はステップ410に戻り、漏れ検出器通信およびキーストロークを受信するために利用可能である。タイムアウトタイマーが経過した場合、ステップ432で電源がオフになる。
【0034】
図6A〜図6Hは、本発明の実施形態による無線遠隔ユニット30の表示装置32上の表示の例を図示する。表示装置32上の表示は、漏れ率ディスプレイ500、モードディスプレイ502、バッテリインジケータ504、および信号インジケータ506を含んでもよい。バッテリインジケータ504は、遠隔ユニット30におけるバッテリ340の強度を、例えばバッテリアイコンの暗い部分の長さによって示してもよい。信号インジケータ506は、RFトランシーバ352によって受信する信号の相対強度を示す、従来の多重バー表示を用いてもよい。
【0035】
図6A〜図6Hの実施形態では、漏れ率ディスプレイ500は、棒グラフディスプレイ520および英数字ディスプレイ522を含んでいる。棒グラフディスプレイ520は、目盛り530および該目盛り530に対して相対的な漏れ率を示す長さを有する棒532を含んでもよい。実施形態によっては、図6Aに示す対数目盛または図6Bに示す線形目盛が、オペレータによって選択されてもよい。漏れ検出器10が広範囲の漏れ率を測定することができるので、英数字ディスプレイ522は指数記数法を用いてもよい。本発明の範囲内において、異なる漏れ率表示を用いてもよいことを理解されたい。例えば、棒グラフディスプレイ520または英数字ディスプレイ522は、単独で用いてもよい。さらに、他の漏れ率ディスプレイ技術を用いてもよい。
【0036】
図6A〜図6Hの実施形態において、モードディスプレイ502は、1語以上を用いて漏れ検出器10の現在の作動モードを示す。したがって、図6A〜図6Cのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「試験」モードであることを示している。図6Dのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「保持」モードであることを示している。図6Eのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「標準漏れ」モードであることを示している。図6Fのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「通気」モードであることを示している。図6Gのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「粗」モードであることを示している。図6Hのモードディスプレイ502は、漏れ検出器が「較正」モードであることを示している。
【0037】
図6A〜図6Hに示し、上述した表示は、漏れ検出システムの通常作動モードで用いられる。遠隔ユニット30は、遠隔ユニットのセットアップ機能に関する1つ以上の表示も有していてもよい。セットアップ表示の例を図7に示す。セットアップ表示は入力キーによって選択される。セットアップ機能は、スピーカー音量調節600、表示バックライト明るさ調節、チャネル番号調整を含む無線セットアップ機能602、表示画面コントラスト調整604、および遠隔ユニットが停止した後オフとなるまでの時間調整を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。本発明の範囲内において、異なるセットアップ機能を用いてもよいことを理解されたい。
【0038】
遠隔ユニット30は漏れ検出器の作動モードの一部もしくは全てを制御、またはどれも制御しないという能力を有してもよいことがわかる。図3の実施形態において、遠隔ユニット30は漏れ検出器の試験、保持、ゼロ、および標準漏れモードを制御してもよい。他の実施形態において、遠隔ユニット30が漏れ検出器をある程度制御することもあり、実施形態の中には遠隔ユニット30が漏れ検出器を制御しないものもある。これらの実施形態において、遠隔ユニット30は測定された漏れ率の表示用モニタとしての機能を果たすもので、適宜に作動モード等の他の漏れ検出器作動情報(セットアップ機能を説明する)を表示してもよい。
【0039】
本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの態様をこのように説明してきたが、当業者にはさまざまな変更、修正、および改良が容易であることがわかる。このような変更、修正、および改良は、本開示の一部となることを意図したものであり、かつ本発明の精神および範囲内にあることを意図したものである。よって、上記説明および図面は一例にすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態による漏れ検出システムの模式ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による漏れ検出システムの作動を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態による携帯用無線遠隔ユニットの実施形態を図示する。
【図4A】本発明の実施形態による漏れ検出器の模式ブロック図である。
【図4B】本発明の実施形態による遠隔ユニットの模式ブロック図である。
【図5】本発明の実施形態による無線遠隔ユニットの作動を説明するフローチャートである。
【図6A】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6B】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6C】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6D】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6E】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6F】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6G】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図6H】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上の作動表示を図示する。
【図7】本発明の実施形態による無線遠隔ユニット上のセットアップ表示を図示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ベースユニットを含む微量ガス漏れ検出器と、
前記漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を、前記漏れ検出器から無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して生成する携帯用無線遠隔ユニットとを備える、漏れ検出システム。
【請求項2】
前記無線遠隔ユニットは、前記漏れ検出器の前記無線ベースユニットと通信する無線トランシーバと、表示装置と、前記受信された漏れ検出器情報に応答して前記表示装置上に前記表示を生成する制御器とを含む、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項3】
前記無線遠隔ユニットは、前記無線トランシーバ、前記表示装置、および前記制御器のためのハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、携帯用操作にとって好適な大きさおよび形状を有する、請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項4】
前記無線遠隔ユニットは、漏れ検出器作動モードを表示するように構成される、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項5】
前記無線遠隔ユニットは、前記遠隔ユニットから前記漏れ検出器の前記無線ベースユニットまで前記漏れ検出器の作動を無線リンクによって制御するキーパッドをさらに備える、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項6】
前記キーパッドは、前記漏れ検出器の作動モードを選択するように構成される、請求項5に記載の漏れ検出システム。
【請求項7】
前記制御器は、前記漏れ検出器によって測定される漏れ率の棒グラフ表示を前記表示装置上に生成するように構成されている、請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項8】
前記制御器は、オペレータ選択用に漏れ率の線形表示または対数表示で構成される、請求項7に記載の漏れ検出システム。
【請求項9】
前記制御器は、前記漏れ検出器によって測定される漏れ率を示す音声信号を生成するように構成される、請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項10】
前記トランシーバは、異なる漏れ検出器と通信するための2つ以上のチャネルを備える、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項11】
微量ガス漏れ検出器のベースユニットとの無線通信用に構成される無線トランシーバと、
表示装置と、
前記漏れ検出器から無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して、前記漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を前記表示装置上に生成する制御器とを備える、無線遠隔ユニット。
【請求項12】
前記制御器は、漏れ検出器作動モードの表示を前記表示装置上に生成するように構成される、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項13】
前記遠隔ユニットから前記漏れ検出器まで前記漏れ検出器の作動を無線リンクによって制御するオペレータの命令を入力するキーパッドをさらに備える、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項14】
前記無線トランシーバは、異なるリンク検出器と通信する2つ以上のチャネルを含む、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項15】
前記無線トランシーバ、前記表示装置、および前記制御器のためのハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、携帯用操作のための大きさおよび形状を有する、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項16】
前記制御器は、無線信号強度インジケータを前記表示装置上に生成するように構成される、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項17】
微量ガス漏れ検出器で被試験ユニットの漏れ率を測定するステップと、
前記測定された漏れ率を表す情報を無線遠隔ユニットに送信するステップと、
前記無線遠隔ユニット上に前記測定された漏れ率を英数字表示するステップとを含む、微量ガス漏れ検出器を作動させる方法。
【請求項18】
前記漏れ検出器の作動モードを前記無線遠隔ユニット上に表示するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記無線遠隔ユニットから前記漏れ検出器を制御するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記漏れ検出器を制御するステップは、漏れ検出器作動モードを制御するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項1】
無線ベースユニットを含む微量ガス漏れ検出器と、
前記漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を、前記漏れ検出器から無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して生成する携帯用無線遠隔ユニットとを備える、漏れ検出システム。
【請求項2】
前記無線遠隔ユニットは、前記漏れ検出器の前記無線ベースユニットと通信する無線トランシーバと、表示装置と、前記受信された漏れ検出器情報に応答して前記表示装置上に前記表示を生成する制御器とを含む、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項3】
前記無線遠隔ユニットは、前記無線トランシーバ、前記表示装置、および前記制御器のためのハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、携帯用操作にとって好適な大きさおよび形状を有する、請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項4】
前記無線遠隔ユニットは、漏れ検出器作動モードを表示するように構成される、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項5】
前記無線遠隔ユニットは、前記遠隔ユニットから前記漏れ検出器の前記無線ベースユニットまで前記漏れ検出器の作動を無線リンクによって制御するキーパッドをさらに備える、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項6】
前記キーパッドは、前記漏れ検出器の作動モードを選択するように構成される、請求項5に記載の漏れ検出システム。
【請求項7】
前記制御器は、前記漏れ検出器によって測定される漏れ率の棒グラフ表示を前記表示装置上に生成するように構成されている、請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項8】
前記制御器は、オペレータ選択用に漏れ率の線形表示または対数表示で構成される、請求項7に記載の漏れ検出システム。
【請求項9】
前記制御器は、前記漏れ検出器によって測定される漏れ率を示す音声信号を生成するように構成される、請求項2に記載の漏れ検出システム。
【請求項10】
前記トランシーバは、異なる漏れ検出器と通信するための2つ以上のチャネルを備える、請求項1に記載の漏れ検出システム。
【請求項11】
微量ガス漏れ検出器のベースユニットとの無線通信用に構成される無線トランシーバと、
表示装置と、
前記漏れ検出器から無線リンクによって受信される漏れ検出器情報に応答して、前記漏れ検出器によって測定される漏れ率の英数字表示を前記表示装置上に生成する制御器とを備える、無線遠隔ユニット。
【請求項12】
前記制御器は、漏れ検出器作動モードの表示を前記表示装置上に生成するように構成される、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項13】
前記遠隔ユニットから前記漏れ検出器まで前記漏れ検出器の作動を無線リンクによって制御するオペレータの命令を入力するキーパッドをさらに備える、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項14】
前記無線トランシーバは、異なるリンク検出器と通信する2つ以上のチャネルを含む、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項15】
前記無線トランシーバ、前記表示装置、および前記制御器のためのハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、携帯用操作のための大きさおよび形状を有する、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項16】
前記制御器は、無線信号強度インジケータを前記表示装置上に生成するように構成される、請求項11に記載の無線遠隔ユニット。
【請求項17】
微量ガス漏れ検出器で被試験ユニットの漏れ率を測定するステップと、
前記測定された漏れ率を表す情報を無線遠隔ユニットに送信するステップと、
前記無線遠隔ユニット上に前記測定された漏れ率を英数字表示するステップとを含む、微量ガス漏れ検出器を作動させる方法。
【請求項18】
前記漏れ検出器の作動モードを前記無線遠隔ユニット上に表示するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記無線遠隔ユニットから前記漏れ検出器を制御するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記漏れ検出器を制御するステップは、漏れ検出器作動モードを制御するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7】
【公表番号】特表2009−501319(P2009−501319A)
【公表日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519328(P2008−519328)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/022253
【国際公開番号】WO2007/005188
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(599060928)バリアン・インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/022253
【国際公開番号】WO2007/005188
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(599060928)バリアン・インコーポレイテッド (81)
【Fターム(参考)】
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