説明

照明ユニット及び充電コネクタの照明構造

【課題】スペースをとらない照明ユニット及び充電コネクタの照明構造を提供する。
【解決手段】照明ユニット8は、LED17を光透過性ハウジング20で覆うとともに、この光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21で覆うことによりなる。また、照明ユニット8は、嵌合部分として、光透過性ハウジング20にロック凸部30を有するとともに、非光透過性カバー21にロック孔部44を有することによりなる。さらに、照明ユニット8は、ロック凸部30を光透過性のある部分に形成するとともに、このようなロック凸部30の位置に合わせてLED17を配置することによりなる。照明ユニット8は、嵌合部分を光11の導光部分として兼用することによりなる。充電コネクタ1の照明構造は、ロック凸部30を透過する光11にて受電側コネクタ3を照明することによりなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニットと、この照明ユニットを含む充電コネクタの照明構造とに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車において、バッテリーへの充電は給電側コネクタ及び受電側コネクタ(車両側インレット)から構成される充電コネクタが用いられている。
【0003】
下記特許文献1には充電コネクタに関する技術が開示されている。この開示技術によれば、受電側コネクタは、車両における受電側収容室に設けられている。受電側収容室には、ランプも設けられている。ランプは、照明ユニットを構成する一部品であって、受電側収容室の開閉蓋を開閉する際に点灯又は消灯するようになっている。ランプは、夜間での給電側コネクタ及び受電側コネクタの結合・離脱作業をし易くするために設けられている。ランプは、むき出しの状態且つ突出した状態で受電側収容室に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−325834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記従来技術にあっては、ランプがむき出し状態且つ突出した状態にあることから、ランプを保護するためとしてカバーやプロテクタ等の保護部材を用いて覆うことが考えられる。この場合、保護部材を新設する必要があるのは勿論のこと、保護部材をランプ周辺の部材等に嵌合させて固定する構造も必要になる。また、ランプからの光を保護部材の外側へ導光する導光部材等も必要になる。従って、少なくとも保護部材や嵌合構造や導光部材の分だけスペースを確保しなければならず、省スペース化を図ることのできる構造の採用が重要になる。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、スペースをとらない照明ユニット及び充電コネクタの照明構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の照明ユニットは、光源と、該光源を覆うハウジングと、該ハウジングを覆うプロテクタとを含み、前記ハウジングにロック凸部を設けるとともに、前記プロテクタに前記ロック凸部を嵌合させるロック孔部を設け、さらに、前記ロック凸部を光透過性のある部分に形成するとともに、前記光源を前記ロック凸部の位置に合わせて配置することを特徴とする。
【0008】
このような特徴を有する本発明によれば、ロック凸部及びロック孔部による嵌合部分を光の導光部分として兼用する。また、この兼用部分に合わせて光源も配置する。これらにより、大きなスペースを必要としない照明ユニットの提供が可能になる。
【0009】
本発明において、ロック凸部にレンズ機能を持たせれば、光の集光効果が得られるようになる。また、本発明において、ロック凸部の形状を工夫し、例えば斜面等を形成すれば光の照射方向を調節することが可能になる。
【0010】
請求項2記載の本発明の照明ユニットは、請求項1に記載の照明ユニットにおいて、前記ロック凸部の発光面に対する保護凸部を、前記ロック凸部及び前記プロテクタのいずれかに配設することを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する本発明によれば、嵌合時におけるロック凸部の発光面を保護凸部により保護する。発光面は、ハウジング及びプロテクタの嵌合時に擦れて傷付くことはない。
【0012】
請求項3記載の本発明の照明ユニットは、請求項2に記載の照明ユニットにおいて、前記保護凸部を部分的に設けることを特徴とする。
【0013】
このような特徴を有する本発明によれば、嵌合時における保護凸部の抵抗を軽減する。保護凸部は、ハウジング及びプロテクタの嵌合作業に影響を来すことはない。
【0014】
また、上記課題を解決するためになされた請求項4記載の本発明の充電コネクタの照明構造は、請求項1ないし請求項3いずれか記載の照明ユニットを、給電側コネクタ及び受電側コネクタからなる充電コネクタの前記受電側コネクタ周辺に設け、前記照明ユニットの前記ロック凸部を透過する光にて前記受電側コネクタを照明することを特徴とする。
【0015】
このような特徴を有する本発明によれば、ロック凸部及びロック孔部による嵌合部分を介して光を導光し、この導光した光により充電コネクタの受電側コネクタを照明する。
【0016】
本発明に関し、本発明を充電コネクタ用照明ユニットとして特徴づけると次のようになる。すなわち、「給電側コネクタ及び受電側コネクタからなる充電コネクタの前記受電側コネクタ周辺に設けられる充電コネクタ用照明ユニットにおいて、光源と、該光源を覆うハウジングと、該ハウジングを覆うプロテクタとを含み、前記ハウジングにロック凸部を設けるとともに、前記プロテクタに前記ロック凸部を嵌合させるロック孔部を設け、さらに、前記ロック凸部を光透過性のある部分に形成するとともに、前記光源を前記ロック凸部の位置に合わせて配置することを特徴とする充電コネクタ用照明ユニット。」となる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載された本発明によれば、嵌合部分と導光部分との兼用により、また、この兼用の部分に合わせた光源の配置により、照明ユニットをスペースのとらない構造にすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、上記兼用を図ることにより、照明ユニットを簡素な構造にすることができるという効果を奏する。
【0018】
請求項2に記載された本発明によれば、ロック凸部における発光面の保護をすることができるという効果を奏する。これにより、光の照射を安定させることができるという効果を奏する。
【0019】
請求項3に記載された本発明によれば、保護凸部の抵抗を軽減することができるという効果を奏する。これにより、作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0020】
請求項4に記載された本発明によれば、受電側コネクタを照明するにあたり、スペースをとらない照明構造を採用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の照明ユニット及び充電コネクタの照明構造を示す受電側収容室の配置図である(実施例1)。
【図2】照明ユニットの要部断面図である。
【図3】照明ユニットの斜視図(円内はロック凸部の拡大斜視図)である。
【図4】(a)及び(b)は保護凸部を有するロック凸部の拡大斜視図である(実施例2)。
【図5】(a)は保護凸部を有するプロテクタの要部断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である(実施例3)。である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
照明ユニットは、光源をハウジングで覆うとともに、このハウジングをプロテクタで覆うことによりなる。また、照明ユニットは、嵌合部分として、ハウジングにロック凸部を有するとともに、プロテクタにロック孔部を有することによりなる。さらに、照明ユニットは、ロック凸部を光透過性のある部分に形成するとともに、このようなロック凸部の位置に合わせて光源を配置することによりなる。照明ユニットは、上記嵌合部分を光の導光部分として兼用することによりなる。
【0023】
充電コネクタの照明構造は、上記照明ユニットを充電コネクタの受電側コネクタ周辺に設けるとともに、ロック凸部を透過する光にて受電側コネクタを照明することによりなる。
【実施例1】
【0024】
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。図1は本発明の照明ユニット及び充電コネクタの照明構造を示す受電側収容室の配置図である。また、図2は照明ユニットの要部断面図、図3は照明ユニットの斜視図(円内はロック凸部の拡大斜視図)である。
【0025】
以下の説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等に合わせて適宜変更することができるものとする。
【0026】
電気自動車やハイブリッド自動車には、モータを駆動するために高圧のバッテリーが搭載されている。このバッテリーへの充電としては、充電コネクタが用いられている。(以下説明での充電コネクタは、直流のもの、交流のもののいずれであってもよいものとする)。
【0027】
図1において、充電コネクタ1は、給電側コネクタ2と、受電側コネクタ3(車両側インレット)とを備えて構成されている。給電側コネクタ2及び受電側コネクタ3は、これらが結合・離脱することができる構造を有している。受電側コネクタ3は、充電口4及びキャップ5を有している。このような受電側コネクタ3は、車両の所定位置に配置される受電側収容室6に設けられている。この受電側収容室6には、受電側コネクタ3の他に、意匠カバー7と、本発明に係る照明ユニット8とが更に設けられている。照明ユニット8は、受電側コネクタ3を照明するためや、充電状態の発光表示をするために設けられている。
【0028】
給電側コネクタ2及び受電側コネクタ3は、公知のものが用いられており、ここでの説明は省略するものとする。
【0029】
意匠カバー7は、受電側コネクタ3及び照明ユニット8の所定部分のみを露出させる板状部材であって、公知の固定手段を用いて受電側収容室6に取り付けられている。意匠カバー7には、受電側コネクタ3に対する開口部9と、照明ユニット8に対する開口部10とが形成されている。開口部9及び10は、それぞれ所定の大きさで開口するように形成されている。尚、意匠カバー7を設けるか否かは任意であるものとする。
【0030】
照明ユニット8は、受電側コネクタ3に向けて光11を照射し、所望の明るさで受電側コネクタ3を照明することができるようになっている。照明ユニット8は、夜間や暗所での給電側コネクタ2及び受電側コネクタ3の結合・離脱作業をし易くするために設けられている。本実施例における照明ユニット8は、特に限定するものでないが、タイマー機能や防水機能を有している。
【0031】
図1ないし図3において、照明ユニット8は、本発明の要部となる照明機能部12と、車両の図示しない充電回路に接続するためのコネクタ13(図3参照)と、これら照明機能部12及びコネクタ13を電気的に繋ぐハーネス部14と、このハーネス部14を適宜固定するための図示しない固定手段(例えば公知のクリップなど)とを含んで構成されている。コネクタ13、ハーネス部14、及び固定手段(図示省略)は公知のものが用いられている。ハーネス部14は、複数本の電線15と、この複数の電線15を保護するコルゲートチューブ16とを備えて構成されている。
【0032】
照明機能部12は、LED17や発光表示部18などの光源と、この光源を実装してなるタイマー基板アッシー19と、光透過性ハウジング20(ハウジング)と、非光透過性カバー21(プロテクタ)と、カラー22と、ホルダー23と、パッキン24と、ゴム栓25と、ホルダーカバー26とを備えて構成されている。
【0033】
タイマー基板アッシー19は、矩形状の基板を有している。この基板には、LED17及び発光表示部18を発光させるための所定回路や、タイマー回路等が設けられている。上記回路の接続部分には、電線15の導体が半田付け等により電気的に接続されている。LED17は、受電側コネクタ3に向けて光11を照射することができるように配置されている。具体的には、後述するロック凸部30の位置に合わせて配置されている。また、発光表示部18も充電状態を発光表示することができるように配置されている。尚、LED17に限らず、公知のランプを用いてもよいものとする。
【0034】
光透過性ハウジング20は、光透過性を有する合成樹脂材料を用いて成形されている。光透過性ハウジング20は、本実施例において全体が透明になるように樹脂成形されている。光透過性ハウジング20は、上記の如く透明であることから、全体が光を透過する光透過部27となっている。
【0035】
光透過性ハウジング20は、タイマー基板アッシー19を収容固定する部分としてハウジング本体部28を有している。また、光透過性ハウジング20は、非光透過性カバー21との嵌合部分としてロック凸部30を有している。さらに、光透過性ハウジング20は、ハウジング本体部28の側壁29よりも外側へ膨出する部分として膨出部31、32を有している。さらにまた、光透過性ハウジング20は、ハウジング本体部28及び膨出部31、32に連続するフランジ状の部分として固定部33を有している。
【0036】
ハウジング本体部28は、断面が矩形となる筒形状に形成されている。このような形状のハウジング本体部28は、図2中上端の位置に上壁34を有するとともに、図2中下端の位置に開口部35を有している。開口部35は、この開口面が固定部33の下面と同一平面上に位置するように配置形成されている。ハウジング本体部28は、開口部35の奥位置に段部36を有している。
【0037】
段部36は、この内面部分がホルダー23の挿入量を決めるストッパとして機能するように形成されている。このような段部36よりも若干上方の部分は、パッキン24に対するシール面として機能するように形成されている。
【0038】
ロック凸部30は、上記の如く非光透過性カバー21との嵌合部分として設けられている。また、ロック凸部30は、LED17からの光11を導光する部分として設けられている。さらに、ロック凸部30は、受電側コネクタ3に向けて光11を照射する部分として設けられている。ロック凸部30は、光透過性ハウジング20全体が透明であることから、この部分も当然に透明になっている。
【0039】
ロック凸部30は、ハウジング本体部28の側壁29から徐々に離れるように、且つ、曲面となるように形成される発光面37と、この発光面37の頂部から側壁29に対し直角な面として形成される係止面38と、二つの側面39とを有している。ロック凸部30は、公知の係止突起と同様の形状に形成されるとともに、レンズ機能を有する形状にも形成されている。尚、発光面37の傾きや大きさは、光11の照射範囲に配慮しつつ設定されるものとする。本実施例の発光面37は、受電側コネクタ3の充電口4の位置を明るく照らすことができるように傾きや大きさが設定されている。
【0040】
発光面37に関し、この発光面37は曲面に限らず、平坦な斜面であってもよいものとする。この場合、斜面の角度に応じてLED17からの光11が屈折することから、照射範囲を調節することができるという効果を奏する。
【0041】
固定部33は、受電側収容室6の底に対し、ボルト止めにて固定される部分であって、金属製のカラー21が設けられている。
【0042】
非光透過性カバー21は、光透過性のない合成樹脂材料を用いて成形されている。非光透過性カバー21は、本実施例において、光透過性ハウジング20を着脱自在に覆うことができる形状に形成されている。非光透過性カバー21は、光透過性ハウジング20のハウジング本体部28における側壁29及び上壁34を覆う第一カバー部40と、光透過性ハウジング20の膨出部31、32を覆う第二カバー部41と、これらを繋ぐカバー段部42とを有している。
【0043】
第一カバー部40の側壁43には、矩形状に貫通するロック孔部44が設けられている。このロック孔部44は、光透過性ハウジング20との嵌合部分として設けられている。また、ロック孔部44は、LED17からの光11を通過させる部分として設けられている。ロック孔部44は、ロック凸部30及びLED17の位置に合わせて配置形成されている。
【0044】
ロック孔部44は、ロック凸部30が挿入状態で嵌り込むような形状に形成されている。ロック孔部44における引用符号45は係止面を示している。この係止面45は、ロック凸部30の係止面38に対し面接触で引っ掛かるようになっている。
【0045】
第一カバー部40の上壁46には、発光表示部18からの光47を通過させる光通過窓48が設けられている。光通過窓48は、本実施例において円形状に貫通するように形成されている。
【0046】
カバー段部42は、上記の如く第一カバー部40と第二カバー部41とを繋ぐ部分になっている。このようなカバー段部42は、開口部10を介して意匠カバー7の内部を見えないようにすることができる有効な部分になっている。
【0047】
ホルダー23は、絶縁性を有する合成樹脂材料を用いて成形されている。ホルダー23は、この外周面にパッキン24を設けた状態で、また、複数の電線15を挿通した状態で光透過性ハウジング20のハウジング本体部28に挿入されるようになっている。
【0048】
ホルダー23は、電線15の本数分の電線挿通室49を有している。この電線挿通室49は、ゴム栓25を取り付けた状態の電線15を水密に収容することができるように形成されている。
【0049】
ホルダーカバー26は、、絶縁性を有する合成樹脂材料を用いて成形されている。ホルダーカバー26は、ハウジング本体部28の開口部35に嵌合するように形成されている。ホルダーカバー26は、ホルダー23の脱落を防止することができるように形成されている。
【0050】
電線15は、図示の如く略クランク形状に屈曲した状態でホルダー23及びホルダーカバー26により保持されている。尚、本実施例のように屈曲保持するのは、仮に電線15に引き抜き方向の外力が加わった場合であっても、タイマー基板アッシー19に対する電線15の接続部分に外力を作用させないようにできるためである。
【0051】
上記構成及び構造において、図1に示す如くLED17から受電側コネクタ3に向けて光11を照射すると、受電側コネクタ3は明るく照らされ、給電側コネクタ2及び受電側コネクタ3の結合・離脱作業が容易になる。また、発光表示部18からの光47にて充電が完了したか否かの状態が確認可能になる。
【0052】
実施例1をまとめると、照明ユニット8は、LED17を光透過性ハウジング20で覆うとともに、この光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21で覆うことによりなる。また、照明ユニット8は、嵌合部分として、光透過性ハウジング20にロック凸部30を有するとともに、非光透過性カバー21にロック孔部44を有することによりなる。さらに、照明ユニット8は、ロック凸部30を光透過性のある部分に形成するとともに、このようなロック凸部30の位置に合わせてLED17を配置することによりなる。照明ユニット8は、嵌合部分を光11の導光部分として兼用することによりなる。
【0053】
充電コネクタ1の照明構造は、照明ユニット8を受電側コネクタ3の周辺に設けるとともに、ロック凸部30を透過する光11にて受電側コネクタ3を照明することによりなる。
【0054】
以上、図1ないし図3を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、光透過性ハウジング20及び非光透過性カバー21の嵌合部分としてロック凸部30及びロック孔部44を用いるとともに、この嵌合部分に合わせてLED17を配置し、さらに、嵌合部分をLED17からの光11の導光部分として兼用することから、大きなスペースを必要としない照明ユニット8を提供することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、嵌合部分と光11の導光部分との兼用を図ることにより、照明ユニット8を簡素な構造にすることができるという効果を奏する。
【実施例2】
【0055】
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。図4(a)及び(b)は保護凸部を有するロック凸部の拡大斜視図である。尚、上記実施例1と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0056】
図4(a)において、引用符号30′はハウジング本体部28の側壁29から突出するロック凸部を示している。ロック凸部30′は、一対の保護凸部50を有する点でのみ実施例1と異なっている(他の部分は実施例1と同じであるものとする)。
【0057】
具体的に、ロック凸部30′は、ハウジング本体部28の側壁29から徐々に離れるように、且つ、曲面となるように形成される発光面37と、この発光面37の頂部から側壁29に対し直角な面として形成される係止面38と、二つの側面39と、発光面37の両側に設けられる一対の保護凸部50とを有している。
【0058】
一対の保護凸部50は、光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21にて覆い(図2参照)、これらを嵌合させる際に、発光面37が非光透過性カバー21の内面にて擦れないようにする部分として設けられている。すなわち、発光面37の要部を保護するため、発光面37よりも突出する部分として設けられている。尚、一対の保護凸部50は、それぞれ同じ形状に形成されていることから、以下、一方のみを説明するものとする。
【0059】
保護凸部50は、特に限定するものでないが、ハウジング本体部28の側壁29から発光面37の頂部に向けて、徐々に突出量が増えるように形成されている(一例であるものとする)。また、保護凸部50は、非光透過性カバー21の内面(図2参照)に接触(摺接)する部分が面となる形状に形成されている。
【0060】
保護凸部50は、発光面37のみのように部分的に設けられている。このため、光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21にて覆う際の作業において、抵抗とならないような部分になっている。保護凸部50は、嵌合に影響を来すことのない部分になっている。
【0061】
図4(b)において、引用符号30″はハウジング本体部28の側壁29から突出するロック凸部を示している。ロック凸部30″は、一対の保護凸部51を有する点でのみ実施例1と異なっている(他の部分は実施例1と同じであるものとする)。
【0062】
具体的に、ロック凸部30″は、ハウジング本体部28の側壁29から徐々に離れるように、且つ、曲面となるように形成される発光面37と、この発光面37の頂部から側壁29に対し直角な面として形成される係止面38と、二つの側面39と、発光面37の両側に設けられる一対の保護凸部51とを有している。
【0063】
一対の保護凸部51は、光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21にて覆い(図2参照)、これらを嵌合させる際に、発光面37が非光透過性カバー21の内面にて擦れないようにする部分として設けられている。すなわち、発光面37の要部を保護するため、発光面37よりも突出する部分として設けられている。尚、一対の保護凸部51は、それぞれ同じ形状に形成されていることから、以下、一方のみを説明するものとする。
【0064】
保護凸部51は、特に限定するものでないが、ハウジング本体部28の側壁29から発光面37の頂部に向けて、徐々に突出量が増えるように形成されている(一例であるものとする)。また、保護凸部51は、非光透過性カバー21の内面(図2参照)に接触(摺接)する部分が線となる形状(例えば突条となる形状)に形成されている。
【0065】
保護凸部51は、発光面37のみのように部分的に設けられている。このため、光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21にて覆う際の作業において、抵抗とならないような部分になっている。保護凸部51は、嵌合に影響を来すことのない部分になっている。
【0066】
図4(a)に示す如く、保護凸部50は面で接触可能な形状に形成されている。また、図4(b)に示す如く、保護凸部51は線で接触可能な形状に形成されている。この他、特に図示しないが、点で接触可能な形状に形成してもよいものとする。
【0067】
以上、図4を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、保護凸部50、51にてロック凸部30′、30″における発光面37の保護をすることができるという効果を奏する。これにより、光の照射を安定させることができるという効果を奏する。
【実施例3】
【0068】
以下、図面を参照しながら実施例3を説明する。図5(a)は保護凸部を有するプロテクタの要部断面図、図5(b)は(a)のA−A線断面図である。尚、上記実施例1と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0069】
図5において、引用符号52は非光透過性カバー21における第一カバー部40の側壁43の内面に設けられる一対の保護凸部を示している。この一対の保護凸部52は、側壁43に設けられるロック孔部44の係止面45の位置から、光透過性ハウジング20を覆う際の開始位置まで真っ直ぐにのびる略突条形状に形成されている。一対の保護凸部52は、ロック孔部44に対し設けられる部分となっている。一対の保護凸部52は、光透過性ハウジング20におけるハウジング本体部28の側壁29から突出するロック凸部30の発光面37の両側位置に合わせて間隔が設定されている。
【0070】
一対の保護凸部52は、光透過性ハウジング20を非光透過性カバー21にて覆い(図2参照)、これらを嵌合させる際に、発光面37が上記側壁43の内面にて擦れないようにする部分として設けられている。すなわち、発光面37の要部を保護するため、側壁43の内面よりも突出する部分として設けられている。一対の保護凸部52は、この突出先端が発光面37に対し、面又は線にて接触するような形状に形成されている。
【0071】
以上、図5を参照しながら説明してきたように、本発明によれば、保護凸部52にてロック凸部30における発光面37の保護をすることができるという効果を奏する。これにより、光の照射を安定させることができるという効果を奏する。
【0072】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0073】
1…充電コネクタ
2…給電側コネクタ
3…受電側コネクタ
4…充電口
5…キャップ
6…受電側収容室
7…意匠カバー
8…照明ユニット
9、10…開口部
11…光
12…照明機能部
13…コネクタ
14…ハーネス部
15…電線
16…コルゲートチューブ
17…LED(光源)
18…発光表示部
19…タイマー基板アッシー
20…光透過性ハウジング(ハウジング)
21…非光透過性カバー(プロテクタ)
22…カラー
23…ホルダー
24…パッキン
25…ゴム栓
26…ホルダーカバー
27…光透過部
28…ハウジング本体部
29…側壁
30、30′、30″…ロック凸部
31、32…膨出部
33…固定部
34…上壁
35…開口部
36…段部
37…発光面
38…係止面
39…側面
40…第一カバー部
41…第二カバー部
42…カバー段部
43…側壁
44…ロック孔部
45…係止面
46…上壁
47…光
48…光通過窓
49…電線挿通室
50、51、52…保護凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、該光源を覆うハウジングと、該ハウジングを覆うプロテクタとを含み、前記ハウジングにロック凸部を設けるとともに、前記プロテクタに前記ロック凸部を嵌合させるロック孔部を設け、さらに、前記ロック凸部を光透過性のある部分に形成するとともに、前記光源を前記ロック凸部の位置に合わせて配置する
ことを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の照明ユニットにおいて、
前記ロック凸部の発光面に対する保護凸部を、前記ロック凸部及び前記プロテクタのいずれかに配設する
ことを特徴とする照明ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の照明ユニットにおいて、
前記保護凸部を部分的に設ける
ことを特徴とする照明ユニット。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3いずれか記載の照明ユニットを、給電側コネクタ及び受電側コネクタからなる充電コネクタの前記受電側コネクタ周辺に設け、前記照明ユニットの前記ロック凸部を透過する光にて前記受電側コネクタを照明する
ことを特徴とする充電コネクタの照明構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−181984(P2012−181984A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43546(P2011−43546)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】