説明

照明装置、及び液晶表示装置

【課題】 輝度や色度の光学的な均一性を確保しつつ、高効率低電力で動作するバックライトモジュールを搭載した液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】 基板上に配置した配線、配線に接続されたLED素子、素子を封止する透明樹脂を有した光源をベースとするパッケージに対して、凹凸形状を有した透明樹脂材で形成するレンズ材を搭載し、光源モジュールを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード素子を用いたパッケージ光源からなる照明装置と、このパッケージ光源をバックライト光源に用いた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオードLED素子は、照明装置、表示装置及び携帯モバイルや液晶テレビのバックライト光源に用いられている。この発光ダイオードLED素子は、今後も、適用範囲が拡大していくものと考えられる。
液晶ディスプレイ装置に用いるLEDバックライト光源モジュールにおいては、従来の冷陰極管(CCFL)に比べて、色再現範囲の拡大、動画対応の高速独立制御やコントラストの向上が実現されている。
しかしながら、今後のトレンドである薄型軽量の構成を実現するためには、簡易な光源モジュールで光学的な輝度均一性の高い性能が要求される。また、高効率のバックライトによる低電力化は、非常に重要な課題となっている。
【0003】
これまで白色光源のパッケージについては、蛍光体を励起して白色光を得る光源のパッケージ構成について開示されている(例えば、特許文献1、参照。)。この特許文献1にあっては、パッケージに、リフレクタを有する基材に対して青色発光素子をベア状態で実装してある。そして、この青色発光素子と青色発光素子との間に空間をもって凹レンズ樹脂を搭載し、その上に蛍光体を塗布又は貼り付けた構成をとっている。
【0004】
また、同様に、青色発光素子を用いて蛍光体を励起し白色光源とするものである(例えば、特許文献2、参照。)。この特許文献2にあっては、パッケージに、基材に実装してある青色発光素子に対してまず蛍光体を塗布封止した後に、凸レンズ樹脂を成型している構成をとっている。
この特許文献1、特許文献2に用いられるレンズ材の形状に関しては、特許文献3、特許文献に開示されている。
【0005】
また、レンズに関する形成方法についても、開示されている(例えば、特許文献3、参照。)。この特許文献3においては、リフレクタを有する基材に対して、ポッティングや金型により、凸型のレンズを形成するか、通常の樹脂封止した表面実装型のパッケージに対して、ドーム状の凸レンズを追加して形成する構成をとっている。
【0006】
さらに、レンズに関する形成方法について、別な方法が開示されている(例えば、特許文献4、参照。)。この特許文献4においては、あらかじめ特殊な形状の凹レンズを準備しておき、表面実装型のパッケージにかぶせる構成とするか、或いは凸レンズを有するパッケージに対してかぶせる構成とする方法をとっている。
【特許文献1】特開2007−142152号公報
【特許文献2】特開2007−158009号公報
【特許文献3】特開2001−36147号公報
【特許文献4】特開2003−8068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常のパッケージ光源においては、LED素子の直上で相対的に輝度が強く、輝点として見える。このため、照明装置や液晶表示装置に適用する際には、光源の輝点を分散させ、光源における遠視野像としての強度分布を分散させる必要がある。
さらに、目的とする照明装置や液晶ディスプレイのバックライト光源に対して、できるだけ光損失を抑制し、効率よく光源の光強度を活用する必要がある。
しかしながら、従来は、これらに関しては、十分に対策が講じられてきていない状況である。
【0008】
前記特許文献1,特許文献2においては、蛍光体と樹脂により白色光を実現する内容や、レンズ材の構成について述べているが、パッケージレベルの構成について開示されているだけである。
また、前記特許文献1,特許文献2においては、パッケージを横に連結し、導光体として活用することについて開示されている。さらに、前記特許文献1,特許文献2においては、レンズ材において、凸レンズや凹レンズの形状により、正面方向へ集光或いは横方向への屈折させ、LED素子から放射される光を利用する方向を規定している。
【0009】
特に、液晶表示装置のバックライト光源として活用するには、光学系へのカップリング効率やカラーフィルタを通した液晶パネルまでの透過率を考慮すると、まだ不十分である。光源の光強度をできるだけ効率よく活用し、活用する特定の方向に指向性を持たせる必要があるが、それらの構造については、記載されていない。
【0010】
本発明は、低コストのパッケージで、輝度や色度の光学的な均一性を向上させることのできるバックライト光源モジュールからなる照明装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、低コストのパッケージで、輝度や色度の光学的な均一性を向上させることのできるバックライト光源モジュールを直下型のバックライト光源モジュールとして用いる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、基材と、前記基材上に形成した配線、及び前記配線に接続された複数の発光ダイオードLED素子と、前記複数のLED素子を封止する透明樹脂及び反射板とを有する表面実装型のパッケージ光源において,
前記透明樹脂をパッケージの反射板の高さより低い位置に凹面形状になる表面形状を形成し,
前記透明樹脂の上に空気層を設け,
前記空気層を介し樹脂材料のレンズ材をパッケージ上にかぶせて接着固定し, 前記レンズ材の下面に凸面の表面形状を有し、該レンズ材の上面の表面形状によって、前記表面実装型の放射角度分布を低角度の範囲へ絞り込むか、又は高角度の範囲へ拡大してある放射角度分布へ変換するレンズ材の構成を備えるパッケージ光源によって構成したことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、前記パッケージに搭載する前記レンズ材の下面は凸面の表面形状を有しており、前記レンズ材の上面に凸面形状を設けてある構成において、低角度の範囲に絞り込んである放射角度分布を有しており,前記レンズ材の上面に凹部形状を設けてある構成において、高角度の範囲に拡大してある放射角度分布を有するレンズ材の構成を備えたことを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、前記パッケージを,LED素子を1又は複数個のLED素子を搭載して構成したものである。
【0015】
上記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、前記パッケージ光源を,白色光源によって構成し,前記基板上に搭載実装される前記パッケージ光源の構成を,複数個の青色LED素子と、前記青色LED素子を封止する蛍光体含有の樹脂からなる構成を少なくとも有しており,前記青色LED素子は前記直線ライン状に配列し、前記レンズ材の構成を備えたものである。
【0016】
上記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、前記パッケージ光源を,赤緑青RGB光源により構成し、前記基板上に搭載実装されるパッケージ光源の構成を,複数個の赤色と緑色及び青色LED素子のそれぞれと前記複数個のLED素子を封止する透明樹脂で形成し,前記赤色と緑色及び青色LED素子を,直線ライン状に配列し、前記レンズ材を構成したものである。
【0017】
上記課題を解決するため、本発明に係る液晶表示装置は、前記パッケージ光源を液晶ディスプレイ装置に搭載して構成してあり、前記パッケージ光源を液晶ディスプレイ装置に搭載し、直下型の液晶ディスプレイ装置のバックライト光源モジュールとして用いるか、又はサイドライト型のバックライト光源モジュールとして用いることを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するため、本発明に係る液晶表示装置は、前記パッケージ光源を液晶ディスプレイ装置に搭載して構成してあり、前記パッケージに搭載する前記レンズ材には,上面に凸面形状を設けてある構成で、低角度の範囲に絞り込んである放射角度分布を有する前記レンズ材を搭載してなる前記パッケージ光源をサイドライト型のバックライト光源モジュールとして用いることを特徴とする。
【0019】
上記課題を解決するため、本発明に係る液晶表示装置は、前記パッケージ光源を液晶ディスプレイ装置に搭載して構成してあり、前記パッケージに搭載する前記レンズ材には,上面に凹部形状を設けてある構成で、高角度の範囲に拡大してある放射角度分布を有する前記レンズ材を搭載する前記パッケージ光源を直下型のバックライト光源モジュールとして用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、低コストのパッケージで、輝度や色度の光学的な均一性を向上させることのできるバックライト光源モジュールからなる照明装置を提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、輝度や色度の光学的な均一性を確保しつつ、高効率低電力で動作するバックライトモジュールを提供することができる。
【0022】
さらに、本発明によれば、低コストのパッケージで、輝度や色度の光学的な均一性を向上させることのできるバックライト光源モジュールを直下型のバックライト光源モジュールとして用いる液晶表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の内容は、上記の構成により、課題を解決している。本内容では、LED素子の出射光に対して、パッケージ及びレンズの構成を設計することにより、パッケージ光源の放射分布制御と光利用効率の向上を両立させて実現している。
【0024】
そして、本発明においては、表面実装型のパッケージ光源に対して、目的とする照明装置や液晶表示装置に適する光強度分布を実現するため、特定の形状を有するレンズ材を搭載するようにする。
この際、本発明においては、パッケージからの光分布をできるだけ拡大し、輝点を回避するように、パッケージとレンズ材の間には空気層を適切に設定しておくようにする。
さらに、前記空気層と、上記パッケージとレンズ材の構造を設計することにより、所望の照明装置及び液晶表示装置の光源としてのパッケージ光源を実現する手段をとっている。
【0025】
以下、上記課題を解決するための本発明を実施するための具体的な実施形態を実施例の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施例では、パッケージ光源及び液晶表示装置のLEDバックライト光源モジュールに関して、パッケージとレンズの構成から説明する。
【実施例1】
【0026】
図1〜図10には、本発明の実施例1が示されている。
実施例1においては、以下の照明装置の光源となるパッケージ光源について説明する。
図1は、実施例1に係る表面実装型のパッケージ光源の構成を示す断面図である。
図2は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源にレンズを搭載した状態を示す断面図である。
図3は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源に別なレンズを搭載した状態を示す断面図である。
図4は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源にさらに別なレンズを搭載した状態を示す断面図である。
図5は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
図6は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
図8は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源を搭載する照明装置を示す図である。
図9は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源を複数個搭載するマルチ光源パッケージを示す図である。
図10は、図9に図示の表面実装型のマルチ光源パッケージを搭載する照明装置を示す図である。
【0027】
図1において、まず、汎用パッケージとして、図1の断面図に示すようなパッケージ光源を準備しておく。LED素子を搭載する実装基板として、用途に合せて、樹脂パッケージ、又はセラミック材からなる基材1を用意する。
基材1上には、配線2を形成した後、リフレクタ3を搭載する。これらのパッケージを作製するに当たっては、構成ずる材料を用いて、成型機により一括して作製することもできる。
【0028】
その後、素子を搭載固定するため、ダイボンド材4を用いて、ここでは励起源としてのBlueLED素子5を基材1に固着させる。次に、Au線6を用いて、素子と配線に対してワイヤボンディング接続することにより、導通がとれるようにする。
【0029】
その後、蛍光体を含有する樹脂7をBlue素子5の周辺に塗布封止し、さらに透明樹脂8を用いて封止した表面実装型のパッケージを形成する。ここでは、Blue素子で蛍光体を光励起する白色光源が得られる。
また、封止する透明樹脂8の形状は、中央が窪んだ凹形状に設定しておく。これにより、パッケージでは凹レンズによる光拡大の効果が得られる。
【0030】
次に、図2の断面図に示すように、図1において作製したパッケージ構成の上に、透明樹脂で作製されるレンズ材9を準備搭載し、接着固定させる。この際、空隙層として屈折率1である空気層10を設けるように、封止樹脂8とレンズ材9との間にスペースを設けるようにする。ここで、空隙層を空気層としているが、屈折率の低い材料であれば適用できる。透明樹脂8よりも低屈折率を有する透明な材料であるとし、ナノポアを有する低屈折率層であるか、エアロゲルからなる低屈折率層である構成を備えている。材料としては、シリカSiO或いはアルミナAlをベースとして母体材料を形成してある、ナノポアを有する低屈折率層やエアロゲルの低屈折率層からなる構成である。
レンズ材9の透明樹脂は、封止してある透明樹脂8と同じ材料によって形成されていることが望ましい。用途によっては、異なる透明樹脂によりレンズ材9を構成することも可能である。ここで、レンズ材9は、図1におけるLED素子を封止した透明樹脂8の直上に固着させているが、図3に示すように、リフレクタ3の外周に合せて、リフレクタ3と封止樹脂に固着させてもよい。
【0031】
樹脂レンズ材9は、封止樹脂8やリフレクタ3に対して、透明樹脂による熱硬化や光硬化により固着させることを行うが、固着させる工程を真空引きした環境下で行うことにより、空気層10は減圧下で形成される。
この減圧された空気層10は、パッケージの封止樹脂8及びリフレクタ3と、レンズ材9を密着させることになる。このことは、さらに熱膨張による変形を回避し、樹脂レンズ材9の下面の凸形状を安定化させることにつながっている。
【0032】
図4に示すように、樹脂レンズ材9は、パッケージとは反対面になる上面に、凸形状を持たせて上下両面を凸レンズとすることにより、出射光の放射分布を絞り込むことができる。この樹脂レンズ材9は、樹脂レンズ材9の上面の凸形状曲率半径により、出射光の大部分を平行光とすることも可能である。
また、出射光の放射分布を絞り込む範囲を拡大し制御する場合、樹脂レンズ材9の下面を凹面状として、放射分布を制御することも可能である。この際、透明樹脂8から出射する光線に対して、空気層10の有効な厚みをDとし、透明樹脂8からの入射角αで空気層10への出射角βとすると、
D・(tanβ−tanα)=D・(tan(sin−1(n・sinα))
の距離分を外側に拡大させながら放射分布を制御することが可能となる。
【0033】
次に、本実施例におけるパッケージからの放射分布を制御する内容について以下に示す。
図5、図6には、本実施例の構成について概略を示し、LED素子から出射する光強度分布のうち、表面を凹形状に設定した封止樹脂8を透過屈折する光強度分布と、封止樹脂8の表面の凹形状面に全反射する光強度分布について、それぞれ光線を追跡した図が示されている。
【0034】
まず、封止樹脂8の表面の凹形状面では、凹レンズと空気層10の表面で大きく屈折することになるので、光強度分布を拡大し分散することになる。
図5では、封止樹脂8を透過屈折して拡大した光線をレンズ材9の下面凸面により集光し、さらにレンズ材9の上面凸面で放射光を絞りこむ光線について示している。
ここで、レンズ材9の下面凸面の曲率半径をRとし、上面凸面の曲率半径をRとすると、レンズ材9からの出射光の焦点距離fは、近似的に式(1)に示すように表すことができる。
【0035】
〔式1〕
f =1/{(n−1)(1/R−1/R)+(n−1)d/nR
【0036】
式(1)において、nはレンズ材の屈折率、dはレンズ材の厚さである。
また、式(1)において、分母における第2項が第1項に比べて小さい時、すなわち、レンズの厚さdに依存する因子が小さい場合には、さらに次のよう式(2)に示すように近似される。
【0037】
〔式2〕
f =1/{(n−1)(1/R−1/R)}
【0038】
このような図2,図4に図示のパッケージ光源は、パッケージからの出射光の焦点距離fを制御することによって、照明装置及び液晶表示装置の光源として適する放射分布に近づけるように設計する。
本実施例においては、焦点距離を長くとり、遠距離まで光線を飛ばす、絞り込んだ光源を達成している。
【0039】
図6には、封止樹脂8の表面に全反射し、リフレクタ3との間で多重反射することにより、横方向へ導光されて拡がる光線の進行経路が示されている。
図6において、LED素子5から高角度で出射された光線は、封止樹脂8の表面において全反射することになり、その後、この光線は、リフレクタ3の反射面との間で多重反射を繰り返しながらレンズ材9の側壁で反射するか、あるいは、リフレクタ3の反射面との間で多重反射を繰り返しながらレンズ材9の側壁で反射することになる。
【0040】
この際、レンズ材9の側壁での反射については、大部分が全反射となる条件に設定する。この条件においては、パッケージのサイズやリフレクタ3の斜面、封止樹脂の凹面形状、レンズ材9の側壁長さや角度などが制御パラメータになる。
したがって、用途と設計に合せて、これらを決定することになる。
このようにして、LED素子5から高角度で出射された光線は、レンズ材9の側壁に全反射された後、レンズ材9の上部表面から上方向へ出射されることになる。
このLED素子5から高角度で出射された光線のレンズ材9の上部表面からの出射光についても、前記の焦点距離を表現する式に基づいて、封止樹脂の上面凸形状とレンズ厚さにより、放射角度を調整することが可能である。
【0041】
実施例1の構成により、LED素子の低角度及び高角度の出射光について、大部分レンズ材の上面方向に放射分布をもたせることが実現される。これにより、パッケージの上面あるいは前面方向に対して、LED素子の放射光を効率よくカップリングさせるため、放射分布の制御と光利用効率の向上を両方達成できることになる。
【0042】
本実施例のレンズ材9と空気層10を適用することにより、凸レンズである場合でも光拡大により放射分布を拡大制御できることを示す。図7では、レンズ材9を搭載する際に、空気層10を設けた場合と、設けない場合について、放射分布を測定評価し比較する。ここで、レンズ材9を搭載する前の凹レンズとなるパッケージの放射分布も合わせて示してある。レンズ材9を搭載する前の放射分布から、凸レンズであるレンズ材9を搭載することにより、角度分布が絞り込まれた放射分布にできている。
【0043】
ここで、最初に、空気層10を設けた構成に対して放射分布を測定評価し、その後、空気層10を同じ透明樹脂材料により埋め込むことにより、同一のパッケージ光源で空気層10の無い構成に対して放射分布を測定評価した結果を示している。図7の結果より、空気層10を設けることにより、レンズ材9の凸レンズとして放射光集光の機能を確保しつつ、角度分布を拡大した放射分布とすることができていることが判る。角度分布を拡大する程度は、レンズ材9の下面の形状と、空隙層としての空気層或いは低屈折率層の厚さと幅や形状により、制御することが可能である。
一般に空隙層としての空気層或いは低屈折率層が厚く、幅が広いほど、角度分布を拡大した放射分布が得られることになる。
【0044】
図8には、本実施例のパッケージ光源を照明装置に適用する例が示されている。
図8において、反射板11を有する照明装置の筐体12に対して、図2、図3、図4で示されるパッケージ光源を搭載することにより、点光源に近い状態で絞り込んだ放射分布を有する照明装置を実現している。
【0045】
図9には、BlueLED素子を複数個実装し、長尺のマルチ光源とした照明装置が示されている。
図9において、縦断面方向では、図2、図3、図4で示される単体素子を実装したパッケージ光源と同様にして作製するが、横断面方向においては、図8の図示するように構成されている。
図9においては、横方向に、複数個の素子を実装搭載し、蛍光体含有樹脂を塗布封止後、透明樹脂とレンズ材9を搭載してマルチ光源を構成している。この長尺のマルチ光源は、ライン光源を構成している。
【0046】
図10には、図8と同様にして形成する照明装置が示されている。図10に図示のようにマルチ光源を搭載すると、ライン光源として絞り込んだ放射分布を有する照明装置が実現される。
本実施例では、LED素子5の出射光に対して、パッケージ及びレンズの構成を設計することにより、パッケージ光源の放射分布制御と光利用効率の向上を両立させて実現する。
本実施例に示されるパッケージ光源を適用することによって、点光源やライン光源の照明装置が実現される。
そして、用途により、パッケージとレンズ9を設計し、焦点距離を制御することにより、所定の範囲に絞り込んだ照明装置の光源を実現することができる。
【0047】
実施例1においては、光源にBlueLED素子を搭載し、蛍光体を光励起する白色光源としたが、LED素子5については、Blue素子とGreen素子及びRed素子を搭載することも可能である。LED素子5においては、Blue素子とGreen素子及びRed素子を同時に搭載し、駆動条件を制御することによって、白色の色度を調整することができ、白色補正バランスをとることが可能である。
【実施例2】
【0048】
図11〜図13には、本発明の実施例2が示されている。
実施例2においては、液晶ディスプレイ装置に対するバックライト光源となるパッケージ光源について説明する。
図11は、実施例2に係るサイドライト型バックライトのパッケージ光源の構成を示す断面図である。
図12は、図1に図示の表面実装型のパッケージ光源を搭載した状態の液晶パネルの断面図である。
図13は、図1に図示のサイドライト型バックライトのパッケージ光源を搭載したと液晶パネルを示す平面図である。
【0049】
図12,図13においては、バックライト方式として、サイドライト型バックライト用の光源モジュールを構成する。
以下、サイドライト型の光源モジュールの構成を説明する。
図11には、サイドライト型バックライト光源モジュールの一部を示す概略図が示されている。
図11において、まず、実施例1の構成で作製した光源モジュール14を準備する。
基材1は、サイドライト型バックライトの構成に対応するように設計してあり、配線パターンや実装は、構成に対応するように設定されている。
【0050】
バックライト用の光学系支持筐体15上には、反射シート16、導光板17、拡散シート18及び19、プリズムシート20及び偏光反射シート21が搭載されている。この構成によって、バックライト光源モジュールの光学系が構成されている。この光源モジュール14は、支持筐体15上に、支持筐体14に付属するヒートシンクによって固定されている。
また、この光源モジュール14の上側と下側は、反射シート16によって覆われている。本実施例2においては、特に、光源モジュールの放射光が導光版17に導入される領域まで、光損失ができるだけ少なくなるように、反射シートで囲われている構成をとっている。
【0051】
図11において、光源モジュールからの放射光は、図中、矢印の光線で示すが、実施例1で説明したように、パッケージとレンズ材9で設定される焦点距離を考慮して、光源モジュールから導光板17の端までの距離を設計してある。
また、図11においては、導光板17へのカップリング効率が最大となるように、パッケージとレンズ材9の構成、及び導光板端までの距離を設定した構成をとっている。
【0052】
図12及び図13には、バックライト光源モジュール全体22と、上下偏光板を含む薄膜トランジスタ搭載液晶パネル23の構成における断面と上面が示されている。これによって、バックライト光源モジュールは、厚み方向には、筐体12と導光板17及び光学系シート類(拡散シート18、拡散シート19、プリズムシート20、偏光反射シート21)で構成されるので、薄型で軽量化された液晶ディスプレイ装置を提供することが可能である。
本実施例2によって、液晶表示装置のサイズを大画面で薄型にしても、光源モジュールの放射分布を制御し導光板17へのカップリング効率を向上するサイドライト型バックライト光源モジュールを構成することができる。
マルチ光源のモジュールに対して、光学的な設計を行うことにより、必要とされる輝度分布や色度分布の均一性を確保できる。
【0053】
本実施例2は、大型テレビ用の液晶パネル表示装置及びバックライトモジュールとして適用が可能であるばかりではなく、パーソナルコンピュータ用液晶パネルや車載カーナビゲーション用の中型及び小型サイズ領域の液晶パネル表示装置にも適用が可能である。
本実施例2においては、光源にBlueLED素子を搭載し、蛍光体を光励起する白色光源としたが、LED素子5については、Blue素子とGreen素子及びRed素子を搭載することも可能である。LED素子5においては、Blue素子とGreen素子及びRed素子を同時に搭載することにより、駆動条件を制御することによって、白色の色度を調整することができ、白色補正バランスをとることが可能である。
用途により、所定の白色補正バランスをとった光源を提供することができる。
【実施例3】
【0054】
図14〜図21には、本発明の実施例3が示されている。
図14は、実施例3における表面実装型のパッケージにレンズを搭載した状態を示す断面図である。
図15は、実施例3における表面実装型のパッケージに別のレンズを搭載した状態を示す断面図である。
図16は、実施例3における表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
図17は、実施例3における表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
図19は、実施例3における表面実装型のパッケージ光源を搭載する照明装置を示す図である。
図20は、本実施例3における表面実装型のパッケージ光源を複数個搭載するマルチ光源パッケージを示す図である。
図21は、図20に図示の表面実装型のマルチ光源パッケージを搭載する照明装置を示す図である。
【0055】
まず、汎用パッケージとして、実施例1と同様にして、実施例1における図1の断面図に示すようなパッケージ光源を準備しておく。
図14において、パッケージ光源は、パッケージあるいはセラミック材からなる基材1の上に、配線2を形成した後、リフレクタ3が搭載されている。
これらのパッケージを作製するに当たっては、構成ずる材料を用いて、成型機により一括して作製することもできる。
【0056】
その後、素子を搭載固定するため、ダイボンド材4を用いて、ここでは励起源としてのBlueLED素子5を基材1に固着させる。次に、Au線6を用いて、素子と配線に対してワイヤボンディング接続することにより、導通がとれるようにする。
【0057】
その後、蛍光体を含有する樹脂7をBlue素子5の周辺に塗布封止し、さらに透明樹脂8を用いて封止した表面実装型のパッケージを形成する。ここでは、Blue素子で蛍光体を光励起する白色光源が得られる。
また、封止する透明樹脂8の形状は、中央が窪んだ凹形状に設定しておく。これにより、パッケージでは、凹レンズによる光拡大の効果が得られる。ここまで、実施例1と同様にして、表面実装型のパッケージ光源を作製する。
【0058】
次に、図14の断面図に示すように、パッケージの上に、中央に凹状の窪みのある透明樹脂で作製されたレンズ材24を準備搭載し、接着固定させる。この際、空隙層として屈折率1である空気層10を設けるように、封止樹脂8とレンズ材24の間にスペースを設けるようにする。ここで空隙層を空気層としているが、屈折率の低い材料であれば適用できる。透明樹脂8よりも低屈折率を有する透明な材料であるとし、ナノポアを有する低屈折率層であるか、エアロゲルからなる低屈折率層である構成を備えている。材料としては、シリカSiO或いはアルミナAlをベースとして母体材料を形成してある、ナノポアを有する低屈折率層やエアロゲルの低屈折率層からなる構成である。
【0059】
レンズ材9の透明樹脂は、封止してある透明樹脂8と同じ材料によって形成されていることが望ましい。用途によっては、異なる透明樹脂によりレンズ材9を構成することも可能である。ここで、レンズ材24は、LED素子5を封止した透明樹脂8の直上に固着させているが、図14に示すように、樹脂レンズ24は、リフレクタ3の外周に合せて、リフレクタと封止樹脂に固着させてもよい。
【0060】
樹脂レンズ材24は、封止樹脂8やリフレクタ3に対して、透明樹脂による熱硬化や光硬化により固着させることを行うが、固着させる工程を真空引きした環境下で行うことにより、空気層10は減圧下で形成される。
この減圧された空気層10は、パッケージの封止樹脂8及びリフレクタ3と、レンズ材24を密着させることになり、さらには熱膨張による変形を回避し、樹脂レンズ材24の下面の凸形状を安定化させる。
樹脂レンズ24は、パッケージ光源から出射される光強度分布に対して、斜面を利用して全反射させることにより、上面方向へ放射される出射光を横方向へ反射屈折させる作用を有する。出射光の大部分は、樹脂レンズ24により横方向への放射光へ変換されることになる。
【0061】
次に、本実施例におけるパッケージからの放射分布を制御する内容について以下に示す。
図16、図17には、本実施例の構成について概略を示し、LED素子5から出射する光強度分布のうち、表面を凹形状に設定した封止樹脂8を透過屈折する光強度分布と、封止樹脂8の表面の凹形状面に全反射する光強度分布について、それぞれ光線を追跡した図が示されている。
【0062】
まず、封止樹脂8の表面の凹形状面では、凹レンズと空気層10の表面で大きく屈折することになるので、光強度分布を拡大し分散することになる。
図16では、封止樹脂8を透過屈折して拡大した光線をレンズ材24の下面凸面により集光し、さらにレンズ材24の上面凸面で放射光を絞りこむ光線について示している。
レンズ材24により、パッケージ光源から出射される光強度分布は、大部分横方向へ変換され、高角度の放射分布になり、放射光は広い範囲に拡大されることになる。高角度の放射分布に制御することにより、広い範囲まで照射エリアとしてカバーすることができる。
【0063】
図17には、封止樹脂8の表面に全反射し、リフレクタ3との間で多重反射することにより、横方向へ導光されて拡がる光線の進行経路が示されている。
図17において、LED素子5から高角度で出射された光線は、封止樹脂8の表面において全反射することになり、その後、この光線は、直接レンズ材24の側壁に反射屈折するか、あるいはリフレクタの反射面との間で多重反射を繰り返しながらレンズ材24の凹面で反射することになる。
【0064】
この際、レンズ材24の凹面では、封止樹脂8に導光されて拡がる光線をできるだけ全反射するように、凹面の斜面角度の条件を設定しておく。
この条件においては、パッケージのサイズやリフレクタ3の斜面、封止樹脂の凹面形状、レンズ材24の側壁長さや凹面角度などが制御パラメータになる。
したがって、用途と設計に合せて、これらを決定することになる。
レンズ材24の設計により、放射角度分布を調整することが可能である。これらの本実施例の構成により、LED素子5の低角度及び高角度の出射光について、大部分レンズ材の斜め方向あるいは高角度方向に放射分布をもたせることが実現される。
これにより、パッケージの斜め方向あるいは高角度方向に対して、LED素子の放射光を効率よくカップリングさせるため、放射分布の制御と光利用効率の向上を両方達成できることになる。
【0065】
本実施例のレンズ材24と空気層10を適用することにより、凹レンズである場合でも光拡大させることにより放射分布を拡大制御できることを示す。図18では、レンズ材24を搭載する際に、空気層10を設けた場合と、設けない場合について、放射分布を測定評価し比較する。ここで、レンズ材24を搭載する前の凹レンズとなるパッケージの放射分布も合わせて示してある。レンズ材24を搭載する前の放射分布から、凹レンズであるレンズ材24を搭載することにより、角度分布が双方になる放射分布にできている。
【0066】
ここで、最初に、空気層10を設けた構成に対して放射分布を測定評価し、その後、空気層10を同じ透明樹脂材料により埋め込むことにより、同一の位のパッケージ光源で空気層10の無い構成に対して放射分布を測定評価した結果を示している。図18の結果より、空気層10を設けることにより、レンズ材24の凹レンズとして放射光拡大の機能を有し、角度分布をさらに拡大した放射分布とすることができていることが判る。角度分布を拡大する程度は、レンズ材24の下面の形状と、空隙層としての空気層或いは低屈折率層の厚さと幅や形状により、制御することが可能である。
一般に空隙層としての空気層或いは低屈折率層が厚く、幅が広いほど、角度分布を拡大した放射分布が得られることになる。
【0067】
図19には、本実施例のパッケージ光源を照明装置に適用する例が示されている。
図19において、反射板11を有する照明装置の筐体12に対して、図14、図15で示されるパッケージ光源を搭載することにより、高角度へ拡大した放射分布を有する照明装置を実現している。
【0068】
図20には、BlueLED素子を複数個実装し、長尺のマルチ光源とした照明装置が示されている。
図20において、縦断面方向では、図14、図15で示される単体素子を実装したパッケージ光源と同様にして作製するが、横断面方向においては、図20の図示するように構成されている。
図20においては、横方向に、複数個の素子を実装搭載し、蛍光体含有樹脂を塗布封止後、透明樹脂とレンズ材9を搭載してマルチ光源を構成している。この長尺のマルチ光源は、ライン光源を構成している。
【0069】
図21には、図19と同様にして形成する照明装置が示されている。図21に図示のようにマルチ光源を搭載すると、ライン光源として絞り込んだ放射分布を有する照明装置が実現される。
本実施例3では、LED素子5の出射光に対して、パッケージ及びレンズの構成を設計することにより、パッケージ光源の放射分布制御と光利用効率の向上を両立させて実現する。
本実施例3に示されるッケージ光源を適用することによって、点光源やライン光源の照明装置が実現される。
本実施例3のパッケージ光源を適用することにより、照射エリアを高角度まで拡大させた光源の照明装置を実現する。
そして、用途により、パッケージとレンズを設計し、凹レンズでの負の焦点距離を制御することにより、所定の範囲に照射エリアを拡大させた照明装置の光源を実現することができる。
【0070】
実施例3においては、光源にBlueLED素子を搭載し、蛍光体を光励起する白色光源としたが、LED素子5については、Blue素子とGreen素子及びRed素子を搭載することも可能である。
LED素子5については、Blue素子とGreen素子及びRed素子を同時に搭載することにより、駆動条件を制御することによって、白色の色度を調整することができ、白色補正バランスをとることが可能である。用途により、所定の白色補正バランスをとった光源を提供することができる。
【実施例4】
【0071】
図22〜図26には、本発明の実施例4が示されている。
実施例4においては、液晶ディスプレイ装置に対するバックライト光源モジュールを提供する。
図22は、実施例4におけるバックライト光源モジュールの断面図である。
図23は、実施例4におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す平面図である。
図24は、実施例4におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す平面図である。
図25は、実施例4におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す断面図である。
図26は、実施例4における表面実装型のパッケージ光源を搭載する液晶テレビの構成を示す平面図である。
【0072】
実施例4においては、バックライト方式として、直下型バックライト用の光源モジュールが構成されている。
以下、直下型の光源モジュールの構成について説明する。
【0073】
図22には、直下型バックライト光源モジュールの一部を示す概略図が示されている。
図22において、まず、実施例3の構成で作製した光源モジュール25を準備しておく。
図22において、基材1は、直下型バックライトの構成に対応するように設計し、配線パターンや実装は構成に対応するように設定されている。
バックライト用の光学系支持筐体15上には、反射シート16と多数個の光源モジュール25が搭載され、拡散板と光学シートにより構成される光学系27とから、バックライト光源モジュールが構成されている。
バックライト光源モジュールでは、光源モジュールから高角度に拡大した放射角度分布を有する光線により、輝度や色度の点で光学系27の全体がカバーされることになる。
【0074】
図23には、バックライト筐体28に単体光源パッケージ29を搭載した場合を示している。
また、図24には、バックライト筐体28に長尺の光源パッケージ30を搭載した場合が示されている。
このようにバックライト筐体28に搭載する光源パッケージは、目的や駆動条件に応じて、対応させることになる。例えば、液晶ディスプレイ装置のエリア制御において、分割数と駆動によりコントラスト向上や、低消費電力の程度に対応させることが可能である。
【0075】
図25には、バックライト光源モジュール全体と液晶パネルの構成断面が示されている。
モジュールの製作に当たっては、バックライト光源モジュール全体31と、拡散板32、拡散シート33、プリズムシート34、偏光反射シート35、上下偏光板を含む薄膜トランジスタ搭載液晶パネル36によって構成する。
図26には、バックライト光源筐体モジュール37と、駆動回路38、大型液晶パネル39の構成からなる大型液晶テレビのセット構成の全体が示されている。
【0076】
実施例4の構成により、バックライト光源としては、パッケージの輝点を抑制し、高角度に拡大させた放射角度分布により、従来の表面実装型のパッケージよりも、広い範囲で均一な照射エリアを有する光源とすることができる。
さらに、個々の光源モジュールを独立に駆動するか、あるいは組み合わせて駆動することにより、液晶ディスプレイのエリア制御に対応させることが可能である。
これにより、液晶ディスプレイの低電力動作が実現される。
また、液晶表示装置のサイズによって、パッケージの数量や封止樹脂の形状を適切に設定し、バックライト全体において、輝度や色度の均一化を図ることができる。
設計により、できるだけ少ないパッケージ光源の個数により、輝度や色度の均一化を実現させることができる。
【0077】
実施例4は、
大型テレビ用の液晶パネル表示装置及びバックライトモジュールとして適用が可能であるばかりではなく、パーソナルコンピュータ用液晶パネルや車載カーナビゲーション用の中型及び小型サイズ領域の液晶パネル表示装置にも適用が可能である。
【0078】
実施例4においては、光源にBlueLED素子を搭載し、蛍光体を光励起する白色光源としたが、LED素子5については、Blue素子とGreen素子及びRed素子を搭載することも可能である。
LED素子5については、Blue素子とGreen素子及びRed素子を同時に搭載することにより、駆動条件を制御することによって、白色の色度を調整することができ、白色補正バランスをとることが可能である。用途により、所定の白色補正バランスをとった光源を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、照明装置の光源モジュールや、大型液晶テレビ用の液晶表示装置や携帯電話やパソコン用などの中小型液晶表示装置に対するバックライト光源モジュールとして適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】実施例1に係る表面実装型のパッケージ光源の構成を示す断面図である。
【図2】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源にレンズを搭載した状態を示す断面図である。
【図3】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源に別なレンズを搭載した状態を示す断面図である。
【図4】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源にさらに別なレンズを搭載した状態を示す断面図である。
【図5】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
【図6】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
【図7】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源の空隙層有無による放射角分布を示す図である。
【図8】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源を搭載する照明装置を示す図である。
【図9】図1に図示の表面実装型のパッケージ光源を複数個搭載するマルチ光源パッケージを示す図である。
【図10】図9に図示の表面実装型のマルチ光源パッケージを搭載する照明装置を示す図である。
【図11】実施例2に係るサイドライト型バックライトのパッケージ光源の構成を示す断面図である。
【図12】図11に図示の表面実装型のパッケージ光源を搭載した状態の液晶パネルの断面図である。
【図13】本実施例2におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す上面図。
【図14】実施例3における表面実装型のパッケージにレンズを搭載した状態を示す断面図である。
【図15】実施例3における表面実装型のパッケージに別のレンズを搭載した状態を示す断面図である。
【図16】実施例3における表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
【図17】実施例3における表面実装型のパッケージ光源に搭載したレンズを通過する光線を示す概念図である。
【図18】実施例3における表面実装型のパッケージ光源の空隙層有無による放射角分布を示す図である。
【図19】本実施例3における表面実装型のパッケージ光源を搭載する照明装置を示す図である。
【図20】本実施例3における表面実装型のパッケージ光源を複数個搭載するマルチ光源パッケージを示す図である。
【図21】図20に図示の表面実装型のマルチ光源パッケージを搭載する照明装置を示す図である。
【図22】実施例4におけるバックライト光源モジュールの断面図である。
【図23】実施例4におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す平面図である。
【図24】実施例4におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す平面図である。
【図25】実施例4におけるバックライト光源モジュールと液晶パネルを示す断面図である。
【図26】実施例4における表面実装型のパッケージ光源を搭載する液晶テレビの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0081】
1……………………樹脂モールド材やセラミック材から構成される基材
2……………………配線パターン
3……………………リフレクタ
4……………………ダイボンド材
5……………………LED素子
6……………………Au線
7……………………蛍光体
8……………………透明樹脂
9……………………樹脂レンズ材
10…………………空気層
11…………………照明装置筐体
12…………………反射板
13…………………単体光源パッケージ断面
14…………………マルチ光源パッケージ断面
15…………………バックライト光学系支持筐体
16…………………反射シート
17…………………導光板
18…………………拡散シート
19…………………拡散シート
20…………………プリズムシート
21…………………偏光反射シート
22…………………サイドライト型バックライト光源モジュール
23…………………上下偏光板を含む薄膜トランジスタ搭載液晶パネル
24…………………樹脂レンズ材
25…………………単体光源パッケージ断面
26…………………マルチ光源パッケージ断面
27…………………拡散板及び光学シートからなる光学系
28…………………バックライト筐体
29…………………単体光源パッケージ上面
30…………………マルチ光源パッケージ上面
31…………………直下型バックライト光源モジュール
32…………………拡散板
33…………………拡散シート
34…………………プリズムシート
35…………………偏光反射シート
36…………………上下偏光板を含む薄膜トランジスタ搭載液晶パネル
37…………………回路配線
38…………………駆動回路
39…………………大型液晶表示パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、前記基材上に形成した配線、及び前記配線に接続された複数の発光ダイオードLED素子と、前記複数のLED素子を封止する透明樹脂及び反射板とを有する表面実装型のパッケージ光源において,
前記透明樹脂をパッケージの反射板の高さより低い位置に凹面形状になる表面形状を形成し,
前記透明樹脂の上に空気層を設け,
前記空気層を介し樹脂材料のレンズ材をパッケージ上にかぶせて接着固定し, 前記レンズ材の下面に凸面の表面形状を有し、該レンズ材の上面の表面形状によって、前記表面実装型の放射角度分布を低角度の範囲へ絞り込むか、又は高角度の範囲へ拡大してある放射角度分布へ変換するレンズ材の構成を備えるパッケージ光源からなることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記パッケージに搭載する前記レンズ材の下面は凸面の表面形状を有しており、前記レンズ材の上面に凸面形状を設けてある構成において、低角度の範囲に絞り込んである放射角度分布を有しており,
前記レンズ材の上面に凹部形状を設けてある構成において、高角度の範囲に拡大してある放射角度分布を有するレンズ材の構成を備えたことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記パッケージは,
LED素子を1又は複数個のLED素子を搭載したものである請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記パッケージ光源は,
白色光源によって構成し,
前記基板上に搭載実装される前記パッケージ光源の構成は,
複数個の青色LED素子と、前記青色LED素子を封止する蛍光体含有の樹脂からなる構成を少なくとも有しており,
前記青色LED素子は前記直線ライン状に配列し、前記レンズ材の構成を備えたものである請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記パッケージ光源は,
赤緑青RGB光源により構成し,
前記基板上に搭載実装されるパッケージ光源の構成は,
複数個の赤色と緑色及び青色LED素子のそれぞれと前記複数個のLED素子を封止する透明樹脂からなり,
前記赤色と緑色及び青色LED素子は,
直線ライン状に配列し、前記レンズ材の構成を備えたものである請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
請求項1記載において,
前記パッケージ光源を液晶ディスプレイ装置に搭載し、直下型の液晶ディスプレイ装置のバックライト光源モジュールとして用いるか、又はサイドライト型のバックライト光源モジュールとして用いることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
請求項6記載において、
前記パッケージに搭載する前記レンズ材には,
上面に凸面形状を設けてある構成で、低角度の範囲に絞り込んである放射角度分布を有する前記レンズ材を搭載してなる前記パッケージ光源をサイドライト型のバックライト光源モジュールとして用いることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項8】
請求項2記載において,
前記パッケージに搭載する前記レンズ材には,
上面に凹部形状を設けてある構成で、高角度の範囲に拡大してある放射角度分布を有する前記レンズ材を搭載する前記パッケージ光源を直下型のバックライト光源モジュールとして用いることを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−62305(P2010−62305A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−226037(P2008−226037)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】