説明

燃料電池の排気を用いた防火

【課題】窒素の豊富なカソード排気を生成する燃料電池を有する火災の危険を低減する防火システムを提供する。
【解決手段】防火システムは、窒素の豊富なカソード排気を生成する燃料電池1と、前記窒素の豊富なカソード排気を、火災の危険を低減する対象である部屋25に供給して、該部屋25の酸素含有量を低減させて、前記部屋25の火災の危険を低下させるための配管システム16と、前記部屋25の中の前記酸素含有量を調整すると共に、前記カソード排気を周囲に解放する解放バルブを操作する調節制御部23と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防火に関する。具体的には、本発明は、室内における火災の危険性を低減する防火システム、航空機内におけるかかる防火システムの使用、建築物内におけるかかる防火システムの使用、船舶におけるかかる防火システムの使用、かかる防火システムを備える航空機、および移動式または固定室内における防火方法に関する。
(関連出願の参照)
【0002】
本願は2005年11月10日出願のドイツ特許出願第102005053692.1号および2005年11月18日出願の米国特許仮出願第60/738,400号の利益を主張するものであり、両出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
およそ40年間にわたって、ハロゲン化炭化水素(ハロン)が航空機内の消火に用いられてきた。ハロンは、部分的、または完全なハロゲン化炭化水素であり、化学的に火災の連鎖反応にかかわって反応を中断するように働く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハロン1211(携帯型消火器についてはブロモクロロジフルオロメタン)およびハロン1301(据付型消火装置についてはブロモトリフルオロメタン)は成層圏オゾン層の破壊の一因となっており、そのため国際連合のモントリオール議定書では禁止された物質に含まれている。
【0005】
室内の防火を向上することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の代表的な実施の形態によると、室内の火災のリスクを低減する防火システムを提供する。本防火システムは、窒素の豊富なカソード排気を生成する燃料電池と、窒素の豊富なカソード排気を部屋(room)に供給する導管部と、を含み、該部屋の酸素含有量を低減させて、部屋の火災の危険を低下させることができる。
【0007】
このため、燃料電池システムの酸素が少なく、窒素の豊富な排気を用いて、部屋または対象の火災のリスクを低減する有効なシステムを提供できる。このように、消化または火災の危険を回避するために、機内の燃料電池システムの排気を用いることができる。また、機内の燃料電池システムの排気を、火災のリスクの低減に用いることができる。さらに、消火装置の寸法を小型にする、あるいは消化装置を完全に不要にできる。このためには、例えば、アルカリ燃料電池(AFC)、プロトン交換膜型燃料電池(PEMFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)、固体酸化物型燃料電池(SOFC)、またはダイレクトアルコール/メタノール型燃料電池(DAFC/DMFC)など、あらゆる種類の燃料電池が使用可能である。
【0008】
この場合、重要なのは電解質の動作温度ではなく、むしろカソード排気の組成のみである。これは、窒素などの不活性ガスを含むべきである。したがって、排気は、燃料電池の種類、必要な場合はシステムの設定に応じて、乾燥していてもよく、あるいは水分を含有していてもよい。
【0009】
窒素は特性が不活であるので、特に部屋の防火に好適と考えられる。
【0010】
本発明のさらなる実施の形態によると、室内で一般的な還元、すなわち酸化還元(oxidation reduction)を行う防火システムを開示する。食料を保管する場合、空気との酸化は、腐敗の原因となり、含まれる脂肪が悪臭を放つことがある。食料およびプラスチックに使用する抗酸化物質を削減して、ラジカルの発生を回避できる。
【0011】
本発明のさらなる実施の形態によると、燃料電池の動作温度が略80℃であるので、室内に無菌/殺菌の環境を生成することに好適な防火システムを開示できる。このため、自然食品の保管および無菌室には有利である。
【0012】
本発明のさらなる実施の形態によると、医療/スポーツ(例えば、高地トレーニング)用に室内(航空機内)に酸素を還元した空気を生成するために好適な防火システムを開示する。低酸素で呼吸すると、血液中のヘモグロビンを増殖しやすくなる。ヘモグロビンが増加すると、より多くの酸素を血液中に運ぶことが可能になる。
【0013】
酸素を還元する本発明の燃料電池システムは、例えば、室内トレーニング、睡眠室、作業空間、より小さな実施の形態では、呼吸用マスクで低酸素を供給するシステムとして好適である。競技者は、したがって、自分たちの成績を伸ばすことができ、登山者は、高度のより高い場所により長く滞在するための準備をすることができる。
【0014】
酸素を還元した排気の必要な量と品質は、一般的に、実際に防火する部屋に依存する。例えば、部屋の密度(空気が入れ替わる割合(air renewal rate))、保存する品物の物質特性、または人間の存在などが、部屋、燃料電池と還元を行う防火システムの制御と調整をモニタする際の決定的な要因となる。
【0015】
本発明のさらなる実施の形態によると、防火システムはさらに、部屋の中の酸素含有量を調節する調節制御部を含む。
【0016】
酸素含有量の調整は、燃料電池のカソードのラムダ値を変更することによって実行してもよい。ラムダ値は、燃料電池に供給する酸素の量と燃料電池側で変換される酸素の量との比率を表す。この比率は、燃料電池の空気供給(送風機)を調節することによって調整することができる。カソード排気ガスの酸素含有量が高すぎる場合、空気の供給、したがって、ラムダ値は減少することになる。このため、部屋の側の酸素含有量は、十分なカソード排気を部屋に供給することによって制御することができる。
【0017】
このため、酸素含有量は、仕様に応じて調整または調節してもよい。制御/調節は、完全に自動で行ってもよい。部屋に人間が入る必要のある場合は、例えば、酸素含有量を調整して、略15%volとなるようにしてもよい。このようにして、部屋に人間が入ることを可能にしながら、一方で、点火の危険または火災の危険を通常の空気の場合と比較して大幅に減少する。防火システムは、したがって、安全で、予防的である。
【0018】
一方で、例えば、調節制御部によって確実に酸素成分を、常に所定の最大値、例えば12%vol以下を下回るようにとどめることができる。
【0019】
当然のことながら、調節制御部を単なる制御部として設計してもよい。調節は手動で実行するようにしてもよい。
【0020】
本発明の実施の形態では、調節制御部を、燃料電池のカソードの空気供給、燃料電池のアノードの燃料供給、窒素の豊富なカソード排気の部屋への供給、の少なくとも一つを制御または調節するように設計する。
【0021】
燃料電池の出力は、供給する燃料が多いか少ないか、空気が多いか少ないか、コンシューマが必要とする電力が多いか少ないかなどの要件に応じて調整することができる。さらに、窒素の豊富なカソード排気の部屋への導入を、例えば、対応するバルブを調節制御部によって動作させて制御または調整してもよい。
【0022】
本発明のさらなる実施の形態によると、防火システムはさらに、カソード排気を部屋に供給する前に周囲空気と混合する混合部を含む。このため、カソード排気の酸素含有量を、カソード排出口以降で所定のレベルまで増加させることができる。さらに、排気を冷却して、熱交換器を不要または削減することができる。混合部は、中央制御システムによって制御してもよい。
【0023】
本発明のさらなる実施の形態によると、防火システムはさらに、部屋の中の酸素含有量、部屋の中の水素含有量、部屋の中の温度、部屋の中の圧力、部屋の中の水分含有量からなる群の少なくとも一つの物理パラメータを測定する測定部と、部屋の中の燃焼指標(fire characteristic)を識別する検出器と、を含む。さらに、防火システムは、測定部が測定した物理パラメータを調節制御部に送信するデータラインを含む。
【0024】
このため、部屋の条件をモニタすることができる。例えば、部屋の温度が上昇する、または煙が発生すると、カソード排気を供給して酸素含有量を下げ、発生した火災を消火することができる。同様に、圧力もモニタすることができる。圧力が所定の値、例えば、火災パラメータが煙の発生強度に関連する、重大値(fortified)を超えた場合、窒素の豊富なカソード排気を供給してもよい。所定のパラメータの自動的および恒常的な保守は、防火システムの調節制御部が主として行うことができる。
【0025】
本発明のさらなる実施の形態によると、防火システムはさらに、配管システムの排気の酸素含有量、配管システムの排気の水素含有量、配管システムの排気の二酸化炭素含有量、配管システムの排気の一酸化炭素含有量、配管システムの排気の窒素酸化物含有量、配管システムの排気の体積流量、配管システムの排気の温度、配管システムの排気の圧力、配管システムの排気の水分含有量を含む群から選択された少なくとも一つの物理パラメータを測定する測定部を含む。さらに、防火システムは、測定部が測定した物理パラメータを調節制御部に送信するデータラインを含んでもよい。
【0026】
本発明のさらなる実施の形態によると、防火システムはさらに、配管システムの排気を周囲の空気に解放するバルブを含む。例えば、配管システムの排気の酸素含有量が所定の値を越えた、または所定の値を下回った場合、測定部がこれを検出すると、調節制御部に送信し、必要な場合はバルブを作動して、排気を部屋に供給せずに周囲の大気に放出してもよい。
【0027】
本発明のさらなる実施の形態によると、防火システムは部屋の加圧を調節する圧力解除バルブを含む。
【0028】
例えば、部屋の圧力が所定のしきい値を超える、または部屋の内部圧力と部屋の周囲環境の圧力の差が所定のパラメータを超えた場合、空気を解放してもよい。
【0029】
本発明のさらなる代表的な実施の形態では、防火システムはさらに、窒素の豊富なカソード排気を圧縮して、消火性能を向上するコンプレッサおよび/または窒素の豊富なカソード排気を冷却する熱交換器を含む。
【0030】
これによって、窒素の豊富なカソード空気を部屋に供給する前に圧縮または冷却することができる。
【0031】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、防火システムはさらに、窒素の豊富なカソード排気から水を凝縮する凝縮装置と、凝縮した水を貯める貯水槽とを含む。
【0032】
これによって、カソード排気の水を生成して、貯めることができる。こうして貯めた水を、航空機の水供給部に供給する、あるいは火災の際に消化に使用してもよい。
【0033】
凝縮装置から航空機の水システムに(貯水槽で凝縮した水を貯める必要のないように)直接ラインを配設してもよい。
【0034】
さらに、水素改質装置が炭化素水から水素を生成するために必要であるため、凝縮装置から水素改質装置システムへ供給してもよい。
【0035】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、防火システムは部屋を適度に調節するため、空調制御装置を含む。これによって、部屋の酸素含有量に影響を与えることなく、空気の排気、冷却、再び部屋への供給を行うことができる。さらに、空調制御装置を、部屋に供給する前に、燃料電池の排気を調整するために用いてもよい。したがって、凝縮の後、部屋に供給する前の温度を再び所定のレベルに調節することができる。
【0036】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、防火システムはさらに、部屋から燃料電池のカソードに空気を供給する供給用ラインを含み、部屋の酸素含有量をこれによってさらに低下することができる。
【0037】
部屋の酸素成分を一層低減し、防火を一層向上する場合、例えば、制御調節装置によってこの供給を切り換えるようにしてもよい。その他の場合(または同時に)、燃料電池に外部空気または客室内の空気を供給するようにしてもよい。
【0038】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、調節制御部を、熱交換器、コンプレッサ、混合部、圧力解除バルブ、抽気バルブ、空調制御装置、および水素改質装置への水の供給を制御または調節するように設計する。
【0039】
仕様に応じて、部屋に導く窒素の豊富なカソード排気ガスの温度を冷却して下げるようにしてもよい。さらに、アノード供給空気、カソード供給空気または、部屋に供給する窒素の豊富なカソード排気を調整してもよい。
【0040】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、カソード排気をさらなる燃料電池と相互接続して、一つのカソードから排気された空気を他の燃料電池の供給に用いるようにしてもよい。これによって、相互接続された燃料電池から排気された空気の酸素含有量を一層下げることができる。
【0041】
本発明のさらなる代表的な実施の形態の防火システムによると、カソード排気を、酸素を低減する他の装置と相互接続してもよい。この場合、例えば、空気分離膜が好適である。これによって、カソード排気を、酸素の豊富な空気と窒素の豊富な空気の2つの流れに分離する。酸素の豊富な空気は、大気に放出し、残った窒素の豊富な空気を部屋に供給するようにしてもよい。酸素の豊富な空気は大気に放出し、残った窒素の豊富な空気は部屋に供給するようにしてもよい。
【0042】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、防火システムに必要な電気および熱エネルギーは燃料電池から直接供給する。
【0043】
このため、外部からエネルギーの供給を不要にできる。システムは自給型で、自体のエネルギーを生成するように動作してもよい。
【0044】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、火災の危険を下げる部屋は、航空機内の部屋である。
【0045】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、防火システムは上述のように、航空機内の部屋の防火のために使用する。
【0046】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、かかる防火システムは、建築物内の部屋の防火のために使用する。
【0047】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、かかる(防火)システムは、高地のシミュレーションおよび室内の低酸素化のため、一般的な還元を行うために使用する。
【0048】
さらに、航空機内の部屋の防火のための上記の防火システムを含む航空機を提供する。
【0049】
さらに、本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、燃料電池によって窒素の豊富なカソード排気を生成し、窒素の豊富なカソード排気を部屋に導き、部屋の酸素含有量を低下して、火災の危険を低減する防火方法を提供する。
【0050】
これによって、航空機の室内の防火の改善可能な方法を提供できる。ハロンシステムなどの消火システムを不要にできる。さらに、電子ベイ(electronic bay)などの航空機の所定の領域や隠れた狭い領域を、それらの領域の酸素含有量を低下することによって、有効に火災を防止できる。
【0051】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、部屋の中の酸素含有量、部屋の中の圧力、部屋の中の酸素含有量、部屋の中の水分含有量、部屋の中の水素含有量、または部屋の中の煙の発生などの部屋の中の物理パラメータを測定する。測定したこれらのパラメータは測定部から部屋の中の酸素含有量を調節する調節制御部に送信することができる。部屋の中の酸素含有量は、カソード排気を部屋に供給することによって調整してもよい。カソード排気の酸素含有量は、制御部により、カソードのラムダ値を制御することによって調整してもよい。さらに、部屋に供給する前、混合部が酸素含有量を増加し、空気分離装置がカソード排気の酸素含有量を一層低下するようにしてもよい。
【0052】
本発明のさらなる代表的な実施の形態によると、例えば、排気の酸素含有量、排気の水素含有量、排気の二酸化炭素含有量、排気の一酸化炭素含有量、排気の窒素酸化物含有量、排気の体積流量、排気の温度、排気の圧力、排気の水分含有量などの配管システムの物理パラメータを測定する。さらに、防火システムは、測定した物理パラメータを測定部から調節制御部に送信するデータラインを含んでもよい。
【0053】
これによって、部屋の酸素含有量を部屋の所定の条件に従って調整することができる。
【0054】
本発明のさらなる代表的な実施の形態は、従属の請求項に記載している。
【0055】
本発明の好ましい代表的な実施の形態について図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略フロー図である。
【図2】本発明のさらなる代表的な実施の形態の防火システムの概略フロー図である。
【図3】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【図4】本発明のさらなる代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【図5】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【図6】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【図7】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【図8】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【図9】本発明の代表的な実施の形態の防火システムの概略原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図面の実例は模式的なものであり、縮尺どおりではない。
【0058】
以下、図面についての説明においては、同一または類似の構成については同一の参照符号を用いる。
【0059】
図1に、本発明の代表的な実施の形態に係わる、例えば航空機内など室内の火災の危険性を低減する防火システムの模式的なフロー図を示す。図1に示すように、防火システム100は、注入口側に対応する原材料5、9を有し、電気エネルギー101、熱エネルギー102および酸素成分を減少した空気2を放出する燃料電池または燃料電池アセンブリ1を備える。
【0060】
この空気および燃料電池には、燃料電池1の設計に応じて水蒸気を加えることができる。そして、酸素を還元した空気1を防火のために対応するライン16を介して防火対象の部屋へ供給する。
図2に、本発明のさらなる実施の形態に係わる防火システム100の模式的なフロー図を示す。図2に示すシステムでは、排気2を、凝縮装置19により、水20と乾燥した窒素の豊富な(酸素の少ない)空気202とに分離する。ここでが、乾燥した窒素の豊富な空気202のみが不活性保護ガスとして作用し、ライン16を介して防火対象の部屋へ供給される。
【0061】
全部屋および対象を、燃料電池の排気により「不活性する」、または室内および対象内の全火災をカソード排気により消火する。酸素含有量を略15vol%(体積百分率)を下回るように減少させるため、これらの部屋および対象に人間および動物が定住してはならないという制限をつけてもよい。略17vo%で、火災の可能性は大幅に減少するが、人間が長期間滞在することは依然として可能である。酸素成分を減少させると、火災または爆発の危険性を減らすことができる。
【0062】
燃料電池の排気ガスを使用することは、環境に優しく、無害である。
【0063】
電流、熱、および/または水を得るために燃料電池システムの使用する、酸素の少ない空気は副産物として取り除かれる。
【0064】
防火システム100は、移動車両または航空機、および例えば建築物内など、固定用途に用いることができる。
【0065】
図3および図4に、本発明のさらなる代表的な実施の形態に係わる防火システム100の原理図を模式的に示す。燃料電池1としては、あらゆる種類の燃料電池を用いてもよい。さらに、複数の燃料電池1を備えてもよく、これらは例えば燃料電池バッテリとして相互に接続して、または(余剰を)別々の場所に取付けてもよい(図5の燃料電池システム501、502、503、および部屋504、505を参照)。このようにして、発明の防火システム100の安全性をさらに高めることができる。
【0066】
使用する燃料電池1としては、例えば、いわゆるアルカリ燃料電池(AFC)、プロトン交換膜型燃料電池(PEMFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)、固体酸化物型燃料電池(SOFC)、またはダイレクトアルコール/メタノール型燃料電池(DAFC/DMFC)を用いることができる。しかしながら、その他の種類の燃料電池も可能であり望ましい。
【0067】
図3から明らかなように、燃料電池1には、アノード側に燃料3が、カソード側に空気4が供給される。
【0068】
アノード31に供給される燃料3は、燃料電池の種類によって異なる。燃料電池がどの種類であるかは重要でないと考えられる。例えば(航空機燃料に存在する)炭化水素を改質または貯蔵して得られる水素を燃料3として使用してもよい。水素の改質に水が必要となる場合、この水を貯水部から改質装置へ供給用ラインを介して供給してもよい。
【0069】
燃料電池源5は、測定制御調節部6がモニタして調節する。この点において、これはセンサとして動作してもよく、例えば体積、温度、および/または圧力、または質量を測定し、その後測定した対応する物理パラメータをさらに処理し、これに基づいて対応する制御または調節を行う。
【0070】
測定したデータはライン27を介して中央制御/調節部23に送信してもよい。中央制御/調節部23は、その後、燃料供給5において、例えば対応する値を適切に調整するなど、対応する調整を行う。
【0071】
燃料3を燃料電池1の温度および圧力レベルにするために、必要に応じて、熱交換器7および/またはコンプレッサ8を燃料電池1に接続してもよい。
【0072】
燃料電池カソード32のカソード側空気供給9は、燃料供給5と同様に、測定制御調節部10がモニタし、制御/調節してもよい。さらに、測定パラメータは、供給された空気の体積、温度、圧力、質量または質量流、およびラムダ値(過剰な空気)または純度であってもよい。
【0073】
また、測定データは、ライン26を介して中央制御/調節部23に送信してもよい。中央制御/調節部23は、その後、空気供給9において、対応するバルブの調整などをしてもよい。
【0074】
加えて、フィルタ部11、送風機12、熱交換器13、またはコンプレッサ14は燃料電池1および中央制御/調節部23に個別に接続してもよく、または組み合わせて接続してもよい。
【0075】
空気供給9では、空気が窒素を含有していることが重要である。航空機では、例えば、外気または客室内の空気を用いてもよい。
【0076】
窒素が豊富なカソード排気2が供給される部屋25または対象25からライン15を介して再度燃料電池1に空気を通す可能性も存在する。このようにして、部屋25における酸素成分はさらに低下し、これによって防火の効果を高くすることができる。
【0077】
また、ライン15およびその他の空気供給部4を、中央制御/調節部23を介して制御または調節してもよい。
【0078】
カソード側空気供給9よりもカソード2の方が排気ガスの酸素成分が低下し、窒素の割合が高いことが重要である。燃料電池の種類によっては、カソード側で水素/酸素反応が発生する限りにおいて、カソード排気は発生した生産水を含む。
【0079】
この排気2は、その窒素の割合が増加していることから不活性な特性を有しており、このため、火災はそもそも存在できない、または少なくとも通常の条件下よりもそれほど激しくは燃え広がらないことになる。
【0080】
例えば、酸素変換率(ラムダ比)が2(供給される酸素の50%が燃料電池1内で水素と反応して水となることを意味する)のカソード排気2は、略10.5%volの酸素成分しか有さない。通常の空気の酸素成分は略21%volである。
【0081】
この排気は、配管システム16を介して直接部屋または対象15に供給してもよく、そこで部屋または対象15内の酸素成分の減少に寄与する。
【0082】
測定部401、403(図4参照)を介して、カソード排気は継続的にモニタされ、酸素成分、水素の割合、圧力、温度、水分含有量、体積流量、二酸化炭素、一酸化炭素、および酸化窒素含有量のうち少なくとも一つの物理パラメータがモニタされる。例えば、部屋25または燃料電池のアノード注入口またはカソード注入口に供給される前の配管システム16内に、さらなる測定点402、404、405を配置してもよい。測定データは、中央制御/調節部23へ送信される。状況に応じて、バルブを開放して、部屋への供給または大気への放出と切り替えてもよい。
【0083】
窒素の豊富なカソード排気2は、コンプレッサ17および/または熱交換器18を介して、部屋/対象25に供給される前に圧縮および/または冷却してもよい。
【0084】
すでに述べたように、燃料電池のタイプによって、必要であれば、窒素の豊富なカソード排気2は水を含む。この場合、(コンプレッサ17および熱交換器18に加えて、またはこれに代えて)凝縮装置19を接続してもよい。凝縮装置19は水を凝縮し、これを貯水槽20に貯水または直接外部の水システム201に送る。水システム20は機内コンシューマであってもよいが、消火用の消火システム32であってもよい。また、この追加の消火システム32は、中央制御/調節部23が制御してもよい。水素改質装置406を備えることにより、凝縮された水を改質装置処理に供給することができる。
【0085】
こうして、凝縮の度合いに応じてわずかに湿ったまたは完全に乾燥した残りの空気は、すでに述べたように、部屋の内部の火元に、直接またはコンプレッサ21を介して供給することができる。
【0086】
部屋25内の空気を、所定の酸素含有量まで減少してもよい。酸素含有量は用途に応じて変化してもよい。
【0087】
15%volの酸素含有量では、材料のほとんどはもはや燃えることがない。部屋への入室は依然としてほぼ常時可能である。
【0088】
例えば、中央制御/調節部23を、部屋25の酸素含有量が15%volで一定となるようにプログラムする。しかしながら、その他のプログラムも可能である。例えば、中央制御/調節部23を、部屋25の酸素含有量が常に調節可能な閾値より低くなるようプログラムしてもよい。下から閾値に近づいていく場合には、必要であれば、さらに燃料電池を接続する、または燃料電池の電力を増大して、カソード排気の体積量流を増加させてもよい。
【0089】
部屋25は、このために、(ライン28を介して)中央制御/調節部23に接続される測定装置22を備えてもよい。測定装置22は、部屋25内の酸素含有量、また、必要であれば、例えば、圧力、温度、煙の発生、水素含有量などの追加的なパラメータを常に測定・監視するように機能する。
【0090】
加えて、圧力解除バルブ24が設けて加圧を調節するようにしてもよい。
【0091】
測定装置22は、酸素含有量、温度、および圧力を連続的に測定する。対応する情報が中央制御/調節部23に伝達される。
【0092】
煙の発生は、例えば(ビデオカメラなどを用いて)視覚的にも検知してもよい。取り込んだ画像は、その後電気的に評価され、必要であれば、パイロットが部屋25内の状況の画像を形成することができるように操縦席に送信される。
【0093】
加えて、部屋25から空気を抽出して、これを暖めまたは冷却して部屋に再び供給する空調制御装置を設けてもよい。このようにして、例えば、部屋を暖めることにより、外部から部屋に空気を供給する必要がなくなる。こうして、酸素含有量を一定に保ち、温度を制御することができる。加えて、空調制御装置を供給ライン16の温度調節に用いてもよい。
【0094】
中央制御/調節部23は、特に、排気内の酸素含有量を調整する空気供給9、燃料供給5、窒素の豊富なカソード排気の供給源2、および防火システム100に設置された全バルブ、熱交換器、コンプレッサ、混合部、空調制御装置、および送風機を調節および/または制御する。
【0095】
この制御調節部システムをライン29を介して制御してもよい。部屋25からの供給ライン16をバルブ30を介して調節してもよい。
【0096】
加えて、例えばコンプレッサ、熱交換器、または空調制御装置などのシステムにおいて必要とされる電気および熱エネルギーは、燃料電池1、外部のソース(図3には不図示)、またはこれらの組み合わせから供給してもよい。
【0097】
図6に、燃料電池601、602の直列接続を模式的に示す。燃料電池601のカソード排気は、ここでは別の燃料電池602の空気供給源として機能している。このようにして、第2燃料電池602のカソード排気の酸素含有量をさらに低減している。カソードには、酸素の欠乏により「窒息」することのないように既知の量の酸素を供給する必要があるので、このような技術的な構成を実施できる程度は既知である。ある燃料電池から別の燃料電池への供給ライン、および最後の燃料電池602から部屋603への供給ラインは、図3に示すように、測定装置、コンプレッサ、および熱交換器を配設してもよい。
【0098】
図7に、さらなる実施の形態を示す。ここで、カソード排気701は、例えば空気分離膜などのさらなる酸化還元部(oxygen reduction)702に連結する。このようにして、カソード排気の酸素含有量は、部屋703に供給される前にさらに低くなる。空気分離膜は、空気を酸素の豊富な空気流と窒素の豊富な空気流に分ける。酸素の豊富な部分が周囲に放出され、窒素の豊富な部分が部屋に導かれる。
【0099】
燃料電池601の一般的な酸化還元の原理を、図8に示す。防火、品物の保管、高地トレーニング、およびその他多くの用途で用いられる酸化還元の利点は、以下の分野においても燃料電池を補完することができる。燃料電池は、電流および熱の生成において、静かに、低排出かつ効率的に動作する。酸化還元(oxygen reduction)の全ての用途と組み合わせて、燃料電池はエネルギーと安全システムに寄与する。電流および熱を局所的に使用、または供給してもよい。排気ガスは部屋801内の酸素含有量を減少させる。部屋801は、防火され、保管した品物の酸化を減少させる。さらなる利点は少なくとも70°Cとなる燃料電池の動作温度により、排気ガスがほぼ無菌/殺菌と考えられることにある。
【0100】
燃料電池は、エネルギー、防火、高地シミュレーション、あるシステムでは保管条件の改善を実現する。
【0101】
スポーツ、医療、およびロジスティックの分野で追加的な用途を有する自給エネルギーおよび安全システムの模式的な原理図を図9に示す。電流は、様々な方法で再生可能に生成され、水素と酸素を生成する電解槽901に供給してもよい。
【0102】
電流は、例えば、光起電902、水力903、風力904、またはその他の方法905で生成する。対応する発電機906(例えば、水力発電プラントまたは風力タービン)は、電解槽901から電流を導く。
【0103】
電解槽は、水から水素と酸素とを生成してもよい。酸素は、例えば産業用途で用いてもよく、周囲に放出してもよい。生成された水素は貯蔵部907に貯蔵してもよく、また直接燃料電池908に供給してもよい。電解槽のかわりに、水素を、バイオガス貯蔵部911、炭化水素貯蔵部912、または天然ガス貯蔵部913から、改質装置909によって生成してもよい。酸素は貯蔵部910に貯蔵する。
【0104】
水素に加えて、燃料電池は供給部914を介して供給される空気を必要とする。生成したエネルギーは熱または電気の形で、熱コンシューマ915または電気コンシューマ916に供給してもよく、またはネットワークで供給してもよい。同様に、生成した水923を用いてもよい。酸素の少ない空気917の用途として多数の用途が可能であり、例えば、防火919、高地シミュレーション920、および医療用途921などでの使用、または食料またはプラスチックを保存するための酸化還元(oxydation reduction)などがある。酸素の少ない空気は、分離装置918で生成された水から分離する。
【0105】
本発明は、その構成を図面に示す好適な実施の形態に限定されるものではない。加えて、開示する解決方法および発明原理、さらにはほぼ異なる実施の形態を応用した様々な変形形態が想到可能である。
【0106】
加えて、「含む」という表現はその他の要素またはステップを排除するものではなく、「不定冠詞」または「一つの、ある」という表現は複数を除外するものではないことに留意されたい。さらに、上記実施の形態の一つを参照して説明した特徴またはステップは、その他の上記実施の形態の他の特徴またはステップとの組み合わせで用いることも可能であることに留意されたい。特許請求の範囲の参照符号は、限定とみなすべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内における火災の危険を低減する防火システムであって、
該防火システム(100)は、
窒素の豊富なカソード排気を生成する燃料電池(1)と、
前記窒素の豊富なカソード排気を部屋(room)(26)に供給して、該部屋(25)の酸素含有量を低減させて、前記部屋(25)の火災の危険を低下させる導管部(16)と、
配管システムの排気の酸素含有量、配管システムの排気の水素含有量を含む群から選択した物理パラメータを測定する測定部と、
前記燃料電池のカソードのラム値を変更することによって前記部屋(25)の中の前記酸素含有量を調整する調節制御部(23)と、を含み、
前記調節制御部(23)が、前記燃料電池(1)の前記カソードへの空気供給(9)を制御または調整するように構成された、防火システム。
【請求項2】
さらに、前記部屋(25)の中の前記酸素含有量を変更する調節制御部(23)を含む、請求項1記載の防火システム(100)。
【請求項3】
前記調節制御部(23)が、前記燃料電池(1)の前記カソードへの空気供給(9)、前記燃料電池(1)のアノードへの燃料供給(5)、および前記部屋(25)の中への前記窒素の豊富なカソード排気を供給、の少なくとも一つを制御または調節するように構成された、請求項2記載の防火システム(200)。
【請求項4】
さらに、前記部屋(25)の中の酸素含有量、前記部屋の中の水素含有量、前記部屋(25)の中の温度、前記部屋(25)の中の圧力、前記部屋(25)の中の煙の発生を含む群から選択した少なくとも一つの物理パラメータを測定する第1の測定部(6、10、22)と、
前記第1の測定部(22)によって測定した前記物理パラメータを前記調節制御部(23)に送信するデータライン(26、27、28)と、を含む、請求項1から請求項3迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項5】
前記配管システムの排気の酸素含有量、前記配管システムの排気の水素含有量、前記配管システムの排気の二酸化炭素含有量、前記配管システムの排気の一酸化炭素含有量、前記配管システムの排気の窒素酸化物含有量、前記配管システムの排気の体積流量、前記配管システムの排気の温度、前記配管システムの排気の圧力、前記配管システムの排気の水分含有量を含む群から選択された物理パラメータを測定する第2の測定部をさらに含む、請求項1から請求項4迄の何れかに記載の防火システム。
【請求項6】
前記第1の測定部または前記第2の測定部から測定された物理パラメータを前記調節制御部に送信するデータラインをさらに含む、請求項1から請求項5迄の何れかに記載の防火システム。
【請求項7】
前記カソード排気を周囲に解放する抽気バルブをさらに含む、請求項1から請求項6までの何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項8】
前記部屋(25)の加圧を調整する圧力解除バルブ(23)をさらに含む、請求項1から請求項7迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項9】
前記窒素の豊富なカソード排気を圧縮するコンプレッサ(17、21)と、
前記窒素の豊富なカソード排気を冷却する熱交換器(18)と、
窒素の豊富な空気を周囲の空気と混合する混合部と、の少なくとも一つをさらに含む、請求項1から請求項8迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項10】
前記窒素の豊富なカソード排気から水を凝縮する凝縮装置(19)と、
凝縮された水を貯水する貯水槽(20)と、をさらに含む、請求項1から請求項9迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項11】
前記部屋の温度を調節する空調制御装置をさらに含む、請求項1から請求項10迄の何れかに記載の防火システム。
【請求項12】
前記部屋(25)から前記燃料電池(1)のカソードに空気供給(9)を行う供給用ライン(15)をさらに含み、
前記部屋(25)の酸素含有量をさらに低下することができる、請求項1から請求項11迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項13】
前記調節制御部(23)がさらに、熱交換器(18)、コンプレッサ(8、14、17、21)、圧力解除バルブ(24)、空調制御装置、抽気バルブ、混合部、および水素改質装置の水の供給を制御または調節するように構成された、請求項1から請求項12迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項14】
前記防火システム(100)に必要な電気および熱エネルギーが、前記燃料電池(1)から直接供給される、請求項1から請求項13迄の何れかに記載の防火システム(100)。
【請求項15】
前記燃料電池(1)に接続した第2の燃料電池(602)または空気分離膜をさらに含み、
前記カソード排気の酸素含有量を一層低減する、請求項1から請求項14迄の何れかに記載の防火システム。
【請求項16】
前記部屋が航空機内の部屋である、請求項1から請求項15迄の何れかに記載の防火システム。
【請求項17】
航空機内の部屋(25)を防火する、請求項1から請求項16迄の何れかに記載の防火システム(100)の使用。
【請求項18】
建物内の部屋(25)を防火する、請求項1から請求項16迄の何れかに記載の防火システム(100)の使用。
【請求項19】
船舶内の部屋(25)を防火する、請求項1から請求項16迄の何れかに記載の防火システム(100)の使用。
【請求項20】
スポーツ、医療用途、または品物の保管のための部屋の通常の酸化還元のための、請求項1から請求項16迄の何れかに記載の防火システム(100)の使用。
【請求項21】
前記カソードの酸化還元した空気は、前記カソードの酸化還元した空気を呼吸するための呼吸用マスクまたは空気マスクによって供給される、請求項20記載の使用。
【請求項22】
航空機の部屋(25)を防火する、請求項1から請求項16迄の何れかに記載の防火システム(100)を含む、飛行機。
【請求項23】
部屋(25)を防火する方法であって、該方法は、
前記部屋(25)の外部から空気を燃料電池(1)に供給するステップと、
前記燃料電池(1)によって窒素の豊富なカソード排気を生成するステップと、
前記窒素の豊富なカソード排気を前記部屋(25)に供給して、前記部屋(25)の酸素含有量を低減し、前記部屋(25)の火災の危険を低下させるステップと、
配管システムの排気の酸素含有量と、配管システムの排気の水素含有量と、を含む群から選択された物理パラメータを測定するステップと、
調節制御部(23)によって前記燃料電池のカソードのラムダ値を変更することにより前記部屋(25)の中の酸素含有量を調節するステップと、を含み、
前記調節制御部(23)は、前記燃料電池(1)の前記カソードへの空気供給(9)を制御または調節するように構成された、方法。
【請求項24】
前記部屋(25)の中の酸素含有量を調整するステップをさらに含む、請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記部屋(25)の中の酸素含有量、前記部屋の中の水素含有量、前記部屋(25)の中の温度、前記部屋の中の水分含有量、前記部屋(25)の中の圧力、前記部屋(25)の中の燃焼指標の検知を含む群から選択した少なくとも一つの物理パラメータを測定するステップと、
測定した前記物理パラメータを測定部(22)から調節制御部(23)に送信して、前記燃料電池のカソードのラムダ値を制御することによって、前記部屋(25)の酸素含有量を調整するステップと、を含む、請求項22または請求項23の何れかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−62250(P2013−62250A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−224835(P2012−224835)
【出願日】平成24年10月10日(2012.10.10)
【分割の表示】特願2008−539343(P2008−539343)の分割
【原出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(311014956)エアバス オペレーションズ ゲーエムベーハー (54)
【氏名又は名称原語表記】Airbus Operations GmbH
【住所又は居所原語表記】Kreetslag 10,21129 Hamburg,Germany
【Fターム(参考)】