燃料電池用燃料ボトルおよびこれを用いた燃料カートリッジ
【課題】ハードケースに効率よく収納でき、必要な容量や成形性などを確保できる燃料電池用燃料ボトルおよびこれを用いた燃料カートリッジを提供すること。
【解決手段】燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部１１に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体１２を備えた燃料電池用燃料ボトル１０で、ボトル本体１２の胴部が、略楕円形状の横断面上でノズル部中心Ｏnから短軸方向前後の距離Ｌ1，Ｌ2が異なる形状に成形する。これにより、燃料ボトル１０の必要な容量を確保しながらハードケースに収納した場合の押ボタンの可動スペースを確保する。
【解決手段】燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部１１に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体１２を備えた燃料電池用燃料ボトル１０で、ボトル本体１２の胴部が、略楕円形状の横断面上でノズル部中心Ｏnから短軸方向前後の距離Ｌ1，Ｌ2が異なる形状に成形する。これにより、燃料ボトル１０の必要な容量を確保しながらハードケースに収納した場合の押ボタンの可動スペースを確保する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は燃料電池用燃料ボトルおよびこれを用いた燃料カートリッジに関し、メタノール燃料電池のメタノール燃料を充填し、ハードケースに収納して押ボタンで押して流出させるのに適した形状や容量を確保でき、ブロー成形で成形できるようにしたものである。
【背景技術】
【０００２】
液体燃料から直接発電することができる液体型燃料電池が種々開発されつつあり、メタノールを燃料とする直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）では、改質器を必要とせず小型にできることから携帯用電子機器の電源としての利用が注目されている。
【０００３】
特に、パッシブ方式とよばれる直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）では、燃料電池本体側に設けた燃料タンクに液体燃料であるメタノールが入れられた燃料カートリッジを連結してメタノールを直接補給することが行われ、燃料供給用のポンプを必要とせず、一層の小型化を図ることができる（特許文献１参照）。
【０００４】
このような直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）では、燃料であるメタノールを収縮性のあるボトル状の内側容器に入れ、その外側をハードケースで構成された外側容器で覆って保護した状態の燃料カートリッジが使用される。
【特許文献１】特開２００５−７１７１３号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、このような燃料電池用のメタノール燃料が充填されたボトルをハードケースで覆った燃料カートリッジでは、ボトルを収縮させて流出させる方法の1つに外側のハードケースに押ボタンを設けて内側のボトルを収縮させることが行なわれるが、この場合には、ハードケースに押ボタンの可動スペースが必要となり、内側容器には、形状や容量の確保、成形性等の問題がある。
【０００６】
この発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたもので、ハードケースに効率よく収納でき、必要な容量や成形性などを確保できる燃料電池用燃料ボトルおよびこれを用いた燃料カートリッジを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記従来技術の有する課題を解決するためこの発明の請求項１記載の燃料電池用燃料ボトルは、燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルであって、前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形されてなることを特徴とするものである。
【０００８】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルで、前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形されてなり、略楕円形状のボトルのノズル中心と胴部の短軸方向前後の距離を変えて胴部中心とずらすことで、必要な容量を確保しながらハードケースに収納して押ボタンの可動スペースを確保できるようにしている。
【０００９】
また、この発明の請求項２記載の燃料電池用燃料ボトルは、請求項１記載の構成に加え、前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形されてなることを特徴とするものである。
【００１０】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形されてなり、ノズル部以外のボトル本体の短軸方向前後のブロー比を略均一にでき、ボトルとしての強度の確保が容易にできるようになる。
【００１１】
さらに、この発明の請求項３記載の燃料電池用燃料ボトルは、請求項１または２記載の構成に加え、前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部が成形されてなることを特徴とするものである。
【００１２】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部が成形されてなり、一層の容量の確保が容易にできるようになる。
【００１３】
また、この発明の請求項４記載の燃料電池用燃料ボトルは、請求項１〜３のいずれかに記載の構成に加え、前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン（ＣＯＣ）樹脂層を1層備えて成形されてなることを特徴とするものである。
【００１４】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン（ＣＯＣ）樹脂層を1層備えて成形されてなり、メタノールの透過性を抑制したボトルにできるようになる。
【００１５】
さらに、この発明の請求項５記載の燃料電池用の燃料カートリッジは、前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成してなることを特徴とするものである。
【００１６】
この燃料電池用の燃料カートリッジによれば、前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成してなり、ノズル中心からの距離が短い短軸側の表面を押ボタンで押すようにすることで、ハードケースに効率よく収納でき、必要な容量や成形性などを確保できる燃料電池用の燃料カートリッジとなる。
【発明の効果】
【００１７】
この発明の請求項１記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルで、前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形してあるので、略楕円形状のボトルのノズル中心と胴部の短軸方向前後の距離を変えて胴部中心とずらすことで、必要な容量を確保しながらハードケースに収納して押ボタンの可動スペースを確保することができる。
【００１８】
また、この発明の請求項２記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形したので、ノズル部以外のボトル本体の短軸方向前後のブロー比をボトル前後で略均一にでき、均一な延伸によりボトルとして必要な強度を容易に確保することができる。
【００１９】
さらに、この発明の請求項３記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部を成形したので、ハードケースでの押ボタンの可動スペースを確保しつつ、一層容量の確保が容易となる。
【００２０】
また、この発明の請求項４記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン（ＣＯＣ）樹脂層を1層備えて成形したので、環状オレフィン樹脂層でボトルのメタノールの透過性の抑制を一層確実にすることができる。
【００２１】
さらに、この発明の請求項５記載の燃料電池用の燃料カートリッジによれば、前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成したので、ノズル中心からの距離が短い短軸側の表面を押ボタンで押すようにすることで、ハードケースに効率よく収納することができ、必要な容量や成形性などを確保することができる燃料電池用の燃料カートリッジとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図１はこの発明の燃料電池用燃料ボトルの一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。また、図２はこの発明の燃料電池用燃料ボトルを用いた燃料カートリッジの一実施の形態にかかる正面図および断面図である。さらに、図３はこの発明の燃料電池用燃料ボトルの成形に用いるブロー金型の断面図であり、図４はこの発明の燃料ボトルの他の一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。
【００２３】
この燃料電池用燃料ボトル１０は、メタノールを燃料とする直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）の燃料電池本体の燃料タンクに燃料を直接補給するパッシブ方式の燃料電池のためのメタノールを入れる燃料ボトルである。
【００２４】
この燃料ボトル１０は、図1に示すように、収縮性を有するプラスチックによりブロー成形されてメタノールを充填して使用されるものであり、先端にノズル部１１を有するとともに、横断面形状が略楕円形状のボトル本体１２を有する扁平なボトル状に成形されている。
【００２５】
この燃料ボトル１０では、ブロー成形の際のパリソン中心となるノズル部１１の中心Ｏnに対して、胴部となるボトル本体１２の略楕円形状の横断面において、ノズル部１１の中心Ｏｎを通る短軸方向の、中心Ｏnから前後端までの距離Ｌ1、Ｌ2が異なる長さとしてあり、ノズル部１１の中心Ｏnとボトル本体１２の中心Ｏbがずれた状態とされ、前面１２ａまでの距離Ｌ1が短く、後面１２ｂまでの距離Ｌ2が長くなっている。
【００２６】
これにより、この燃料ボトル１０を、図２に示す燃料カートリッジ２０のノズル部１１の中心から前後面側までの距離を２・Ｌ＝２・Ｌ2としたハードケース２１に収納することで、ボトル本体１２の前面１２ａ側にＬ2−Ｌ1分のスペースＳを確保することができ、このスペースＳを押ボタン２２の可動スペースとすることができる。
【００２７】
このような燃料ボトル１０をブロー成形する場合には、通常、パリソン中心とノズル中心Ｏnとを一致させるとともに、成形金型のパーティングラインＰＬ1およびボトル本体１２の底部のピンチ部１３をパリソン中心に合わせてブロー成形することが行なわれる。
【００２８】
このような通常のブロー成形で燃料ボトル１０を成形すると、ノズル中心Ｏnの前後面１２ａ，１２ｂのブロー比が中心からの距離Ｌ1、Ｌ2の違いにより異なることになってボトル本体１２の強度が均一にならなくなる。
【００２９】
そこで、この燃料ボトル１０では、図３に示すように、ボトル本体１２の一対の成形金型３０のパーティングラインＰＬを、例えば略楕円形状の横断面の短軸方向の略中央部で、ボトル中心Ｏbの長軸方向両側に配置するとともに、ボトル本体１２の底部のピンチ部１３も同様に、ボトル中心Ｏbの下部中央に配置して成形するようにしている。
【００３０】
このようなパーティングラインＰＬおよびボトル本体１２の底部のピンチ部１３により、ノズル中心Ｏnとボトル本体１２の中心Ｏbとが偏心した燃料ボトル１０であっても前後面１２ａ，１２ｂのブロー比を略一定にして均一に延伸することができ、強度を均一にすることができる。
【００３１】
また、この燃料ボトル１０は、メタノールを入れるとともに、押し出すことができる収縮性およびスクイズ性を有する必要があるとともに、メタノールの透過性を抑制する必要があり、使用合成樹脂素材として環状オレフィン樹脂層を少なくとも1層備えたものが好ましい。例えば、燃料ボトル１０を環状オレフィン樹脂の単層としたり、環状オレフィン樹脂の最内層や中間層に使用した多層構造として成形する。なお、多層構造における他の樹脂層には、ポリオレフィン（ＰＯ）系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ乳酸（ＰＬＡ）樹脂、ポリブチレンサクシネート（ＰＢＳ）樹脂などが好適に用いられ、また、多層構造における接着性樹脂層には、直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）や酸変性ポリオレフィン樹脂などが好適に用いられる。
【００３２】
この燃料ボトル１０には、その上端部に突き出して形成されたノズル部１１に燃料電池本体側と着脱可能に接続されるカップラー（図示省略）が装着される。
【００３３】
このカップラーとしては、互いにワンタッチで着脱可能な一対の嵌合凹凸部となるプラグおよびソケットを備え、例えば燃料ボトル１０側には、嵌合凸部となるプラグがノズル部１１に装着され、嵌合凹部となるソケットが燃料電池本体側に設けられ、プラグおよびソケットに弁機構としてばねなどで付勢された弁体がそれぞれ設けられ、互いを装着・連結した状態で連通して燃料を流出させることができ、分離・離脱した状態で密閉できる構造としたものなどが使用される。
【００３４】
このようなプラスチック製の燃料ボトル１０は、剛性を有し、燃料ボトル１０を内側に収納するとともに、外側から押圧し収縮させてメタノール燃料を押し出し可能な外側容器となるハードケースに収納されて燃料電池用の燃料カートリッジ２０が構成される。
【００３５】
この燃料カートリッジ２０のハードケース２１は、図２に示すように、燃料ボトル１０を内側に収納できるように前後面で分割された二分割構造とされ、前面部材２１aに押ボタン２２が設けられ、押ボタン２２の下端部を支点として内側に揺動させて押し込むことができるようにしてある。また、このハードケース２１には、燃料ボトル１０のノズル部１１を覆う外側ノズル部２１ｂが前面部材２１ａと後面部材２１ｃとのそれぞれに半割り状に突き出して形成してあり、外側ノズル部２１ｂの外周のねじ部に外側ノズル２１ｄをねじ込んでそれぞれを連結し、燃料ボトル１０のノズル部１１の外周を覆って保護し、さらにキャップ２３をかぶせて密封できるようにしてある。
【００３６】
したがって、この燃料カートリッジ２０では、ハードケース２１内に燃料ボトル１０のボトル本体１２の膨らみの少ない前面１２ａを押ボタン２２側として収納し、二つ割りの前面部材２１ａおよび後面部材２１ｃを合わせるように閉じた後、外側ノズル２１ｄをねじ込み、キャップ２３をねじ込むことで、燃料ボトル１０のほぼ全体を収納して密封した状態にできるとともに、押ボタン２２の可動スペースＳを確保することができる。
【００３７】
この燃料カートリッジ２０の密封状態からキャップ２３を取り外すことで、カップラーのプラグのみを露出させて燃料電池本体側に連結可能な状態とすることができ、この状態でプラグを燃料電池本体のソケットと連結した後、ハードケース２１の押ボタン２２を押すことで、内側の燃料ボトル１０のボトル本体１２の胴部の前面１２ａが押され、メタノール燃料を燃料ボトル１０から流出させて燃料電池本体側に供給することができる。
【００３８】
一方、このような燃料カートリッジ２０のハードケース２１では、前面部材２１ａの中央部に押ボタン２２が配置してあり、押ボタン２２の両側に空間がある。
【００３９】
そこで、このハードケース２１の押ボタン２２の両側の空間を利用して容量増大を図った燃料ボトル４０を使用することもできる。
【００４０】
この容量増大を図った燃料ボトル４０は、例えば図４に示すように、燃料ボトル１０のボトル本体１２の前面１２ａの両側に外方に突き出した張り出し部４１を形成する。
【００４１】
この燃料ボトル４０により、燃料カートリッジ２０では、押ボタン２２の可動スペースＳを確保することができ、燃料ボトル１０に比べ、両側の張り出し部４１の分だけメタノールの充填容量を増大することができる。
【００４２】
この張り出し部４１の大きさは、例えば、ノズル中心Ｏｎとボトル本体１２の中心Ｏbとがほぼ一致する状態であるノズル中心Ｏnからの距離Ｌ1とＬ2がほぼ等しく（Ｌ1≒Ｌ2）なる状態とされる。すなわち、通常の横断面が略楕円形状の扁平なボトルで、押ボタン２２が位置する部分のみを窪ませた形状と同様な形状となっている。
【００４３】
このような燃料電池用の燃料ボトル４０によれば、ハードケース２１に入れた燃料カートリッジ２０の状態では、張り出し部４１の間に押ボタン２２の可動スペースSを確保でき、燃料ボトルとしては、ハードケース２１の内部空間を有効に利用して燃料ボトル４０の容量を両側の張り出し部４１で最大限大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【００４４】
【図１】この発明の燃料電池用燃料ボトルの一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。
【図２】この発明の燃料電池用燃料ボトルを用いた燃料カートリッジの一実施の形態にかかる正面図および断面図である。
【図３】この発明の燃料電池用燃料ボトルの成形に用いるブロー金型の断面図である。
【図４】この発明の燃料ボトルの他の一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。
【符号の説明】
【００４５】
１０ 燃料ボトル
１１ ノズル部
１２ ボトル本体
１２ａ 前面
１２ｂ 後面
１３ ピンチ部
２０ 燃料カートリッジ
２１ ハードケース
２１ａ 前面部材
２１ｂ 外側ノズル部
２１ｃ 後面部材
２１ｄ 外側ノズル
２２ 押ボタン
２３ キャップ
３０ 成形金型
Ｌ,Ｌ1，Ｌ2， ノズル中心からの距離
Ｏn ノズル中心
Ｏb ボトル中心
Ｏp パリソン中心
ＰＬ、ＰＬ1 パーティングライン
【技術分野】
【０００１】
この発明は燃料電池用燃料ボトルおよびこれを用いた燃料カートリッジに関し、メタノール燃料電池のメタノール燃料を充填し、ハードケースに収納して押ボタンで押して流出させるのに適した形状や容量を確保でき、ブロー成形で成形できるようにしたものである。
【背景技術】
【０００２】
液体燃料から直接発電することができる液体型燃料電池が種々開発されつつあり、メタノールを燃料とする直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）では、改質器を必要とせず小型にできることから携帯用電子機器の電源としての利用が注目されている。
【０００３】
特に、パッシブ方式とよばれる直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）では、燃料電池本体側に設けた燃料タンクに液体燃料であるメタノールが入れられた燃料カートリッジを連結してメタノールを直接補給することが行われ、燃料供給用のポンプを必要とせず、一層の小型化を図ることができる（特許文献１参照）。
【０００４】
このような直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）では、燃料であるメタノールを収縮性のあるボトル状の内側容器に入れ、その外側をハードケースで構成された外側容器で覆って保護した状態の燃料カートリッジが使用される。
【特許文献１】特開２００５−７１７１３号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、このような燃料電池用のメタノール燃料が充填されたボトルをハードケースで覆った燃料カートリッジでは、ボトルを収縮させて流出させる方法の1つに外側のハードケースに押ボタンを設けて内側のボトルを収縮させることが行なわれるが、この場合には、ハードケースに押ボタンの可動スペースが必要となり、内側容器には、形状や容量の確保、成形性等の問題がある。
【０００６】
この発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたもので、ハードケースに効率よく収納でき、必要な容量や成形性などを確保できる燃料電池用燃料ボトルおよびこれを用いた燃料カートリッジを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記従来技術の有する課題を解決するためこの発明の請求項１記載の燃料電池用燃料ボトルは、燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルであって、前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形されてなることを特徴とするものである。
【０００８】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルで、前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形されてなり、略楕円形状のボトルのノズル中心と胴部の短軸方向前後の距離を変えて胴部中心とずらすことで、必要な容量を確保しながらハードケースに収納して押ボタンの可動スペースを確保できるようにしている。
【０００９】
また、この発明の請求項２記載の燃料電池用燃料ボトルは、請求項１記載の構成に加え、前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形されてなることを特徴とするものである。
【００１０】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形されてなり、ノズル部以外のボトル本体の短軸方向前後のブロー比を略均一にでき、ボトルとしての強度の確保が容易にできるようになる。
【００１１】
さらに、この発明の請求項３記載の燃料電池用燃料ボトルは、請求項１または２記載の構成に加え、前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部が成形されてなることを特徴とするものである。
【００１２】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部が成形されてなり、一層の容量の確保が容易にできるようになる。
【００１３】
また、この発明の請求項４記載の燃料電池用燃料ボトルは、請求項１〜３のいずれかに記載の構成に加え、前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン（ＣＯＣ）樹脂層を1層備えて成形されてなることを特徴とするものである。
【００１４】
この燃料電池用燃料ボトルによれば、前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン（ＣＯＣ）樹脂層を1層備えて成形されてなり、メタノールの透過性を抑制したボトルにできるようになる。
【００１５】
さらに、この発明の請求項５記載の燃料電池用の燃料カートリッジは、前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成してなることを特徴とするものである。
【００１６】
この燃料電池用の燃料カートリッジによれば、前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成してなり、ノズル中心からの距離が短い短軸側の表面を押ボタンで押すようにすることで、ハードケースに効率よく収納でき、必要な容量や成形性などを確保できる燃料電池用の燃料カートリッジとなる。
【発明の効果】
【００１７】
この発明の請求項１記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルで、前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形してあるので、略楕円形状のボトルのノズル中心と胴部の短軸方向前後の距離を変えて胴部中心とずらすことで、必要な容量を確保しながらハードケースに収納して押ボタンの可動スペースを確保することができる。
【００１８】
また、この発明の請求項２記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形したので、ノズル部以外のボトル本体の短軸方向前後のブロー比をボトル前後で略均一にでき、均一な延伸によりボトルとして必要な強度を容易に確保することができる。
【００１９】
さらに、この発明の請求項３記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部を成形したので、ハードケースでの押ボタンの可動スペースを確保しつつ、一層容量の確保が容易となる。
【００２０】
また、この発明の請求項４記載の燃料電池用燃料ボトルによれば、前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン（ＣＯＣ）樹脂層を1層備えて成形したので、環状オレフィン樹脂層でボトルのメタノールの透過性の抑制を一層確実にすることができる。
【００２１】
さらに、この発明の請求項５記載の燃料電池用の燃料カートリッジによれば、前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成したので、ノズル中心からの距離が短い短軸側の表面を押ボタンで押すようにすることで、ハードケースに効率よく収納することができ、必要な容量や成形性などを確保することができる燃料電池用の燃料カートリッジとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２２】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図１はこの発明の燃料電池用燃料ボトルの一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。また、図２はこの発明の燃料電池用燃料ボトルを用いた燃料カートリッジの一実施の形態にかかる正面図および断面図である。さらに、図３はこの発明の燃料電池用燃料ボトルの成形に用いるブロー金型の断面図であり、図４はこの発明の燃料ボトルの他の一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。
【００２３】
この燃料電池用燃料ボトル１０は、メタノールを燃料とする直接メタノール型燃料電池（ＤＭＦＣ）の燃料電池本体の燃料タンクに燃料を直接補給するパッシブ方式の燃料電池のためのメタノールを入れる燃料ボトルである。
【００２４】
この燃料ボトル１０は、図1に示すように、収縮性を有するプラスチックによりブロー成形されてメタノールを充填して使用されるものであり、先端にノズル部１１を有するとともに、横断面形状が略楕円形状のボトル本体１２を有する扁平なボトル状に成形されている。
【００２５】
この燃料ボトル１０では、ブロー成形の際のパリソン中心となるノズル部１１の中心Ｏnに対して、胴部となるボトル本体１２の略楕円形状の横断面において、ノズル部１１の中心Ｏｎを通る短軸方向の、中心Ｏnから前後端までの距離Ｌ1、Ｌ2が異なる長さとしてあり、ノズル部１１の中心Ｏnとボトル本体１２の中心Ｏbがずれた状態とされ、前面１２ａまでの距離Ｌ1が短く、後面１２ｂまでの距離Ｌ2が長くなっている。
【００２６】
これにより、この燃料ボトル１０を、図２に示す燃料カートリッジ２０のノズル部１１の中心から前後面側までの距離を２・Ｌ＝２・Ｌ2としたハードケース２１に収納することで、ボトル本体１２の前面１２ａ側にＬ2−Ｌ1分のスペースＳを確保することができ、このスペースＳを押ボタン２２の可動スペースとすることができる。
【００２７】
このような燃料ボトル１０をブロー成形する場合には、通常、パリソン中心とノズル中心Ｏnとを一致させるとともに、成形金型のパーティングラインＰＬ1およびボトル本体１２の底部のピンチ部１３をパリソン中心に合わせてブロー成形することが行なわれる。
【００２８】
このような通常のブロー成形で燃料ボトル１０を成形すると、ノズル中心Ｏnの前後面１２ａ，１２ｂのブロー比が中心からの距離Ｌ1、Ｌ2の違いにより異なることになってボトル本体１２の強度が均一にならなくなる。
【００２９】
そこで、この燃料ボトル１０では、図３に示すように、ボトル本体１２の一対の成形金型３０のパーティングラインＰＬを、例えば略楕円形状の横断面の短軸方向の略中央部で、ボトル中心Ｏbの長軸方向両側に配置するとともに、ボトル本体１２の底部のピンチ部１３も同様に、ボトル中心Ｏbの下部中央に配置して成形するようにしている。
【００３０】
このようなパーティングラインＰＬおよびボトル本体１２の底部のピンチ部１３により、ノズル中心Ｏnとボトル本体１２の中心Ｏbとが偏心した燃料ボトル１０であっても前後面１２ａ，１２ｂのブロー比を略一定にして均一に延伸することができ、強度を均一にすることができる。
【００３１】
また、この燃料ボトル１０は、メタノールを入れるとともに、押し出すことができる収縮性およびスクイズ性を有する必要があるとともに、メタノールの透過性を抑制する必要があり、使用合成樹脂素材として環状オレフィン樹脂層を少なくとも1層備えたものが好ましい。例えば、燃料ボトル１０を環状オレフィン樹脂の単層としたり、環状オレフィン樹脂の最内層や中間層に使用した多層構造として成形する。なお、多層構造における他の樹脂層には、ポリオレフィン（ＰＯ）系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ乳酸（ＰＬＡ）樹脂、ポリブチレンサクシネート（ＰＢＳ）樹脂などが好適に用いられ、また、多層構造における接着性樹脂層には、直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）や酸変性ポリオレフィン樹脂などが好適に用いられる。
【００３２】
この燃料ボトル１０には、その上端部に突き出して形成されたノズル部１１に燃料電池本体側と着脱可能に接続されるカップラー（図示省略）が装着される。
【００３３】
このカップラーとしては、互いにワンタッチで着脱可能な一対の嵌合凹凸部となるプラグおよびソケットを備え、例えば燃料ボトル１０側には、嵌合凸部となるプラグがノズル部１１に装着され、嵌合凹部となるソケットが燃料電池本体側に設けられ、プラグおよびソケットに弁機構としてばねなどで付勢された弁体がそれぞれ設けられ、互いを装着・連結した状態で連通して燃料を流出させることができ、分離・離脱した状態で密閉できる構造としたものなどが使用される。
【００３４】
このようなプラスチック製の燃料ボトル１０は、剛性を有し、燃料ボトル１０を内側に収納するとともに、外側から押圧し収縮させてメタノール燃料を押し出し可能な外側容器となるハードケースに収納されて燃料電池用の燃料カートリッジ２０が構成される。
【００３５】
この燃料カートリッジ２０のハードケース２１は、図２に示すように、燃料ボトル１０を内側に収納できるように前後面で分割された二分割構造とされ、前面部材２１aに押ボタン２２が設けられ、押ボタン２２の下端部を支点として内側に揺動させて押し込むことができるようにしてある。また、このハードケース２１には、燃料ボトル１０のノズル部１１を覆う外側ノズル部２１ｂが前面部材２１ａと後面部材２１ｃとのそれぞれに半割り状に突き出して形成してあり、外側ノズル部２１ｂの外周のねじ部に外側ノズル２１ｄをねじ込んでそれぞれを連結し、燃料ボトル１０のノズル部１１の外周を覆って保護し、さらにキャップ２３をかぶせて密封できるようにしてある。
【００３６】
したがって、この燃料カートリッジ２０では、ハードケース２１内に燃料ボトル１０のボトル本体１２の膨らみの少ない前面１２ａを押ボタン２２側として収納し、二つ割りの前面部材２１ａおよび後面部材２１ｃを合わせるように閉じた後、外側ノズル２１ｄをねじ込み、キャップ２３をねじ込むことで、燃料ボトル１０のほぼ全体を収納して密封した状態にできるとともに、押ボタン２２の可動スペースＳを確保することができる。
【００３７】
この燃料カートリッジ２０の密封状態からキャップ２３を取り外すことで、カップラーのプラグのみを露出させて燃料電池本体側に連結可能な状態とすることができ、この状態でプラグを燃料電池本体のソケットと連結した後、ハードケース２１の押ボタン２２を押すことで、内側の燃料ボトル１０のボトル本体１２の胴部の前面１２ａが押され、メタノール燃料を燃料ボトル１０から流出させて燃料電池本体側に供給することができる。
【００３８】
一方、このような燃料カートリッジ２０のハードケース２１では、前面部材２１ａの中央部に押ボタン２２が配置してあり、押ボタン２２の両側に空間がある。
【００３９】
そこで、このハードケース２１の押ボタン２２の両側の空間を利用して容量増大を図った燃料ボトル４０を使用することもできる。
【００４０】
この容量増大を図った燃料ボトル４０は、例えば図４に示すように、燃料ボトル１０のボトル本体１２の前面１２ａの両側に外方に突き出した張り出し部４１を形成する。
【００４１】
この燃料ボトル４０により、燃料カートリッジ２０では、押ボタン２２の可動スペースＳを確保することができ、燃料ボトル１０に比べ、両側の張り出し部４１の分だけメタノールの充填容量を増大することができる。
【００４２】
この張り出し部４１の大きさは、例えば、ノズル中心Ｏｎとボトル本体１２の中心Ｏbとがほぼ一致する状態であるノズル中心Ｏnからの距離Ｌ1とＬ2がほぼ等しく（Ｌ1≒Ｌ2）なる状態とされる。すなわち、通常の横断面が略楕円形状の扁平なボトルで、押ボタン２２が位置する部分のみを窪ませた形状と同様な形状となっている。
【００４３】
このような燃料電池用の燃料ボトル４０によれば、ハードケース２１に入れた燃料カートリッジ２０の状態では、張り出し部４１の間に押ボタン２２の可動スペースSを確保でき、燃料ボトルとしては、ハードケース２１の内部空間を有効に利用して燃料ボトル４０の容量を両側の張り出し部４１で最大限大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【００４４】
【図１】この発明の燃料電池用燃料ボトルの一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。
【図２】この発明の燃料電池用燃料ボトルを用いた燃料カートリッジの一実施の形態にかかる正面図および断面図である。
【図３】この発明の燃料電池用燃料ボトルの成形に用いるブロー金型の断面図である。
【図４】この発明の燃料ボトルの他の一実施の形態にかかる正面図、平面図および側面図である。
【符号の説明】
【００４５】
１０ 燃料ボトル
１１ ノズル部
１２ ボトル本体
１２ａ 前面
１２ｂ 後面
１３ ピンチ部
２０ 燃料カートリッジ
２１ ハードケース
２１ａ 前面部材
２１ｂ 外側ノズル部
２１ｃ 後面部材
２１ｄ 外側ノズル
２２ 押ボタン
２３ キャップ
３０ 成形金型
Ｌ,Ｌ1，Ｌ2， ノズル中心からの距離
Ｏn ノズル中心
Ｏb ボトル中心
Ｏp パリソン中心
ＰＬ、ＰＬ1 パーティングライン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルであって、
前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形されてなることを特徴とする燃料電池用燃料ボトル。
【請求項２】
前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形されてなることを特徴とする請求項１記載の燃料電池用燃料ボトル。
【請求項３】
前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部が成形されてなることを特徴とする請求項１または２記載の燃料電池用燃料ボトル。
【請求項４】
前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン樹脂層を1層備えて成形されてなることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の燃料電池用燃料ボトル。
【請求項５】
前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成してなることを特徴とする燃料電池用の燃料カートリッジ。
【請求項１】
燃料電池用燃料が充填され先端のノズル部に燃料電池本体側と接続可能なカップラーが装着されるとともに、胴部横断面が略楕円形状とされてブロー成形されるボトル本体を備えた燃料電池用燃料ボトルであって、
前記ボトル本体の前記胴部が、前記略楕円形状の横断面上で前記ノズル部中心から短軸方向前後の距離が異なる形状に成形されてなることを特徴とする燃料電池用燃料ボトル。
【請求項２】
前記ボトル本体の前記略楕円形状の長軸側両端縁のパーティングラインおよび前記ボトル本体底部のピンチ部を、前記ノズル部の中心からずらした短軸側の略中央部に配置して成形されてなることを特徴とする請求項１記載の燃料電池用燃料ボトル。
【請求項３】
前記ボトル本体の前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側に、外方に突出する張り出し部が成形されてなることを特徴とする請求項１または２記載の燃料電池用燃料ボトル。
【請求項４】
前記燃料ボトルは、少なくとも環状オレフィン樹脂層を1層備えて成形されてなることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の燃料電池用燃料ボトル。
【請求項５】
前記請求項１〜４のいずれかに記載の燃料ボトルは、押ボタンを備えたハードケース内に収納され、前記ノズル部中心からの距離が短い短軸側の表面を前記押ボタンで押圧して燃料電池用燃料を流出可能に構成してなることを特徴とする燃料電池用の燃料カートリッジ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００８−５２９５４（Ｐ２００８−５２９５４Ａ）
【公開日】平成２０年３月６日（２００８．３．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−２２６０６８（Ｐ２００６−２２６０６８）
【出願日】平成１８年８月２３日（２００６．８．２３）
【出願人】（０００００３７６８）東洋製罐株式会社 (1,150)
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年３月６日（２００８．３．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年８月２３日（２００６．８．２３）
【出願人】（０００００３７６８）東洋製罐株式会社 (1,150)
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
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