説明

物品情報管理システム

【課題】固有情報を記憶する記憶手段と,固有情報を表示する表示手段とを,それぞれ任意に選択することが可能であり,記憶手段により記憶されている固有情報と表示手段により表示されている固有情報との整合性を容易に確認可能な物品情報管理システムを提供する。
【解決手段】無線タグ2が記憶している記憶固有情報と,表示プレートのバーコードにより示されている表示固有情報とが互いに整合するか否かを判断し,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに整合するか否かの整合情報を無線タグ2に記憶しておき,リーダライタ3によって,無線タグ2に記憶されている整合情報が読み取られ,リーダライタ3のディスプレイ画面30に,整合情報に応じた画像が表示されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,物品等に取り付けられたタグに,当該物品等を識別するための固有情報を記録した物品情報管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
製造過程や流通過程において,物品を識別するためにRFID(Radio Frequency IDentification)を用いた物品情報管理システムが採用されている。該物品情報管理システムは,物品に当該物品の固有情報を記録した無線タグを取り付けておき,無線タグから無線送信された固有情報をRFID用の読取装置により読み取ることによって,物品の識別を行う。
このようなRFIDを用いた物品情報管理システムによれば,物品の固有情報が無線送信されるので,無線タグが物品に埋め込まれている場合や,物品と無線タグが梱包されている場合であっても,外部から当該物品の識別を行うことができる。
【0003】
一方,RFID用の読取装置がない場合,無線タグに記憶された物品の固有情報を読み取ることができないので,物品に,当該物品の固有情報を示すバーコードや識別番号等,RFID用の読取装置がない場合にも物品の識別を行うことが可能な固有情報を表示する表示部を設けておくと便利である。
【0004】
そこで,従来においても,記憶部に記憶された固有情報の無線送信が可能であると共に,表示部に表示する画像を,自動的に,記録部に記録された固有情報に整合させるようにする物品情報管理システムが考案されている(例えば,特許文献1,特許文献2)。
【特許文献1】特開2004−21288号公報
【特許文献2】特開2006−854133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,記憶部に記憶された固有情報を無線送信する従来の無線タグの機能に加えて,表示部に表示する画像を,自動的に,記録部に記録された固有情報に整合させるようにした上記タグの構造は,従来の無線タグの構造に比べて複雑であり,このような上記タグは,コスト高となると共に小型化に限界があり,従来の無線タグに比べて汎用性が乏しいものとなる。
【0006】
一方,物品に,当該物品の固有情報を記録している従来の無線タグを取り付けると共に,紙ラベル等に印刷したバーコード等により該物品の固有情報を示す従来の表示部を設けた構成においては,当該物品の固有情報が変更されたとき,無線タグに記憶されている記憶固有情報の変更と,表示部において示されている表示固有情報の変更との両方が,正しく行われる必要がある。
このとき,記憶固有情報の変更と表示固有情報の変更との何れか一方が行われなかった場合,記憶固有情報が誤って変更された場合,或いは表示固有情報が誤って変更された場合など,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに不整合となり,記憶固有情報と表示固有情報のうち,誤った固有情報に基づいて物品の識別が行われると,物品の取り違えが発生し,製造ミスや配送ミスを引き起こす。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,記憶手段により記憶されている固有情報と表示手段により表示されている固有情報との整合性を容易に確認可能な物品情報管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は,(1)物品の固有情報を記憶する記憶手段,(2)前記物品の固有情報を表示する表示手段,(3)前記記憶手段に記憶されている記憶固有情報を変更するための記憶固有情報書換手段,(4)前記記憶固有情報と,前記表示手段に表示された表示固有情報とのいずれか一方,又は両方を読み取る第1の読取手段を具備する物品情報管理システムであって,更に,以下(5)〜(8)の構成要素を具備している。
(5)前記記憶固有情報と,前記表示固有情報とが互いに整合するか否かを判断する整合状態判断手段。
(6)前記整合状態判断手段による判断結果である整合情報を記憶する整合情報記憶手段。
(7)前記整合情報記憶手段が記憶する前記整合情報を読み取る第2の読取手段。
(8)前記第2の読取手段に読み取られた前記整合情報に応じた画像を表示する画像表示手段。
【0008】
本発明の物品情報管理システムによれば,記憶手段により記憶されている固有情報と,表示手段により表示されている固有情報とが互いに整合するか否かの整合情報を記憶する整合情報記憶手段を備えており,この整合情報記憶手段に記憶されている整合情報を第2の読取手段により読み取るだけで,整合・不整合の別を画像表示手段に表示させることができるので,記憶手段により記憶されている固有情報と表示手段により表示されている固有情報との整合性を,その場で判断することなく,極めて容易に確認可能である。
【0009】
前記整合状態判断手段は,前記記憶固有情報と,前記表示固有情報との両情報を読み取り,該両情報が互いに整合するか否かを判断するものであってもよく,また,前記記憶固有情報書換手段による前記記憶固有情報と,前記表示固有情報との変更の態様に応じて,前記記憶固有情報と,前記表示固有情報とが互いに整合するか否かを判断するものであってもよい。
【0010】
前者の整合状態判断手段によれば,読み取った記憶固有情報と表示固有情報とを比較することによって,記憶固有情報と表示固有情報が互いに整合するか否かを直接的に判断することができる。
後者の整合情報判断手段においては,整合情報記憶手段に,表示固有情報と記憶固有情報の両情報が互いに整合する整合情報が記憶されている状態で,表示固有情報と記憶固有情報の何れか一方のみが変更されたような態様においては,整合情報記憶手段に記憶されている整合情報を,表示固有情報と記憶固有情報が不整合である整合情報に変更すればよい。一方,整合情報記憶手段に,表示固有情報と記憶固有情報の両情報が不整合である整合情報が記憶されている状態で,表示固有情報と記憶固有情報の何れか一方のみが変更されたような態様にあっては,整合情報記憶手段に記憶されている整合情報を,表示固有情報と記憶固有情報が互いに整合する整合情報に変更することで,正しい整合情報を得ることができる。
【0011】
更には,前記記憶固有情報書換手段による前記記憶固有情報の変更とは別に,前記表示手段に表示されている表示固有情報を変更可能な表示固有情報書換手段を具備する構成であってもよい。
また,前記第1の読取手段が前記第2の読取手段を兼ねている構成とすることも可能である。
【0012】
具体的な構成においては,前記整合情報記憶手段が,前記物品に取り付けられる無線タグに設けられた記憶手段であるものが考えられる。この場合,前記記憶固有情報と前記整合情報が,前記無線タグの無線送信手段を通じて前記第1の読取手段に伝送される。
【0013】
また,前記第1の読取手段とデータの送受信を行う外部記憶装置が前記整合情報記憶手段を具備しており,前記第1読取手段は,前記表示固有情報,或いは記憶固有情報を読み取ると共に,読み取った前記表示固有情報に対応する整合情報,或いは読み取った前記記憶固有情報に対応する整合情報を,前記外部記憶装置から読み取る構成とすることも可能である。
【0014】
例えば,整合情報が,記憶固有情報と共に,無線タグ等の記憶装置に記憶されている場合,バーコードリーダ等,表示固有情報を読み取るための読取手段によっては,整合情報を直接的に読み取ることができない。
一方,外部記憶装置に表示固有情報に対応する整合情報を記憶させておくこともできる。この場合には,表示固有情報を読み取るための読取手段は,読み取った表示固有情報に対応する整合情報を,外部記憶装置から読み取ることが可能である。
整合情報が,表示固有情報と共にバーコード等により示されており,記憶有情報を読み取るための読取手段によって,直接的に整合情報を読み取ることができない場合も同様である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば,固有情報を記憶する記憶手段と,固有情報を表示する表示手段とを,それぞれ任意に選択することが可能であり,記憶手段により記憶されている固有情報と表示手段により表示されている固有情報との整合性を容易に確認可能な物品情報管理システムを提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。なお,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は,無線タグとバーコードが表示された表示プレートとが取り付けられた物品の全体斜視図,図2は,無線タグとRFID用リーダライタのブロック図,図3は,バーコードリーダのブロック図,図4は,製造ラインにおいて,物品の固有情報が変更される工程を説明するための図,図5は,表示プレートの正面図を含む無線タグとRFID用リーダライタのブロック図,図6は,無線タグ,RFID用リーダライタ,及び印刷装置のブロック図,図7は,表示プレートの正面図を含む無線タグと複合リーダライタのブロック図,図8は,整合情報検査工程を説明するための図,図9は,他の整合情報検査工程を説明するための図である。
【0017】
図1に示すように,RFID(Radio Frequency IDentification)を用いて物品10の識別を行う物品情報管理システムにおいては,物品10に,当該物品10の固有情報を記憶している無線タグ2(記憶手段)が取り付けられている。
無線タグ2は,図2に示すように,IC回路部20と,該IC回路部20に接続された送受信アンテナ21とを有しており,IC回路部20は,制御回路23と,該制御回路23により制御される記憶回路22と送受信回路24を具備している。物品10の固有情報のデータは,無線タグ2のIC回路部20の記憶回路22に格納されており,制御回路23の制御によって,記憶回路22から送受信回路24へと伝送された固有情報データが,無線信号として,送受信アンテナ21からRFID用のリーダライタ3(第1の読取手段の一例)へと送信される。
【0018】
無線タグ2から無線送信された信号は,リーダライタ3の送受信アンテナ32により受信される。リーダライタ3においては,送受信アンテナ32は電子回路部31に接続されており,電子回路部31は,制御回路37と,該制御回路37により制御される送受信回路33と読取回路36を具備している。
リーダライタ3の電子回路部31において,送受信アンテナ32により受信された信号が,送受信回路33から読取回路36(第2の読取手段の一例)に伝送される。読取回路36は,送受信回路33から伝送された信号に基づき,無線タグ2に記憶された記憶固有情報を読み取る読取機能を司るためのものである。該読取回路36により読み取られた記憶固有情報(例えば,製品番号)は,ディスプレイ画面30(画像表示手段の一例)に表示される。
なお,リーダライタ3と無線タグ2との間で行われる無線通信は,例えば,UHF帯,短波帯(13.56MHz),或いはマイクロ波帯(2.45GHz)の信号を用いるものである。
【0019】
図1に示すように,物品10においては,更に,当該物品10の固有情報を示すバーコード1a(表示手段の一例),及び文字列1b(例えば,製品番号)が表示された表示プレート1が取り付けられている。表示プレート1は,物品10に取り付けられた難燃性プラスチックカード上に,バーコード1a等を感熱リライト印字したものである。
図3に示すように,表示プレート1に表示されたバーコード1aにより示される表示固有情報は,バーコードリーダ4(第1の読取手段の一例)により読み取られる。バーコードリーダ4は,発光/受光部41から表示プレート1にレーザ光を照射し,発光/受光部41により表示プレート1からの反射光を受光する。バーコードリーダ4の電子回路部44は,電子回路部44全体を制御する制御回路45と,発光/受光部41により受光された反射光に基づき電気信号を生成する発光/受光回路43と,発光/受光回路43から伝送された信号に基づいて,バーコード1aにより示された表示固有情報を読み取る読取機能を司る読取回路42とを具備している。バーコードリーダ4の読取回路42により読み取られた表示固有情報(例えば,製品番号)は,バーコードリーダ4のディスプレイ画面40(画像表示手段の一例)に表示される。
【0020】
物品10に,このような表示プレート1を取り付けておくことによって,上記RFID用のリーダライタがない状況であっても,バーコードリーダ4を用いてバーコード1aにより示される表示固有情報を読み取ることによって,当該物品10の固有情報を知ることができる。更には,バーコードリーダ4を用いることなく,表示プレート1に表示された文字列1bに基づき,当該物品10の固有情報を知ることも可能である。
【0021】
表示プレート1は,バーコードリーダ4による読み取りが可能であるように,外部に露出した状態で物品10に取り付けられている。これに対し,無線タグ2は,表示プレート1の物品10への取り付け位置によらず,物品10の任意の位置に取り付けることができる。例えば,上記リーダライタと無線タグ2との間の無線通信が可能である限り,無線タグ2が物品10中に埋め込まれていても構わない。
【0022】
ところで,図2に示すRFID用のリーダライタ3は,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を読み取る読取機能を達成するための読取回路36の他に,無線タグ2との間の無線通信によって,無線タグ2に記憶されているデータを削除し,当該無線タグ2に新たなデータを書き込む書込機能を達成するための書込回路34(記憶固有情報書換手段の一例)も具備している。該書込回路34によって,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報が変更される。
【0023】
また,図1に示す表示プレート1に表示されたバーコード1aと文字列1bは,上述のように,感熱リライト印字されたものであり,感熱リライト印字用の印刷装置(表示固有情報書換手段の一例)によって,表示プレート1に表示されているバーコード1aと文字列1bを消去し,当該表示プレート1に新たなバーコード1aと文字列1bを印刷することも可能である。このことによって,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示されている表示固有情報を変更する。
【0024】
図2に示すリーダライタ3は,後述のように,リーダライタ3の上記書込機能による記憶固有情報の変更と,上記印刷装置による印刷の実行を検知し,記憶固有情報の変更と印刷の実行のいずれか一方のみが行われた場合に,記憶固有情報と表示固有情報が互いに不整合になったものと判断する整合情報判断機能のための整合情報判断回路35(整合状態判断手段の一例)を具備している。上記整合情報判断機能による判断結果は,上記書込機能によって,無線タグ2に書き込まれる。
【0025】
図2に示すように,無線タグ2の記憶回路22(整合情報記憶手段の一例)においては,物品10の記憶固有情報が記憶されている記憶固有情報記憶領域22aと,この記憶固有情報と表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示されている表示固有情報とが互いに整合するか否かの整合情報が記憶される整合情報記憶領域22bとが設けられている。無線タグ2の上記記憶固有情報記憶領域22aに記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示されている表示固有情報とは,同じ物品10の固有情報であるから,通常,互いに整合する。
【0026】
物品10に取り付けられた無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を変更したり,当該物品10に取り付けられた表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示されている表示固有情報を変更する場合としては,例えば,図4に示すように,物品10が製造ラインLを流れる中間製品である場合が挙げられる。
製造ラインL中,工程Aの処理が施されていない物品10と,工程Aの処理が施された物品10とを識別するために,工程Aの処理が施されていない物品10については,当該物品10に取り付けられた無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,当該物品10に取り付けられた表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報が,いずれも工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報となっているのに対して,工程Aの処理が施された物品10については,当該物品10に取り付けられた無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,当該物品10に取り付けられた表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報が,いずれも工程Aの処理が施された物品10の固有情報となっている必要がある。
工程Aを含む製造ラインの流れの一例が図4に示される。図4においては,工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報として「123456789」なる製品番号を示し,工程Aの処理が施された物品10の固有情報として「987654321」なる製品番号を示している。
【0027】
製造ラインLにおいて,工程Aの後に,物品10に取り付けられた無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,当該物品10に取り付けられた表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報を,工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報から,工程Aの処理が施された物品10の固有情報へと変更する固有情報書換工程Bが行われる。
工程Aの後,固有情報書換工程Bの前においては,物品10に取り付けられた無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,当該物品10に取り付けられた表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報は,何れも工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報である。このとき,記憶固有情報と表示固有情報が互いに整合する整合情報が無線タグ2に記憶されている。
【0028】
固有情報書換工程Bにおいては,先ず,図5に示すように,リーダライタ3の上記書込回路34によって,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を,工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報から,工程Aの処理が施された物品10の固有情報へと変更される。なお,図5においては,リーダライタ3の書込機能に関する部分のみが示され,記憶固有情報を変更するための信号の流れが点線矢印により示されている。
無線タグ2に記憶されている記憶固有情報のみが変更された後においては,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報は,工程Aの処理が施された物品10の固有情報であるのに対し,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報は,工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報のままである。即ち,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報とは,互いに不整合となる。
【0029】
一方,リーダライタ3においては,前記整合情報判断回路35が,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報の変更を検知しているが,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報が書き換えられたという情報を得ていない。このことによって,整合情報判断回路35は,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報とが,互いに不整合になったものと判断する。
なお,図5においては,書込回路34による記憶固有情報の変更が整合情報判断回路35に検知されることを,書込回路34から整合情報判断回路35に向かう2点鎖線矢印により示している。
【0030】
リーダライタ3の書込回路34は,リーダライタ3の上記整合情報判断回路35の判断結果に応じて,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに不整合である整合情報のデータを無線タグ2における記憶回路22の整合情報記憶領域22bに書き込む。図5においては,整合情報を変更するための信号の流れを実線矢印により示している。
【0031】
通常は,続いて図4に示すように,リーダライタ3の書込回路34が無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を変更した後,印刷装置7が,工程Aの処理が施された物品10の固有情報を示す新たなバーコード1aと文字列1bを,表示プレート1に印刷する。図6に示す印刷装置7とリーダライタ3とは,相互間でのデータの送受信が可能であるように,ケーブル71により接続されており,リーダライタ3から無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を取得し,この記憶固有情報に応じて,上記新たなバーコード1aと文字列1bを印刷する。印刷装置7とリーダライタ3は,無線接続されていてもよい。
【0032】
表示プレート1に上記新たなバーコード1aと文字列1bが正常に印刷されることによって,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されている上記新たなバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報は,何れも,工程Aの処理が施された物品10の固有情報となる。即ち,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されている上記新たなバーコード1aや文字列1bに示されている表示固有情報は,互いに整合する。
【0033】
印刷装置7とリーダライタ3は,相互間でのデータの送受信が可能であるように有線/無線接続されており,印刷装置7により印刷が実行されたことを表すデータが,印刷装置7からリーダライタ3に送信される。このことによって,リーダライタ3は,印刷装置7による印刷の実行の有無を検知することができる。
リーダライタ3の整合情報判断回路35は,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報の変更を検知した後,更に,印刷装置7による印刷の実行を検知することによって,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに整合するものになったと間接的に判断することも可能である。
なお,印刷装置7とリーダライタ3を接続しない構成も可能である。この場合,印刷装置7に対して,新たなバーコード1aと文字列1bを印刷させるためのデータを直接入力する。また,印刷装置7とリーダライタ3を接続しない構成においては,印刷装置7による印刷が実行されたとき,リーダライタ3に対して,印刷が実行されたことをリーダライタ3の整合情報判断回路35に認識させるためのデータを直接入力する。
【0034】
一方,何らかの異常によって,記憶固有情報と表示固有情報とが,何れも工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報である状態から,記憶固有情報が変更されることなく,表示プレート1に上記新たなバーコード1aと文字列1bが印刷された場合,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報は,工程Aの処理が施されていない物品10の固有情報のままであり,一方,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報は,工程Aの処理が施された物品10の固有情報である。即ち,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報とは,互いに不整合となる。
【0035】
このとき,リーダライタ3においては,記憶固有情報の変更を検知しないまま,印刷装置7による印刷の実行を検知することとなり,このことによって,上記整合情報判断回路35は,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aと製品番号により示される表示固有情報とが互いに不整合であるものと判断する。このとき,リーダライタ3の書込回路34は,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに不整合である整合情報のデータを無線タグ2の記憶回路22の整合情報記憶領域22bに書き込む。
また,記憶固有情報と表示固有情報とが整合している状態において,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報が変更された後,何らかの異常により表示プレート1に新たなバーコード1aと製品番号が印刷されず,印刷装置7による印刷の実行が検知されなかった場合,整合情報判断回路35は不整合と判断して,無線タグ2に,記憶固有情報と表示固有情報とが不整合である整合情報を記憶する(図5参照)。
【0036】
上記のように,リーダライタ3の整合情報判断回路35は,記憶固有情報と表示固有情報との変更の態様に応じて,記憶固有情報と表示固有情報とが整合するか否かを間接的に判断することが可能である。
しかしながら,印刷装置7による印刷が実行されたものの,印刷ミス等の異常が生じ,表示プレート1にバーコード1aや文字列1bが正しく印刷されなかった場合,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bに示されている表示固有情報とが互いに不整合となる状況も生じ得る。
そこで,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示されている表示固有情報とが互いに整合するか否かを直接的に判断するために,図7に示す複合リーダライタ6を用いる。
【0037】
複合リーダライタ6は,RFID用の読み取り書きこみ装置の機能と,バーコードリーダの機能を兼ね備えている。複合リーダライタ6は,無線タグ2との間で無線通信を行うためのRFID用送受信アンテナ62と,表示プレートにレーザ光を照射し,表示プレートからの反射光を受光するためのバーコード用発光/受光部61とを具備している。複合リーダライタ6の電子回路部60は,電子回路部60の全体を制御するための制御回路59,RFID用送受信アンテナ62との間でRFID用の信号を送受信するRFID用の送受信回路68,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を読み取る読取機能を司るRFID用読取回路64,無線タグ2に情報データを書き込む書込機能を司るRFID用書込回路65を具備し,更に,バーコードリーダの機能として,バーコード用発光/受光部61からのバーコード信号を受ける発光/受光部69に接続され,バーコード1aにより示される表示固有情報を読み取るバーコード1a読取機能を司るバーコード読取回路66を具備している。複合リーダライタ6の電子回路部60は,更に,RFID用読取回路64とバーコード読取回路66によりそれぞれ読み取った記憶固有情報と表示固有情報とを比較し,両情報が互いに整合するか否かを判断する整合情報判断機能を司る整合情報判断回路67(整合状態判断手段の一例)を具備している。
【0038】
このような複合リーダライタ6によれば,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示される表示固有情報とを両方読み取ることができるので,整合情報判断回路67によって読み取った記憶固有情報と表示固有情報とを比較することによって,記憶固有情報と表示固有情報が互いに整合するか否かを直接的に判断することができる。
複合リーダライタ6は,整合情報判断回路67による判断結果,即ち記憶固有情報と表示固有情報が整合するか否かの整合情報が,RFID用書込回路65によって,無線タグ2の記憶回路22の整合情報記憶領域22bに書き込まれる。
このとき,複合リーダライタ6により読み取られた記憶固有情報と表示固有情報の両方,或いは一方と,複合リーダライタ6の整合情報判断回路67による判断結果,即ち,複合リーダライタ6により読み取られた記憶固有情報と表示固有情報が互いに整合するか否かの整合情報とが,複合リーダライタ6のディスプレイ画面63に表示されるようにしてもよい。
なお,図7においては,複合リーダライタ6が,表示固有情報と記憶固有情報を読み取るための信号の流れが,点線矢印により示され,複合リーダライタ6が,無線タグに整合情報を書き込むための信号の流れが,実線矢印により示されている。
【0039】
複合リーダライタ6は,RFID用のリーダライタとバーコードリーダとを,相互間のデータの送受信が可能であるように連結したものでもよい。このとき,RFID用のリーダライタ,或いはバーコードリーダが具備する整合情報判断回路によって,RFID用のリーダライタにより読み取られた記憶固有情報と,バーコードリーダにより読み取られた表示固有情報とが比較され,両情報が互いに整合するか否かが判断される。
【0040】
上述のように,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報とが整合/不整合である整合情報が無線タグ2に記憶されている構成によれば,リーダライタ3の読取回路36により無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を読み取る際に,整合情報も読み取ることができる。すなわち,前記第1の読取手段が前記第2の読取手段を兼ねているケースである。
また,整合情報を,情報サーバ等,無線タグ2以外の記憶装置に記憶させる構成とすることも可能である。
【0041】
なお,上記固有情報書換工程においては,リーダライタ3の書込回路34により無線タグ2に記憶されている記憶固有情報を変更した後,印刷装置7により表示プレート1に新たなバーコード1aと文字列1bを印刷する構成を説明したが,表示プレート1に新たなバーコード1aと文字列1bを印刷した後,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報の変更を行う固有情報書換工程であってもよい。
【0042】
無線タグ2等の記憶装置に,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aや文字列1bにより示される表示固有情報とが整合するか否かの整合情報が記憶された後,以下のように,リーダライタ3,或いはバーコードリーダ4を用いて,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と,表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示される表示固有情報が互いに整合するか否かを検査する整合情報検査工程を行うことが可能である。
なお,整合情報検査工程においては,リーダライタ3,或いはバーコードリーダ4だけではなく,無線タグ2に記憶されている情報と,バーコード1aによる示されている情報の両方を読み取り可能な読取装置を用いることも可能であり,また,無線タグ2等の記憶装置に記憶されている整合情報のみを読み取る読取装置を用いることも可能である。
【0043】
(リーダライタによる整合情報検査工程)
図8に示すリーダライタ3を用いる整合情報検査工程においては,リーダライタ3の読取回路36が,検査対象となる物品10に取り付けられている記憶手段の一例としての無線タグ2に記憶されている記憶固有情報,及び整合情報を上記無線タグ2が備える前記無線送信手段を通じて伝送されたデータとして読み取る。
図8(a)に示すように,リーダライタ3は,記憶固有情報と表示固有情報が互いに整合する整合情報を読み取った場合,リーダライタ3のディスプレイ画面30に,読み取った記憶固有情報(例えば,製品番号)と,記憶固有情報と表示固有情報が互いに整合する整合情報に対応する画像30a(例えば,「整合」という文字列)を表示する。上記ディスプレイ画面30が,画像表示手段の一例である。
【0044】
一方,リーダライタ3は,図8(b)に示すように,記憶固有情報と表示固有情報が不整合である整合情報を読み取った場合,リーダライタ3のディスプレイ画面30に,読み取った記憶固有情報(例えば,製品番号)と,記憶固有情報と表示固有情報が不整合である整合情報に対応する画像30b(例えば,「不整合」という文字列)を表示する。
整合情報検査工程において,オペレータは,リーダライタ3のディスプレイ画面30に表示される画像に基づき,記憶固有情報と表示固有情報が整合しているか否かを容易に判断することができる。
【0045】
(バーコードリーダによる整合情報検査工程)
バーコードリーダ4を用いる整合情報検査工程を行う場合,図9に示すように,バーコードリーダ4を情報サーバ5(外部記憶装置の一例)に接続する。
情報サーバ5は,当該情報サーバ5に接続されたリーダライタ3,バーコードリーダ4,複合リーダライタ6等,他の装置とのデータの送受信を行う。情報サーバ5は,図7に示す複合リーダライタ6の整合情報判断回路67による判断結果であって,表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示される表示固有情報について,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報と整合するか否かの整合情報を複合リーダライタ6から取得し,記憶している。
【0046】
図9に示すバーコードリーダ4を用いる整合情報検査工程において,バーコードリーダ4が,検査対象となる物品10に取り付けられている表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示される表示固有情報を読み取る。
バーコードリーダ4は,更に,読み取った表示固有情報に対応する整合情報を情報サーバ5から読み取る。
【0047】
図9(a)に示すように,バーコードリーダ4は,読み取った表示固有情報について,該表示固有情報と無線タグ2に記憶されている記憶固有情報とが互いに整合する整合情報を情報サーバ5から読み取った場合,ディスプレイ画面40に,読み取った表示固有情報(例えば,製品番号)と,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに整合する整合情報に応じた画像40a(例えば,「整合」という文字列)を表示する。この場合,上記ディスプレイ画面40が,画像表示手段の一例である。
【0048】
一方,図9(b)に示すように,バーコードリーダ4は,読み取った表示固有情報について,該表示固有情報と無線タグ2に記憶されている記憶固有情報とが互いに不整合である整合情報を情報サーバ5から読み取った場合,ディスプレイ画面40に,読み取った表示固有情報(例えば,製品番号)と,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに不整合である整合情報に応じた画像40b(例えば,「不整合」という文字列)を表示する。
【0049】
このように,上記バーコードリーダを用いる整合情報検査工程においては,RFID用のリーダライタ3を用いることなく,バーコードリーダ4によって,物品10の固有情報,及び記憶固有情報と表示固有情報とが互いに整合するか否かの整合情報を読み取ることができる。
【0050】
このように,無線タグ2や情報サーバ5に,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに整合するか否かの整合情報を記憶しておくことによって,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報をリーダライタ3により読み取る際,或いは,表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示されている表示固有情報をバーコードリーダ4により読み取る際に,記憶固有情報と表示固有情報とが互いに整合か否かを,図7に示す複合リーダライタ6の如き記憶固有情報と表示固有情報の両方の読み取りが可能な装置等を用いて判断することなく,極めて容易に確認することが可能である。
上記整合情報検査工程において,リーダライタ3のディスプレイ画面30,或いはバーコードリーダ4のディスプレイ画面40に,記憶固有情報と表示固有情報が互いに不整合である整合情報に応じた画像30b,40bが表示されたとき,検査対象となっている物品10は,製造ラインから除去される。このことによって,物品10が記憶固有情報と表示固有情報のうち誤った情報に基づいて識別されることを防ぎ,物品10の識別間違いによる製造ミスをなくすことができる。
【0051】
上記整合情報検査工程において,リーダライタ3が,記憶固有情報と表示固有情報が互いに不整合である整合情報を読み取った場合,或いはバーコードリーダ4が,記憶固有情報と表示固有情報が互いに不整合である整合情報を読み取った場合,リーダライタ3のディスプレイ画面30,或いはバーコードリーダ4のディスプレイ画面40に,記憶固有情報と表示固有情報が互いに不整合であることを示す画像30b,40b(例えば,「不整合」という文字列)のみを表示し,物品10の固有情報を一切表示しないようにすることも可能である。
このような表示によれば,リーダライタ3のディスプレイ画面30,或いはバーコードリーダ4のディスプレイ画面40に表示された誤った固有情報に基づいて当該物品10の識別が行われることがなく,物品10の取り違いを確実に防止することができる。
なお,リーダライタ3のディスプレイ画面30,或いはバーコードリーダ4のディスプレイ画面40に,記憶固有情報と表示固有情報が互いに不整合であることを示す画像30b,40bが示された場合においても,記憶固有情報と表示固有情報のうち,何れの情報が誤っているのかが既知であれば,誤っているほうの情報を正しい情報に合わせて変更することも可能である。
【0052】
上記実施形態においては,整合情報が無線タグ2に記憶されている構成を説明したが,整合情報は,表示プレート1に表示されたバーコード1aにより示されるものであってもよい。この場合,バーコードリーダ4を用いてバーコード1aにより示される表示固有情報を読み取る際に,整合情報も読み取ることができる。
バーコード1aにより示される整合情報は,RFID用のリーダライタ3により直接的に読み取ることはできないが,上記実施形態においてバーコードリーダ4を情報サーバ5に接続した構成と同様,RFID用のリーダライタ3を情報サーバ5に接続することによって,該リーダライタ3による整合情報の取得が可能となる。このとき,情報サーバ5は,無線タグ2に記憶されている記憶固有情報について,表示プレート1に表示されているバーコード1aにより示される表示固有情報と整合するか否かの整合情報を,リーダライタ3,或いは複合リーダライタ6から取得し,記憶している。
【0053】
上記実施形態においては,表示プレートとして,プラスチックカード上にバーコード1a等が感熱リライト印字されたものを用いたが,表示プレートとして液晶パネルを用いてバーコード1a等を表示することも可能である。
また,表示プレートとして紙ラベル上にバーコード1a等が印刷されたものを用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の物品情報管理システムは,製造過程や流通過程において,物品の識別に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】無線タグとバーコードが表示された表示プレートとが取り付けられた物品の全体斜視図。
【図2】無線タグとRFID用リーダライタのブロック図。
【図3】バーコードリーダのブロック図。
【図4】製造ラインにおいて,物品の固有情報が変更される工程を説明するための図。
【図5】表示プレートの正面図を含む無線タグとRFID用リーダライタのブロック図。
【図6】無線タグ,RFID用リーダライタ,及び印刷装置のブロック図。
【図7】表示プレートの正面図を含む無線タグと複合リーダライタのブロック図。
【図8】整合情報検査工程を説明するための図。
【図9】他の整合情報検査工程を説明するための図。
【符号の説明】
【0056】
1…表示プレート
1a…バーコード
1b…文字列
2…無線タグ
3…リーダライタ
4…バーコードリーダ
5…情報サーバ
7…印刷装置
10…物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の固有情報を記憶する記憶手段と,
前記物品の固有情報を表示する表示手段と,
前記記憶手段に記憶されている記憶固有情報を変更するための記憶固有情報書換手段と,
前記記憶固有情報と,前記表示手段に表示された表示固有情報とのいずれか一方,又は両方を読み取る第1の読取手段と,
を具備する物品情報管理システムにおいて,
前記記憶固有情報と,前記表示固有情報とが互いに整合するか否かを判断する整合状態判断手段と,
前記整合状態判断手段による判断結果である整合情報を記憶する整合情報記憶手段と,
前記整合情報記憶手段が記憶する前記整合情報を読み取る第2の読取手段と,
前記第2の読取手段に読み取られた前記整合情報に応じた画像を表示する画像表示手段と,
を具備する物品情報管理システム。
【請求項2】
前記整合状態判断手段が,前記記憶固有情報と,前記表示固有情報との両情報を読み取り,該両情報が互いに整合するか否かを判断するものである請求項1に記載の物品情報管理システム。
【請求項3】
前記整合状態判断手段が,前記記憶固有情報書換手段による前記記憶固有情報と,前記表示固有情報との変更の態様に応じて,前記記憶固有情報と,前記表示固有情報とが互いに整合するか否かを判断するものである請求項1に記載の物品情報管理システム。
【請求項4】
前記記憶固有情報書換手段による前記記憶固有情報の変更とは別に,前記表示手段に表示されている表示固有情報を変更可能な表示固有情報書換手段を具備する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の物品情報管理システム。
【請求項5】
前記第1の読取手段が前記第2の読取手段を兼ねている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の物品情報管理システム。
【請求項6】
前記整合情報記憶手段が,前記物品に取り付けられる無線タグに設けられた記憶手段であり,前記記憶固有情報と前記整合情報が,前記無線タグの無線送信手段を通じて前記第1の読取手段に伝送される請求項1〜請求項5のいずれかに記載の物品情報管理システム。
【請求項7】
前記第1の読取手段とデータの送受信を行う外部記憶装置が前記整合情報記憶手段を具備しており,前記第1の読取手段は,前記表示固有情報,或いは記憶固有情報を読み取ると共に,読み取った前記表示固有情報に対応する整合情報,或いは読み取った前記記憶固有情報に対応する整合情報を,前記外部記憶装置から読み取る請求項1〜請求項6のいずれかに記載の物品情報管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−26187(P2009−26187A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190722(P2007−190722)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】