説明

物品整列装置

【課題】 物品整列装置において、物品を高速排出すること。
【解決手段】 固定床50の床面51を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、移動床60を固定床50に対し搬送方向の下流側に配置するとともに、移動床60をその床面61が固定床50の床面51に対する上位と下位に位置付ける昇降動作を繰り返し、上位に位置付けされた移動床60の床面61を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、移動床60の搬送方向の下流側で、固定床50の床面51より低位となる位置に排出シュート70を配置してなる物品整列装置40であって、移動床60が排出シュート70に臨む側に下流向けエア吹出し口66を備えてなるもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品整列装置に関する。
【背景技術】
【0002】
キャップ等の物品整列装置として、特許文献1に記載の如く、物品が回転自在に通過できる鉛直流路と、該鉛直流路の下方に位置し、該鉛直流路で略一定方向に整えられた上記物品を受け取る物品受け部と、該物品受け部の下方に配設され、加圧エアを上記鉛直流路に噴射するエア噴射部と、上記物品を略一定方向に整えるために、上記鉛直流路中を上昇する上記加圧エアの流量、圧力を調整する調整機器とを備えるものである。
【特許文献1】特許第2501951号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の従来技術では、一定方向に整えられた物品を物品受け部に受け取った後、この物品の物品受け部から搬送コンベアへの排出を自然落下によっており、物品を高速排出できない。
【0004】
また、特許文献1に記載の従来技術では、物品の姿勢を加圧エアのみによって一定方向に整えようとするものであり、大風量のエアが必要になり、大きなブロア等の付帯設備が必要になる。また、物品の方向を整えるための鉛直流路を長くとる必要があり、大規模な設備になる。
【0005】
本発明の課題は、物品整列装置において、物品を高速排出することにある。
【0006】
本発明の他の課題は、物品整列装置において、物品を簡易な設備で整列することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、固定床の床面を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、移動床を固定床に対し搬送方向の下流側に配置するとともに、移動床をその床面が固定床の床面に対する上位と下位に位置付ける昇降動作を繰り返し、上位に位置付けされた移動床の床面を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、移動床の搬送方向の下流側で、固定床の床面より低位となる位置に排出シュートを配置してなる物品整列装置であって、移動床が排出シュートに臨む側に下流向けエア吹出し口を備えてなるようにしたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1に示す物品整列搬送装置100は、キャップ1をキャップ締め機に供給したり、各種物品を自動組立機に供給することに用いられる。物品整列搬送装置100は、キャップ1を供給して搬送する物品搬送装置10の下流側に物品整列装置40を設置し、物品整列装置40の排出側に物品払出コンベア装置80を設置し、物品払出コンベア装置80に不良品排出リターン装置90を付帯させている。物品整列搬送装置100は、物品整列装置40の排出方向に対して物品払出コンベア装置80の払出方向を直交配置しているが、物品整列装置40の排出方向と物品払出コンベア装置80の払出方向を同一方向にし、これを1列に集約したり、複数列にしても良い。
【0009】
物品搬送装置10と物品整列装置40は、後に詳述するが、物品1を一定の整列姿勢(キャップ1の天面側を下位とする姿勢)に整列して物品払出コンベア装置80に排出する。
【0010】
物品払出コンベア装置80は、物品整列装置40の排出側に設けられ、物品整列装置40の排出方向に直交配置される第1ベルトコンベア81と、第1ベルトコンベア81の下部に配置される第2ベルトコンベア82と、第1ベルトコンベア81と第2ベルトコンベア82の間に配置される上下反転シュート83を有して構成される。第1ベルトコンベア81は駆動部81Aにより駆動され、物品位置規制ガイド81B、上下反転シュート83への渡りプレート81Cを備える。第2ベルトコンベア82は駆動部82Aにより駆動され、物品位置規制ガイド82B、最終渡りプレート82Cを備える。第1ベルトコンベア81は正逆方向に切替運転可能にされ、左右2方向に物品を排出することもできる。上下反転シュート83は物品1に応じて交換され、物品1を所望の方向に反転させるが、物品1の目標整列方向によっては不使用とし、その場合は第1ベルトコンベア81から払出す。
【0011】
第1ベルトコンベア81から払出す場合と、第2ベルトコンベア82から払出す場合とではその高さが異なるため、装置全体を昇降させる装置を備えることが好ましい。
【0012】
不良品排出リターン装置90は、不良品検出センサ91、不良品排出装置92、不良品排出シュート93、エアエジェクタ94、リターン用フレキシブルタイプチューブ95を有して構成される。不良品検出センサ91は物品払出コンベア装置80の例えば第1ベルトコンベア81により搬送中の物品1の姿勢が目標整列姿勢にあるか否かを検出する。不良品検出センサ91はレーザ式高さ検出器にて構成できるが、画像センサ等を用いることもできる。不良品排出装置92は、不良品検出センサ91により整列不良と認められた物品1を物品払出コンベア装置80の側傍の不良品排出シュート93に排出する。不良品排出装置92は高圧エア吹出し装置にて構成できるが、エアシリンダ等の機械式装置等を用いることもできる。不良品排出シュート93に排出された不良物品1は、エアエジェクタ94により吸引された後に圧送され、リターン用フレキシブルタイプチューブ95を介して物品搬送装置10の最上流に戻される。エアエジェクタ94は圧縮エアを供給されると、細孔又はスリットから吹出される高速エアがエジェクタ内面に流れ、入口側には吸引力、出口側には圧送力が発生する。リターン用フレキシブルタイプチューブ95はベルトコンベアに代えることもできる。
【0013】
以下、物品搬送装置10について説明する。
物品搬送装置10は、図2〜図4に示す如く、架台11の一端側から他端側に向かう方向を物品搬送方向とし、その一端側に入口シュート12を設け、入口シュート12の裏面に搬送力を高めるためのバイブレータ13を装備してある。
【0014】
物品搬送装置10は、架台11に設けた支持部材14に複数の固定床20を支持する。物品搬送装置10は、複数の固定床20の各個の床面21を互いに搬送方向の下流側に向けて下り勾配(水平に対する角度θ、下流側に向けて下りが正、上りが負の値:例えば5〜35度)(図5)をなすように配置している。このとき、各固定床20の床面21は、それ自体でも、搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように傾斜した斜面とされている。固定床20にバイブレータを装備し、搬送力を高めても良い。
【0015】
物品搬送装置10は、架台11に支持した昇降駆動装置15に左右のサイドガイド板16を連結し、架台11に支持したスライド軸17にサイドガイド板16に固定してあるスライド部18をスライド自在に嵌合している。また、架台11とスライド部18の間には、衝撃緩和ダンパ19を介装している。左右のサイドガイド板16は、入口シュート12と固定床20の巾方向の両側に配置されるとともに、複数の移動床30を挟んで備える。複数の移動床30の各個を各固定床20に対し搬送方向の側傍(本実施例では上流側の側傍)に隣接配置する。固定床20と移動床30は一定の間隔を介して搬送方向に沿って交互に配置されるものになる。物品搬送装置10は、昇降駆動装置15により、サイドガイド板16及び移動床30の昇降動作を繰り返す(移動床30を昇降駆動装置15に直に連結し、サイドガイド板16は必ずしも昇降させる必要はない)。即ち、各移動床30を同時にそれらの床面31が隣接する固定床20の床面21に対する上位(図5(A))と下位(図5(B))に位置付ける昇降動作を繰り返す。
【0016】
各移動床30の床面31は、上位において固定床20の床面21より上に突出し、下位において固定床20の床面21より下に没入する。本発明における「没入」とは、移動床30が固定床20の下方に位置することをいい、具体的には、移動床30全体が完全に固定床20の床面21より下方に位置する完全に没入した場合は勿論、移動床30の床面31が下位状態で固定床20の床面21とほぼ同一位置で停止した場合も含まれる。「ほぼ同一位置での停止」とは、図6(A)に示すように、複数の固定床20の床面21の最下部を結ぶ線に対して各移動床30の床面31の下位状態における最高部を結ぶ線との高さ差yが0〜+5mm、もしくは、yが図9に示す物品の最小寸法aの2〜10%のいずれかになるように位置することをいう。尚、図6(B)は、y=約0mmで、移動床30の床面31が下位状態において固定床20の床面21とほぼ同一位置となった状態を示す。尚、図6(C)は、yがマイナス値となり、移動床30の床面31が下位状態において固定床20の床面21に完全に没入した状態を示す。
【0017】
上位に位置付けられた各移動床30の床面31を搬送方向の下流側に向けて下り勾配(水平に対する角度θ:例えば5〜35度)をなすように配置する。このとき、各移動床30の床面31は、それ自体でも、搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように傾斜した斜面とされている(図5)。
【0018】
この移動床配置についての角度θ(θ1)は、固定床配置についての角度θ(θ2)とほぼ同一に一致させたほうが物品搬送時の物品挙動が安定して好ましい。θの値は、物品と固定床20や移動床30との摩擦状態によって適宜調整される。一例として、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS等の樹脂製キャップやアルミ製等の金属製キャップ等の物品を、(a)表面を一般的な機械加工にて仕上げたステンレス製やアルミ製等の金属製の固定床20や移動床30、(b)表面を一般的な機械加工にて仕上げたポリアセタールやポリ塩化ビニル等の樹脂製の固定床20や移動床30、(c)更にこれらの表面に滑り性の良いテープ材を貼った固定床20や移動床30にて搬送する場合の角度θは、好ましくは8〜25度、更に好ましくは12度〜20度にすると良い。尚、移動床配置についての角度θ1と、固定床配置についての角度θ2を異なるものとすれば、上流と下流での移動挙動を変化させることも可能である。
【0019】
移動床配置及び固定床配置が水平に対する角度θ、固定床20の床面21が水平に対する角度α、移動床30の床面31が水平に対する角度βの関係を図7に示す。
【0020】
第1の形態として、一般的な各角度の関係を図7(A)に示す。固定床20の床面21が水平に対する角度αは、移動床配置についての角度θ1に対し、−5〜+15度程度と、ほぼ同等もしくは僅かに大きく設定される。これは、固定床20の床面21において物品を下流の移動床30の床面31へゆっくりと安定的に搬送させるためである。仮に物品が自ら滑ることのない角度であっても、上流からの他物品に押されて搬送される。次に、移動床30の床面31が水平に対する角度βは、固定床20の床面21が水平に対する角度αに対し、+1〜+25度程度と大きく設定される。これは、移動床30の床面31が突出中に、確実に物品を下流の固定床20の床面21へと搬送させるためである。
【0021】
第2の形態として、物品を特にスムースに搬送させたい際の各角度の関係を図7(B)に示す。固定床20の床面21が水平に対する角度αは、移動床配置についての角度θ1と概同一に設定される。更に、移動床30の床面31が水平に対する角度βも、移動床配置についての角度θ1と概同一に設定される。これは、移動床30の床面31が没入時に、物品をガタつかせることなくスムースに下流の固定床20の床面21へ確実に搬送させるためである。従って、移動床30の没入位置は、図7(C)に示すように、移動床30の床面31が固定床20の床面21に対して没入せず、固定床20の床面21と移動床30の床面31が概直線関係をなすことができる位置、もしくは移動床30の床面31が、0.5〜3mm程度極僅かに没入する位置(不図示)とすることが好ましい。
【0022】
昇降駆動装置15は、昇降速度や昇降ストロークを変更制御できる電動シリンダを用いることができる。昇降駆動装置15は、電動モータの回転を直線運動に変換する機構、又は空圧シリンダ等でも良い。
【0023】
図8の物品搬送装置10では、複数の固定床20の床面21を互いに下り勾配をなすように配置するとともに、複数の移動床30の床面31も互いに下り勾配をなすように配置したものであり、相隣る移動床30のピッチpより小寸法の物品1(図8(A))も、大寸法の物品1(図8(B))も、各移動床30の昇降動作の繰り返しにより搬送される。即ち、移動床30の上昇により、移動床30の床面31が固定床20の床面21上にある物品1を突き上げると、移動床30の床面31自体の傾斜が物品1に下流側への搬送力を付与する。搬送力を付与された物品1は、移動床30の下降により、下流側の搬送方向に沿って下り勾配をなす固定床20の床面21上に移載され、固定床20の床面21自体の傾斜、更には複数の互いに搬送方向に沿って下り勾配をなす固定床20の床面21相互の傾斜に載って滑り、下流側へと搬送される。固定床20の床面21の傾斜に載って滑る過程で、図8(C)に示す如く、下流側の固定床20に引っ掛かっても、移動床30の次の上昇により固定床20から突き上げられ、下流側へと搬送される。
【0024】
従って、物品搬送装置10にあっては、固定床20と移動床30が搬送方向に沿って交互に隣接配置され、しかもそれらの床面21、31が互いに搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置されるものであり、物品1の寸法形状や投入姿勢に関係なく、あらゆる物品1を固定床20の床面21に載せ、移動床30の床面31により突き上げ、上述(a)の搬送動作を行ない、概ね一定量ずつ排出できる。
【0025】
物品搬送装置10は、移動床30の昇降動作の1サイクル(最下降位置〜最上昇位置〜最下降位置の1サイクル)において、移動床30の床面31が隣接する固定床20の床面21より上に突出している時間割合を、該固定床20の床面21より下に没入している時間割合より小さく制御することができる。これにより、物品1を移動床30の床面31より突き上げている時間より、物品1を固定床20の床面21に載せて滑らせる時間のほうが長くなり、物品1の排出量を増加できる。
【0026】
尚、移動床30の上昇加速度が大きい場合には、移動床30の床面31が物品1に及ぼす突き上げ力が大きく、ひいては移動床30の床面31の傾斜が物品1に及ぼす搬送力が大きくなり、物品1の排出量を増加できる。
【0027】
また、物品搬送装置10は、移動床30の昇降動作の1サイクルにおいて、移動床30の床面31が隣接する固定床20の床面21より上に突出している時間割合を、該固定床20の床面21より下に没入している時間割合より大きく制御することもできる。これにより、物品1を移動床30の床面31により突き上げている時間より、物品1を固定床20の床面21に載せて滑らせる時間のほうが短くなり、物品1の排出量を低減できる。
【0028】
尚、移動床30の上昇加速度が小さい場合には、移動床30の床面31が物品1に及ぼす突き上げ力が小さく、ひいては移動床30の床面31の傾斜が物品1に及ぼす搬送力が小さくなり、物品1の排出量を低減できる。
【0029】
また、移動床30の上昇時速度の最大値は、搬送物品の重さや固定床配置角度や移動床配置角度θ等によって、所望の速度で安定搬送できるように適宜調整される。一例として、重量4〜10g程度の物品1としてのキャップをθ=15度で搬送する際における移動床30の上昇時速度は、好ましくは、50〜300mm/sec。更に好ましくは、100〜200mm/secである。
【0030】
上記好適値より小さいと、物品1に充分な搬送力を与えることが困難となり、上記好適値より大きいと、物品1の搬送速度も大きくなりすぎて、安定した搬送が不可能となる。
【0031】
次に、物品1の形態と物品搬送装置10による当該物品1の搬送性の関係について説明する。物品搬送装置10の搬送対象物品1として、図9に示す如く、円形キャップ1A、楕円形キャップ1Bを考慮するとき、円形キャップ1Aの最小寸法aを高さhとし、楕円形キャップ1Bの最小寸法aを楕円短径eとする。図9の円形キャップ、楕円キャップにおいては、h、eが最小となる形状例であるが、もちろん円形キャップにおいて円の直径のほうがhよりも小さくなる場合もあるし、楕円キャップにおいてキャップ高さのほうがeよりも小さくなる場合もある。以下の説明はこれら物品1の最小寸法を基準とした説明である。
【0032】
(1)物品搬送装置10による円形キャップ1A(楕円形キャップ1Bも概ね同じ)の搬送性(図10)
【0033】
円形キャップ1Aの良好な搬送性を確保するためには、相隣る移動床30の間隔xを、円形キャップ1Aの最小寸法a(h、e)の0.3〜2.0倍、より好ましくは0.4〜1.5倍とするのが良い(図10(A))。相隣る移動床30の間隔xが上記好適値より過大になると、移動床30が円形キャップ1Aを突き上げず、搬送できない(図10(B))。尚、1.0倍を超える範囲でも、上記好適値内であれば、上流からの物品1に押されることで搬送は可能である。
【0034】
相隣る移動床30の間隔xが上記好適値より過小になると、固定床20や移動床30が円形キャップ1Aの搬送に対する適度な障害物にならず、円形キャップ1Aは固定床20の床面21と移動床30の床面31の上を転がり続けて適度に一旦停止せしめられることがなく、安定排出できない円形キャップ1Aの比率が高くなる(図10(C)、(D))。
【0035】
円形キャップ1Aの良好搬送を確保するためには、複数の固定床20の床面21を互いに結ぶ線と、複数の移動床30の最上昇位置にある床面31を互いに結ぶ線のレベル差dを、円形キャップ1Aの最小寸法aの0.3〜3.0倍、より好ましくは0.5〜2.5倍とするのが良い。
【0036】
上記好適値より小さいと搬送力が不充分であり、上記好適値より大きいと搬送力が強すぎて安定的な搬送が困難となる。
【0037】
(2)物品搬送装置10による円形キャップ1A(楕円形キャップ1Bも概ね同じ)の整列性(図11)
【0038】
有天面の円形キャップ1Aは、重心側(天面側)が下位となるように整列されて排出される。
【0039】
図11において、固定床20または移動床30と円形キャップ1Aの接触部に描かれた点は回転中心rであり、移動床30に描かれた上向きの矢印の終点は、回転力の作用点fである。
【0040】
移動床30が最上昇位置にあるとき(図11(A))が、円形キャップ1Aの整列のための回転開始起点となる。
【0041】
移動床30が下降中(図11(B))、円形キャップ1Aは移動しつつ下流への搬送力が付与される。
【0042】
移動床30が最下降位置にあるとき(図11(C))、円形キャップ1Aの回転中心rは固定床20の頂点にあり、回転力の作用点fは移動床30の頂点にある。円形キャップ1Aには下流への搬送力が働いているため、僅かな回転力で回転できる。
【0043】
移動床30が上昇中(図11(D))、円形キャップ1Aは回転移動しつつ、円形キャップ1Aの回転中心rは下流の移動床30の頂点に移動し、回転力の作用点fは同一の移動床30上で下流側に移動する。
【0044】
移動床30が最上昇位置にあるとき(図11(E))、円形キャップ1Aの重心側の天面が下方となるように回転した後、回転は停止し、安定姿勢になる。
【0045】
移動床30が下降中(図11(F))、円形キャップ1Aは固定床20上で滑り移動し、回転しない。即ち、円形キャップ1Aの回転移動により、円形キャップ1Aの重心側を下方とする整列がなされた。
【0046】
円形キャップ1Aの良好な重心側を下方とする整列性を確保するためには、複数の固定床20の床面21を互いに結ぶ線と、複数の移動床30の最上昇位置にある床面31を互いに結ぶ線のレベル差dを、円形キャップ1Aの最小寸法aの0.2〜1.7倍、より好ましくは0.3〜1.2倍とするのが良い。
【0047】
上記好適値より小さいと回転力や搬送力が不充分であり、上記好適値より大きいと回転力が強すぎて重心側を下方とする整列が困難となる。
【0048】
物品搬送装置10は、図11に示す如く、円形キャップ1Aを搬送し、かつ円形キャップ1Aの重心側を下方とする整列状態で排出できる。尚、ここでは、円形キャップ1Aの重心側を下方とする整列状態で排出できることについて説明したが、楕円形キャップ1Bでも同様の整列が可能である。更に、四角形や長楕円等の円形以外のキャップ、箱の蓋のような桶形状、円形の桶形状の物品等、重心の偏りを有す物品においても重心側を下方とする整列が可能である。
【0049】
次に、物品整列装置40について説明する。
物品整列装置40は、図1、図13に示す如く、固定床50と移動床60と排出シュート70を、物品搬送装置10に続く搬送方向の下流側に向けて順に配置してある。本実施例では、物品搬送装置10における最下流の固定床20、移動床30を、物品整列装置40における固定床50、移動床60として用いることとした。但し、物品整列装置40の固定床50、移動床60は、物品搬送装置10の固定床20、移動床30と独立に構成し、移動床60を独立の昇降駆動装置により昇降させても良い。
【0050】
物品整列装置40は、固定床50の床面51(固定床20の床面21)を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置している。また、物品整列装置40は、移動床60を固定床50に対し搬送方向の下流側に配置するとともに、移動床60をその床面61(移動床30の床面31)が固定床50の床面51(固定床20の床面21)に対する上位と下位に位置付ける昇降動作を繰り返し、上位に位置付けされた移動床60の床面61を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置している。また、物品整列装置40は、移動床60の搬送方向の下流側で、固定床50の床面51より低位となる位置に排出シュート70を配置している。
【0051】
物品整列装置40は、移動床60にエア吹出し装置62を設けてある。移動床60は、図14、図15に示す如く、床面61を備える本体60Aと、本体60Aの下流側面を形成する側板60Bをボルト63により固定して一体にしたものであり、本体60Aと側板60Bの間にエア室64を形成し、加圧エア供給管65をエア室64に連通する。移動床60は、本体60Aと側板60Bが排出シュート70に臨む側に開口する下流向けエア吹出し口66を備えるとともに、本体60Aが固定床50に臨む側に開口する上流向けエア吹出し口67を備え、これらのエア吹出し口66、67をエア室64に連通させている。尚、本発明では、移動床60が下流向けエア吹出し口66だけを備え、上流向け吹出し口67を備えないものでも良い。
【0052】
移動床60の下流向けエア吹出し口66は、本実施例では、移動床60を構成する本体60Aと側板60Bの相対する縁が互いに区画し、床面61の斜面の下縁に沿うスリット状となっており、そのクリアランスは0.1〜2.0mmとすることで、長手方向に均一にエア供給が可能となる。本体60Aと側板60Bにより下流向けエア吹出し口66を形成することでクリアランスの微調整が可能である。下流向けエア吹出し口66を細孔としても良いが、その際、孔間隔は物品最大サイズの0.2〜0.5倍程度としたほうが、確実に物品に作用できるので好ましい。その直径としては0.2〜2.0mm程度が好ましい。孔間隔が広いと物品1に斜めにエアが作用し、隣接した物品間で衝突が生じ、動きが不安定になる。下流向けエア吹出し口66からのエア吹出し方向は、概ね水平方向としたほうが、移動床60の上昇時のみ物品1を排出シュート70側の排出方向に作用できるため好ましい。更に好ましくは、下流向けエア吹出し口66からのエア吹出し方向は、排出シュート70と並行する向きにまで下方に向けると良い(不図示)。下方に向けると、エア吹出し方向と物品1の滑り落ち方向がほぼ一致するため、排出シュート70上で物品1はより一層安定する。供給エア圧力は0.05MPa〜0.8MPa程度で、物品1が安定して排出できる速度に適宜調整される。下流向けエア吹出し口66の上昇時のみエアを吹出す制御を加えれば、エア消費量を節約することも可能である。移動床60において、加圧エア供給管65が接続されるエア供給部は2ヶ所以上、エア室64の体積は大きいほど、下流向けエア吹出し口66のスリット深さS1が長いほど、下流向けエア吹出し口66から移動床60の全域に渡ってほぼ同じ強さのエアを吹出すことができる。移動床60が上下動の中間位置〜最上昇位置で、下流向けエア吹出し口66は排出シュート70の入側(排出シュート70の最上端部で物品1を物品整列装置40から受け入れる部分)高さレベルを一定高さまでこえなければならない。移動床60の最上昇位置における、排出シュート70の入り側高さから下流向けエア吹出し口66までの距離は、物品1の高さhの0.1〜1.0倍程度が好ましく、特に好ましくは、0.1〜0.6倍とすると物品1の高さ方向の中央部にエアが作用するので、物品1は安定的に排出シュート上を滑り落ちる。
【0053】
移動床60の上流向けエア吹出し口67は、本実施例では、本体60Aに穿設され、床面61の斜面の上縁に沿う複数個の細孔状となっており、直径としては0.2〜2.0mm程度が好ましい。また、相隣る上流向けエア吹出し口67の孔間隔は物品最大サイズの0.2〜0.5倍程度としたほうが、確実に物品に作用できるので好ましい。上流向けエア吹出し口67をスリット状としても良く、その際クリアランスは0.1〜2.0mmが好ましい。上流向けエア吹出し口67からのエア吹出し方向は水平よりも上方に向けるほうが、物品1に作用し易いので好ましい。供給エア圧力は0.05MPa〜0.8MPa程度で、物品1が安定して反転できるように適宜調整される。移動床60が上下動の最上昇位置〜最下降位置の全範囲で、上流向けエア吹出し口67は固定床50の床面51と同等以下に位置する。
【0054】
(A)物品整列装置40によるキャップ1の高速排出性について説明する(図17〜図20)。
【0055】
(1)上流側の物品搬送装置10により、重心側の天面が下方となるように整列されて搬送されてきた物品1は、移動床60がその床面61を固定床50の床面51より上位に位置付けながら下降する下降中(図17)、移動床60により止められて固定床50の床面51上にある。上流向けエア吹出し口67からの吹出しエアは、固定床50と移動床60の間隙から上向きに流出するものの、物品1の外周をすり抜け、物品1に作用しない。
【0056】
(2)移動床60がその床面61を固定床50の床面51より下位に位置付ける最下降時(図18)、物品1は上述(1)の整列姿勢のまま、固定床50の床面51から移動床60の床面61まで滑り落ちる。
【0057】
(3)移動床60がその床面61を固定床50の床面51より上位に位置付ける上昇中(図19)、移動床60の床面61が排出シュート70の入側高さレベルをこえると、物品1は移動床60の床面61から排出シュート70に滑り込む。
【0058】
(4)移動床60が最上昇位置まで更に上昇するとき(図20)、下流向けエア吹出し口66が排出シュート70の入側高さレベルをこえると、下流向けエア吹出し口66からの吹出しエアが排出シュート70上の物品1に当たり、物品1を排出シュート70から物品払出コンベア装置80に向けて高速排出する。移動床60が上下する度に物品1は排出シュート70に払い出されるが、速やかに物品払出コンベア装置80の側に物品1を搬送しないと、排出シュート70上で物品1が移動床60の次回上昇によって排出シュートに払い出された物品1と干渉し、詰まるおそれがある。従って、移動床60の昇降サイクルが短い高速運転においては、物品1を高速で排出することが必要になる。
【0059】
(B)物品1が目標整列姿勢を付与されていないとき(重心側の天面が上方に位置する)、物品整列装置40は物品1を以下の如くに整列しつつ、高速排出する(図21〜図24)。
【0060】
(1)上流側の物品搬送装置10により、重心側の天面が上方となるように整列されて搬送されてきた物品1は、移動床60がその床面61を固定床50の床面51より上位に位置付けながら下降する下降中(図21)、移動床60により止められて固定床50の床面51上にある。上流向けエア吹出し口67からの吹出しエアは、固定床50と移動床60の間隙から上向きに流出するものの、物品1の外周をすり抜け、物品1に作用しない。
【0061】
(2)移動床60がその床面61を固定床50の床面51より下位に位置付ける最下降時(図22)、物品1が上述(1)の姿勢で、固定床50の床面51から移動床60の床面61に滑り落ちるものの、上流向けエア吹出し口67からの吹出しエアが物品1の内周凹部に作用し、物品1は前方に倒れ易くなる。
【0062】
(3)移動床60がその床面61を固定床50の床面51より上位に位置付ける上昇中(図23)、移動床60の床面61が排出シュート70の入側高さレベルをこえると、物品1は上述(2)の上流向けエア吹出し口67からの吹出しエアの作用を受け、移動床60の床面61から前方に倒れて排出シュート70に滑り込み、排出シュート70上での物品1の姿勢は重心側の天面を下方とする目標整列姿勢になる。
【0063】
(4)移動床60が最上昇位置まで更に上昇するとき(図24)、下流向けエア吹出し口66が排出シュート70の入側高さレベルをこえると、下流向けエア吹出し口66からの吹出しエアが排出シュート70上の物品1に当たり、物品1を排出シュート70から物品払出コンベア装置80に向けて高速排出する。移動床60が上下する度に物品1は排出シュート70に払い出されるが、速やかに物品払出コンベア装置80の側に物品1を搬送しないと、排出シュート70上で物品1が移動床60の次回上昇によって排出シュートに払い出された物品1と干渉し、詰るおそれがある。従って、移動床60の昇降サイクルが短い高速運転においては、物品1を高速で排出することが必要になる。
【0064】
物品整列搬送装置100によれば、物品整列装置40の上述(A)、(B)の高速排出性、整列性により、キャップ1の天面を確実に下向きにして高速排出できる。
【0065】
図25の物品整列搬送装置100が図13の物品整列搬送装置100と異なる点は、物品搬送装置10を構成する全ての移動床30又は一部の移動床30にエア吹出し装置32を設けたことにある。エア吹出し装置32は、物品整列装置40のエア吹出し装置62と同様に構成され、エア室34、加圧エア供給管35、下流向けエア吹出し口36、上流向けエア吹出し口37を有する。移動床30の下流向けエア吹出し口36は、当該移動床30の床面31の斜面の下縁に沿うスリット状(複数個の細孔状でも可)をなし、該移動床30の下流側の固定床20に臨む側に開口する。移動床30の上流向けエア吹出し口37は、当該移動床30の床面31の斜面の上縁に沿う複数個の細孔状(スリット状でも可)をなし、該移動床30の上流側の固定床20に臨む側に開口する。
【0066】
物品搬送装置10の移動床30に設けたエア吹出し装置32による物品1の高速排出性について説明する。
【0067】
(1)重心側の天面が下方となって搬送されてきたキャップ1は、移動床30がその床面31を上流側の固定床20の床面21より上位に位置付けながら下降する下降中、移動床30により止められて上流側の固定床20の床面21上にある。上流向けエア吹出し口37からの吹出しエアは、固定床20と移動床30の間隙から上向きに流出するものの、キャップ1の外周をすり抜け、キャップ1に作用しない。
【0068】
(2)移動床30がその床面31を上流側の固定床20の床面21より下位に位置付ける最下降時、キャップ1は上述(1)の整列姿勢のまま、上流側の固定床20の床面21から移動床30の床面31まで滑り落ちる。
【0069】
(3)移動床30がその床面31を上流側の固定床20の床面21より上位に位置付ける上昇中、移動床30の床面31が下流側の固定床20の入側高さレベルをこえると、キャップ1は移動床30の床面31から下流側の固定床20の床面21に滑り込む。
【0070】
(4)移動床30が最上昇位置まで更に上昇するとき、下流向けエア吹出し口36が下流側の固定床20の入側高さレベルをこえると、下流向けエア吹出し口36からの吹出しエアが下流側の固定床20上のキャップ1に当たり、キャップ1を高速搬送する。
【0071】
物品搬送装置10の移動床30に設けたエア吹出し装置32によるキャップ1の整列性について説明する。
【0072】
(1)重心側の天面が上方となって搬送されてきたキャップ1は、移動床30がその床面31を上流側の固定床20の床面21より上位に位置付けながら下降する下降中、移動床30により止められて上流側の固定床20の床面21上にある。上流向けエア吹出し口37からの吹出しエアは、固定床20と移動床30の間隙から上向きに流出するものの、キャップ1の外周をすり抜け、キャップ1に作用しない。
【0073】
(2)移動床30がその床面31を上流側の固定床20の床面21より下位に位置付ける最下降時、キャップ1が上述(1)の姿勢で、上流側の固定床20の床面21から移動床30の床面31に滑り落ちるものの、上流向けエア吹出し口37からの吹出しエアが物品1の内周凹部に作用し、物品1は前方に倒れ易くなる。
【0074】
(3)移動床30がその床面31を固定床20の床面21より上位に位置付ける上昇中、移動床30の床面31が下流側の固定床20の入側高さレベルをこえると、キャップ1は上述(2)の上流向けエア吹出し口37からの吹出しエアの作用を受け、移動床30の床面31から前方に倒れて下流側の固定床20に滑り込み、下流側の固定床20上でのキャップ1の姿勢は重心側の天面を下方とする目標整列姿勢になる。
【0075】
(4)移動床30が最上昇位置まで更に上昇するとき、下流向けエア吹出し口36が下流側の固定床20の入側高さレベルをこえると、下流向けエア吹出し口36からの吹出しエアが下流側の固定床20上のキャップ1に当たり、キャップ1を高速搬送する。
【0076】
図25の物品整列搬送装置100において、キャップ1の搬送量を多くしたいときには、下流向けエア吹出し口36の吹出し量を多くする。
【0077】
図26の物品整列搬送装置100が図13の物品整列搬送装置100と異なる点は、物品搬送装置10を構成する全ての移動床30又は一部の移動床30に、エア吹出し装置38を付帯させたことにある。エア吹出し装置38は、移動床30が上流側の固定床20に臨む側で、該固定床20の下部に設置され、それらの固定床20と移動床30の間隙から上向きにエアを吹出す。エア吹出し装置38は、移動床30の床面31の斜面の上縁に沿う複数個の細孔状(スリット状でも可)吹出し口を備える。エア吹出し装置38は、図25のエア吹出し装置32の上流向けエア吹出し口37と同一の作用を果たす。
【0078】
図27の物品整列搬送装置100が図13の物品整列搬送装置100と異なる点は、物品搬送装置10を構成する固定床20、移動床30について、複数の固定床20の各個の床面21を互いに搬送方向の下流側に向けて水平配置し、上位に位置付けされた各移動床30の床面31を互いに搬送方向の下流側に向けて水平配置したことにある。
【0079】
本発明は、説明した図9の円形キャップ1Aや楕円キャップ1B以外の、四角形状、多角形状、球形状等のキャップ、箱の蓋のような桶形状、円形の桶形状の物品等、その他の重心の偏りを有する物品を扱うことも可能であり、キャップのみには制約されない。また上流向けエア吹出し口37による作用は、特にキャップや桶形状物品等の凹部を有す物品に対して有効である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】図1は物品整列搬送装置を示す模式図である。
【図2】図2は物品搬送装置の移動床が没入している状態を示す斜視図である。
【図3】図3は物品搬送装置の移動床が突出している状態を示す斜視図である。
【図4】図4は物品搬送装置を示す正面図である。
【図5】図5は移動床の昇降動作を示す模式図である。
【図6】図6は移動床の固定床に対する没入状態を示す模式図である。
【図7】図7は固定床と移動床の角度や配置の関係を示す模式図である。
【図8】図8は本発明例における物品搬送状態を示す模式図である。
【図9】図9は各種物品を示す模式図である。
【図10】図10は移動床の間隔と搬送性の関係を示す模式図である。
【図11】図11は物品搬送時の整列動作を示す模式図である。
【図12】図12は円形キャップの搬送状態を示す模式図である。
【図13】図13は物品整列装置を示す模式図である。
【図14】図14は物品整列装置の移動床を示す模式図である。
【図15】図15は物品整列装置の移動床を示す正面図である。
【図16】図16は図15に示した移動床の断面を示し、(A)はA−A線に沿う断面図、(B)はB−B線に沿う断面図、(C)はC−C線に沿う断面図である。
【図17】図17は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図18】図18は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図19】図19は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図20】図20は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図21】図21は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図22】図22は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図23】図23は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図24】図24は物品整列装置の動作を示す模式図である。
【図25】図25は物品整列搬送装置の変形例を示す模式図である。
【図26】図26は物品整列搬送装置の変形例を示す模式図である。
【図27】図27は物品整列搬送装置の変形例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0081】
1 キャップ(物品)
10 物品搬送装置
20 固定床
21 床面
30 移動床
31 床面
32 エア吹出し装置
36 下流向けエア吹出し口
37 上流向けエア吹出し口
40 物品整列装置
50 固定床
51 床面
60 移動床
61 床面
62 エア吹出し装置
66 下流向けエア吹出し口
67 上流向けエア吹出し口
70 排出シュート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定床の床面を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、
移動床を固定床に対し搬送方向の下流側に配置するとともに、移動床をその床面が固定床の床面に対する上位と下位に位置付ける昇降動作を繰り返し、上位に位置付けされた移動床の床面を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、
移動床の搬送方向の下流側で、固定床の床面より低位となる位置に排出シュートを配置してなる物品整列装置であって、
移動床が排出シュートに臨む側に下流向けエア吹出し口を備えてなる物品整列装置。
【請求項2】
前記移動床の固定床に臨む側に上流向けエア吹出し口を備えてなる請求項1に記載の物品整列装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の物品整列装置の上流側に物品搬送装置を設けてなる物品整列搬送装置であって、
物品搬送装置が、
複数の固定床の各個の床面を互いに搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、
複数の移動床の各個を各固定床に対し搬送方向の側傍に隣接配置するとともに、各移動床を同時にそれらの床面が隣接する固定床の床面に対する上位と下位に位置付ける昇降動作を繰り返し、上位に位置付けされた各移動床の床面を互いに搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように配置し、
各固定床の床面を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように傾斜させるとともに、各移動床の床面も搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように傾斜させてなる物品整列搬送装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の物品整列装置の上流側に物品搬送装置を設けてなる物品整列搬送装置であって、
物品搬送装置が、
複数の固定床の各個の床面を互いに搬送方向の下流側に向けて水平配置し、
複数の移動床の各個を各固定床に対し搬送方向の側傍に隣接配置するとともに、各移動床を同時にそれらの床面が隣接する固定床の床面に対する上位と下位に位置付ける昇降動作を繰り返し、上位に位置付けされた各移動床の床面を互いに搬送方向の下流側に向けて水平配置し、
各固定床の床面を搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように傾斜させるとともに、各移動床の床面も搬送方向の下流側に向けて下り勾配をなすように傾斜させてなる物品整列搬送装置。
【請求項5】
前記物品搬送装置の移動床における下流側の固定床に臨む側に下流向けエア吹出し口を備えてなる請求項3又は4に記載の物品整列搬送装置。
【請求項6】
前記物品搬送装置の移動床における上流側の固定床に臨む側に上流向けエア吹出し口を備えてなる請求項3又は4に記載の物品整列搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−149428(P2009−149428A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−330478(P2007−330478)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】