説明

物品管理システム及び無線通信媒体

【課題】物品の位置をリアルタイムで検出する。
【解決手段】物品の位置を管理する位置管理サーバ40において、物品に取り付けられたUSB−RFIDタグ10のパッシブ無線通信部14aがパッシブタグ用R/W20と通信可能である状態においてはパッシブタグ用R/W20の位置情報を用いて物品の位置を管理し、物品が移動し、パッシブ無線通信部14aがパッシブタグ用R/W20と通信不可能である状態においてはUSB−RFIDタグ10のパッシブ無線通信部14aがそれまでに通信していたパッシブタグ用R/W20の位置情報と、USB−RFIDタグ10の移動によって検出された加速度情報とを用いて物品の位置を算出して管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の位置を管理する物品管理システムに関し、特に、無線通信媒体を用いて物品の位置を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴って、企業等の組織において、情報は、人、カネ、設備とともに重要な資産となっている。このような情報は、様々な形態で保有されており、ペーパレス化を図るためにパーソナルコンピュータ等のハードディスク内に保存されている場合が多い。
【0003】
このような情報が保存されるパーソナルコンピュータにおいては、メモリの小型化によって、従来の大型コンピュータ並みのメモリ容量を有するノート型パソコンが続々と開発されており、低価格で購入でき、かつ省スペースに設置できることから、企業等の組織においてもこのようなノート型パソコンが利用されている。また、ノート型パソコンは、ノート型という名前の通り持ち運びが可能なことから、会議等、作業する場所が変わる場合に有用である。
【0004】
しかしながら、ノート型パソコンは、このように持ち運びが可能なことから、不正に持ち出すことが容易であるため、ノート型パソコン内に重要な情報が保存されていた場合、その情報が漏洩する可能性が高く、その場合、企業等の組織に多大な損失を与えてしまうことになりかねない。そのため、一般の企業等の組織においては、セキュリティポリシィ等にてノート型パソコンの持ち出しを規定することが行われているが、必ずしもこのポリシィが遵守されているとは言い難い。
【0005】
そこで、上述したようなノート型パソコン等の厳重な管理が必要となる物品に、非接触状態にて情報の読み出しが可能なRFIDタグを取り付けるとともに、持ち出しを管理するエリア内にこのRFIDから情報を読み出す情報読出装置を設置し、物品に取り付けられたRFIDタグから情報を読み出すことにより、物品の持ち出しが管理されるエリア内に物品が存在するかどうか、また、そのエリア内のどこに物品が存在するかを管理することが考えられる。
【0006】
物品の持ち出しが管理されるエリア内のどこに物品が存在するかを管理するためには、そのエリア内に上述したような情報読出装置を複数設置し、そのうちどの情報読出装置にてRFIDタグから情報が読み出されたかを検出することにより、物品が存在する位置を認識することができる。そのためには、複数の情報読出装置とRFIDタグとのそれぞれの通信可能範囲がなるべく重複しないように複数の情報読出装置を設置したり、その逆に、情報読出装置とRFIDタグとの通信可能距離を、複数の情報読出装置にて同一のRFIDタグから情報が読み出されないように設定したりする必要があるが、例えば、物品の位置が管理されるエリアが壁や天井に囲まれた部屋等である場合、壁や天井等による電波の反射や減衰等によって情報読出装置とRFIDタグとの通信可能距離が変化し、情報読出装置にてRFIDタグから情報が読み出せない領域が存在したり、複数の情報読出装置にて同一のRFIDタグから情報が読み出されたりしてしまう虞れがある。
【0007】
また、物品の持ち出しが管理されるエリアからの物品の持ち出しを検出するために、そのエリア内に情報読出装置を設置し、情報読出装置とRFIDタグとの通信可能距離を、そのエリア内に存在するRFIDタグから情報読出装置にて情報が読み出せる程度とする場合においても、上記同様に、壁や天井等による電波の反射や減衰等によって情報読出装置とRFIDタグとの通信可能距離が変化し、情報読出装置にてRFIDタグから情報が読み出せない領域が存在したり、物品の持ち出しが管理されるエリア外に存在するRFIDタグから情報が読み出されたりしてしまう虞れがある。
【0008】
ここで、特許文献1に、RFIDタグを用いて移動体の位置を検出する技術が開示されている。この技術においては、移動体が移動する範囲内の複数箇所にRFIDタグが設置され、また、検出対象となる移動体に、RFIDタグから位置情報を取得するとともに、移動体の速度や加速度を検出することにより移動体の位置を検出する位置検出装置が搭載され、位置検出装置において、RFIDタグから位置情報が取得されるとともに、移動体の速度や加速度が検出されることにより、位置検出装置が搭載された移動体の位置が検出される。検出された移動体の位置は、位置検出装置内の記憶部に記憶され、その後、記憶部に記憶された情報を用いて移動体の移動が認識されることになる。
【0009】
この技術を用いて、上述したようなノート型パソコン等の厳重な管理が必要となる物品の位置を管理すれば、RFIDタグによる通信可能距離を精細に調整することなく、物品の位置を管理することができるようになる。
【特許文献1】特開2005−249566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ノート型パソコン等の厳重な管理が必要となる物品に上述したような位置検出装置を搭載して物品の位置を管理する場合、物品に搭載された位置検出装置を回収しなければ物品の位置を認識することができず、物品が予め決められたエリアから不正に持ち出された場合、あるいはそのエリア内で移動した場合、その時点で不正持ち出しや移動を検出することができないという問題点がある。これは、セキュリティの観点からは非常に重要な問題であり、物品が予め決められたエリアから不正に持ち出された時点や物品がそのエリア内で移動した時点でそれらを検出することができなければ、例えば、上述したような情報漏洩等といった大きな損害を被ることになりかねない。
【0011】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、物品の位置をリアルタイムで検出することができる物品管理システム及び無線通信媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明は、
物品に取り付けられた無線通信媒体を用いて前記物品の位置を管理する物品管理システムであって、
前記無線通信媒体は、
第1の通信距離内にて無線通信が可能な第1の通信手段と、
取り付けられた物品の移動を検出する移動検出手段と、
前記第1の通信距離よりも長い第2の通信距離内にて無線通信が可能であり、前記移動検出手段にて物品の移動が検出された場合に当該移動情報を無線送信する第2の通信手段とを有し、
所定の位置に設置され、前記第1の通信手段と通信を行う第1の情報通信手段と、
前記第2の通信手段と通信を行う第2の情報通信手段と、
前記第1及び第2の情報通信手段と接続され、前記第1の通信手段と通信している前記第1の情報通信手段の位置情報のみ、あるいは、前記第1の通信手段と通信していた第1の情報通信手段の位置情報と、当該第1の通信手段を具備する無線通信媒体が具備する第2の通信手段から無線送信されて前記第2の情報通信手段にて受信された前記移動情報とを用いて、当該第1及び第2の通信手段を具備する前記無線通信媒体が取り付けられた物品の位置を管理する位置管理手段とを有する。
【0013】
上記のように構成された本発明においては、物品に取り付けられた無線通信媒体が具備する第1の通信手段と、物品の位置が管理されるエリアの所定の位置に設置された第1の情報通信手段とが通信可能な状態においては、第1の情報通信手段からこの第1の情報通知手段と無線通信媒体をそれぞれ識別可能な情報が位置管理手段に送信され、位置管理手段において、第1の情報通信手段が設置された位置に対して第1の通信手段が無線通信可能な距離内に物品が存在することが管理される。その後、物品が移動を開始すると、物品に取り付けられた無線通信媒体の移動検出手段において物品の移動が検出され、検出された移動情報が第2の通信手段から第2の情報通信手段を介して位置管理手段に送信される。位置管理手段においては、無線通信媒体の第1の通信手段と第1の情報通信手段とが通信不可能な状態になると、その第1の通信手段がそれまで通信していた第1の情報通信手段の位置情報と、第2の通信手段から第2の情報通信手段を介して送信されてきた移動情報とを用いて無線通信媒体が取り付けられた物品の位置が算出されて管理される。
【0014】
このように、位置管理手段において、物品に取り付けられた無線通信媒体が、位置情報が管理された第1の情報通信手段と通信可能な状態においてはその第1の情報通信手段の位置情報を用いて物品の位置が管理され、第1の情報通信手段と通信不可能な状態になると、その無線通信媒体がそれまで通信していた第1の情報通信手段の位置情報と、無線通信媒体から送信されてきた移動情報とを用いて物品の位置が算出されて管理されるので、物品の位置がリアルタイムで検出されることになる。
【0015】
また、無線通信媒体の制御手段において、位置管理手段にて管理される物品の位置が予め決められた範囲外である場合に、その物品の使用を規制することにより、物品が所定のエリアから不正に持ち出された場合にその使用を規制することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明においては、位置管理手段において、物品に取り付けられた無線通信媒体と通信している第1の情報通信手段の位置情報のみ、あるいは、無線通信媒体とそれまで通信していた第1の情報通信手段の位置情報と、無線通信媒体から送信されてきた移動情報とを用いて物品の位置が管理される構成としたため、物品の位置をリアルタイムで検出することができる。また、1つの無線通信媒体によって得られる位置情報と移動情報とを用いて物品の位置が管理されるため、この位置情報と移動情報との間にて矛盾が生じにくく、物品の位置を管理するための情報の不安定さをなくすことができる。
【0017】
また、無線通信媒体に、位置管理手段にて管理される物品の位置が予め決められた範囲外である場合に、その物品の使用を規制する制御手段を設けたものにおいては、物品が所定のエリアから不正に持ち出された場合にその使用を規制することができる。
【0018】
また、このような物品管理システムには、第1の通信距離内にて無線通信が可能な第1の通信手段と、取り付けられた物品の移動を検出する移動検出手段と、第1の通信距離よりも長い第2の通信距離内にて無線通信が可能であり、移動検出手段にて物品の移動が検出された場合にその移動情報を情報通信手段に無線送信する第2の通信手段とを有する無線通信媒体を用いることにより、上記同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の物品管理システムの実施の一形態を示す図である。
【0021】
本形態は図1に示すように、管理対象となる物品に取り付けられる無線通信媒体であるUSB−RFIDタグ10と、USB−RFIDタグ10と無線通信を行う第1の情報通信手段であるパッシブタグ用R/W20及び第2の情報通信手段であるアクティブタグ用R/W30と、パッシブタグ用R/W20にてUSB−RFIDタグ10から読み出されたタグIDを用いて認証を行うアクセス認証サーバ50と、パッシブタグ用R/W20及びアクティブタグ用R/W30から送信されてくる情報を用いて、USB−RFIDタグ10が取り付けられた物品の位置を管理する位置管理サーバ40とから構成されており、本形態においては、USB−RFIDタグ10をノート型パソコンに接続してノート型パソコンの位置を管理する。
【0022】
USB−RFIDタグ10は、USB−RFIDタグ10を駆動させるためのUSB電源11と、パッシブタグ用R/W20と通信を行う第1の通信手段であるパッシブ無線通信部14a及びアンテナ12aと、アクティブタグ用R/W30と通信を行う第2の通信手段であるアクティブ無線通信部14b及びアンテナ12bと、パッシブ無線通信部14aに接続されたメモリ13aと、アクティブ無線通信部14bに接続されたメモリ13bと、USB−RFIDタグ10にかかる加速度及びその方向を検出する移動検出手段である加速度センサ15と、USB電源11によって動作し、パッシブ無線通信部14a、アクティブ無線通信部14b及び加速度センサ15を制御するとともに、接続されたノート型パソコンの稼動状態を制御する制御部16とから構成されている。
【0023】
USB電源11は、接続されるノート型パソコン内のUSB用のバスに接続され、このUSB用のバスからUSB−RFIDタグ10の駆動電源を取得する。また、パッシブ無線通信部14aは、USB電源11によらずにパッシブタグ用R/W20による電磁誘導や電波の共振によってアンテナ12aに電流が流れることにより動作する。一方、アクティブ無線通信部14bはUSB電源11によって動作する。そのため、パッシブ無線通信部14aがアンテナ12aを介して通信可能な第1の通信距離は、アクティブ無線通信部14bがアンテナ12bを介して通信可能な第2の通信距離よりも短くなっている。なお、パッシブ無線通信部14aとしてHF帯のものを採用すれば、セキュリティの確保とパッシブタグ用R/W20の設置コストを抑制することができ、また、アクティブ無線通信部14bとして、無線LANやBluetoothといった2.4GHz帯の無線と干渉しない300MHz帯の微弱無線のものを採用すれば、無線LANやBluetoothによるシステムを安定稼動させることができる。
【0024】
このように構成されたUSB−RFIDタグ10は、パッシブ無線通信部14aによってパッシブタグ用R/W20と通信を行い、また、アクティブ無線通信部14bによってアクティブタグ用R/W30と通信を行うが、その際、パッシブタグ用R/W20あるいはアクティブタグ用R/W30に送信される情報には、USB−RFIDタグ10固有のタグIDが付与される。
【0025】
位置管理サーバ40は、パッシブタグ用R/W20からUSB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンの原点位置情報を認識する原点情報認識部41と、アクティブタグ用R/W30からUSB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンの移動情報となる加速度情報を取得する加速度情報取得部42と、USB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンの移動量を算出する移動量算出部43と、USB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンの現在の位置を算出する位置算出部44と、USB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンが予め決められたエリア内に存在するかどうかを判断するエリア内外判断部45と、エリア内外判断部45における判断結果をエリア内外情報としてアクティブタグ用R/W30に送信するエリア内外情報送信部46とから構成されている。
【0026】
原点情報認識部41は、パッシブタグ用R/W20から送られてくるパッシブタグ用R/W20を識別するためのR/WIDとUSB−RFIDタグ10のタグIDとに基づいて、USB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンの原点位置情報を認識する。
【0027】
移動量算出部43は、加速度情報取得部42にて取得された加速度情報を2回の時間積分を行うことにより、USB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコンの移動量を算出する。
【0028】
位置算出部44は、原点情報認識部41にて取得されたノート型パソコンの原点位置と、移動算出部44にて算出されたノート型パソコンの移動量とに基づいて、ノート型パソコンの現在の位置を算出する。
【0029】
エリア内外判断部45は、位置算出部44にて算出されたノート型パソコンの現在の位置が、予め決められたエリア内であるかを判断する。
【0030】
以下に、上記のように構成された物品管理システムにおいて物品の位置を管理する際の処理について説明する。
【0031】
図2は、図1に示した物品管理システムにてノート型パソコンを管理する場合のノート型パソコンの状態を示す図であり、(a)はUSB−RFIDタグ10の外観図、(b)は(a)に示したUSB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコン60を示す図である。
【0032】
図1に示したUSB−RFIDタグ10は図2(a)に示すように、USBメモリの形態を有しており、図2(b)に示すように、管理対象となるノート型パソコン60のUSBポートに挿入されることにより接続される。
【0033】
図3は、図1に示した物品管理システムにて図2に示したノート型パソコン60の持ち出しが管理されるエリアを示す図である。
【0034】
図3に示すように本形態においては、ノート型パソコン60が事務室72内から持ち出されているか、また、事務室72内のどこに存在しているかが管理される。事務室72内には6つの事務机71−1〜71−6が配置されており、その事務机71−1〜71−6のそれぞれに、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6が載置されている。なお、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6はそれぞれ、図1に示したパッシブタグ用R/W20と同一の構成のものであり、事務机71−1〜71−6を含む程度の通信可能エリア21−1〜21−6を有している。また、事務室72の天井中央には、図1に示したアクティブタグ用R/W30が取り付けられており、その通信可能エリア31は事務室72よりも広くなっている。
【0035】
まず、ノート型パソコン60が事務机71−1上に置かれた状態で起動した際の処理について説明する。
【0036】
図4は、図1〜図3に示した物品管理システムにおけるノート型パソコン60の起動時の処理を説明するためのフローチャートである。
【0037】
位置情報が管理されるノート型パソコン60を使用する場合はまず、図2に示したように、ノート型パソコン60のUSBポートにUSB−RFIDタグ10を挿入することにより、ノート型パソコン60とUSB−RFIDタグ10とを接続する(ステップS1)。
【0038】
すると、USB−RFIDタグ10のパッシブタグ無線通信部14aにおいて、パッシブタグ用R/W20−1に対してUSB−RFIDタグ10のタグIDがアンテナ12aを介して送信される(ステップS2)。
【0039】
USB−RFIDタグ10のパッシブタグ無線通信部14aから送信されたUSB−RFIDタグ10のタグIDは、パッシブタグ用R/W20−1にて受信され(ステップS3)、その後、パッシブタグ用R/W20−1固有のR/WIDとパッシブタグ無線通信部14aから受信されたタグIDとがパッシブタグ用R/W20−1からアクセス認証サーバ50に送信される(ステップS4)。
【0040】
アクセス認証サーバ50においては、パッシブタグ用R/W20−1から送信されたR/WIDとタグIDが受信されると(ステップS5)、まず、受信されたタグIDを用いた認証が行われる(ステップS6)。ここで、アクセス認証サーバ50においては、ノート型パソコン60へのアクセス権限として、ノート型パソコン60の使用を許可するタグIDが管理されており、このタグIDを有するUSB−RFIDタグ10がノート型パソコン60に挿入された場合にのみ、ノート型パソコン60の使用を許可する。また、USB−RFIDタグ10はノート型パソコン60に対応づけられており、それにより、タグIDによってノート型パソコン60が特定可能となっている。
【0041】
また、パッシブタグ用R/W20−1から受信されたR/WIDとタグIDは、アクセス認証サーバ50から位置管理サーバ40に転送される(ステップS7)。
【0042】
位置管理サーバ40においては、アクセス認証サーバ50から転送されてきたR/WIDとタグIDが受信されると(ステップS8)、原点情報認識部41において、アクセス認証サーバ50から転送されてきたR/WIDとタグIDとに基づいて、USB−RFIDタグ10が接続されたノート型パソコン60の原点位置情報が認識される(ステップS9)。ここで、位置管理サーバ40においては、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6にそれぞれ与えられたR/WIDが、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6が設置された位置と対応づけて管理されている。そのため、アクセス認証サーバ50から転送されてきたR/WIDによってその位置が認識され、また、そのR/WIDとともにアクセス認証サーバ50から転送されてきたタグIDによって、USB−RFIDタグ10が挿入されたノート型パソコン60が認識され、それにより、ノート型パソコン60の原点位置情報が認識されることになる。認識されたノート型パソコン60原点位置情報は、タグIDと対応づけて原点情報認識部41にて管理される。また、位置管理サーバ40において、ステップS8にて受信されたタグIDによる位置情報が既に管理されている場合、この位置情報がリセットされる。これは、後述するように、ノート型パソコン60の位置情報は、ノート型パソコン60の移動量を用いて積算されていくため、初期状態においてパッシブタグ用R/W20と通信が可能であるUSB−RFIDタグ10の位置情報を原点位置情報として管理するためである。
【0043】
アクセス認証サーバ50においては、ステップS6の認証を行った結果、ノート型パソコン60の使用を許可した場合は、ノート型パソコン60を起動するための起動命令が送信される(ステップS10)。
【0044】
アクセス認証サーバ50から送信されたノート型パソコン60の起動命令は、パッシブタグ用R/W20を介してUSB−RFIDタグ10に送信される(ステップS11,S12)。
【0045】
アクセス認証サーバ50からパッシブタグ用R/W20を介してUSB−RFIDタグ10に送信されたノート型パソコン60の起動命令は、USB−RFIDタグ10のパッシブ無線通信部14aにて受信され(ステップS13)、その後、USB−RFIDタグ10の制御部16の制御によって、このUSB−RFIDタグ10が挿入されたノート型パソコン60が起動することになる(ステップS14)。
【0046】
次に、ノート型パソコン60が事務机71−1から持ち運ばれて移動した際の処理について説明する。
【0047】
図5は、図1〜図3に示した物品管理システムにおけるノート型パソコン60の移動時の処理を説明するためのフローチャートである。
【0048】
ノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10においては、加速度センサ15において、USB−RFIDタグ10にかかる加速度が検出されている(ステップS21)。ノート型パソコン60が事務机71−1上に置かれた状態においては、USB−RFIDタグ10にかかる加速度は“0”であり、加速度は検出されていない状態となっている。
【0049】
ノート型パソコン60が事務机71−1から持ち運ばれてUSB−RFIDタグ10に加速度がかかり、USB−RFIDタグ10の加速度センサ15にて加速度が検出されると(ステップS22)、検出された加速度情報が、USB−RFIDタグ10のアクティブ無線通信部14bからアンテナ12bを介して送信される(ステップS23)。この際、USB−RFIDタグ10のタグIDも加速度情報とともに送信される。なお、この加速度情報には、USB−RFIDタグ10にかかる加速度の大きさと、その方向が含まれている。
【0050】
アクティブ無線通信部14bからアンテナ12bを介して送信された加速度情報は、アクティブ用R/W30を介して位置管理サーバ40の加速度情報取得部42にて受信される(ステップS24)。
【0051】
加速度情報取得部42にて受信された加速度情報は移動量算出部43に与えられ、移動量算出部43において、加速度情報取得部42から与えられた加速度情報を用いて、USB−RFIDタグ10が挿入されたノート型パソコン60の移動量が算出される(ステップS25)。
【0052】
ここで、移動量算出部43におけるノート型パソコン60の移動量の算出方法について説明する。
【0053】
USB−RFIDタグ10の加速度センサ15にて検出された加速度情報は、USB−RFIDタグ10に加速度がかかっている間、アクティブ用R/W30を介して位置管理サーバ40に送信されている。移動量算出部43においては、USB−RFIDタグ10の加速度センサ15から加速度情報が送信され続けている時間を用いて、加速度情報取得部42にて取得された加速度情報について2回の時間積分が行われ、それにより、ノート型パソコン60の移動量が算出されることになる。なおこの際、加速度情報に含まれる加速度が加わる方向についても考慮され、ノート型パソコン60の移動方向も認識される。
【0054】
次に、位置管理サーバ40の位置算出部44において、加速度情報とともにアクティブ用R/W30を介してUSB−RFIDタグ10から送信されてきたタグIDを用いて、そのUSB−RFIDタグ10が挿入されたノート型パソコン60の原点位置情報が検索される(ステップS26)。ノート型パソコン60の原点位置情報は、上述したように、そのノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10のタグIDと対応づけて原点情報認識部41にて管理されているため、加速度情報とともにUSB−RFIDタグ10から送信されてきたタグIDを用いて、そのUSB−RFIDタグ10が挿入されたノート型パソコン60の原点位置情報を検索することができる。
【0055】
次に、位置算出部44において、検索された原点位置情報による原点位置から、移動量算出部43にて認識された移動方向に、移動量算出部43にて算出された移動量だけ移動した位置がノート型パソコン60の現在の位置として算出される(ステップS27)。
【0056】
ここで、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6においては、通信可能エリア21−1〜21−6に存在するUSB−RFIDタグ10からタグIDの読み出しが行われている。そのため、位置管理サーバ40においては、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6において、ステップS27にて現在位置が算出されたノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10のタグIDが読み出されていないかどうかが確認され(ステップS28)、タグIDが読み出されている場合、すなわち、ステップS27にて現在位置が算出されたノート型パソコン60が、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6の通信可能エリア21−1〜21−6内に存在する場合は、その通信可能エリア21−1〜21−6にノート型パソコン60が存在するとして管理される(ステップS29)。
【0057】
一方、ステップS27にて現在位置が算出されたノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10のタグIDが読み出されていない場合は、ステップS27にて算出された位置にノート型パソコン60が存在するとして管理される(ステップS30)。
【0058】
なお、ステップS29,S30にて管理されるノート型パソコン60の位置は、その処理が行われる度毎に更新されていく。
【0059】
このようにして、ノート型パソコン60がパッシブタグ用R/W20−1〜20−6の通信可能エリア21−1〜21−6内に存在してノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10のタグIDがパッシブタグ用R/W20−1〜20−6にて読み出されている場合は、その通信可能エリア21−1〜21−6にノート型パソコン60が存在するとして管理され、また、ノート型パソコン60がパッシブタグ用R/W20−1〜20−6の通信可能エリア21−1〜21−6内に存在せずにノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10のタグIDがパッシブタグ用R/W20−1〜20−6にて読み出されていない場合は、USB−RFIDタグ10の原点位置情報と加速度情報とを用いて算出された位置にノート型パソコン60が存在するとして管理されることにより、ノート型パソコン60が移動した場合においても、その位置をリアルタイムで管理することができる。
【0060】
次に、ノート型パソコン60が事務室72から持ち出された際の処理について説明する。
【0061】
図6は、図1〜図3に示した物品管理システムにおいてノート型パソコン60が事務室72から持ち出された際の処理を説明するためのフローチャートである。
【0062】
位置管理サーバ40においては、エリア内外判断部45において、図5に示したステップS30の処理にてノート型パソコン60が存在するとして管理される位置が、予め決められた範囲である事務室72の内外のいずれかであるかが判断される(ステップS31)。ここで、エリア内外判断部45においては、事務室72の内外を仕切る壁の位置が管理されており、その壁の位置を用いて、ノート型パソコン60が存在するとして管理される位置が事務室72の内外のいずれであるかが判断されることになる。
【0063】
そして、ノート型パソコン60が存在するとして管理される位置が事務室72内であると判断された場合は、事務室72内にノート型パソコン60が存在する旨を示すエリア内情報がエリア内外情報送信部46から送信される(ステップS32)。
【0064】
エリア内外情報送信部46から送信されたエリア内情報は、アクティブタグ用R/W30を介してUSB−RFIDタグ10のアクティブ無線通信部14bにて受信され(ステップS33)、制御部16の制御によって、ノート型パソコン60が継続して稼動する(ステップS34)。
【0065】
一方、エリア内外判断部45において、ノート型パソコン60が存在するとして管理される位置が事務室72の外であると判断された場合は、事務室72からノート型パソコン60が持ち出された旨を示すエリア外情報がエリア内外情報送信部46から送信される(ステップS35)。
【0066】
エリア内外情報送信部46から送信されたエリア外情報は、アクティブタグ用R/W30を介してUSB−RFIDタグ10のアクティブ無線通信部14bにて受信され(ステップS36)、制御部16の制御によって、ノート型パソコン60がスリープモードに移行する(ステップS37)。
【0067】
その後、ノート型パソコン60に対して再起動の操作が行われると(ステップS38)、ステップS2と同様に、USB−RFIDタグ10のパッシブタグ無線通信部14aにおいて、パッシブタグ用R/W20−1に対してUSB−RFIDタグ10のタグIDがアンテナ12aを介して送信される(ステップS39)。この際、ノート型パソコン60が事務室72から持ち出された状態においては、ノート型パソコン60に挿入されたUSB−RFIDタグ10がパッシブタグ用R/W20−1〜20−6のいずれの通信可能エリア21−1〜21−6にも入っていないため、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6においてUSB−RFIDタグ10のタグIDが取得されることはなく、ノート型パソコン60は再起動しない。一方、ノート型パソコン60が、事務室72内に戻り、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6の通信可能エリア21−1〜21−6のいずれかにUSB−RFIDタグ10が入った場合は、パッシブタグ用R/W20−1〜20−6においてUSB−RFIDタグ10のタグIDが取得され、図4に示した処理が行われることになる。
【0068】
このように、ノート型パソコン60の持ち出しが管理されるエリアである事務室72からノート型パソコン60が持ち出された場合にノート型パソコン60をスリープモードとし、その後、ノート型パソコン60が事務室72内に戻り、USB−RFIDタグ10がパッシブタグ用R/W20−1〜20−6のいずれの通信可能エリア21−1〜21−6にも入らなければ再起動できない構成とすることにより、事務室72から持ち出された状態でノート型パソコン60を使用することを禁止することができ、ノート型パソコン60内に保存された情報が漏洩してしまう可能性を低減することができる。
【0069】
なお、本形態においては、位置管理サーバ40において、ノート型パソコン60が存在する位置が、事務室72の内外のいずれかであるかが判断されているが、ノート型パソコン60において判断する構成とすることも考えられる。その場合、ノート型パソコン60にて原点位置情報を管理しておき、その後、加速度センサ15にて検出された加速度情報をノート型パソコン60にて2回時間積分し、ノート型パソコン60の現在の位置を算出することになる。
【0070】
また、本形態においては、ノート型パソコン60の移動を検出する移動検出手段として、加速度センサ15を用いてノート型パソコン60にかかる加速度を検出しているが、その他に例えば、速度センサを用いてノート型パソコン60の移動速度を検出する構成とすることも考えられる。ただし、速度センサは、移動に伴って回転する回転軸等を必要とするため、本形態のように加速度センサ15を用いた方が好ましい。
【0071】
また、本形態においては、ノート型パソコン60が置かれる事務机71−1〜71−6上に載置される第1の情報通信手段としてパッシブタグ用R/W20−1〜20−6を用いるとともに、USB−RFIDタグ10内にてこれらと通信を行う第1の通信手段としてパッシブ無線通信部14aを用い、また、ノート型パソコン60の持ち出しが管理される事務室72の天井中央に設置される第2の情報通信手段としてアクティブ用R/W30を用いるとともに、USB−RFIDタグ10内にてこれと通信を行う第2の通信手段としてアクティブ無線通信部14bを用い、それにより、第1の通信手段と第1の情報通信手段との通信可能距離が、第2の通信手段と第2の情報通信手段との通信可能距離よりも短くしているが、これらは、第1の通信手段と第1の情報通信手段との通信可能距離が、第2の通信手段と第2の情報通信手段との通信可能距離よりも短ければ、アクティブ型とパッシブ型とを用いた構成とするものに限らず、アクティブ型あるいはパッシブ型のもので通信可能距離が異なるものを用いてもよい。
【0072】
また、本形態においては、管理対象となるノート型パソコン60に取り付ける無線通信媒体として、USBメモリの形態を有するUSB−RFIDタグ10を用い、このUSB−RFIDタグ10をノート型パソコン60のUSBポートに挿入することにより、USB−RFIDタグ10とノート型パソコン60とが通信しているが、パッシブタグ用R/W20と通信可能なパッシブ無線通信部14aと、アクティブタグ用R/W30と通信可能なアクティブ無線通信部14bとを有するとともに、ノート型パソコン60と通信可能なものであれば、ノート型パソコン60に貼付されるだけのタグ形態であってもよい。
【0073】
また、本形態においては、第1の通信手段となるパッシブ無線通信部14a及びアンテナ12aがUSB−RFIDタグ10に設けられてノート型パソコン60に取り付けられ、このパッシブ無線通信部14a及びアンテナ12aと通信を行う第1の情報通信手段となるパッシブタグ用R/W20が事務机71−1〜71−6上に載置されているが、パッシブタグ用R/W20がUSB−RFIDタグ10に設けられてノート型パソコン60に取り付けられ、パッシブ無線通信部14a及びアンテナ12aが事務机71−1〜71−6上に載置されている構成としてもよい。その場合、パッシブタグ用R/W20にてパッシブ無線通信部14a及びアンテナ12aから読み出されたタグIDは、ノート型パソコン60等から位置管理サーバ40に送信することが考えられる。
【0074】
また、位置が管理される物品としては、ノート型パソコン60に限らない。その場合、決められたエリアから持ち出された場合に使用を規制するものに限らなければ、取り付けられる無線通信媒体と通信できないものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の物品管理システムの実施の一形態を示す図である。
【図2】図1に示した物品管理システムにてノート型パソコンを管理する場合のノート型パソコンの状態を示す図であり、(a)はUSB−RFIDタグの外観図、(b)は(a)に示したUSB−RFIDタグが接続されたノート型パソコンを示す図である。
【図3】図1に示した物品管理システムにて図2に示したノート型パソコンの持ち出しが管理されるエリアを示す図である。
【図4】図1〜図3に示した物品管理システムにおけるノート型パソコンの起動時の処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1〜図3に示した物品管理システムにおけるノート型パソコンの移動時の処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1〜図3に示した物品管理システムにおいてノート型パソコンが事務室から持ち出された際の処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0076】
10 USB−RFIDタグ
11 USB電源
12a,12b アンテナ
13a,13b メモリ
14a パッシブ無線通信部
14b アクティブ無線通信部
15 加速度センサ
16 制御部
20,20−1〜20−6 パッシブタグ用R/W
21−1〜21−6,31 通信可能エリア
30 アクティブタグ用R/W
40 位置管理サーバ
41 原点情報認識部
42 加速度情報取得部
43 移動量算出部
44 位置算出部
45 エリア内外判断部
46 エリア内外情報送信部
50 アクセス認証サーバ
60 ノートパソコン
71−1〜71−6 事務机
72 事務室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に取り付けられた無線通信媒体を用いて前記物品の位置を管理する物品管理システムであって、
前記無線通信媒体は、
第1の通信距離内にて無線通信が可能な第1の通信手段と、
取り付けられた物品の移動を検出する移動検出手段と、
前記第1の通信距離よりも長い第2の通信距離内にて無線通信が可能であり、前記移動検出手段にて物品の移動が検出された場合に当該移動情報を無線送信する第2の通信手段とを有し、
所定の位置に設置され、前記第1の通信手段と通信を行う第1の情報通信手段と、
前記第2の通信手段と通信を行う第2の情報通信手段と、
前記第1及び第2の情報通信手段と接続され、前記第1の通信手段と通信している前記第1の情報通信手段の位置情報のみ、あるいは、前記第1の通信手段と通信していた第1の情報通信手段の位置情報と、当該第1の通信手段を具備する無線通信媒体が具備する第2の通信手段から無線送信されて前記第2の情報通信手段にて受信された前記移動情報とを用いて、当該第1及び第2の通信手段を具備する前記無線通信媒体が取り付けられた物品の位置を管理する位置管理手段とを有する物品管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の物品管理システムにおいて、
前記無線通信媒体は、前記位置管理手段にて管理される前記物品の位置が予め決められた範囲外である場合に、当該物品の使用を規制する制御手段を有することを特徴とする物品管理システム。
【請求項3】
物品に取り付けられ、物品の位置を管理する位置管理手段に対して情報通信手段を介して情報を送信することにより、取り付けられた物品の位置を管理するための無線通信媒体であって、
第1の通信距離内にて無線通信が可能な第1の通信手段と、
取り付けられた物品の移動を検出する移動検出手段と、
前記第1の通信距離よりも長い第2の通信距離内にて無線通信が可能であり、前記移動検出手段にて物品の移動が検出された場合に当該移動情報を前記情報通信手段に無線送信する第2の通信手段とを有する無線通信媒体。
【請求項4】
請求項3に記載の無線通信媒体において、
前記第1の通信手段と通信可能な前記情報通信手段の位置情報と、前記移動検出手段にて検出された移動情報とを用いて算出された前記物品の位置が予め決められた範囲外である場合に、当該物品の使用を規制する制御手段を有することを特徴とする無線通信媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2008−74600(P2008−74600A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−258996(P2006−258996)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】