説明

状態表示装置

【課題】GUI描画のHW化の工夫によって描画処理を高速化できる状態表示装置を得る。
【解決手段】描画演算手段104は、描画範囲710の左上座標から、画像データ602の左上のピクセル情報からMod(X)分だけ右に、そして、Mod(Y)分だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲710のその左上座標から右に向かう方向、及び、下に向かう方向で、画像データ602におけるそのピクセル情報から右に向かう情報、及び、下に向かう情報を描画範囲710の右下座標に達するまで描画する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機等の家電機器における状態表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機や家電機器等の電子機器の多機能化により、従来の数個のボタンと直結した固定内容の液晶の表示(例えば、セグメント液晶表示)を組み合わせるだけでは機器を操作しきれなくなっている。そこで、低価格化してきた汎用液晶により液晶に任意の図形及び画像を表示(いわゆるフルドット液晶表示)し、さらにはこの性質を利用して画面表示を切り替えたり説明用の小さな窓上のウインドウ表示を組み合わせる方法(いわゆるグラフィカルユーザインタフェース:GUI)により多機能性と使いやすさとを両立した機器が製造されるようになっている。利用者にとっても、基本機能をすぐ使えて、応用機能も使えるような操作性は利便性の向上につながっている。しかしこれら機器の表示装置においては製造コストの観点から液晶への表示内容や操作装置には大きな制約がある。
【0003】
しかし、組込機器に用いられるマイコンは、コスト、発熱、消費電力等の観点からパソコンと比較して処理能力の低いものが用いられ、その性能比は速度1/100、記憶容量1/1000以下であることが多い。前述のフルドット液晶表示は微小な発光点を組み合わせて表示の自由度を実現するため、一つの図形を表示するだけでも多くの命令数を必要とする。例えば、1cm角の四角形を描画するために100個程度の微小な発光点を変化させねばならず、このためにはおよそ1000命令程度を要する。このような図形表示を組み合わせ、さらに画面表示切替により頻繁に描画するGUI処理のために、マイコン処理能力の大部分を消費し、また中間的な情報処理のために記憶容量の大部分を消費してしまい、本来の空気調和機や家電機器等の制御アプリケーションプログラムが遅延する等の影響がある。結果的に制御アプリケーションプログラムの設計が難しくなってしまうことが問題になる。
【0004】
このような問題に対して、GUI部分の一部を専用のハードウェア化(以下、HW化という)することによって、マイコン処理能力の消費を低減し、描画処理を高速化するといった解決策が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ハードウェアによる処理は、ソフトウエアによる処理に比べて非常に速い。これは、マイコンが最小単位クロックに同期してひとつずつ処理するのと比べ、クロックと無関係に並行して処理を実施することができ、さらにその並行度を最適化できるためである。このように一部の処理を専用HW化することによって処理を並行して実施することは、主たるアプリケーションがマイコンの処理能力を独占できるため、非常に有効な方法である。前記の例では1cm角の四角形を描画するために端点を算出するための10命令程度で済むようになる。従来、処理の一部を専用HW化する場合、「線の描写」又は「色の計算」等の描画命令単位でHW化する方法が提案されている。これらはグラフィックアクセラレータといった名称で商品化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−185195号公報(第4頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように描画命令単位でHW化した場合、GUIに関する処理を十分に切り離したとはいえない。液晶画面に多くの情報を図形及び画像として表示し、画面切り替えのため頻繁に描画要求がある場合、描画要求自体が非常に多く、相当量のマイコン処理能力を消費してしまうからである。
【0007】
逆に、GUI処理をまるごとHW化することは困難であった。GUIの画面自体はアプリケーションや製品ごとに異なるため、GUIの処理自体をHW化してしまうと、同じ画面しか作れなくなるためである。この場合、アプリケーションごとに専用のHWを作る必要があるが、これには膨大な手間とコストがかかるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、GUI描画のHW化の工夫によって描画処理を高速化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る状態表示装置は、液晶表示部と、該液晶表示部が画面表示をするために必要な描画演算を実施する描画演算部と、該描画演算部に描画演算を実施させる描画要求を生成する中央演算部と、前記描画演算部及び前記中央演算部がデータを読み書き可能である記憶部と、を備え、前記描画要求は、前記液晶表示部に表示させる範囲を示す描画範囲を含有し、前記中央演算部は、前記描画要求を前記記憶部に格納し、前記記憶部は、図形又は文字等の画像データを記憶し、前記描画演算部は、前記描画要求が前記記憶部に格納されているアドレスを保持するレジスターを備え、前記記憶部から前記レジスターに保持されている前記アドレスに格納されている前記描画要求を取得し、該描画要求にしたがって描画演算を実施し、前記液晶表示部が画面表示をするために必要な描画データを前記記憶部に格納し、前記描画範囲で示される前記液晶表示部における表示座標を、前記画像データの幅で除算した剰余を算出し、前記表示座標において、前記画像データの左端から前記剰余数だけ右にあるデータを表示させる前記描画データを生成し、前記液晶表示部は、前記記憶部に格納されている前記描画データに基づいて画面表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、描画演算手段が、描画繰返条件にしたがって、書き込み先アドレスを昇順で加算しながら、画像データを繰り返し描画することによって、描画演算手段は、繰り返し描画を実施している間は、中央演算手段とは独立に動作することができるので、中央演算手段の負荷を軽減することができる。また、描画要求の数が少なくて済むので、記憶領域の節約の観点から好ましい。
【0011】
また、本発明によれば、画像データを利用して、描画範囲の左上座標における各座標値を画像データの幅及び高さの値で割った場合の剰余分ずらした画像データ上の位置から描画処理を実施することによって、ひとつの画像データから一部の画像部分を切り出して表示することができ、多種多様な描画処理を実施することができる。この場合も、線描画等で描画する場合と比べて、描画演算の回数を削減することができるので、描画処理の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1に係る状態表示装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの内容例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る状態表示装置における描画結果領域122の描画データの内容例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る状態表示装置が複数の描画要求を処理する動作を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る状態表示装置が描画要求を処理する動作の詳細を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1に係る状態表示装置において複数の描画要求が記憶手段118上の複数の領域に分割して記録されている場合における描画要求の処理手順を説明する図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの内容例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画結果領域122の描画データの内容例を示す図である。
【図9】画像データ602及び描画範囲701のサイズについて説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画演算手段104が描画結果領域122に画像データ602を繰り返し書き込む処理の詳細を説明する図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画演算手段104が繰り返し描画を実施する手順を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態3に係る状態表示装置において描画範囲1101に画像データを繰り返し描画してボタンを構成した例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態4に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの内容例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態4に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの別の内容例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態4に係る状態表示装置における描画結果領域122の描画データの内容例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る状態表示装置の機能ブロック図である。
図1で示されるように、状態表示装置は、中央演算手段101、描画演算手段104、記憶手段118及び液晶表示部123を備えている。
なお、中央演算手段101及び描画演算手段104は、同一のマイコンLSI(Large Scale Integration)に集積されていることが好ましい。
また、中央演算手段101、描画演算手段104及び記憶手段118はそれぞれ、本発明の「中央演算部」、「描画演算部」及び「記憶部」に相当する。
【0014】
まず、記憶手段118について説明する。
記憶手段118は、少なくとも、表示プログラム領域119、機器制御プログラム領域120、描画要求領域121及び描画結果領域122を有する。また、記憶手段118は、中央演算手段101及び描画演算手段104の双方からアクセスが可能である。
なお、表示プログラム領域119及び機器制御プログラム領域120は不揮発性記憶装置で構成され、描画要求領域121及び描画結果領域122は揮発性記憶装置で構成され、さらに、記憶手段118が中央演算手段101及び描画演算手段104と共に同一のマイコンLSIに集積されている、いわゆるシステムLSIとして実装されていることが好ましい。
【0015】
表示プログラム領域119は、液晶表示部123に表示するための表示プログラムを格納しており、その表示プログラムは、状態表示装置のGUIに関する描画処理を規定している。機器制御プログラム領域120は、状態表示装置全体の動作を制御するための機器制御プログラムを格納している。この表示プログラム及び機器制御プログラムは、中央演算手段101が実行するプログラムである。
【0016】
描画要求領域121は、描画演算手段104が実行する各種描画要求を格納している。中央演算手段101による各種演算結果に基づいて、描画要求が描画要求領域121に書き込まれる。
【0017】
描画結果領域122は、後述する液晶画面125に表示するための発光位置情報及び色情報(以下、描画データという)を格納するための記憶領域であり、一般的にフレームバッファーと呼ばれる。また、描画結果領域122は、液晶表示部123の液晶の発光点座標のそれぞれのアドレスに割り当てられた記憶空間で構成されている。本実施の形態では、描画結果領域122及び液晶表示部123の液晶の発光点座標とは1対1に対応している場合を例に説明するが、液晶表示部123の液晶に対して複数の描画結果領域を備えた構成であってもよい。
【0018】
次に、中央演算手段101について説明する。
中央演算手段101はマイコン又はCPU(Central Processing Unit)等によって構成されており、少なくとも、主レジスター102を備えており、この主レジスター102は命令アドレスレジスター103を有する。また、中央演算手段101は、命令アドレスレジスター103によって指し示された記憶手段118内の位置に記憶された情報を中央演算手段101の定義内容に基づき解釈し、四則演算、論理演算、データ転送、命令アドレス変更及び条件付命令アドレス変更を実施する。これらの演算等の組み合わせたプログラムにより複雑な計算及び機器の制御を実現する。本実施の形態においては、表示プログラム領域119及び機器制御プログラム領域120の位置に記憶された情報によって所定の複雑な動作を実現する。
【0019】
主レジスター102は、各種演算処理を実施するためのデータレジスターや、記憶手段118へアクセスするためのアドレスを指定するアドレスレジスターを備えるが、本実施の形態では、命令アドレスレジスター103のみ図示している。
【0020】
命令アドレスレジスター103は、中央演算手段101が実行する命令の、記憶手段118上のアドレスを保持するレジスターである。図1において、命令アドレスレジスター103から記憶手段118へ延びる矢印131及び矢印132は、命令アドレスレジスター103が記憶手段118のアドレスを指し示すことを意味している。
【0021】
次に、描画演算手段104について説明する。
描画演算手段104は、液晶表示に特化した論理回路であって、記憶手段118を読み書きする機能を有する。また、描画演算手段104は、少なくとも、描画レジスター105及び描画機能110を備える。
【0022】
描画レジスター105は、少なくとも、指示アドレスレジスター106、開始終了指示レジスター107、割込要因レジスター108及び描画アドレスレジスター109を備える。
【0023】
指示アドレスレジスター106は、描画演算手段104が実行する命令(以下、描画要求という)の、記憶手段118上のアドレスを保持するレジスターである。図1において、指示アドレスレジスター106から記憶手段118へ延びる矢印133は、指示アドレスレジスター106が記憶手段118のアドレスを指し示すことを意味している。
【0024】
開始終了指示レジスター107は、描画演算手段104に描画処理の開始を指示する開始コマンドを保持するレジスターである。
【0025】
割込要因レジスター108は、描画演算手段104から中央演算手段101に割り込み信号を発呼したときに、その割り込み要因を保持するレジスターである。
【0026】
描画アドレスレジスター109は、描画演算手段104による描画処理の結果の書き込み先となる記憶手段118のアドレスを保持するレジスターである。図1において、描画アドレスレジスター109から記憶手段118へ延びる矢印134は、描画アドレスレジスター109が記憶手段118のアドレスを指し示すことを意味している。
【0027】
描画機能110は、少なくとも、解釈機能111、特定の描画機能を有する論理回路である線描画機能112、四角枠描画機能113、四角塗描画機能114及び画像描画機能115、並びに、描画範囲制約記憶116及び描画可否状態記憶117を備える。
【0028】
解釈機能111は、描画演算手段104によって読み取られた指示アドレスレジスター106が指し示す描画要求領域121の描画要求を解釈し、その描画内容に応じて線描画機能112、四角枠描画機能113、四角塗描画機能114、画像描画機能115、のいずれかの論理回路を活性化する。その活性化された論理回路は、描画要求領域121から座標情報を読み取り、その座標情報に基づいて図形を描画結果領域122の所定位置へ描画データへ変換する。また、解釈機能111は、描画範囲制約記憶116の内容を更新する。
【0029】
描画範囲制約記憶116は、描画演算手段104が描画可能な範囲を、描画の制約範囲として記憶する。すなわち、描画演算手段104は、描画範囲制約記憶116に記憶された描画範囲以外へは描画を実施しない。
【0030】
描画可否状態記憶117は、描画結果領域122に描画されたか、又は、全く描画されなかったかを示す情報を記憶する。
【0031】
さらに、液晶表示部123について説明する
液晶表示部123は、少なくとも、表示アドレスレジスター124及び液晶画面125を備え、図示しない筐体に格納されている。また、液晶表示部123は、例えば、左上から右へ、さらに下方向へと時間経過とともに表示位置の移動に応じた内容を高速に発光させ、目に映る残像効果により二次元の画像を映し出す、いわゆるフルドット液晶表示を想定する。さらに、液晶表示部123は、描画結果領域122の描画データに基づいて液晶画面125の表示制御を実施する。
【0032】
表示アドレスレジスター124は、液晶画面125の発光点を発光させるための描画データを格納した記憶手段118上のアドレスを保持するレジスターである。液晶表示部123は、この表示アドレスレジスター124が指し示す描画データを描画結果領域122から取得し、液晶画面125の発光点を発光させる。図1において、表示アドレスレジスター124から記憶手段118へ延びる矢印135は、表示アドレスレジスター124が記憶手段118のアドレスを指し示すことを意味している。また、表示アドレスレジスター124から液晶画面125へ延びる矢印136は、表示アドレスレジスター124が保持している発光位置情報及び色情報に基づいて液晶画面125に図形又は画像が表示されることを示している。
【0033】
液晶画面125は、微小な発光点の集合である液晶を備え、液晶表示部123によって表示制御されて画面表示する。
【0034】
図2は、本発明の実施の形態1に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの内容例を示す図である。
図2で示されるように、記憶手段118における描画要求領域121には、描画要求201〜描画要求204が格納されている。
【0035】
描画要求201は、描画開始指示201a、描画機能指示(四角枠)201b、描画範囲左上座標201c、描画範囲右下座標201d、描画太さ201e及び描画色(黒)201fを有する。
【0036】
描画要求202は、描画開始指示202a、描画機能指示(描画範囲)202b、描画範囲左上座標202c及び描画範囲右下座標202dを有する。
【0037】
描画要求203は、描画開始指示203a、描画機能指示(四角塗)203b、描画範囲左上座標203c、描画範囲右下座標203d、描画太さ203e及び描画色(灰)203fを有する。
【0038】
描画要求204は、描画開始指示204a、描画機能指示(線描画)204b、描画範囲左上座標204c、描画範囲右下座標204d、描画太さ204e及び描画色(黒)204fを有する。
【0039】
図3は、本発明の実施の形態1に係る状態表示装置における描画結果領域122の描画データの内容例を示す図である。描画データは、液晶画面125のどの部分を何色で発光させるか、といった情報を示すバイナリーデータである。ここでは、視覚的に説明するため、バイナリーデータに代えて、液晶画面125に表示される画面イメージ301を示す。
【0040】
描画要求201は、四角枠(201b)を座標(0、0)(201c)と座標(9、9)(201d)とを対角とする矩形を太さ1(201e)、及び、色は黒(201f)で描画する要求を意味する。これを描画した結果は、図3(a)の矩形302となる。
【0041】
描画要求202は、描画範囲(202b)を指定する特殊機能であり、以後の描画を座標(1、1)(202c)と座標(8、8)(202d)とを対角とする矩形に限るという要求を意味する。本要求は、描画範囲制約記憶116に記憶され、各描画機能である線描画機能112、四角枠描画機能113、四角塗描画機能114及び画像描画機能115の描画結果がその制約を受ける。この描画結果はこの時点では画面イメージ301に反映されない。
【0042】
描画要求203は、塗りつぶし(203b)であり、座標(0、0)(203c)と座標(9、9)(203d)とを両端とする矩形範囲を塗りつぶす要求を意味する。ここで、描画要求202による制約を受け、実際には座標(1、1)と座標(8、8)とを両端とする矩形領域を塗りつぶす結果になる。これを描画した結果は、図3(b)の矩形塗303のようになる。また、描画要求202の制約により、矩形302の四角枠が上書きされずに残っている。
【0043】
描画要求204は、線描画(204b)であり、座標(0、0)(204c)と座標(9、9)(204d)とを両端とする線分を太さ1(204e)、及び、色は黒(204f)で描画する要求を意味する。これを描画した結果は、図3(c)の線304のようになる。
【0044】
図4は、本発明の実施の形態1に係る状態表示装置が複数の描画要求を処理する動作を説明する図である。ここでは、図1の一部を抜粋して記載し、同様の構成には同様の符号を付した。
図4で示されるように、描画要求領域121には、描画1要求(401)、描画2要求(402)、終了2要求(403)、描画3要求(404)、描画4要求(405)、終了1要求(406)が格納されている。各描画要求においては、図2で説明した描画要求201〜204と同様に、描画開始指示等の事項が指定されているものとする。以下、図4を用いて、各描画要求を処理する手順を下記ステップ(1)〜ステップ(13)で説明する。
【0045】
(1)指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスは、描画1要求(401)の位置を指し示しているとする。
なお、指示アドレスレジスター106に描画1要求(401)のアドレスを書き込むのは、中央演算手段101でもよいし、その他の機能部でもよい。
【0046】
(2)中央演算手段101は、開始終了指示レジスター107に、描画処理を開始すべき旨の開始指示を書き込む。
【0047】
(3)描画演算手段104は、開始終了指示レジスター107に開始指示が書き込まれると、描画機能110が備える解釈機能111によって、線描画機能112等の各描画機能を活性化させながら、下記手順を開始する。
【0048】
(4)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画1要求(401)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、描画2要求(402)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0049】
(5)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画2要求(402)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、終了2要求(403)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0050】
(6)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて終了2要求(403)を取得する。次に、描画演算手段104は、終了2要求(403)の内容にしたがって、中央演算手段101に割込411を発呼し、割込要因レジスター108に要因2終了(412)を書き込む。ここで、描画演算手段104は、割込411の発呼に先立って、割込要因レジスター108へ要因2終了(412)を書き込むものとする。
【0051】
(7)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、次の描画要求である描画3要求(404)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込んで、描画処理を中断する。
【0052】
(8)中央演算手段101は、開始終了指示レジスター107に、描画処理を開始すべき旨の開始指示を書き込む。
【0053】
(9)描画演算手段104は、開始終了指示レジスター107に開始指示が書き込まれると、下記手順を開始する。
【0054】
(10)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画3要求(404)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、描画4要求(405)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0055】
(11)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画4要求(405)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、終了1要求(406)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0056】
(12)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて終了1要求(406)を取得する。次に、描画演算手段104は、終了1要求(406)の内容にしたがって、中央演算手段101に割込413を発呼し、割込要因レジスター108に要因1終了(414)を書き込む。ここで、描画演算手段104は、割込413の発呼に先立って、割込要因レジスター108へ要因1終了(414)を書き込むものとする。
【0057】
(13)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、次の描画要求が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込んで、描画処理を中断する。
【0058】
以上、描画演算手段104が複数の描画要求を処理する手順を説明した。
【0059】
図5は、本発明の実施の形態1に係る状態表示装置が描画要求を処理する動作の詳細を説明するフローチャートである。以下、図5を参照しながら、描画要求の処理の詳細を説明する。
【0060】
(S1200)
描画演算手段104は、いずれかの図形描画を開始する。
【0061】
(S1201)
描画演算手段104は、描画可否状態記憶117を初期化しておく。
【0062】
(S1202)
描画演算手段104は、描画終了判定を行う。描画終了条件に合致する場合はステップS1208へ進み、合致しない場合はステップS1203へ進む。
【0063】
(S1203)
描画演算手段104は、描画座標を算出する。
【0064】
(S1204)
描画演算手段104は、描画座標が描画範囲制約記憶116として記録されている範囲に収まるか否かを判定する。この判定は、横方向の座標の大小判定と縦方向の座標の大小判定とによって実施することができる。その制約に収まる場合はステップS1205へ進み、収まらない場合はステップS1207へ進む。
【0065】
(S1205)
描画演算手段104は、描画位置の描画データを変更する。
【0066】
(S1206)
描画演算手段104は、描画可否状態記憶117を変更する。
【0067】
(S1207)
描画演算手段104は、次の描画条件を算出する。算出後は、ステップS1202へ戻って同様の処理を繰り返す。
【0068】
(S1208)
描画演算手段104は、描画可否状態記憶117が初期状態のままであるか否かを判定する。初期状態のままでない場合はステップS1211へ進み、初期状態のままである場合ステップS1209へ進む。
【0069】
(S1209)
描画演算手段104は、全く描画がなされなかったものと判定し、割り込み要因として「描画範囲外」を設定する。
【0070】
(S1210)
描画演算手段104は、中央演算手段101に割込みを要求する。
【0071】
(S1211)
描画演算手段104は、何らかの描画がなされたものと判定し、次指示アドレスへ移動して本動作フローを完了する。
【0072】
(S1212)
描画演算手段104は、本動作フローを完了するとともに、描画演算全体を中断する。
【0073】
なお、描画範囲制約記憶116は、具体的には液晶画面125が表示しうる範囲と描画結果領域122から算出される範囲と描画要求領域121に記載された指示範囲とがあり、好ましくはそれぞれの判定をそれぞれ描画可否状態記憶117として記憶することが望ましい。
【0074】
図6は、本発明の実施の形態1に係る状態表示装置において複数の描画要求が記憶手段118上の複数の領域に分割して記録されている場合における描画要求の処理手順を説明する図である。図4と同様に、図1の一部を抜粋して記載し、同様の構成には同様の符号を付した。
図6で示されるように、記憶手段118には、描画要求群1(501)及び描画要求群2(506)が格納されているものとする。描画要求群1(501)は、描画1要求(502)、描画2要求(503)、描画3要求(504)、アドレス変更要求(505)から構成される。また、描画要求群2(506)は、描画4要求(507)、描画5要求(508)、描画6要求(509)、終了1要求(510)から構成される。各描画要求においては、図2で説明した描画要求201〜204と同様に、描画開始指示等の事項が指定されているものとする。
【0075】
アドレス変更要求(505)は、指示アドレスレジスター106の内容を、描画4要求(507)が格納されているアドレスに書き換えるように描画演算手段104へ指示するものである。
【0076】
以下、図6を用いて、描画要求を処理する手順を下記ステップ(1)〜ステップ(8)で説明する。
【0077】
(1)指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスは、描画1要求(502)の位置を指し示しているとする。
なお、指示アドレスレジスター106に描画1要求(502)のアドレスを書き込むのは、中央演算手段101でもよいし、その他の機能部でもよい。
(2)中央演算手段101は、開始終了指示レジスター107に、描画処理を開始すべき旨の開始指示を書き込む。
【0078】
(3)描画演算手段104は、開始終了指示レジスター107に開始指示が書き込まれると、描画機能110が備える解釈機能111によって、線描画機能112等の各描画機能を活性化させながら、下記手順を開始する。
【0079】
(4)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画1要求(502)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、描画2要求(503)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0080】
(5)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画2要求(503)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、描画3要求(504)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0081】
(6)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画3要求(504)を取得し、その内容に応じて描画処理を実施する。次に、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に、アドレス変更要求(505)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0082】
(7)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいてアドレス変更要求(505)を取得する。次に、描画演算手段104は、その内容にしたがって、指示アドレスレジスター106に、描画4要求(507)が格納されている記憶手段118上のアドレスを書き込む。
【0083】
(8)以後の動作は、以上説明した各ステップと同様である。
【0084】
以上のように、本実施の形態1によれば、描画演算手段104は、連続する次の描画要求がある場合は、先の描画要求の処理を終了する前に次の描画要求のアドレスを指示アドレスレジスター106に書き込み、次の描画要求は、指示アドレスレジスター106に書き込んだアドレスに基づき取得するので、描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106が保持しているアドレスに基づき、中央演算手段101とは独立して、連続する複数の描画要求を自律的に取得しながら処理することができる。そのため、中央演算手段101は、GUIに関する処理以外の処理に演算リソースを多く割り当てることができる。
【0085】
また、描画演算手段104は、中央演算手段101のクロック周波数等に依拠することなく、複数の描画要求を独自に処理することができるので、中央演算手段101は、液晶表示部123の表示更新のために多くの演算リソースを割く必要はなくなり、他のアプリケーションの処理等により多くの演算リソースを割り当てることができる。
【0086】
また、上記の動作のように、描画要求を分割して配置することができ、限られた記憶手段118の領域を活用して、描画要求の列が多いときに所定の記憶位置範囲の末尾に解釈位置を所定の記憶位置範囲の先頭に変更するよう指示することで、記憶位置範囲が狭い機器であっても描画要求を連続的に発呼することができる。
【0087】
また、似て非なる画面表示のうち異なる部分と共通の部分とを分離して記述し、異なる部分から共通の部分へ自動的に合流するような描画要求を組み立てて発呼することもできる。
【0088】
実施の形態2.
本実施の形態においては、実施の形態1に係る状態表示装置と相違する点を中心に説明する。本実施の形態に係る状態表示装置そのものの構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
本実施の形態では、単一の描画要求の中に描画繰り返し条件が含まれており、描画演算手段104がこれにしたがって同一の描画処理を繰り返し実施する動作例を説明する。
【0089】
図7は、本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの内容例を示す図である。
図7で示されるように、記憶手段118における描画要求領域121には、描画要求601が格納されている。
【0090】
描画要求601は、描画開始指示601a、描画機能指示(画像)601b、描画範囲左上座標601c、描画範囲右下座標601d、描画繰返条件601e及び描画画像アドレス601fを有する。
【0091】
描画機能指示(画像)601bが、画像データを描画すべき旨を指示する場合、描画画像アドレス601fには、描画すべき画像データ602の記憶手段118上におけるアドレスが格納される。また、描画繰返条件601eには、同一の画像データを繰り返し描画するための繰り返し条件が格納される。
【0092】
図8は、本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画結果領域122の描画データの内容例を示す図である。図8は、図7で例示した描画要求を実施した結果として描画結果領域122に格納される描画データの内容例を示す図であり、視覚的に説明するため、描画データそのものに代えて、液晶画面125に表示される画面イメージ301を示す。
【0093】
描画演算手段104は、描画繰返条件601eにしたがって、画像データ602を繰り返し描画する。ここでは、描画範囲701内に収まる範囲内で、画像データ602を横方向に繰り返し描画した例を示した。
【0094】
図9は、画像データ602及び描画範囲701のサイズについて説明する図である。
【0095】
画像高さ951は、画像データ602を液晶画面125に描画したときの縦方向のサイズである。
【0096】
画像幅952は、画像データ602を液晶画面125に描画したときの横方向のサイズである。
【0097】
描画幅955は、描画範囲701を液晶画面125に描画したときの横方向のサイズである。
【0098】
描画高さ956は、描画範囲701を液晶画面125に描画したときの縦方向のサイズである。ここでは、描画高さ956と画像高さ951が一致している例を示している。
【0099】
図10は、本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画演算手段104が描画結果領域122に画像データ602を繰り返し書き込む処理の詳細を説明する図である。
図10で示されるように、画像データ602は、塗りつぶした小型の矩形領域961及び矩形領域981と、その下方に配置された大型の矩形領域で構成されているものとする。また、繰り返し処理は、各矩形領域毎に実施されるものと仮定する。
以下、記憶手段118におけるアドレスとの対応関係と併せて、繰り返し処理の内容を説明する。
【0100】
(1)記憶手段118上におけるアドレス割り当て
描画結果領域122は、記憶手段118上で、昇順に増加するアドレスを割り当てられている。このアドレスと液晶画面125上における発光点の位置との対応関係は、以下のようになる。
【0101】
(1.1)液晶画面125の最も左上の発光点は、描画結果領域122内の最も小さいアドレスに対応付けられる。
(1.2)以後、液晶画面125上の右に向かって、描画結果領域122内のアドレスが昇順に増加して対応付けられる。
(1.3)液晶画面125上の最右端に達すると、1発光点分の直下行の最左端発光点を次のアドレスに割り当てる。
(1.4)以後同様に、発光点の1行分毎に左から右に向かって描画結果領域122内のアドレスが昇順に対応付けられる。
【0102】
(2)横方向の繰返し範囲
次に、描画範囲701の横方向の描画範囲について説明する。
【0103】
(2.1)矩形領域961の描画
描画演算手段104は、矩形領域961を表示するための描画データを、描画結果領域122に繰り返し書き込む。書き込み先のアドレスは、昇順で順次増加させる。これは、液晶画面125上では、左から右に向かって繰り返し描画を実施することに相当する。また、描画演算手段104は、繰り返し描画を実施する途中で、書き込み先のアドレスを昇順で増加させた際、そのアドレスに対応する書き込み位置が描画範囲701の右端部に相当する位置を超過した時点で、繰り返し描画を中断する。記憶手段118のアドレス上では、描画範囲701の右端よりも1つ先のアドレスは、描画範囲701の左端に割り当てられているため、そのまま繰り返し描画を継続すると誤った描画を実施してしまうからである。
【0104】
(2.2)矩形領域981の描画
描画演算手段104は、矩形領域981についても、矩形領域961と同様に繰り返し描画する。また、描画演算手段104は、矩形領域961の繰り返し条件と同様に、書き込み先のアドレスに対応する書き込み位置が描画範囲701の右端部に相当する位置を超過した時点で、繰り返し描画を中断する。
【0105】
(2.3)矩形領域961と矩形領域981の共通事項その1
描画演算手段104は、いずれの矩形領域についても、書き込み先のアドレスに対応する書き込み位置が描画範囲701の右端部に相当する位置を超過した時点で、繰り返し描画を中断する。記憶手段118上のアドレスは、描画範囲701の右端で途切れているわけではなく、そのまま左端につながっている。そのため、描画範囲701の右端部に相当する位置を超過したか否かは、例えばアドレスの数値を発光点の横方向の総数で割った剰余等を用いて判断するとよい。
【0106】
(2.4)矩形領域961と矩形領域981の共通事項その2
描画演算手段104は、同様に、書き込み先のアドレスに対応する書き込み位置が液晶画面125の右端部に相当する位置を超過した時点で、繰り返し描画を中断する。液晶画面125の右端を超えて描画することはできないからである。少なくとも、描画を開始した時点のアドレスと、現時点での書き込み先アドレスとの差分が、液晶表示部123の横方向の発光点個数を超過した場合には、繰り返しを中断することが望ましい。
【0107】
(3)縦方向の繰返し範囲
次に、描画範囲701の縦方向の描画範囲について説明する。
【0108】
(3.1)矩形領域961の描画
描画演算手段104は、画像データ602を横方向に1行分繰り返し描画すると、2行目の繰り返し描画位置を算出する。図10の例では、矢印971で示されるように、矩形領域961の2行目の描画位置を求めることになる。具体的には、描画範囲701の左上端部から起算して、縦方向に画像高さ951に相当する量だけ移動させた位置に到達するまで、矩形領域961の書き込み先アドレスを増加させるとよい。書き込み先アドレスを増加させた結果、そのアドレスが描画範囲701の右下端部に相当するアドレスよりも大きくなったときは、書き込み位置が描画範囲701を超過していることになる。したがって、描画演算手段104は、繰り返し描画を中断する。
【0109】
(3.2)矩形領域981の描画
描画演算手段104は、矩形領域981についても、矩形領域961と同様に繰り返し描画する。すなわち、画像データ602を横方向に1行分繰り返し描画すると、2行目の繰り返し描画位置を算出する。図10の例では、矢印991で示されるように、矩形領域981の2行目の描画位置を求めることになる。また、描画演算手段104は、矩形領域961の繰り返し条件と同様に、書き込み先のアドレスに対応する書き込み位置が描画範囲701の右下端部に相当する位置を超過した時点で、繰り返し描画を中断する。
【0110】
(3.3)矩形領域961と矩形領域981の共通事項
描画演算手段104は、同様に、書き込み先のアドレスに対応する書き込み位置が液晶画面125の下端部に相当する位置を超過した時点で、繰り返し描画を中断する。液晶画面125の下端を超えて描画することはできないからである。
【0111】
図11は、本発明の実施の形態2に係る状態表示装置における描画演算手段104が繰り返し描画を実施する手順を説明するフローチャートである。以下、図11の各ステップについて説明する。
【0112】
(S1001)
描画演算手段104は、開始終了指示レジスター107に開始指示が書き込まれると、描画処理を開始する。
【0113】
(S1002)
描画演算手段104は、描画繰返条件601eに基づいて、図10で説明したような判断基準を用いて、繰り返し描画を継続するか否かを判定する。繰り返しを継続する場合はステップS1003へ進み、繰り返しを終了する場合はステップS1006へ進む。
【0114】
(S1003)
描画演算手段104は、描画を実施する位置に対応する記憶手段118上のアドレスを、図10で説明したような手法を用いて算出する。
【0115】
(S1004)
描画演算手段104は、ステップS1003で算出したアドレスに対応する位置が描画範囲701に含まれているか否かを、図10で説明したような判断基準を用いて判定する。含まれている場合はステップS1005へ進み、含まれていない場合はステップS1002へ戻って同様の処理を繰り返す。
【0116】
(S1005)
描画演算手段104は、描画を実施する位置に対応するアドレスに、描画データを書き込む。例えば、描画要求が指定する色情報を、当該アドレスに書き込む。
(S1006)
描画演算手段104は、描画処理を終了する。
【0117】
なお、上記の繰り返し描画の手順の説明においては、横方向及び縦方向共に繰り返し描画を実施することを想定して説明したが、横方向のみ、あるいは縦方向のみに繰り返し描画を実施する場合でも、処理は同様である。
【0118】
以上の動作のように、描画演算手段104は、描画繰返条件601eにしたがって、書き込み先アドレスを昇順で加算しながら、画像データ602を繰り返し描画することによって、描画演算手段104は、繰り返し描画を実施している間は、中央演算手段101とは独立に動作することができるので、中央演算手段101の負荷を軽減することができる。また、描画要求の数が少なくて済むので、記憶領域の節約の観点から好ましい。
【0119】
また、小さな画像データをあらかじめ用意しておくのみで、この画像を繰り返し描画して模様等を描画することができる。これにより、模様を線描画等で描画する場合と比べて、描画演算の回数を削減することができるので、描画処理の効率を向上させることができる。
【0120】
また、描画演算手段104は、記憶手段118上の書き込み先アドレスが、描画範囲701の右端又は液晶画面125の右端に相当する位置を超えた場合は、繰り返し描画を中断するので、描画演算手段104は、繰り返し描画を適正に実施することができる。
【0121】
また、描画演算手段104は、記憶手段118上の書き込み先アドレスが、描画範囲701の下端又は液晶画面125の下端に相当する位置を超えた場合は、繰り返し描画を中断するので、描画演算手段104は、繰り返し描画を適正に実施することができる。
【0122】
なお、描画演算手段104は、記憶手段118上の書き込み先アドレスを昇順に加算していく最中で、そのアドレスが描画範囲701の左上端部に相当するアドレスに達していない間は、書き込みを実施しないようにするとよい。アドレスが描画範囲701の左上端部に相当するアドレスに達していない時点で書き込みを実施すると、描画範囲701よりも上部又は左部に画像を描画することになってしまうからである。
【0123】
実施の形態3.
本実施の形態においては、実施の形態1及び実施の形態2に係る状態表示装置と相違する点を中心に説明する。本実施の形態に係る状態表示装置そのものの構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
本実施の形態では、液晶表示部123における液晶画面125上にボタン等のGUI部品を画面表示する動作例を説明する。
【0124】
図12は、本発明の実施の形態3に係る状態表示装置において描画範囲1101に画像データを繰り返し描画してボタンを構成した例を示す図である。図12は、描画結果領域122に格納される描画データの内容例を示す図であり、視覚的に説明するため、描画データそのものに代えて、液晶画面125に表示される画面イメージ301を示す。
図12で示されるように、画面イメージ301上の描画範囲1101には、徐々に色合いが薄くなるグラデーション画像が「ボタン」の周囲に繰り返し描画されている。これによって、「ボタン」の周囲は単純な線で囲まれているのではなく、ぼかしがかかった縁取りで囲まれているかのような視覚効果を形成することができる。
【0125】
同様に、2色で構成された画像データを「ボタン」の周囲に繰り返し描画することにより、「ボタン」の周囲に影があるかのような視覚効果を形成することができる。又は、光沢がかったハイライトのあるような視覚効果を形成することができる。
【0126】
実施の形態4.
本実施の形態においては、実施の形態1及び実施の形態2に係る状態表示装置と相違する点を中心に説明する。本実施の形態に係る状態表示装置そのものの構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
本実施の形態では、描画範囲の左上座標における各座標値を画像データの幅及び高さの値で割った場合の剰余分ずらした画像データ上の位置から描画処理を実施する動作例を説明する。
【0127】
図13は、本発明の実施の形態4に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの内容例を示す図である。
図13(a)で示されるように、記憶手段118における描画要求領域121には、描画要求801が格納されている。
【0128】
描画要求801は、描画開始指示801a、描画機能指示(画像剰余)801b、描画範囲左上座標801c、描画範囲右下座標801d、描画繰返条件801e及び描画画像アドレス801fを有する。
【0129】
描画機能指示(画像剰余)801bが、画像データを剰余によって描画すべき旨を指示する場合、描画画像アドレス801fには、描画すべき画像データ602の記憶手段118上におけるアドレスが格納される。また、描画繰返条件801eには、同一の画像データを剰余によってずらして繰り返し描画するための繰り返し条件が格納される。
【0130】
図13(b)は、図13(a)で示される描画要求801によって描画結果領域122に格納される描画データの内容を示すものであり、ここでは、視覚的に説明するため、描画データそのものに代えて、液晶画面125に表示される画面イメージ301を示す。以下、図13を用いて、画面データを剰余によって描画する手順を下記ステップ(1)〜ステップ(5)について説明する。
【0131】
(1)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画要求を取得して、その描画要求に基づいて描画処理を実施する動作は、実施の形態1の図4で説明した動作と同様である。描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画要求801を取得する。
【0132】
(2)描画演算手段104は、描画要求801における描画機能指示(画像剰余)801bによってこの描画処理が、画面データを剰余によって描画する処理であると判断する。
【0133】
(3)描画演算手段104は、描画範囲左上座標801cで示される描画範囲610の左上座標における横の座標(以下、X座標という)を画像データ602の幅で割った剰余(以下、Mod(X)と表記する)を算出する。ここでは、描画範囲610の左上座標のX座標は「0」なので、画像データ602の幅の値「2」で割った剰余は、Mod(X)=0となる。
【0134】
(4)描画演算手段104は、描画範囲左上座標801cで示される描画範囲610の左上座標における縦の座標(以下、Y座標という)を画像データ602の高さで割った剰余(以下、Mod(Y)と表記する)を算出する。ここでは、描画範囲610の左上座標のY座標は「0」なので、画像データ602の高さの値「4」で割った剰余は、Mod(Y)=0となる。
【0135】
(5)描画演算手段104は、描画範囲610の左上座標から、画像データ602の左上のピクセル情報からMod(X)分だけ右に、そして、Mod(Y)分だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲610のその左上座標から右に向かう方向、及び、下に向かう方向で、画像データ602におけるそのピクセル情報から右に向かう情報、及び、下に向かう情報を描画範囲610の右下座標に達するまで描画する。
【0136】
なお、描画範囲610に含まれる各座標について、剰余であるMod(X)及びMod(Y)を算出して、各座標ごとに、画像データ602の左上のピクセル情報からMod(X)分だけ右に、そして、Mod(Y)分だけ下にずらしたピクセル情報を表示させる動作としてもよい。
【0137】
以上の動作による描画結果が図13(b)で示されている。ここでは、X座標及びY座標における剰余が共に「0」であり、描画範囲610の大きさが画像データ602の大きさと同一なので、描画範囲610には画像データ602がそのまま表示されている。
【0138】
図14は、本発明の実施の形態4に係る状態表示装置における描画要求領域121に格納されるデータの別の内容例を示す図である。
図14(a)で示されるように、記憶手段118における描画要求領域121には、描画要求802が格納されている。
【0139】
描画要求802は、描画開始指示802a、描画機能指示(画像剰余)802b、描画範囲左上座標802c、描画範囲右下座標802d、描画繰返条件802e及び描画画像アドレス802fを有する。
【0140】
描画機能指示(画像剰余)802bが、画像データを剰余によって描画すべき旨を指示する場合、描画画像アドレス802fには、描画すべき画像データ602の記憶手段118上におけるアドレスが格納される。また、描画繰返条件802eには、同一の画像データを剰余によってずらして繰り返し描画するための繰り返し条件が格納される。
【0141】
図14(b)は、図14(a)で示される描画要求801によって描画結果領域122に格納される描画データの内容を示すものであり、ここでは、視覚的に説明するため、描画データそのものに代えて、液晶画面125に表示される画面イメージ301を示す。以下、図14を用いて、画面データを剰余によって描画する手順を下記ステップ(1)〜ステップ(5)について説明する。
【0142】
(1)描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画要求を取得して、その描画要求に基づいて描画処理を実施する動作は、実施の形態1の図4で説明した動作と同様である。描画演算手段104は、指示アドレスレジスター106に格納されているアドレスに基づいて描画要求802を取得する。
【0143】
(2)描画演算手段104は、描画要求802における描画機能指示(画像剰余)802bによってこの描画処理が、画面データを剰余によって描画する処理であると判断する。
【0144】
(3)描画演算手段104は、描画範囲左上座標802cで示される描画範囲710の左上座標におけるX座標を画像データ602の幅で割った剰余Mod(X)を算出する。ここでは、描画範囲710の左上座標のX座標は「1」なので、画像データ602の幅の値「2」で割った剰余は、Mod(X)=1となる。
【0145】
(4)描画演算手段104は、描画範囲左上座標802cで示される描画範囲710の左上座標におけるY座標を画像データ602の高さで割った剰余Mod(Y)を算出する。ここでは、描画範囲710の左上座標のY座標は「0」なので、画像データ602の高さの値「4」で割った剰余は、Mod(Y)=0となる。
【0146】
(5)描画演算手段104は、描画範囲710の左上座標から、画像データ602の左上のピクセル情報からMod(X)分だけ右に、そして、Mod(Y)分だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲710のその左上座標から右に向かう方向、及び、下に向かう方向で、画像データ602におけるそのピクセル情報から右に向かう情報、及び、下に向かう情報を描画範囲710の右下座標に達するまで描画する。ここで、描画範囲710の右端に達するまでに、画像データ602の右端に達してしまうので、この場合は、画像データ602の左端のピクセル情報からさらに描画する。すなわち、描画範囲の右端に達するまでに、画像データの右端に達した場合は、画像データの左端から描画し、描画範囲の下端に達するまでに、画像データの下端に達した場合は、画像データの上端から描画する。
【0147】
なお、描画範囲710に含まれる各座標について、剰余であるMod(X)及びMod(Y)を算出して、各座標ごとに、画像データ602の左上のピクセル情報からMod(X)分だけ右に、そして、Mod(Y)分だけ下にずらしたピクセル情報を表示させる動作としてもよい。
【0148】
以上の動作による描画結果が図14(b)で示されている。ここでは、X座標における剰余が「1」及びY座標における剰余が「0」であり、描画範囲710の大きさが画像データ602の大きさと同一なので、描画範囲710には画像データ602が左右に反転した状態が表示されている。
【0149】
図15は、本発明の実施の形態4に係る状態表示装置における描画結果領域122の描画データの内容例を示す図である。ここでは、視覚的に説明するため、描画データそのものに代えて、液晶画面125に表示される画面イメージ301を示す。
図15で示されるように、描画要求領域121には、描画要求901〜描画要求905が格納されている。
【0150】
描画要求901は、図13の描画要求801及び図14の描画要求802と同様のデータ構成を有するが、図15においては、描画範囲左上座標901c、描画範囲右下座標901d及び描画画像アドレス901fのみ示している。描画要求902〜描画要求905においても同様である。
【0151】
描画要求902は、描画範囲左上座標902c、描画範囲右下座標902d及び描画画像アドレス902fを有する。
【0152】
描画要求903は、描画範囲左上座標903c、描画範囲右下座標903d及び描画画像アドレス903fを有する。
【0153】
描画要求904は、描画範囲左上座標904c、描画範囲右下座標904d及び描画画像アドレス904fを有する。
【0154】
描画要求905は、描画範囲左上座標905c、描画範囲右下座標905d及び描画画像アドレス905fを有する。
【0155】
以下、図15を用いて、複数の描画要求により、画面データを剰余によって描画する手順を下記ステップ(1)〜ステップ(5)について説明する。なお、複数の描画要求による描画処理は、実施の形態1における図4及び図6で説明した動作内容と同様であるので、ここでは各描画要求に基づいた描画処理の動作内容のみを示す。
【0156】
(1)描画演算手段104は、描画要求901の描画範囲左上座標901cで示される描画範囲911の左上座標におけるX座標を画像データ603の幅で割った剰余Mod(X)、及び、描画範囲左上座標901cで示される描画範囲911の左上座標におけるY座標を画像データ603の高さで割った剰余Mod(Y)を算出する。ここでは、描画範囲911の左上座標のX座標は「0」、そして、Y座標は「0」なので、画像データ603の幅の値「8」で割った剰余は、Mod(X)=0、及び、Mod(Y)=0となる。そして、描画演算手段104は、描画範囲911の左上座標から、画像データ603の左上のピクセル情報からMod(X)=0だけ右に、そして、Mod(Y)=0だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲911の右下座標に達するまで描画する。
【0157】
(2)描画演算手段104は、描画要求902の描画範囲左上座標902cで示される描画範囲912の左上座標におけるX座標を画像データ603の幅で割った剰余Mod(X)、及び、描画範囲左上座標902cで示される描画範囲912の左上座標におけるY座標を画像データ603の高さで割った剰余Mod(Y)を算出する。ここでは、描画範囲912の左上座標のX座標は「8」、そして、Y座標は「0」なので、画像データ603の幅の値「8」で割った剰余は、Mod(X)=0、及び、Mod(Y)=0となる。そして、描画演算手段104は、描画範囲912の左上座標から、画像データ603の左上のピクセル情報からMod(X)=0だけ右に、そして、Mod(Y)=0だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲912の右下座標に達するまで描画する。
【0158】
(3)描画演算手段104は、描画要求903の描画範囲左上座標903cで示される描画範囲913の左上座標におけるX座標を画像データ603の幅で割った剰余Mod(X)、及び、描画範囲左上座標903cで示される描画範囲913の左上座標におけるY座標を画像データ603の高さで割った剰余Mod(Y)を算出する。ここでは、描画範囲913の左上座標のX座標は「12」、そして、Y座標は「0」なので、画像データ603の幅の値「8」で割った剰余は、Mod(X)=4、及び、Mod(Y)=0となる。そして、描画演算手段104は、描画範囲913の左上座標から、画像データ603の左上のピクセル情報からMod(X)=4だけ右に、そして、Mod(Y)=0だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲913の右下座標に達するまで描画する。
【0159】
(4)描画演算手段104は、描画要求904の描画範囲左上座標904cで示される描画範囲914の左上座標におけるX座標を画像データ603の幅で割った剰余Mod(X)、及び、描画範囲左上座標904cで示される描画範囲914の左上座標におけるY座標を画像データ603の高さで割った剰余Mod(Y)を算出する。ここでは、描画範囲914の左上座標のX座標は「16」、そして、Y座標は「4」なので、画像データ603の幅の値「8」で割った剰余は、Mod(X)=0、及び、Mod(Y)=4となる。そして、描画演算手段104は、描画範囲914の左上座標から、画像データ603の左上のピクセル情報からMod(X)=0だけ右に、そして、Mod(Y)=4だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲914の右下座標に達するまで描画する。
【0160】
(5)描画演算手段104は、描画要求905の描画範囲左上座標905cで示される描画範囲915の左上座標におけるX座標を画像データ603の幅で割った剰余Mod(X)、及び、描画範囲左上座標905cで示される描画範囲915の左上座標におけるY座標を画像データ603の高さで割った剰余Mod(Y)を算出する。ここでは、描画範囲915の左上座標のX座標は「16」、そして、Y座標は「0」なので、画像データ603の幅の値「8」で割った剰余は、Mod(X)=0、及び、Mod(Y)=4となる。そして、描画演算手段104は、描画範囲915の左上座標から、画像データ603の左上のピクセル情報からMod(X)=0だけ右に、そして、Mod(Y)=4だけ下にずらしたピクセル情報から表示し、描画範囲915の右下座標に達するまで描画する。
【0161】
以上の動作のように、描画演算手段104は、描画繰返条件にしたがって、書き込み先アドレスを昇順で加算しながら、画像データを繰り返し描画することによって、描画演算手段104は、繰り返し描画を実施している間は、中央演算手段101とは独立に動作することができるので、中央演算手段101の負荷を軽減することができる。また、描画要求の数が少なくて済むので、記憶領域の節約の観点から好ましい。
【0162】
また、画像データを利用して、描画範囲の左上座標における各座標値を画像データの幅及び高さの値で割った場合の剰余分ずらした画像データ上の位置から描画処理を実施することによって、ひとつの画像データから一部の画像部分を切り出して表示することができ、多種多様な描画処理を実施することができる。この場合も、線描画等で描画する場合と比べて、描画演算の回数を削減することができるので、描画処理の効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0163】
101 中央演算手段、102 主レジスター、103 命令アドレスレジスター、104 描画演算手段、105 描画レジスター、106 指示アドレスレジスター、107 開始終了指示レジスター、108 割込要因レジスター、109 描画アドレスレジスター、110 描画機能、111 解釈機能、112 線描画機能、113 四角枠描画機能、114 四角塗描画機能、115 画像描画機能、116 描画範囲制約記憶、117 描画可否状態記憶、118 記憶手段、119 表示プログラム領域、120 機器制御プログラム領域、121 描画要求領域、122 描画結果領域、123 液晶表示部、124 表示アドレスレジスター、125 液晶画面、131〜136 矢印、201 描画要求、201a 描画開始指示、201b 描画機能指示(四角枠)、201c 描画範囲左上座標、201d 描画範囲右下座標、201e 描画太さ、201f 描画色(黒)、202 描画要求、202a 描画開始指示、202b 描画機能指示(描画範囲)、202c 描画範囲左上座標、202d 描画範囲右下座標、203 描画要求、203a 描画開始指示、203b 描画機能指示(四角塗)、203c 描画範囲左上座標、203d 描画範囲右下座標、203e 描画太さ、203f 描画色(灰)、204 描画要求、204a 描画開始指示、204b 描画機能指示(線描画)、204c 描画範囲左上座標、204d 描画範囲右下座標、204e 描画太さ、204f 描画色(黒)、301 画面イメージ、302 矩形、303 矩形塗、304 線、401 描画1要求、402 描画2要求、403 終了2要求、404 描画3要求、405 描画4要求、406 終了1要求、411 割込、412 要因2終了、413 割込、414 要因1終了、501 描画要求群1、502 描画1要求、503 描画2要求、504 描画3要求、505 アドレス変更要求、506 描画要求群2、507 描画4要求、508 描画5要求、509 描画6要求、510 終了1要求、601 描画要求、601a 描画開始指示、601b 描画機能指示(画像)、601c 描画範囲左上座標、601d 描画範囲右下座標、601e 描画繰返条件、601f 描画画像アドレス、602、603 画像データ、610、701、710 描画範囲、801 描画要求、801a 描画開始指示、801b 描画機能指示(画像剰余)、801c 描画範囲左上座標、801d 描画範囲右下座標、801e 描画繰返条件、801f 描画画像アドレス、802 描画要求、802a 描画開始指示、802b 描画機能指示(画像剰余)、802c 描画範囲左上座標、802d 描画範囲右下座標、802e 描画繰返条件、802f 描画画像アドレス、901 描画要求、901c、描画範囲左上座標、901d 描画範囲右下座標、901f 描画画像アドレス、902 描画要求、902c 描画範囲左上座標、902d 描画範囲右下座標、902f 描画画像アドレス、903 描画要求、903c 描画範囲左上座標、903d 描画範囲右下座標、903f 描画画像アドレス、904 描画要求、904c 描画範囲左上座標、904d 描画範囲右下座標、904f 描画画像アドレス、905 描画要求、905c 描画範囲左上座標、905d 描画範囲右下座標、905f 描画画像アドレス、911〜915 描画範囲、951 画像高さ、952 画像幅、955 描画幅、956 描画高さ、961 矩形領域、971 矢印、981 矩形領域、991 矢印、1101 描画範囲。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶表示部と、
該液晶表示部が画面表示をするために必要な描画演算を実施する描画演算部と、
該描画演算部に描画演算を実施させる描画要求を生成する中央演算部と、
前記描画演算部及び前記中央演算部がデータを読み書き可能である記憶部と、
を備え、
前記描画要求は、前記液晶表示部に表示させる範囲を示す描画範囲を含有し、
前記中央演算部は、前記描画要求を前記記憶部に格納し、
前記記憶部は、図形又は文字等の画像データを記憶し、
前記描画演算部は、
前記描画要求が前記記憶部に格納されているアドレスを保持するレジスターを備え、
前記記憶部から前記レジスターに保持されている前記アドレスに格納されている前記描画要求を取得し、
該描画要求にしたがって描画演算を実施し、前記液晶表示部が画面表示をするために必要な描画データを前記記憶部に格納し、
前記描画範囲で示される前記液晶表示部における表示座標を、前記画像データの幅で除算した剰余を算出し、
前記表示座標において、前記画像データの左端から前記剰余数だけ右にあるデータを表示させる前記描画データを生成し、
前記液晶表示部は、前記記憶部に格納されている前記描画データに基づいて画面表示させる
ことを特徴とする状態表示装置。
【請求項2】
前記描画演算部は、
前記描画範囲で示される前記液晶表示部における表示座標を、前記画像データの高さで除算した剰余を算出し、
前記表示座標において、前記画像データの上端から前記剰余数だけ下にあるデータを表示させる前記描画データを生成する
ことを特徴とする請求項1記載の状態表示装置。
【請求項3】
液晶表示部と、
該液晶表示部が画面表示をするために必要な描画演算を実施する描画演算部と、
該描画演算部に描画演算を実施させる描画要求を生成する中央演算部と、
前記描画演算部及び前記中央演算部がデータを読み書き可能である記憶部と、
を備え、
前記描画要求は、前記液晶表示部に表示させる範囲を示す描画範囲を含有し、
前記中央演算部は、前記描画要求を前記記憶部に格納し、
前記記憶部は、図形又は文字等の画像データを記憶し、
前記描画演算部は、
前記描画要求が前記記憶部に格納されているアドレスを保持するレジスターを備え、
前記記憶部から前記レジスターに保持されている前記アドレスに格納されている前記描画要求を取得し、
該描画要求にしたがって描画演算を実施し、前記液晶表示部が画面表示をするために必要な描画データを前記記憶部に格納し、
前記描画範囲で示される前記液晶表示部における左端の表示座標を、前記画像データの幅で除算した剰余を算出し、
前記描画範囲の左端の表示座標から、前記画像データの左端より前記剰余数だけ右にあるデータを基点として右側にあるデータを表示していき、前記描画範囲の右端の表示座標に達する前に前記画像データの右端のデータに達した場合は、前記画像データの左端のデータを始点として右側にあるデータを表示していく前記描画データを生成し、
前記液晶表示部は、前記記憶部に格納されている前記描画データに基づいて画面表示させる
ことを特徴とする状態表示装置。
【請求項4】
前記描画演算部は、
前記描画範囲で示される前記液晶表示部における上端の表示座標を、前記画像データの高さで除算した剰余を算出し、
前記描画範囲の上端の表示座標から、前記画像データの上端より前記剰余数だけ下にあるデータを基点として下側にあるデータを表示していき、前記描画範囲の下端の表示座標に達する前に前記画像データの下端のデータに達した場合は、前記画像データの上端のデータを始点として下側にあるデータを表示していく前記描画データを生成する
ことを特徴とする請求項3記載の状態表示装置。
【請求項5】
前記描画要求は、
連続する次の描画命令がある場合は、前記描画演算手段に前記記憶部上における次の描画要求のアドレスを前記レジスター上に書き込ませるように構成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の状態表示装置。
【請求項6】
前記液晶表示部は、フルドット方式の液晶表示デバイスで構成されており、
前記描画演算部は、
前記液晶表示部における発光位置及びその発光色を示す情報を前記描画データとして前記記憶部に格納させ、
前記液晶表示部は、
前記描画データが指定する前記発光位置及び前記発光色に基づいて画面表示する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の状態表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−76522(P2011−76522A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−229496(P2009−229496)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】