説明

現像ローラー及び電子写真装置

【課題】トナーの負帯電量を増大し、搬送性を向上させ、耐久後半でも濃度が高く、カブリの低い良好な画像を得ることができる現像ローラーや電子写真装置を提供する。更に、高速化、高画質化を図ることにより、トナーの劣化が生じやすい電子写真装置において、劣化トナーに対して充分な負帯電を可能とし、搬送性に優れ、耐久後半でも濃度が高く、カブリの低い良好な画像を得ることができる電子写真装置を提供する。
【解決手段】特定の(メタ)アクリル酸エステルモノマー、特定のアミノ基含有モノマー、特定の水酸基含有モノマーから選択したモノマー群を共重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾式電子写真法の現像装置に使用する現像ローラーや、これを用いた電子写真装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真装置における現像方法として、現像剤(トナー)を現像担持体上に薄層コートさせ、感光ドラム等の静電荷像担持体に接触又は近接させ、現像担持体から静電荷像担持体表面に移転させて、静電荷像担持体上の静電潜像を現像する方法が知られている。このような現像法に用いられる現像担持体としては、例えば、金属(芯金)の周囲に弾性層を設け、その上に必要に応じて表面被覆層を設けたローラー形状の現像ローラー、あるいは弾性層のない現像スリーブが用いられている。高濃度の良好な画像を得るためには、トナーに対する均一な摩擦帯電性付与性や十分なトナー搬送性に優れたローラーが求められている。
【0003】
しかしながら、近年の電子写真装置の性能向上がトナー劣化の一因となり、濃度低下やカブリが発生するという問題点もある。前記の問題点を解決するために、劣化トナーに対しても十分な帯電量を与えられるように、現像担持体のトナーへの帯電付与性を向上させる必要がある。現像担持体の表面層はトナーを正荷電させたい場合には負荷電性を、トナーを負荷電させたい場合には正荷電性を有する必要があり、現像担持体表面層にトナーの荷電の極性に応じた荷電性を付与するため、荷電制御剤を添加する手段がとられている。
【0004】
近年、荷電制御剤として、有機溶剤に可溶で現像ローラーや現像スリーブに塗工可能な荷電制御樹脂を用いる方法が提案されており、現像スリーブに用いる方法が報告されている(例えば特許文献1〜3)。これらはいずれも主として、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーとメタクリル酸メチルとの共重合体を荷電制御樹脂として使用している。
【0005】
本発明者らは、画像特性の更なる向上を目指し、トナーの帯電量の増大を可能とする現像剤担持体表面層の荷電制御剤として、炭素数4以上のアルキル基有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとアミノ基含有モノマーとの共重合体を既に開発している。(特許文献4、5)。この共重合体において、(メタ)アクリル酸エステルモノマー単位に含まれる炭素数4以上のアルキル基が、アミノ基含有モノマー単位に含まれるアミノ基の表面配向を促し、現像剤担持体によるトナーへの帯電量が向上すると考えられる。
【特許文献1】特開2000−242033号公報
【特許文献2】特開2002−244426号公報
【特許文献3】特開2003−005507号公報
【特許文献4】特開2005−31657号公報
【特許文献5】特開2005−31658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、現像ローラー表面層に特定の正荷電制御樹脂を添加することで、トナーの負帯電量を増大し、搬送性を向上させ、耐久後半でも濃度が高く、カブリの低い良好な画像を得ることができる現像ローラーや電子写真装置を提供することにある。更に、高速化、高画質化を図ることにより、トナーの劣化が生じやすい電子写真装置において、劣化トナーに対して充分な負帯電を可能とし、搬送性に優れ、耐久後半でも濃度が高く、カブリの低い良好な画像を得ることができる電子写真装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、通電性のシャフトと、該シャフトの外周に順次積層された弾性層と、1層以上の被覆層とを有し、表面に担持した負帯電性現像剤により静電荷像担持体上の静電荷像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、(A)、(B)、又は(C)のいずれかのモノマー群を共重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像ローラーに関する。
(A):式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
(B):式(1)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
(C):式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
【0008】
【化1】

【0009】
(式中、R1はフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を示し、R2、R2a、R2b、又はR2cは独立して水素原子又はメチル基を示し、R3a、R3b、又はR3cは独立して炭素数1〜7の二価の有機基を示し、R4a、R4b、R5a又はR5bは、独立して水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、R4aとR5a、又は、R4bとR5bは各々化学的に結合して、これらが結合する窒素原子と炭素原子4〜20とからなる環状構造、又は、これらが結合する窒素原子と、酸素原子、窒素原子及びイオウ原子から選ばれる少なくとも一種と、炭素原子4〜19とからなる環状構造を形成していてもよい。)
また、本発明は、静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を一様に帯電させるための帯電装置と、該帯電された静電荷像担持体表面に静電荷像を形成するための静電荷像形成装置と、静電荷像担持体の表面に形成された静電荷像に負帯電性現像剤を搬送してトナー像を形成するための現像装置と、トナー像を転写材に転写するための転写装置とを有する電子写真装置において、現像装置が、上記現像ローラーを備えたことを特徴とする電子写真装置に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の現像ローラーは、現像ローラー表面層に正荷電制御樹脂を添加することができ、トナーの負帯電量を増大し、搬送性を向上させ、耐久後半でも濃度が高く、カブリの低い良好な画像を得ることができる。
【0011】
本発明の電子写真装置は、高速化、高画質化を図ることにより、トナーの劣化が生じやすい電子写真装置においても、劣化トナーに対して充分な負帯電を可能とし、搬送性に優れ、耐久後半でも濃度が高く、カブリの低い良好な画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の現像ローラーは、通電性のシャフトと、シャフトの外周に順次積層された弾性層と、1層以上の被覆層とを有する。
【0013】
本発明の現像ローラーにおける通電性のシャフトは、成形時や実使用時に耐えうる強度を有すればよく、その形状としては、円柱状、円筒状等を挙げることができ、例えば、外径4〜10mmを挙げることができる。
【0014】
上記通電性のシャフトの材質としては、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル等の金属性(合金製)を挙げることができる。これらの通電性のシャフトには、導電性を阻害しない範囲で、耐傷性、防錆を目的としてメッキ処理等の表面処理を施してもよい。
【0015】
上記弾性層は、静電荷像担持体と現像ローラーとの接触を確実に行うため、現像ローラーに弾性を付与するために設けられるものであり、導電性を有することが好ましい。弾性層は、充実体、発泡体いずれであってもよく、1層であっても2層以上からなるものであってもよい。弾性層の材質としては、例えば、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、イソプレンゴム、NBR等のゴム材料に、必要に応じて導電剤と添加したものを挙げることができる。導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト等を使用することができる。
【0016】
上記弾性層の成形は、原料をミキサーで混合して、例えば、押し出し成形、射出成形、又は圧縮成形の方法を使用することができる。弾性層は、上記通電性のシャフト上に直接成形しても、予め弾性層として成形した成形体のチューブやシートを通電性のシャフト上に被覆形成させてもよい。弾性層の作製後に表面を研磨して形状を整えることができる。
【0017】
上記被覆層は、負帯電性現像剤を充分に負帯電できるように、現像ローラーの表面に高い正荷電性を付与する。被覆層は1層であっても2層以上からなるものであってもよい。
【0018】
被覆層が2層以上からなる場合には、少なくとも表面層となる被覆層には、以下の共重合体を含む正荷電制御樹脂を含有する。
【0019】
上記共重合体は、(A)、(B)、又は(C)のいずれかのモノマー群を共重合して得られる正荷電制御樹脂である。
(A):式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
(B):式(1)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
(C):式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。以下、式中の置換基を具体的に説明する。
【0020】
【化2】

【0021】
式(1)中、R1はフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を示し、かかるフルオロアルキル基は総ての水素原子がフッ素原子で置換されたパーフルオロアルキル基であってもよい。式(1)中のR2は水素原子又はメチル基を示す。式(1)で示されるフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、具体的には、以下のものを挙げることができる。2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル(メタ)アクリレート。3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート。3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘンイコサフルオロドデシル(メタ)アクリレート、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート。5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、7−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,5,6,6,7,8,8,8−ドデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート。9−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,10,10,10−ヘキサデカフルオロデシル(メタ)アクリレート。11−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,12,12,12−エイコサフルオロドデシル(メタ)アクリレート。2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート。2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレート等。ここで、「(メタ)アクリレート」は、メタクリレートあるいはアクリレートを意味する(以下、同様である。)。
【0022】
式(2)中、R2aは水素原子又はメチル基を示し、R3aは炭素数1〜7の二価の有機基を示し、かかる有機基としては、鎖状、環状の脂肪族アルケニル基や二価の芳香族炭化水素基等を挙げることができる。式(2)中、R4a、R5aは、独立して水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、かかる有機基としては、鎖状、環状の脂肪族アルキル基や芳香族炭化水素基等を挙げることができる。また、R4aとR5aは化学的に結合して、これらが結合する窒素原子に加えて炭素原子4〜20個とからなる環状構造を形成していてもよい。更に、R4aとR5aは化学的に結合して、これらが結合する窒素原子に加えて、酸素原子、窒素原子及びイオウ原子から選ばれる少なくとも一種と、炭素原子4〜19個とからなる環状構造を形成していてもよい。式(2)で表されるアミノ基含有モノマーとしては、具体的には、以下のものを挙げることができる。N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート。N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリレート。p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート。p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート。p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート等。
【0023】
式(3)中、R2bは水素原子又はメチル基を示し、R3bは炭素数1〜7の二価の有機基を示し、かかる有機基としては、鎖状、環状の脂肪族アルケニル基や二価の芳香族炭化水素基等を挙げることができる。式(3)中、R4b、R5bは、独立して水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、かかる有機基としては、鎖状、環状の脂肪族アルキル基や芳香族炭化水素基等を挙げることができる。また、R4b、R5bは化学的に結合して、これらが結合する窒素原子に加えて4〜20個の炭素原子とからなる環状構造を形成していてもよい。更に、R4bとR5bは化学的に結合して、これらが結合する窒素原子に加えて、酸素原子、窒素原子及びイオウ原子から選ばれる少なくとも一種と、4〜19個の炭素原子とからなる環状構造を形成していてもよい。式(3)で表されるアミノ基含有モノマーとしては、具体的には、以下のものを挙げることができる。N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド。p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド。p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド。p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド等。ここで、「(メタ)アクリルアミド」は、メタクリルアミドあるいはアクリルアミドを意味する(以下、同様である。)。
【0024】
式(4)中、R2cは水素原子又はメチル基を示す。R3cは炭素数1〜7の二価の有機基を示す。式(4)で表される水酸基含有モノマーとしては、具体的には、以下のものを挙げることができる。2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等。
【0025】
上記式(1)〜(4)で表されるモノマーは、以下の組合せのモノマー群(A)、(B)、(C)とされ、これを共重合して共重合体を構成する。モノマー群(A)は、式(1)で表されるモノマーと、式(2)で表されるモノマーと、式(4)で表されるモノマー。モノマー群(B)は、式(1)で表されるモノマーと、式(3)で表されるモノマーと、式(4)で表されるモノマー。モノマー群(C)は、式(1)で表されるモノマーと、式(2)で表されるモノマーと、式(3)で表されるモノマーと、式(4)で表されるモノマー。これらのモノマー群において、式(1)〜式(4)で表されるモノマーはそれぞれ上記例示のモノマーの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0026】
上記共重合体を構成する各モノマー群には、共重合体におけるモノマー単位の機能を損なわない範囲で、これらのモノマーと共重合可能な他のモノマーを含んでいてもよい。他のモノマーとしては具体的には、以下のものを挙げることができる。フルオロアルキル基、アミノ基、水酸基のいずれも有しない(メタ)アクリル酸エステルモノマー。スチレン誘導体として、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン。p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン等。ビニルエステルとして、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニル等。ビニルエーテルとして、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等。ビニルケトンとして:ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトン等。これらは1種又は2種以上を用いてもよい。
【0027】
上記(A)、(B)、又は(C)のいずれかのモノマー群におけるモノマーの含有比率としては、式(1)で表されるモノマーは1〜50質量%であることが好ましい。式(2)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマーは、それぞれ単独の含有比率、又はその合計の含有比率が2〜99質量%であることが好ましい。式(4)で表されるモノマーは0.1〜40質量%であることが好ましい。
【0028】
上記共重合体の質量平均分子量(Mw)は2000以上50万以下が好ましく、より好ましくは3000以上30万以下であり、より好ましくは5000以上20万以下である。上記共重合体の質量平均分子量(Mw)が2000以上であれば、これを用いて得られる現像ローラーにおいて、経時的な共重合体のブリードアウトを抑制することができる。また、質量平均分子量が20万以下であれば、正荷電制御樹脂における相溶性が低下するのを抑制することができる。
【0029】
上記共重合体のアミノ価は5mgKOH/g以上350mgKOH/g以下が好ましく、より好ましくは15mgKOH/g以上345mgKOH/g以下であり、更に好ましくは30mgKOH/g以上340mgKOH/g以下である。共重合体のアミノ価が5mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であれば、トナーを充分に負帯電することができる。
【0030】
このようなアミノ価は、中和滴定法による測定値を採用することができる。
【0031】
上記共重合体の水酸基価は0.1mgKOH/g以上150mgKOH/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mgKOH/g以上145mgKOH/g以下であり、更に好ましくは1mgKOH/g以上140mgKOH/g以下である。共重合体の水酸基価が0.1mgKOH/g以上であれば、トナーを充分に負帯電することができ、350mgKOH/g以下であれば、バインダー樹脂と容易に相溶することができる。
【0032】
上記共重合体のガラス転移温度(Tg)は、−100℃以上180℃以下であることが好ましく、より好ましくは−90℃以上170℃以下であり、さらに好ましくは−80℃以上160℃以下である。共重合体のガラス転移温度(Tg)が−100℃以上であれば、得られる成形体において、粘着性が増大するのを抑制することができ、摩擦係数が過大となるのを抑制することができる。共重合体のガラス転移温度が180℃以下であれば、他の樹脂と混合が容易であり、均一に分散させることができる。
【0033】
上記共重合体の製造方法としては、上記モノマーを重合する方法であれば、特に制限されるものではなく、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等を使用することができる。これらのうち反応を容易に制御できる点から溶液重合法が好ましい。溶液重合に用いる溶媒としては、例えば、キシレン、トルエン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、イソプロピルアルコール、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。溶媒の使用量としては、例えば、モノマー30質量部以上400質量部以下に対し、100質量部が好ましい。
【0034】
上記共重合体の製造に使用する重合開始剤としては、例えば、以下のものを挙げることができる。t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミルパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド。t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)。2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0035】
重合開始剤の使用量としては、モノマー100質量部に対し、0.05質量部以上30質量部以下が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上15質量部以下である。重合開始剤の使用量がモノマー100質量部に対し0.05質量部以上であれば、効率よく重合反応を行うことができ、また、30質量部以下であれば、これを用いて得られる被覆層において、長期に亘ってブリードアウトを抑制することができる。
【0036】
重合反応は、使用する溶媒、開始剤、モノマーに応じて適宜設定することができるが、40℃以上150℃以下で行うのが好ましい。
【0037】
上記被覆層は表面層に主成分たる樹脂と上記共重合体である正荷電制御樹脂を含むものであれば、いずれであってもよく、上記共重合体の機能を損なわない範囲で、被覆層に他の機能を付与するため、その他の樹脂や添加剤を含んでいてもよい。主成分たる樹脂やその他の樹脂としては、具体的には、以下のものを挙げることができる。スチレン樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体)、アクリル樹脂((メタ)アクリル酸エステルを含む単重合体又は共重合体)。塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂。シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等。これらのうち、耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等に優れる、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂等を好ましいものとして挙げることができる。
【0038】
上記被覆層は、カーボンブラック等の導電剤を含有することが、トナーのチャージアップによる現像ローラー上への固着や、トナーの帯電不良を抑制することができる。上記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等を好ましいものとして挙げることができる。
【0039】
上記被覆層は上記共重合体である正荷電制御樹脂を、0.1〜15質量%の範囲で含有することがトナーを充分に負帯電することができるため好ましい。その他の樹脂としては、0〜5質量%の範囲で含有することが添加による特性向上を達成することができるため、好ましい。カーボンブラックは、1〜40質量%の範囲で含有することが、トナーのチャージアップによる現像ローラー上への固着や、トナーへの帯電付与不良を抑制することができるため、好ましい。
【0040】
上記被覆層は、表面に凹凸を有するものであってもよい。表面に凹凸を形成するためには、球状の粒子を含有させることが、少ない添加量で適度な表面粗さを得ることができるため好ましい。このような球状の粒子の材質としては、以下のものを挙げることができる。ポリアクリレート、ポリメタクリレート等のアクリル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂。フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン、ポリフッ化ビニリデン系樹脂。シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物粉末等。
【0041】
被覆層の表面凹凸はこれらの粒子の粒子径や粒子含有量、被覆層の厚さを調整することによって所望の範囲に調整することができる。
【0042】
被覆層、2層以上を有する場合はその表面層の厚さは弾性層の柔軟性を損なうことなく、また耐摩耗性の点から、2μm以上100μm以下が好ましい。
【0043】
上記被覆層の調製方法としては、成型や塗工によることができる。被覆層を塗工により調製する方法としては、上記共重合体である正荷電制御樹脂と、カーボンブラック等の導電剤や、必要に応じ選択した樹脂を溶媒で希釈し、硬化剤又は硬化触媒を添加し、攪拌して塗工液を調製する。希釈に用いる溶媒としては、メチルエチルケトン、トルエン、アルコール、水等を用いることができる。これを用いて、スプレー、ディッピング等の方法で塗膜を形成し、必要に応じて加熱し硬化する方法を挙げることができる。
【0044】
本発明の現像ローラーの一例として、図1(a)の側面図、(b)の軸線に沿った概略断面図に示すものを挙げることができる。図1に示すように、現像ローラー24は、通電性のシャフト114aと、この上に設けられた弾性層114bと、表面層として被覆層114cとを有する。
【0045】
本発明の電子写真装置は、静電荷像担持体と、静電荷像担持体の表面を一様に帯電させるための帯電装置と、帯電された静電荷像担持体表面に静電荷像を形成するための静電荷像形成装置と、現像装置と、トナー像を記録材に転写するための転写装置とを有する。
【0046】
上記電子写真装置の一例として、図2の概略構成図に示すレーザービームプリンターを挙げることができる。図2に示すように、電子写真装置には、静電荷像担持体である感光体9、この表面を一様に帯電する帯電ローラー19を備えた帯電装置、その表面にレーザービームLにより静電荷像を形成する静電荷像形成装置、静電荷像の現像を行う現像装置10が備えられる。この現像装置には、負帯電性現像剤11(以下トナーという。)を収納する現像剤容器12と、この開口を閉塞し一部を現像剤容器外に露出して配置される図1に示す現像ローラー24とが備えられる。更に、現像剤容器内には、現像ローラーの表面から感光体上の静電荷像の現像に使用されず現像ローラー上に残留するトナーを掻き取り、且つ現像剤容器内の新たなトナーを現像ローラーに供給するトナー供給ローラー25が設けられる。尚、現像ローラーから掻き取られた残留トナーは現像剤容器内のトナーと混合され、その電荷が吸収されるようになっている。更に、現像装置には、現像ローラーに当接するように配置されるブレード16が設けられる。ブレードと現像ローラーは定電圧電源18に接続され正電荷の現像バイアスが印加され、現像ローラー上に供給されたトナーを現像ローラーの矢印方向の回転に伴いブレードと現像ローラー間で摩擦し、負電荷に帯電すると共に、薄層11aに形成する。現像ローラー上に薄層に形成されたトナーは、基準電位点に接続された感光体と対向する領域で、感光体上に形成された静電荷像に移動し、トナー像が形成される。
【0047】
レーザービームプリンターには、その他、感光体上に形成されたトナー像を転写材上に転写する転写装置、記録材上に転写されたトナー像を定着する定着装置、更に、転写後に感光体上に残留するトナー等を除去するクリーニング装置等が設けられる。
【0048】
高速化、高画質化を図ったレーザービームプリンターにおいても、トナーの負電荷帯電量が向上され、充分な量のトナーが静電荷像に供給され、長期に亘って濃度の低下が抑制され、カブリの発生が抑制された画像が得られる。
【実施例】
【0049】
本発明の現像ローラーやこれを用いた電子写真装置について以下に詳述するが、本発明の現像ローラー、電子写真装置の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
【0050】
以下実施例、比較例で使用した化合物の構造式を示す。式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルモノマーA1、A2、式(2)で表されるアミノ基含有モノマーB1、B2、式(3)で表されるアミノ基含有モノマーB3、式(4)で表される水酸基含有モノマーC1、C2。
【0051】
【化3】

【0052】
[製造例1]共重合体CCR1の製造
以下のモノマーを用いた。
式(1)で表されるモノマー:3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(A1)10g。
式(2)で表されるモノマー:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(B1)25g。
式(4)で表されるモノマー:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(C1)5g。
【0053】
撹拌機、冷却器、温度計及び窒素導入管を付した4つ口セパラブルフラスコに、上記モノマーと、溶媒としてトルエン37.5g及びエタノール12.5g、重合開始剤としてジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を0.5g仕込んだ。窒素下80℃で8時間攪拌し溶液重合した。その後、減圧乾燥し共重合体CCR1を得た。
【0054】
得られた共重合体CCR1のアミノ価、質量平均分子量(Mw)、Tgを以下の方法により測定した。結果を表1に示す。
【0055】
アミノ価は、全自動滴定装置(京都電子工業(株)製AT−510)を用いて測定した。CCR1をエタノール:トルエン=1:2の混合溶媒で0.1質量%に溶解し、0.1M塩酸エタノール溶液で滴定した。
【0056】
質量平均分子量(Mw)は、GPC測定(装置:東ソー(株)製HLC−8120GPC、カラム:昭和電工(株)製KF−805L×2本)を用いて測定した。CCR1をTHFで0.25質量%に溶解し、THF流速1ml/minで測定した。
【0057】
Tgは、DSC測定(セイコーインスツルメンツ(株)製DSC6200)を用いてJISK7121に準じて測定した。
【0058】
[製造例2〜5]共重合体CCR2〜5の製造
表1に示すモノマーを用いた他は、製造例1と同様にして共重合体CCR2〜5を調製し、得られた共重合体についてアミノ価、質量平均分子量(Mw)、Tgを測定した。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】

【0060】
表中、仕込み単位はgである。
【0061】
[実施例1]現像ローラー1の製造
外径8mmのシャフトを内径16mmの円筒状金型内に同心となるように設置した。弾性層として液状導電性シリコーンゴム(東レダウシリコーン社製:AskerC硬度35度、体積固有抵抗10×109Ωcm)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行った。弾性層厚み4mmのローラーを得た。
【0062】
次いで、ウレタン塗料(ニッポランN5033:日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10%となるようにメチルエチルケトンで希釈した。これに、正荷電制御樹脂として共重合体CCR1をウレタン塗料の固形分100質量部に対して10質量部、導電剤としてカーボンブラック(#7360SB:東海カーボン製)を50質量部添加し、各成分を十分に分散させた分散液を得た。この分散液に、硬化剤として変性TDI(コロネートL:日本ポリウレタン社製)をウレタン塗料100質量部に対し10質量部添加、表面粗し材として平均粒子径14μmのウレタン粒子(アートパールC400:根上工業製)を20質量部添加した。更に、目的の粗さを得るようにMEKを加えて粘度を調整して塗料を調製した。先に成型したローラー上にディッピングにより塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化し、現像ローラー1を得た。得られた現像ローラー1について、以下のように画像形成を行い、得られた画像について評価を行った。結果を表2に示す。
【0063】
[画像評価]
上記現像ローラー1を負帯電性の非磁性トナーの一成分現像剤を使用する評価用レーザービームプリンターに取付け、32.5℃、80%RH(HH)の環境下で、文字パターン画像を15000枚連続印刷後、画像の濃度とカブリを評価した。
【0064】
[画像濃度]
評価用画像としてベタ黒画像を出力し、マクベス濃度計RD−918(サカタインクス(株))を用いて画像濃度を測定し、以下の基準により評価した。
【0065】
A:非常に良好(1.4以上)
B:良好(1.2以上1.4未満)
C:悪い(1.2未満)。
【0066】
[カブリ]
評価用画像としてベタ白画像を出力し、その反射率を測定し、さらに未使用の記録材の反射率を測定し、ベタ白画像の反射率の最悪値から未使用転写紙の反射率の最高値を引いたものをカブリ濃度とした。反射率はTC−6DS(東京電色製)で測定した。
A:非常に良好(1.0%未満)
B:良好(1.0%以上2.0%未満)
C:悪い(2.0%以上)。
【0067】
[実施例2〜5]
共重合体CCR1に替えて共重合体CCR2〜5を用いた以外は実施例1と同様にして現像ローラー2〜5を調製し、画像形成を行い、画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0068】
[比較例1]
共重合体CCR1を用いない外は実施例1と同様にして現像ローラー6を調製し、画像形成を行い、画像評価を行った。結果を表2に示す。
【0069】
【表2】

【0070】
実施例1〜5ではトナーの帯電量が増加し、濃度が高く、カブリの低い良好な画像が得られた。
【0071】
比較例1では、得られた画像は濃度が低くカブリが悪いものであった。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の現像ローラーの一例を示す概略図であり、(a)は側面図、(b)は軸方向における断面図である。
【図2】本発明の電子写真装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0073】
9:感光体(静電荷像担持体)
10:現像装置
11:現像剤
11a:現像剤の薄膜
12:現像剤容器
16:ブレード
18:定電圧電源
19:帯電ローラー
24:現像ローラー
25:トナー供給ローラー
114a:シャフト
114b:弾性層
114c:被覆層
L:レーザビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電性のシャフトと、該シャフトの外周に順次積層された弾性層と、1層以上の被覆層とを有し、表面に担持した負帯電性現像剤により静電荷像担持体上の静電荷像を現像する現像ローラーにおいて、表面層となる被覆層が、(A)、(B)、又は(C)のいずれかのモノマー群を共重合した共重合体からなる正荷電制御樹脂を含有することを特徴とする現像ローラー。
(A):式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
(B):式(1)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
(C):式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー、式(3)で表されるモノマー、及び式(4)で表されるモノマー。
【化1】

(式中、R1はフッ素原子を3個以上有する炭素数1〜14のフルオロアルキル基を示し、R2、R2a、R2b、又はR2cは独立して水素原子又はメチル基を示し、R3a、R3b、又はR3cは独立して炭素数1〜7の二価の有機基を示し、R4a、R4b、R5a又はR5bは、独立して水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示し、R4aとR5a、又は、R4bとR5bは各々化学的に結合して、これらが結合する窒素原子と炭素原子4〜20とからなる環状構造、又は、これらが結合する窒素原子と、酸素原子、窒素原子及びイオウ原子から選ばれる少なくとも一種と、炭素原子4〜19とからなる環状構造を形成していてもよい。)
【請求項2】
共重合体が、質量平均分子量(Mw)が2000以上50万以下であることを特徴とする請求項1記載の現像ローラー。
【請求項3】
共重合体が、アミノ価が5mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であり、水酸基価が0.1mgKOH/g以上150mgKOH/g以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の現像ローラー。
【請求項4】
静電荷像担持体と、該静電荷像担持体の表面を一様に帯電させるための帯電装置と、該帯電された静電荷像担持体表面に静電荷像を形成するための静電荷像形成装置と、静電荷像担持体の表面に形成された静電荷像に負帯電性現像剤を搬送してトナー像を形成するための現像装置と、トナー像を転写材に転写するための転写装置とを有する電子写真装置において、現像装置が、請求項1から3のいずれかに記載の現像ローラーを備えたことを特徴とする電子写真装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2009−58777(P2009−58777A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226240(P2007−226240)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(393002634)キヤノン化成株式会社 (640)
【Fターム(参考)】