説明

現像剤シール機構、及び画像形成装置

【課題】 溝状の凹部に弾性体からなるシール部材を嵌め込む際にシール部材のねじれ等によるシワの発生を抑え、シール性、及び、組立効率を良くする。
【解決手段】 断面が円形状の発泡スポンジ106は、上部ケース102の溝状の凹部112に嵌め込む際にねじれが生じても、ねじれ部分Dにシワが殆ど発生しない。よって、隙間無くシールされるのでシール性が高い。また、組立時に発泡スポンジ106のねじれ等によるシワを気にすることなく組み立てられ、特別な持具なども必要としないので、組立が容易であり、組立コストが低い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤シール機構、及びこの現像剤シール機構を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トナーを収容するトナーケースは、上部ケースと下部ケースとを接合して構成するものがある。このような構成の場合、上部ケースと下部ケースとの接合部の隙間からトナーが漏れないようにする必要がある。
【0003】
よって、上部ケースと下部ケースとを溶着、又は接着して隙間を無くし、トナー漏れを防ぐ方法がある。しかし、このように上部ケースと下部ケースとを溶着、又は接着する方法は、専用の持具が必要であり組立コストが高い。また、一旦、溶着、又は接着すると、上部ケースと下部ケースとを分離することは困難である。このため、現像器のリサイクルが困難となる。
【0004】
あるいは、下部ケースに溝状の凹部を形成し、この凹部に細長いスポンジを嵌め込んだ後、上部ケースに形成した凸部で挟み込む方法がある。しかし、シート状のスポンジを切断して細長くすると、断面は必然的に四角形状となる。そして、断面が四角形状のスポンジを凹部に嵌め込む際にスポンジにねじれが生じた場合、スポンジにシワができる。特に、溝状の凹部に屈曲部(溝が曲がっている部分)がある場合、この屈曲部でねじれが生じシワが発生しやすい。(図9参照)。スポンジにシワが生じると、凸部で挟み込んでも隙間ができ、トナー漏れが生じる。よって、スポンジにねじれが生じないように、組立作業を慎重に行う必要がある。
【0005】
また、凹部に液状のウレタン液を流し込みんで発泡させた後に、同様に上部ケースに形成した凸部で挟み込む方法がある。しかし、このような方法は、設備が大がかりである。また、発泡に時間がかかるので、発泡する間、一時的に保管する場所も必要である。したがって、組立工程が複雑であり、組立コストも高い。(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−372843号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、溝状の凹部に弾性体からなるシール部材を嵌め込む際に、シール部材のねじれ等によるシワの発生を抑え、シール性が良く、組立効率の良い現像剤シール機構、及びこの現像剤シール機構を備える画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の現像剤シール機構は、一方の部材と他方の部材とを接合した接合部をシールする現像剤シール機構において、一方の前記部材の接合部には、溝状の凹部が形成され、他方の前記部材の接合部には、前記凹部に入り込む凸部が形成され、前記凹部に、断面が略円形状、又は、断面が六角形以上の多角形状の弾性体からなるシール部材を嵌め込み、前記凸部で前記シール部材を挟み込んで潰すことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の現像剤シール機構は、シール部材の断面が略円形状、又は、断面が六角形以上の多角形状をしているので、一方の部材に形成された溝状の凹部にシール部材を嵌め込む際にシワが殆ど生じない。
【0009】
例えば、断面が四角形状のシール部材は凹部に嵌め込む際にねじれが生じるとシワが発生するが、断面が略円形状、又は、断面が六角形以上の多角形状のシール部材は、ねじれが生じてもシワが殆ど発生しない。
【0010】
このように、凹部に嵌め込む際にねじれ等によるシワが殆ど発生しないので、一方の部材と他方の部材との接合部に隙間が発生しない。よって、接合部から現像剤が漏れ出ない。
【0011】
また、組立時にシール部材のねじれ等によるシワを気にすることなく組み立てられ、特別な持具なども必要としないので、組立が容易であり、組立コストが低い。
【0012】
更に、接合部を、例えば、溶着や接着をしないでシールすれば、一方の部材と他方の部材とに容易に分離できる。よって、例えば、リサイクルも容易である。
【0013】
請求項2に記載の現像剤シール機構は、請求項1に記載の構成において、溝状の前記凹部は、接合部上で屈曲部を有することを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の現像剤シール機構は、溝状の凹部の屈曲部(溝状の凹部が曲がっている部分)にシール部材を嵌め込む際に、シール部材にねじれが生じやすい。しかし、ねじれが生じてもシール部材は、断面が略円形状、又は、断面が六角形以上の多角形状をしているので、シワが殆ど発生しない。よって、一方の部材と他方の部材との接合部から現像剤が漏れ出ない。
【0015】
請求項3に記載の現像剤シール機構は、請求項1、又は請求項2に記載の構成において、前記シール部材は、スポンジであることを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の現像剤シール機構は、シール部材がスポンジである。スポンジはシール性は良いが、ねじれが生じやすい。しかし、請求項1、又は請求項2と同様に、スポンジにねじれが生じても接合部から現像剤が漏れ出ない。
【0017】
請求項4に記載の現像剤シール機構は、請求項3に記載の構成において、前記スポンジは、押出成形によって製造されていることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の現像剤シール機構は、スポンジを押出成形によって製造している。よって、断面が略円形状、又は、断面が六角形以上の多角形のスポンジを容易に製造できるので、スポンジの製造コストが低い。
【0019】
請求項5に記載の現像剤シール機構は、請求項3、又は請求項4に記載の構成において、前記スポンジは、表面に被膜が形成されていることを特徴とする
請求項5に記載の現像剤シール機構は、スポンジの表面に被膜が形成されている。よって、スポンジ表面に空洞(気泡)が露出していないので、スポンジ内部に現像剤が入り込まない。したがって、シール性が良い。
【0020】
また、スポンジ内部に現像剤が入り込んでいないので、リサイクルする際にスポンジを再使用可能である。
【0021】
なお、請求項4に記載のように、押出成形によってスポンジを成形すると、表面に被覆層が形成されるので、成形後に別途、被覆層を形成しなくて良いので好適である。
【0022】
請求項6に記載の現像剤シール機構は、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記スポンジは、主成分がシリコンであることを特徴としている。
【0023】
請求項6に記載の現像剤シール機構は、スポンジの主成分がシリコンである。シリコンは柔らかいので、溝状の凹部に嵌め込みやすい。よって、組立効率が良い。
【0024】
また、シリコンは、請求項4に記載のように押出成形で成形しやすいので、好適である。
【0025】
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像剤シール機構を備えることを特徴としている。
【0026】
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像剤シール機構を備えているので、組立効率が良い。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように本発明によれば、溝状の凹部に嵌め込んだ弾性体からなるシール部材に、例えば、ねじれが生じてもシワが殆ど発生しないので、シール性が良く、また、組立効率も良いという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は、本発明の現像剤シール機構90(図2参照)を適用した現像器15を備える画像形成装置150を示している。
【0029】
画像形成装置150は、図示しないパーソナルコンピュータ等の画像データ入力装置から送られてくるカラー画像情報に基づいて画像処理を行い、電子写真方式によって記録紙Pにフルカラー画像を形成する。画像形成装置150には、画像形成装置150全体の制御を司る制御部154を備えている。また、画像形成装置150の各種情報を表示するとともに、各種操作を行う操作パネル152を備えている。
【0030】
また、画像形成装置150には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを備えている。なお、以降、YMCKを区別する必要がある場合は、符号の後にY、M、C、Kの何れかを付して説明し、YMCKを区別する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略する。
【0031】
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、バックアップロール34と複数の張架ロール32とによって張架された無端状の中間転写ベルト30の進行方向Sに対して、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの順番で直列に配列されている。また、中間転写ベルト30は、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kと、それぞれ対向して配設される一次転写ロール16Y、16M,16C,16Kとの間を挿通している。
【0032】
つぎに、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの構成と中間転写ベルト30へのフルカラートナー像の形成の動作とを、イエロートナー画像を形成する画像ユニット10Yで代表して説明する。
【0033】
まず、帯電器13Yにより、感光体ドラム12Yの表面を一様に帯電する。つぎに、露光装置14Yによりイエロー画像に対応する像露光がなされ、感光体ドラム12Yの表面にイエロー画像に対応する静電潜像が形成される。
【0034】
イエロー画像に対応する静電潜像は、現像器15Yによって現像され、イエロートナー像となる。イエロートナー像は、一次転写ロール16Yの圧接力と、一次転写ロール16Yに印加された転写バイアスによる静電吸引力と、によって、中間転写ベルト30上に一次転写される。一次転写後、感光体ドラム12Yに残留した未転写残留イエロートナーは、感光体クリーニング装置17Yのクリーニングブレード19Yによって掻き取られて除去され、廃トナーケース18Yに回収される。そして、感光体ドラム12Yの表面は、除電装置(図示略)によって除電された後、つぎの画像形成サイクルの為、帯電器13Yで再び帯電される。
【0035】
本画像形成装置150では、各画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kの相対的な位置の違いを考慮したタイミングで、上記と同様の画像形成工程が各画像形成ユニット10M,10C,10Kにおいても行われ、中間転写ベルト30上に、順次、Y,M,C,Kの各色トナー像が重ねられ、フルカラートナー像が形成される。
【0036】
中間転写ベルト30に形成されたフルカラートナー像は、所定のタイミングで二次転写位置Aに搬送された記録紙P上に、中間転写ベルト30を支持するバックアップロール34と二次転写ロール36とで、圧接力と二次転写ロール36に印加された転写バイアスによる静電吸引力とによって二次転写される。
【0037】
記録紙Pは、画像形成装置150の下方に配置された給紙カセット80に収容されている。そして、記録紙Pは、給紙カセット80から、給紙機構82によって給紙される。給紙された記録紙Pは、複数の搬送ロール66及びレジストロール68によって、所定のタイミングで二次転写位置Aに送られる。そして、前述したように、バックアップロール34と二次転写ロール36とによって、中間転写ベルト30からフルカラートナー像が一括して記録紙Pに二次転写される。
【0038】
中間転写ベルト30からフルカラートナー像が転写された記録紙Pは、中間転写ベルト30から分離した後、二次転写位置Aの下流側に配設された搬送ベルト38によって定着装置50へと搬送される。
【0039】
定着装置50は、加熱定着ロール52を備えている。また、定着ベルト用ロール54に張架された定着ベルト56が、加熱定着ロール52にラップしている。
【0040】
そして、フルカラートナー像を担持した面が加熱定着ロール52側となって記録紙Pが、加熱定着ロール52と定着ベルト56とで把持搬送される際に、熱と圧力とでフルカラートナー像が記録紙Pに定着する。
【0041】
定着装置50でフルカラートナー像が定着した記録紙Pは、排紙トレイ70に排出される。
【0042】
一方、二次転写位置Aで、記録紙Pに転写されなかった中間転写ベルト30上の未転写残留トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置40のクリーニングブレード42で掻き取られ除去され、廃トナーケース44に収容される。
【0043】
さて、図2に示すように、現像器15は、現像ケース100の内部に現像ロール160、オーガ162などを備え、また、内部にトナーを収容する。
【0044】
図2から図5に示すように、現像器15の現像ケース100は、上部ケース102と下部ケース104とを接合して構成している。そして、上部ケース102と下部ケース104との接合部92(図2参照)に、本発明の現像剤シール機構90(図2参照)を適用して、トナーの漏れを防止している。なお、図4の上部ケース102は、判りやすくするため上下が逆となっている。また、上部ケース102と下部ケース104とは、ビス(図示略)で固定されている。
【0045】
図4に示すように、上部ケース102は、上面(図2,図3では下面)の周囲に溝状の凹部112が形成されている。凹部112は、約90°にカーブした屈曲部112A,112B,112C,112Dが形成されている。この凹部112には、断面が円形状の細長い発泡スポンジ106(図6,図8(A)を参照)が嵌め込まれている。なお、嵌め込み後は、発泡スポンジ106の上部は凹部112より突出している。
【0046】
発泡スポンジ106は、主成分がシリコンからなるシリコン製の発泡スポンジ106である。また、押出成形によって成形されている。なお、押出成形で成形されると、図6に示すように、表面に被覆層110が形成される。つまり、気泡層108が表面に露出していない。なお、図6以外は、判りやすくするため、被覆層110と気泡層108とからなる構造を明確に図示していない。
【0047】
また、押出成形で成形すると、断面が円形状の発泡スポンジ106を容易に成形できる。よって、発泡スポンジ106の製造コストは低い。
【0048】
図5に示すように、下部ケース104の上面の周囲には、上部ケース102の凹部112(図4参照)に入り込む凸部114が形成されている。
【0049】
そして、図2に示すように、上部ケース102と下部ケース104とを接合すると、上部ケース102の凹部112に嵌め込まれた発泡スポンジ106が下部ケース104の凸部114で挟まれて潰れて接合部92をシールする。よって、現像ケース100に収容するトナーのトナー漏れが防止される。
【0050】
発泡スポンジ106のつぶれ率が90%より大きいとシール性が良くないので90%以下とすることが望ましい。本実施形態では、発泡スポンジ106のつぶれ率は90%以下となっている。なお、つぶれ率とは、発泡スポンジ106が潰れる前の断面積と潰れた後の断面積の比である。例えば、潰れる前の断面積がφ6で、つぶれた後の断面積がφ5の場合は、つぶれ率は70%である。
【0051】
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
【0052】
図4に示すように、現像器15の組立工程において、上部ケース102の溝状の凹部112に、断面が円形状の細長い発泡スポンジ106を嵌め込む。このように嵌め込む際、発泡スポンジ106にねじれが生じることがある。特に屈曲部112A〜Dで、ねじれが生じやすい。
【0053】
さて、図8(D)に示すように、従来の発泡スポンジ300は、シート状に成形した後、カットして細長くしていた。よって。断面が四角形状であった。図9に示すように、このように断面が四角形状の発泡スポンジ300は、溝状の凹部、特に屈曲部に嵌め込む際にねじれが生じると、ねじれ部分Dに大きなシワが発生する。シワが発生すると凸部で挟み込んで潰してシールしても隙間が発生し、トナー漏れが起きることがある。よって、組立時に発泡スポンジ300のねじれ等によるシワが発生しなように、慎重に組立を行う必要がある。
【0054】
これに対して、図7に示すように、断面が円形状の発泡スポンジ106は、ねじれが生じても、ねじれ部分Dにシワが殆ど発生しない。つまり、接合部92(図2)にシワによる隙間が生じないのでシール性が良い。更に、図6に示すように、発泡スポンジ106の表面は被覆層110で被覆され、気泡層108が露出していない。よって、気泡層108(発泡スポンジ106の内部)にトナーが入り込まないので、シール性がより良い。
【0055】
また、組立時に発泡スポンジ106のねじれ等によるシワを気にすることなく組み立てられ、特別な持具なども必要としないので、組立が容易であり、組立コストが低い。更に、発泡スポンジ106は、シリコン製であるので柔らかい。このため、上部ケース102の凹部112に発泡スポンジ106を嵌め込みやすい。よって、より組立性が良い。
【0056】
また、ビス(図示略)を外すことで、上部ケース102と下部ケース104とが容易に分離できるので、現像器15のリサイクルも容易に行える。また、前述したように、表面の被覆層110のため、気泡層108(発泡スポンジ106の内部)にトナーが入り込まないので、凹部112にトナーが付着しにくい。よって、リサイクル時の清掃も容易である。更に、気泡層108(発泡スポンジ106の内部)にトナーが入り込んでいないので、発泡スポンジ106も再使用が可能である。
【0057】
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0058】
例えば、上記実施形態では、図6、図8(A)に示すように、発泡スポンジ106の断面は円形状であったが、これに限定されない。例えば、図8(B)に示すように、断面が楕円形状の発泡スポンジ200であっても良い。あるいは、図8(C)に示すように、断面が六角形状の発泡スポンジ202であっても良い。更に、図示は省略するが、断面が7角形以上の多角形状であっても良い。
【0059】
また、例えば、上記実施形態では、弾性体からなるシール部材は、発泡スポンジ106であったが、これに限定されない。溝状の凹部に嵌り込み、凸部で挟みこまれて潰れ、現像剤をシール可能な部材であれば良い。
【0060】
また、例えは、上記実施形態では、現像剤シール機構90は、現像器15の現像ケース100に適用したが、他の部材に適用しても良い。例えば、感光体クリーニング装置17Yの廃トナーケース18(図1参照)に適用しても良い。あるいは、中間転写ベルトクリーニング装置40の廃トナーケース44(図1参照)に適用しても良い。
【0061】
また、例えは、上記実施形態では、Y、M、C、Kの4色のトナーを用いる画像形成装置を例に取って説明したが、4色に限らず、ライトマゼンタ等、他の色を追加した5色以上の画像形成装置にも適用可能である。あるいは、3色以下の画像形成装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を模式的に示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る現像剤シール機構を適用した現像器を模式的に示す断面図である。
【図3】現像器の現像ケースを、上部ケースと下部ケースとに分離した状態を模式的に示す断面図である。
【図4】(A)は現像ケースの上部ケースの凹部に発泡スポンジを嵌め込んだ状態を示す図であり、(B)は(A)の丸で囲った部分を拡大した断面図である。
【図5】現像ケースの下部ケースを示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る現像剤シール機構に用いる断面が円形状の発泡スポンジを模式的に示す図である。
【図7】断面が円形状の発泡スポンジを、現像ケースの上部ケースの凹部の屈曲部に嵌め込む際に、発泡スポンジにねじれが生じても、ねじれ部にシワが発生しないことを説明する説明図である。
【図8】(A)は断面が円形状の発泡スポンジを示す図である。(B)は断面が楕円形状の発泡スポンジを示す図である。(C)は断面が六角形状の発泡スポンジを示す図である。(D)は従来の断面が四角形状の発泡スポンジを示す図である。
【図9】従来の断面が四角形状の発泡スポンジを、溝状の凹部の屈曲部に嵌め込む際に、発泡スポンジにねじれが生じ、ねじれ部にシワが発生した状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0063】
90 現像剤シール機構
92 接合部
102 上部ケース(一方の部材)
104 下部ケース(他方の部材)
106 発泡スポンジ(スポンジ)
110 被膜
112 凹部
112A 屈曲部
112B 屈曲部
112C 屈曲部
112D 屈曲部
114 凸部
150 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の部材と他方の部材とを接合した接合部をシールする現像剤シール機構において、
一方の前記部材の接合部には、溝状の凹部が形成され、
他方の前記部材の接合部には、前記凹部に入り込む凸部が形成され、
前記凹部に、断面が略円形状、又は、断面が六角形以上の多角形状の弾性体からなるシール部材を嵌め込み、前記凸部で前記シール部材を挟み込んで潰すことを特徴とする現像剤シール機構。
【請求項2】
溝状の前記凹部は、接合部上で屈曲部を有することを特徴とする請求項1に記載の現像剤シール機構。
【請求項3】
前記シール部材は、スポンジであることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の現像剤シール機構。
【請求項4】
前記スポンジは、押出成形によって製造されていることを特徴とする請求項3に記載の現像剤シール機構。
【請求項5】
前記スポンジは、表面に被膜が形成されていることを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の現像剤シール機構。
【請求項6】
前記スポンジは、主成分がシリコンであることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の現像剤シール機構。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像剤シール機構を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−126704(P2006−126704A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−317776(P2004−317776)
【出願日】平成16年11月1日(2004.11.1)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】